【解決手段】送信装置5から、画像が作成された位置を示す位置情報と共に送信される1以上の画像を、案件毎に分類して自動登録する画像管理装置1である。位置情報に基づき1以上の画像を同一案件として分類するグルーピングの条件が、画像に付されている場合には、画像を条件に従って案件毎に分類し、条件が画像に付されていない場合には、画像を、画像から所定距離内の他の画像と同一の案件とする点グルーピングの条件により、分類する分類手段と、条件と画像とを紐付けて、分類条件記憶手段11に格納する分類条件登録手段と、画像のデータを画像記憶手段2に格納する画像登録手段と、を備える。
前記グルーピングには、1以上の前記画像の前記位置情報が、電子地図上で区画された同一領域内に含まれる場合に、同一の前記案件として分類するエリアグルーピングと、1以上の前記画像の前記位置情報が、前記電子地図上の同一線状物から所定距離内にある場合に、同一の前記案件として分類するライングルーピングと、のうち、少なくとも一方を含み、
前記グルーピングの条件には、前記グルーピングの別を示すグルーピング識別と、該当する前記グルーピングにより前記画像を分類する個別分類条件の情報と、を含むことを特徴とする請求項1記載の画像管理装置。
前記画像登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像を、前記送信装置の個体識別に紐付けられた担当者の識別情報毎に格納する中間記憶手段を介して、前記画像記憶手段に登録し、
前記分類条件登録手段は、前記中間記憶手段から前記担当者の識別情報を取得して、対応する前記画像の識別情報に紐付けて前記文書テーブルに登録することを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の画像管理装置。
前記分類条件登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像に、前記グルーピングの条件が付されていたときに、該条件が、前記案件テーブルに既に登録されているかを判定し、
前記グルーピングの条件が既に登録されている場合には、前記画像を、前記既に登録された条件に紐付けて前記文書テーブルに登録し、
前記グルーピングの条件が登録されていない場合には、前記案件テーブルに、新規の前記案件の識別情報のレコードを作成して、該レコードに前記条件を登録し、前記新規の案件の識別情報に紐付けて、前記画像を前記文書テーブルに登録することを特徴とする請求項3又は4記載の画像管理装置。
前記分類条件登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像に、前記グルーピングの条件が付されていなかったときに、前記画像に係る前記位置情報から前記所定の距離内にある他の前記画像が、前記分類条件記憶手段に既に登録されているかを判定し、
前記所定の距離内にある前記他の画像が既に登録されている場合には、前記既に登録された前記他の画像に係る前記案件に、前記画像を紐付けて前記文書テーブルに登録し、
前記所定の距離内にある前記他の画像が登録されていない場合には、前記案件テーブルに、新規の前記案件の識別情報のレコードを作成して、該レコードに前記条件を登録し、前記新規の案件の識別情報に紐付けて、前記画像を前記文書テーブルに登録することを特徴とする請求項3又は4記載の画像管理装置。
前記案件は、賃貸,売買,又は時間貸しされる不動産の管理案件、或いは、測量又は調査される不動産の管理案件であることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の画像管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1で、端末装置から閲覧できるのは、現場に固定されたカメラからの映像であるため、工事現場のように、決まった場所の状況を頻繁に画像で確認したい場合には適しているが、例えば、管理対象が多数の離れた地域に分散し、一箇所辺りの写真が数枚で足りる場合、例えば、時間貸し駐車場、時間貸し駐車場の候補地や、ビルの空室を利用した貸会場等の期間貸し設備等では、カメラを固定することもないため、適していない。
また、時間貸し駐車場業界では、営業担当者等は、常に、時間貸し駐車場に適した空き地や、既存駐車場等を探しており、条件の良い候補地があれば、空き地のオーナーに、時間貸し駐車場の設置を勧める営業活動が行われている。
条件の良い候補地は、業者間での新規受注の獲得合戦となることもあり、外回りの営業担当者が空き地等を発見すると、即時に、本部等による空き地の状況の調査やオーナーへの営業開始の指示を得ることが望まれ、撮影された画像の本部との共有が必要である。しかし、画像を本部と迅速に共有可能な管理システムは、知られていない。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、遠隔地で撮影された現場の画像を自動登録して、関係者間で迅速に共有する画像管理装置及びその方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、ある現場について撮影された複数の画像を、自動登録と同時に整理して、現場或いは案件ごとの画像に分類可能な画像管理装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、請求項1の画像管理装置によれば、送信装置から、画像が作成された位置を示す位置情報と共に送信される1以上の前記画像を、案件毎に分類して自動登録する画像管理装置であって、前記位置情報に基づき1以上の前記画像を同一案件として分類するグルーピングの条件が、前記画像に付されている場合には、該画像を前記条件に従って前記案件毎に分類し、前記条件が前記画像に付されていない場合には、該画像を、該画像から所定距離内の他の前記画像と同一の前記案件とする点グルーピングの条件により、分類する分類手段と、前記条件と前記画像とを紐付けて、分類条件記憶手段に格納する分類条件登録手段と、前記画像のデータを画像記憶手段に格納する画像登録手段と、を備えること、により解決される。
【0008】
