特開2016-189248(P2016-189248A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2016-189248角形二次電池及びそれを用いた組電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-189248(P2016-189248A)
(43)【公開日】2016年11月4日
(54)【発明の名称】角形二次電池及びそれを用いた組電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/02 20060101AFI20161007BHJP
   H01M 2/04 20060101ALI20161007BHJP
   H01M 2/12 20060101ALI20161007BHJP
   H01M 2/16 20060101ALI20161007BHJP
   H01M 2/34 20060101ALI20161007BHJP
   H01M 2/30 20060101ALI20161007BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20161007BHJP
【FI】
   H01M2/02 A
   H01M2/04 A
   H01M2/12 101
   H01M2/16 P
   H01M2/34 A
   H01M2/30 C
   H01M2/34 B
   H01M2/10 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-68196(P2015-68196)
(22)【出願日】2015年3月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104732
【弁理士】
【氏名又は名称】徳田 佳昭
(74)【代理人】
【識別番号】100115554
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 幸一
(72)【発明者】
【氏名】山田 雅一
【テーマコード(参考)】
5H011
5H012
5H021
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011AA13
5H011BB03
5H011CC06
5H011DD03
5H011DD13
5H011EE04
5H011FF03
5H011GG09
5H011KK01
5H011KK02
5H012AA07
5H012BB01
5H012CC01
5H012DD05
5H012EE04
5H012FF01
5H012GG01
5H012JJ10
5H021AA02
5H021BB04
5H021BB17
5H021CC08
5H021EE01
5H021HH10
5H040AA01
5H040AA06
5H040AA33
5H040AS07
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY06
5H040AY10
5H040CC34
5H040DD03
5H040DD05
5H040DD14
5H040JJ06
5H040LL01
5H040NN01
5H040NN03
5H040NN05
5H043AA04
5H043AA05
5H043AA13
5H043AA17
5H043BA11
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA05
5H043CA12
5H043CA13
5H043CA21
5H043DA05
5H043DA09
5H043DA13
5H043DA17
5H043EA07
5H043EA16
5H043FA04
5H043GA12
5H043GA18
5H043GA26
5H043GA30
5H043HA06D
5H043HA06E
5H043HA11D
5H043HA11E
5H043JA02D
5H043JA02E
5H043JA26D
5H043KA01D
5H043KA01E
5H043KA09D
5H043KA09E
5H043LA02
5H043LA11
5H043LA21D
5H043LA21E
5H043LA31
5H043LA33
(57)【要約】
【課題】高容量且つ信頼性の高い角形二次電池を提供する。
【解決手段】
角形外装体1は、開口部、底部1a、一対の大面積側壁、及び一対の小面積側壁1cを有し、開口部は封口板2により封口されており、角形外装体1には扁平状の電極体3が収納され、正極タブ部4及び負極タブ部5は封口板2側に配置され、それぞれ封口板2にと取り付けられた正極端子7及び負極端子9に電気的に接続されており、ガス排出弁17は角形外装体1の底部1aに形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極板と負極板とを含む電極体と、
前記正極板に電気的に接続された正極タブ部と、
前記負極板に電気的に接続された負極タブ部と、
開口部を有し、前記電極体を収納する角形外装体と、
前記開口部を封口する封口板と、
前記正極板に電気的に接続され前記封口板に取り付けられた正極端子と、
前記負極板に電気的に接続され前記封口板に取り付けられた負極端子と、を備えた角形二次電池であって、
前記角形外装体は、底部と、一対の大面積側壁と、一対の小面積側壁と、を有し、
前記小面積側壁の面積は前記大面積側壁の面積よりも小さく、
前記底部の面積は前記小面積側壁の面積よりも小さく、
前記電極体は前記封口板側の端部に前記正極タブ部及び前記負極タブ部を有し、
前記底部に電池内圧が所定値以上になったときに電池内部のガスを電池外部に排出するガス排出弁が形成された角形二次電池。
