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特開2016-193485システム、微調整速度の選択方法、および非一時的コンピュータ読取可能媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-193485(P2016-193485A)
(43)【公開日】2016年11月17日
(54)【発明の名称】システム、微調整速度の選択方法、および非一時的コンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
   B23Q 15/12 20060101AFI20161021BHJP
   G05B 19/404 20060101ALI20161021BHJP
   G05B 19/409 20060101ALI20161021BHJP
   B23Q 17/09 20060101ALI20161021BHJP
【FI】
   B23Q15/12 A
   G05B19/404 K
   G05B19/409 C
   B23Q17/09 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-52660(P2016-52660)
(22)【出願日】2016年3月16日
(31)【優先権主張番号】14/674,291
(32)【優先日】2015年3月31日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザカリー・パイナー
(72)【発明者】
【氏名】ケ・ディン
(72)【発明者】
【氏名】メディ・ナマジ
(72)【発明者】
【氏名】カイル・コニシ
【テーマコード(参考)】
3C001
3C029
3C269
【Fターム(参考)】
3C001KA07
3C001KB04
3C001TA06
3C001TB05
3C001TB08
3C001TC05
3C029CC01
3C269AB05
3C269BB03
3C269BB07
3C269EF02
3C269QC01
3C269QD10
3C269QE11
(57)【要約】
【課題】マシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択のためのシステム、方法、およびコンピュータ読取可能媒体を提供する。
【解決手段】システムは、マシンの予め定められた速度を判断するように構成された回路を含む。回路は、マシンの予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別し、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択する。また、回路は、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させる。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路を含むシステムであって、
前記回路は、
マシンの予め定められた速度を判断し、
前記マシンの前記予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別し、
前記識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択し、
前記第1の組の微調整速度のうちの1つ以上で前記マシンを動作させるように構成されている、システム。
【請求項2】
前記回路は、前記マシンの現在の動作速度に基づいて、前記マシンの前記予め定められた速度を判断するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記回路は、前記マシンの前記予め定められた速度に対応する前記安定ローブを識別するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記回路は、前記識別された安定ローブのローブ幅を判断するように構成されており、
前記ローブ幅は前記マシン速度の範囲に対応しており、
前記回路はさらに、
前記判断されたローブ幅を第1の予め定められた数で割ることによって、第1の間隔を求め、
前記マシン速度の範囲から前記第1の組の微調整速度を選択するように構成されており、
前記第1の組の微調整速度の各々は、前記第1の間隔に基づいて隔てられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記回路は、
前記マシンのベース速度を判断し、
前記ベース速度および前記識別された安定ローブのローブ数に基づいて、前記マシン速度の範囲から前記第1の組の微調整速度を選択するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記回路は、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+m/第1の予め定められた数)(mは、それぞれの微調整速度に対応する連続するM個の整数のうちの1つである)という式を用いて、前記マシン速度の範囲から、前記第1の組の微調整速度に含まれるM個の微調整速度の各々を選択するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記回路はさらに、
前記判断されたローブ幅を第2の予め定められた数で割ることによって、第2の間隔を求め、
前記マシン速度の範囲から第2の組の微調整速度を選択するように構成されており、
前記第2の組の微調整速度の各々は、前記第2の間隔に基づいて隔てられており、
前記回路はさらに、前記第2の組の微調整速度のうちの1つ以上で前記マシンを動作させるように構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項8】
前記回路はさらに、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+n/第2の予め定められた数)(nは、それぞれの微調整速度に対応する連続するN個の整数のうちの1つである)という式を用いて、前記マシン速度の範囲から、前記第2の組の微調整速度に含まれるN個の微調整速度の各々を選択するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記回路は、
前記マシンが前記第1の組の微調整速度で動作する場合、ビビリレベルを測定し、
前記第1の組の微調整速度のうちのどれが、前記測定されたビビリレベルのうちの最低のものに対応するかを自動的に判断するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
マシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択方法であって、
システムの回路によって、前記マシンの予め定められた速度を判断するステップと、
前記回路によって、前記マシンの前記予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別するステップと、
前記回路によって、前記識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップと、
前記第1の組の微調整速度のうちの1つ以上で前記マシンを動作させるステップとを含む、微調整速度の選択方法。
【請求項11】
前記判断するステップは、前記マシンの現在の動作速度に基づいて、前記マシンの前記予め定められた速度を判断するステップを含む、請求項10に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項12】
前記安定ローブを識別するステップは、前記マシンの前記予め定められた速度に対応する前記安定ローブを識別するステップを含む、請求項10に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項13】
前記選択するステップは、前記識別された安定ローブのローブ幅を判断するステップを含み、前記ローブ幅は前記マシン速度の範囲に対応しており、
前記選択するステップはさらに、
前記判断されたローブ幅を第1の予め定められた数で割ることによって、第1の間隔を求めるステップと、
前記マシン速度の範囲から前記第1の組の微調整速度を選択するステップとを含み、
前記第1の組の微調整速度の各々は、前記第1の間隔に基づいて隔てられている、請求項10に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項14】
前記選択するステップは、
前記マシンのベース速度を判断するステップと、
前記ベース速度および前記識別された安定ローブのローブ数に基づいて、前記マシン速度の範囲から前記第1の組の微調整速度を選択するステップとを含む、請求項10に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項15】
前記選択するステップは、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+m/第1の予め定められた数)(mは、それぞれの微調整速度に対応する連続するM個の整数のうちの1つである)という式を用いて、前記マシン速度の範囲から、前記第1の組の微調整速度に含まれるM個の微調整速度の各々を選択するステップを含む、請求項14に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項16】
前記微調整速度の選択方法はさらに、
前記判断されたローブ幅を第2の予め定められた数で割ることによって、第2の間隔を求めるステップと、
前記マシン速度の範囲から第2の組の微調整速度を選択するステップとを含み、
前記第2の組の微調整速度の各々は、前記第2の間隔に基づいて隔てられており、
前記微調整速度の選択方法はさらに、前記第2の組の微調整速度のうちの1つ以上で前記マシンを動作させるステップを含む、請求項13に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項17】
前記微調整速度の選択方法はさらに、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+n/第2の予め定められた数)(nは、それぞれの微調整速度に対応する連続するN個の整数のうちの1つである)という式を用いて、前記マシン速度の範囲から、前記第2の組の微調整速度に含まれるN個の微調整速度の各々を選択するステップを含む、請求項16に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項18】
前記微調整速度の選択方法は、
前記マシンが前記第1の組の微調整速度で動作する場合、ビビリレベルを測定するステップと、
前記第1の組の微調整速度のうちのどれが、前記測定されたビビリレベルのうちの最低のものに対応するかを自動的に判断するステップとを含む、請求項10に記載の微調整速度の選択方法。
【請求項19】
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータにマシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択方法を行なわせるプログラムを格納する、非一時的コンピュータ読取可能媒体であって、
