(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-188516(P2016-188516A)
(43)【公開日】2016年11月4日
(54)【発明の名称】板状体
(51)【国際特許分類】
E06B 3/72 20060101AFI20161007BHJP
E04B 9/04 20060101ALI20161007BHJP
【FI】
E06B3/72
E04B5/54 C
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-69377(P2015-69377)
(22)【出願日】2015年3月30日
(11)【特許番号】特許第5872087号(P5872087)
(45)【特許公報発行日】2016年3月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000204985
【氏名又は名称】大建工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100103012
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 隆宣
(72)【発明者】
【氏名】新田 健
(72)【発明者】
【氏名】岡部 和彦
(72)【発明者】
【氏名】河合 厚
【テーマコード(参考)】
2E016
【Fターム(参考)】
2E016AA02
2E016BA03
2E016BA08
2E016CA01
2E016DA00
2E016DC02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】部品点数,組立工数が少なく、生産性が高いとともに、立体感のある表現性に富んだ板状体を提供する。
【解決手段】板状体は枠体の表裏面に面材20,21を一体化し、面材20に円弧状の切欠き溝22,22を設けるとともに、切欠き溝22の対向する外側縁部23と内側縁部24とを位置規制し、一方の外側縁部23と残る他方の内側縁部24との間に、部材本体31からなる位置規制部材30を介し、段差を設けた。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体の表裏面に面材を一体化した板状体であって、
前記面材の少なくとも1枚に少なくとも1本の切欠き溝を設けるとともに、前記切欠き溝の対向する縁部のうち、一方の縁部と残る他方の縁部との間に、部材本体からなる位置規制部材を介し、段差を設けたことを特徴とする板状体。
【請求項2】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記部材本体の他方の片面に形成した係合段部に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項3】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項4】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面縁部に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項5】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項6】
前記位置規制部材の両端部に、前記面材に係合可能なスリットをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項7】
前記枠体が、方形であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項8】
前記切欠き溝が、円弧状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項9】
前記切欠き溝が、コ字形状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項10】
前記切欠き溝が、L字形状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項11】
前記位置規制部材の表面のうち、少なくとも前記面材に組み付けたときに露出する表面に、化粧シートを貼着一体化したことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の板状体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明に係る板状体は、面材表面が緩やかな曲面を有し、例えば、フラッシュドア、内壁材、天井材に使用できる板状体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラッシュドア等に使用される板状体としては、例えば、ドア框4内にモール5を介して鏡板3を組み込んだドアA(特許文献1参照)、あるいは、ドアパネルの開口部51に開口部枠材55を介して化粧板60を組み込んだドア(特許文献2参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平7−59863号公報
