【解決手段】電子部品内蔵基板100は、第1の外部端子11が設けられる第1の面、及び第1の面の反対側の面であって絶縁物質からなる第2の面を備える電子部品10と、第1の面上に設けられ、第1の外部端子11と電気的に接続される第1の配線及び第1の絶縁部を備える第1の配線層L1と、第2の面上に設けられ、第2の配線及び第2の絶縁部を備える第2の配線層L2とを含む。第1の配線層L1の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つは第2の配線層L2の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つより大きく、第1の絶縁部は第2の絶縁部より熱膨脹係数が低い物質からなる。
前記第2の配線層の外面には、前記第2の接触パッドを外部に露出させる第2のソルダレジストが、さらに設けられることを特徴とする請求項11に記載の電子部品内蔵基板。
前記第2の配線層の外面に設けられ、前記第2の接触パッドを外部に露出させる第2のソルダレジストを、さらに含むことを特徴とする請求項18に記載の電子部品内蔵基板。
前記第1の外部端子と前記第2の外部端子とは前記電子部品を貫くスルーシリコーンビアによって電気的に接続されることを特徴とする請求項15に記載の電子部品内蔵基板。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような能動素子が基板に内蔵される場合、従来のように、電子部品の上下部がその物性及び厚さなどの構造が対称を成すように設けられると、不要な配線が配置されてしまい、工程効率が低下し、不要な基板材料が使用され、電子部品内蔵基板のスリム化にも望ましくない。
【0012】
本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであって、反り現象を減少させると共に、不要な配線を除いて、これを最小化することができる、電子部品内蔵基板及びその製造方法を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を解決するために、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板は、第1の外部端子が複数設けられる第1の面、及び該第1の面の反対側の面であって絶縁物質からなる第2の面を備える電子部品と、前記第1の面上に設けられ、前記第1の外部端子と電気的に接続される第1の配線及び第1の絶縁部を備える第1の配線層と、前記第2の面上に設けられ、第2の配線及び第2の絶縁部を備える第2の配線層とを含み、前記第1の配線層の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つは前記第2の配線層の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つより大きく、前記第1の絶縁部は前記第2の絶縁部より熱膨脹係数が低い物質からなる。
【0014】
前記電子部品の少なくとも一部が挿入されるキャビティを含み、絶縁材料からなる第1の絶縁層をさらに含む。
【0015】
また、前記第1の絶縁層は、コア基板である。
【0016】
また、前記第1の絶縁層を貫いて、前記第1の配線層及び前記第2の配線層を電気的に接続するスルービアをさらに含む。
【0017】
また、前記第1の配線層の外面には、前記第1の配線と電気的に接続される第1の接触パッドがさらに設けられる。
【0018】
また、前記第1の配線層の外面には、前記第1の接触パッドを外部に露出させる第1のソルダレジストがさらに設けられる。
【0019】
また、前記電子部品の第2の面に接触する接着部材をさらに含む。
【0020】
また、前記接着部材の外面に設けられる複数の第1の金属パターンをさらに含む。
【0021】
また、前記第2の配線層上に設けられ、前記第2の配線層と電気的に接続されるチップ部品をさらに含む。
【0022】
また、前記チップ部品はメモリーチップであり、前記電子部品は集積回路である。
【0023】
また、前記第2の配線層の外面には、前記第2の配線と電気的に接続される第2の接触パッドがさらに設けられる。
【0024】
また、前記第2の接触パッドと前記チップ部品とを電気的に接続するソルダボールをさらに含む。
【0025】
また、前記ソルダボールは、前記電子部品の垂直上方または垂直下方の領域に設けられる。
【0026】
また、前記第2の配線層の外面には、前記接触パッドを外部に露出させる第2のソルダレジストがさらに設けられる。
【0027】
