特開2016-19102(P2016-19102A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2016-19102スマートフォン用保護フィルム貼付補助具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-19102(P2016-19102A)
(43)【公開日】2016年2月1日
(54)【発明の名称】スマートフォン用保護フィルム貼付補助具
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/23 20060101AFI20160105BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20160105BHJP
【FI】
   H04M1/23 F
   G09F9/00 338
   G09F9/00 313
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-139901(P2014-139901)
(22)【出願日】2014年7月7日
(71)【出願人】
【識別番号】511146196
【氏名又は名称】株式会社 共栄精機
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】坂井 俊幸
【テーマコード(参考)】
5G435
5K023
【Fターム(参考)】
5G435AA07
5G435AA11
5G435AA17
5G435GG43
5G435HH05
5G435KK05
5G435KK10
5K023AA07
5K023BB25
5K023DD06
5K023HH07
5K023MM03
5K023MM26
5K023PP12
(57)【要約】
【課題】 埃やツバキなどが表示面に付着するのを抑制して、表示面に保護フィルムを良好に貼り付けることを可能にする。
【解決手段】 スマートフォン100の表示面101に保護フィルムを貼り付けるためのスマートフォン用保護フィルム貼付補助具1であり、平板状で、表示面101を上に向けてスマートフォン100が載置されるベース2と、透明でベース2に対して開閉自在なカバー3と、を備え、カバー3は、閉じた状態で、ベース2の上側と手前側と奥側とを覆い、ベース2の左右両側が開放されて人の手を挿入可能となっている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートフォンの表示面に保護フィルムを貼り付けるためのスマートフォン用保護フィルム貼付補助具であり、
平板状で、前記表示面を上に向けて前記スマートフォンが載置されるベースと、
透明で前記ベースに対して開閉自在なカバーと、を備え、
前記カバーは、閉じた状態で、前記ベースの上側と手前側と奥側とを覆い、前記ベースの左右両側が開放されて人の手を挿入可能となっている、
ことを特徴とするスマートフォン用保護フィルム貼付補助具。
【請求項2】
前記カバーは、前記ベースの一側縁を軸にして回動することで開閉自在となっている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具。
【請求項3】
前記ベースの上面に、前記スマートフォンに密着して前記スマートフォンを仮固定する密着シートが設けられている、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スマートフォン(多機能携帯電話)の表示面に保護フィルムを貼り付ける際に使用する、スマートフォン用保護フィルム貼付補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンの表示面が傷ついたり汚れたりするのを防止するために、表示面に保護フィルムを貼り付けることが一般的に行われている。しかしながら、薄くて曲がりやすい保護フィルムをスマートフォンの表示面に、正確に位置を合わせて、しかも空気が入ったりシワが生じたりしないように貼り付けるは、容易ではない。このため、表示面に対して保護フィルムを正確かつ容易に貼り付けることを可能にする、という保護フィルム貼付用治具が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この保護フィルム貼付用治具は、スマートフォンのケースに固定される第1固定部と第2固定部を備え、第1固定部と第2固定部は、保護フィルムが取り付けられるフィルム取付部を備えている。そして、第1固定部と第2固定部がスマートフォンのケースに固定された場合に、フィルム取付部に取り付けられた保護フィルムが表示面に対向し、保護フィルムを表示面に押し付けて貼り付けるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−002246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、保護フィルムの貼り付けは、スマートフォンの表示面が開放された状態で行われるため、次のような問題が生じることを本願発明者は発見した。すなわち、保護フィルムを表示面に貼り付ける前に、大気中の埃や塵などが表示面に舞い落ち、その後、保護フィルムを貼り付けると、表示面と保護フィルムとの間に埃や塵などが滞留して仕上がり具合が悪くなる場合がある。しかも、スマートフォンの販売店や家電販売店などで保護フィルムの貼り付けを依頼する場合、店員と依頼者とが対面して会話をしながら保護フィルムの貼り付けを行う。このため、時間を要して大気中の埃や塵などが表示面に舞い落ちやすくなるばかりでなく、店員や依頼者のツバキが表示面に飛び散る場合もあり、仕上がり具合がより悪くなるおそれがある。
【0006】