【特許文献2】特開2001−82039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれのドアも前記鏡板あるいは前記化粧板を取り付けるために複数の部材を必要とし、部品点数,組立工数が多く、生産性が低い。
また、いずれのドアも平滑な鏡板,化粧板を備えているだけであり、立体感に欠けるとともに、直線的な意匠を開示しているにすぎず、表現性に乏しい。
さらに、表現性に富む板状体を1枚板から生産しようとすると、表面の切削加工に手間がかかり、生産性が低く、生産コストが高くなるという問題点があった。
本発明に係る板状体は、前記問題点に鑑み、部品点数,組立工数が少なく、生産性が高いとともに、立体感のある表現性に富んだ安価な板状体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る板状体は、前記課題を解決すべく、枠体の表裏面に面材を一体化した板状体であって、前記面材の少なくとも1枚に少なくとも1本の切欠き溝を設けるとともに、前記切欠き溝の対向する縁部のうち、一方の縁部と残る他方の縁部との間に、部材本体からなる位置規制部材を介し、段差を設けた構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、面材の切欠き溝に位置規制部材を組み付けるだけで段差を形成できるので、部品点数,組立工数が少なく、生産性の高い安価な板状体が得られる。
また、対向する縁部の間に段差を形成するので、面材の表面に立体形状を表現できるだけでなく、緩やかで優美な曲面を備えた板状体が得られる。
【0007】
本発明の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記部材本体の他方の片面に形成した係合段部に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、係合溝および係合段部を介して対向する縁部の間に段差を簡単に形成でき、生産性がより一層向上するとともに、立体感のある表面形状を正確に表現できる板状体が得られる。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、一対の係合溝を介して対向する縁部の間に段差を簡単に形成でき、生産性がより一層向上するとともに、立体感のある表面形状を正確に表現できる多種多様な板状体が得られる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面縁部に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、位置規制部材の一方の片面を枠体に固定するとともに、前記位置規制部材の他方の片面縁部に前記面材の他方の縁部を係合して段差を形成する。このため、部品点数が少なく、生産性が高いとともに、堅固な構造を有し、豊かな立体表現が可能な板状体が得られる。
【0010】
本発明の異なる実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、部品点数が少なく、生産性が高いとともに、堅固な構造を有し、豊かな立体表現が可能な板状体が得られる。
【0011】
本発明の新たな実施形態としては、前記位置規制部材の両端部に、前記面材に係合可能なスリットをそれぞれ設けておいてもよい。
本実施形態によれば、前記位置規制部材の両端部が面材に係合して位置規制されるので、美麗な板状体が得られる。
【0012】
本発明の別の実施形態としては、前記枠体は方形であってもよい。
本実施形態によれば、汎用性を有する板状体が得られる。
【0013】
本発明の異なる実施形態としては、前記切欠き溝は円弧状、コ字形状、L字形状であってもよい。
本実施形態によれば、面材表面に立体感のある多種多様な意匠を表現でき、汎用性を有する板状体が得られる。
【0014】
本発明の新たな実施形態としては、前記位置規制部材の表面のうち、少なくとも前記面材に組み付けたときに露出する表面に、化粧シートを貼着一体化しておいてもよい。
本実施形態によれば、装飾性に優れた美麗な板状体が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図Aおよび
図Bは本発明に係る板状体の第1実施形態を示す斜視図および正面図である。
【
図2】
図Aないし
図Dは
図1Bで図示したA−A線、B−B線、C−C線、D−D線破断線で切断した場合の部分拡大断面図である。
【
図3】
図Aおよび
図Bは
図1で示した位置規制部材の正面図および右側面図であり、
図C,D,E,Fは
図3BのC−C線、D−D線、E−E線、F−F線破断線で切断した場合の拡大断面図である。
【
図4】
図A,B,Cは第2,第3,第4実施形態を示す正面図である。
【