【請求項2】
電池容量が25Ah以上である請求項1に記載の角形二次電池。
【請求項3】
前記大面積側壁の長辺方向の長さが10〜20cmであり、
前記大面積側壁の短辺方向の長さが5〜10cmである請求項1又は2に記載の角形二次電池。
【請求項4】
前記封口板は第1貫通穴及び第2貫通穴を有し、
前記正極端子は前記第1貫通穴に挿入され、
前記負極端子は前記第2貫通穴に挿入され、
前記封口板の電池外部側において、前記正極端子には正極外部接続部材が接続され、前記正極外部接続部材には、正極締結部が接続され、
前記封口板の電池外部側において、前記負極端子には負極外部接続部材が接続され、前記負極外部接続部材には、負極締結部が接続され、
前記封口板の長手方向において、前記正極締結部は前記第1貫通穴からずれた位置に配置され、前記負極締結部は前記第2貫通穴からずれた位置に配置された請求項1〜3のいずれかに記載の角形二次電池。
【請求項5】
前記正極締結部は正極ボルト部材であり、前記負極締結部は負極ボルト部材である請求項4に記載の角形二次電池。
【請求項6】
電池内圧の上昇に伴い作動する短絡機構を有し、
前記短絡機構は、前記封口板に設けられた変形板と、前記変形板の外側に前記変形板と対向するように配置された変形板受け部とを有し、
前記変形板は前記正極板及び前記負極板の一方に電気的に接続され、
前記変形板受け部は前記正極板及び前記負極板の他方に電気的に接続され、
前記変形板は、電池内圧の上昇に伴い変形し、前記変形板受け部と電気的に接続する請求項1〜3のいずれかに記載の角形二次電池。
【請求項7】
前記電極体と前記底部の間には、スペーサが配置され、前記スペーサには貫通穴が形成された請求項1〜6のいずれかに記載の角形二次電池。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の角形二次電池を複数備えた組電池であって、
一対のエンドプレートと、
前記一対のエンドプレートを連結するバインドバーと、を有し、
複数の前記角形二次電池は、前記一対のエンドプレートの間に、それぞれの大面積側壁が平行になる向きで積層され、
一方の側面に、各前記角形二次電池の前記正極端子及び前記負極端子が配置され、
他方の側面に、各前記角形二次電池の各角形外装体の底部が配置された組電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は角形二次電池及びそれを用いた組電池に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)等の駆動用電源において、アルカリ二次電池や非水電解質二次電池等の二次電池が使用されている。これらの用途では、高容量ないし高出力特性が要求されるので、多数の角形二次電池が直列ないし並列に接続された組電池として使用される。
【0003】
これらの角形二次電池では、開口部を有する有底筒状の角形外装体と、その開口部を封口する封口板により電池ケースが形成される。電池ケース内には、正極板、負極板及びセパレータからなる電極体が電解液と共に収納される。封口板には正極端子及び負極端子が固定される。正極端子は正極集電体を介して正極板に電気的に接続され、負極端子は負極集電体を介して負極板に電気的に接続される。
【0004】
正極板は、金属製の正極芯体と、正極芯体表面に形成された正極活物質層を含む。正極芯体の一部には正極活物質層が形成されない正極芯体露出部が形成される。そして、この正極芯体露出部に正極集電体が接続される。また、負極板は金属製の負極芯体と、負極芯体表面に形成された負極活物質層を含む。負極芯体の一部には負極活物質層が形成されない負極芯体露出部が形成される。そして、この負極芯体露出部に負極集電体が接続される。
【0005】
例えば特許文献1においては、一方の端部に巻回された正極芯体露出部を有し、他方の端部に巻回された負極芯体露出部を有する巻回電極体を用いた角形二次電池が提案されている。また、特許文献2においては、一方の端部に正極芯体露出部及び負極芯体露出部が設けられた巻回電極体を用いた角形二次電池が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−032640号公報
【特許文献2】特開2008−226625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車載用二次電池、特にEVやPHEV等に用いられる二次電池に関しては、より体積エネルギー密度が高く電池容量の大きな二次電池の開発が求められる。上記特許文献1に開示されている角形二次電池の場合、電池ケース内には、巻回された正極芯体露出部及び巻回された負極芯体露出部が配置される左右のスペース、及び封口板と巻回電極体の間の上部のスペースが必要であり、二次電池の体積エネルギー密度を増加させることが困難である原因となっている。
【0008】
これに対し、上記特許文献2に開示されている角形二次電池のように、一方の端部に正極芯体露出部及び負極芯体露出部が設けられた巻回電極体を用いること、体積エネルギー密度の高い角形二次電池が得られ易くなる。
【0009】
本発明は、高い体積エネルギー密度を有し高容量であるとともに信頼性に優れた角形二次電池及びそれを用いた組電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一つの形態に係る角形二次電池は、
正極板と負極板とを含む電極体と、
前記正極板に電気的に接続された正極タブ部と、
前記負極板に電気的に接続された負極タブ部と、
開口部を有し、前記電極体を収納する角形外装体と、
前記開口部を封口する封口板と、
前記正極板に電気的に接続され前記封口板に取り付けられた正極端子と、
