【解決手段】キーワードに基づき目的地を検索するナビゲーション装置1であって、複数のキーワードの入力を受け付ける入力部21と、入力部21に入力された複数のキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果がない場合、検索条件とするキーワードを減らして検索を実行する検索部22と、を備える。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置1の機能ブロック図である。
【0009】
図1に示すナビゲーション装置1(検索装置)は、車両に搭載される車載装置であり、車両に乗車しているユーザの操作に従って、地図の表示や、地図における車両の現在位置の表示、目的地(検索対象)の検索、目的地までの経路案内等を実行する。
【0010】
図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部2と、記憶部3と、タッチパネル4と、操作部5と、音声入出力部6と、GPS(Global Positioning System)受信部7と、相対方位検出部8と、を備える。なお、ナビゲーション装置1は、車両のダッシュボード等に固定されるものであっても良いし、車両に対し着脱可能なものであっても良い。
【0011】
制御部2は、図示しないCPUや、ROM、RAM等を備えており、ナビゲーション装置1の各部を制御する。また、制御部2は、ROMや、記憶部3等に記憶された制御プログラムを実行することによって、後述する入力部21と、検索部22と、として機能する。
【0012】
記憶部3は、ハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、データを書き換え可能に記憶する。記憶部3は、制御プログラムのほか、地図データ31を記憶している。地図データ31は、交差点やその他の道路網上の結線点を示すノードに関する情報や、ノードとノードとの道路区間を示すリンクに関する情報、地図上の行政区画や、道路、施設、交差点等の名称に関する情報、住所に関する情報等を有する。
【0013】
タッチパネル4は、表示パネル41と、タッチセンサー42を備える。当該表示パネル41は、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイ等により構成され、制御部2の制御の下、各種情報を表示パネル41に表示する。タッチセンサー42は、表示パネル41に重ねて配置され、ユーザのタッチ操作を検出し、制御部2に出力する。
【0014】
操作部5は、ナビゲーション装置1に設けられた操作ボタン51を備える。操作部5は、操作ボタン51に対する操作を検出し、制御部2に出力する。
【0015】
音声入出力部6は、スピーカ61と、マイク62と、を備える。当該音声入出力部6は、制御部2の制御の下、マイク62によって例えば乗車しているユーザの音声を収音し、収音した音声を音声データに変換して制御部2に出力する。また、当該音声入出力部6は、制御部2から入力される音声データに基づく音声をスピーカ61から出力する。
【0016】
GPS受信部7は、GPSアンテナ7aを介してGPS衛星からのGPS電波を受信し、GPS電波に重畳されたGPS信号から、車両の現在位置を示す位置座標と進行方向とを演算により取得する。GPS受信部7は、取得結果を制御部2に出力する。
【0017】
相対方位検出部8は、ジャイロセンサと、加速度センサとを備える。ジャイロセンサは、例えば振動ジャイロにより構成され、自車両の相対的な方位(例えば、ヨー軸方向の旋回量)を検出する。加速度センサは、自車両に作用する加速度(例えば、進行方向に対する自車両の傾き)を検出する。相対方位検出部8は、検出結果を制御部2に出力する。
【0018】
制御部2は、地図上に車両の現在位置を表示することを指示された場合、GPS受信部7と相対方位検出部8とからの入力、及び、地図データ31に基づいて車両の現在位置を推定し、推定した現在位置を、タッチパネル4に表示した地図上に表示する。また、制御部2は、目的地までの経路案内を指示された場合、GPS受信部7と相対方位検出部8とからの入力、及び、地図データ31に基づいて現在位置を推定すると共に、地図データ31に基づいて目的地までの経路を算出し、地図上に車両の現在位置を表示しつつ、目的地までの経路を表示して、経路案内する。
【0019】
以上の構成の下、ナビゲーション装置1は、経路案内のための目的地を設定する場合に、施設検索、住所検索、及び、交差点検索を実行可能である。施設検索とは、ユーザから入力された施設に関するキーワードに基づいて、施設を検索する処理である。住所検索とは、ユーザから入力された住所に関するキーワードに基づいて住所を検索する処理である。交差点検索とは、ユーザから入力された交差点に関するキーワードに基づいて交差点を検索する処理である。以下、入力部21、及び、検索部22の機能の説明をとおして、上記3つの処理の実行時におけるナビゲーション装置1の動作を説明する。
【0020】
<施設検索>
施設検索に際し、ナビゲーション装置1の制御部2の入力部21は、ユーザの指示に応じて、タッチパネル4にメニュー画面100(
図2(A))を表示する。
【0021】
図2(A)は、メニュー画面100の一例を示す図である。メニュー画面100は、ナビゲーション装置1が実行可能な目的地の設定に関する処理を、項目として一覧表示する画面である。各項目は、対応する領域に対するタッチ操作によって、選択できる。
【0022】
図2(A)に示すように、メニュー画面100は、複数のボタンを有する。ボタンB1(「New Address」と表示されたボタン)は住所検索の検索結果に基づいて目的地を設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB2(「Address Book」と表示されたボタン)は、予め登録された地点(施設や、住所、交差点等)を、目的地として設定する場合に選択されるボタンである。ボタンB3(「Point of Interest」と表示されたボタン)は、施設検索の検索結果に基づいて目的地を設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB4(「Previous Destinations」と表示されたボタン)は、過去に設定した目的地の中から、目的地を設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB5(「Previous Starting Point」と表示されたボタン)は、1つ前に設定された目的地を、目的地として設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB6(「M-way Entrance/Exit」と表示されたボタン)は、高速道路のインターチェンジから目的地を設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB7(「Intersection」と表示されたボタン)は、交差点検索の検索結果に基づいて目的地を設定する場合に選択されるボタンである。また、ボタンB8(「Cancel Route」と表示されたボタン)は、既に設定してある目的地を消去する場合に選択されるボタンである。
【0023】
また、
図2(A)に示すように、メニュー画面100は、上位の画面に遷移させるためのボタンであるボタンBA(「Back」と表示されたボタン)と、メニュー画面100を別の画面への遷移させるためのボタンであるボタンNE(「Next Page」と表示されたボタン)と、を有する。
【0024】
ナビゲーション装置1に施設検索を実行させ、検索結果に基づいて目的地を設定する場合、ユーザは、メニュー画面100のボタンB3を選択する。入力部21は、ボタンB3が選択されたことを検出すると、メニュー画面100に代えて、施設検索キーワード入力画面101(
図2(B))をタッチパネル4に表示する。
【0025】
図2(B)は、施設検索キーワード入力画面101の一例を示す図である。
【0026】
施設検索キーワード入力画面101は、入力するキーワードの種類を選択する画面である。ここで、後述するように、本実施形態ではナビゲーション装置1は、ユーザにより入力された3種類のキーワードを検索条件として、施設検索を実行する。キーワードの3つの種類は、施設の名称(Name)、施設のジャンル(Category)、及び、施設が属する行政区画(Location)である。そして、施設検索キーワード入力画面101は、検索条件としていずれかの種類のキーワードを入力する際に、入力するキーワードの種類を選択する画面である。
【0027】
図2(B)に示すように、施設検索キーワード入力画面101は、ボタンB31と、ボタンB32と、ボタンB33とを有する。
【0028】
ボタンB31(「Name」と表示されたボタン)は、施設の名称(Name)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB31内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして施設の名称が入力された場合に、入力された施設の名称を示すキーワードが表示される表示領域A31が形成される。
【0029】
ボタンB32(「Category」と表示されたボタン)は、施設のジャンル(Category)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB32内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして施設のジャンルが入力された場合に、入力された施設のジャンルを示すキーワードが表示される表示領域A32が形成される。