図5】
図A,B,Cは第5,第6,第7実施形態を示す正面図である。
【
図6】
図A,B,Cは第8,第9,第10実施形態を示す正面図である。
【
図7】
図A,Bは第11,第12実施形態を示す正面図である。
【
図8】
図A,Bは第13,第14実施形態を示す正面図である。
【
図9】
図A,B,C,Dは面材の支持構造を示す変形例1,2,3,4の断面図である。
【
図10】
図A,Bは面材の支持構造を示す変形例5,6の断面図である。
【
図11】
図A,B,Cは面材の支持構造を示す変形例7,8,9の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る板状体をフラッシュドアに適用した場合の実施形態を、
図1ないし
図11の添付図面に従って説明する。
第1実施形態は、
図1ないし
図3に示すように、枠体10と、面材20,21と、位置規制部材30と、ドアレバー40とで形成されている。
なお、以下の説明では、図面に表された構成を説明するうえで、「上」、「下」、「左」、「右」等の方向を示す用語、及びそれらを含む別の用語を使用するが、それらの用語を使用する目的は図面を通じて実施形態の理解を容易にするためである。したがって、それらの用語は本発明の実施形態が実際に使用されるときの方向を示すものとは限らないし、それらの用語によって特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきでない。
【0017】
前記枠体10は、
図1に示すように、上框11、下框12、竪框13,14を框組みしたものであり、反りの発生を防止するために前記上框11および前記下框12の間に竪桟15を架け渡してある。
なお、枠体10は方形に限らず、例えば、台形、3角形、5角形、6角形であってもよい。
また、枠体10には前記竪桟15に限らず、横桟、襷桟等を適宜、組み付けてもよいことは勿論である。
【0018】
前記面材20,21(
図1,2)は、前記枠体10の表裏面を被覆する平面形状を有し、前記枠体10の上框11,下框12、竪框13,14および竪桟15に固着一体化される。前記面材20,21としては、例えば、化粧合板,合成樹脂板、金属板などが挙げられる。
そして、前記面材20,21のうち、面材20に、一様な巾寸法を有する円弧状の切欠き溝22,22(
図1,2)を竪框13,14に沿って形成してある。
【0019】
前記位置規制部材30は、
図2に示すように、前記切欠き溝22の対向する外側縁部23と内側縁部24とを位置規制し、両者の間に板厚方向の段差を形成する長尺弾性部材である。そして、前記位置規制部材30を前記切欠き溝22に組み付けることにより、前記面材20の表面に緩やかな曲面を形成できる。
すなわち、組付け前の前記位置規制部材30は、
図3に示すように、断面方形の部材本体31の対向する面のうち、一方の片面縁部に係合溝32を形成してあるとともに、残る他方の片面に係合段部33を形成してある。
前記係合溝32は、一様な巾寸法および深さ寸法を有するとともに、その底面には良好な係合状態を確保するために凹凸面を形成してある。
また、前記係合段部33は一様な深さ寸法を有するが、一様な巾寸法を有するものでなく、前記部材本体31の両端において巾寸法が最も広く、その中央に向かって徐々に狭くなっている。そして、前記位置規制部材30の中央には所定寸法だけ前記係合段部は設けられておらず、前記係合段部33は不連続である。そして、前記部材本体31の両端部には、前記係合溝32および前記係合段部33を連通させるとともに、前記面材20に係合可能なスリット34を設けてある。
さらに、前記位置規制部材30は、前記面材20に組み付けた場合に露出する表面に化粧シート35を貼着一体化してある。
【0020】
次に、前記フラッシュドアの組立工程を説明する。
上框11、下框12、竪框13,14を組み付けるとともに、前記上框11および前記下框12の間に竪桟15を架け渡して枠体10を形成する。一方、面材20の表面に、その長手方向に沿って一様な巾寸法で円弧状の切欠き溝22,22を形成する。そして、前記枠体10の表裏面に前記面材20および面材21を固着一体化する。
さらに、
図2に示すように、前記面材20に形成した前記切欠き溝22の対向する外側縁部23および内側縁部24のうち、前記内側縁部24全体を内方に押し下げる。そして、前記面材20の外側縁部23に前記位置規制部材30の係合溝32を係合するとともに、前記位置規制部材30のスリット34を前記面材20に係合する。
ついで、前記位置規制部材30の部材本体31の角部および係合段部33に、前記面材20の内側縁部24を順次係合する。このため、前記位置規制部材30は、前記切欠き溝22に沿って湾曲する一方、前記面材20の切欠き溝22の両側に位置する外側縁部23と内側縁部24との間に段差が生じ、面材20の表面に緩やかな曲面を有するフラッシュドアが得られる。
【0021】