前記負極板に電気的に接続され前記封口板に取り付けられた負極端子と、を備えた角形二次電池であって、
前記角形外装体は、底部と、一対の大面積側壁と、一対の小面積側壁と、を有し、
前記小面積側壁の面積は前記大面積側壁の面積よりも小さく、
前記底部の面積は前記小面積側壁の面積よりも小さく、
前記電極体は前記封口板側の端部に前記正極タブ部及び前記負極タブ部を有し、
前記底部に電池内圧が所定値以上になったときに電池内部のガスを電池外部に排出するガス排出弁が形成されている。
【0011】
このような構成によると、電極体が封口板側の端部に正極タブ部及び負極タブ部を有する。そして、角形外装体及び封口板で構成される電池ケースのうち、角形外装体の底部及び封口板の面が、他の側面よりも面積が小さい面となる。したがって、電池ケース内において発電に関与しないスペースを最小限に抑えることが可能となり、体積エネルギー密度が非常に高い高容量の角形二次電池となる。
【0012】
電池容量が非常に大きい二次電池では、異常時のガスの発生量ないし発生速度が非常に大きくなる。したがって、電池内圧が上昇した場合には即座に電池ケース内のガスを電池外部に排出することが好ましい。
【0013】
上述の角形二次電池では、角形外装体の底部にガス排出弁を設けるため、正極端子や負極端子等の配置スペースに制限されることなく、電池ケースに十分に大きなガス排出弁を設けることが可能となる。したがって、二次電池に異常が生じ、電池内圧が上昇したとしても、即座に電池ケース内のガスを電池外部に放出することができる信頼性の高い角形二次電池が得られる。
【0014】
更に、角形外装体を構成する底部、一対の大面積側壁、及び一対の小面積側壁のうち電池内圧の上昇に伴い最も変形し難い底部にガス排出弁を設けることにより、ガス排出弁の作動圧のバラつきを抑制できる。したがって、より信頼性の高い角形二次電池となる。なお、底部の厚みを、大面積側壁の厚みより大きくし、且つ小面積側壁の厚みより大きくすることが好ましい。
【0015】
本発明は、電池容量が25Ah以上の場合特に効果的である。また、本発明は、電池容量が30Ah以上の場合さらに効果的である。なお、電池容量の値は、設計容量即ち電池の製造業者が規定する公称容量の値とすることができる。
【0016】
前記大面積側壁の長辺方向の長さが10〜20cmであり、前記大面積側壁の短辺方向の長さが5〜10cmであることが好ましい。このような構成であると、電池ケースのサイズが大きくなっても、体積エネルギー密度が大きく、且つ、ガス排出弁が形成された角形外装体の底部の面積を小さくすることができる。これにより、電池内圧の上昇に伴う底部全体の変形を抑制することができる。よって、より信頼性の高い角形二次電池が得られる。
【0017】
なお、大面積側壁の短辺方向の長さに対する大面積側壁の長辺方向の長さの割合が1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。
【0018】
また、前記小面積側壁の短辺方向の長さが1〜5cmであることが好ましい。また、前記小面積側壁の短辺方向の長さが2〜4cmであることがより好ましい。
【0019】
前記封口板は第1貫通穴及び第2貫通穴を有し、
前記正極端子は前記第1貫通穴に挿入され、
前記負極端子は前記第2貫通穴に挿入され、
前記封口板の電池外部側において、前記正極端子には正極外部接続部材が接続され、前記正極外部接続部材には、正極締結部が接続され、
前記封口板の電池外部側において、前記負極端子には負極外部接続部材が接続され、前記負極外部接続部材には、負極締結部が接続され、
前記封口板の長手方向において、前記正極締結部は前記第1貫通穴からずれた位置に配置され、前記負極締結部は前記第2貫通穴からずれた位置に配置されている構成とすることができる。
【0020】
このような構成であると、組電池を作製するために隣接する角形二次電池の締結部同士をバスバー等で接続する際、締結部に加わるトルクが端子部に悪影響を与えることを抑制できる。
【0021】
前記正極締結部は正極ボルト部材であり、前記負極締結部は負極ボルト部材であることが好ましい。なお、締結部をナットとすることもできる。
【0022】
電池内圧の上昇に伴い作動する短絡機構を有し、
前記短絡機構は、前記封口板に設けられた変形板と、前記変形板の外側に前記変形板と対向するように配置された変形板受け部とを有し、
前記変形板は前記正極板及び前記負極板の一方に電気的に接続され、
前記変形板受け部は前記正極板及び前記負極板の他方に電気的に接続され、
前記変形板は、電池内圧の上昇に伴い変形し、前記変形板受け部と電気的に接続するように設定された構成とすることができる。
【0023】
前記電極体と前記底部の間には、スペーサが配置され、前記スペーサには貫通穴が形成された構成とすることが好ましい。
【0024】
本発明の一つの形態に係る組電池は、
上述のいずれかの角形二次電池を複数備えた組電池であって、
一対のエンドプレートと、
前記一対のエンドプレートを連結するバインドバーと、を有し、
複数の前記角形二次電池は、前記一対のエンドプレートの間に、それぞれの大面積側壁が平行になる向きで積層され、
一方の側面に、各前記角形二次電池の前記正極端子及び前記負極端子が配置され、
他方の側面に、各前記角形二次電池の各角形外装体の底部が配置されている。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、高い体積エネルギー密度を有し高容量であるとともに、高い信頼性を有する角形二次電池及びそれを用いた組電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】実施形態に係る角形二次電池20の斜視図である。