【0030】
ボタンB33(「Location」と表示されたボタン)は、施設が属する行政区画(Location)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB33内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして行政区画が入力された場合に、入力された行政区画を示すキーワードが表示される表示領域A33が形成される。
【0031】
また、
図2(B)に示す施設検索キーワード入力画面101は、入力されたキーワードに基づく施設検索の実行を指示するボタンSE(「Search」と表示されたボタン)を有する。また、施設検索キーワード入力画面101は、上位の画面(本例の場合、メニュー画面100)に遷移させるためのボタンBAを有する。
【0032】
図2(B)に示す施設検索キーワード入力画面101のボタンB31が選択されたことを検出した場合、入力部21は、施設名称入力画面102(
図3(A))をタッチパネル4に表示する。
【0033】
図3(A)は、施設名称入力画面102を示す図である。施設名称入力画面102は、目的地として設定する施設の名称を示すキーワードを入力する画面である。
【0034】
図3(A)に示すように、施設名称入力画面102は、ソフトウェアキーボードB311と、ソフトウェアキーボードB311により入力された文字列を表示する表示領域A311と、を備える。ユーザは、表示領域A311に表示された文字列を確認しつつ、ソフトウェアキーボードB311を利用して、施設の名称を示すキーワードを入力する。
【0035】
また、
図3(A)に示すように、施設名称入力画面102は、入力を確定するためのボタンB312を有する。ユーザは、施設名称入力画面102への入力を確定する場合、ボタンB312を選択する。ボタンB312が選択されたことを検出した場合、入力部21は、入力された施設の名称を示すキーワードを、ボタンB312が選択された時刻を示す情報と共に、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、施設名称入力画面102に代えて、施設検索キーワード入力画面101を表示する。施設検索キーワード入力画面101の表示に際し、入力部21は、施設検索キーワード入力画面101のボタンB31に形成された表示領域A31に、入力された施設の名称を示すキーワードを表示する。
【0036】
また、
図3(A)に示すように、施設名称入力画面102は、上位の画面(施設検索キーワード入力画面101)に遷移させるためのボタンBAを有する。ボタンBAが選択されたことを検出した場合、入力部21は、入力を確定することなく、画面を遷移する。
【0037】
また、
図2(B)に示す施設検索キーワード入力画面101のボタンB32が選択されたことを検出した場合、入力部21は、施設ジャンル入力画面103をタッチパネル4に表示する。
【0038】
図3(B1)、(B2)は、施設ジャンル入力画面103を示す図である。施設ジャンル入力画面103は、目的地として設定する施設のジャンルを示すキーワードを入力する画面である。
【0039】
図3(B1)に示すように、施設ジャンル入力画面103は、ジャンルの種類を示す項目を一覧表示するリストL321を有する。リストL321が有する各項目は、タッチ操作により選択可能である。ユーザは、リストL321が有する項目の中から、目的地に設定しようとしている施設のジャンルを示す項目を選択することによって、施設のジャンルを示すキーワードを入力する。リストL321が有するいずれかの項目が選択されたことを検出した場合、入力部21は、選択された項目に対応する施設のジャンルを示すキーワードを、項目が選択されたときの時刻(項目に対応する領域がタッチ操作れたときの時刻)を示す情報と共に、所定の記憶領域に記憶する。さらに、入力部21は、施設ジャンル入力画面103に代えて、施設検索キーワード入力画面101を表示する。施設検索キーワード入力画面101の表示に際し、入力部21は、施設検索キーワード入力画面101のボタンB32に形成された表示領域A32に、入力された施設のジャンルを示すキーワードを表示する。
【0040】
なお、ジャンルの種類の中には、より詳細な複数のジャンルの種類が割り当てられているものがある。入力部21は、このようなジャンルの種類が選択された場合、リストL321に表示する項目を、さらに細かいジャンルの種類に対応する項目へと変更する。例えば、
図3(B1)に示す施設ジャンル入力画面103のリストL321において、項目K1に対応するジャンルの種類(「Food and Drink」)には、より詳細な複数のジャンルの種類が割り当てられている。項目K1が選択されたことを検出した場合、入力部21は、
図3(B1)に示すリストL321の内容を、
図3(B2)に示すリストL321の内容へと変更し、リストL321に、より詳細な複数のジャンルの種類の項目を一覧表示する。
【0041】
図3(B1)、(B2)に示すように、施設ジャンル入力画面103は、上位の画面に遷移させるためのボタンBAを有する。
【0042】
また、
図2(B)に示す施設検索キーワード入力画面101のボタンB33が選択されたことを検出した場合、入力部21は、行政区画入力画面104をタッチパネル4に表示する。
【0043】
図3(C1)は、行政区画入力画面104を示す図である。行政区画入力画面104は、目的地として設定する施設が属する行政区画を示すキーワードを入力する画面である。なお、本実施形態では、「国」も、行政区画の1つであるものとする。
【0044】
図3(C1)に示すように、行政区画入力画面104は、ボタンB331、ボタンB332、ボタンB333、ボタンB334、及び、ボタンB335を有する。
【0045】
ボタンB331(「Select」と表示されたボタン)は、施設を検索する対象の国を設定する場合に選択されるボタンである。ボタンB331には、設定された国を示す情報を表示する表示領域が形成される。
【0046】
ボタンB332(「Countrywide Search」と表示されたボタン)は、設定された国を、行政区画を示すキーワードとして入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB332が選択されたことを検出した場合、入力部21は、行政区画としての国を示すキーワードと共に、ボタンB332が選択された時刻を示す情報を、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、行政区画入力画面104に代えて、施設検索キーワード入力画面101を表示する。その際、入力部21は、施設検索キーワード入力画面101のボタンB33に形成された表示領域A33に、行政区画としての国を示すキーワードを表示する。
【0047】
ボタンB333(「Select a City」と表示されたボタン)は、ユーザが、行政区画の名称を入力することによって、行政区画を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB333が選択された場合、入力部21は、行政区画名称入力画面105(
図3(C2))を表示する。
【0048】
図3(C2)は、行政区画名称入力画面105の一例を示す図である。行政区画名称入力画面105は、ソフトウェアキーボードB336と、ソフトウェアキーボードB336により入力された文字列を表示する表示領域A331と、を備える。ユーザは、表示領域A331に表示された文字列を確認しつつ、ソフトウェアキーボードB336を利用して、行政区画の名称を示す文字列を入力する。
【0049】
また、
図3(C2)に示すように、行政区画名称入力画面105は、リスト表示ボタンB337を有する。ユーザは、入力を確定する場合、リスト表示ボタンB337を選択する。リスト表示ボタンB337が選択されたことを検出した場合、入力部21は、行政区画一覧画面106(
図3(C3))を表示する。
【0050】
図3(C3)は、行政区画一覧画面106の一例を示す図である。行政区画一覧画面106は、ユーザが入力した文字列を含む行政区画の名称を、リストL332として一覧表示する画面である。地図データ31には、行政区画一覧画面106を表示するために必要な情報が含まれており、入力部21は、地図データ31を参照して、ユーザが入力した文字列を含む行政区画の名称を一覧表示する。ユーザは、一覧表示された行政区画の名称から、1の名称を選択することによって、行政区画を示すキーワードを入力する。リストL32から1の名称が選択されたことを検出した場合、入力部21は、選択された当該1の名称に対応する行政区画を示すキーワードと共に、当該1の名称が選択された時刻を示す情報を、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、行政区画一覧画面106に代えて、施設検索キーワード入力画面101を表示する。施設検索キーワード入力画面101の表示に際し、入力部21は、施設検索キーワード入力画面101のボタンB33に形成された表示領域A33に、入力された行政区画を示すキーワードを表示する。
【0051】