なお、前述の実施形態では、前記切欠き溝22の外側縁部23および内側縁部24に、接着剤を介し、前記位置規制部材30を接着一体化してもよい。また、前記面材20の裏面に形成された内部空間に、例えば、ウレタン発泡体(図示せず)を充填してもよい。これらにより、前記面材20の切欠き溝22周辺のいわゆるバタツキを防止できるだけでなく、前記位置規制部材30の取付強度が高くなり、脱落を防止できるという利点がある。
【0022】
また、
図4Aに示すように、前述の第1実施形態と同一方向に湾曲する1本の切欠き溝(図せず)に沿って位置規制部材30(第2実施形態)を設けてもよい。また、
図4B,4Cに示すように、異なる方向に湾曲する一対の切り欠き溝(図示せず)に沿って位置規制部材30,30(第3,第4実施形態)を取付けてもよい。なお、説明の便宜上、同一部分には同一番号を附して説明を省略するとともに、ドアレバーは図示しない。
【0023】
そして、
図5Aに示すように、前記位置規制部材30を対角線状に配置してもよく(第5実施形態)、
図5B,
図5Cに示すように、短い複数本の位置規制部材30を対称となるように配置してもよい(第6,第7実施形態)。
【0024】
さらに、
図6Aに示すように、短い2本の位置規制部材30を上下対称に配置してもよく(第8実施形態)、
図6B,6Cに示すように、短い4本の位置規制部材30を上下対称に配置してもよい(第9,第10実施形態)。
【0025】
ついで、直線状の前記位置規制部材を必ずしも円弧状に湾曲させる必要はなく、
図7A,7Bに示すように、予め略コ字形状に形成した位置規制部材36(第11実施形態)を組み付けてもよく、または、略L字形状に形成した位置規制部材37(第12実施形態)を組み付けてもよい。
【0026】
また、
図8Aに示すように、短い一対の略コ字形状の位置規制部材36を上下対称に配置してもよく(第13実施形態)、そして、
図8Bに示すように、略コ字形状の位置規制部材36および円弧状に湾曲させた位置規制部材30を上下対称に配置してもよい(第14実施形態)。
【0027】
一方、前記位置規制部材30,36,37は第1実施形態のものに限らず、例えば、
図9Aに示すように、金属製の位置規制部材30に設けた係合溝32を面材20の外側縁部23に係合するとともに、前記位置規制部材30の角部で前記面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第1変形例)。なお、必要であれば、シール材30aで目地をシールしておいてもよい。
また、
図9Bに示すように、面材20,21の外側,内側縁部23,24が上下対称となるように、位置規制部材30,30で前記面材20,21の内側縁部24を内方に押し込んで位置規制してもよい(第2変形例)。
【0028】
さらに、
図9C,9Dに示すように、金属製の位置規制部材30の係合溝32を面材20の外側縁部23に係合するとともに、前記位置規制部材30の角部で前記面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第3,第4変形例)。前記位置規制部材30は金属製であるので、任意の断面形状を有する位置規制部材30を形成でき、設計の自由度が広がるという利点がある。
【0029】
また、切欠き溝の一方の縁部を内方に押し込んで緩やかな傾斜面を形成する場合に限らず、例えば、
図10Aに示すように、前記面材20の外側縁部23に位置規制部材30の係合溝32を係合するとともに、前記位置規制部材30の係合溝38に内側縁部24を係合し、持ち上げてもよい(第5変形例)。
さらに、
図10Bに示すように、前記面材20の内側縁部24に前記位置規制部材30の係合溝38を係合するとともに、前記位置規制部材30の係合溝32に外側縁部23を係合し、持ち上げてもよい(第6変形例)。
【0030】
さらに、
図11Aに示すように、竪框13に断面半径の位置規制部材30をビス止めすることにより、前記位置規制部材30で面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第7変形例)。
本変形例によれば、より一層堅固な支持構造を有する板状体が得られる。
【0031】
前記位置規制部材30は前述のものに限らず、
図11Bに示すように、竪框13の内側面に設けた嵌合孔13aに位置規制部材30の嵌合突起39を嵌合することにより、前記位置規制部材30で内側縁部24を内側に押し下げて位置規制してもよい(第8変形例)。
本変形例によれば、嵌合孔13aに位置規制部材30の嵌合突起39を嵌合することにより、前記位置規制部材30で切欠き溝22の内側縁部24を簡単に位置規制できるので、作業が容易であり、生産性の高い板状体が得られる。
【0032】
他の変形例としては、
図11Cに示すように、竪框13の内側面に位置規制部材30をステープルで固定することにより、前記位置規制部材30で内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第9変形例)。
本実施形態によれば、位置規制部材30をより一層簡単に固定でき、生産性の高い板状体が得られるという利点がある。
【0033】