図2図1のII−II線に沿った断面図である。
図3図2における正極端子部周辺の拡大図である。
図4】角形二次電池20における封口板側の面を示す図である。
図5】角形二次電池20における底部側の面を示す図である。
図6】角形二次電池20に用いる底部側スペーサの斜視図である。
図7】変形例の角形二次電池における底部を示す図である。
図8図7におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。
図9】変形例に係る底部側スペーサの斜視図である。
図10】変形例の角形二次電池20Aの図2に対応する断面図である。
図11】角形二次電池20Aにおける封口板側の面を示す図である。
図12】実施形態に係る組電池の斜視図である。
図13】実施形態に係る組電池の斜視図である。
図14】電流遮断機構の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
実施形態に係る角形二次電池を以下に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0028】
図1及び図2に示すように、角形二次電池20は、開口部を有する角形外装体1と、当該開口部を封口する封口板2を備える。角形外装体1及び封口板2により電池ケースが構成される。角形外装体1及び封口板2は、それぞれ金属製であることが好ましく、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金製とすることができる。角形外装体1内には、正極板と負極板とがセパレータ(いずれも図示省略)を介して積層された扁平状の電極体3が電解質と共に収容される。電極体3は袋状ないし箱状に成形された絶縁シート14に包まれた状態で角形外装体1内に収納されている。電極体3の一方の端部には正極板に電気的に接続された正極タブ部4及び負極板に電気的に接続された負極タブ部5が配置されている。
【0029】
正極板は、金属製の正極芯体上に正極活物質を含む正極活物質層が形成されたものである。正極板には、正極芯体が露出する正極芯体露出部が形成されている。この正極芯体露出部を正極タブ部4とすることができる。あるいは、正極芯体露出部に金属製のタブ部材を接続し、正極タブ部4とすることもできる。なお、正極芯体としてはアルミニウム箔又はアルミニウム合金箔を用いることが好ましい。
【0030】
負極板は、金属製の負極芯体上に負極活物質を含む負極活物質層が形成されたものである。負極板には、負極芯体が露出する負極芯体露出部が形成されている。この負極芯体露出部を負極タブ部5とすることができる。あるいは、負極芯体露出部に金属製のタブ部材を接続し、負極タブ部5とすることもできる。なお、負極芯体としては銅箔又は銅合金箔を用いることが好ましい。
【0031】
正極タブ部4には正極集電体6が接続されている。そして、正極集電体6には正極端子7が接続されている。正極端子7は、封口板2に設けられた端子取り付け穴(第1貫通穴)2aに挿入されている。正極端子7と封口板2の間には絶縁部材10及びガスケット11が配置され、正極端子7と封口板2が電気的に絶縁されている。封口板2の外面側において、正極端子7には正極外部接続部材21が接続され、正極外部接続部材21には、正極締結部22が接続されている。なお、絶縁部材10及びガスケット11は、絶縁性の樹脂部材であることが好ましい。
【0032】
図3及び図4に示すように、正極外部接続部材21は金属製の板状部材であることが好ましい。例えば正極外部接続部材21をアルミ二ウム板とすることができる。また、この
正極締結部22は、ボルト部材であることが好ましい。図3に示すように、正極締結部22はボルト部材27であり、ボルト部27aとボルト部27aの端部に設けられた頭部27bを有している。また、正極外部接続部材21はボルト挿入穴28を有している。そして、ボルト部材27が封口板2側から正極外部接続部材21のボルト挿入穴28に挿入されている。正極外部接続部材21及び正極締結部22と封口板2の間には、樹脂製の外部絶縁部材25が配置されている。なお、正極締結部22と対応する位置において、封口板2と外部絶縁部材25が嵌合等により接続されていることが好ましい。例えば、封口板2に凹部ないし凸部を設け、外部絶縁部材25に凹部ないし凸部を設ける。そして、封口板2の凹部ないし凸部と、外部絶縁部材25の凹部ないし凸部を嵌合し、嵌合部60を設けることが好ましい。
【0033】
なお、ガスケット11と外部絶縁部材25を一つの部品とすることもできる。
【0034】
負極タブ部5には負極集電体8が接続されている。そして、負極集電体8には負極端子9が接続されている。負極端子9は、封口板2に設けられた端子取り付け穴(第2貫通穴)2bに挿入されている。負極端子9と封口板2の間には絶縁部材12及びガスケット13が配置され、負極端子9と封口板2が電気的に絶縁されている。封口板2の外面側において、負極端子9には負極外部接続部材23が接続され、負極外部接続部材23には負極締結部24が接続されている。また、負極外部接続部材23及び負極締結部24と封口板2の間には、樹脂製の外部絶縁部材26が配置されている。なお、絶縁部材12及びガスケット13は、絶縁性の樹脂部材であることが好ましい。
【0035】
なお、負極端子9、負極外部接続部材23、負極締結部24、外部絶縁部材26等の各構成は、正極側と同様の構成とすることができる。
【0036】
複数の角形二次電池20を用いて組電池を作製する際、隣接する角形二次電池20の正極締結部22と負極締結部24にバスバーを接続する。
【0037】
封口板2において封口板2の長手方向における中央部には電解液注液穴15が形成されている。そして、この電解液注液穴15は封止栓16により封止されている。