上記目的を解決するために、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板は、第1の外部端子が複数設けられる第1の面、及び該第1の面の反対側の面であって第2の外部端子が少なくとも一つ設けられる第2の面を備える電子部品と、前記第1の面上に設けられ、前記第1の外部端子と電気的に接続される第1の配線及び第1の絶縁部を備える第1の配線層と、前記第2の面上に設けられ、前記第2の外部端子と電気的に接続される第2の配線及び第2の絶縁部を備える第2の配線層とを含み、前記第2の外部端子の数は前記第1の外部端子の数より少なく、前記第1の配線層の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つは前記第2の配線層の層数及び配線密度のうちの少なくともいずれか一つより大きく、前記第1の絶縁部は前記第2の絶縁部より熱膨脹係数が低い物質からなる。
【0028】
本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板は、前記第2の配線層上に設けられ、前記第2の配線層と電気的に接続されるチップ部品をさらに含む。
【0029】
また、前記チップ部品はメモリーチップであり、前記電子部品は集積回路である。
【0030】
また、前記第2の配線層の外面には、前記第2の配線と電気的に接続される第2の接触パッドがさらに設けられる。
【0031】
また、前記第2の接触パッドと前記チップ部品とを電気的に接続するソルダボールをさらに含む。
【0032】
また、前記ソルダボールは、前記電子部品の垂直上方または垂直下方の領域に設けられる。
【0033】
また、前記第2の配線層の外面に設けられ、前記第2の接触パッドを外部に露出させる第2のソルダレジストをさらに含む。
【0034】
また、前記第1の外部端子と前記第2の外部端子とは前記電子部品を貫くスルーシリコーンビア(Through Silicon Via:TSV)によって電気的に接続される。
【0035】
前記第2の配線層は、前記第2の外部端子に一面が接触されるビアを含む。
【0036】
また、前記第2の配線層の外面には、前記ビアの他面に接触される第2の接触パッドと、ソルダボールによって前記第2の接触パッドに電気的に接続されるチップ部品と、をさらに含む。
【0037】
また、前記電子部品の第2の面に接触する接着部材と、前記接着部材の外面に設けられる複数の第1の金属パターンと、前記第1の金属パターン各々に一面が接触される少なくとも一つのビアと、前記ビアの他面に接触される第2の接触パッドと、ソルダボールによって前記第2の接触パッドに電気的に接続されるチップ部品とをさらに含み、前記複数の第1の金属パターンと前記第2の外部端子とは第2のソルダボールによって電気的に接続される。
【0038】
本発明のさらに他の実施形態による電子部品内蔵基板の製造方法は、キャビティによって貫通され、一面に第1の配線パターンが設けられ、他面に第4の配線パターンが設けられ、前記第1の配線パターンと前記第4の配線パターンとがスルービアによって電気的に接続されるコア基板を提供するステップと、一面に第1の外部端子が複数設けられる電子部品の他面を絶縁基板に結合するステップと、前記キャビティに前記電子部品が挿入されるように前記コア基板を前記絶縁基板に結合するステップと、前記コア基板及び前記電子部品上に第2の絶縁層を形成するステップと、前記第2の絶縁層を貫いて前記第1の配線パターン及び前記第1の外部端子に各々接触される複数の第1のビーアールを形成するステップと、前記第2の絶縁層上に第2の配線パターンを形成するステップとを含み、前記絶縁基板の熱膨脹係数は前記第2の絶縁層の熱膨脹係数より大きい。
【0039】
前記第2の絶縁層上に少なくとも一つのビルドアップ層を形成するステップと、前記ビルドアップ層の外面に第1の接触パッドを形成するステップと、をさらに含む。
【0040】
また、一面に第1の外部端子が複数設けられる電子部品の他面を絶縁基板に結合するステップは、前記電子部品の他面に接着部材が形成された状態で前記絶縁基板と前記電子部品とが結合されるように行われる。
【0041】
また、前記絶縁基板に第1の金属パターンが形成され、前記電子部品の他面に接着部材が形成された状態で、前記第1の金属パターンと前記接着部材とが接触されるように行われてもよい。
【発明の効果】
【0042】
前述のように、本発明の一実施形態によれば、電子部品内蔵基板の反りを減少すると共に不要な配線を最小化することができるという効果が奏する。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。次に示される各実施の形態は当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されるように例として挙げられるものである。従って、本発明は以下示している各実施の形態に限定されず、他の形態で具体化することができる。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは便宜上誇張して表現される場合がある。明細書全体に渡って同一の参照符号は同一の構成要素を示している。
