特開2016-185789(P2016-185789A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-185789(P2016-185789A)
(43)【公開日】2016年10月27日
(54)【発明の名称】ステアリングコラム係止構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 1/187 20060101AFI20160930BHJP
【FI】
   B62D1/187
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-67339(P2015-67339)
(22)【出願日】2015年3月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147913
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 義敬
(74)【代理人】
【識別番号】100165423
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 雅久
(74)【代理人】
【識別番号】100091605
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100197284
【弁理士】
【氏名又は名称】下茂 力
(72)【発明者】
【氏名】山科 耕一
(72)【発明者】
【氏名】野村 章
(72)【発明者】
【氏名】園木 誠
(72)【発明者】
【氏名】小川 裕希
【テーマコード(参考)】
3D030
【Fターム(参考)】
3D030DC16
3D030DC22
3D030DD02
3D030DD18
3D030DG01
(57)【要約】
【課題】ステアリングのチルト位置を変更することに伴う、ステアリング共振周波数の変化を抑制できるステアリングコラム係止構造を提供する。
【解決手段】本発明のステアリングコラム係止構造10は、ステアリングコラム16と、ステアリングコラム16の後端部に取り付けられたステアリングハンドル24と、ステアリングコラム16を支えるブラケット18と、ゼンマイバネ20と、を主要に備えている。ゼンマイバネ20の内側端部はステアリングコラム16に固定され、ゼンマイバネ20の外側端部は車体側に固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングシャフトが回転自在に収納されたジャケットから成り、車幅方向に伸びる回転軸周りに回転可能に支持されたステアリングコラムと、
前記ステアリングシャフトの後端部に取り付けられたステアリングハンドルと、
前記ステアリングコラムの中間部を、昇降可能な状態で、車体に対して固定するブラケットと、
巻き中心部が前記ステアリングコラムの前記ジャケットに固定され、外側の端部が車体側に固定されたゼンマイバネと、を具備することを特徴とするステアリングコラム係止構造。
【請求項2】
前記ステアリングハンドルの下方への移動に伴い、前記ステアリングコラムが回転すると、前記ゼンマイバネが締め付けられることを特徴とする請求項1に記載のステアリングコラム係止構造。
【請求項3】
前記ステアリングコラムまたは前記ステアリングハンドルに、ダイナミックダンパが備えられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のステアリングコラム係止構造。
【請求項4】
前記ゼンマイバネが車両側に固定される固定点は、前記ステアリングコラムの回転軸よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のステアリングコラム係止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステアリングコラム係止構造に関し、特に、ステアリングコラムを支えるブラケットの剛性を、ゼンマイバネで補強するステアリングコラム係止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に設けられるステアリングコラムは、ステアリングホイールの回転をステアリングギアボックスに伝達するステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを収容する筒状体であるジャケットと、から主要に構成されている。
【0003】
ステアリングコラムには、ドライバが適切な運転姿勢を取れるように、調整機構が設けられている。具体的には、この調整機構として、ステアリングホイールの上下位置を調整するチルト機構、ステアリングホイールの軸方向位置を調整するテレスコピック機構が設けられている。
【0004】
図4を参照して、一般的なチルト機構の構成を説明する(特許文献1)。この図に示すチルト機構100は、ステアリングシャフト101と、ステアリングシャフト101が回転自在に収納されるジャケット102と、ステアリングシャフト101の後端に取り付けられたステアリングハンドル103と、を備えている。ここで、ステアリングコラム104は、ステアリングシャフト101と、ジャケット102と、から構成される。
【0005】
ステアリングコラム104の前端部は、チルト方向に対して回転可能に支持されている。これにより、運転者は、ステアリングハンドル103の位置を上下方向に調整することができる。
【0006】
ステアリングコラム104の中間部分は、ブラケット105を介して車体側に固定されている。ブラケット105は、ステアリングコラム104の中間部分を、運転者の操作に応じて上方方向に移動可能となるように固定している。
