技術分野
コンクリート構造物の施行に使用される型枠板を形鋼に着脱可能に固定する型枠板固定器具
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】型枠板をH形鋼に手間を要せず短時間に効率よく固定することができ、型枠板をH形鋼に強固に固定することができる型枠板固定器具を提供する。
【解決手段】型枠板固定器具10Aでは、第1固定角パイプ17(固定部材11)をH形鋼のフランジの外面側に位置させ、楔受け部材12をフランジの内面側に位置させるとともに、型枠板を第1固定角パイプ17とフランジの外面との間に配置した後、楔受け部材12の第1傾斜板と楔部材14の第2傾斜板とを当接させた状態で楔部材14を楔受け部材14とフランジの内面との間に挿入し、長ナットに螺着されたボルト15を利用して楔部材14を前後方向前方へ次第にスライドさせることで、フランジの内面に対する楔部材14の対向面の密着力が次第に強くなり、型枠板が第1固定角パイプ17とH形鋼のフランジの外面との間に強固に固定される。
【選択図】図1
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
前記特許文献1に開示の耐震補強用型枠支持金具を利用してH形鋼に堰板を固定するには、型枠支持材に設置された高さ調整ボルトを回転させ、堰板とバタ材との厚みを確保しつつ、高さ調整ボルトの上面がH形鋼の下フランジの下面に当接するように高さを調節する。次に、主固定ボルトおよび副固定ボルトを回転させ、それらボルトによってH形鋼の下フランジをその上面側から締め付け、バタ材の介在下に型枠支持材によって堰板をH形鋼の下フランジに固定する。この耐震補強用型枠支持金具は、高さ調整ボルトを回転させて高さを調節する手順と、型枠支持材と堰板との間にバタ材の介在させる手順と、主固定ボルトや副固定ボルトを回転させて型枠支持材によって堰板をH形鋼の下フランジに固定する手順とが必要となり、H形鋼に対する堰板の固定に手間と時間とを要し、堰板をH形鋼に手間を要せず短時間に効率よく固定することができない。また、主固定ボルトよりも副固定ボルトを多く回転させると、型枠支持材がH形鋼の下フランジに対して傾斜するから、型枠支持材によって堰板をH形鋼の下フランジに強固に固定するには主固定ボルトおよび副固定ボルトによるH形鋼の下フランジの締め付け具合を最適に調整する必要がある。
本発明の目的は、型枠板を形鋼に手間を要せず短時間に効率よく固定することができ、型枠板を形鋼に強固に固定することができる型枠板固定器具を提供することにある。本発明の他の目的は、ボルトの締め付け具合を調整することなく型枠板を形鋼に容易に固定することができる型枠板固定器具を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するための本発明の前提は、コンクリート構造物の施行に使用される型枠板を形鋼に着脱可能に固定する型枠板固定器具である。
【発明の効果】
本発明にかかる型枠板固定器具によれば、固定部材を形鋼のフランジの外面側に位置させ、楔受け部材をフランジの内面側に位置させるとともに、型枠板を固定部材とフランジの外面との間に配置した後、楔受け部材の第1傾斜ガイドと楔部材の第2傾斜ガイドとを当接させた状態で楔部材を楔受け部材とフランジの内面との間に挿入し、螺着部材に螺着されたボルトを利用して楔部材を前後方向前方へ次第にスライドさせると、楔受け部材と楔部材との縦方向の寸法が次第に拡大し、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に強くなり、型枠板が固定部材とフランジの外面とに挟まれた状態で固定部材とフランジとの間に固定されるから、楔部材を固定部材とフランジの外面との間に配置しつつ、ボルトを利用して楔部材を前後方向前方へスライドさせるだけで型枠板を固定部材とフランジの外面との間に固定することができ、型枠板を形鋼に手間を要せず短時間に効率よく固定することができる。型枠板固定器具は、楔受け部材と楔部材とを利用して型枠板を形鋼のフランジに強固に固定することができ、ボルトの締め付け具合を調整することなく型枠板を形鋼に容易に固定することができる。また、螺着部材に螺着されたボルトを利用して楔部材を前後方向後方へ次第にスライドさせると、楔受け部材と楔部材との縦方向の寸法が次第に縮小し、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に弱くなり、固定部材とフランジの外面とに対する型枠板の固定が解除されるから、形鋼のフランジに対する型枠板の固定を容易に解除することができ、フランジから型枠板を容易に取り外すことができる。