【0045】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは、言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0046】
以下、添付図面を参照して、本発明の構成及び作用効果について詳記する。
【0047】
図1は、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100を概略的に示す断面図である。
【0048】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100は、電子部品10、第1の配線層L1及び第2の配線層L2を備える。また、電子部品内蔵基板100は、第1の絶縁層120、第1の接触パッドCP1、第2の接触パッドCP2、第1のソルダレジストSR1、第1のソルダボールSB1、第2のソルダボールSB2及びチップ部品20をさらに備える。
【0049】
電子部品10は、外部デバイスと電気的に接続されるように、第1の外部端子11が一面に設けられる。第1の外部端子11は少なくとも2個以上設けられる。また、第1の外部端子11が設けられる面を除いたすべての面は、絶縁物質からなってもよい。
【0050】
電子部品10は、MCU、AP(Application Processor)など各種集積回路で構成される能動素子である。
第1の配線層L1は、電子部品10を基準に第1の外部端子11の各々から遠くなる方向に設けられ、第1の配線及び第1の絶縁部を有する。第1の配線層L1は、第1の外部端子11を基板の内部、または外部の他のデバイスと電気的に接続される。
【0051】
また、第2の配線層L2は、電子部品10を基準に第1の配線層L1と反対方向に設けられ、第2の配線及び第2の絶縁部を有する。
【0052】
詳しくは、
図1に例示された第1の配線パターンWP1、第2の絶縁層132、第2の配線パターンWP2、第3の絶縁層133、第3の配線パターンWP3及び第4の絶縁層134が、第1の配線層L1に相当する。
【0053】
また、
図1に例示された第4の配線パターンWP4、第5の絶縁層125及び絶縁基板110が、第2の配線層L2に相当する。
【0054】
電子部品10の面のうち、第1の外部端子11の各々が設けられる面の反対側の面には、接着部材111が設けられる。この接着部材111を介して、電子部品10が絶縁基板110に固定される。一例として、接着部材111は、DAFまたはエポキシ(Epoxy)系列などのチップ接着剤で具現されてもよい。また、NCP、ACFなども接着部材111を具現するのに活用されてもよい。
【0055】
一方、同図のように、第1の配線層L1の配線密度は、第2の配線層L2の配線密度に比べて大きい。すなわち、第1の配線層L1は第1の外部端子11の各々と接続されるビア及び配線パターンからなる第1の配線を含む。第2の配線層L2は、電子部品10と電気的に直接接続される配線はないが、第1の配線層L1の配線密度は相対的に高くなければならず、第2の配線層L2の配線密度は相対的に低くなる。
【0056】
前述のように、外部端子は、電子部品10の一面に全て形成されるのが一般的である。そのため、外部端子のない電子部品の他面には、別途の配線を具備する必要がない。
【0057】
それにもかかわらず、従来は、反り現象を防止するために電子部品10を基準に、両方に設けられる各配線層が対称に形成されていたため、多くの問題が引き起こされた。
【0058】
しかし、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100では、第1の外部端子11と電気的に接続される、第1の配線を備える第1の配線層L1のみが配線密度が高く、その反対面である第2の配線層L2は、配線密度が低くなるようにした。
【0059】
また、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100では、第1の配線層L1は、熱膨脹係数の低い物質で具現し、第2の配線層L2は、熱膨脹係数の高い物質で具現する。
【0060】
これによって、熱膨脹係数の低い物質を用いて配線を形成できるので、高い配線密度で配線を形成する場合に有利で、配線の精密度及び配線形成工程の効率性を向上させることができる。
【0061】
一方、高い密度の配線を一層で形成する場合、配線間の間隔があまり小さくなって信頼性が低下する恐れがある。そのため、必要な場合、ビルドアップ層を追加で設け、配線間隔を確保することによって信頼性を向上させることができる。
【0062】
例えば、
図1において、第2の絶縁層132及び第2の配線パターンWP2だけが設けられる場合に比べ、ビルドアップ層として第3の絶縁層133、第3の配線パターンWP3、第4の絶縁層134などをさらに具備することによって、第2の配線パターンWP2及び第3の配線パターンWP3などを具現するとき、配線配置の余裕空間をさらに確保できるので、工程効率や信頼性が向上する。
