特開2016-18461(P2016-18461A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2016-18461他者と感情を伴ったコミュニケーションが可能な知能の獲得方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-18461(P2016-18461A)
(43)【公開日】2016年2月1日
(54)【発明の名称】他者と感情を伴ったコミュニケーションが可能な知能の獲得方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20160105BHJP
【FI】
   G06F3/048 651A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-141836(P2014-141836)
(22)【出願日】2014年7月9日
(71)【出願人】
【識別番号】714005708
【氏名又は名称】羽賀 憲利
(72)【発明者】
【氏名】羽賀 憲利
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA48
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC04
5E555CA41
5E555CB66
5E555CB67
5E555CB69
5E555EA27
5E555FA01
(57)【要約】
【課題】感情を伴ったヒトとのコミュニケーションを行う装置を提供する。
【解決手段】従来のヒトと感情を伴ったコミュニケーションをとろうとする人工知能は、膨大な外部からの、既知のパターン情報を蓄積することでヒトとのコミュニケーションの判断基準を形成していた。その際、既知のパターン情報は、ニューロンを模した装置の結合により情報を蓄積する脳型の装置を形成しているものが多い。本件は、身体の密接な相互作用で成り立つといわれる感情を、肉体的変化として装置に取り入れることで、感情を伴ったヒトとのコミュニケーションを行えるようにするものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他者とのコミュニケーションを行う装置に関して、ヒトの肉体的変化(「ヒト肉体内部情報1」、「筋肉情報ユニット13」、「血管ユニット14」、「栄養ユニット15」、「顔情報ユニット16」、「腕・手情報ユニット17」、「脚情報ユニット18」)を装置に取り入れた神経細胞を模したユニットで構成するヒトの脳型人工知能。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他者(主にヒト等)と感情を伴ったコミュニケーションを行う方法を提示する。
【背景技術】
【0002】
従来のヒトと感情を伴ったコミュニケーションをとろうとする人工知能は、膨大な外部からの、
既知のパターン情報を蓄積することでヒトとのコミュニケーションの判断基準を形成していた。
その際、既知のパターン情報は、ニューロンを模した装置の結合により情報を蓄積する脳型の装置を形成している。
【0003】
一方、ヒトの感情はヒトの身体の密接な相互作用で成り立っているといわれており、ヒトと感情を持ったコミュニケーションを行おうとする従来のニューロンを模した装置では、ヒトの身体的情報を装置に取り入れたものはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】「人間の脳の電子的なエミュレーションに心理学的な気質を取り入れるための方法」 特許公開2013−47972
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の装置が行うヒトとのコミュニケーションは、感情に伴うコミュニケーションに乏しくしばしば機械的な反応をしたり、装置から自発的にコミュニケーションを行うことは難しかった。
本発明では、この課題を解消するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ヒトと感情を伴ったコミュニケーションを実現するため、ヒトとのコミュニケーションを行った際の各種反応時のヒトの肉体的変化を記憶(記録)できるように「ヒト肉体内部情報1」、「筋肉情報ユニット13」、「血管ユニット14」、「栄養ユニット15」、「顔情報ユニット16」、「腕・手情報ユニット17」、「脚情報ユニット18」の、ヒトの肉体的変化(生・死に関わる情報、血管・筋肉・栄養素)の情報を装置内に組み入れることを最も主要な特徴とする。
【0007】
ヒトの肉体的特長として、五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)を司る装置(図中2〜11)に加え、ヒト肉体内部の状態を司る装置(図中1、13〜18)からの情報も、同時に脳型装置(図中12)に入力する。