なお、金属製の前記位置規制部材30は、硬質樹脂製、軟質樹脂製および木材製であってもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本願発明に係る板状体は、フラッシュドアに限らず、壁面、天井板としても使用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
10 枠体
11 上框
12 下框
13,14 竪框
13a 嵌合孔
15 竪桟
16 襷桟
20 面材
21 面材
22 切欠き溝
23 外側縁部
24 内側縁部
30 位置規制部材
31 部材本体
32 係合溝
33 係合段部
34 スリット
35 化粧シート
36,37 位置規制部材
38 係合溝
39 嵌合突起
40 ドアレバー
【手続補正書】
【提出日】2015年11月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体の表裏面に面材を一体化した板状体であって、
前記面材の少なくとも1枚に少なくとも1本の切欠き溝を設けるとともに、
前記切欠き溝の対向する縁部のうち、一方の縁部と残る他方の縁部との間に、部材本体からなる位置規制部材を介し、前記切欠き溝の両端部から中央部に向けて順次、増大する段差を設けたことを特徴とする板状体。
【請求項2】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記部材本体の他方の片面に形成した係合段部に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項3】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項4】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面縁部に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項5】
前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合したことを特徴とする請求項1に記載の板状体。
【請求項6】
前記位置規制部材の両端部に、前記面材に係合可能なスリットをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項7】
前記枠体が、方形であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項8】
前記切欠き溝が、円弧状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項9】
前記切欠き溝が、コ字形状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項10】
前記切欠き溝が、L字形状であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の板状体。
【請求項11】
前記位置規制部材の表面のうち、少なくとも前記面材に組み付けたときに露出する表面に、化粧シートを貼着一体化したことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の板状体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明に係る板状体は、面材表面が緩やかな曲面を有し、例えば、フラッシュドア、内壁材、天井材に使用できる板状体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラッシュドア等に使用される板状体としては、例えば、ドア框4内にモール5を介して鏡板3を組み込んだドアA(特許文献1参照)、あるいは、ドアパネルの開口部51に開口部枠材55を介して化粧板60を組み込んだドア(特許文献2参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平7−59863号公報
【特許文献2】特開2001−82039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれのドアも前記鏡板あるいは前記化粧板を取り付けるために複数の部材を必要とし、部品点数,組立工数が多く、生産性が低い。
また、いずれのドアも平滑な鏡板,化粧板を備えているだけであり、立体感に欠けるとともに、直線的な意匠を開示しているにすぎず、表現性に乏しい。
さらに、表現性に富む板状体を1枚板から生産しようとすると、表面の切削加工に手間がかかり、生産性が低く、生産コストが高くなるという問題点があった。
本発明に係る板状体は、前記問題点に鑑み、部品点数,組立工数が少なく、生産性が高いとともに、立体感のある表現性に富んだ安価な板状体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る板状体は、前記課題を解決すべく、枠体の表裏面に面材を一体化した板状体であって、前記面材の少なくとも1枚に少なくとも1本の切欠き溝を設けるとともに、