【0063】
また、このように、第1の配線層L1を2層以上で形成する必要がある場合にも、第2の配線層L2は、複数のビルドアップ層を含む必要がないので、第5の絶縁層125及び絶縁基板110のみで第2の配線層L2を具現することができる。これによって、基板全体の厚さを減少させるのに有利なだけでなく、第2の配線層L2を複数の層で具現することによる材料や工程の無駄を低減することができる。
【0064】
ただ、第1の配線層L1の層数と第2の配線層L2の層数とが異なる場合、反り現象が大きくなることがある。すなわち、製造工程において加えられる熱によって、第1の配線層L1の膨脹が大であり、第2の配線層L2の膨脹が小である場合、基板の中央部よりも周辺部が高くなる反り現象が発生することになる。
【0065】
しかし、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100では、第1の配線層L1を成す物質よりも高い熱膨脹係数を有する物質によって、第2の配線層L2を具現するので、反り現象を効率的に減少させることができる。
【0066】
第1の配線及び第2の配線には、電気的接続性を考慮して、伝導度の高い銅、銀などの金属が用いられるが、その熱膨脹係数の差は大きくない。よって、第1の配線層L1を成す第1の絶縁部、及び第2の配線層L2を成す第2の絶縁部の熱膨脹係数を調節することによって、第1の配線層L1、及び第2の配線層L2の熱膨脹係数を調節することが望ましい。
【0067】
一方、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100は、第1の絶縁層120をさらに含む。
【0068】
第1の絶縁層120には、電子部品10が挿入されるキャビティ122が設けられる。第1の絶縁層120は剛性の高い材質からなるコア基板である。
【0069】
第1の絶縁層120の一面には、第1の配線パターンWP1が形成され、他面には、第2の配線パターンWP2が形成される。また、第1の絶縁層120を貫いて、第1の配線パターンWP1と第2の配線パターンWP2とを電気的に接続するスルービアVTが設けられる。
【0070】
このように、剛性の強い物質からなる第1の絶縁層120を設けることによって、電子部品内蔵基板100の反り現象をより一層減少させることができる。
【0071】
また、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板100は、第1の接触パッドCP1、第2の接触パッドCP2、第1のソルダレジストSR1、第1のソルダボールSB1、第2のソルダボールSB2及びチップ部品20などをさらに含む。
【0072】
図1に示すように、第1の接触パッドCP1は、第4の絶縁層134上に形成され、ビアによって第3の配線パターンWP3と電気的に接続される。
【0073】
また、第1の接触パッドCP1の外面には、第1のソルダボールSB1が設けられ、電子部品内蔵基板100が他の基板に実装されるか、他のデバイスと電気的に接続されるようにすることができる。
【0074】
第1のソルダレジストSR1は、第1の接触パッドCP1の一部及び第4の絶縁層134を覆って、第1の接触パッドCP1の一部を外部に露出させる。第1のソルダボールSB1は、第1のソルダレジストSR1によって露出された第1の接触パッドCP1の外面に接触される。
【0075】
また、
図1に示すように、チップ部品20は、第2のソルダボールSB2によって第4の配線パターンWP4と電気的に接続される。チップ部品20は、各種受動素子または能動素子であってもよく、メモリーチップであってもよい。
【0076】
これによって、電子部品内蔵基板100に内蔵された電子部品10と、電子部品内蔵基板100の外部において、第2のソルダボールSB2によって第4の配線パターンWP4に接触するチップ部品20との間の信号送信経路が最小化され、高速I/Oを具現することができる。
【0077】
図2は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板200を概略的に示す断面図である。
【0078】
図2を参照して、本実施形態による電子部品内蔵基板200は、接着部材111と絶縁基板110との間に第1の金属パターン112が設けられ、また絶縁基板110に第1の開口部O1が形成される点で、前述の実施形態と異なる。
【0079】
第1の金属パターン112は、電子部品10から発生する熱を外部へ放出する機能を有する。この点から、第1の金属パターン112は放熱パターンとしての働きを果たす。
【0080】