前記課題は、請求項9の画像管理方法によれば、送信装置から、画像が作成された位置を示す位置情報と共に送信される1以上の前記画像を、案件毎に分類して自動登録する画像管理方法であって、前記位置情報に基づき1以上の前記画像を同一案件として分類するグルーピングの条件が、前記画像に付されている場合には、該画像を前記条件に従って前記案件毎に分類し、前記条件が前記画像に付されていない場合には、該画像を、該画像から所定距離内の他の前記画像と同一の前記案件とする点グルーピングの条件により、分類する分類手順と、前記条件と前記画像とを紐付けて、分類条件記憶手段に格納する分類条件登録手順と、前記画像のデータを画像記憶手段に格納する画像登録手順と、を実行すること、により解決される。
【0009】
このように構成しているため、グルーピングの条件が、送信装置から送信されていない場合には、画像に付された位置情報に基づき、所定距離内で作成された画像を、同一の案件として分類することが可能となる。
従って、例えば、単一の土地や建物等を異なる位置、方角から、複数撮影するような場合には、グルーピングの条件を送信装置側で特に設定しなくても、送信装置から単に送信するだけで、同一の土地や建物を撮影した複数の写真を、同一の案件として登録することができる。
一方、グルーピングの条件が、送信装置から送信されている場合には、送信装置側で指定されたグルーピングの条件に従って、画像を分類することができる。
従って、撮影する土地や建物の面積や長さが大きい場合や、送信装置の測位システムで誤差が生じる場合など、画像に付された位置情報に基づいて適正なグルーピングがされない場合には、画像送信時に、送信装置側でグルーピングの条件を指定することにより、適正なグルーピングが可能となる。
【0010】
このとき、前記グルーピングには、1以上の前記画像の前記位置情報が、電子地図上で区画された同一領域内に含まれる場合に、同一の前記案件として分類するエリアグルーピングと、1以上の前記画像の前記位置情報が、前記電子地図上の同一線状物から所定距離内にある場合に、同一の前記案件として分類するライングルーピングと、のうち、少なくとも一方を含み、前記グルーピングの条件には、前記グルーピングの別を示すグルーピング識別と、該当する前記グルーピングにより前記画像を分類する個別分類条件の情報と、を含むと好適である。
このように構成しているため、電子地図上で特定可能な情報を用いて、グルーピングの境界を定めることが可能となり、ユーザにとっても、コンピュータ処理上も、分かり易く処理の容易なグルーピングとすることができる。
【0011】
このとき、前記分類条件記憶手段は、前記案件の識別情報と前記グルーピングの条件とを紐付けて格納する案件テーブルと、前記案件の識別情報と、該案件の識別情報に紐付けられる前記画像の識別情報とを、紐付けて格納する文書テーブルと、を備え、前記画像の識別情報は、前記画像記憶手段に格納される前記画像のデータにも付されていると好適である。
このように構成しているため、自動でグルーピングした画像を、案件として登録することができ、画像の自動分類及び登録が可能となる。また、画像を自動で分類した単位が、案件として登録されるので、ユーザにとっても、認識し易く、その後のコンピュータシステム上の管理が分かり易くなる。
【0012】
このとき、前記画像登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像を、前記送信装置の個体識別に紐付けられた担当者の識別情報毎に格納する中間記憶手段を介して、前記画像記憶手段に登録し、前記分類条件登録手段は、前記中間記憶手段から前記担当者の識別情報を取得して、対応する前記画像の識別情報に紐付けて前記文書テーブルに登録すると好適である。
【0013】
このように構成しているため、予め、送信装置の個体識別と担当者の識別情報とを紐付けて登録しておけば、画像の識別情報に、自動的に担当者の識別情報が紐付けて登録され、自動登録された分類条件記憶手段が、使い易いものとなる。
また、中間記憶手段が、画像を担当者の識別情報毎に格納するため、コンピュータ処理や通信の不具合等により、送信装置から分類条件登録手段及び画像登録手段への画像の登録が中断された場合であっても、登録処理の再開が容易である。
更に、画像が、営業等の外出時に撮影した写真等である場合には、写真を撮影した本人でなければ内容が分からないことが多いが、本発明では、画像の識別情報に、画像を作成した担当者の識別情報が自動で紐付けられて登録されるので、各画像の出所や目的が、不明になることがない。
【0014】
このとき、前記分類条件登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像に、前記グルーピングの条件が付されていたときに、該条件が、前記案件テーブルに既に登録されているかを判定し、前記グルーピングの条件が既に登録されている場合には、前記画像を、前記既に登録された条件に紐付けて前記文書テーブルに登録し、前記グルーピングの条件が登録されていない場合には、前記案件テーブルに、新規の前記案件の識別情報のレコードを作成して、該レコードに前記条件を登録し、前記新規の案件の識別情報に紐付けて、前記画像を前記文書テーブルに登録すると好適である。
このように構成しているため、複数の画像をひとまとめにして一括してグルーピング処理を行う必要がなく、画像を受信する度に、その都度グルーピングの処理を行うことができる。その結果、グルーピング処理待ちの画像のデータを蓄積するメモリが不要になり、コンパクトなシステムとすることができる。また、1件1件の画像について、順次登録処理ができるため、記憶手段への迅速な登録が可能となる。
【0015】
このとき、前記分類条件登録手段は、前記送信装置から送信される前記画像に、前記グルーピングの条件が付されていなかったときに、前記画像に係る前記位置情報から前記所定の距離内にある他の前記画像が、前記分類条件記憶手段に既に登録されているかを判定し、前記所定の距離内にある前記他の画像が既に登録されている場合には、前記既に登録された前記他の画像に係る前記案件に、前記画像を紐付けて前記文書テーブルに登録し、前記所定の距離内にある前記他の画像が登録されていない場合には、前記案件テーブルに、新規の前記案件の識別情報のレコードを作成して、該レコードに前記条件を登録し、前記新規の案件の識別情報に紐付けて、前記画像を前記文書テーブルに登録すると好適である。
このように構成しているため、複数の画像をひとまとめにして一括してグルーピング処理を行う必要がなく、画像を受信する度に、その都度グルーピングの処理を行うことができる。その結果、グルーピング処理待ちの画像のデータを蓄積するメモリが不要になり、コンパクトなシステムとすることができる。また、1件1件の画像について、順次登録処理ができるため、記憶手段への迅速な登録が可能となる。