一方、特許文献1の治具を使用しても、保護フィルムをフィルム取付部に取り付けるまでは表示面が開放されているため、表示面に埃や塵、ツバキなどが付着、滞留する場合があることに変わりはない。また、フィルム取付部に取り付けるための貫通孔を有する、特別の保護フィルムしか使用することができず、汎用性が低い。
【0007】
そこでこの発明は、埃やツバキなどが表示面に付着するのを抑制して、表示面に保護フィルムを良好に貼り付けることを可能にする、スマートフォン用保護フィルム貼付補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、スマートフォンの表示面に保護フィルムを貼り付けるためのスマートフォン用保護フィルム貼付補助具であり、平板状で、前記表示面を上に向けて前記スマートフォンが載置されるベースと、透明で前記ベースに対して開閉自在なカバーと、を備え、前記カバーは、閉じた状態で、前記ベースの上側と手前側と奥側とを覆い、前記ベースの左右両側が開放されて人の手を挿入可能となっている、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、カバーを開けてベースにスマートフォンを載置し、スマートフォンの表示面を布などで拭いてカバーを閉じる。これにより、ベース(スマートフォン)の上側と手前側と奥側とが覆われ、埃やツバキなどがスマートフォンの表示面に付着するのが防止、抑制される。そして、ベースの左右両側から手を入れて、カバー越しに目視確認しながら表示面に保護フィルムを貼り付ける。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具において、前記カバーは、前記ベースの一側縁を軸にして回動することで開閉自在となっている、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具において、前記ベースの上面に、前記スマートフォンに密着して前記スマートフォンを仮固定する密着シートが設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、カバーを閉じることで、ベース(スマートフォン)の上側と手前側と奥側とが覆われ、この状態で保護フィルムを貼り付けるため、埃やツバキなどがスマートフォンの表示面に付着することが防止、抑制される。この結果、表示面に保護フィルムを良好に貼り付けることが可能となる。つまり、表示面と保護フィルムとの間に埃やツバキなどが滞留することが削減され、仕上がり具合(貼り付け外観)が良好となる。
【0013】
請求項2の発明によれば、カバーが、ベースの一側縁を軸にして回動することで開閉自在となっているため、カバーを回動させるだけ容易かつ迅速に開閉することができる。このため、カバーを迅速に閉じて、埃やツバキなどがスマートフォンの表示面に付着するのをより防止、抑制することが可能となり、その結果、表示面に保護フィルムを良好に貼り付けることが可能となる。
【0014】
請求項3の発明によれば、ベースの上面に、スマートフォンを仮固定する密着シートが設けられているため、スマートフォンが動かず、より容易かつ迅速、良好に保護フィルムを貼り付けることが可能となる。しかも、密着シートがスマートフォンに密着して仮固定するだけであるため、複雑な固定操作などが不要で、容易かつ迅速にスマートフォンを仮固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】この発明の実施の形態に係るスマートフォン用保護フィルム貼付補助具を示す斜視図である。
図2図1のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具の平面図である。
図3図1のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具の側面図である。
図4図1のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具のカバーを開けた状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0017】
図1から図4は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係るスマートフォン用保護フィルム貼付補助具1を示す斜視図である。このスマートフォン用保護フィルム貼付補助具1は、スマートフォン100の表示面101に保護フィルムを貼り付けるための補助具であり、主として、ベース2と、カバー3と、密着シート4とを備えている。ここで、保護フィルムは、図示していないが、表示面101と同等の平面形状を有する樹脂製やガラス製のフィルムで、表示面101と対向する下面に接着剤が塗布されている。
【0018】
ベース2は、平板状で、表示面101を上に向けてスマートフォン100が載置されるものである。具体的には、樹脂製で、平面形状が四角形状の板状で、後述する密着シート4を介して、表示面101を上に向けて、つまりスマートフォン100の背面をベース2側に向けて、スマートフォン100が載置される。このベース2の平面形状は、スマートフォン100よりも大きく、スマートフォン100が載置されてカバー3が閉じられた状態で、周囲からの埃やツバキなどがスマートフォン100の表示面101に付着するのを防止、抑制でき、かつ、保護フィルムの貼り付けがしやすいように設定されている。
【0019】
密着シート4は、ベース2の上面中央部に設けられ、スマートフォン100に密着してスマートフォン100を仮固定するシートである。具体的には、人工皮革で構成され、スマートフォン100の背面に密着してスマートフォン100が容易に(表示面101を布などで拭いた程度では)動かないようになっている。また、密着シート4の平面形状は、スマートフォン100よりも大きく、スマートフォン100を無造作に置いても、スマートフォン100の背面全面が密着シート4に接するように設定されている。