第1の開口部O1は、第1の金属パターン112を絶縁基板110の外部に露出させる。これによって、第1の金属パターン112の放熱性能がより一層向上する。
【0081】
図3は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板300を概略的に示す断面図である。
【0082】
図3を参照して、本実施形態による電子部品内蔵基板300は、絶縁基板110上に設けられる第2の接触パッドCP2を含む点で、
図1に示した前述の実施形態と異なる。
【0083】
第2の接触パッドCP2は、第2のビアV2によって第4の配線パターンWP4と電気的に接続される。また、第2の接触パッドCP2は、チップ部品20と絶縁基板110との間の領域にも形成されてもよい。
【0084】
これによって、チップ部品20に2個以上の外部端子が設けられる場合、チップ部品20の外部端子が全て第2の接触パッドCP2と電気的に接続される。こうして、いわゆるワイド入出力(Wide I/O)構造を具現することができる。
【0085】
第2の接触パッドCP2の一部及び絶縁基板110を覆う第2のソルダレジストSR2がさらに設けられ、第2の接触パッドCP2の汚染や損傷を減少させることができる。
【0086】
また、第2の接触パッドCP2とチップ部品20との間には、第2のソルダボールSB2が設けられ、電気的接続を具現することもできる。
【0087】
図4は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板400を概略的に示す断面図である。
【0088】
図4に示す実施形態による電子部品内蔵基板400は、接着部材111と絶縁基板110との間に設けられる複数の第1の金属パターン112が、第3のビアV3を介して、絶縁基板110上に設けられた第2の接触パッドCP2と接続される点で、前述の実施形態と異なる。
【0089】
詳しくは、
図2に示した前述の実施形態では、第1の金属パターン112は放熱機能だけを備えるが、本実施形態による第1の金属パターン112は、第2のソルダボールSB2と第2の接触パッドCP2、及び第3のビアV3を通じて、チップ部品20の外部端子と電気的に接続される。
【0090】
これによって、チップ部品20に外部端子が多く具備され、第2の接触パッドCP2のみでは配線接続を具現しにくい場合に、第1の金属パターン112を活用して配線を分散できるので、製造効率及び接続信頼性を向上させることができる。
【0091】
図5は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板500を概略的に示す断面図である。
【0092】
図5を参照して、本実施形態による電子部品内蔵基板500は、複数のチップ部品21、22が絶縁基板110外部に実装される点で、前述の実施形態と異なる。
【0093】
チップ部品21、22は、メモリーチップ、能動素子、受動素子など多様な部品のうちから選択されてもよい。
【0094】
また、チップ部品21、22のうちの少なくともいずれか一つは、電子部品10の垂直上方に位置して、第2のソルダボールSB2、第2の接触パッドCP2などによって電気的に接続される。
【0095】
図6は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板600を、概略的に示す断面図である。
【0096】
図6を参照すると、本実施形態による電子部品内蔵基板600は、一面に第1の外部端子11が設けられ、他面に第2の外部端子12が設けられる電子部品10’が内蔵される点で、前述の実施形態と異なる。
【0097】
ただ、この場合、第2の外部端子12は、第1の外部端子11の数より少なく設けられ、第2の配線層L2の配線密度は、第1の配線層L1の配線密度より低くなる。
【0098】
一方、本実施形態では、チップ部品21、22の外部端子が第2のソルダボールSB2に接触し、第2のソルダボールSB2が第2の接触パッドCP2と接続される。この場合、第3のビアV3を介して、第2の接触パッドCP2と第2の外部端子12とが直接接続されることになる。
【0099】
これによって、チップ部品20と電子部品10’との間の信号送信経路が格段に減少し、その結果、チップ部品20と電子部品10’との間のデータ送信速度を向上させることができる。例えば、チップ部品20がメモリーチップで、電子部品10’がAPの場合、APとメモリーチップとの間のデータ送信速度が向上し、APの機能がより一層充分に活用できるようになる。
【0100】
図7は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板700を概略的に示す断面図である。
【0101】
図7を参照すると、本実施形態による電子部品内蔵基板700は、その一面に第1の外部端子11が設けられ、他面に第2の外部端子12が設けられている。第1の外部端子11の少なくとも一部と、第2の外部端子12の少なくとも一部とを接続するスルーシリコーンビア(Through Silicon Via:TSV)が設けられた電子部品10”が内蔵される点で、前述の実施形態と異なる。