前記切欠き溝の対向する縁部のうち、一方の縁部と残る他方の縁部との間に、部材本体からなる位置規制部材を介し、
前記切欠き溝の両端部から中央部に向けて順次、増大する段差を設けた構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、面材の切欠き溝に位置規制部材を組み付けるだけで段差を形成できるので、部品点数,組立工数が少なく、生産性の高い安価な板状体が得られる。
また、対向する縁部の間に段差を形成するので、面材の表面に立体形状を表現できるだけでなく、緩やかで優美な曲面を備えた板状体が得られる。
【0007】
本発明の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記部材本体の他方の片面に形成した係合段部に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、係合溝および係合段部を介して対向する縁部の間に段差を簡単に形成でき、生産性がより一層向上するとともに、立体感のある表面形状を正確に表現できる板状体が得られる。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面に設けた係合溝に、前記面材の一方の縁部を係合する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、一対の係合溝を介して対向する縁部の間に段差を簡単に形成でき、生産性がより一層向上するとともに、立体感のある表面形状を正確に表現できる多種多様な板状体が得られる。
【0009】
本発明の別の実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面縁部に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、位置規制部材の一方の片面を枠体に固定するとともに、前記位置規制部材の他方の片面縁部に前記面材の他方の縁部を係合して段差を形成する。このため、部品点数が少なく、生産性が高いとともに、堅固な構造を有し、豊かな立体表現が可能な板状体が得られる。
【0010】
本発明の異なる実施形態としては、前記位置規制部材が、その部材本体の対向する両面のうち、一方の片面を、前記切欠き溝の一方の縁部に当接し、かつ、前記枠体の内側面に固定する一方、前記位置規制部材の他方の片面に形成した係合溝に、前記面材の他方の縁部を係合してもよい。
本実施形態によれば、部品点数が少なく、生産性が高いとともに、堅固な構造を有し、豊かな立体表現が可能な板状体が得られる。
【0011】
本発明の新たな実施形態としては、前記位置規制部材の両端部に、前記面材に係合可能なスリットをそれぞれ設けておいてもよい。
本実施形態によれば、前記位置規制部材の両端部が面材に係合して位置規制されるので、美麗な板状体が得られる。
【0012】
本発明の別の実施形態としては、前記枠体は方形であってもよい。
本実施形態によれば、汎用性を有する板状体が得られる。
【0013】
本発明の異なる実施形態としては、前記切欠き溝は円弧状、コ字形状、L字形状であってもよい。
本実施形態によれば、面材表面に立体感のある多種多様な意匠を表現でき、汎用性を有する板状体が得られる。
【0014】
本発明の新たな実施形態としては、前記位置規制部材の表面のうち、少なくとも前記面材に組み付けたときに露出する表面に、化粧シートを貼着一体化しておいてもよい。
本実施形態によれば、装飾性に優れた美麗な板状体が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図Aおよび
図Bは本発明に係る板状体の第1実施形態を示す斜視図および正面図である。
【
図2】
図Aないし
図Dは
図1Bで図示したA−A線、B−B線、C−C線、D−D線破断線で切断した場合の部分拡大断面図である。
【
図3】
図Aおよび
図Bは
図1で示した位置規制部材の正面図および右側面図であり、
図C,D,E,Fは
図3BのC−C線、D−D線、E−E線、F−F線破断線で切断した場合の拡大断面図である。
【
図4】
図A,B,Cは第2,第3,第4実施形態を示す正面図である。
【
図5】
図A,B,Cは第5,第6,第7実施形態を示す正面図である。
【
図6】
図A,B,Cは第8,第9,第10実施形態を示す正面図である。
【
図7】
図A,Bは第11,第12実施形態を示す正面図である。
【
図8】
図A,Bは第13,第14実施形態を示す正面図である。
【
図9】
図A,B,C,Dは面材の支持構造を示す変形例1,2,3,4の断面図である。
【
図10】
図A,Bは面材の支持構造を示す変形例5,6の断面図である。
【
図11】
図A,B,Cは面材の支持構造を示す変形例7,8,9の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る板状体をフラッシュドアに適用した場合の実施形態を、