【0016】
このとき、前記案件は、賃貸,売買,又は時間貸しされる不動産の管理案件、或いは、測量又は調査される不動産の管理案件であると好適である。
このとき、前記1以上の前記画像は、時間貸し駐車場又はその候補地を、異なる方角,位置から撮影した複数の写真であって、前記案件は、前記時間貸し駐車場又はその候補地の管理案件であると好適である。
このように構成しているため、本発明の画像管理装置を用いて、営業担当者等が外回り先で撮影した時間貸し駐車場又はその候補地の写真を、迅速に自動登録して、オフィスにいる他の責任者や担当者と迅速に共有できると共に、写真を撮影した担当者等がオフィスに戻ってから、又は、外出先で、自動登録された時間貸し駐車場又はその候補地の情報を利用することができ、時間貸し駐車場又はその候補地のコンピュータを用いた管理が容易になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、グルーピングの条件が、送信装置から送信されていない場合には、画像に付された位置情報に基づき、所定距離内で作成された画像を、同一の案件として分類することが可能となる。
従って、例えば、単一の土地や建物等を異なる位置、方角から、複数撮影するような場合には、グルーピングの条件を送信装置側で特に設定しなくても、送信装置から単に送信するだけで、同一の土地や建物を撮影した複数の写真を、同一の案件として登録することができる。
一方、グルーピングの条件が、送信装置から送信されている場合には、送信装置側で指定されたグルーピングの条件に従って、画像を分類することができる。
従って、撮影する土地や建物の面積や長さが広い場合や、送信装置の測位システムによる誤差が生じる場合など、画像に付された位置情報に基づいて適正なグルーピングがされない場合などには、画像送信時に、送信装置側でグルーピングの条件を指定することにより、適正なグルーピングが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の画像管理装置が実施される文書管理システムSについて、
図1〜
図11を参照しながら説明する。
本実施形態は、時間貸し駐車場の駐車場管理業者Aで用いられる文書管理システムSである。但し、本実施形態の文書管理システムSは、時間貸し駐車場の駐車場管理業者Aに限定されず、管理担当者から離れた場所に存在する1以上の対象物の管理に好適に用いられるものである。対象物には、賃貸,売買,又は時間貸しされる不動産、或いは、測量又は調査される不動産を含む。
なお、本明細書において、不動産とは、土地およびその定着物(建物、立木など)をいう。
例えば、建物,電線,ガス管,水道管等の工事会社,建築会社,設計会社における工事現場の管理や、貸しイベント会場,ビルの空室に設けられる貸しスペース等の管理会社による会場やスペースの管理、不動産会社による賃貸物件や販売物件の管理、異なる会場に出向いて会議やイベント等のサービスを提供する企画会社等における多数の会場の情報の管理、土地や建物の測量・調査の管理にも用いることができる。
以下、本実施形態の文書管理システムSは、位置情報埋め込み画像から案件への自動登録システムとして説明する。つまり、画像の属性から複数の画像をグルーピングして、案件データベースへの自動登録を行うシステムである。
スマートフォン等で画像を撮影して位置情報埋め込み画像とし、オンラインストレージ6へ自動転送して、オンラインストレージ6を中継して、その後、データベースに自動登録する。自動登録時には、グルーピング加工と案件自動登録とを行う。
なお、遠隔地で撮影された写真の画像データの自動登録のみでなく、遠隔地で作成される文書データの自動登録にも用いることができる。
【0020】
<<時間貸し駐車場の運営>>
時間貸し駐車場とは、コインパーキングとも呼ばれ、遊休地や、月極め駐車場等に、発券機又は清算機を操作することで開閉するゲートやロック装置を設置することにより、駐車料金の精算を可能とした無人の時間貸し駐車場が、一般的に設置されている。
時間貸し駐車場の運営形式は、遊休地や月極め駐車場等のオーナーが、通常は、2〜3年契約で、土地を定額で駐車場管理業者Aに貸し、駐車場管理業者Aが、時間貸し駐車場の設置、管理を行うのが一般的である。
【0021】
時間貸し駐車場は、遊休地や、回転率の芳しくない月極め駐車場の空きスペース等に設置されることが一般的であるため、同じ土地に設置されている期間は、2〜3年程度などであり、回転率が高い。一方、例えば、相続対策等のために、家屋が取り壊されたり、古くなった店舗等の設備が取り壊されたりするなど、新たな空き地が生じることがある。従って、駐車場管理業者Aの営業担当者Pnは、新たな時間貸し駐車場の候補地を、常に探しており、時間貸し駐車場として条件の良い地域に空き地が生じると、その状況を確認する。
【0022】
また、空き地の画像をカメラで撮影して、本実施形態の文書管理システムSに自動登録することにより、空き地の情報を自社の本部と共有して判断や助言を仰ぐ。時間貸し駐車場に適していると判断すれば、その空き地のオーナーに、契約を勧める売り込みを行う。
【0023】
オーナーとの間で契約が成立した場合には、駐車場管理業者Aは、その空き地に時間貸し駐車場を設置し、出来上がった時間貸し駐車場の画像をカメラで撮影して、本実施形態の文書管理システムSに自動登録して、自社の時間貸し駐車場の一つとして、文書管理システムSで管理可能にする。
なお、時間貸し駐車場の契約が満了又は終了したときには、駐車場管理業者Aは、駐車場設備を撤去し、原状復帰して、土地をオーナーに返却する。
【0024】
<<文書管理システムSの構成>>
次に、時間貸し駐車場の運営において使用される文書管理システムSの構成について説明する。
文書管理システムSは、
図1に示すように、駐車場管理業者Aに設置される。
文書管理システムSは、駐車場管理業者Aと、駐車場管理業者Aの営業担当者Pnの送信装置としての携帯端末5と、オンラインストレージ6と、インターネットNと、を主要構成要素とする。