【0038】
角形外装体1は、有底筒状である。角形外装体1は、底部1aと、一対の大面積側壁1bと、一対の小面積側壁1cを有する。底部1aは開口部と対向するように位置し、封口板2と平行に配置されている。一対の大面積側壁1bは互いに対向している。また、一対の小面積側壁1cは互いに対向している。そして、一対の大面積側壁1bと一対の小面積側壁1cはそれぞれ底部1aに対して垂直に配置されている。大面積側壁1bの面積は、小面積側壁1cの面積よりも大きくなっている。なお、底部1aの面積及び封口板2の面積は、小面積側壁1cの面積より小さい。なお、各面積は、それぞれを平面視したときに外周縁により囲まれる部分の面積であり、表面の凹凸等は考慮しない。
【0039】
図2及び図5に示すように、角形外装体1の底部1aには、ガス排出弁17が設けられている。ガス排出弁17は、電池内部の圧力が所定値よりも大きくなったときに破断し、電池内部のガスを電池外部に排出する。角形二次電池20においては、底部1aに環状の溝部17aを設けることによりガス排出弁としている。このような構成であると、電池内圧が所定値よりも大きくなったときに、他の部分よりも肉厚が薄い溝部17aが破断し、電池外部にガスが排出される。
【0040】
なお、図2に示すように、角形外装体1の底部1aと電極体3の間には、底部側スペーサ18を配置することが好ましい。角形外装体1の底部1aと電極体3の間に底部側スペーサ18を配置することにより、振動や衝撃等により電極体3が角形外装体1内で動くこ
とがあっても、電極体3によりガス排出弁17が損傷することを防止できる。
【0041】
図6は、底部側スペーサ18の斜視図である。底部側スペーサ18は、板状の本体部18aを有している。そして、この本体部18aにはスペーサ貫通穴18bが形成されている。これにより、底部側スペーサ18によりガス排出弁17の作動が遅れることを確実に防止できる。なお、本体部18aの長辺に沿って長辺壁18cを設けることができる。また、本体部18aの短辺に沿って短辺壁18dを設けることができる。角形外装体1の大面積側壁1bないし小面積側壁1cと電極体3の間に、長辺壁18cないし短辺壁18dを配置することにより、角形外装体1内で電極体3が動くことを抑制できる。
【0042】
電極体3と封口板2の間には、封口板側スペーサ19を配置することが好ましい。これにより、角形外装体1内において電極体3が動くことを抑制できる。なお、封口板側スペーサ19において電解液注液穴15に対応する位置には貫通穴19aが形成されていることが好ましい。
【0043】
角形二次電池20では、角形外装体1と封口板2により形成される電池ケースにおいて、角形外装体1の底部1aと封口板2の面積が、他の面の面積よりも小さい。更に、電極体3の一方の端部に正極タブ部4及び負極タブ部5が設けられ、正極タブ部4及び負極タブ部5が封口板2側に配置されている。したがって、電池ケース内において発電に関与しないスペースを最小限とすることができるため、体積エネルギー密度の高い高容量の角形二次電池となる。更に、ガス排出弁17を角形外装体1の底部1aに設けることにより、正極端子7及び負極端子9等の配置スペースを考慮することなく、十分に大きな面積のガス排出弁17とすることができ、非常に信頼性の高い角形二次電池となる。
【0044】
更に、角形外装体1において底部1aは、一対の大面積側壁1b及び一対の小面積側壁1cよりも、電池内圧が上昇した場合でも変形し難い。よって、ガス排出弁17の作動圧のバラつきが抑制される。
【0045】
なお、底部1aの厚み(ガス排出弁17が形成されていない基材部の厚み)が、大面積側壁の厚みより大きく、小面積側壁の厚みよりも大きいことが好ましい。このような構成によると、電池内圧が上昇しても底部1aの変形がより抑制される。
【0046】
角形外装体1の底部1aを平面視したとき、ガス排出弁17の面積は、底部1aの面積に対して15%以上であることが好ましい。これにより、電池容量が非常に大きい場合、例えば電池容量が30Ah以上の場合であっても、電池内圧が上昇した場合により短時間で電池内部のガスを電池外部に排出できる。ガス排出弁17の面積は、底部1aの面積に対して20%以上であることがより好ましく、30%以上であることが更に好ましい。なお、ガス排出弁の面積とは、ガス排出弁が作動したときに底部1aに形成される開口の面積とする。例えば、図14においては、環状の溝部17aに囲まれた部分の面積がガス排出弁の面積となる。
【0047】
また、図2及び図3に示すように、正極端子7に対して正極締結部22が封口板2の長手方向においてずれた位置に配置されており、負極端子9に対して負極締結部24が封口板2の長手方向においてずれた位置に配置されている。このような構成により、バスバーを締結部にボルトーナット締結する際にトルクが正極端子7ないし負極端子9に加わることを抑制できる。したがって、正極端子7と封口板2の間ないし負極端子9と封口板2の間の密閉性が低下したり、正極端子7と正極集電体6の接続部ないし負極端子9と負極集電体8の接続部が損傷することを防止できる。
【0048】
なお、角形二次電池20は、正極締結部22及び負極締結部24がそれぞれ、封口板2
の長手方向において正極端子7及び負極端子9よりも中央側にずれる形態を有している。しかしながら、正極締結部22及び負極締結部24をそれぞれ、封口板2の長手方向において正極端子7及び負極端子9よりも外側に配置することもできる。具体的には、封口板2において正極側と負極側の取り付け穴をそれぞれ中央よりに形成する。そして、封口板2の長手方向において正極締結部22を正極端子7よりも外側に配置し、負極締結部24を負極端子9よりも外側に配置する。即ち、正極締結部22と負極締結部24の間の距離を、正極端子7と負極端子9の間の距離よりも大きくする。これにより、封口板2の長手方向の長さが短い場合であっても、正極締結部22と負極締結部24の距離を大きくすることができる。しがって、バスバーにより正極締結部22と負極締結部24を接続する際に作業性を低下させることがない。また、正負極の短絡を確実に防止できる。