ボタンB334(「Near Current Location」と表示されたボタン)は、車両の現在位置が属する行政区画を、キーワードとして入力する場合に選択されるボタンである。ユーザは、車両の現在位置の近傍に位置する施設を検索したい場合に、ボタンB334を選択する。ボタンB334が選択されたことを検出した場合、入力部21は、車両の現在位置と、地図データ31とに基づいて、車両の現在位置が属する行政区画を取得する。次いで、入力部21は、取得した行政区画を示すキーワードと共に、ボタンB334が選択された時刻を示す情報を、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、行政区画入力画面104に代えて、施設検索キーワード入力画面101を表示する。施設検索キーワード入力画面101の表示に際し、入力部21は、施設検索キーワード入力画面101のボタンB33に形成された表示領域A33に、入力された行政区画を示すキーワードを表示する。
【0052】
図4(A)は、施設の名称(Name)を示すキーワード、施設のジャンル(Category)を示すキーワード、及び、施設が属する行政区画(Location)を示すキーワードが入力された後の、施設検索キーワード入力画面101を示す図である。ユーザは、目的地として設定しようとしている施設について、施設の名称を示すキーワード、施設のジャンルを示すキーワード、及び、施設が属する行政区画を示すキーワード入力した後、ボタンSEを選択して、キーワードに基づく施設検索の実行を指示する。ボタンSEが選択されたことをトリガーとして、制御部2の検索部22は、施設検索を実行する。検索部22の処理については後に詳述する。検索部22による施設検索の実行後、入力部21は、施設検索結果画面107をタッチパネル4に表示する。
【0053】
図4(B)は、施設検索の結果を表示する施設検索結果画面107の一例を示す図である。
図4(B)に示すように、施設検索結果画面107は、施設検索によって検索された施設を一覧表示する。ユーザは、リストL31として一覧表示された施設の中から、1の施設を選択することによって、当該1の施設を目的地として設定できる。
【0054】
以上のように、入力部21は、施設検索の際に検索条件として利用するキーワードを入力するためのユーザインターフェイスを提供し、当該ユーザから入力されたキーワードを受け付ける。
【0055】
図5は、施設検索を実行するときのナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。
【0056】
図5に示すように、ナビゲーション装置1の制御部2の検索部22は、ボタンSEが選択されたことを検出すると(ステップSA1)、入力された施設の名称を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSA2)。次いで、検索部22は、入力された行政区画を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSA3)。次いで、検索部22は、入力された施設のジャンルを示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSA4)。
【0057】
例えば、
図4(A)に示すように、施設の名称を示すキーワード(以下、施設名称キーワードという。)が「ABC RESTAURANT」であり、施設のジャンルを示すキーワード(以下、ジャンルキーワードという。)が「RESTAURANT all」であり、行政区画を示すキーワード(以下、行政区画キーワードという。)が「ABC CITY」である場合、ステップSA2〜ステップSA4において、検索部22は、これらキーワードを、検索条件として設定する。
【0058】
次に、検索部22は、3つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSA5)。より詳細には、検索部22は、位置が行政区画キーワードに示す行政区画に属し、かつ、ジャンルが施設ジャンルキーワードに示すジャンルであり、かつ、名称が施設名称キーワードに示す名称の施設の検索を実行する。地図データ31には、上記検索を行うために必要な情報が含まれている。
【0059】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSA6:NO)、検索部22は、対応する施設が検索されたと判断し(ステップSA7)、入力部21と協同して、施設検索結果画面107に検索結果を表示する(ステップSA8)。ステップSA8の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0060】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSA6:YES)、検索部22は、対応する施設が検索されなかったと判断する(ステップSA9)。なお、施設が検索されない場合として、ユーザが目的地として設定しようとしている施設について、地図データ31が管理しているジャンル、名称、又は、行政区画と、ユーザがキーワードとして入力したジャンル、名称、又は、行政区画との間に相違がある場合が想定される。例えば、ある1の施設について、地図データ31は、当該1の施設のジャンルをレストランとして管理している場合に、ユーザは当該1の施設のジャンルを喫茶店として認識しており、喫茶店をジャンルキーワードとして入力した場合等である。
【0061】
検索部22は、ステップSA9の処理後、以下の処理を実行する。すなわち、検索部22は、検索条件から、所定の優先順位に応じて、キーワードを減らし、検索を再実行する。ここで、本実施形態では、キーワードを減らすときの優先順位が、施設のジャンル、施設が属する行政区画、施設の名称の順番に設定されている。従って、論理積による検索結果が「0」件の場合、ジャンルキーワード、行政区画キーワードの順番に、検索条件からキーワードが減らされていく。キーワードを減らしていくときの優先順位がこのように設定されている理由は、以下である。
【0062】
施設のジャンルは種類が多く、また、施設のジャンルを人間がどのように捉えるかは、人間の感性に依存する部分があるため、ある1の施設について、ユーザの認識しているジャンルと、地図データ31が管理しているジャンルとが異なることが多いと想定される。例えば、ユーザが施設「ABC RESTAURANT」のジャンルをレストランと認識していたとしても、地図データ31は、イタリアンとジャンルを管理している場合がある。このため、再検索に際し、ジャンルキーワードを検索条件から優先的に減らすことによって、検索結果が「0」件となる確率を、他のキーワードを減らす場合と比較して低くすることができる。以上を踏まえ、ジャンルキーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が最も高く設定されている。
【0063】
また、行政区画は、その領域や、名称が固定的なものではなく、変化する場合がある。そして、1の行政区画の領域や、名称に変更があった場合、地図データ31に含まれる当該1の行政区画に関する情報について、変更に対応する修正が行われない場合や、修正が行われるまでにタイムラグが発生する場合がある。このため、ユーザが目的地として設定しようとしている施設について、地図データ31が管理している行政区画と、ユーザがキーワードとして入力した行政区画との間に相違が生じる場合がある。一方で、行政区画の領域や名称の変化は、頻繁に発生するものではない。以上を踏まえ、行政区画キーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が、ジャンルキーワードの次に設定されている。
【0064】
また、施設の名称は、ユーザが最も重要視し、ユーザの誤認識が少ない。そのため、施設名称キーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が、最も低く設定されている。
【0065】
ステップSA9の処理後、検索部22は、入力された施設名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSA10)。次いで、検索部22は、入力された行政区画キーワードを検索条件として設定する(ステップSA11)。次いで、検索部22は、上記2つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSA12)。より詳細には、検索部22は、位置が行政区画キーワードに示す行政区画に属し、かつ、名称が施設名称キーワードに示す名称の施設の検索を実行する。
【0066】
ステップSA10〜ステップSA12で示すように、3つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件からジャンルキーワードを減らし、2つのキーワードの論理積を検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードからジャンルキーワードが減っているため、3つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する施設が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の施設が検索されることが抑制される。
【0067】
