特開2016-202887(P2016-202887A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2016202887-完全に漏れを防ぐ装着型パッド 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-202887(P2016-202887A)
(43)【公開日】2016年12月8日
(54)【発明の名称】完全に漏れを防ぐ装着型パッド
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/47 20060101AFI20161111BHJP
   A61F 5/453 20060101ALI20161111BHJP
【FI】
   A61F13/47 100
   A61F5/453
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2016-36983(P2016-36983)
(22)【出願日】2016年2月29日
(31)【優先権主張番号】特願2015-83447(P2015-83447)
(32)【優先日】2015年4月15日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】515103663
【氏名又は名称】株式会社ヒルマンズ
(74)【代理人】
【識別番号】100092406
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 信太郎
(72)【発明者】
【氏名】岡 正二
(72)【発明者】
【氏名】岡 康子
(72)【発明者】
【氏名】岡 浩章
【テーマコード(参考)】
3B200
4C098
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA13
3B200AA14
3B200BA01
3B200CA12
3B200CB03
3B200CB11
3B200DA15
3B200DB26
3B200DD10
3B200DE04
4C098AA09
4C098CC21
4C098CC23
4C098CC24
4C098CC27
4C098CC33
4C098CE05
4C098CE08
4C098CE17
(57)【要約】
【課題】日常生活する人も寝たきりの人も対象で、完全に尿漏れを防止でき、且つ介護にも負担のかからない着脱が容易な装着型パッドを提供する。
【解決手段】内部に吸水材12を備え、外側が水を通さない袋11となっていて、 該袋の入口に開口13を備え、該開口の周囲に鍔部14を備えた袋型パッド10と、体に密着する素材からなり、着用者の股間前部が位置する部分に、上部に切断部22を備えたOリング21と、該切断部に接続した開閉具23a、23bを備えたパッド固定パンツ20と、からなり、鍔部14の外径はOリング21の内径よりも大きい。この装着型パッドを用い、パッド固定パンツ20のOリング21と開閉具23a、23bを開き、袋型パッド10の鍔部14を着用者の尿道出口32周辺に密着し、パンツ20のOリング21と開閉具23a、23bを閉じることで使用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に吸水材を備え、外側が水を通さない袋となっていて、該袋の入口に開口を備え、該開口の周囲に鍔部を備えた袋型パッドと、
体に密着する素材からなり、着用者の股間前部が位置する部分に、上部に切断部を備えたOリングと、該切断部に接続した開閉具を備えたパッド固定パンツと、からなり、
前記鍔部の外径は前記Oリングの内径よりも大きいことを特徴とする装着型パッド。
【請求項2】
前記鍔部の内周に、一端を尿道に挿入し、他端を前記袋型パッドの内部に解放したチュウブをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の装着型パッド。
【請求項3】
請求項1に記載の装着型パッドを用い、前記パンツの前記Oリングと前記開閉具を開き、前記袋型パッドの鍔部を着用者の尿道出口周辺に密着し、前記パンツの前記Oリングと前記開閉具を閉じる、ことを特徴とする装着型パッドの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護用品に係り、特に尿の漏れを防ぐパッド等の介護用品に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、尿の漏れを防ぐ介護用品は、パンツ型、パッド型等がある。大小便に係わらず、パンツ型或いはパッド型で対応するとしても、特に寝たきりの状態では、股間全体が濡れることは不快であり、介護も大変である。また、日常生活をする場合でも、横から漏れる場合があり、多少の臭いも気になり苦痛である。
【0003】
従来から、上記介護用品について、種々の提案がなされている(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、特許文献1に提案のものは、腹上に尿取り袋を置くもので、仰向けに寝たきりの場合は良いが、そうでなければ、例えば寝返りを打つ場合などに外れやすく着用が難しいと思われる。特許文献2に提案のものも、同様に、日常生活をする場合には外れやすく着用が難しいと思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−30032号公報