【0049】
角形二次電池20において、正極板と正極端子7の間の導電経路又は負極板と負極端子9の間の導電経路に電池内圧が所定値以上となった場合に作動する感圧式の電流遮断機構を設けることが好ましい。これにより、二次電池が過充電状態となった場合の信頼性が向上する。
【0050】
図14に感圧式の電流遮断機構の例を示す。図14は電流遮断機構の断面図であり、図2及び図3に対応する断面図である。絶縁部材10の下面に筒状部を有するカップ状の導電部材40が配置される。導電部材40は絶縁部材10側に貫通穴40aを有し、この貫通穴40aに正極端子7が挿入され正極端子7と接続されている。導電部材40は電池内部側に開口40bする。そしてこの開口40bを塞ぐように変形板41が配置されている。変形板41の周縁が導電部材40に溶接接続され、開口が変形板41により封止されている。変形板41の電池内部側の面には正極集電体6が接続されている。正極集電体6は貫通穴を有し、この貫通穴の縁部が変形板41と溶接接続されている。そして、この溶接接続された部分の周囲には薄肉部42が形成されている。また、薄肉部42には環状の溝部43が形成されている。電池内部の圧力が上昇すると、変形板41の中央部が封口板2側に浮き上がるように変形する。これに伴い、変形板41と正極集電体6の接続部が封口板2側に引っ張られ、環状の溝部43が破断する。これにより、正極板と正極端子7の導電経路が切断され、充電電流が遮断される。これにより過充電の更なる進行を防止できる。なお、電流遮断機構の作動圧は、ガス排出弁17の作動圧よりも小さくすることが好ましい。
【0051】
なお、変形板41と正極集電体6の間には樹脂製の絶縁板44が配置されている。絶縁板44は絶縁部材10とラッチ固定されている(図示省略)。絶縁板44は突起部44aを有し、この突起部44aが正極集電体6に形成された固定用貫通穴6xに挿入され、先端部が拡径されている。これにより、絶縁板44と正極集電体6が接続固定されている。
【0052】
以下に角形二次電池20の製造方法を説明する。
<正極板の作製>
正極活物質としてのコバルト酸リチウム、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)、導電材としての炭素材料、及びN−メチルピロリドン(NMP)を含む正極スラリーを作製する。この正極スラリーを、正極芯体である厚さ15μmの矩形状のアルミニウム箔の両面に塗布する。そして、これを乾燥させることにより、正極スラリー中のN−メチルピロリドンを取り除き、正極芯体上に正極活物質層を形成する。その後、正極活物質層を所定厚みになるように圧縮処理を行う。このようにして得られた正極板を、幅方向の一方の端部に所定幅の正極芯体露出部が、所定の間隔で形成されるように裁断する。この正極芯体露出部を正極タブ部4とする。
【0053】
<負極板の作製>
負極活物質としての黒鉛、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)、増粘剤
としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)、及び水を含む負極スラリーを作製する。この負極スラリーを、負極芯体である厚さ8μmの矩形状の銅箔の両面に塗布する。そして、これを乾燥させることにより、負極スラリー中の水を取り除き、負芯体上に負極活物質層を形成する。その後、負極活物質層を所定厚みになるように圧縮処理を行う。このようにして得られた負極板を、幅方向の一方の端部に所定幅の負極芯体露出部が、所定の間隔で形成されるように裁断する。この負極芯体露出部を負極タブ部5とする。
【0054】
<巻回電極体の作製>
上述の方法で得られた正極板と負極板を、正極タブ部4と負極タブ部5が重ならない
ようにして、ポリエチレン製の多孔質セパレータを間に介在させて積層、巻回し、プレスする。これにより、巻回軸方向の一方の端部に積層された正極タブ部4と積層された負極タブ部5が形成された扁平状の電極体3が形成される。電極体3は、巻回軸が延びる方向の長さ(図2では左右方向の長さ)が、巻回軸が延びる方向に対して垂直で且つ厚み方向に対して垂直な方向の幅(図2では上下方向の幅)よりも大きくなっている。
【0055】
<封口体への端子及び集電体の取り付け>
封口板2の端子取り付け穴の外面側にガスケット11を配置し、封口板2の端子取り付け穴の内面側に絶縁部材10及び正極集電体6を配置する。そして正極端子7を電池外部側から、ガスケット11、封口板2、絶縁部材10及び正極集電体6のそれぞれに形成された貫通穴に挿入し、正極端子7の先端部を加締めることにより、正極端子7と正極集電体6を封口板2に取り付ける。また、封口板2の端子取り付け穴の外面側にガスケット13を配置し、封口板2の端子取り付け穴の内面側に絶縁部材12及び負極集電体8を配置する。そして負極端子9を電池外部側から、ガスケット13、封口板2、絶縁部材12及び負極集電体8のそれぞれに形成された貫通穴に挿入し、負極端子9の先端部を加締めることにより、負極端子9と負極集電体8を封口板2に取り付ける。なお、正極端子7と正極集電体6の接続部、及び負極端子9と負極集電体8の接続部を溶接接続することもできる。
【0056】
<タブ部と集電体の接続>
積層された正極タブ部4に正極集電体6を溶接接続する。また、積層された負極タブ部5に負極集電体8を溶接接続する。