前記微調整速度の選択方法は、
前記マシンの予め定められた速度を判断するステップと、
前記マシンの前記予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別するステップと、
前記識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップと、
前記第1の組の微調整速度のうちの1つ以上で前記マシンを動作させるステップとを含む、非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、工作機械のビビリを減少させるためのシステム、微調整速度の選択方法、コンピュータ読取可能媒体、およびインターフェイスに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ここにその全体が引用により援用される米国特許第5,170,358号明細書に記載されるように、旋削、穿孔、フライス加工などの機械加工作業におけるビビリまたは不安定性は、業界ではよくある問題である。振動は主として、自由振動、強制振動、および自励振動に分類される。ビビリは、機械加工作業(またはプロセス)中によく観察される、一種の自励振動である。ビビリはまた、ある動作条件下で強制振動から生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,170,358号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ビビリは、機械加工作業中に観察される不要な振動である。それは、工作機械、工作物、およびマシンを通る好ましくない振動フィードバックループによって生じる場合がある。発生した場合、フィードバックループからの振動は、ビビリ周波数(応答周波数)に対してツール回転速度を変更する(駆動振動周波数を変更する)ことによって、減衰できることが多い。本開示の実施形態は、ビビリの減少を容易にすることに向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態によれば、システムが提供される。このシステムは回路を含み、回路は、マシンの予め定められた速度を判断するよう構成されている。回路は、マシンの予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別し、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択する。また、回路は、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させる。
【0006】
本開示の一実施形態によれば、マシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択方法が提供される。微調整速度の選択方法は、システムの回路によって、マシンの予め定められた速度を判断するステップを含む。回路によって、安定ローブが、マシンの予め定められた速度に基づいて識別される。回路によって、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から、第1の組の微調整速度が選択される。また、微調整速度の選択方法は、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるステップを含む。
【0007】
また、本開示の一実施形態によれば、コンピュータによって実行されると、コンピュータに上述のようなマシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択の方法を行なわせるプログラムを格納する、非一時的コンピュータ読取可能媒体が提供される。
【0008】
前述の例示的な実現化例の一般的な説明および以下のその詳細な説明は、この開示の教示の例示的な局面に過ぎず、限定的ではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に従った、ビビリを発生させ得る例示的な工作機械を示す図である。
図2A】一実施形態に従った例示的なビビリアプリケーションインターフェイスを示す図である。
図2B】一実施形態に従った例示的なビビリアプリケーションインターフェイスの作成のためのフローチャートを示す図である。
図3A】一実施形態に従った微調整速度方法のフローチャートを示す図である。
図3B】一実施形態に従った微調整速度方法のフローチャートを示す図である。
図4A】一実施形態に従った微調整速度画面を示す図である。
図4B】一実施形態に従った微調整速度画面を示す図である。
図5A】一実施形態に従った例示的な安定ローブ図を示す図である。
図5B】一実施形態に従った例示的な安定ローブ図を示す図である。
図6A】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図6B】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図6C】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図6D】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図7A】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図7B】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図7C】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図7D】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図7E】一実施形態に従った、等差数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図8A】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図8B】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図8C】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第1の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図9A】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図9B】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図9C】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図9D】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図9E】一実施形態に従った、調和数列方法を使用して計算され、速度バーに含まれる、第2の組の微調整速度の例示的な選択肢を示す図である。
図10】コンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図11】一実施形態に従った微調整速度インターフェイスを実現するためのシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面では、いくつかの図全体を通し、同じ参照符号は同じまたは対応する部分を示す。特に明記しない限り、もしくは概略的な構造またはフローチャートを示していない限り、図面は概して縮尺通りに描かれている。
【0011】
さらに、「約」、「近似」、「下位」という用語、および同様の用語は概して、ある実施形態では、20%、10%、または好ましくは5%のゆとり内の識別された値、およびそれらの間の任意の値を含む範囲を指す。
【0012】
「速度」、「主軸回転数」、「選択された速度」という用語、および同様の用語は、特に明記しない限り、毎分回転数(rpm)での「ツール回転速度」または「工作物回転速度」を指す。しかしながら、本開示の実施形態はそう限定されず、速度の他の単位を利用してもよいということが理解される。
【0013】
機械加工作業中に生じる振動は、たとえば1つ以上のセンサを使用して監視可能である。1つ以上のセンサは、機械加工作業中、振動を直接的にまたは間接的に測定するように構成されてもよい。1つ以上のセンサから受信されたセンサデータは、たとえば駆動振動と被駆動振動との位相差をなくすための1つ以上の方法を使用して、ビビリを減少させる回転速度を計算するために使用可能である。計算された速度に基づいて、ビビリは、回転速度を手動でまたは自動的に変更することによって排除され、または減少され得る。
【0014】
ある実施形態では、マシンは、1つ以上のコンピュータ数値制御(computer numerical control:CNC)マシンによって制御される。CNCマシンは典型的には、G−コードなどのプログラミング言語で書かれたNCプログラムを実装しており、それは、速度、機械加工座標、ツールのタイプといったツールまたは工作物に関するパラメータを制御する。すなわち、NCプログラムは、ツールまたは工作物をどのように動かすか、ツールまたは工作物をどの速度で回転させるか、といった機械加工命令を含む。回転速度はまた、1つ以上のCNCマシンまたは別のコンピュータによって提供される1つ以上のユーザインターフェイスを介して、オペレータ(またはユーザ)によって制御されてもよい。ユーザインターフェイスは、1つ以上の所望の回転速度を起動するようにユーザを誘導するために、ビビリデータおよびビビリを減少させる計算の結果のうちの1つまたはそれらの組合せを表示するように構成されてもよい。しかしながら、そのような構成では、速度データ、ビビリデータ、および起動方法が大いに切り離される場合がある。
【0015】
この問題に対処するために、ビビリ履歴データを対応する速度情報に組込んで、オペレータに提供することができる。最適な回転速度を見つけるために複数の回転速度を試す際、試し済速度(または以前に選択された速度)および対応するビビリの大きさの履歴を保存して、オペレータに表示することができる。そのようなデータは、表またはグラフの形で表示されてもよい。しかしながら、画面サイズの制限のため、ビビリデータの全範囲を同時に示すことは、実用的ではないかもしれない。
【0016】
1つ以上の機械加工作業中にビビリをより効果的にかつ経済的に減少させるために、動作速度を繰り返し選択することを容易にするインターフェイスおよび/または方法が必要とされている。安定ローブ理論に基づいた微調整速度分解能の場合、安定ローブ理論のみでは、おそらくはその方法の複数のビビリ周波数または固有の不正確性のため、最良の速度を見つけることができない。しかしながら、所与の速度範囲にわたって、安定速度対不安定速度に対するランダムでない周期性があると予測され、この事実は、微調整のために使用する最も効率的な速度分解能を判断するために使用可能である。
【0017】