駐車場管理業者Aは、時間貸し駐車場の設置、運営を行う業者であり、駐車場管理業者Aには、画像管理装置としての文書管理サーバコンピュータ(以下、「文書管理サーバ」という。)1と、営業担当者Pnの携帯端末5からオンラインストレージ6経由で送信された画像を格納する画像記憶手段としてのファイルサーバコンピュータ(以下、「ファイルサーバ」という。)2と、駐車場管理業者Aの各担当者が使用する端末コンピュータ(以下、「端末」という。)3と、が設置され、これらのコンピュータが、社内LAN(Local Area Network)4により接続されている。
【0025】
文書管理サーバ1は、本実施形態の文書管理システムSの基幹サーバコンピュータであり、
図1に示すように、データの演算・制御処理装置としてのCPU71、記憶装置であるRAM72、ROM73、HDD74、記憶媒体装置75及び通信装置76を備えている。
CPU71は、ROM73又はHDD74に記憶されているプログラムにしたがって各種の処理を実行するようになされている。
RAM72には、CPU71が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
通信装置76は、文書管理サーバ1とは異なるコンピュータやインターネットN,社内LAN4との間で、情報を送受信する際のインターフェースである。
【0026】
また、その他、入力装置である不図示のキーボードとマウスが、CPU71に所定の指令を入力するとき適宜操作可能に設けられていてもよい。
さらに不図示の表示装置、プリンタが、所定の書式で表示される情報、画像等が出力表示可能に設けられていてもよい。
【0027】
記憶媒体装置75は、外付けハードディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、メモリスティックなどにより構成され、社内LAN4を介して送信されてきたデータを適宜記憶し、またこれを読み出すことができるようになされている。
通信装置46は、社内LAN4に対してデータを送信し、また社内LAN4を介して供給されたデータを受信するようになされている。
【0028】
HDD74には、
図1で示すように、案件情報が登録される案件テーブル12及び画像や文書等の案件に関する書類の情報が登録される文書テーブル13が格納された文書管理データベース11と、エリアグルーピングの条件が格納されたエリアデータベース14と、ライングルーピングの条件が格納されたラインデータベース15と、文書管理サーバ1が受信した画像に付された緯度経度情報を住所に変換するために用いられる住所変換データベース16とが、格納されている。
案件テーブル12及び文書テーブル13の構成を、
図2に示す。
【0029】
ファイルサーバ2は、文書テーブル13に情報が登録された画像や文書等のファイルが格納されるサーバコンピュータである。ファイルサーバ2のハード構成は、文書管理サーバ1のハード構成と同様であるため、説明を省略する。
ファイルサーバ2には、営業担当者Pnが撮影した写真の画像のほか、各駐車場等の各案件の登記簿の画像データ、地主との間でやり取りされた文書、名刺等の画像データやテキストデータを含むファイルが、格納されている。
【0030】
端末3は、駐車場管理業者Aの各担当者が使用する端末コンピュータであって、例えば、パーソナルコンピュータが好適に用いられるが、そのほか、ワークステーション、携帯情報端末(PDA)、モバイルフォン(いわゆる「スマートフォン」を含む)などのほか、ソフトウェアを実行可能な汎用プロセッサを含む他のタイプのデバイスなど、汎用マルチメディアデバイスを含むことができる。
社内LAN4は、駐車場管理業者Aに設けられ、駐車場管理業者Aに設置された各コンピュータを、相互に通信可能に有線又は無線でつなぐ公知のネットワークである。
【0031】
携帯端末5は、駐車場管理業者Aの営業担当者Pnが所持する携帯端末装置であって、デジタルカメラ及び画像の送受信機能が内蔵されている。例えば、モバイルフォン等の小型の多機能携帯電話が好適に用いられるが、タブレット、ウェアラブルコンピュータ、小型のラップトップ型パーソナルコンピュータのほか、送受信機能が搭載されたデジタルカメラなど、デジタルカメラと送受信機能が搭載された情報機器であれば、使用することができる。
携帯端末5には、機器ごとに固有な識別コードであるUDID(識別子:Unique Device IDentifier)が割り当てられており、情報の送信時に、必要に応じて、UDIDが送信情報と共に送信されるように構成されている。
【0032】
文書管理サーバ1、ファイルサーバ2及び携帯端末5は、
図1に示すように、インターネットNを通じて、オンラインストレージ6に接続されている。
オンラインストレージ6は、公知のオンラインストレージサービスを提供するサーバコンピュータである。オンラインストレージサービスとは、サーバーマシンのディスクスペースをユーザに貸し出すサービスである。
オンラインストレージ6は、記憶手段内の一部の記憶領域を、駐車場管理業者Aに貸し出しており、その駐車場管理業者Aへの貸し出し領域フォルダF0内に、営業担当者P1〜Pn毎のフォルダF1〜Fnを備えている。
営業担当者P1〜Pn毎のフォルダF1〜Fnには、そのフォルダFnに対応する営業担当者Pnの氏名がフォルダ名として付されている。
また、オンラインストレージ6には、営業担当者Pnの氏名とその営業担当者Pnが所持する携帯端末5のUDIDとを変換するための変換テーブル61が格納されており、携帯端末5から画像を受信したときに、その画像を、どのフォルダF1〜Fnに格納すればよいかが判定可能となっている。
【0033】
<<文書管理システムSへの画像の登録>>
次に、文書管理システムSに、画像を自動登録する処理について説明する。
文書管理システムSに、画像が自動登録される場合としては、駐車場管理業者Aの営業担当者Pnが、街中で、空き地、建物解体中の土地、既存駐車場を発見したときに、画像を撮影して、時間貸し駐車場の候補地として、文書管理システムSに自動登録する場合、新たに時間貸し駐車場が完成したときに、その画像を撮影して自動登録する場合、営業中の時間貸し駐車場で、事故や破損、故障等が発生したときに、その状態の画像を撮影して自動登録する場合などがある。
本実施形態では、時間貸し駐車場の候補となりそうな空き地等の画像を撮影して自動登録する場合を例として説明するが、これに限定されるものではない。
【0034】
営業担当者Pnが、街中で、時間貸し駐車場の候補となる空き地を発見すると、営業担当者Pnは、携帯端末5に搭載されたデジタルカメラで画像を1〜複数枚撮影する。