【0057】
<電池の組み立て>
角形外装体1に底部側スペーサ18を挿入する。そして、箱状ないし袋状に成形された絶縁シート14で電極体3を包んだ状態で、電極体3を角形外装体1内に挿入する。このとき、封口板2と電極体3の間に封口板側スペーサ19が配置されていることが好ましい。そして、角形外装体1と封口板2とレーザ溶接等により溶接し、角形外装体1の開口部を封口する。そして、封口板2に形成された電解液注液穴15から電解液を注入し、電解液注液穴15を封止栓16により封止する。
【0058】
<外部接続部材の接続>
正極端子7は封口板2の電池外部側に配置されるフランジ部7aとフランジ部7aに形成された突起部7bを有する。また、正極外部接続部材21は金属板からなり、ボルト挿入穴28と突起挿入穴29を有する。ボルト挿入穴28に正極締結部22としてのボルト部材27を挿入する。そして、封口板2上に外部絶縁部材25を配置した状態で、突起挿入穴29に正極端子7の突起部7bを挿入する。そして、突起部7bと正極外部接続部材21を溶接接続する。なお、負極側についても正極側と同様の方法で接続される。
【0059】
なお、端子と集電体を一体的な部品とした場合や、端子が電池内部側にフランジ部を有する場合には、端子を電池内部側から封口板2の端子取り付け穴の挿入し、正極外部接続
部材21、負極外部接続部材23上に端子の先端部をカシメ固定することもできる。
【0060】
<変形例:ガス排出弁>
図7に変形例の角形二次電池における角形外装体1の底部1aを示す。図7における(a)に示すように、底部1aに他の部分よりも肉厚の小さい溝部17bを設け、この溝部17bを略環状とし、これをガス排出弁とすることができる。なお、略環状とは、環状の一部が欠けた形状である。また、図7における(b)のように直線状の溝部17cとすることもできる。また、図7における(c)に示すように、薄肉部17dを設けることによりガス排出弁17とすることもできる。なお、薄肉部17d内に環状あるいは略環状の溝部を設けることも可能性である。図8図7の(c)におけるVIII−VIII線に沿った断面図である。また、薄肉部17dに電池内部側あるいは電池外部側に突出するドーム部を形成してもよい。この場合、ドーム部の周縁に破断溝を設けることが好ましい。
【0061】
また、ガス排出弁として、角形外装体1の底部1aに貫通穴を設け、この貫通穴を塞ぐように弁体を底部1aに溶接接続してもよい。
【0062】
<変形例:底部側スペーサ>
図9に底部側スペーサの変形例を示す。(a)に示すように、底部側スペーサの本体部18aに複数のスペーサ貫通穴18bを設けてもよい。このような構成によると、電極体3によりガス排出弁17が損傷することをより確実に防止できる。また、(b)に示すように、平面視で線状のスペーサ貫通穴18bを複数設けることもできる。この場合、線状のスペーサ貫通穴18bは本体部18aの短手方向に延びるようにすることが好ましい。
【0063】
<変形例:角形二次電池>
図10に変形例の角形二次電池20Aの断面図を示す。また、図11は、角形二次電池20Aの封口板2側の面を示す図である。角形二次電池20Aは基本的な構造は角形二次電池20と同様である。角形二次電池20Aにおいて角形二次電池20と異なる点について説明する。
【0064】
角形二次電池20Aでは、正極集電体6と正極端子7が一体的に形成されている。封口板2の電池外部側の面上には外部導電部材32が配置されている。正極端子7は電池内部側から封口板2の貫通穴及び外部導電部材32の貫通穴に挿入され、正極端子7の先端が外部導電部材32上にカシメ固定されている。そのため、角形二次電池20Aにおいては正極端子7と封口板2が電気的に接続されている。
【0065】
負極集電体8と負極端子9が一体的に形成されている。封口板2の電池外部側の面上にガスケット13を介して外部導電部材33が配置されている。負極端子9は電池内部側から封口板2の貫通穴及び外部導電部材33の貫通穴に挿入され、負極端子9の先端が外部導電部材33上にカシメ固定されている。なお、負極端子9と封口板2は電気的に絶縁されている。
【0066】
角形二次電池20Aは、電池内圧が所定値よりも大きくなった場合に作動する感圧式の短絡機構を備える。短絡機構は、封口板2に設けられた変形板30と、変形板30の外側に変形板30と対向するように配置された変形板受け部31を備える。そして、変形板30は封口板2を介して正極端子7と電気的に接続されている。例えば、変形板30は通常時には電池内部側に突出するドーム形状を有している。そして、電池内圧が所定値以上となったときに反転し、電池外部側に突出する形状に変形する。変形板受け部31は、負極端子9と電気的に接続されている。このような構成により、過充電等により電池内部の圧力が所定値以上となった場合、変形板30が変形し、変形板30が変形板受け部31と接触するように設計されている。したがって、短絡機構が作動すると、正極と負極が短絡機
構において短絡する。これにより、充電電流が電極体3側に流れ込むことを抑制でき、角形二次電池20Aの過充電が進行すること抑制できる。より好ましくは、正極集電体6ないし負極集電体8にヒューズ部を設けることが好ましい。これにより、短絡機構が作動したときに生じる短絡電流によりヒューズ部を溶断させ、電極体3に充電電流が流れ込むことを確実に防止できる。なお、ヒューズ部としては、他の部分よりも断面積が小さくなる部分となるように貫通穴や切欠きを設ければよい。なお、変形板受け部31と封口板2の間には樹脂製の変形板受け部ホルダ34を配置することができる。
【0067】
なお、ガス排出弁17の作動圧は、短絡機構の作動圧よりも大きい値とすることが好ましい。
【0068】