図1は、本開示の一実施形態に従った例示的なマシン100を示す。マシン100は、スピンドルハウジング101と、切削ツール102(たとえば、切削、旋削、穿孔またはフライス加工ツール)と、工作物103と、1つ以上のセンサ(たとえば、振動センサ104および105)とを含む。スピンドルハウジング101は、切削ツール102を所望の位置で保持するための機構を含む。スピンドルハウジング101はまた、切削ツール102を異なる速度で回転させるモータ(図示せず)も含む。切削ツール102は、たとえば材料を除去することによって工作物103を形作るように、工作物103と接触しながら選択された速度で回転する。切削ツール102および工作物103の動きは、たとえば図10に示すようなコンピュータ1000、および/またはオペレータの行為を通して制御される。しかしながら、上に述べたように、別の実施形態では、たとえば旋盤(旋削マシン)を使用して、切削ツール102を固定したままで工作物103を回転させてもよい。
【0018】
振動センサ104および105は、スピンドルハウジング101上に、異なる場所で配置されている。ある実施形態では、センサは工作物上に配置されてもよく、もしくは、振動は、たとえばツールまたは工作物での振動によって生じた音波を測定するためのマイクロホンを使用して、間接的に測定されてもよい。振動センサは、機械加工プロセス中に発生する振動を測定して、振動データを制御コンピュータ(たとえば、コンピュータ1000)に提供し、そこで振動データは処理される。
【0019】
処理されたデータは、オペレータがマシン100を動作させるためにやりとりするユーザインターフェイス上に表示されてもよい。たとえば、ユーザインターフェイス上に表示される速度といった1つ以上の最適なビビリ減少パラメータを計算するために、振動の大きさのデータといった振動データが使用されてもよい。速度が変化するにつれて、振動の大きさは変化し、新しいデータがインターフェイスで提供される。著しく小さい振動の大きさが観察される速度が、インターフェイスを使用して識別可能であり、最適なビビリレベル速度設定を識別するための良好な評価方法となり得る。1つ以上のパラメータはオペレータの指針として作用し、オペレータは次に、1つ以上の機械加工作業中に観察されたビビリを減少させるために、ユーザインターフェイス上で適切な選択を行なうことができる。
【0020】
図2Aは、ビビリアプリケーションインターフェイス(chatter application interface:CAI)の例示的な図である。CAI200は、1つ以上の要素を含む。たとえば、CAI200は、ビビリゲージ要素201、振動表示要素225、速度バー215、および履歴バー220などの4つの要素を含む。各要素は、機械加工作業中のビビリレベルの制御に関する情報を表示する。CAI200は、ここにその全体が引用により援用される2014年10月28日に出願された米国出願第14/526,111号にさらに記載されている。
【0021】
ビビリゲージ要素201は、本実施形態では、円形ダイヤル203として表示されており、それは、固定ゲージマーク211、調節可能ビビリしきい値マーク205、現在のビビリレベル数値表示207、および現在のビビリレベル標識209を含む。現在のビビリレベル数値表示および現在のビビリレベル標識209は、機械加工作業中に発生するリアルタイムのビビリを示す。
【0022】
速度バー215は、機械加工作業のための1つ以上の選択可能な候補速度を表示する。速度バー215における候補速度は、機械加工作業中に観察される既存のビビリを場合によっては減少させるであろう、1つ以上のビビリのない主軸回転数の計算に基づいて生成される。例示的な判断方法を以下に説明する。しかしながら、1つ以上の計算を行なうために異なる方法を使用することができ、本実施形態は任意の特定の計算方法に限定されない。さまざまなビビリ減少方法は、安定ローブ方法、時間領域数値モデリング方法、ツールまたは作業力学をモデル化する分析的アプローチなどを含む。
【0023】
図2Bは、本開示の実施形態に従った、CAI200を生成するための方法のフローチャートである。マシン100がオンにスイッチされるか、または初期化プロセスが他の方法で開始されるやいなや、CAI生成プロセスが始まる。初期化ステップ201cは、ツール刃数総数、最低回転速度、最高回転速度、ビビリしきい値などの1つ以上の機械加工関連パラメータを初期化すること、および/または、速度およびビビリ振動データベースを消去することを伴う。ステップ202cで、初期機械加工速度(または初期回転速度設定)が(自動的に、またはオペレータによって)選択され、機械加工プロセスが始まる。データ収集ステップ203cは、機械加工プロセス中にデータを読出すかまたは収集することを伴う。たとえば、ステップ204cで振動センサデータを読出すか、またはステップ206cで現在の主軸回転数を読出す。センサデータが一旦収集されると、それは異なる形態に変換可能である。たとえば、ステップ205cで、振動センサデータは、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation:FFT)を使用して、周波数領域データに変換される。
【0024】
データ収集ステップ203cの次に、データ取扱いステップ207cが続く。データ取扱いステップ207cでは、センサデータは、設計仕様通りに処理される(たとえば、ビビリ計算)。たとえば、複数のセンサからの振動データが、何らかの方法で処理される(たとえば、平均化され、重み付けされる)。振動データの処理は、振動データに基づいてビビリレベル値およびビビリ周波数値を(たとえば、判断または測定することによって)生成することを含む。一実施形態では、ビビリレベル値は、その速度でそのツールの使用中に検出される最大ビビリレベルに対応しており、ビビリ周波数は、その最大ビビリレベルが発生した間に測定された最大振動の周波数である。ステップ207cはまた、ビビリに付帯する振動データ、およびセンサデータにおけるノイズを排除するために使用され得るデータフィルタリングアルゴリズムを伴っていてもよい。
【0025】
データ取扱いステップ207cの後で、ステップ208cおよび210cが並行して実行される。ステップ208cは、ビビリ振動がステップ201cで設定されたビビリしきい値よりも大きいかどうかを評価する状態点検である。ステップ208cで状態が偽である(いいえ)と評価される場合、プロセスはステップ203cに戻る。ステップ208cで状態が真である(はい)と評価される場合、プロセスはステップ209cに進む。一実施形態では、208cでの状態点検にかかわらず、プロセスはステップ209cに進む。
【0026】
ステップ209cで、ビビリのない主軸回転数の計算モジュール(または、ビビリが減少した主軸回転数の計算モジュール)を利用して、ビビリを減少させるかまたは排除すると予測される1つ以上の候補速度を計算する。一実施形態では、1つ以上の候補速度は、ビビリレベルが1つ以上の予め定められたビビリしきい値よりも低いと予測される速度である。ビビリのない主軸回転数の計算モジュールは、CAI200の速度バーに設けられる1つ以上の候補主軸回転数(または候補回転速度設定)を計算する。
【0027】
一実施形態では、ビビリのない主軸回転数の計算は、安定ローブ判断方法に基づいている(例示的な安定ローブ図を図5に示す)。しかしながら、計算を行なうためにさまざまな異なる方法を使用することができ、本実施形態は任意の特定の計算方法に限定されない、ということに留意されたい。さまざまなビビリ減少方法は、安定ローブ方法、時間領域数値モデリング方法、ツール力学をモデル化する分析的アプローチなどを含む。
【0028】
ビビリのない主軸回転数の計算のための例示的なアプローチは、式1の使用を伴う。
【0029】
【数1】
【0030】
式中、n stable speedは、ローブごとの毎分回転数(rpm)での安定(ビビリのない)速度、f chatterは、ヘルツ(Hz)でのビビリ周波数、N flutesは、ツール刃数の総数、iは、ローブ数−1、2、3などである。
【0031】
式1は、各ローブ数が安定速度に関連付けられていることを示す。ローブの安定速度は、たとえば図5に示すような安定ローブ図におけるピークに対応する。ローブ数が減少するにつれて、安定速度は増加する。
【0032】
ローブ数は、ベース速度と所与のマシン速度(たとえば、ツール回転速度または工作物回転速度)との比率から得られる整数に対応する。実施形態に依存して、所与のマシン速度は、候補速度または現在の速度を指す場合がある。最高速度については、ローブ数はその最小である。最低速度については、ローブ数はその最大である。ローブ数の式2は、以下の通りである。
【0033】
【数2】
【0034】
ベース速度は、式3を使用して以下のように計算される。
【0035】
【数3】
【0036】
ステップ210cで、ステップ207cからの速度およびビビリ振動データが、1つ以上のデータベースに格納される。速度およびビビリ振動データは、ステップ211cなどの他のステップで、オンデマンドで抽出可能である。ある実施形態では、1つ以上のデータベースはまた、たとえば工作物は異なるものの同じ切削ツールに関する、1つ以上の異なる過去の機械加工作業からの速度およびビビリ振動データを格納するように構成されている。1つ以上の異なる過去の機械加工作業からの速度およびビビリ振動データのすべてまたは一部が、1つ以上のデータベースに格納されてもよい。速度およびビビリ振動データの一部は、最低ビビリ振動レベルに関連付けられた1つ以上の速度に基づいて選択されてもよい。
【0037】
ステップ211cで、速度バー表示が生成される。速度バーは、速度およびビビリ振動データベースからの(たとえば、初期速度および/または1つ以上の試し済速度を含む)以前に選択された速度のうちの1つまたはそれらの組合せと、ステップ209cで計算された候補速度とを表示するように構成されている。例示的な速度バー215の表示を、図2Aに示す。速度バーに表示された候補速度オプションは、選択されても選択されなくてもよい。
【0038】
ステップ212cで、速度バーに表示された候補速度の中から新しい速度が選択されたかどうかについて判断が下される。新しい速度が選択されていない場合、プロセスはステップ203cに戻る。新しい速度が選択されている場合、ステップ213cが実行され、新しい速度が起動される。手動の速度変更のために、速度バー表示からの新しい速度は、CAI200を使用してオペレータによって選択されてもよい。しかしながら、ある実施形態によれば、速度変更は自動的に選択されてもよい。
【0039】
また、ステップ215cで、微調整を行なうべきかについて判断が下される。微調整を行なうべき場合、ステップ300での微調整速度生成プロセスが行なわれる。微調整を行なうべきではない場合、プロセスはデータ収集ステップ203cに戻る。微調整プロセスは、自動的に、または手動で起動されてもよい。自動的な微調整の判断は、現在のビビリとビビリしきい値との差に基づいて下され得る。たとえば、差が10%よりも大きい場合、微調整速度が速度バーに自動的にポップアップし、および/または、自動微調整プロセスが行なわれてもよい。手動設定では、微調整ボタンまたはズームボタンが設けられてもよい。微調整ボタンまたはズームボタンがオペレータによって起動されると、微調整速度が速度バーにポップアップし、および/または、自動微調整プロセスが行なわれてもよい。また、これに代えて、微調整プロセスは、オペレータが現在の速度または他の速度をダブルタップした場合、もしくは他の方法でその選択を繰り返した場合、といった任意の他の事項において起動されてもよい。