これにより、撮影した画像の画像データが、携帯端末5の不図示の記憶手段に格納される。
次いで、営業担当者Pnは、携帯端末5の不図示の画面で、画像転送プログラムの不図示のアイコンをクリックすると、
図3の初期画面51が表示される。
図3の初期画面51には、画像をオンラインストレージ6に転送するためのアップロードボタン511、オンラインストレージ6に新規フォルダを作成するためのフォルダ作成ボタン512、オンラインストレージ6中のデータを編集するための編集ボタン513が表示される。
初期画面51でアップロードボタン511がクリックされると、画像フォルダ表示画面52が表示される。画像フォルダ表示画面52において、アップロードしたい画像が格納されたフォルダを選択すると、画像選択画面53が表示される。
【0035】
画像選択画面53には、画像フォルダ表示画面52で選択された画像フォルダに格納された画像のサムネイル531と、アップロード用の画像として選択されたことを示す選択状態表示欄532と、アップロードを開始するためのアップロード実行ボタン533と、が表示される。
選択状態表示欄532は、アップロードしたい画像のサムネイル531がクリックされることにより、白色から青色に変化し、青色の表示が、その画像が選択された状態にあることを示している。つまり、アップロードしたい画像のサムネイル531がクリックされると、その画像のデータに、アップロード用の画像として選択されたことを示すフラグが埋め込まれると同時に、画像選択画面53において、その画像の選択状態表示欄532が、青色に表示される。
【0036】
画像選択画面53において、アップロード実行ボタン533がクリックされると、
図4,5のフローチャートに示すアップロード処理がスタートする。
図4,5のフローチャートの処理は、携帯端末5の不図示のCPUで実行される。
まず、ステップS1で、画像のデータに、画像が選択されたことを示す選択フラグが付されているか判定する。
画像のデータに選択フラグが付されていない場合(ステップS1:NO)、つまり、アップロード用の画像が選択されていない場合、ステップS2で、「アップロードする画像が選択されていません」とのエラーメッセージを表示して、処理を終了する。
【0037】
画像のデータに選択フラグが付されている場合(ステップS1:YES)、ステップS3で、
図3のタイプ選択画面54を表示する。
タイプ選択画面54は、画像をグルーピングするタイプを選択する画面であって、点グルーピングを選択する点ボタン541、エリアグルーピングを選択するエリアボタン542、ライングルーピングを選択するラインボタン543を備えている。
【0038】
ここで、グルーピングとは、現場で撮影された複数の画像のデータを、画像のデータに付された位置情報に基づき、分類することをいう。
本実施形態は、グルーピングの方法として、点グルーピング、エリアグルーピング、ライングルーピングの3種類を有している。
【0039】
点グルーピングとは、ある点を中心として、所定距離、例えば20〜200m、好ましくは、20〜50mを半径とする範囲内に位置情報が含まれる画像のデータをグルーピングすることをいう。画像内の緯度経度を取得して、任意の半径に含まれる画像をグルーピングして、文書管理サーバ1、ファイルサーバ2に登録する。
エリアグルーピングとは、都道府県、市区町村や、単一の離島など、電子地図上において境界で区画された領域内に位置情報が含まれる画像のデータをグルーピングすることをいう。画像内の緯度経度と、エリアDB(市町村など)を突合し、同じエリアに含まれる画像をグルーピングして、文書管理サーバ1、ファイルサーバ2に登録する。
ライングルーピングとは、線路、道路等の線状に連続した構造体など線状の連続物の周囲の領域、つまり、線状の連続物から所定距離、例えば20〜200m、好ましくは、20〜50mの範囲内に、位置情報が含まれる画像のデータをグルーピングすることをいう。画像内の緯度経度と、ラインDB(道路・鉄道など)を突合し、同じラインに含まれる画像をグルーピングして、文書管理サーバ1、ファイルサーバ2に登録する。
なお、本実施形態では、点グルーピング、エリアグルーピング、ライングルーピングの3種類のグルーピングの方法を備えているが、これに限定されるものではなく、例えば、東京タワー(登録商標)や銀座四丁目交差点など、目印となるような著名な場所又は建物から所定距離、例えば20〜200m、好ましくは、20〜50mの範囲内に、位置情報が含まれる画像のデータをグルーピングする著名場所グルーピングなどを備えていてもよい。
【0040】
次いで、
図4のAから
図5のAを経て、ステップS4に進み、タイプ選択画面54において、点グルーピングを選択する点ボタン541がクリックされたか判定する。
点ボタン541が選択された場合(ステップS4:YES)、ステップS5で、アップロード用の画像として選択フラグが付されたすべての画像に、点グルーピング用の画像であることを示す点識別を付し、オンラインストレージ6の該当する営業担当者Pn毎のフォルダFnにアップロードし、画像をアップロードしたことを示すアップロード完了情報を、フォルダFnの特定情報と共に、文書管理サーバ1に送信する。
【0041】
ステップS5の処理では、まず、携帯端末5が、その携帯端末5のUDIDを、オンラインストレージ6に送信してアクセスし、UDIDをキーとして、変換テーブル61を検索する。その携帯端末5のUDIDが、変換テーブル61にあった場合、そのUDIDに紐付けられている営業担当者Pnの氏名を取得する。
次いで、画像が選択されたことを示す選択フラグが付された画像を、その画像が撮影された場所の位置情報が埋め込まれた状態で、オンラインストレージ6の該当する営業担当者PnのフォルダFnに送信して格納し、アップロード完了情報を、文書管理サーバ1に送信する。
その後、処理を終了する。
【0042】
点ボタン541が選択されていない場合(ステップS4:NO)、ステップS6で、エリアグルーピングを選択するエリアボタン542がクリックされたか判定する。
エリアボタン542が選択された場合(ステップS6:YES)、ステップS7で、携帯端末5に、
図7で示すエリア入力画面55Aを表示する。