【特許文献2】特開2014−180525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、日常生活する人も寝たきりの人も対象で、完全に尿漏れを防止でき、且つ介護にも負担のかからない着脱が容易な装着型パッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の装着型パッドは、内部に吸水材を備え、外側が水を通さない袋となっていて、該袋の入口に開口を備え、該開口の周囲に鍔部を備えた袋型パッドと、体に密着する素材からなり、着用者の股間前部が位置する部分に、上部に切断部を備えたOリングと、該切断部に接続した開閉具を備えたパッド固定パンツと、からなり、鍔部の外径はOリングの内径よりも大きいことを特徴とする。
【0007】
また、上記記載の装着型パッドを用い、パッド固定パンツのOリングと開閉具を開き、袋型パッドの鍔部を着用者の尿道出口周辺に密着し、前記パンツのOリングと開閉具を閉じる、ことを特徴とする。これにより、例えば寝返りを打っても外れることなく、且つ完全に尿漏れを防止でき、且つ介護にも負担のかからない着脱が容易な装着型パッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施例の装着型パッドの着用時の断面図である。
図2】パッド固定パンツに装着型パッドを着用した段階の正面図である。
図3】パッド固定パンツのOリングと開閉具を開き、装着型パッドを着用する段階の正面図である。
図4】本発明の他の実施例の装着型パッドの着用時の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図3を参照して説明する。なお、各図中、同一または相当する部材または要素には、同一の符号を付して説明する。
【0010】
図1は、本発明の装着型パッドを股間に着用した状態を示す。この装着型パッド10は、内部に吸水材11を備え、外側が水を透さない袋12となっていて、該袋12の入口に開口13を備え、該開口の周囲に鍔部14を備えた袋型パッドである。吸水材11は高分子ポリマー等からなる市販の尿取りパッドの適用が可能である。
【0011】
鍔部14は、円板リング状であり、人体に直接接触するので、適度の柔らかさを有すると共に、可燃物ゴミ処理が可能な紙等の素材からなることが好ましい。袋12は開口13の外側が円板リング状の鍔部14の内周側に接続固定される。袋12も同様に可燃物ゴミ処理が可能な紙等の素材からなることが好ましい。
【0012】
図2および図3は、パッド固定パンツを示す。このパンツ20は体に密着する伸縮性を有する素材からなる。この素材は体に密着しやすく、着用者の股間前部が適度に締めあげられる様な感覚になることが好ましく、その部分は伸び縮みし易いゴム入りの布で出来ていて、汗などを吸収し易い材料が好ましい。また、伸縮性を有する繊維のみからなるものでもよく、寝返りを打っても、上記装着型パッドが外れないことが必要である。
【0013】
パンツ20には、装着者の股間前部にOリング21で囲まれた開口があり、該Oリング21は上部に切断部22を備え、ゴム等の素材からなり開けるようになっている(図3参照)。Oリング21の切断部22の上部はファースナーまたは重ね合わせるだけで布を止めることができるテープ等の開閉具23a、23bに接続されている。ここで、鍔部14の外径はOリング21の内径よりも大きい。
【0014】
図3に示すように、開閉具23a、23bとOリング21を開き、装着型パッド10の鍔部14を装着者の股間前部31の尿道出口32を取り囲むように、その周辺に密着させる。そして、開閉具23a、23bとOリング21を閉じると、鍔部14の外径はOリング21の内径よりも大きいので、図1および図2に示すように、尿道出口32が鍔部14の内周の開口13に位置し、鍔部14が尿道出口32周辺の股間前部31に密着し、鍔部14がOリング22により押さえられる。よって、体に密着する素材からなるパンツ21の締め付け力により袋11の鍔部14が尿道出口32を取り囲む股間前部31に密着した構造が得られる。
【0015】
従って、尿道出口32から出た尿は袋11に収容され、袋11から出ないので、これにより尿漏れが完全に防止される。そして、パンツ20は体に密着する素材からなるので、寝たきりの着用者が寝返りをしても、鍔部14が尿道出口32の周辺から外れることがない。なお、日常生活者が着用する場合は、袋11を内部に保持する市販のパンツを着用しパッドを保持するようにする。パンツとパッドは位置ずれが無いようにテープ等で固定することが好ましい。
【0016】
装着型パッド10の交換に際しては、図3に示すように、開閉具23a、23bとOリング21を開き、使用済みの装着型パッド10を取り外し、新規の装着型パッド10の鍔部14を着用者の尿道出口32周辺に密着し、開閉具23a、23bとOリング21を閉じることによって行える。これにより、脱着が極めて簡単で、鍔部14が尿道出口32の周辺にしっかり固定され、外れ難く、寝たきりの着用者の介護等の手間が著しく軽減される。
【0017】
女性用には、図4に示すように、リング状の鍔部14の開口部13に尿道に挿しこめるチュウブ15を備えても良い。チュウブ15の一端を尿道に挿入し、チュウブ15の他端を袋型パッド10内に開放することで、尿の漏れをより確実に防止できる。
【0018】
これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、尿漏れ防止用介護用品に好適に利用可能である。
図1
図2
図3
図4