ステップSA13において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0068】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSA13:NO)、検索部22は、対応する施設が検索されたと判断し(ステップSA14)、入力部21と協同して、施設検索結果画面107に検索結果を表示する(ステップSA15)。ステップSA15の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0069】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSA13:YES)、検索部22は、対応する施設が検索されなかったと判断する(ステップSA16)。次いで、検索部22は、入力された施設名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSA17)。次いで、検索部22は、上記1つのキーワードを検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSA18)。より詳細には、検索部22は、名称が施設名称キーワードが示す名称の施設の検索を実行する。
【0070】
ステップSA17、ステップSA18で示すように、2つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件から行政区画キーワードを減らし、1つのキーワードを検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードから行政区画キーワードが減っているため、2つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する施設が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の施設が検索されることが抑制される。
【0071】
ステップSA19において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0072】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSA19:NO)、検索部22は、対応する施設が検索されたと判断し(ステップSA20)、入力部21と協同して、施設検索結果画面107に検索結果を表示する(ステップSA21)。ステップSA21の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0073】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSA19:YES)、検索部22は、対応する施設が検索されなかったと判断する(ステップSA22)。次いで、検索部22は、対応する施設が検索されなかった旨の検索結果を表示する画面をポップアップ表示する(ステップSA23)。ユーザは、当該画面を参照することにより、自身が入力したキーワードに対応する施設が検索されなかったことを迅速に認識できる。ステップSA23の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0074】
このように、本実施形態では、ユーザによる3つのキーワードに基づく検索で対応する施設が検索されなかった場合であっても、段階的にキーワードを減らして検索を実行し、対応する施設が検索できた場合は、ユーザに提示する。このような構成のため、最終的に施設が検索されないという結果となる可能性が低く、検索結果が「0」件であることに起因して発生するユーザのストレスを低減できる。
【0075】
<住所検索>
次に、住所検索について説明する。
住所検索に際し、ナビゲーション装置1の制御部2の入力部21は、ユーザの指示に応じて、タッチパネル4にメニュー画面100を表示する。
【0076】
図6(A)は、メニュー画面100の一例を示す図である。メニュー画面100は、ナビゲーション装置1が実行可能な目的地の設定に関する処理を、項目として一覧表示する画面である。
図2(A)と同じ画面であるため、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0077】
ナビゲーション装置1に住所検索を実行させ、検索結果に基づいて目的地を設定する場合、ユーザは、メニュー画面100のボタンB1を選択する。入力部21は、ボタンB1が選択されたことを検出すると、メニュー画面100に代えて、住所検索キーワード入力画面108をタッチパネル4に表示する。
【0078】
図6(B)は、住所検索キーワード入力画面108の一例を示す図である。
【0079】
住所検索キーワード入力画面108は、入力するキーワードの種類を選択する画面である。ここで、後述するように、本実施形態ではナビゲーション装置1は、ユーザにより入力された5種類のキーワードを検索条件として、施設検索を実行する。キーワードの5つの種類は、国の名称(Country)、郵便番号(Postcode)、行政区画(City)、道路の名称(Street)、及び、番地(HouseNo)である。そして、住所検索キーワード入力画面108は、検索条件としていずれかの種類のキーワードを入力する際に、入力するキーワードの種類を選択する画面である。
【0080】
図6(B)に示すように、住所検索キーワード入力画面108は、ボタンB11と、ボタンB12と、ボタンB13と、ボタンB14と、ボタンB15と、を有する。
【0081】
ボタンB11(「Country」と表示されたボタン)は、国の名称(Country)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB11は、検索条件として使用するキーワードとして国の名称が入力された場合に、入力された国の名称を示すキーワードが表示される表示領域A11が形成される。
【0082】
ボタンB12(「Postcode」と表示されたボタン)は、郵便番号(Postcode)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB12は、検索条件として使用するキーワードとして郵便番号が入力された場合に、入力された郵便番号を示すキーワードが表示される表示領域A12が形成される。
【0083】
なお、本実施形態では、住所検索を、行政区画、道路の名称、及び、番地の3つのキーワードによって実行する場合について例示するため、国の名称と、郵便番号と、の入力に関し、説明を省略する。
【0084】
ボタンB13(「City」と表示されたボタン)は、行政区画(City)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB13内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして行政区画が入力された場合に、入力された行政区画を示すキーワードが表示される表示領域A13が形成される。
【0085】
ボタンB14(「Street」と表示されたボタン)は、道路名称(Street)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB14内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして道路名称が入力された場合に、入力された道路名称を示すキーワードが表示される表示領域A14が形成される。
【0086】
ボタンB15(「HouseNo」と表示されたボタン)は、番地(HouseNo)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB15内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして番地が入力された場合に、入力された番地を示すキーワードが表示される表示領域A15が形成される。
【0087】
また、
図6(B)に示す住所検索キーワード入力画面108は、入力されたキーワードに基づく住所検索の実行を指示するボタンOK(「OK」と表示されたボタン)を有する。また、住所検索キーワード入力画面108は、上位の画面(本例の場合、メニュー画面100)に遷移させるためのボタンBAを有する。
【0088】
前述した通り、
図6(B)に示す住所検索キーワード入力画面108のボタンB13は、行政区画を入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB13が選択されたことを検出した場合、入力部21は、行政区画入力画面109(
図7(A1))をタッチパネル4に表示する。
【0089】
図7(A1)は、行政区画入力画面109を示す図である。行政区画入力画面109は、目的地の行政区画の名称を示すキーワードを入力する画面である。
【0090】
行政区画入力画面109は、ソフトウェアキーボードB131と、ソフトウェアキーボードB131により入力された文字列を表示する表示領域A131と、を備える。ユーザは、表示領域A131に表示された文字列を確認しつつ、ソフトウェアキーボードB131を利用して、行政区画の名称を示す文字列を入力する。
【0091】
また、
図7(A1)に示すように、行政区画入力画面109は、リスト表示ボタンB132を有する。ユーザは、入力を確定する場合、リスト表示ボタンB132を選択する。リスト表示ボタンB132が選択されたことを検出した場合、入力部21は、行政区画一覧画面110(
図7(A2))を表示する。
【0092】