図1ないし
図11の添付図面に従って説明する。
第1実施形態は、
図1ないし
図3に示すように、枠体10と、面材20,21と、位置規制部材30と、ドアレバー40とで形成されている。
なお、以下の説明では、図面に表された構成を説明するうえで、「上」、「下」、「左」、「右」等の方向を示す用語、及びそれらを含む別の用語を使用するが、それらの用語を使用する目的は図面を通じて実施形態の理解を容易にするためである。したがって、それらの用語は本発明の実施形態が実際に使用されるときの方向を示すものとは限らないし、それらの用語によって特許請求の範囲に記載された発明の技術的範囲が限定的に解釈されるべきでない。
【0017】
前記枠体10は、
図1に示すように、上框11、下框12、竪框13,14を框組みしたものであり、反りの発生を防止するために前記上框11および前記下框12の間に竪桟15を架け渡してある。
なお、枠体10は方形に限らず、例えば、台形、3角形、5角形、6角形であってもよい。
また、枠体10には前記竪桟15に限らず、横桟、襷桟等を適宜、組み付けてもよいことは勿論である。
【0018】
前記面材20,21(
図1,2)は、前記枠体10の表裏面を被覆する平面形状を有し、前記枠体10の上框11,下框12、竪框13,14および竪桟15に固着一体化される。前記面材20,21としては、例えば、化粧合板,合成樹脂板、金属板などが挙げられる。
そして、前記面材20,21のうち、面材20に、一様な巾寸法を有する円弧状の切欠き溝22,22(
図1,2)を竪框13,14に沿って形成してある。
【0019】
前記位置規制部材30は、
図2に示すように、前記切欠き溝22の対向する外側縁部23と内側縁部24とを位置規制し、両者の間に板厚方向の段差を形成する長尺弾性部材である。そして、前記位置規制部材30を前記切欠き溝22に組み付けることにより、前記面材20の表面に緩やかな曲面を形成できる。
すなわち、組付け前の前記位置規制部材30は、
図3に示すように、断面方形の部材本体31の対向する面のうち、一方の片面縁部に係合溝32を形成してあるとともに、残る他方の片面に係合段部33を形成してある。
前記係合溝32は、一様な巾寸法および深さ寸法を有するとともに、その底面には良好な係合状態を確保するために凹凸面を形成してある。
また、前記係合段部33は一様な深さ寸法を有するが、一様な巾寸法を有するものでなく、前記部材本体31の両端において巾寸法が最も広く、その中央に向かって徐々に狭くなっている。そして、前記位置規制部材30の中央には所定寸法だけ前記係合段部は設けられておらず、前記係合段部33は不連続である。
さらに、前記部材本体31の両端部には、前記係合溝32および前記係合段部33を連通させるとともに、前記面材20に係合可能なスリット34を設けてある。
ついで、前記位置規制部材30は、前記面材20に組み付けた場合に露出する表面に化粧シート35を貼着一体化してある。
【0020】
次に、前記フラッシュドアの組立工程を説明する。
上框11、下框12、竪框13,14を組み付けるとともに、前記上框11および前記下框12の間に竪桟15を架け渡して枠体10を形成する。一方、面材20の表面に、その長手方向に沿って一様な巾寸法で円弧状の切欠き溝22,22を形成する。そして、前記枠体10の表裏面に前記面材20および面材21を固着一体化する。
さらに、
図2に示すように、前記面材20に形成した前記切欠き溝22の対向する外側縁部23および内側縁部24のうち、前記内側縁部24全体を内方に押し下げる。そして、前記面材20の外側縁部23に前記位置規制部材30の係合溝32を係合するとともに、前記位置規制部材30のスリット34を前記面材20に係合する。
ついで、前記位置規制部材30の部材本体31の角部および係合段部33に、前記面材20の内側縁部24を順次係合する。このため、前記位置規制部材30は、前記切欠き溝22に沿って湾曲する一方、前記面材20の切欠き溝22の両側に位置する外側縁部23と内側縁部24との間に段差が生じ、面材20の表面に緩やかな曲面を有するフラッシュドアが得られる。
【0021】
なお、前述の実施形態では、前記切欠き溝22の外側縁部23および内側縁部24に、接着剤を介し、前記位置規制部材30を接着一体化してもよい。また、前記面材20の裏面に形成された内部空間に、例えば、ウレタン発泡体(図示せず)を充填してもよい。これらにより、前記面材20の切欠き溝22周辺のいわゆるバタツキを防止できるだけでなく、前記位置規制部材30の取付強度が高くなり、脱落を防止できるという利点がある。
【0022】
また、
図4Aに示すように、前述の第1実施形態と同一方向に湾曲する1本の切欠き溝(図せず)に沿って位置規制部材30(第2実施形態)を設けてもよい。また、
図4B,4Cに示すように、異なる方向に湾曲する一対の切り欠き溝(図示せず)に沿って位置規制部材30,30(第3,第4実施形態)を取付けてもよい。なお、説明の便宜上、同一部分には同一番号を附して説明を省略するとともに、ドアレバーは図示しない。