【0040】
ステップ300で、1つ以上の微調整速度が、予め定められた回転速度のまわりで生成され、実施形態に依存して、速度バー内に表示される。予め定められた回転速度は、NCプログラムにおいて、またはオペレータによって設定された初期速度であってもよい。一実施形態では、予め定められた回転速度は、安定速度方法を使用して、たとえば以下の式1を使用して計算された候補速度のうちの1つから選ばれる。図3Aは主として、一例として現在の速度を使用して説明される。しかしながら、図3Aで説明される方法は、上述の他の予め定められた回転速度に同様に適用可能である。微調整プロセスの一実施形態を図3Aおよび図3Bに示し、以下にさらに述べる。微調整が行なわれた後で、プロセスはオプションで、データ収集ステップ203cに続く。
【0041】
履歴バー220は、以前に選択された速度および現在選択された速度に関連付けられた履歴データを、速度軸に沿って表示する。履歴データは、ステップ210cを使用してポピュレートされる速度およびビビリデータベースから抽出される。
【0042】
一実施形態では、元の速度バーは、ビビリをさらに減少させるために微調整速度をさらに表示するように修正される。別の実施形態では、元の速度バー表示を修正して、または修正せずに自動微調整が行なわれる。図3Aおよび図3Bは、1つ以上の機械加工作業中のビビリレベルの微調整速度制御のための例示的な方法を示す。この方法は本質的に繰り返すものであり、最小の(または他の態様で受入れ可能な)ビビリレベルが達成されるまで、微調整速度を複数の刻みで生成する。上に述べたように、微調整速度は、速度バー上に表示されても表示されなくてもよい。ある実施形態では、微調整速度は、速度バーとは別に表示される。
【0043】
ステップ305で、図2Bに示すプロセスで生成された速度バーから、現在の速度または別の予め定められたマシン速度が識別される。一実施形態では、主軸回転数を必要に応じて制御するために、現在の速度がマシンのコントローラに格納される。上述のように、速度バーは、ビビリを減少させるために、候補速度を表示するだけでなく、現在の速度、初期速度、および以前に選択された速度のうちの1つまたはそれらの組合せを表示する。
【0044】
ステップ310で、現在の速度または別の予め定められたマシン速度に対応するローブが識別される。たとえば、ローブ数が、速度バーを生成するために使用されたデータから判断され、または、前述のような式2を使用して計算可能である。一般に、ローブ数は、ある特定のマシン/ツール/機械加工状態の組合せの安定ローブ図におけるある特定の安定ローブを示しており、この安定ローブはさらに、ある速度の範囲に関連付けられている。安定ローブ図は、特定のマシン状態について予め定められ、データベースに格納され得る。
【0045】
ある実施形態では、機械加工作業中に収集された機械加工データに基づいて、安定ローブ図が生成されてもよく、または、既存の安定ローブ図が更新されてもよい。安定ローブ図は、機械加工プロセス、コンピュータシミュレーション、およびそれらの組合せの際に収集された過去のビビリデータから、(たとえば、式1〜3を使用した)分析的アプローチ、実験的アプローチを含むことによって複数の方法で生成可能である。また、ある実施形態では、機械加工プロセス中、動的状態が変化し、同じ速度について異なるビビリ周波数が観察されるにつれて、複数の安定ローブ図が生成可能である。これらの安定ローブ図は、(たとえば、更新する場合に)単純平均化、重み付け平均化、または他の統計的手法を使用して組合わされ、次に、1つ以上の最適速度を計算するために使用され得る。
【0046】
本実施形態において最適な(または他の態様で受入れ可能な)速度を計算するために、ステップ315で、現在の速度(または任意の他の選択された速度)に対応する安定ローブが判断される。安定ローブは、自動的に、またはユーザ入力を介してユーザによって手動で識別されてもよい。微調整速度を計算するために、異なる方法のうちの1つまたはそれらの組合せが利用されてもよく、以下により詳細に説明される等差数列または調和数列の使用を含む。たとえば、ある方法が、第1の組の微調整速度を計算するために使用されてもよく、同じまたは異なる方法が、第2の組の微調整速度を計算するために使用されてもよい。また、ある実施形態では、1つ以上の追加の組の微調整速度が計算されてもよい。ある実施形態では、微調整速度は、複数のローブ(たとえば、2つの隣接したローブ)にわたっていてもよい。
【0047】
一実施形態では、等差数列方法を使用する場合、微調整速度が計算されるべき、判断された安定ローブの幅を使用して、それぞれの安定ローブ内の微調整速度間の間隔が計算される。計算された間隔に基づいて各微調整速度が隔てられるように、1組の微調整速度が選択される。別の実施形態では、等差数列方法を使用する場合、マシン速度の範囲は、安定ローブの幅に基づく代わりにユーザによって指定され、指定された範囲の分割点に従って、第1の組の微調整速度が速度の範囲から選択される。別の実施形態では、調和数列方法を使用する場合、ベース速度と、微調整速度が計算されるべき、判断された安定ローブのローブ数とを使用して、1組の微調整速度が選択される。等差数列方法および調和数列方法の例はそれぞれ、図6〜7および図8〜9に関して以下に説明される。
【0048】
一実施形態では、等差数列方法を使用する場合、第1の組の微調整速度は、式1および式3を使用し、ベース速度の計算から始めて予め定められてもよい。また、ローブ数ごとに安定速度が計算可能であり、それは次に、ローブ数ごとに速度範囲を計算するために使用可能である。判断された速度範囲を第1の予め定められた数(たとえば10)で割ることによって、速度間の第1の間隔が求められる。次に、現在の速度が中心にあるマシン速度の範囲から、第1の組の微調整速度が選択される。
【0049】
一実施形態では、第1の組の微調整速度の各々は、第1の間隔によって、またはさもなければ第1の間隔に基づいて、隔てられている。また、一実施形態では、第1の組の微調整速度における各微調整速度は、等しく間隔をあけている。10個の速度は第1の組の微調整速度として作用し、実施形態に依存して、ステップ320で、現在の速度とともに速度バー上に表示される。
【0050】
通常、ローブ幅は、安定速度同士を隔てている。しかしながら、複数のビビリ周波数が存在する場合、安定速度領域は、別の周波数のローブの影響を受けるかもしれない。また、動的マシン特性が、安定速度予測の精度に影響を与えるかもしれない。
【0051】
ステップ325で、第1の組の微調整速度のうちのどれが最低ビビリレベルを有するか、または他の態様で受入れ可能であるかに関して、判断が下される。一実施形態では、第1の組の微調整速度のうちのどれが最低ビビリ値に対応するかを自動的に判断するために、第1の組の微調整速度の各々が走査される。たとえば、マシンは第1の組の微調整速度の各々で動作され、各動作速度でビビリレベルが測定され、測定されたビビリレベルから最低ビビリ値が選択される。別の実施形態では、たとえば予め定められたしきい値を下回るビビリレベルを有する速度が識別されるまで、マシンは、第1の組の微調整速度の一部でのみ動作される。別の実施形態では、最小化された(または他の態様で受入れ可能な)ビビリを有する速度が選択されるまで、オペレータは、速度バーに表示された1つ以上の異なる微調整速度を選択する。たとえば、選択された1つ以上の異なる微調整速度の各々についてのビビリレベルが測定され、速度バーでオペレータに表示される。第1の組の微調整速度のうちの選択された1つは、現在の速度になる。
【0052】
ステップ325は、図3Bに示され、後述されるサブプロセスである。また、ステップ330で、第2の組の微調整速度を生成するために、選択された微調整速度(ステップ325で選択)に対応する安定ローブの速度範囲が、第2の予め定められた数(たとえば40)の部分(速度)に分割される。たとえば、等差数列を使用する場合、判断されたローブ幅を第2の予め定められた数で割ることによって、第2の間隔が求められる。次に、マシン速度の範囲から、第2の組の微調整速度が選択される。一実施形態では、第2の組の微調整速度の各々は、第2の間隔によって、またはさもなければ第2の間隔に基づいて、隔てられている。また、一実施形態では、第2の組の微調整速度は、等しく間隔をあけている。
【0053】
上に述べたように、ある実施形態では、第2の組の微調整速度は、安定ローブの速度範囲の一部のみから選択される。たとえば、第2の組の微調整速度は、第1の組の微調整速度のうちの2つ、たとえば現在の速度に隣接する第1の組の微調整速度のうちの2つの間、現在の速度と現在の速度に隣接する第1の組の微調整速度のうちの1つとの間などに位置する安定ローブの速度範囲から選択される。
【0054】
ある実施形態では、第1の予め定められた数は、第2の予め定められた数よりも小さい。第1の予め定められた数に関連付けられたより大きい間隔は、たとえば、1つの全ローブ幅の効率的な走査を可能にする。最低値、または他の態様で受入れ可能な値が一旦見つかると、特定するために、第2の予め定められた数に関連付けられたより小さい間隔が使用され得る。このため、ビビリレベルをさらに最小化するであろう速度を特定するために、より細かい速度分解能を得ることができる。しかしながら、他の実施形態では、第1の予め定められた数は、第2の予め定められた数以上であってもよい。
【0055】
ステップ335で、第2の組の微調整速度はオプションで、現在の速度とともに速度バー上に表示される。たとえば、第2の組の微調整速度のうちの最適な1つの速度が自動的に判断される場合、第2の組の微調整速度は表示されなくてもよい。しかしながら、手動選択、または自動判断の別の実施形態の場合、第2の組の微調整速度はユーザに表示される。
【0056】
ステップ340で、第2の組の微調整速度のうちのどれが最低ビビリレベルを有するか、または他の態様で受入れ可能であるかに関して、判断が下される。一実施形態では、第2の組の微調整速度のうちのどれが最低ビビリ値に対応するかを自動的に判断するために、第2の組の微調整速度の各々が走査される。たとえば、マシンは第2の組の微調整速度の各々で動作され、各動作速度でビビリレベルが測定され、測定されたビビリレベルから最低ビビリ値が選択される。別の実施形態では、たとえば予め定められたしきい値を下回るビビリレベルを有する速度が識別されるまで、マシンは、第2の組の微調整速度の一部でのみ動作される。別の実施形態では、最小化された(または他の態様で受入れ可能な)ビビリを有する速度が選択されるまで、オペレータは、たとえば速度バーに表示された第2の組の微調整速度から1つ以上の異なる微調整速度を選択する。たとえば、選択された1つ以上の異なる微調整速度の各々についてのビビリレベルが測定され、速度バーでオペレータに表示される。第2の組の微調整速度のうちの選択された1つは、現在の速度になる。
【0057】