固定部材が連結板に固定されて連結板から前後方向前方へ延びる第1固定角パイプから作られ、固定部材の前後方向の長さ寸法が形鋼のフランジの前後方向の長さ寸法と略同一またはフランジの前後方向の長さ寸法よりも長い型枠板固定器具は、螺着部材に螺着されたボルトを利用して楔部材を前後方向前方へ次第にスライドさせることで、楔部材の縦方向の寸法が次第に拡大し、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に強くなり、形鋼のフランジの前後方向の長さ寸法と略同一またはフランジの前後方向の長さ寸法よりも長い第1固定角パイプによって型枠板をフランジに向かって確実に押さえ付けることができ、第1固定角パイプを利用して型枠板をフランジの外面に強固に固定することができる。
固定部材が連結板から前後方向前方へ延びる第1固定角パイプと、第1固定角パイプにスライド可能に設置されたスライド角パイプとから形成され、スライド角パイプを前後方向前方と前後方向後方とのいずれか一方へスライドさせることで、固定部材の前後方向の長さ寸法を変更可能であるの型枠板固定器具は、前記従来技術の耐震補強方法において、H形鋼が既設のコンクリート構造物の柱や梁の前(外側)に所定寸法離間して配置されるが、フランジの長さ寸法が長い形鋼を使用する場合、スライド角パイプを前後方向前方へスライドさせて固定部材の前後方向の長さ寸法を長くすることで、型枠板を固定部材と長さ寸法が長いフランジの形鋼との間に確実に固定することができる。逆に、フランジの長さ寸法が短い形鋼を使用する場合、スライド角パイプを前後方向後方へスライドさせて固定部材の前後方向の長さ寸法を短くすることで、固定部材が嵩張ることなく、型枠板を固定部材と長さ寸法が短いフランジの形鋼との間に固定することができる。
楔受け部材が連結板に固定されて連結板から前後方向前方へ延びる第2固定角パイプと、前後方向へ延びる楔受け本体とから形成され、楔受け本体が第2固定角パイプの固定部材に対向する側壁に固定された第1平坦板と、第1平坦板に連接されて第1平坦板の幅方向へ離間対向し、第1楔部材の後端部から前端部に向かうにつれて固定部材に次第に近づくように傾斜する上り勾配の一対の第1傾斜板とから形成され、楔部材が対向面を有して固定部材に並行して前後方向へ延びる延びる第2平坦板と、第2平坦板に連接されて該第2平坦板の幅方向へ離間対向し、楔部材の後端部から前端部に向かうにつれて楔受け部材から次第に離間するように傾斜する下り勾配の一対の第2傾斜板とから形成されている型枠板固定器具は、楔受け部材の第1傾斜板と楔部材の第2傾斜板とを当接させた状態で楔部材を楔受け部材とフランジの内面との間に挿入し、螺着部材に螺着されたボルトを利用して楔部材を前後方向前方へ次第にスライドさせることで、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に強くなり、型枠板が固定部材とフランジの外面とに挟まれた状態で固定部材とフランジとの間に固定されるから、楔受け部材のそれら第1傾斜板と楔部材のそれら第2傾斜板とを利用することで、型枠板を固定部材とフランジの外面との間に容易かつ強固に固定することができる。
楔受け部材の第1傾斜板と楔部材の第2傾斜板との当接状態を維持する一対のガイド板がそれら第1傾斜板に連接されて第1傾斜板から固定部材に向かって縦方向へ延び、楔部材を楔受け部材とフランジの内面との間に挿入したときに、楔部材のそれら第2傾斜板がそれらガイド板の間に位置した状態で、第1傾斜板と第2傾斜板とが当接する型枠板固定器具は、ガイド板によって楔受け部材の第1傾斜板と楔部材の第2傾斜板との当接状態が維持され、楔受け部材の第1傾斜板と楔部材の第2傾斜板との常時当接させた状態で楔部材を前後方向前方や前後方向後方へスライドさせることができるから、楔受け部材のそれら第1傾斜板と楔部材のそれら第2傾斜板とを利用して型枠板を固定部材とフランジの外面との間に確実に固定することができるとともに、形鋼のフランジに対する型枠板の固定を容易に解除することができる。