図7(A2)は、行政区画一覧画面110の一例を示す図である。行政区画一覧画面110は、ユーザが入力した文字列を含む行政区画の名称を、リストL131として一覧表示する画面である。地図データ31には、行政区画一覧画面110を表示するために必要な情報が含まれており、入力部21は、地図データ31を参照して、ユーザが入力した文字列を含む行政区画の名称を一覧表示する。ユーザは、一覧表示された行政区画の名称から、1の名称を選択することによって、行政区画を示すキーワードを入力する。1の名称が選択されたことを検出した場合、入力部21は、選択された当該1の名称に対応する行政区画を示すキーワードと共に、当該1の名称が選択された時刻を示す情報を、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、行政区画一覧画面110に代えて、住所検索キーワード入力画面108を表示する。住所検索キーワード入力画面108の表示に際し、入力部21は、住所検索キーワード入力画面108のボタンB13に形成された表示領域A13に、入力された行政区画を示すキーワードを表示する。
【0093】
図6(B)に示す住所検索キーワード入力画面108のボタンB14は、道路の名称を入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB14が選択されたことを検出した場合、入力部21は、道路名称入力画面111(
図7(B1))をタッチパネル4に表示する。
【0094】
図7(B1)は、道路名称入力画面111を示す図である。道路名称入力画面111は、目的地の行政区画の名称を示すキーワードを入力する画面である。
【0095】
道路名称入力画面111は、ソフトウェアキーボードB141と、ソフトウェアキーボードB141により入力された文字列を表示する表示領域A141と、を備える。ユーザは、表示領域A141に表示された文字列を確認しつつ、ソフトウェアキーボードB141を利用して、道路の名称を示す文字列を入力する。
【0096】
また、
図7(B1)に示すように、道路名称入力画面111は、リスト表示ボタンB142を有する。ユーザは、入力を確定する場合、リスト表示ボタンB142を選択する。リスト表示ボタンB142が選択されたことを検出した場合、入力部21は、道路一覧画面112(
図7(B2))を表示する。
【0097】
図7(B2)は、道路一覧画面112の一例を示す図である。道路一覧画面112は、ユーザが入力した文字列を含む行政区画の名称を、リストL141として一覧表示する画面である。地図データ31には、道路一覧画面112を表示するために必要な情報が含まれており、入力部21は、地図データ31を参照して、ユーザが入力した文字列を含む道路の名称を一覧表示する。ユーザは、一覧表示された道路の名称から、1の名称を選択することによって、道路を示すキーワードを入力する。1の名称が選択されたことを検出した場合、入力部21は、選択された当該1の名称に対応する道路を示すキーワードと共に、当該1の名称が選択された時刻を示す情報を、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、道路一覧画面112に代えて、住所検索キーワード入力画面108を表示する。住所検索キーワード入力画面108の表示に際し、入力部21は、住所検索キーワード入力画面108のボタンB14に形成された表示領域A14に、入力された行政区画を示すキーワードを表示する。
【0098】
図6(B)に示す住所検索キーワード入力画面108のボタンB15が選択されたことを検出した場合、入力部21は、番地入力画面113(
図7(C))をタッチパネル4に表示する。
【0099】
図7(C)は、番地入力画面113を示す図である。番地入力画面113は、住所に係る番地を示すキーワードを入力する画面である。
【0100】
図7(C)に示すように、番地入力画面113は、ソフトウェアキーボードB151と、ソフトウェアキーボードB151により入力された文字列を表示する表示領域A151と、を備える。ユーザは、表示領域A151に表示された文字列を確認しつつ、ソフトウェアキーボードB151を利用して、施設の名称を示すキーワードを入力する。
【0101】
また、
図7(C)に示すように、番地入力画面113は、入力を確定するためのボタンB152を有する。ユーザは、番地入力画面113への入力を確定する場合、ボタンB152を選択する。ボタンB152が選択されたことを検出した場合、入力部21は、入力された番地を示すキーワードを、ボタンB152が選択された時刻を示す情報と共に、所定の記憶領域に記憶する。次いで、入力部21は、番地入力画面113に代えて、住所検索キーワード入力画面108を表示する。住所検索キーワード入力画面108の表示に際し、入力部21は、住所検索キーワード入力画面108のボタンB15に形成された表示領域A15に、入力された施設の名称を示すキーワードを表示する。
【0102】
図8(A)は、目的地の属する行政区画(City)を示すキーワード、道路の名称(Street)を示すキーワード、及び、番地(HouseNo)を示すキーワードが入力された後の、住所検索キーワード入力画面108を示す図である。ユーザは、目的地に関する住所について、目的地の属する行政区画を示すキーワード、道路の名称を示すキーワード、及び、番地を示すキーワード入力した後、ボタンOKを選択して、キーワードに基づく住所検索の実行を指示する。ボタンOKが選択されたことをトリガーとして、制御部2の検索部22は、住所検索を実行する。検索部22の処理については後に詳述する。検索部22による住所検索の実行後、入力部21は、住所検索結果画面114をタッチパネル4に表示する。
【0103】
図8(B)は、住所検索の結果を表示する住所検索結果画面114の一例を示す図である。
図8(B)は、検索結果が1つであり、当該検索結果が目的地として自動的に地図画面に設定された場合に示す図である。なお、検索結果が複数ある場合、
図4(B)に示すように、住所検索結果画面114は、住所検索によって検索された目的地を一覧表示してもよい。
【0104】
以上のように、入力部21は、住所検索の際に検索条件として利用するキーワードを入力するためのユーザインターフェイスを提供し、当該ユーザから入力されたキーワードを受け付ける。
【0105】
図9は、住所検索を実行するときのナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。
【0106】
図9に示すように、ナビゲーション装置1の制御部2の検索部22は、ボタンOKが選択されたことを検出すると(ステップSB1)、入力された番地を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSB2)。次いで、検索部22は、入力された道路名称を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSB3)。次いで、検索部22は、入力された行政区画を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSB4)。
【0107】
例えば、
図8(A)に示すように、行政区画を示すキーワード(以下、行政区画キーワードという。)が「ABC CITY」であり、道路の名称を示すキーワード(以下、道路名称キーワードという。)が「BACK ABC STREET」であり、番地を示すキーワード(以下、番地キーワードという。)が「8」である場合、ステップSB2〜ステップSB4において、検索部22は、これらキーワードを、検索条件として設定する。
【0108】
次に、検索部22は、3つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSB5)。より詳細には、検索部22は、検索する住所が行政区画キーワードに示す行政区画であり、かつ、道路名称が道路名称キーワードに示す道路名称であり、かつ、番地が番地キーワードに示す番地の住所検索を実行する。
【0109】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSB6:NO)、検索部22は、対応する施設が検索されたと判断し(ステップSB7)、入力部21と協同して、住所検索結果画面114に検索結果を表示する(ステップSB8)。ステップSB8の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0110】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSB6:YES)、検索部22は、対応する住所が検索されなかったと判断する(ステップSA9)。なお、住所が検索されない場合として、ユーザが目的地として設定しようとしている住所について、地図データ31が管理している行政区画、名称、又は、番地と、ユーザがキーワードとして入力した行政区画、名称、又は、番地との間に相違がある場合が想定される。例えば、ある1の住所について、地図データ31は、当該1の行政区画を「ABC CITY」として管理している場合に、ユーザは当該1の行政区画を「AAA CITY」として認識しており、「AAA CITY」を行政区画キーワードとして入力した場合等である。
【0111】
検索部22は、ステップSB9の処理後、以下の処理を実行する。すなわち、検索部22は、検索条件から、所定の優先順位に応じて、キーワードを減らし、検索を再実行する。ここで、本実施形態では、キーワードを減らすときの優先順位が、目的地の属する行政区画、道路の名称、番地に設定されている。従って、論理積による検索結果が「0」件の場合、行政区画キーワード、道路名称キーワードの順番に、検索条件からキーワードが減らされていく。キーワードを減らしていくときの優先順位がこのように設定されている理由は、以下である。