図7のエリア入力画面55Aは、エリアグルーピングするエリアを特定する画面であって、入力されたエリアを表示するエリア表示欄56Aと、アップロード時に携帯端末5の位置を現在地として取得し、取得した位置情報によりエリアを入力する現在地取得ボタン57Aと、携帯端末5に音声入力によりエリアを入力するために音声入力を開始するための音声入力ボタン58Aと、エリア表示欄56Aに表示されたエリアを確定するための確定ボタン59Aと、を備えている。
【0043】
次いで、ステップS8で、エリア入力画面55Aにおいて、音声入力ボタン58Aがクリックされたか判定する。
音声入力ボタン58Aがクリックされた場合(ステップS8:YES)、ステップS9で、音声入力処理を行う。
ステップS9では、携帯端末5の不図示のマイクから集音される音声を、携帯端末5が備える不図示の音声認識プログラムで認識し、エリア入力画面55Aに表示する。
次いで、ステップS10で、確定ボタン59Aがクリックされたか判定する。
【0044】
音声入力ボタン58Aがクリックされない場合(ステップS8:NO)、ステップS11で、現在地取得ボタン57Aがクリックされたか判定する。
現在地取得ボタン57Aがクリックされない場合(ステップS11:NO)、現在地取得ボタン57A及び音声入力ボタン58Aのいずれもクリックされていないものとして、ステップS8に戻り、再度、エリア入力画面55Aにおいて、音声入力ボタン58Aがクリックされたか判定する。
【0045】
現在地取得ボタン57Aがクリックされた場合(ステップS11:YES)、ステップS12で、携帯端末5の位置情報を取得し、不図示のマイクから集音される音声を、携帯端末5が備える不図示の音声認識プログラムで認識し、エリア入力画面55Aに表示する。
次いで、ステップS10で、確定ボタン59Aがクリックされたか判定する。
確定ボタン59Aがクリックされていない場合(ステップS10:NO)、再度、ステップS10で、確定ボタン59Aがクリックされたか判定する。つまり、確定ボタン59Aがクリックされるまで、ステップS10を繰り返す。
【0046】
確定ボタン59Aがクリックされた場合(ステップS10:YES)、ステップS13で、アップロード用の画像として選択フラグが付されたすべての画像に、エリアグルーピング用の画像であることを示すエリア識別と、エリア入力画面55Aに表示されたエリアを特定する情報を付して、オンラインストレージ6の該当する営業担当者Pn毎のフォルダFnにアップロードし、画像をアップロードしたことを示すアップロード完了情報を、フォルダFnの特定情報と共に、文書管理サーバ1に送信する。
【0047】
ステップS13の処理では、まず、携帯端末5が、その携帯端末5のUDIDを、オンラインストレージ6に送信してアクセスし、UDIDをキーとして、変換テーブル61を検索する。その携帯端末5のUDIDが、変換テーブル61にあった場合、そのUDIDに紐付けられている営業担当者Pnの氏名を取得する。
次いで、画像が選択されたことを示す選択フラグが付された画像を、その画像が撮影された場所の位置情報と、エリア識別と、エリア名とが埋め込まれた状態で、オンラインストレージ6の該当する営業担当者PnのフォルダFnに送信して格納し、アップロード完了情報を、文書管理サーバ1に送信する。
その後、処理を終了する。
【0048】
ステップS6で、エリアボタン542が選択されていない場合(ステップS6:NO)、ステップS14で、ライングルーピングを選択するラインボタン543がクリックされたか判定する。
ラインボタン543が選択されていない場合(ステップS14:NO)、点・エリア・ライングルーピングのいずれも選択されていないものとして、ステップS4に戻り、点グルーピングを選択する点ボタン541がクリックされたか判定する。
つまり、点ボタン541、エリアボタン542、ラインボタン543のいずれかが選択されるまで、ステップS4,6,14を繰り返す。
ラインボタン543が選択された場合(ステップS14:YES)、ステップS15で、携帯端末5に、
図8で示すライン入力画面55Lを表示する。
【0049】
図8のライン入力画面55Lは、ライングルーピングする線状に連続した領域を特定する画面であって、入力された線状物を表示するライン表示欄56Lと、アップロード時に携帯端末5の位置を現在地として取得し、取得した位置情報により線状物を入力する現在地取得ボタン57Lと、携帯端末5に音声入力により線状物を入力するために音声入力を開始するための音声入力ボタン58Lと、ライン表示欄56Lに表示された線状物を確定するための確定ボタン59Lと、を備えている。
【0050】
次いで、ステップS16で、ライン入力画面55Lにおいて、音声入力ボタン58Lがクリックされたか判定する。
音声入力ボタン58Lがクリックされた場合(ステップS16:YES)、ステップS17で、ステップS9と同様の音声入力処理を行い、入力された内容をライン入力画面55Lに表示する。
次いで、ステップS18で、確定ボタン59Lがクリックされたか判定する。
【0051】
音声入力ボタン58Lがクリックされない場合(ステップS16:NO)、ステップS19で、現在地取得ボタン57Lがクリックされたか判定する。
現在地取得ボタン57Lがクリックされない場合(ステップS19:NO)、現在地取得ボタン57L及び音声入力ボタン58Lのいずれもクリックされていないものとして、ステップS16に戻り、再度、ライン入力画面55Lにおいて、音声入力ボタン58Lがクリックされたか判定する。
【0052】
現在地取得ボタン57Lがクリックされた場合(ステップS19:YES)、ステップS20で、携帯端末5の位置情報を取得し、取得した位置情報の位置から最も近い道路,線路,河川等の名称を取得して、ライン入力画面55Lに表示する。
次いで、ステップS18で、確定ボタン59Lがクリックされたか判定する。
確定ボタン59Lがクリックされていない場合(ステップS18:NO)、再度、ステップS18で、確定ボタン59Lがクリックされたか判定する。つまり、確定ボタン59Lがクリックされるまで、ステップS18を繰り返す。
【0053】
確定ボタン59Lがクリックされた場合(ステップS18:YES)、ステップS21で、アップロード用の画像として選択フラグが付されたすべての画像に、ライングルーピング用の画像であることを示すライン識別と、ライン入力画面55Lに表示された道路,線路,河川等の線状物を特定するライン名を付して、ステップS13と同様の処理により、オンラインストレージ6の該当する営業担当者Pn毎のフォルダFnにアップロードし、画像をアップロードしたことを示すアップロード完了情報を、フォルダFnの特定情報と共に、文書管理サーバ1に送信する。
