特開2016-201946(P2016-201946A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アズビル株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2016201946-電源装置 図000003
  • 特開2016201946-電源装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-201946(P2016-201946A)
(43)【公開日】2016年12月1日
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20161104BHJP
   H02J 1/00 20060101ALI20161104BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20161104BHJP
【FI】
   H02M7/12 A
   H02J1/00 309U
   G06F1/26 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-81856(P2015-81856)
(22)【出願日】2015年4月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】礒田 浩
【テーマコード(参考)】
5B011
5G065
5G165
5H006
【Fターム(参考)】
5B011DA01
5B011DB01
5B011JA21
5G065DA06
5G065MA01
5G065NA01
5G065NA02
5G065NA06
5G165DA06
5G165MA01
5G165NA01
5G165NA02
5G165NA06
5H006AA07
5H006CA01
5H006CA07
5H006CB01
5H006CC08
5H006DA04
5H006DB01
5H006DC05
(57)【要約】
【課題】入力電圧にノイズが重畳している場合であっても出力電力を安定させる。
【解決手段】交流電力を整流し、平滑化して直流電力に変換する全波整流回路4と、交流電力の周波数のうち、ノイズに対応する周波数を通過させるハイパスフィルタ回路5と、ハイパスフィルタ回路5を通過した周波数の波形を整流し、平滑化して直流電力に変換する半波整流回路6と、全波整流回路4により変換された直流電力から、半波整流回路6により変換された直流電力分の電力を消費させる電力消費回路7と、電力消費回路7により電力が消費された後の直流電力を外部に出力可能な出力端子8と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電力を整流し、平滑化して第1の直流電力に変換する第1の整流手段と、
前記交流電力の周波数のうち、ノイズに対応する周波数を通過させるフィルタ手段と、
前記フィルタ手段により通過させられた周波数の波形を整流し、平滑化して第2の直流電力に変換する第2の整流手段と、
前記第1の整流手段により変換された第1の直流電力から、前記第2整流手段により変換された第2の直流電力を消費させる電力消費手段と、
前記電力消費手段により電力が消費された後の直流電力を外部に出力可能な出力端子と、
を備えることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
外部電源から供給される交流電圧の変動を、共振回路を利用して低減し、前記交流電力を出力する定電圧変圧手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
【請求項3】
前記ノイズは、前記外部電源において発生するスイッチングノイズであることを特徴とする請求項2記載の電源装置。
【請求項4】
前記外部電源は、無停電電源装置であることを特徴とする請求項3記載の電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電源装置により発生するノイズは、出力側の機器の故障原因等になることから、できる限りノイズを低減させる必要がある。下記特許文献1には、力率改善機能を有する電源装置のノイズを低減する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−125582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電源装置の中には、例えば、定電圧変圧器を搭載した電源装置がある。この電源装置の等価回路を図2に例示する。図2に示す電源装置は、飽和リアクトルL1とコンデンサC1とで並列共振回路を形成し、不飽和リアクトルL2を直列に接続することで直列共振回路が形成されるように構成したものである。このような電源装置において、飽和リアクトルL1とコンデンサC1とを並列共振させ、入力側から不飽和リアクトルL2を通じて直列共振するように電流を供給すると、入力電圧が変動しても出力電圧をほぼ一定に保つことが可能となる。つまり、入力電圧が変動する状況下において、安定した電圧を供給することが可能となる。一方、ノイズにより入力電圧の周波数が変動する状況下では、その変動した周波数に対応する電圧が出力されることとなるため、入力電圧の周波数の変動が大きくなると、出力電圧の変動も大きくなり、出力側の機器に支障を来す要因になる。