【0007】
また、ステアリングコラム104においては、車両が走行する際にステアリングが共振状態となること抑止するために、ダイナミックダンパを備えたものがある。
【0008】
特許文献2を参照すると、ダイナミックダンパを下部に備えたエアバッグ装置が記載されている。具体的には、図5を参照すると、コラムチューブ206の後端側下方にはエアバッグ装置202が配設されている。また、エアバッグ装置202のエアバッグモジュール203は、弾性体204を介して、取付ブラケット205によってコラムチューブ206に支持されている。従って、エアバッグモジュール203をマスとしたダイナミックダンパ207が構成され、これにより、ステアリング振動が抑制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2013−35450号公報
【特許文献2】特開2008−179295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記した特許文献1に記載されたチルト機構100では、ステアリングハンドル103の位置を変更すると、その機構に備えられたダイナミックダンパが適切に作動しない恐れがあった。具体的には、ステアリング100の位置を下降させると、ステアリングコラム104が、その前端部を回転中心として時計回りに回転するので、ステアリングコラム104を支える部分のブラケット105の長さL10は長くなる。
【0011】
このように、ブラケット105の長さL10が長くなると、ステアリング共振周波数が低下する。このような場合では、特許文献2に記載されたように、ダイナミックダンパ207が取り付けられていたとしても、共振周波数を適切に管理することが困難であるため、ダイナミックダンパ207で振動抑制を行うことが困難と成ることが考えられる。
【0012】
本発明は、このような問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ステアリングハンドルのチルト位置を変更することに伴う、ステアリング共振周波数の変化を抑制できるステアリングコラム係止構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のステアリングコラム係止構造は、ステアリングシャフトが回転自在に収納されたジャケットから成り、車幅方向に伸びる回転軸周りに回転可能に支持されたステアリングコラムと、前記ステアリングシャフトの後端部に取り付けられたステアリングハンドルと、前記ステアリングコラムの中間部を、昇降可能な状態で、車体に対して固定するブラケットと、巻き中心部が前記ステアリングコラムの前記ジャケットに固定され、外側の端部が車体側に固定されたゼンマイバネと、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明のステアリングコラム係止構造によれば、ゼンマイバネの巻き中心部をステアリングコラムのジャケットに固定し、ゼンマイバネの外側の端部を車体側に固定している。これにより、ステアリングハンドルの位置を下げることにより、ステアリングコラムを支えるブラケットの支持剛性が低くなっても、その支持剛性をゼンマイバネで補うことができるので、ステアリング共振周波数が低下してしまうことが抑制される。よって、ダイナミックダンパを用いて、容易に振動抑制を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のステアリングコラム係止構造を示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は断面図である。
図2】本発明のステアリングコラム係止構造を示す図であり、(A)は側面図であり、(B)は断面図である。
図3】本発明のステアリングコラム係止構造による効果を示すグラフである。
図4】背景技術のステアリングのチルト機構を示す側面図である。
図5】背景技術のステアリング機構を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図を参照して、本形態のステアリングコラム係止構造を説明する。
【0017】
図1に、本形態のステアリングコラム係止構造10を示す。図1(A)はステアリングコラム係止構造10を示す側面図である。図1(B)はゼンマイバネ20が取り付けられる箇所を示し、図1(A)のB−B線に於ける断面図である。
【0018】
以下の説明では、上下前後左右の各方向を適宜用いて説明を行う。ここで、左右方向とは車両の進行方向を向いた場合の左右方向である。
【0019】
図1(A)を参照して、本形態のステアリングコラム係止構造10は、ステアリングコラム16と、ステアリングコラム16の後端部に取り付けられたステアリングハンドル24と、ステアリングコラム16を支えるブラケット18と、ステアリングコラム16に巻き中心部が固定されたゼンマイバネ20と、を主要に備えている。また、車両走行時における、ステアリングハンドル24の共振動作を抑制するために、ステアリングハンドル24またはステアリングコラム16には、ダイナミックダンパ26が備えられている。
【0020】
ステアリングコラム係止構造10の概略的な機能は、ステアリングコラム16およびステアリングハンドル24をチルト方向に回転可能に、車両の車体に取り付けることにある。
【0021】
ステアリングコラム16は、前後方向に棒状に伸びるステアリングシャフト12と、ステアリングシャフト12が回転自在に収納されるジャケット14とから構成されている。