【0023】
そして、
図5Aに示すように、前記位置規制部材30を対角線状に配置してもよく(第5実施形態)、
図5B,
図5Cに示すように、短い複数本の位置規制部材30を対称となるように配置してもよい(第6,第7実施形態)。
【0024】
さらに、
図6Aに示すように、短い2本の位置規制部材30を上下対称に配置してもよく(第8実施形態)、
図6B,6Cに示すように、短い4本の位置規制部材30を上下対称に配置してもよい(第9,第10実施形態)。
【0025】
ついで、直線状の前記位置規制部材を必ずしも円弧状に湾曲させる必要はなく、
図7A,7Bに示すように、予め略コ字形状に形成した位置規制部材36(第11実施形態)を組み付けてもよく、または、略L字形状に形成した位置規制部材37(第12実施形態)を組み付けてもよい。
【0026】
また、
図8Aに示すように、短い一対の略コ字形状の位置規制部材36を上下対称に配置してもよく(第13実施形態)、そして、
図8Bに示すように、略コ字形状の位置規制部材36および円弧状に湾曲させた位置規制部材30を上下対称に配置してもよい(第14実施形態)。
【0027】
一方、前記位置規制部材30,36,37は第1実施形態のものに限らず、例えば、
図9Aに示すように、金属製の位置規制部材30に設けた係合溝32を面材20の外側縁部23に係合するとともに、前記位置規制部材30の角部で前記面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第1変形例)。なお、必要であれば、シール材30aで目地をシールしておいてもよい。
また、
図9Bに示すように、面材20,21の外側,内側縁部23,24が上下対称となるように、位置規制部材30,30で前記面材20,21の内側縁部24を内方に押し込んで位置規制してもよい(第2変形例)。
【0028】
さらに、
図9C,9Dに示すように、金属製の位置規制部材30の係合溝32を面材20の外側縁部23に係合するとともに、前記位置規制部材30の角部で前記面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第3,第4変形例)。前記位置規制部材30は金属製であるので、任意の断面形状を有する位置規制部材30を形成でき、設計の自由度が広がるという利点がある。
【0029】
また、切欠き溝の一方の縁部を内方に押し込んで緩やかな傾斜面を形成する場合に限らず、例えば、
図10Aに示すように、前記面材20の外側縁部23に位置規制部材30の係合溝32を係合するとともに、前記位置規制部材30の係合溝38に内側縁部24を係合し、持ち上げてもよい(第5変形例)。
さらに、
図10Bに示すように、前記面材20の内側縁部24に前記位置規制部材30の係合溝38を係合するとともに、前記位置規制部材30の係合溝32に外側縁部23を係合し、持ち上げてもよい(第6変形例)。
【0030】
さらに、
図11Aに示すように、竪框13に断面半径の位置規制部材30をビス止めすることにより、前記位置規制部材30で面材20の内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第7変形例)。
本変形例によれば、より一層堅固な支持構造を有する板状体が得られる。
【0031】
前記位置規制部材30は前述のものに限らず、
図11Bに示すように、竪框13の内側面に設けた嵌合孔13aに位置規制部材30の嵌合突起39を嵌合することにより、前記位置規制部材30で内側縁部24を内側に押し下げて位置規制してもよい(第8変形例)。
本変形例によれば、嵌合孔13aに位置規制部材30の嵌合突起39を嵌合することにより、前記位置規制部材30で切欠き溝22の内側縁部24を簡単に位置規制できるので、作業が容易であり、生産性の高い板状体が得られる。
【0032】
他の変形例としては、
図11Cに示すように、竪框13の内側面に位置規制部材30をステープルで固定することにより、前記位置規制部材30で内側縁部24を押し下げて位置規制してもよい(第9変形例)。
本実施形態によれば、位置規制部材30をより一層簡単に固定でき、生産性の高い板状体が得られるという利点がある。
【0033】
なお、金属製の前記位置規制部材30は、硬質樹脂製、軟質樹脂製および木材製であってもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本願発明に係る板状体は、フラッシュドアに限らず、壁面、天井板としても使用してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0035】
10 枠体
11 上框
12 下框
13,14 竪框
13a 嵌合孔
15 竪桟
16 襷桟
20 面材
21 面材
22 切欠き溝
23 外側縁部
24 内側縁部
30 位置規制部材
31 部材本体
32 係合溝
33 係合段部
34 スリット
35 化粧シート
36,37 位置規制部材
38 係合溝
39 嵌合突起
40 ドアレバー