上述のように、現在の速度の安定ローブおよび/または隣接したローブに関連付けられた速度範囲を第1の予め定められた数(たとえば10)に分割することは、異なる方法で行なうことができる。一実施形態では、速度範囲を10等分に分割することによって(すなわち、等差数列を使用して)、10個の速度を得てもよい。たとえば、初期条件が、切削ツールが3つの切刃(刃数)を有し、最低許容速度が10000rpm、最高許容速度が20000rpmであると考慮されたい。機械加工プロセスが始まり、測定されたビビリ周波数は1800ヘルツである。
【0058】
初期条件に基づいて、ベース速度が、式3を使用して以下のように計算され得る:
ベース速度=ビビリ周波数*60/切刃=1800*60/3=36000rpm
また、安定ローブ速度が、式1を使用して以下のように計算され得る:
ローブ1の速度=ベース速度/1=36000rpm
ローブ2の速度=ベース速度/2=18000rpm
ローブ3の速度=ベース速度/3=12000rpm
ローブ4の速度=ベース速度/4=9000rpm
ローブNの速度範囲は、ローブN+1の速度からローブNの速度までである。たとえば、ローブ3の速度範囲は、ローブ4の速度からローブ3の速度まで、数値的には9000rpmから12000rpmまでである。その場合、例における許容可能なツール速度は、最低速度基準および最高速度基準に従ってローブ1からローブ4までにまたがっている。なお、ローブの各々は異なる幅を有しており、ローブ数が減少につれて幅は増加する。以下の表1および表2は、式1を使用して計算された例示的なローブ速度を示す。表2は、表1と同じビビリ状態について、より多くの安定速度を含む。ツール速度制限が緩和されると、追加の速度が利用可能になる。
【0059】
表1:計算された、ビビリのない速度
【0060】
【表1】
【0061】
表2:追加の、計算された、ビビリのない速度
【0062】
【表2】
【0063】
ローブ速度に基づいて、1つのローブ幅内の微調整間隔が、そのローブ幅に対応する速度範囲を第1の予め定められた数(たとえば10)で割ることによって計算され得る。たとえば、ローブ3についての間隔は、(ローブ3の速度−ローブ4の速度)/10=(12000−9000)/10=300rpmである。同様に、ローブ2についての間隔は、(18000−12000)/10=600rpmであり、ローブ1についての間隔は、(36000−18000)/10=1800rpmである。各ローブについての間隔はさらに、微調整速度を計算するために使用される。たとえば、ツールの全速度範囲が10000〜20000rpmである場合、一例における最低速度基準および最高速度基準の範囲に入る微調整速度は、10200、10500、10800、11100、11400、11700、12000、12600、13200、13800、14400、15000、15600、16200、16800、17400、18000、および19800を含む。2つの越境速度も含まれたローブ4とローブ3との間の等差数列のための微調整速度の計算を、表3に提示する。
【0064】
表3:等差数列を使用したサンプル微調整速度の計算
【0065】
【表3】
【0066】
また、所望すれば、最低速度10000rpmおよび最高速度20000rpmは、この例では計算された微調整速度に対応していないが、第1の組の微調整速度に追加されてもよい。等差数列方法の利点は、間隔がローブ幅に基づいているため、ローブ幅が増加するにつれて微調整速度の刻みサイズが増加し、良好な速度の捜索をより効率的にする、ということである。一方、欠点は、ローブ境界速度で大きいジャンプがあるということかもしれない。たとえば、18000rpmで、速度の刻みは600rpmから1800rpmに変化する。
【0067】
別の実施形態では、微調整速度を計算するために、調和数列方法が使用されてもよい。調和数列方法は、本開示の一実施形態によれば、等差数列方法の利点を享受するものの、その欠点のうちのいくつかを排除する。調和数列方法は、等差数列の逆数の数列として定義される。開始等差数列は、N/ベース速度、(N−0.1)/ベース速度、(N−0.2)/ベース速度、(N−0.3)/ベース速度などである。次に、各要素の逆数が個々に微調整速度になる。調和数列方法では、(たとえば、候補速度に対応する)ローブ速度だけでなく、すべての微調整速度が、ベース速度を使用して計算され得る。たとえば、ローブ4とローブ3との間では、微調整速度を得るために、ベース速度を4、3.9、3.8、3.7、3.6、3.5、3.4、3.3、3.2、3.1、3.0で割る。これにより、安定ローブにわたって10個の微調整速度が調和数列で間隔をあけられ、実際の安定ローブの調和特性と一致するであろう。主軸回転数が増加するにつれて、微調整速度の刻みはより大きくなり、ローブ境界でのジャンプはないであろう。ツールの全速度範囲についての実際の速度計算結果の一例は、10000、10286、10588、10909、11250、11613、12000、12414、12857、13333、13846、14400、15000、15652、16364、17143、18000、18947、20000である。場合によっては、整数でない値に対応するどの速度も、最も近い整数値に四捨五入されてもよい。2つの越境速度も含まれたローブ4とローブ3との間の調和数列のための微調整速度の計算を、以下の表4に提示する。
【0068】
表4:調和数列を使用したサンプル微調整速度の計算
【0069】
【表4】
【0070】
別の実施形態では、正規分布またはガウス分布などの統計分布が現在の速度のまわりで適合されてもよく、標準偏差(シグマとして示す)または変動計算に基づいて、10個の速度が速度範囲から選択されてもよい。たとえば、現在の速度のまわりの6シグマ距離内の速度が選択可能である(たとえば、終点は、(現在の速度−3*シグマ)および(現在の速度+3*シグマ)によって定義可能である)。この場合、安定ローブの終点を計算する必要はない。現在の速度ローブまたは隣接したローブ間の速度の変動は、履歴データから予め定められ得る。
【0071】
別の実施形態では、重み付け速度方法が実現されてもよく、この場合、より高い重み付けが、現在の速度により近い速度に割当てられ、より低い重み付けが、現在の速度からより離れた速度に割当てられる。一実施形態では、より高い重み付けが、安定性速度に近い速度に与えられ得る。また、第1または第2の組の微調整速度は、重み付けに基づいて選択可能である。現在の速度のまわりの予め重み付けされた速度自体は、上に述べたような等差数列方法、調和数列方法、または他の統計的方法のうちの1つまたはそれらの組合せに基づいて計算可能である。別の実施形態では、上述の速度分割方法のうちのいずれかとともに、履歴データを使用してもよい。たとえば、10個の速度のうちのいずれかが試し済速度に近い(たとえば、5%未満)場合、その速度は省略され、試し済速度と置換えられてもよい。同様のアプローチに従って、速度範囲を第2の予め定められた数(たとえば40)に分割することによって、第2の組の速度を判断することができる。
【0072】
一実施形態では、ステップ325または340は、最小の(または、他の態様で受入れ可能な)ビビリを有する速度が判断されるまで、オペレータまたは自動化微調整プロセスが新しい速度を選択し、起動し得るサブプロセスであり、図3Bにさらに詳細に示す。ビビリレベルの所望の範囲は、ゼロからビビリしきい値レベルまで、または、ゼロから限界切込み深さ(図5Aの線520)に対応するビビリレベルまで設定可能である。ステップ345で、オペレータまたは自動化微調整プロセスが新しい速度を選択したと判断されると、ステップ350で、新しい速度が起動される。
【0073】
オペレータによる速度起動は、さまざまな方法で実現されてもよい。たとえば、本開示の一実施形態では、オペレータはボタンを上向きにドラッグし、それをその位置で放すことができる。異なる速度起動方法が、同様に採用可能である。たとえば、複数回タップすること、ボタンを保持して1つ以上の予め定められた方向(たとえば、横向き)にドラッグすることなどによって、所望の速度が起動されてもよい。アナログ実現化例の場合、所望の速度を起動するために、スイッチまたは回転ダイヤルが設けられてもよい。インターフェイスはまた、デジタル部分とアナログ部分との組合せであってもよい。
【0074】
選択された微調整速度が一旦起動されると、ステップ355で、現在の速度に対応するビビリレベルが測定される。ステップ360で、現在の速度および測定されたビビリレベルがデータベースに格納される。格納されたデータは次に、ステップ365で、最小のまたは他の態様で受入れ可能なビビリレベルを有する速度を判断するために使用される。ステップ370で、所望のビビリレベルが達成されていないと判断された場合、ステップ345で新しい速度が選択され、プロセスは続く。ステップ370で、所望のビビリレベルが達成された場合、サブプロセス325(または340)は終了し、図3Aに示すプロセス内の次のステップへ続く。サブプロセス325がステップ320の後で呼び出された場合、図3Aに示すプロセスでの次のステップはステップ330であり得る。または、サブプロセス340がステップ335の後で呼び出された場合、次のステップは終了であり得る。
【0075】
一実施形態では、オプションのステップ370は、所望のビビリレベルが達成されたかどうかについて視覚的または他の表示をユーザに提供することを伴う。表示は、履歴データに基づいてトリガされてもよい。たとえば、現在のビビリレベルは、現在の速度の5%以内にある試し済速度に関する履歴ビビリデータと比較されてもよく、現在のビビリと履歴のビビリとの差があるパーセンテージ(たとえば10%)未満である場合、「受入れ可能なビビリレベルが達成されました」というメッセージが表示されてもよい。しかしながら、より低いビビリレベルが達成され得ることを履歴データが示す場合、インターフェイスはユーザに新しい速度を選択するよう促してもよい。別の実施形態では、速度がさらに選択されない場合、所望のビビリレベルは達成されていると判断される。また、これに代えて、達成可能な最低ビビリしきい値が設定されてもよく、それは、微調整プロセスを止めるための標識をトリガするであろう。達成可能な最低ビビリしきい値は、マシンのライフサイクル中に行なわれた異なる機械加工プロセス中に収集された履歴データに基づいて判断されてもよい。
【0076】
実施形態に依存して、ステップ370は自動的に、または1つ以上のユーザ入力に基づいて行なわれてもよい。たとえば、予め定められたしきい値との比較に基づいて、所望のビビリレベルが達成されたかどうかが判断される。ある実施形態では、ステップ370での判断は、予め定められた数の組の微調整速度が選択された後でのみ行なわれる。たとえば、第1または第2の組の微調整速度のうちの予め定められた一部またはすべての微調整速度についてビビリレベルが測定された後で、最小のビビリレベルを有する速度の判断が行なわれる。
【0077】
サブプロセス325におけるステップのうちの1つ以上は、自動化されてもよい。自動化されたプロセスでは、オペレータの介入は必要とされなくてもよい。微調整速度は、コンピュータが、ビビリレベルをしきい値と、またはそのツールの過去のビビリレベル履歴と比較することを伴う論理に基づいてプロセス325を実施することによって、自動的に選択されてもよい。比較は、現在のビビリレベルと過去のまたは設定されたビビリレベルとの差を計算する誤差関数に基づき得る。
【0078】