【0102】
第2の接触パッドCP2は、第2のビアV2を介して第4の配線パターンWP4と電気的に接続される。また、第2の接触パッドCP2は、チップ部品20と絶縁基板110との間の領域にも形成されてもよい。
【0103】
また、第2の接触パッドCP2と第2の外部端子12とは、第3のビアV3を介して電気的に接続される。ここで、第3のビアV3は、絶縁基板110及び接着部材111を貫いて、通常的なレーザービア加工法によって設けられてもよい。
【0104】
これによって、チップ部品20と電子部品10”とが、第2のソルダボールSB2、第2の接触パッドCP2及び第3のビアV3を介して、非常に短い経路で直接接続され、その結果、チップ部品20と電子部品10”との間の信号送信速度をより一層向上させることができる。
【0105】
また、第2の接触パッドCP2と第2の外部端子12とが、第3のビアV3を介して直接接続されることによって、同じ導電材料、例えばCu-Cu接続などによって、信号送信経路を具現することができる。そのため、インターコネクション(interconnection)特性をより一層向上させることができる。
【0106】
一方、本実施形態による電子部品内蔵基板700は、電子部品10”と接着部材111とが接触するに当たって、複数の第2の外部端子12が介設されるが、所定の流動性のある材質で接着部材111を具現する必要がある。一例として、エポキシ系列のチップ接着剤が、接着部材111を具現するのに活用されてもよい。
【0107】
図8は、本発明の他の実施形態による電子部品内蔵基板800を概略的に示す断面図である。
【0108】
図8を参照して、本実施形態による電子部品内蔵基板800は、一面に第1の外部端子11が設けられ、他面に第2の外部端子12が設けられる。また、第1の外部端子11の少なくとも一部と、第2の外部端子12の少なくとも一部とを接続するスルーシリコーンビアが設けられる電子部品10”が内蔵される。接着部材111と絶縁基板110との間に設けられる複数の第1の金属パターン112’の各々が、第3のソルダボールSB3を介して第2の外部端子12と各々接続される点で、前述の実施形態と異なる。
【0109】
詳しくは、
図5に示した前述の実施形態では、第1の金属パターン112が第2のソルダボールSB2、第2の接触パッドCP2及び第3のビアV3を介して、チップ部品20の外部端子と電気的に接続することによって、第1の金属パターン112を活用して配線を分散させている。
【0110】
一方、本実施形態では、また、第1の金属パターン112’によって配線が分散されるだけでなく、チップ部品20と電子部品10”とが、第2のソルダボールSB2、第2の接触パッドCP2、第3のビアV3、第1の金属パターン112’、及び第3のソルダボールSB3を経て、短経路で直接接続できるようになる。
【0111】
これによって、チップ部品20と電子部品10”との間の信号送信速度を著しく向上させることができる。
【0112】
また、本実施形態による電子部品内蔵基板800は、第1の金属パターン112’がチップ部品20と電子部品10”との間の接続経路として活用されると共に、チップ部品20の外部端子が多い場合にも、第1の金属パターン112’を活用して配線を分散させることができる長所を有する。
【0113】
ただ、本実施形態による電子部品内蔵基板800は、第1の金属パターン112’と第2の外部端子12とが、第3のソルダボールSB3を介して接続されるので、
図7に例示された実施形態に比べて、インターコネクション信頼性がやや低くなることがある。
【0114】
また、第1の金属パターン112’及び第2の外部端子12が微細化されるほど、より小さなソルダボールを用いて半田付け工程を遂行しなければならないので、
図7に例示された実施形態に比べて、接続不良が発生する恐れが僅かに増加することがある。
【0115】
一方、本実施形態による電子部品内蔵基板800では、絶縁基板110の表面に第1の金属パターン112’が形成された状態で、接着部材111が第1の金属パターン112’を覆うようになり、これによって、接着部材111は絶縁性を確保すると共に、電子部品10”を固定する機能を果たすようになる。
【0116】
したがって、本実施形態では、接着部材111を具現するための物質が所定の流動性を有する必要があり、一例として、エポキシ系列のチップ接着剤を、接着部材111を具現するのに活用することができる。
【0117】
図9は、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
【0118】