ボルトが楔部材の後端部に位置する第2傾斜板の間に回転可能に設置された頭部と、頭部から楔部材の前端部に向かって前後方向へ延びる螺子部とを有し、螺着部材が楔受け部材の前端部に位置するそれら第1傾斜板の間に配置された長ナットと、長ナットをそれら第1傾斜板の間に遊動可能に設置する線材とから形成され、ボルトの螺子部を長ナットに螺着しつつボルトを一方へ回転させると、ボルトが前後方向前方へ移動しつつ楔部材が前後方向前方へ次第にスライドし、型枠板が第1固定角パイプと形鋼のフランジの外面との間に固定され、長ナットに螺着されたボルトを他方へ回転させると、ボルトが前後方向後方へ移動しつつ楔部材が前後方向後方へ次第にスライドし、第1固定角パイプと形鋼のフランジの外面とに対する型枠板の固定が解除される型枠板固定器具は、長ナットに螺着されたボルトを一方へ回転させてボルトを長ナットに次第に進入させることで、楔部材が前後方向前方へ次第にスライドするから、ボルトと長ナットとを利用して楔部材を前後方向前方へ確実にスライドさせることができる。型枠板固定器具は、長ナットに螺着されたボルトの前後方向前方への移動にともなって楔部材が前後方向前方へ次第にスライドし、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に強くなるから、楔受け部材と楔部材とを利用して型枠板を形鋼のフランジに強固に固定することができる。型枠板固定器具は、長ナットに螺着されたボルトを他方へ回転させてボルトを長ナットから次第に抜き出すことで、楔部材が前後方向後方へ次第にスライドするから、ボルトと長ナットとを利用して楔部材を前後方向後方へ確実にスライドさせることができる。型枠板固定器具は、長ナットに螺着されたボルトの前後方向後方への移動にともなって楔部材が前後方向後方へ次第にスライドし、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に弱くなるから、形鋼のフランジに対する型枠板の固定を容易に解除することができる。
線材が楔受け部材の前端部に位置するそれら第1傾斜板の間に延びるとともに、長ナットの前端部を貫通しつつそれら第1傾斜板に取り付けられ、長ナットがそれら第1傾斜板の間において線材を中心に縦方向へ旋回可能である型枠板固定器具は、ボルトが長ナットに次第に進入して楔受け部材と楔部材との縦方向の寸法が次第に拡大する場合、ボルトが頭部から長ナットに向かって上り勾配に次第に傾斜するが、長ナットが線材を中心に縦方向へ旋回し、長ナットがボルトの傾斜に追従するから、ボルトの螺子部を長ナットにスムースに螺着させることができ、ボルトと長ナットとを利用して楔部材を前後方向前方へスムースにスライドさせることができるとともに、楔受け部材と楔部材とを利用して型枠板を形鋼のフランジに強固に固定することができる。
ボルトが楔受け部材の前端に位置する第1傾斜板の間に配置された頭部と、頭部を楔受け部材の前端に回転不能に位置させる第1板材と、頭部から楔受け部材の後端部に向かって前後方向へ延びる螺子部とを有し、螺着部材が楔部材の後端に位置するそれら第2傾斜板の間に配置されたナットと、ナットを楔部材の後端に位置させる第2板材とから形成され、ボルトの螺子部を第2板材に穿孔されたボルト孔に挿通するとともに第2板材の外側に露出する螺子部にナットを螺着し、ナットを一方へ回転させると、ナットがボルトの前後方向前方へ移動しつつ楔部材が前後方向前方へ次第にスライドし、型枠板が第1固定角パイプと形鋼のフランジの外面との間に固定され、ナットを他方へ回転させると、ナットがボルトの前後方向後方へ移動しつつ楔部材が前後方向後方へ次第にスライドし、第1固定角パイプと形鋼のフランジの外面とに対する型枠板の固定が解除される型枠板固定器具は、ナットを一方へ回転させてナットをボルトの前後方向前方へ次第に移動させることで、楔部材が前後方向前方へ次第にスライドするから、ナットとボルトとを利用して楔部材を前後方向前方へ確実にスライドさせることができる。型枠板固定器具は、ボルトに螺着されたナットを一方へ回転させてナットをボルトの前後方向前方へ移動させることによって楔部材が前後方向前方へ次第にスライドし、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に強くなるから、楔受け部材と楔部材とを利用して型枠板を形鋼のフランジに強固に固定することができる。型枠板固定器具は、ボルトに螺着されたナットを他方へ回転させてナットをボルトの前後方向後方へ次第に移動させることで、楔部材が前後方向後方へ次第にスライドするから、ナットとボルトとを利用して楔部材を前後方向後方へ確実にスライドさせることができる。型枠板固定器具は、ボルトに螺着されたナットを他方へ回転させてナットをボルトの前後方向後方へ移動させることによって楔部材が前後方向後方へ次第にスライドし、フランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に弱くなるから、形鋼のフランジに対する型枠板の固定を容易に解除することができる。