図4Aおよび図4Bは、一実施形態に従った微調整速度画面215A、215Bを示す。なお、図4Aに示した凡例は、図4Bにおいても適用される。微調整速度画面215A、215Bには微調整速度ボタンが埋込まれており、ユーザ要求などに応答して異なる速度が選択され、追加されると、現在の速度のまわりに自動的に追加される。図4Aを参照して、ローブ数10、1241rpm、ビビリレベル1.5の現在の速度405aとともに、微調整速度は、楕円形状のボタンとして表示されている。
【0079】
一実施形態では、図3Aに示すプロセスによって生成された、または微調整すべき安定ローブ数に含まれた微調整速度のうちの1つ以上は、初期速度または以前に試された速度を含んでいてもよい。たとえば、図4Aでは、1200rpmを表わす速度410aは初期速度であり、ローブ数10、ビビリレベル1.8を有する。よって、速度410aは、初期速度フォーマット、すなわち、矩形の左上隅に点を有する矩形形状のボタンで表示される。表示された微調整速度の範囲内には、試し済速度は他にはない。なお、現在の速度405aは試し済速度と考えられるべきである。なぜなら、それは安定速度として試されたものであり、測定されたローブ数およびビビリレベルの試し済速度情報を有するためである。
【0080】
図4Bを参照して、微調整速度は、ローブ数11、1441rpm、ビビリレベル1.5の現在の速度405bのまわりに昇順で配置される。表示された微調整速度の範囲内には、現在の速度以外に試し済速度はない。また、表示スペースの制限のため、他の候補速度は速度バーから押し出される。
【0081】
また、微調整速度の実現化例が可能である。微調整速度は、異なる形状および形態を使用して実現されてもよい。なお、微調整速度ボタンは、初期速度バーボタンによって表わされた候補速度(たとえば、安定速度、または最小のビビリの予測速度)と区別される。たとえば、微調整速度を識別するために、三角形状のボタンまたは六角形状のボタンが使用されてもよい。実施形態に依存して、ある微調整速度のために使用される形状は、その特定の微調整速度が選択されると変化し、または変化しない。一実施形態では、微調整速度のために使用される形状は、微調整速度が選択された後で、試し済速度、候補速度の形状(たとえば正方形)、または異なる形状に変化する。別の実施形態では、微調整速度のために使用される形状は、それが選択された後で変化しない。この場合、選択された(または試された)微調整速度はオプションで、微調整速度に関連付けられた形状に、またはそのまわりに追加情報(たとえば、測定されたビビリレベル、安定ローブ数)または色分けを含めることに基づいて、選択されていない(またはまだ試されていない)微調整速度と区別されてもよい。たとえば、微調整速度は最初、白い楕円で表示され、それは選択されると色を充填されてもよい。一実施形態によれば、色は、測定されたビビリレベルに基づく。別の実施形態では、色は、予め定められた色である。また、ある実施形態では、異なる微調整速度の組のための微調整速度の表示は、形状、色、および/または他の識別または追加情報によって区別されてもよい。たとえば、第1の組の微調整速度は楕円を使用して表示されてもよく、一方、第2の組の微調整速度は円を使用して表示されてもよい。
【0082】
図5Aは、ある実施形態に従った、微調整速度判断プロセスが基づく例示的な安定ローブ図を示す。図5Bは、より低い、またはより高い機械加工速度の要件を有し得る異なる機械加工作業に関する微調整速度計算を可能にするために、最低および最高速度制限(たとえば、10000および20000)を越える速度を包含する5000〜40000に及ぶ速度を有する、拡張された安定ローブ図である。一実施形態では、拡張された速度範囲は、ツール速度制限を緩和することによって可能にされる。図5Aを参照して、安定性曲線のピークは、安定速度と呼ばれるその主軸回転数での、ビビリのない切込み深さの極大値を表わす。ピーク間の領域は、安定ローブと呼ばれる。たとえば、安定ローブ1、2、3、4がそれぞれ、501、502、503、504によって表わされる。ピーク502a、503a、および504aはそれぞれ、ローブ2、ローブ3、およびローブ4に関連付けられた安定速度を表わす。線520は限界切込み深さであり、それより下では、任意の所与の速度について、ビビリは非常に少ないかまたはまったくない。典型的には、最小のビビリおよび最大の切込み深さを有する速度が望まれる。
【0083】
図からわかるように、安定ローブの幅は変化し、主軸回転数の増加とともに幅が増加する。ローブは、低速から高速までの所与の速度範囲にわたり、大きいローブ数から小さなローブ数に順次ポピュレートする。ビビリの大きさの調和的性質は、速度範囲にわたって繰り返されており、各ローブ境界での最小ビビリのピークは、ピーク502a、503aおよび504aによって表わされマークされている。ローブの速度範囲が増加するにつれて、各ローブの幅は増加する。本開示の一実施形態によれば、ビビリ自体の調和的性質を考慮する場合、微調整方法は、各微調整速度の刻みが等しい刻みであるように、増加する幅を勘案する。単一の速度に言及する場合、安定ローブ間の境界は、より大きいローブ数を使用して言及される。たとえば、第5〜第4のローブ境界は(「ローブ4」と呼ばれるのではなく)「ローブ5」と呼ばれる。
【0084】
図6A〜6Dは、一実施形態に従った、たとえば速度バーに含まれる第1の組の微調整速度からの異なる速度が選択される場合の例示的なインターフェイス表示を示す。この図では、微調整速度は、等差数列方法を使用して計算される。なお、図6Aに示した凡例は、図6B〜6Dにおいても適用される。図6Aを参照して、プロセス300は、図示されるように表示される第1の組の微調整速度を生成する。微調整速度の生成および/または表示は、ユーザ要求(たとえば、微調整要求またはズーム要求)に応答して行なわれる。現在の速度605a(12000rpm)は元の速度バー215の一部であり、速度バー215は、微調整プロセスの開始前に存在し、微調整速度生成プロセス中に使用される。現在の速度605aは、表3でそれぞれ計算されたような第1の組の微調整速度10800、11100、11400、および12600によって包囲されている。残りの速度は、スクロール機能を介してアクセス可能にされてもよい。
【0085】
図6Bを参照して、オペレータは速度11700rpmを選択して起動した。よって、現在の速度605bは11700rpmであり、測定された対応するビビリレベルは1.2、ローブ数は3であり、一方、速度12000は試し済速度になる。微調整速度11700の表示は図6Bにおいて楕円形状から正方形形状に変化しているが、別の実施形態では、および上述のように、微調整速度11700の表示は、たとえば微調整速度を安定速度と容易に区別できるように、楕円形状のままである、ということに留意されたい。ビビリレベル1.2は所望の範囲内にないため、オペレータは、速度11400rpmの起動に進む。オペレータはまた、マシンを動作させる自分の体験に基づいて新しい速度を選択することを選んでもよい。この起動は、インターフェイス画面上に表示されたプロンプト(たとえば、「別の主軸回転数を選択してください」)に応答して行なわれてもよい。
【0086】
図6Cを参照して、現在の速度605cは11400rpmであり、対応するビビリレベルは1.3、ローブ数は3であり、一方、速度11700および12000は、以前に選択された速度を表わしている。現在のビビリレベルは所望の範囲内にないため、オペレータは、別の速度11100rpmを起動する。
【0087】
図6Dを参照して、現在の速度605dは11100であり、対応するビビリレベルは1.6、ローブ数は3であり、一方、速度11400、11700および12000は、以前に選択された速度を表わしている。速度11700は表示された速度の中で最低のビビリレベルを有するため、オペレータは、図7Aに示すように速度11700を再起動する。しかしながら、オペレータは、たとえば他の微調整速度を選択すること、および/または他の微調整速度にスクロールすることにより、1.2よりも低いビビリレベルを有する速度を探し続けることを決めてもよい。ビビリレベルの所望の範囲は、ゼロからビビリしきい値レベルまで、または、ゼロから限界切込み深さ(図5Aの線520)に対応するビビリレベルまで設定可能である。
【0088】
微調整プロセスはさらに、ステップ330に従ってより精密化された調整速度を生成し、図7B〜7Eに示すようにそれらを速度バー上に表示する。より精密化された微調整速度の生成および/または表示は、ユーザ要求(たとえば、微調整要求またはズーム要求)に応答して行なわれる。これらの図は、一実施形態に従った、たとえば速度バーに含まれる第2の組の微調整速度からの異なる速度が選択される場合に表示される例示的なインターフェイスを示す。なお、図7Aに示した凡例は、図7B〜7Eにおいても適用される。微調整速度は、少なくとも1つの安定ローブの各々における速度範囲を、第2の予め定められた数(たとえば40)の部分に分割することによって計算される。たとえば、安定ローブ2および3について第2の組の微調整速度を計算する場合、ローブ2についての微調整刻みは、(18000−12000)/40=6000/40=150rpmになるであろう。同様に、ローブ3については、微調整刻みは75rpmになるであろう。
【0089】
図7B〜7Eは、図6A〜6Dでの速度よりも高い分解能を有する第2の組の微調整速度の表示を示す。図7Aを参照して、現在の速度705aは11700rpmであり、対応するローブ数は3、ビビリレベルは1.2である。ビビリレベル1.2は他の速度のビビリレベルよりも低いものの、所望する場合、さらにより低いビビリ速度を見つけるために、または、表示された微調整速度についてできるだけ最低のビビリレベルを見つけるために、追加の微調整が行なわれる。第2の組の微調整速度をポピュレートしている間、他のすべての試し済速度は、表示スペースの制限のため押し出され、第2の組の速度と置換えられてもよい。
【0090】
図7Bを参照して、現在の速度705bは11700rpm、測定されたビビリレベルは1.2であり、試し済速度11100、11400、および12000は、表示スペースの制限のため押し出され、速度11475、11550、11625、11775および11850と置換えられる。ビビリをさらに減少させるために、オペレータは、速度11625rpmを試す。
【0091】
図7Cを参照して、現在の速度705cは11625rpmになり、測定されたビビリレベルは1.0であり、一方、速度11700rpmは試し済速度になる。微調整速度11625の表示は図7Cにおいて楕円形状から正方形形状に変化しているが、別の実施形態では、および上述のように、微調整速度11625の表示は、たとえば微調整速度を安定速度と容易に区別できるように、楕円形状のままである、ということに留意されたい。また、ある実施形態では、異なる微調整速度の組のための微調整速度の表示は、形状、色、および/または他の識別情報によって区別されてもよい。ビビリレベルは、以前に試された速度よりも低く、オペレータはさらに、速度11550rpmを試すことを決める。
【0092】