図9を参照して、第1の絶縁層120に第2の開口部O2を形成してスルービアVTを具現する。第1の絶縁層120の一面に第1の配線パターンWP1、他面に第2の配線パターンWP2をそれぞれ形成し、スルービアVTを介して接続可能なことが理解できる。
【0119】
また、第1の絶縁層120には、電子部品10を収容するためのキャビティ122が形成される。
【0120】
第4の配線パターンWP4を覆う第5の絶縁層125が形成された状態で、キャビティ122が形成されてもよい。こうして形成された第5の絶縁層125は、絶縁基板110と接触する。
【0121】
第1の絶縁層120は、剛性の高い材質からなるコア基板であってもよく、以下では第1の絶縁層120をコア基板と称することにする。
【0122】
また、コア基板は、絶縁材の表面に銅箔などの金属材121を設けたものとしてもよい。一実施形態として、銅箔積層板(Copper Clad Laminate:CCL)をコア基板として活用してもよい。
【0123】
図10a〜
図10iは各々、本発明の一実施形態による電子部品内蔵基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
【0124】
まず、
図10aに示すように、絶縁基板110に電子部品10が配置される。
【0125】
電子部品10は、一面に複数の第1の外部端子11が設けられる。第1の外部端子11が設けられる面と反対側の面が、絶縁基板110に向くように結合される。
【0126】
また、電子部品10と絶縁基板110との間には、接着部材111がさらに設けられ、電子部品10がより一層堅固に結合される。
【0127】
また、絶縁基板110の表面に第1の金属パターン112が形成されている状態で、接着部材111が第1の金属パターン112に接触するようにしてもよい。
【0128】
また、
図10a〜
図10fは各々、ディタッチコア(DC)を用いて、該ディタッチコアの両面で、電子部品内蔵基板100の製造工程が対称的に行われることを例示している。
【0129】
ディタッチコアの両面で製造工程を行う場合、製造工程で発生される反り現象を減少させるに有利である。
【0130】
続いて、
図10bを参照して、キャビティ122に電子部品10が挿入されるように、コア基板が絶縁基板110に結合される。
【0131】
続いて、
図10cを参照して、コア基板及び電子部品10上に絶縁材料132’が提供される。この絶縁材料132’はコア基板、第1の配線パターンWP1、電子部品10及び第1の外部端子11を覆う第2の絶縁層132を成すようになる。絶縁材料132’は、電子部品10とキャビティ122との間の空間にも充填され、電子部品10をより一層堅固に固定する機能を果たす。
【0132】
また、絶縁材料132’はプリプレグ(Prepreg:PPG)であってもよく、その一面に金属材が設けられる。
【0133】
続いて、
図10dを参照して、第2の絶縁層132上に第2の配線パターンWP2が形成される。第2の配線パターンWP2が、第1の配線パターンWP1及び第1の外部端子11と電気的に接続されるように、第1のビアV1が設けられる。
【0134】
図10eは、第3絶縁層133及び第3の配線パターンWP3が形成された状態を示す工程断面図で、
図10fは、第4の絶縁層134が形成された状態を示す工程断面図である。
【0135】
図10e及び
図10fに示すように、第2の絶縁層132上に、少なくとも一つのビルドアップ層が形成されることが分かる。
【0136】
一方、第4の絶縁層134が形成された状態で、ディタッチコアを除去し、ディタッチコアの上部に位置した積層体と、ディタッチコアの下部に位置した積層体とを分離した後、個別的な工程が実施される。
【0137】
続いて、
図10gに示すように、ビルドアップ層の外面に接触パッドが形成される。すなわち、第4の絶縁層134の外面には、第1の接触パッドCP1が形成され、第5の絶縁層125の外面には、第2の接触パッドCP2が形成される。
【0138】
続いて、
図10hに示すように、第1の接触パッドCP1の一部を露出させながら、第1の接触パッドCP1及び第4の絶縁層134を覆う第1のソルダレジストSR1が形成される。
【0139】
また、第2の接触パッドCP2の一部を露出させながら、第2の接触パッドCP2及び第5の絶縁層125を覆う第2のソルダレジストSR2も形成される。
【0140】
続いて、
図10iに示すように、チップ部品20がさらに設けられ、第2の接触パッドCP2を通じて電気的に接続される。
【0141】
絶縁基板110は、第2の絶縁層132の熱膨脹係数より大きい材質で形成されることによって、電子部品10の第1の外部端子11と接続される配線は高い配線密度を有するようにすると共に、電子部品内蔵基板全体の反り現象が減少されるようにすることが望ましい。
【0142】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。