【0022】
ステアリングシャフト12の前端部は、車両の車幅方向に伸びる回転軸(チルト軸)周りに回転可能に、車体側に固定されている。また、ステアリングシャフト12の前端部は、ユニバーサルジョイント28を介して、ステアリングギア(不図示)と接続されている。また、ステアリングシャフト12は、ステアリングハンドル24の位置を軸方向に沿って調整するために、伸縮可能なように組み合わされた複数の棒状部材や筒状部材から構成されても良い。
【0023】
ジャケット14は前後方向に伸びる筒状の部材であり、その内部には、図示しないベアリング等を介して、ステアリングシャフト12が回転自在に収納される。後述するブラケット18およびゼンマイバネ20は、ジャケット14を固定する。
【0024】
ステアリングハンドル24は、ステアリングシャフト12の後端に接続されている。車両を運転する運転者が、ステアリングハンドル24を回転させると、ステアリングハンドル24に同期してステアリングシャフト12も回転する。この回転力が、上記したステアリングギア等を経由して伝達されることで、車両が備えるタイヤの向きが変更される。
【0025】
ブラケット18は、ステアリングコラム16の中間部分を、車体側に係止させる働きを有する。具体的には、ブラケット18は、ステアリングコラム16を車幅方向外側から挟む板状部材を有している。換言すると、ブラケット18は、ステアリングコラム16のチルト方向の回転を案内するレールとして機能している。
【0026】
ステアリングコラム16の後端部付近には、ステアリングコラム16の共振動作を抑制するためのダイナミックダンパ26が装備されている。ここで、ダイナミックダンパ26は、ステアリングハンドル24に内蔵されても良い。
【0027】
ブラケット18の上端部付近は、車幅方向に伸びる棒状の部材であるサポートビーム22に固着されている。ブラケット18には、操作ノブ(不図示)が備えられている。運転者が、ステアリングハンドル24の位置を上下方向に移動させるときには、その操作ノブを所定方向に操作することによりブラケット18によるステアリングコラム16の係止は解かれ、ステアリングコラム16は、その前端部を中心としてチルト方向に回転可能となる。そして、ステアリングハンドル24の上下方向の位置を調整した後に、操作ノブを逆方向に操作させることで、ステアリングコラム16はブラケット18により再び係止されるようになる。
【0028】
ゼンマイバネ20は、ステアリングコラム16の周囲を同軸的に複数回取り巻くように、ゼンマイ状に巻回された長尺の鋼板から構成されている。ゼンマイバネ20の巻き中心部側の端部はステアリングコラム16に固定され、外側の端部はステアリングコラム16の上方で車体側(例えばサポートビーム22)に固定される。
【0029】
また、ゼンマイバネ20がステアリングコラム16に固定される部分は、ブラケット18がステアリングコラム16を係止する部分の近傍が好適である。これにより、ゼンマイバネ20で共振周波数を調整する効果を大きくすることが出来る。ここで、ゼンマイバネ20がステアリングコラム16に接続する部分は、ブラケット18よりも前方でも良いし後方でも良い。
【0030】
更に、本体側に固定されるゼンマイバネ20の上端部付近は、ステアリングコラム16のチルト回転軸(ステアリングコラム16の先端部)よりも上方である。これにより、ステアリングコラム16の位置が下がるに従い、ゼンマイバネ20が締付状態となり、ゼンマイバネ20でブラケット18を補強する効果が得られる。
【0031】
ゼンマイバネ20の主な機能は、ブラケット18の剛性を補うことで、ステアリングコラム16の共振周波数が低下することを防止することに有る。係る事項については、図2を参照して後述する。
【0032】
図1(A)を参照して、ここでは、ステアリングハンドル24が比較的上方に配置されているので、ステアリングコラム16を支える部分のブラケット18の長さL1は比較的短い。よって、ブラケット18の支持剛性が高いので、ステアリングコラム16の共振周波数は所定の範囲に維持され、ダイナミックダンパ26による制振効果も充分に奏されている。また、この状態では、図1(B)に示すように、ゼンマイバネ20は比較的緩んだ状態であるので、ゼンマイバネ20の復元力は弱く、ゼンマイバネ20がステアリングコラム16の中間部分を上方に引き上げる効果は小さい。
【0033】
図2を参照して、ステアリングハンドル24の位置を下降させた状態に於けるステアリングコラム係止構造10を説明する。図2(A)はこの状態に於けるステアリングコラム係止構造10を示す斜視図であり、(B)はゼンマイバネ20が配置される部分の断面図である。
【0034】
図2(A)を参照して、運転者が車両を運転する際に、ステアリングハンドル24の位置を上下方向に変更する場合がある。この場合、先ず、ブラケット18の近傍に配置された操作ノブ(不図示)を操作することにより、ブラケット18への係止を解除する。次に、ステアリングハンドル24の上下方向に位置を調整する。ここでは、ステアリングハンドル24の位置を下降させている。即ち、ステアリングコラム16を、チルト軸を中心に時計回りに回転させる。最後に、操作ノブ(不図示)を逆方向に操作することにより、ステアリングコラム16をブラケット18に係止する。
【0035】
このように、ステアリングハンドル24を下降させると、ステアリングハンドル24と接続するステアリングコラム16も、その前方先端部を支点としてチルト方向に対して時計回りに回転することで、その位置は下がる。