図7Dを参照して、現在の速度705dは11550rpmになり、測定されたビビリレベルは1.1であり、一方、速度11625rpmは試し済速度になる。選択された速度および対応するビビリレベルの履歴に基づいて、オペレータは、速度11625で最小ビビリレベル1.0に達することを容易に認識でき、図7Eに示すように速度11625rpmを再起動することを決める。しかしながら、オペレータは、たとえば他の微調整速度を選択すること、および/または他の微調整速度にスクロールすることにより、1.0よりも低いビビリレベルを有する速度を探し続けることを決めてもよい。
【0093】
図8A〜8Cは、一実施形態に従った、たとえば速度バーに含まれる第1の組の微調整速度からの異なる速度が選択される場合の例示的なインターフェイス表示を示す。なお、図8Aに示した凡例は、図8B,8Cにおいても適用される。これらの図では、微調整速度は、調和数列方法を使用して計算される。図8Aを参照して、プロセス300は、図示されるように表示される第1の組の微調整速度を生成する。微調整速度の生成および/または表示は、ユーザ要求(たとえば、微調整要求またはズーム要求)に応答して行なわれる。現在の速度805a(12000rpm)は元の速度バー215の一部であり、速度バー215は、微調整プロセスの開始前に存在し、微調整速度生成プロセス中に使用される。現在の速度805aは、表4でそれぞれ計算されたような第1の組の微調整速度10588、10909、11250、11613、および12414によって包囲されている。残りの速度は、スクロール機能を介してアクセス可能にされてもよい。
【0094】
図8Bを参照して、オペレータは速度11613rpmを選択して起動した。よって、現在の速度805bは11613rpmであり、測定された対応するビビリレベルは1.2(なお、最初、ビビリレベルは表示されず、ビビリ固有のセンサデータが収集された後でのみ表示される)、ローブ数は3であり、一方、速度12000は試し済速度になる。微調整速度11613の表示は図8Bにおいて楕円形状から正方形形状に変化しているが、別の実施形態では、および上述のように、微調整速度11613の表示は、たとえば微調整速度を安定速度と容易に区別できるように、楕円形状のままである、ということに留意されたい。ビビリレベル1.2は所望の範囲内にないため、オペレータは、速度11250rpmの起動に進む。オペレータはまた、マシンを動作させる自分の体験に基づいて新しい速度を選択することを選んでもよい。この起動は、インターフェイス画面上に表示されたプロンプト(たとえば、「別の主軸回転数を選択してください」)に応答して行なわれてもよい。
【0095】
図8Cを参照して、現在の速度805cは11250rpmであり、対応するビビリレベルは1.4、ローブ数は3であり、一方、速度11613および12000は、以前に選択された速度を表わしている。速度11613は表示された速度の中で最低のビビリレベルを有するため、オペレータは、図9Aに示すように速度11613を再起動する。しかしながら、オペレータは、たとえば他の微調整速度を選択すること、および/または他の微調整速度にスクロールすることにより、1.2よりも低いビビリレベルを有する速度を探し続けることを決めてもよい。ビビリレベルの所望の範囲は、ゼロからビビリしきい値レベルまで、または、ゼロから限界切込み深さ(図5Aの線520)に対応するビビリレベルまで設定可能である。
【0096】
一実施形態では、微調整プロセスはさらに、ステップ330に従ってより精密化された調整速度を生成し、図9B〜9Eに示すようにそれらを速度バー上に表示する。なお、図9Aに示した凡例は、図9B〜9Eにおいても適用される。より精密化された微調整速度の生成および/または表示は、ユーザ要求(たとえば、微調整要求またはズーム要求)に応答して行なわれる。これらの図は、一実施形態に従った、たとえば速度バーに含まれる第2の組の微調整速度から異なる速度が選択される場合に表示される例示的なインターフェイスを示す。微調整速度は、さらなる微調整速度が生成されるべき各ローブが第2の予め定められた数(たとえば40)の部分に分割される調和数列方法を使用して計算される。一実施形態では、現在の速度または別の選択された速度は、第2の予め定められた数で分割された微調整速度の中心になるであろう。
【0097】
たとえば、現在の速度11613については、ローブ数は3であり、各ローブ数増分は1/40(=0.025)である。次に、ベース速度は3.175、3.15、3.125、(3.1)、3.075、3.05などで割られ、それは微調整速度11339、11429、11520、(11613)、11707、11803などを与える。
【0098】
図9B〜9Eは、図8A〜8Cでの速度よりも高い分解能を有する第2の組の微調整速度の表示を示す。図9Aを参照して、現在の速度905aは12000rpm、対応するローブ数は3で、ビビリレベル1.2が選択されている。ビビリレベル1.2は他の速度のビビリレベルよりも低いものの、所望する場合、さらにより低いビビリ速度を見つけるために、または、表示された微調整速度についてできるだけ最低のビビリレベルを見つけるために、追加の微調整が行なわれる。第2の組の微調整速度をポピュレートしている間、他のすべての試し済速度は、表示スペースの制限のため速度バーから押し出され、第2の組の速度と置換えられてもよい。
【0099】
図9Bを参照して、現在の速度905bは11613rpm、測定されたビビリレベルは1.2であり、試し済速度11250、11613、および12000は省略され、速度11339、11429、11520、11707および11803がポピュレートされる。ビビリをさらに減少させるために、オペレータは、速度11520rpmを試す。
【0100】
図9Cを参照して、現在の速度905cは11520rpmになり、測定されたビビリレベルは1.0であり、一方、速度11613rpmは試し済速度になる。微調整速度11520の表示は図9Cにおいて楕円形状から正方形形状に変化しているが、別の実施形態では、および上述のように、微調整速度11520の表示は、たとえば微調整速度を安定速度と容易に区別できるように、楕円形状のままである、ということに留意されたい。また、ある実施形態では、異なる微調整速度の組のための微調整速度の表示は、形状、色、および/または他の識別情報によって区別されてもよい。ビビリレベルは、以前に試された速度よりも低く、オペレータはさらに、速度11429rpmを試すことを決める。
【0101】
図9Dを参照して、現在の速度905dは11429rpmになり、測定されたビビリレベルは1.1であり、一方、速度11520rpmは試し済速度になる。オペレータは、速度11520で極小ビビリレベル1.0に達することを容易に認識でき、図9Eに示すように速度11520rpmを再起動することを決める。しかしながら、オペレータは、たとえば他の微調整速度を選択すること、および/または他の微調整速度にスクロールすることにより、1.0よりも低いビビリレベルを有する速度を探し続けることを決めてもよい。
【0102】
本開示の実施形態は2組の微調整速度を使用して説明されてきたが、他の実施形態では、たった1組の微調整速度、または3組以上の微調整速度が利用されてもよい。また、上述の説明は、速度バー、たとえば速度バー215に微調整速度の組が挿入される実施形態を主として説明しているが、微調整速度の組は別のウィンドウ(たとえば、ポップアップウィンドウ)に表示されてもよい、ということに留意されたい。
【0103】
ある実施形態では、ポップアップウィンドウは、微調整速度が計算される単一のローブのための速度のみを含んでいてもよい。これらの速度は、微調整速度のみを含んでいてもよく、もしくは、以前に計算または選択されたローブ数に対応する任意の速度も含んでいてもよい。
【0104】
別の実施形態では、ズームインおよびズームアウト機能性が、ズームインすると微調整速度が現われ始め、ズームアウトすると消えるように実現されてもよい。ズームインまたはズームアウト構成は、速度バーの一部、たとえば現在の速度または任意の他の識別された速度(たとえば、速度バーの中心に表示された速度)に注目する一部に注目する。この場合、微調整速度は複数のローブにわたっていてもよい。
【0105】
図10は、上述のさまざまなプロセスの1つ以上を実現するように構成されたコンピュータ1000のハードウェア構成の一例を示すブロック図を示す。たとえば、ある実施形態では、コンピュータ1000は、マシンを制御するように構成され、および/または、ビビリゲージ要素201、速度バー215、履歴バー220、振動表示要素225、ならびに速度データベースおよびビビリデータベースのうちの1つまたはそれらの組合せを含むCAI200を提供するように構成されている。
【0106】
図10に示すように、コンピュータ1000は、1つ以上のバス1007を介して互いに相互接続された、中央処理装置(CPU)1002、読出し専用メモリ(ROM)1004、およびランダムアクセスメモリ(RAM)1006といった回路を含む。1つ以上のバス1007はさらに、入力/出力インターフェイス1010と接続されている。入力/出力インターフェイス1010は、キーボード、マウス、マイク、リモートコントローラ、タッチスクリーンなどによって形成された入力部1012と接続されている。入力/出力インターフェイス1010はまた、たとえば入力部1012または通信部1018を介して、振動センサ105および106などのセンサに接続されている。入力/出力インターフェイス1010はまた、音声インターフェイス、(たとえば、ビビリゲージ要素201、速度バー215、履歴バー220、および振動表示要素225などの表示を出力するための)映像インターフェイス、スピーカなどによって形成された出力部1014;ハードディスク、不揮発性メモリ、データベースなどによって形成された記録部1016;ネットワークインターフェイス、モデム、USBインターフェイス、ファイアーワイヤインターフェイスなどによって形成された通信部1018;および、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル媒体1022を駆動するためのドライブ1020に接続されている。
【0107】
一実施形態によれば、CPU1002は、記録部1016に格納されたプログラムを、入力/出力インターフェイス1010およびバス1007を介して、RAM1006にロードし、次に、CAI200の要素のうちの1つまたはそれらの組合せの機能性を提供するなど、本開示を実現するように構成されたプログラムを実行する。記録部1016は、たとえば、非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体である。なお、「非一時的」という用語は、データ格納持続性(たとえば、RAM対ROM)に対する限定とは対照的な、媒体自体(すなわち、有体物であり、信号ではない)の限定である。
【0108】
図11は、上に述べたマシン100のCAI200を実現するための例示的なシステムである。たとえば、図2C図3A、および図3Bに示すフローチャートに含まれたステップのうちの1つまたはそれらの組合せが、コンピュータ1000によって実現されてもよい。インターフェイスは装置1101上に表示され、それはタッチスクリーン1102を含む。装置1101はコンピュータ1000と通信し、それは、コンピュータ1000の通信部1018とインターフェイス接続する通信リンク1106を介して装置1101から受信した情報および装置1101に送信する情報を処理する。コンピュータ1000はまた、コンピュータ1000の通信部1018とインターフェイス接続する通信リンク1104を介して、振動センサ104および105から情報を受信する。コンピュータ1000によって処理されたデータはデータベース1103に格納され、それは記録部1016の一部であってもよく、または、コンピュータ1000の通信部1018とインターフェイス接続する通信リンク1105を介して接続されてもよい。