【0112】
行政区画は、その領域や、名称が固定的なものではなく、変化する場合がある。そして、1の行政区画の領域や、名称に変更があった場合、地図データ31に含まれる当該1の行政区画に関する情報について、変更に対応する修正が行われない場合や、修正が行われるまでにタイムラグが発生する場合がある。このため、ユーザが目的地として設定しようとしている施設について、地図データ31が管理している行政区画と、ユーザがキーワードとして入力した行政区画との間に相違が生じる場合がある。以上を踏まえ、行政区画キーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が最も高い。
【0113】
道路名称は、行政区画と比較し、名称の変化が少ない。しかしながら、目的地が交差点の中心である場合に、地図データ31によっては、片方の道路の名称しか収録していない場合もあり、もう一方の道路の名称を入力することによって検索結果が「0」になることが考えられる。そのため、道路名称キーワードの優先順序は、行政区画キーワードの次に設定される。
【0114】
また、番地は、ユーザが最も重要視し、ユーザの誤認識が少ない。そのため、番地キーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が、最も低く設定されている。
【0115】
ステップSB9の処理後、検索部22は、入力された番地キーワードを検索条件として設定する(ステップSB10)。次いで、検索部22は、道路名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSA11)。次いで、検索部22は、上記2つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSB12)。より詳細には、検索部22は、道路が道路名称キーワードに示す名称であり、かつ、住所が番地キーワードに示す番地の住所の検索を実行する。
【0116】
ステップSB10〜ステップSB12で示すように、3つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件からジャンルキーワードを減らし、2つのキーワードの論理積を検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードからジャンルキーワードが減っているため、3つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する住所が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の住所が検索されることが抑制される。
【0117】
ステップSB13において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0118】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSB13:NO)、検索部22は、対応する施設が検索されたと判断し(ステップSB14)、入力部21と協同して、住所検索結果画面114に検索結果を表示する(ステップSB15)。ステップSB15の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0119】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSB13:YES)、検索部22は、対応する住所が検索されなかったと判断する(ステップSB16)。次いで、検索部22は、入力された住所名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSB17)。次いで、検索部22は、上記1つのキーワードを検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSB18)。より詳細には、検索部22は、番地が番地キーワードに示す住所の検索を実行する。
【0120】
ステップSB17、ステップSB18で示すように、2つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件から道路名称キーワードを減らし、1つのキーワードを検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードから道路名称キーワードが減っているため、2つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する住所が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の住所が検索されることが抑制される。
【0121】
ステップSB19において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0122】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSB19:NO)、検索部22は、対応する住所が検索されたと判断し(ステップSB20)、入力部21と協同して、住所検索結果画面114に検索結果を表示する(ステップSB21)。ステップSB21の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0123】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSB19:YES)、検索部22は、対応する住所が検索されなかったと判断する(ステップSB22)。次いで、検索部22は、対応する施設が検索されなかった旨の検索結果を表示する画面をポップアップ表示する(ステップSB23)。ユーザは、当該画面を参照することにより、自身が入力したキーワードに対応する施設が検索されなかったことを迅速に認識できる。ステップSB23の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0124】
このように、本実施形態では、ユーザによる3つのキーワードに基づく検索で対応する住所が検索されなかった場合であっても、段階的にキーワードを減らして検索を実行し、対応する住所が検索できた場合は、ユーザに提示する。このような構成のため、最終的に住所が検索されないという結果となる可能性が低く、検索結果が「0」件であることに起因して発生するユーザのストレスを低減できる。
【0125】
<交差点検索>
次に、交差点検索について説明する。
交差点検索に際し、ナビゲーション装置1の制御部2の入力部21は、ユーザの指示に応じて、タッチパネル4にメニュー画面100を表示する。
【0126】
図10(A)は、メニュー画面100の一例を示す図である。メニュー画面100は、ナビゲーション装置1が実行可能な目的地の設定に関する処理を、項目として一覧表示する画面である。
図2(A)、及び、
図6(A)と同じ画面であるため、同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0127】
ナビゲーション装置1に交差点検索を実行させ、検索結果に基づいて目的地を設定する場合、ユーザは、メニュー画面100のボタンB7を選択する。入力部21は、ボタンB7が選択されたことを検出すると、メニュー画面100に代えて、交差点検索キーワード入力画面115をタッチパネル4に表示する。
【0128】
図10(B)は、交差点検索キーワード入力画面115の一例を示す図である。
【0129】
交差点検索キーワード入力画面115は、入力するキーワードの種類を選択する画面である。ここで、後述するように、本実施形態ではナビゲーション装置1は、ユーザにより入力された5種類のキーワードを検索条件として、施設検索を実行する。キーワードの5つの種類は、国の名称(Country)、郵便番号(Postcode)、目的地が属する行政区画(City)、第1の道路の名称(1st Street)、及び、第2の道路の名称(2nd Street)である。そして、交差点検索キーワード入力画面115は、検索条件としていずれかの種類のキーワードを入力する際に、入力するキーワードの種類を選択する画面である。
【0130】
図10(B)に示すように、交差点検索キーワード入力画面115は、ボタンB71と、ボタンB72と、ボタンB73と、ボタンB74と、ボタンB75と、を有する。
【0131】
ボタンB71(「Country」と表示されたボタン)は、国の名称(Country)を示すキーワードとして入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB71は、検索条件として使用するキーワードとして国の名称が入力された場合に、入力された国の名称を示すキーワードが表示される表示領域A71が形成される。
【0132】
ボタンB72(「Postcode」と表示されたボタン)は、郵便番号(Postcode)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB71は、検索条件として使用するキーワードとして国の名称が入力された場合に、入力された国の名称を示すキーワードが表示される表示領域A71が形成される。
【0133】
なお、本実施形態では、住所検索を、行政区画、道路の名称、及び、番地の3つのキーワードによって実行する場合について例示するため、国の名称と、郵便番号と、の入力に関し、説明を省略する。