【0005】
本発明は、入力電圧にノイズが重畳している場合であっても出力電力を安定させることができる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電源装置は、交流電力を整流し、平滑化して第1の直流電力に変換する第1の整流手段と、前記交流電力の周波数のうち、ノイズに対応する周波数を通過させるフィルタ手段と、前記フィルタ手段により通過させられた周波数の波形を整流し、平滑化して第2の直流電力に変換する第2の整流手段と、前記第1の整流手段により変換された第1の直流電力から、前記第2整流手段により変換された第2の直流電力を消費させる電力消費手段と、前記電力消費手段により電力が消費された後の直流電力を外部に出力可能な出力端子と、を備えることを特徴とする。
【0007】
外部電源から供給される交流電圧の変動を、共振回路を利用して低減し、前記交流電力を出力する定電圧変圧手段を、さらに備えることとしてもよい。
【0008】
上記ノイズは、前記外部電源において発生するスイッチングノイズであることとしてもよい。
【0009】
上記外部電源は、無停電電源装置であることとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、入力電圧にノイズが重畳している場合であっても出力電力を安定させることができる電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態における電源装置の回路構成を例示する図である。
図2】定電圧変圧器を搭載した電源装置の等価回路を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0013】
図1に、実施形態における電源装置1の回路構成を例示する。電源装置1は、定電圧変圧器(定電圧変圧手段)3と、全波整流回路(第1の整流手段)4と、ハイパスフィルタ回路(フィルタ手段)5と、半波整流回路(第2の整流手段)6と、電力消費回路(電力消費手段)7と、出力端子8と、を備える。
【0014】
電源装置1は、外部電源である交流電源2から供給される交流の電力を直流の電力に変換し、出力端子8側に接続される電子機器に供給する。交流電源2としては、例えば、無停電電源装置(UPS)等のバッテリを搭載した電源を採用することができる。バッテリを搭載した電源では、バッテリから商用周波数(50Hzまたは60Hz)の電力を供給する際に、例えばインバータのスイッチング動作によってノイズ(スイッチングノイズ)が発生し、このノイズが高調波(高周波)となる。発生した高調波は、定電圧変圧器3を通過し、直流出力電圧に高調波リップルとして重畳するため、出力電圧を上昇させる要因になる。本発明は、このような高調波リップルを電力消費回路7で消費させることで、電源装置1から出力する電力を安定させるものである。本願明細書において、高調波とは、商用周波数よりも大きな周波数の波形をいうこととする。
【0015】
なお、交流電源2として採用する電源は、バッテリを搭載した電源に限定されず、商用電源等のバッテリを搭載していない電源であってもよい。商用電源であっても、商用周波数の基本波が高調波のノイズによって歪むことがあり、このような場合に、本発明の電源装置1を用いることで、高調波リップルを電力消費回路で消費させて、出力電力を安定させることができるためである。
【0016】
定電圧変圧器3は、交流電源2から供給される交流電圧の変動を、共振回路を利用して低減したうえで、交流電力を出力する。定電圧変圧器3の等価回路を、図2に例示する。定電圧変圧器3は、例えば、飽和リアクトルL1とコンデンサC1とで並列共振回路を形成し、不飽和リアクトルL2を直列に接続することで直列共振回路が形成されるように構成する。
【0017】
定電圧変圧器3を備えることで、入力電圧が変動しても共振回路による共振現象を利用して出力電圧をほぼ一定に保つことが可能となる。つまり、入力電圧の変動に対して、安定した電圧を供給することが可能となる。
【0018】
全波整流回路4は、定電圧変圧器3から出力される交流電力を整流し、平滑化して直流電力(第1の直流電力)に変換する。全波整流回路4は、例えば、ブリッジ整流回路41と、コンデンサ42とを含む。
【0019】
ブリッジ整流回路41は、定電圧変圧器3から出力される交流電力を整流する。コンデンサ42は、ブリッジ整流回路41により整流された電力を平滑化し、その平滑化した後の直流電力に対応する電荷を蓄電する。