【0109】
上に述べたさまざまなプロセスは、フローチャートとして示された順序で時系列にまたは同時に処理される必要はなく、ステップはまた、並行して、連続的に、または個々に(たとえば、並行化された、またはオブジェクト指向の態様で)処理されるものを含んでいてもよい。
【0110】
また、プログラムは、単一のコンピュータによって、または分散ベースの複数のコンピュータによって処理されてもよい。プログラムはまた、単一または複数のリモートコンピュータに実行のために転送されてもよい。
【0111】
さらに、この明細書では、「システム」という用語は、複数の構成要素(機器、モジュール(部分)、表示など)の集合体を意味する。すべての構成要素は、単一の筐体に収容されても収容されなくてもよい。したがって、各々別個の筐体に収容され、ネットワークを介して接続された複数の構成要素は、ネットワークと考えられ、単一の筐体に収容された複数のモジュールによって形成された単一の構成要素も、システムと見なされる。
【0112】
また、この技術は、具現化された場合、上述の実施形態に限定されないこと、および、さまざまな修正、変更および代替案が、それらがその精神および範囲内にある限り、この技術でなされてもよいことが、理解されるべきである。たとえば、この技術は、単一の機能がネットワークを介して複数の機器で共有され、連携して処理されるクラウドコンピューティングのために構築されてもよい。
【0113】
上述の開示はまた、以下に述べる実施形態を包含する。
(1)回路を含むシステムであって、回路は、マシンの予め定められた速度を判断し、マシンの予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別し、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択し、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるように構成されている、システム。
【0114】
(2)回路は、マシンの現在の動作速度に基づいて、マシンの予め定められた速度を判断するように構成されている、特徴(1)に記載のシステム。
【0115】
(3)回路は、マシンの予め定められた速度に対応する安定ローブを識別するように構成されている、特徴(1)または(2)に記載のシステム。
【0116】
(4)回路は、識別された安定ローブのローブ幅を判断するように構成されており、ローブ幅はマシン速度の範囲に対応しており、回路はさらに、判断されたローブ幅を第1の予め定められた数で割ることによって、第1の間隔を求め、マシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するように構成されており、第1の組の微調整速度の各々は、第1の間隔に基づいて隔てられている、特徴(1)〜(3)のうちのいずれか1つに記載のシステム。
【0117】
(5)回路は、マシンのベース速度を判断し、ベース速度および識別された安定ローブのローブ数に基づいて、マシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するように構成されている、特徴(1)〜(4)のうちのいずれか1つに記載のシステム。
【0118】
(6)回路は、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+m/第1の予め定められた数)(mは、それぞれの微調整速度に対応する連続するM個の整数のうちの1つである)という式を用いて、マシン速度の範囲から、第1の組の微調整速度に含まれるM個の微調整速度の各々を選択するように構成されている、特徴(5)に記載のシステム。
【0119】
(7)回路はさらに、判断されたローブ幅を第2の予め定められた数で割ることによって、第2の間隔を求め、マシン速度の範囲から第2の組の微調整速度を選択するように構成されており、第2の組の微調整速度の各々は、第2の間隔に基づいて隔てられており、回路はさらに、第2の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるように構成されている、特徴(4)に記載のシステム。
【0120】
(8)回路はさらに、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+n/第2の予め定められた数)(nは、それぞれの微調整速度に対応する連続するN個の整数のうちの1つである)という式を用いて、マシン速度の範囲から、第2の組の微調整速度に含まれるN個の微調整速度の各々を選択するように構成されている、特徴(6)に記載のシステム。
【0121】
(9)回路は、マシンが第1の組の微調整速度で動作する場合、ビビリレベルを測定し、第1の組の微調整速度のうちのどれが、測定されたビビリレベルのうちの最低のものに対応するかを自動的に判断するように構成されている、特徴(1)〜(8)のうちのいずれか1つに記載のシステム。
【0122】
(10)マシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択の方法であって、方法は、システムの回路によって、マシンの予め定められた速度を判断するステップと、回路によって、マシンの予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別するステップと、回路によって、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップと、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるステップとを含む、方法。
【0123】
(11)判断するステップは、マシンの現在の動作速度に基づいて、マシンの予め定められた速度を判断するステップを含む、特徴(10)に記載の方法。
【0124】
(12)安定ローブを識別するステップは、マシンの予め定められた速度に対応する安定ローブを識別するステップを含む、特徴(10)または(11)に記載の方法。
【0125】
(13)選択するステップは、識別された安定ローブのローブ幅を判断するステップを含み、ローブ幅はマシン速度の範囲に対応しており、選択するステップはさらに、判断されたローブ幅を第1の予め定められた数で割ることによって、第1の間隔を求めるステップと、マシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップとを含み、第1の組の微調整速度の各々は、第1の間隔に基づいて隔てられている、特徴(10)〜(12)のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0126】
(14)選択するステップは、マシンのベース速度を判断するステップと、ベース速度および識別された安定ローブのローブ数に基づいて、マシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップとを含む、特徴(10)〜(13)のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0127】
(15)選択するステップは、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+m/第1の予め定められた数)(mは、それぞれの微調整速度に対応する連続するM個の整数のうちの1つである)という式を用いて、マシン速度の範囲から、第1の組の微調整速度に含まれるM個の微調整速度の各々を選択するステップを含む、特徴(14)に記載の方法。
【0128】
(16)方法はさらに、判断されたローブ幅を第2の予め定められた数で割ることによって、第2の間隔を求めるステップと、マシン速度の範囲から第2の組の微調整速度を選択するステップとを含み、第2の組の微調整速度の各々は、第2の間隔に基づいて隔てられており、方法はさらに、第2の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるステップを含む、特徴(13)に記載の方法。
【0129】
(17)方法はさらに、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+n/第2の予め定められた数)(nは、それぞれの微調整速度に対応する連続するN個の整数のうちの1つである)という式を用いて、マシン速度の範囲から、第2の組の微調整速度に含まれるN個の微調整速度の各々を選択するステップを含む、特徴(15)に記載の方法。
【0130】
(17)方法はさらに、ベース速度/(識別された安定ローブのローブ数+n/第2の予め定められた数)(nは、それぞれの微調整速度に対応する連続する数である)という式を用いて、マシン速度の範囲から、第2の組の微調整速度に含まれるN個の微調整速度の各々を選択するステップを含む、特徴(15)に記載の方法。
【0131】
(18)方法は、マシンが第1の組の微調整速度で動作する場合、ビビリレベルを測定するステップと、第1の組の微調整速度のうちのどれが、測定されたビビリレベルのうちの最低のものに対応するかを自動的に判断するステップとを含む、特徴(10)〜(17)のうちのいずれか1つに記載の方法。
【0132】
(19)コンピュータによって実行されると、コンピュータにマシンのビビリを減少させるための微調整速度の選択の方法を行なわせるプログラムを格納する、非一時的コンピュータ読取可能媒体であって、方法は、マシンの予め定められた速度を判断するステップと、マシンの予め定められた速度に基づいて安定ローブを識別するステップと、識別された安定ローブに対応するマシン速度の範囲から第1の組の微調整速度を選択するステップと、第1の組の微調整速度のうちの1つ以上でマシンを動作させるステップとを含む、非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【0133】
(20)コンピュータによって実行されると、コンピュータに特徴(11)〜(18)のうちのいずれか1つに記載の方法を行なわせるプログラムを格納する、非一時的コンピュータ読取可能媒体。
【符号の説明】
【0134】
100 マシン、101 スピンドルハウジング、102 切削ツール、103 工作物、104,105 振動センサ、200 CAI、201 ゲージ要素、203 円形ダイヤル、205 しきい値マーク、207 レベル数値表示、209 レベル標識、211 固定ゲージマーク、215 速度バー、215A 微調整速度画面、220 履歴バー、225 振動表示要素、502a ピーク、520 線、1000 コンピュータ、1101 装置、1102 タッチスクリーン、1103 データベース、1104,1105,1106 通信リンク。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図10
図11