ボルトの頭部が第1板材に回転不能に固定され、第1板材とともに楔受け部材の前端に位置するそれら第1傾斜板の間において縦方向へ移動可能に配置され、第2板材が楔部材の後端に位置するそれら第2傾斜板の間において縦方向へ移動可能に配置され、ナットに螺着されたボルトが第2板材とともにそれら第2傾斜板の間において縦方向へ移動可能に配置される型枠板固定器具は、ナットがボルトの前後方向前方へ次第に移動して楔受け部材と楔部材との縦方向の寸法が次第に拡大する場合、ボルトがナットから頭部に向かって上り勾配に次第に傾斜するが、第1板材に固定されたボルトの頭部が第1板材とともにそれら第1傾斜板の間において縦方向へ移動可能であるとともに、ナットに螺着されたボルトが第2板材とともにそれら第2傾斜板の間において縦方向へ移動可能であり、ナットがボルトの傾斜に追従するから、ナットをボルトにおいてスムースに回転させることができ、ボルトとナットとを利用して楔部材を前後方向前方へスムースにスライドさせることができるとともに、楔受け部材と楔部材とを利用して型枠板を形鋼のフランジに強固に固定することができる。
形鋼がH形鋼であり、固定部材をH形鋼のフランジの外面側に位置させ、楔受け部材をH形鋼のフランジの内面側であってフランジとH形鋼のウェブとの間に位置させるとともに、型枠板を固定部材とH形鋼のフランジの外面との間に配置した後、楔受け部材とH形鋼のフランジの内面との間に楔部材を挿入する型枠板固定器具は、楔部材を固定部材とH形鋼のフランジの外面との間に配置しつつ、ボルトを利用して楔部材を前後方向前方へスライドさせるだけで型枠板を固定部材とH形鋼のフランジの外面との間に固定することができ、型枠板をH形鋼に手間を要せず短時間に効率よく固定することができる。型枠板固定器具は、螺着部材に螺着されたボルトを利用して楔部材を前後方向後方へ次第にスライドさせると、H形鋼のフランジの内面に対する楔部材の対向面の密着力が次第に弱くなり、固定部材とH形鋼のフランジの外面とに対する型枠板の固定が解除されるから、H形鋼のフランジに対する型枠板の固定を容易に解除することができ、H形鋼のフランジから型枠板を容易に取り外すことができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】一例として示す型枠板固定器具の斜視図。
【図2】図1とは異なる方向から見た型枠板固定器具の斜視図。
【図3】型枠板固定器具に使用される楔受け部材の側面図。
【図4】図3の楔受け部材の底面図。
【図5】型枠板固定器具に使用される楔部材の側面図。
【図6】図5の楔部材の上面図。
【図7】H形鋼に型枠板を固定したときの型枠板固定器具具の斜視図。
【図8】H形鋼に型枠板を固定したときの型枠板固定器具具の側面図。
【図9】他の一例として示す型枠板固定器具の側面図。
【図10】型枠板固定器具に使用される楔受け部材の側面図。
【図11】図10の楔受け部材の底面図。
【図12】型枠板固定器具に使用される楔部材の側面図。
【図13】図12の楔部材の上面図。
【図14】H形鋼に型枠板を固定したときの型枠板固定器具具の側面図。
【図15】他の一例として示す型枠板固定器具の側面図。
【図16】H形鋼に型枠板を固定したときの型枠板固定器具具の側面図。
10A 型枠板固定器具具
10B 型枠板固定器具具
10C 型枠板固定器具具
11 固定部材
12 楔受け部材
13 連結板
14 楔部材
15 ボルト
16 螺着部材
17 第1固定角パイプ
18 前端部
19 中間部
20 後端部
21 第2固定角パイプ
22 楔受け本体
23 前端部
24 中間部
25 後端部
26 第1平坦板
27a,b 第1傾斜板
28a,b 第1傾斜ガイド
29a,b ガイド板
30 前端部
31 中間部
32 後端部
33 第2平坦板
34a,b 第2傾斜板
35 対向面
36a,b 第2傾斜ガイド
37 後端
38 頭部
39 螺子部
40 固定金具
41 固定部
42 支持部
43 ビス
44 長ナット
45 線材(ピン)
46 H型鋼
47 型枠板
48 フランジ
49 ウェブ
50 前端
51 第1板材
52 当接部
53 支持部
54 後端
55 ナット
56 第2板材
57 第1固定角パイプ
58 スライド角パイプ
59 延出部
60 連結部
61 ボルト挿通孔
62 ボルト挿通孔
63 固定ボルト
64 スペーサ
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