【0020】
全波整流回路4のコンデンサ42に蓄えられる電荷は、定電圧変圧器3から出力される交流電力に基づくものであるため、交流電力の基本波を歪ませている高調波のノイズに対応する電荷も含まれることとなる。
【0021】
ハイパスフィルタ回路5は、定電圧変圧器3から出力される交流電力の周波数のうち、高調波ノイズに対応する周波数を通過させる。ハイパスフィルタ回路5の遮断周波数は、商用周波数を遮断し、商用周波数よりも高い周波数を通過させることができる値に設定する。ハイパスフィルタ回路5は、例えば、コンデンサ51と、抵抗52とを含む。
【0022】
半波整流回路6は、ハイパスフィルタ回路5を通過した周波数の波形を整流し、平滑化して直流電力(第2の直流電力)に変換する。半波整流回路6は、例えば、ダイオード61と、コンデンサ62とを含む。
【0023】
ダイオード61は、ハイパスフィルタ回路5を通過した周波数の波形に対応する電流のうち、正の電流のみを電力消費回路7側に流す。コンデンサ62は、ダイオード61により整流された電力を平滑化し、その平滑化した後の直流電力に対応する電荷を蓄電する。
【0024】
半波整流回路6のコンデンサ62に蓄えられる電荷は、ハイパスフィルタ回路5を通過した高調波ノイズに対応する電荷となる。
【0025】
電力消費回路7は、全波整流回路4で変換された直流電力から、半波整流回路6で変換された直流電力分の電力を消費させる。電力消費回路7は、例えば、オペアンプ71と、トランジスタ(スイッチング素子)72と、抵抗73とを含む。
【0026】
オペアンプ71は、非反転入力端子の電圧と抵抗73の電圧が等しくなるようにトランジスタ72を制御する。具体的に、入力電圧に高調波ノイズが重畳している場合には、オペアンプ71の非反転入力端子の電圧が上昇するため、オペアンプ71の出力が大きくなり、トランジスタ72の出力電流が大きくなる。抵抗73の電流は、トランジスタ72の電流と等しくなる。したがって、トランジスタ72の出力電流が大きくなると、抵抗73の電流も大きくなり、抵抗73の電圧が上昇する。これにより、オペアンプ71の反転入力端子の電圧が非反転入力端子の電圧と等しくなる。一方、入力電圧に高調波ノイズが重畳しない場合には、オペアンプ71の出力は0Vとなり、トランジスタ72はオフ状態となる。
【0027】
このように電力消費回路7を構成することで、半波整流回路6のコンデンサ62に高調波ノイズに相当する電荷が蓄えられると、その電荷分の電流を抵抗73に流すことができる。抵抗73に流れる電流は、全波整流回路4のコンデンサ42に蓄えられた電荷によって流れる。したがって、抵抗73に流れた電流分の電荷が、全波整流回路4のコンデンサ42に蓄えられた電荷から消費されることとなるため、高調波ノイズに相当するリップル電力分を消費することができる。
【0028】
出力端子8は、電力消費回路7により電力が消費された後の直流電力を外部の電子機器に出力するための端子である。つまり、出力端子8は、定電圧変圧器3から出力された交流電力に対応する直流電力から、当該交流電力の基本波を歪ませている高調波ノイズに相当するリップル電力分を取り除いた電力を、電子機器に供給することになる。
【0029】
以上のように、実施形態における電源装置1によれば、全波整流回路4を備えることで、交流電力を整流し、平滑化して直流電力に変換することができ、ハイパスフィルタ回路5を備えることで、交流電力の周波数のうち、ノイズに対応する周波数を通過させることができ、半波整流回路6を備えることで、ハイパスフィルタ回路5を通過した周波数の波形を整流し、平滑化して直流電力に変換することができ、電力消費回路7を備えることで、全波整流回路4により変換された直流電力から、半波整流回路6により変換された直流電力分の電力を消費させることができ、出力端子8を備えることで、電力消費回路7により電力が消費された後の直流電力を外部に出力することができる。
【0030】
これにより、入力電圧に高調波ノイズが重畳している場合であっても出力電力を安定させることが可能となる。
【0031】
また、実施形態における電源装置1によれば、定電圧変圧器3を備えることで、交流電源2から供給される交流電圧の変動を、共振回路を利用して低減し、交流電力を出力することができる。
【0032】
これにより、入力電圧が変動しても共振回路による共振現象を利用して出力電圧をほぼ一定に保つことが可能となり、入力電圧の変動に対して、安定した電圧を供給することが可能となる。
【符号の説明】
【0033】
1…電源装置
2…交流電源
3…定電圧変圧器
4…全波整流回路
5…ハイパスフィルタ回路
6…半波整流回路
7…電力消費回路
8…出力端子
41…ブリッジ整流回路
42…コンデンサ
51…コンデンサ
52…抵抗
61…ダイオード
62…コンデンサ
71…オペアンプ
72…トランジスタ
73…抵抗
図1
図2