【0134】
ボタンB73(「City」と表示されたボタン)は、交差点が属する行政区画(City)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB73内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして行政区画が入力された場合に、入力された行政区画を示すキーワードが表示される表示領域A13が形成される。
【0135】
ボタンB74(「1st Street」と表示されたボタン)は、第1道路名称(Street)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB74内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして第1の道路の名称が入力された場合に、入力された第1の道路の名称を示すキーワードが表示される表示領域A74が形成される。
【0136】
ボタンB75(「2nd Street」と表示されたボタン)は、第2道路名称(2nd Street)を示すキーワードを入力する場合に選択されるボタンである。ボタンB75内には、後述する方法によって、検索条件として使用するキーワードとして第2の道路の名称が入力された場合に、入力された第2の道路の名称を示すキーワードが表示される表示領域A75が形成される。
【0137】
また、
図10(B)に示す交差点検索キーワード入力画面115は、入力されたキーワードに基づく交差点検索の実行を指示するボタンOK(「OK」と表示されたボタン)を有する。また、交差点検索キーワード入力画面115は、上位の画面(本例の場合、メニュー画面100)に遷移させるためのボタンBAを有する。
【0138】
図10(B)に示す交差点検索キーワード入力画面115のボタンB73は、交差点の行政区画の名称を入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB73が選択されたことを検出した場合、入力部21は、
図7(A1)と同じ行政区画名称入力画面105をタッチパネル4に表示する。
なお、交差点検索における、行政区画の名称の入力方法は、前述した住所検索での行政区画の名称の入力方法と同じである。そのため、図示、及び、説明は省略する。
【0139】
図10(B)に示す交差点検索キーワード入力画面115のボタンB74は、第1の道路の名称を入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB74が選択されたことを検出した場合、入力部21は、
図7(B1)と同じ道路名称入力画面111をタッチパネル4に表示する。
なお、交差点検索における、第1の道路の名称の入力方法は、前述した住所検索での道路の名称の入力方法と同じである。そのため、図示、及び、説明は省略する。
【0140】
図10(B)に示す交差点検索キーワード入力画面115のボタンB75は、第2の道路の名称を入力する場合に選択されるボタンである。当該ボタンB75が選択されたことを検出した場合、入力部21は、
図7(B1)と同じ道路名称入力画面111をタッチパネル4に表示する。
なお、交差点検索における、第2の道路の名称の入力方法は、前述した住所検索での道路の名称の入力方法と同じである。そのため、図示、及び、説明は省略する。
【0141】
図11(B)は、交差点検索の結果を表示する交差点検索結果画面116の一例を示す図である。
図11(B)は、検索結果が1つであり、自動的に地図画面に設定された場合に示す図である。なお、検索結果が複数ある場合、
図4(B)に示すように、交差点検索結果画面116は、検索された交差点を一覧表示してもよい。
【0142】
以上のように、入力部21は、交差点検索の際に検索条件として利用するキーワードを入力するためのユーザインターフェイスを提供し、当該ユーザから入力されたキーワードを受け付ける。
【0143】
図12は、交差点検索を実行するときのナビゲーション装置1の動作を示すフローチャートである。
【0144】
図12に示すように、ナビゲーション装置1の制御部2の検索部22は、ボタンOKが選択されたことを検出すると(ステップSC1)、入力された第1の道路の名称を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSC2)。次いで、検索部22は、入力された第2の道路の名称を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSC3)。次いで、検索部22は、入力された行政区画を示すキーワードを検索条件として設定する(ステップSC4)。
【0145】
例えば、
図11(A)に示すように、行政区画を示すキーワード(以下、行政区画キーワードという。)が「ABC CITY」であり、第1の道路の名称を示すキーワード(以下、第1道路名称キーワードという。)が「ABC STREET」であり、第2の道路の名称を示すキーワード(以下、第2道路名称キーワードという。)が「DEF STREET」である場合、ステップSC2〜ステップSC4において、検索部22は、これらキーワードを、検索条件として設定する。
【0146】
次に、検索部22は、3つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSC5)。より詳細には、検索部22は、交差点の位置が行政区画キーワードに示す行政区画に属し、かつ、交差点を形成する第1の道路の名称が第1道路名称キーワードに示す名称であり、かつ、交差点を形成する第2の道路の名称が第2道路名称キーワードに示す名称の交差点検索を実行する。
【0147】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSC6:NO)、検索部22は、対応する交差点が検索されたと判断し(ステップSC7)、入力部21と協同して、交差点検索結果画面116に検索結果を表示する(ステップSC8)。ステップSC8の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0148】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSC6:YES)、検索部22は、対応する交差点が検索されなかったと判断する(ステップSC9)。
【0149】
検索部22は、ステップSC9の処理後、以下の処理を実行する。すなわち、検索部22は、検索条件から、所定の優先順位に応じて、キーワードを減らし、検索を再実行する。ここで、交差点検索では、キーワードを減らすときの優先順位が、入力部21がキーワードを後に受け付けた順番に設定されている。従って、論理積による検索結果が「0」件の場合、入力部21が受け付けたキーワードのうち後に入力されたキーワードの順番に、検索条件からキーワードが減らされていく。キーワードを減らしていくときの優先順位がこのように設定されている理由は、以下である。
【0150】
第1の道路の名称は、交差点検索において、ユーザが最も重要視する道路の名称であり、誤認識が少ない。そのため、第1道路名称は、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が、最も低く設定される。
【0151】
第2の道路の名称は、第1の道路と交差し、交差点を形成する第2の道路の名称である。第2の道路の名称は、第1の道路の名称を、例えば知名度の高い大通りなどのユーザが最も重要視する道路の名称としているため、細道の名称を示す可能性が高まり、さらには、地図データ31が名称を収録しない道路を示す可能性が高くなるキーワードである。そのため、検索結果が「0」件になりやすいキーワードであるため、第2道路名称キーワードの優先順位は、最も高くなる。
【0152】
行政区画は、その領域や、名称が固定的なものではなく、変化する場合がある。そして、1の行政区画の領域や、名称に変更があった場合、地図データ31に含まれる当該1の行政区画に関する情報について、変更に対応する修正が行われない場合や、修正が行われるまでにタイムラグが発生する場合がある。一方で、行政区画の領域や名称の変化は、頻繁に発生するものではない。以上を踏まえ、行政区画キーワードは、再検索に際して検索条件からキーワードを減らすときの優先度が、第2道路名称キーワードの次に設定されている。
【0153】
ステップSC9の処理後、検索部22は、入力された第1道路名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSC10)。次いで、検索部22は、行政区画キーワードを検索条件として設定する(ステップSA11)。次いで、検索部22は、上記2つのキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSB12)。より詳細には、検索部22は、交差点を形成する第1の道路名称が第1道路名称キーワードに示す名称であり、かつ、交差点の属する行政区画が行政区画キーワードに示す名称の交差点の検索を実行する。
【0154】
ステップSC10〜ステップSC12で示すように、3つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件から第2道路名称キーワードを減らし、2つのキーワードの論理積を検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードから第2道路名称キーワードが減っているため、3つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する交差点が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の交差点が検索されることが抑制される。