その後、処理を終了する。
【0054】
図5のステップS5,S13,S21の処理が実行された状態では、それぞれ、
図6〜8の右上部分のように、営業担当者Pnに対応するフォルダFnに、携帯端末5からアップロードされた画像が格納されている。
図5のステップS5,S13,S21で送信されたアップロード完了情報を、文書管理サーバ1が受信すると、
図9,10のフローチャートに示す文書管理サーバ1への登録処理が実行される。
なお、
図9,10のフローチャートの処理は、アップロード完了情報受信時に限らず、毎正時や、30分毎、2時間毎等、所定時間毎に行ってもよい。また、駐車場管理業者Aで内勤している管理者や、オフィスに戻った営業担当者Pn自身が、画像の文書管理サーバ1への登録処理実行を指令する不図示のボタンを端末3の画面上でクリックすることにより実行されてもよい。
図9,10のフローチャートの処理は、文書管理サーバ1の不図示のCPUで実行される。
図9,10の処理では、オンラインストレージ6に保管された画像が、ファイルサーバ2の特定フォルダへ自動でコピーされる。
【0055】
アップロード完了情報を、文書管理サーバ1が受信すると、
図9,10のフローチャートの処理がスタートし、まず、ステップS31で、携帯端末5から送信された画像ファイルが格納されたフォルダF0内のファイル数を取得する。
次いで、ステップS32で、ファイル数が0か判定する。
ファイル数が0の場合(ステップS32:YES)、画像ファイルのファイルサーバ2へのダウンロードが不要であるとして、処理を終了する。
ファイル数が0でない場合(ステップS32:NO)、ファイルサーバ2にダウンロードすべきファイルが存在するものとして、ステップS33で、携帯端末5から送信されたエリア名,ライン名を取得する。
次いで、ステップS34で、エリア名、ライン名が取得できたかを判定して、エリア・ライン情報がないか判定する。
【0056】
エリア・ライン情報がない場合(ステップS34:YES)、フォルダF0内のファイルはすべて点グルーピングする画像ファイルであるとして、ステップS35で、
図10の点の処理を実行し、処理を終了する。ステップS34のエリア・ライン情報がない場合が、特許請求の範囲のグルーピングの条件が画像に付されていない場合に該当する。
エリア・ライン情報がある場合(ステップS34:NO)、取得したエリア名・ライン名と同じ案件名が、案件テーブル12にあるか判定する。ステップS34のエリア・ライン情報がある場合が、特許請求の範囲のグルーピングの条件が画像に付されている場合に該当する。
取得したエリア名・ライン名と同じ案件名が、案件テーブル12にない場合(ステップS36:NO)、ステップS37で、案件テーブル12に、新規に案件データのレコードを作成し、自動発行の案件IDを付し、案件名として、取得したエリア名又はライン名を入力して、登録する。次いで、この画像ファイルの案件IDに、自動発行された案件IDを登録する。
【0057】
このように、本フローチャートでは、携帯端末5から、エリア名やライン名が送られる方式のため、GPSの測位誤差があっても、必ず一つの案件にまとまるようになっている。
【0058】
取得したエリア名・ライン名と同じ案件名が、案件テーブル12にある場合(ステップS36:YES)、ステップS38で、そのエリア名・ライン名を案件名とするレコードの案件IDを取得し、その画像ファイルの案件IDに登録する。
ステップS33〜S38までの処理は、フォルダF0内のすべての画像ファイルについて実行し、各画像ファイルの案件IDを登録する。
次いで、ステップS39で、案件IDが付された画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS40で、JPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれないかを判定する。ステップS40で、読み込む画像ファイルがない場合は、処理を終了する。
【0059】
読み込んだ画像ファイルがJPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれない場合(ステップS40:YES)、ステップS41で、フォルダF1〜Fn内の該当する画像ファイルを削除して、ステップS39に戻り、次のループに進んで、再度、案件IDが付された画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS40で、JPEGファイルでないか判定する。
読み込んだ画像ファイルがJPEGファイルであり、かつ、JPEG内に緯度経度データが含まれる場合(ステップS40:NO)、ステップS42で、案件IDと、JPEG内の緯度経度情報、画像ファイル名を、文書テーブル13に登録する。また、撮影日時は文書更新日時として、フォルダF1〜Fn名を文書作成者として、画像ファイル名を文書名として登録する。ここで入力された各項目名は、以降、文書管理用属性データとして利用される。
【0060】
次いで、ステップS43で、フォルダF1〜Fn内の該当する各画像ファイルを、ファイルサーバ2へ移動して、ステップS39に戻り、次のループに進んで、再度、案件IDが付された画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS40で、JPEGファイルでないか判定する。ステップS40で、読み込む画像ファイルがない場合は、処理を終了する。
【0061】
次に、ステップS35の点グルーピングの処理について、
図10に基づき、説明する。
既に説明した通り、
図9のステップS34で、エリア・ライン情報がない場合に、
図10のフローチャートの処理が実行される。
ステップS51で、画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS52で、JPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれないかを判定する。ステップS51で、読み込む画像ファイルがない場合は、処理を終了する。
【0062】