【0008】
この時、各ユニット(例えば、ヒト肉体内部情報ユニット1や脳型ユニット12など)は、神経細胞を模したグループ(神経細胞を模したグループ24)で構成する(各ユニットの構成25)。
【0009】
神経細胞を模したグループ(図中24)は、ある閾値を超えると発火(出力1)、それ以外は発火しない(出力0)のデジタル信号を出力するユニット(細胞装置22)を多数相互に接続し、相互に接続された細胞装置同士(図中22)がある時間間隔内で同時に発火した場合は細胞装置間の結合(図中23)が強まり、同時に発火しなかった場合は細胞装置間の結合(図中23)が弱まる。
【0010】
五感情報(図中2〜11)および肉体内部の状態からの情報(図中1、13〜18)が繰り返し脳型装置(図中12)に入力されることで、五感情報と肉体内部の状態が、脳型装置内(図中12)の神経細胞を模したグループ(図中24)同士の結合(神経細胞を模したグループ間の結合26)状態として記憶(記録)される。
【0011】
記憶(記録)の初期段階では、五感情報と肉体内部の状態がダイレクトに結びつくことで、肉体内部の状態を維持しようとすることがコミュニケーションの判断基準(痛いのか空腹なのか、等)となり、ヒトが生きるための(死なないための)知識を蓄積していくことになる。この段階を経ることで、ヒトの肉体的特長が知識・知能として脳型装置(図中12)に記憶(記録)される。
【0012】
こうやって、ヒトの種としての五感情報を各種センサ(図中7〜11)から受け取り、肉体内部の状態からの情報(図中1、13〜18)を同時に脳型装置(図中12)に記憶(記録)していくことで、五感情報を各種センサ(図中7〜11)から受けとったコミュニケーション相手のヒトの反応と、装置内の肉体内部の状態を同時に脳型装置(図中12)に記憶(記録)していき、ヒトの肉体的変化(例えば動悸が起こる→不安定)と各種センサ(図中7〜11)から受け取ったコミュニケーション相手の反応を脳型装置(図中12)に記憶(記録)することで、各種センサ(図中7〜11)から受け取った情報と装置内部の肉体的変化の情報とをリンクすることができる。
【0013】
この時、ヒトの種としての五感情報を受け取るセンサ(図中7〜11)は、一般的にヒトが体感できる範囲の情報のみ受け取るようにする。
【0014】
ヒトとしての五感情報と肉体的変化の情報が脳型装置(図中12)に記憶(記録)によりリンクされた段階では、コミュニケーション相手のヒトの状態を、装置内の肉体的変化として置き換えることができ、ヒトの肉体内部の変化(動悸やアドレナリン分泌による身体活性など)に起因するコミュニケーション(身体的変化に起因する感情想起を伴ったコミュニケーション)が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
あらうゆる装置が、ヒトと感情を伴ったコミュニケーションが可能となる。
例えば、より感情を汲み取った老人ホーム等で活躍するコミュニケーションロボットや接客、UIへの応用、自動車や乗り物等の応答システムなど。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1はヒトと感情を伴ったコミュニケーションを行う方法の構成図である。
図2図2は各ユニットの構成図である。
図3図3は実施の形態である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
各種センサ(図中7〜11)をプログラムが動作可能なコンピュータに接続し、各種センサからのデジタル信号を、各ユニット(図中1〜18、22〜26)をエミュレートしたコンピュータに入力する。
アウトプットは、コンピュータに接続したアウトプット装置(図中19〜21)を稼動させることで実現する。<BR>
【符号の説明】
【0018】
1 ヒト肉体内部情報ユニット
2 視覚情報受容ユニット
3 触覚情報受容ユニット
4 聴覚情報受容ユニット
5 嗅覚情報受容ユニット
6 味覚情報受容ユニット
7 視覚センサ
8 触覚センサ
9 聴覚センサ
10 嗅覚センサ
11 味覚センサ
12 脳型ユニット
13 筋肉情報ユニット
14 血管ユニット
15 栄養ユニット
16 顔情報ユニット
17 腕・手情報ユニット
18 脚情報ユニット
19 顔装置
20 腕・手装置
21 脚装置
22 細胞装置
23 細胞装置間の結合
24 神経細胞を模したグループ
25 各ユニットの構成
26 神経細胞を模したグループ間の結合
27 プログラムが動作可能なコンピュータ
28 入力センサ
29 アウトプット装置
30 ヒトとの感情を伴ったコミュニケーションが可能な知能の獲得をエミュレートしたコンピュータ
図1
図2
図3