角形二次電池20Aの構成によると、角形二次電池20と同様に体積エネルギー密度の高い高容量の角形二次電池が得られる。更に、より面積の大きなガス排出弁を設けることが可能となるため、より信頼性の高い角形二次電池となる。
【0069】
更に、角形二次電池20Aの構造によると、感圧式の短絡機構を有することにより、電池が過充電状態となった場合の信頼性も向上する。
【0070】
なお、封口板2に変形板30を設け角形外装体1の底部1aにガス排出弁17を設けることにより、封口板2にガス排出弁17及び変形板30を設けた形態と比較し、封口板2の強度が低下することを抑制できる。封口板2の強度が低くなると、電池内圧の上昇に伴い封口板2全体が変形し易くなり、ガス排出弁17ないし変形板30の作動圧にバラつきが生じる原因となる。したがって、角形二次電池20Aの構成によると、ガス排出弁17及び短絡機構の作動圧のバラつきを抑制した信頼性の非常に高い角形二次電池となる。
【0071】
<組電池>
角形二次電池20又は角形二次電池20Aを複数個用いた組電池の構成を以下に説明する。角形二次電池20を用いた形態を例として説明する。
【0072】
図12及び図13は組電池50の斜視図である。図12は、封口板2が配置される側の側面を手前とし、角形外装体1の底部1aが配置される側面を奥側としている。また、図13は、封口板2が配置される側の側面を奥側とし、角形外装体1の底部1aが配置される側面を手前側としている。
【0073】
一対のエンドプレート51の間に複数個の角形二次電池20が、それぞれの大面積側壁1bが平行になる向きで積層される。一対のエンドプレート51はバインドバー52により連結されている。エンドプレート51とバインドバー52はボルトあるいはリベット等により接続され固定部57が形成される。また、エンドプレート51とバインドバー52を溶接接続してもよい。各角形二次電池20の間には絶縁性のセパレータ53が配置されている、セパレータ53は樹脂製であることが好ましい。そして、組電池50において、一方の側面に、各角形二次電池20の正極端子7及び負極端子9が配置されるようにする。隣接する角形二次電池20同士の端子間はバスバー54により接続されている。バスバー54は2つの貫通穴を有する。そして、角形二次電池20のボルト部を貫通穴に挿入し、ナット55によりボルト-ナット締結する。そして他方の側面に、各角形二次電池20の底部1aが配置されるようにする。そして、組電池50の上面と下面に、各角形二次電池20の小面積側壁1cが配置されるようにする。このような構成とすることにより、高さが低く、且つ体積エネルギー密度の非常に高い組電池となる。そして、このような組電池50を、図12及び図13に示す上下方向の向きで車両に登載することにより、社内の居住性が大幅に改善された車両となる。
【0074】
なお、組電池50の底面には、内部に冷却媒体が流れる冷却板56が配置されており、この冷却板により各角形二次電池20が冷却されるようにすることが好ましい。なお、冷却媒体は、気体であってもよいし、液体であってもよい。
【0075】
また、組電池50においてガス排出弁17が配置される側面に、角形二次電池20の積層方向に沿って延びるガス排出ダクトを設けることが好ましい。これにより、電池内部から排出されるガスを所定の場所に排気できる。また、組電池50の構成によると、正極端子及び負極端子等に形状やスペースを制限されることなくガス排出ダクトを配置することが可能となる。
【0076】
角形二次電池20Aを複数用いて組電池を作製する場合、外部導電部材32、33にバスバーを溶接接続することもできる。
【0077】
<その他>
上述の実施形態では電極体3が巻回電極体である例と示したが、電極体はこの形態に限定されない。電極体は複数の正極板と複数の負極板をセパレータを介して積層した積層式電極体とすることもできる。
【0078】
組電池においては、各角形二次電池の外装体は絶縁性フィルムで包まれていることが好ましい。絶縁性フィルムにより、角形外装体の一対の大面積側壁及び一対の小面積側壁がそれぞれ被覆され、底部のガス排出弁は絶縁性フィルムに覆われていないことが好ましい。
【符号の説明】
【0079】
1・・・角形外装体 1a・・・底部 1b・・・大面積側壁 1c・・・小面積側壁
2・・・封口板
2a・・・端子取り付け穴(第1貫通穴) 2b・・・端子取り付け穴(第2貫通穴)
3・・・電極体
4・・・正極タブ部
5・・・負極タブ部
6・・・正極集電体
7・・・正極端子
7a・・・フランジ部 7b・・・突起部
8・・・負極集電体
9・・・負極端子
9a・・・フランジ部 9b・・・突起部
10、12・・・絶縁部材
11、13・・・ガスケット
14・・・絶縁シート
15・・・電解液注液穴
16・・・封止栓
17・・・ガス排出弁
18・・・底部側スペーサ
18a・・・本体部 8b・・・スペーサ貫通穴 8c・・・長辺壁 8d・・・短辺壁19・・・封口板側スペーサ
20・・・角形二次電池
21・・・正極外部接続部材
22・・・正極締結部
23・・・正極外部接続部材
24・・・負極締結部
25、26・・・外部絶縁部材
27・・・ボルト部材
27a・・・ボルト部 27b・・・頭部
28・・・ボルト挿入穴
29・・・突起挿入穴

30・・・変形板
31・・・変形板受け部
32、33・・・外部導電部材
34・・・変形板受け部ホルダ

40・・・導電部材
41・・・変形板
42・・・薄肉部
43・・・溝部
44・・・絶縁板

50・・・組電池
51・・・エンドプレート
52・・・バインドバー
53・・・セパレータ
54・・・バスバー
55・・・ナット
56・・・冷却板
57・・・固定部

60・・・嵌合部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14