【0020】
カバー3は、透明でベース2に対して開閉自在で、閉じた状態で、ベース2(スマートフォン100)の上側と手前側と奥側とを覆い、ベース2の左右両側が開放されて人の手を挿入可能となっている。具体的には、透明なアクリル板をコ字状に曲げて構成され、上面部31と前面部32と背面部33とを有している。
【0021】
上面部31は、ベース2と同等の平面形状・大きさで、カバー3を閉じた状態で、図1、2に示すように、ベース2の上側全体を覆うように(ベース2全面に対向するように)なっている。また、前面部32は、上面部31の手前の側縁から下方に折曲って延び、略四角い板状で、ベース2と上面部31の手前側の間を覆うようになっている。この前面部32のベース2側の両角部32aは、円弧状(R状)に形成され、これにより、ベース2の手前側からスマートフォン100側に手を入れて作業がしやすいようになっている。
【0022】
背面部33は、上面部31の奥側・後側の側縁から下方に折曲って延び、略四角い板状で、ベース2と上面部31の奥側の間を覆うようになっている。この背面部33の下端部は、図3に示すように、ベース2の奥側の側面と蝶番5を介して接続され、これにより、カバー3が、図4に示すように、ベース2の奥側の一側縁(蝶番5)を軸にして回動可能となり、カバー3が回動することでベース2に対して開閉自在となっている。
【0023】
このようなカバー3を閉じた状態では、図1、3に示すように、ベース2の上側と手前側と奥側とがカバー3で覆われ、ベース2の左右両側が開放されて人の手を挿入できるようになっている。ここで、カバー3を閉じた際にベース2との間に形成される空間、つまり、上面部31と前面部32と背面部33の大きさ・高さは、スマートフォン100がベース2に載置された状態で、周囲からの埃やツバキなどがスマートフォン100の表示面101に付着するのを防止、抑制でき、かつ、左右両側の開口から手を入れて保護フィルムの貼り付け作業がしやすいように設定されている。
【0024】
また、前面部32の最下端部には、第1のクッション61が設けられ、背面部33の表面上部には、第2のクッション62が設けられている。このクッション61、62は、衝撃吸収性を有する材料(例えば、ウレタン)で構成されている。そして、図1、3に示すように、カバー3を閉じた際に第1のクッション61がベース2に当接することで衝撃が吸収、緩和され、図4に示すように、カバー3を開けた際に第2のクッション62が、本補助具1が置かれたテーブルなどに当接することで衝撃が吸収、緩和されるようになっている。
【0025】
次に、このような構成のスマートフォン用保護フィルム貼付補助具1の作用および使用方法などについて説明する。
【0026】
まず、カバー3を開けて、ベース2上の密着シート4にスマートフォン100を載置すると、スマートフォン100が密着シート4に密着して容易には動かないようになる。この状態で、スマートフォン100の表示面101上の埃などを布などで拭き取って、素早くカバー3を閉じる。これにより、ベース2(スマートフォン100)の上側と手前側と奥側とがカバー3で覆われ、埃やツバキなどがスマートフォン100の表示面101に付着するのが防止、抑制される。そして、ベース2(カバー3)の左右両側から手を入れて、カバー3越しに目視確認しながら表示面101に保護フィルムを貼り付けるものである。
【0027】
以上のように、このスマートフォン用保護フィルム貼付補助具1によれば、カバー3を閉じることで、ベース2(スマートフォン100)の上側と手前側と奥側とが覆われ、この状態で保護フィルムを貼り付けるため、埃やツバキなどがスマートフォン100の表示面101に付着することが防止、抑制される。この結果、表示面101に保護フィルムを良好に貼り付けることが可能となる。つまり、表示面101と保護フィルムとの間に埃やツバキなどが滞留することが削減され、仕上がり具合(貼り付け外観)が良好となる。
【0028】
また、カバー3が、ベース2の奥側の側面に取り付けられた蝶番5を軸にして回動することで開閉自在となっているため、カバー3を回動させるだけ容易かつ迅速に開閉することができる。このため、スマートフォン100の表示面101を布などで拭いた後にカバー3を迅速に閉じて、埃やツバキなどが表示面101に付着するのをより防止、抑制することが可能となり、その結果、表示面101に保護フィルムを良好に貼り付けることが可能となる。
【0029】
さらに、ベース2の上面に、スマートフォン100を仮固定する密着シート4が設けられているため、スマートフォン100が動かず、より容易かつ迅速、良好に保護フィルムを貼り付けることが可能となる。しかも、密着シート4がスマートフォン100に密着して仮固定するだけであるため、複雑な固定操作などが不要で、密着シート4上にスマートフォン100を置くだけで、容易かつ迅速にスマートフォン100を仮固定することができる。
【0030】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、密着シート4が人工皮革で構成されているが、ウレタンなどで構成してもよい。また、カバー3がコ字状に形成されているが、半円弧状などに形成してもよい。さらに、ベース2の奥側の一側縁(蝶番5)を軸にしてカバー3が回動することで、カバー3が開閉自在となっているが、その他の構造・機構によって開閉するようにしてもよい。例えば、ベース2に対してカバー3が左右方向(横方向)にスライドすることで、開閉するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 スマートフォン用保護フィルム貼付補助具
2 ベース
3 カバー
31 上面部
32 前面部
33 背面部
4 密着シート
5 蝶番(一側縁)
61 第1のクッション
62 第2のクッション
100 スマートフォン
101 表示面
図1
図2
図3
図4