【0155】
ステップSC13において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0156】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSC13:NO)、検索部22は、対応する交差点が検索されたと判断し(ステップSC14)、入力部21と協同して、交差点検索結果画面116に検索結果を表示する(ステップSC15)。ステップSC15の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0157】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSC13:YES)、検索部22は、対応する交差点が検索されなかったと判断する(ステップSC16)。次いで、検索部22は、入力された第1道路名称キーワードを検索条件として設定する(ステップSC17)。次いで、検索部22は、上記1つのキーワードを検索条件として検索を実行し、検索結果を示す検索データを取得する(ステップSC18)。より詳細には、検索部22は、交差点を形成する第1の道路名称が第1道路名称キーワードに示す交差点の検索を実行する。
【0158】
ステップSC17、ステップSC18で示すように、2つのキーワードによる検索結果が「0」件の場合、検索部22は、検索条件から行政区画キーワードを減らし、1つのキーワードを検索条件とする検索を行う。論理積をとるキーワードから行政区画キーワードが減っているため、2つのキーワードによる検索を行った場合と比較して、対応する交差点が検索される可能性が高い。また、上述したように、検索条件から減らすキーワードは、地図データ31が管理する情報と、ユーザが認識する情報との乖離という観点から的確に選択されているため、不必要に多数の交差点が検索されることが抑制される。
【0159】
ステップSB19において、検索部22は、検索結果が「0」件であるか否かを判別する。
【0160】
検索結果が「0」件でない場合(ステップSC19:NO)、検索部22は、対応する住所が検索されたと判断し(ステップSC20)、入力部21と協同して、住所検索結果画面114に検索結果を表示する(ステップSC21)。ステップSC21の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0161】
一方、検索結果が「0」件である場合(ステップSC19:YES)、検索部22は、対応する交差点が検索されなかったと判断する(ステップSC22)。次いで、検索部22は、対応する交差点が検索されなかった旨の検索結果を表示する画面をポップアップ表示する(ステップSC23)。ユーザは、当該画面を参照することにより、自身が入力したキーワードに対応する交差点が検索されなかったことを迅速に認識できる。ステップSC23の処理後、検索部22は、処理を終了する。
【0162】
このように、本実施形態では、ユーザによる3つのキーワードに基づく検索で対応する交差点が検索されなかった場合であっても、段階的にキーワードを減らして検索を実行し、対応する交差点が検索できた場合は、ユーザに提示する。このような構成のため、最終的に住所が検索されないという結果となる可能性が低く、検索結果が「0」件であることに起因して発生するユーザのストレスを低減できる。
【0163】
以上説明したように、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、キーワードに基づき目的地を検索するナビゲーション装置1であって、複数のキーワードの入力を受け付ける入力部21と、入力部21に入力された複数のキーワードの論理積を検索条件として検索を実行し、検索結果が「0」件である場合、検索条件とするキーワードを減らして検索を実行する検索部22と、を備えることとした。
これにより、検索部22は、検索結果が「0」件である場合に、キーワードを減らすことで検索条件を緩和し、再検索を実行する。そのため、検索部22は、検索結果が「0」件になることを極力抑えることができる。その結果、検索結果が「0」件であるために、ユーザがキーワードを再度指定しなければならないケースを極力防止することで、ユーザにストレスを感じさせる機会を低減することが期待できる。
【0164】
また、本実施形態に係る検索部22は、入力部21に入力された複数のキーワードの論理積を検索条件とした検索の検索結果が「0」件である場合に、所定の優先順位に応じて、検索条件から前記キーワードを減らすこととした。
これにより、検索部22は、重要なキーワードを減らすことなく、検索条件を緩和することができる。
【0165】
また、本実施形態において、検索部22は、キーワードに基づき施設検索を実行するものであり、入力部21は、施設の名称、行政区画、及び、施設のジャンルを示すキーワードの入力を受け付け、検索部22は、施設の名称、行政区画、及び、施設のジャンルの論理積を検索条件とした施設検索を実行し、検索結果が「0」件である場合、施設のジャンル、行政区画の順に検索条件から前記キーワードを減らすこととした。
これにより、施設が検索されないという結果となる可能性が低くなり、検索結果が「0」件であることに起因して発生するユーザのストレスを低減できため、検索部22は、ユーザの利便性を高めることができる。
【0166】
また、本実施形態において、検索部22は、キーワードに基づく住所検索を実行するものであり、入力部21は、番地、道路の名称、及び、行政区画を示すキーワードの入力を受け付け、検索部22は、番地、道路の名称、及び、行政区画の論理積を検索条件とした住所検索を実行し、検索結果がない場合、行政区画、道路の名称、の順に検索条件から前記キーワードを減らすこととした。
これにより、住所が検索されないという結果となる可能性が低くなり、検索結果が「0」件であることに起因して発生するユーザのストレスを低減できため、検索部22は、ユーザの利便性を高めることができる。
【0167】
<変形例>
上述した実施形態では、再検索に際し、キーワードを減らすときの優先順位は、予め定められたものであった。しかしながら、キーワードを減らすときの優先順位について、ユーザが時間的に遅く入力したキーワードほど、優先順位を高くする構成としてもよい。ユーザは、正しく認識していると感じているキーワードほど、先に入力する傾向があり、上記構成とすることによって、当該傾向を反映した優先順位を設定できる。
【0168】
また、上述した実施形態では、再検索に際し、検索条件からキーワードを減らして検索を行うことにより、検索結果が得られる確率を高めていた。しかしながら、再検索に際し、キーワードに含まれる文字列の一部を削除して検索を行うことにより、検索結果が得られる確率を高める構成であってもよい。例えば、キーワードとして「BACK ABC STREET」が入力された場合、検索部22は、一度、入力された「BACK ABC STREET」の全ての文字列をStreetキーワードとして、論理積による検索を実行する。検索結果が「0」件である場合に、検索部22は、文字列データの先頭の文字列(以下、プレフィックスと呼ぶ。)、又は、文字列データの末尾の文字列(以下、サフィックスと呼ぶ。)を除いた文字列(以下、ボディ部と呼ぶ。)である「ABC」をStreetキーワードとして、論理積による検索を実行する。これにより、道路の名称が例えば「BACK ABC AVENUE」や「EAST ABC AVENUE」のようにプレフィックス、又は/及び、サフィックスが異なって地図データ31に収録されていた、又は、ユーザが誤認識していたとしても、ボディ部をStreetキーワードとした検索ができるため、検索部22は、検索結果がないことを抑制することができる。
また、これに限られず、入力されたキーワードがボディ部を有する文字列であれば、上述したキーワードのように文字列を考慮した検索を実行してよい。
【0169】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態において、検索部22は、入力部21が3つキーワードを受け付けることによって、上述した実施形態に係る動作を実行する場合を例示したが、これに限られない。すなわち、入力部21が受け付けたキーワードが2つ以上であれば、検索部22は、上述した実施形態に係る動作を実行しても良い。
また例えば、上述した実施形態では、目的地の検索を行う場合を例にして発明を説明したが、目的地の検索以外の検索についても発明を適用可能である。
【0170】
また、例えば、上述した実施形態において、キーワードは、ユーザがタッチパネル4を操作することによって入力する場合を例示したが、これに限られず、音声入出力部6が備えるマイク62が収音した音声に基づきキーワードを入力しても良い。これにより、ユーザは、キーワードを発話によって入力することができる。
【0171】
また、例えば、上述した実施形態では、検索対象を経路案内で設定する目的地とし例示したが、これに限られず、キーワードを入力し論理積による検索を実行することによって検索できるものであれば良い。
【0172】
また、例えば、上述した実施形態では、ナビゲーション装置1として車載型を例示したが、ナビゲーション装置1の形態は任意であり、例えば歩行者が携帯するポータブル型の装置でも良い。