読み込んだ画像ファイルがJPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれない場合(ステップS52:YES)、ステップS53で、フォルダF1〜Fn内の該当する画像ファイルを削除して、ステップS51に戻り、次のループに進んで、再度、案件IDが付された画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS52で、JPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれないかを判定する。
【0063】
読み込んだ画像ファイルがJPEGファイルであり、かつ、JPEG内に緯度経度データが含まれる場合(ステップS52:NO)、ステップS54で、JPEG内の緯度経度情報、画像ファイル名を、文書テーブル13に登録する。また、撮影日時は文書更新日時として、フォルダ名F1〜Fnを文書作成者として、画像ファイル名を文書名として登録する。ここで入力された各項目名は、以降、文書管理用属性データとして利用される。
次いで、ステップS55で、該当する画像ファイルについて文書テーブル13に登録された緯度経度情報と、案件テーブル12の案件中心座標を突合し、指定の半径内,例えば、半径40mに収まる案件データがあれば、案件IDを返す。
【0064】
次いで、ステップS56で、返された案件IDが存在しないか判定する。
返された案件IDが存在しない場合(ステップS56:YES)、ステップS57で、案件テーブル12に、新規案件データのレコードを作成し、該当する案件の案件中心座標として、文書テーブル13に登録された緯度経度情報を登録する。
次いで、ステップS58で、案件テーブル12の該当するレコードの案件IDに、自動発行の案件IDを付与する。
【0065】
次いで、ステップS59で、案件テーブル12の案件中心座標を取得し、緯度経度変換DBで、この案件中心座標の住所に変換し、変換した住所を、文書テーブル13の案件住所に書き込む。
次いで、ステップS61で、ステップS58で案件テーブル12において付与した案件IDを、文書テーブル13に登録する。
返された案件IDが存在する場合(ステップS56:NO)、ステップS60で、返された案件IDを、案件テーブル12の該当するレコードの案件IDに、返された案件IDを付与する。
【0066】
次いで、ステップS61で、ステップS58で案件テーブル12において付与した案件IDを、文書テーブル13に登録する。
ステップS62で、フォルダF1〜Fn内の該当する各画像ファイルを、ファイルサーバ2へ移動して、ステップS51に戻り、次のループに進んで、再度、案件IDが付された画像ファイルを1件ずつ読み込み、ステップS52で、JPEGファイルでないか、又は、JPEG内に緯度経度データが含まれないかを判定する。
ステップS52で、読み込む画像ファイルがない場合は、処理を終了する。
【0067】
以上のフローチャートの処理により、営業担当者Pnが撮影した写真の画像データは、ファイルサーバ2に自動で格納され、画像データに関する情報が、文書管理データベース11に自動で登録される。
このとき、画像データは、点グルーピングの場合には、
図6のように、所定半径、例えば半径20mの範囲ごとにグルーピングされ、エリアグルーピングの場合には、
図7のように、電子地図上で区画された同一領域内、例えば、市区町村ごとにグルーピングされ、ライングルーピングの場合には、
図8のように、線状の連続物、例えば、幹線道路沿線ごとにグルーピングされて、登録される。
【0068】
<<文書管理システムSの画面>>
次に、ファイルサーバ2に格納された写真の画像データを、文書管理システムSの画面上で表示する処理について説明する。
駐車場管理業者Aの担当者が、端末3の画面上で、文書管理システムSの不図示のアイコンをクリックすると、ユーザ名とパスワード入力画面が表示され、ユーザ名とパスワードを入力すると、文書管理システムSの不図示のトップページが表示される。
【0069】
このトップページにおいて、案件を選択すると、文書管理サーバ1は、選択された案件の案件IDをキーとして案件テーブル12と文書テーブル13を検索し、その案件IDが付された案件テーブル12の案件データと、文書テーブル13の文書ファイルに関するデータを取得する。このとき、文書ファイルに関するデータとしては、写真の画像ファイルに関するものだけでなく、登記簿や、担当者が外部とやり取りした書類等の画像ファイルや、テキストファイル等もすべて抽出する。
【0070】
次いで、文書管理サーバ1のHDD74に格納された不図示の文書管理システム画面の書式情報を取得し、既に取得した案件データおよび文書ファイルに関するデータと組み合わせて、
図11の案件詳細表示画面100を表示する。
案件詳細表示画面100は、
図11に示すように、案件表示欄110と、文書表示欄120と、マップ表示欄130と、写真表示欄140と、を備えている。
案件表示欄110には、案件IDをキーとして取得された、案件テーブルに格納された情報と、案件テーブルの各案件に、案件IDによって紐付けられ、不図示の物件テーブル、営業担当者テーブルに格納された情報が、表示されている。
案件表示欄110の物件住所欄は、グルーピングした画像の中心となる緯度経度を算出し、住所変換データベース16から住所データを取得したものである。
【0071】
文書表示欄120には、案件IDをキーとして、文書テーブル13から取得された情報、つまり、文書名121、文書作成者122、文書更新日時123のほか、各文書を画面表示させるためのボタン124が表示されている。
マップ表示欄130には、案件テーブル12の案件中心座標を、公知の技術により、不図示のマップデータに重ねることにより、該当する案件の位置が、マップ上に表示されている。
図11のように点でグルーピングする場合ならば、任意の半径に含まれる画像が、同一案件として、文書テーブル13に登録される。
写真表示欄140には、該当する案件の案件IDをキーとして文書テーブル13で特定された文書データを、ファイルサーバ2から取得して、画面表示されている。
【0072】
本実施形態によれば、画像を撮影後、画像をアップロードする(1)だけで、システムへの画像の初期登録が完了する(2)。従来は、画像を撮影した後(1´)、PCに取り込み(2´)、仕分け作業をし(3´)、データベースへ取り込み(4´)、地番などの属性の打ち込みによる入力作業を行って(5´)、システムへの初期登録が完了していた(6´)が、本実施形態によれば、従来の方法による6段階のステップを、2段階の処理に短縮することができる。