【0036】
よって、ステアリングコラム16を支える部分のブラケット18の長さL1は、図1(A)に示した場合と比較すると、長くなる。ブラケット18の長さL1が長くなると、ブラケット18がステアリングコラム16を支持する支持剛性が低下し、ステアリングハンドル24の共振周波数が低下する。一方、ステアリングコラム16またはステアリングハンドル24には、上記した共振動作を抑制するためのダイナミックダンパ26が備えられている。しなしながら、ステアリングハンドル24の共振周波数が低下してしまうと、このダイナミックダンパ26が適切に動作しなくなるので、その振動抑制の効果が小さくなり、ステアリングハンドル24が共振動作を示すようになる。
【0037】
そこで本形態では、ステアリングコラム16の中間部分と車体とをゼンマイバネ20で連結している。
【0038】
図2(B)を参照して、上記のように、ステアリングハンドル24を下げることにより、ステアリングコラム16の位置が下がると、それに伴いゼンマイバネ20の中心端部も下がるので、ゼンマイバネ20が伸びるように成る。即ち、ステアリングコラム16を巻回している部分のゼンマイバネ20が締め付けられるようになる。これにより、ゼンマイバネ20の復元力により、ステアリングコラム16の中間部分が上方に向かって支持されるようになる。従って、ステアリングコラム16を支持する部分のブラケット18の長さL1が長くなることにより、ブラケット18の支持剛性が低下しても、それをゼンマイバネ20の復元力を大きくすることで補うことが出来る。よって、ステアリングハンドル24の共振周波数が低下することが抑制され、ダイナミックダンパ26による振動抑制の効果が確保される。
【0039】
ここで、図2(B)示すゼンマイバネ20は、図1(B)に示した場合と比較して、締付状態となっているが、巻回部分を構成している鋼板は実質的には離間しており、底突きの状態とはなっていない。ゼンマイバネ20が、底突きの状態とならない程度に締め付けられていることで、ステアリングコラム16に対して充分な復元力を作用させることが出来る。
【0040】
一方、ステアリングハンドル24を上昇させると、この上昇に伴い、ゼンマイバネ20は徐々に緩み状態となるので、ゼンマイバネ20の復元力は弱くなる。この場合、ステアリングコラム16を支持する部分のブラケット18の長さL1は短くなる。よって、その支持剛性は大きくなるので、ブラケット18の剛性のみで一定の共振周波数が確保され、上記したダイナミックダンパ26が適切に振動抑制を行うように成る。
【0041】
また、ステアリングハンドル24を上昇させる際には、ゼンマイバネ20が緩み状態に戻ろうとする復元力を用いても良い。これにより、運転者がステアリングハンドル24を上方に移動させようとする動作を補助し、運転者の負担を軽減することが出来る。
【0042】
また、運転者の操作によるステアリングハンドル24の操作は、段階的なものではなく、連続可変なものであるため、その操作に伴う振動対策を施すのは一般的には困難とされる。本形態のゼンマイバネ20は、運転者による連続可変なステアリングハンドル24の操作に伴い、連続可変に緩み状態から締付状態に変形する。即ち、運転者がステアリングハンドル24を下降させると、ゼンマイバネ20は徐々に締付状態となり、ステアリングコラム16を補強する効果が徐々に大きくなる。一方、運転者がステアリングハンドル24を上昇させると、ゼンマイバネ20は徐々に緩み状態となり、ステアリングコラム16を補強する効果が徐々に小さくなる。よって、ステアリングハンドル24の各位置に対して、ステアリングハンドル24が共振動作とならないための振動対策を施すことが出来る。
【0043】
図3のグラフに基いて、上記した各図も参照しつつ、本形態の効果を説明する。このグラフの横軸は、図1(A)を参照して、ステアリングコラム16を支える部分のブラケット18の長さL1を示す。また、このグラフの縦軸は、ステアリングハンドル24の共振周波数を示している。このグラフでは、ゼンマイバネ20を備える本形態のステアリングコラム係止構造10における共振周波数の変化を実線で示し、ゼンマイバネ20を備えない比較例の場合を点線で示している。
【0044】
このグラフを参照して、点線で示す比較例では、ステアリングハンドル24を下降させることで上記したL1を長くすると、ブラケット18の支持剛性が低下し、これに伴い共振周波数が低下している。このようになると、上記したように、ステアリングハンドル24の近傍に配置されたダイナミックダンパ26が適切に動作せず、ステアリングハンドル24が共振動作することで、不快な振動が運転者に伝導してしまう恐れがある。
【0045】
一方、実線で示すように、ゼンマイバネ20(図1(A))を備える本形態では、ステアリングハンドル24を下降させて、ブラケット18の支持部分の長さL1が長くなっても、共振周波数の低下は抑制されている。これは、上記したように、L1が長くなることでブラケット18の支持剛性が低下しても、ゼンマイバネ20の復元力でその剛性を補うからである。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更が可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 ステアリングコラム係止構造
12 ステアリングシャフト
14 ジャケット
16 ステアリングコラム
18 ブラケット
20 ゼンマイバネ
22 サポートビーム
24 ステアリングハンドル
26 ダイナミックダンパ
28 ユニバーサルジョイント
図1
図2
図3
図4
図5