【解決手段】複数の利用者の各々から画像領域の補正値を複数の利用者の各々と関連付けて受け取る事前受付部と、複数の利用者を撮影して第一画像を取得する第一撮影部と、第一画像における複数の利用者の各々が撮影されている画像領域を各々に関連付けて受け付けられた補正値に応じた補正を個別に行い最終画像を生成する編集部とを具備するプリントシール機を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係るプリントシール機について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
【0014】
<第1実施形態>
図1は本発明の一実施形態によるプリントシール機1の斜視図及び上面図である。プリントシール機1は、撮影空間121と編集空間131とを内部に有する。撮影空間121と編集空間131とのそれぞれは、
図1に示すようにカーテンとプリントシール機1の筐体によって外部の空間と区別がされている。
【0015】
また、プリントシール機1は、筐体前方に、事前受付タッチパネル113を有している。また、
図1に示すように、事前受付タッチパネル113の上方にカメラ112が設置されていてもよい。
【0016】
プリントシール機1の利用者は、事前受付タッチパネル113の前方に位置し、事前受け付けを行う。事前受け付けにおいては、利用者が登録会員であるかどうかの入力や、利用者が次に移動する撮影空間121において利用者を撮影して得られる画像の補正値の入力などを行うことができる。登録会員とは、撮影空間121において利用者を撮影して得られる画像、また、撮影空間121の後に移動する編集空間131において画像を編集した結果の画像を、クラウドサーバなどにアップロードするなどの特典を得ることができる会員である。登録会員になるには、事前受付タッチパネル113においてメールアドレス、パスワード、氏名などを入力したり、利用者が携帯端末やパーソナルコンピュータによりクラウドサーバなどにアクセスしてメールアドレス、パスワード、氏名などを入力したりする。
【0017】
本発明の一実施形態においては、利用者が事前受付タッチパネル113において画像の補正値の入力を行うと、その補正値は、利用者に関連付けられる。関連付けは、例えば、補正値が、補正値を利用者が事前受付タッチパネル113に入力しているときにカメラ112により撮影して得られる画像に関連付けられるようになっていてもよい。また、利用者が複数人のグループを構成している場合には、事前受付タッチパネル113に補正値を入力する場合に、その利用者が何番目に補正値を入力する人であるかを用いて関連付けを行うこともできる。
【0018】
利用者は、事前受付タッチパネル113において、事前受け付けが終了し、撮影空間121に他の利用者がいなければ、利用者は撮影空間121に移動する。撮影空間において、利用者は設置されたカメラの前で好みの位置に配置し、好みの表情や姿勢を決める等の準備をして撮影を行う。
【0019】
撮影空間121での撮影が終了すると、次に利用者は、編集空間131に移動し、撮影空間121において撮影された画像の編集を行う。編集空間131には、ディスプレイとタッチペンなどが配置されている。撮影空間121において撮影して得られた画像がディスプレイに表示されると、利用者は、タッチペンなどを用いて表示された画像を編集することができる。このとき、ディスプレイに表示される画像は、事前受付タッチパネル113において利用者が入力した補正値が、利用者ごとに適用されて得られた画像となる。すなわち、事前受付タッチパネル113において入力された補正値は、利用者に関連付けられているので、自身の画像部分に自身の好みの補正が行われていた画像を更に編集することになる。
【0020】
なお、編集空間131は、
図1に示すように複数の空間となっており、それぞれの空間において、利用者の複数のグループ(組)が並行して同時に編集を行うことができるようになっていてもよい。
【0021】
図2は本実施形態によるプリントシール機1のブロック図である。プリントシール機1は、事前受付部110、第一撮影部120、及び編集部130を含む。また、編集部130は人物照合部131を含む。
【0022】
事前受付部110は、複数の利用者の各々から補正値を受け付ける。補正値とは、画像領域の補正値であり、ここでは、第一撮影部により取得される画像(「第一画像」という。)に対する補正の有無、程度を表わす情報である。また、事前受付部110は、複数の利用者の各々から受け付けた補正値を、その複数の利用者の各々と関連付けて受け付ける。
【0023】
例えばプリントシール機1の筐体に配置された事前受付タッチパネル113を介して、被写体としての複数の利用者の各々から画像領域の補正値を複数の利用者の各々と関連付けて受け付ける。
図3は本発明によるプリントシール機1の事前受付タッチパネル113における選択画面を説明する図である。この例においては、画面(A)で被写体としての利用者の人数を入力する。その後、画面(B)で一人目の被写体の好みによる補正事項の補正値を設定し、この操作を被写体としての利用者全員について行う。複数の利用者の各々から受け付けた補正値と、その複数の利用者の各々との関連付けは、画面(B)で好みの設定を行った順番と、後に行う第一撮影部での並び順で決められてもよい。
【0024】
なお、補正値は、個々の補正の項目(例えば、美白にする、小顔にする、目を大きくする)のそれぞれを指定するような
図3(B)に例示するものに限られない。例えば、子供向け、若年の女性向け、熟年の女性向け、若年の男性向け、熟年の男性向けのように、利用者の年齢および/または性別などのカテゴリを選択することにより、それぞれのカテゴリに応じてあらかじめ定義されている補正値を指定するようになっていてもよい。また、カテゴリを選択した後に、あらかじめ定義されている補正値を表示し、利用者により調整が可能となるようになっていてもよい。
【0025】
また、利用者の顔や衣服を撮影し、撮影された画像情報に基づいて、利用者の年齢および/または性別を推定し、その推定に基づいて、上述のようなカテゴリを自動的に選択してもよい。例えば、撮影された画像情報のうち、利用者の顔の部分を特定し、その部分に撮影された皺の本数などを測定し、年齢を推定したり、髪の毛の有無、長さおよび/または色により性別を推定したりしてもよい。この場合、推定により自動的に選択されるカテゴリが利用者にとって好ましくないものであることに備えて、利用者には自動的に選択されたカテゴリの選択を修正できる手段を提供することが好ましい。
【0026】
図4は本発明によるプリントシール機1の事前受付タッチパネル113を介して行った被写体の各々が設定した補正事項を説明する図である。ここでは被写体が三人の場合の例を示している。この例においては補正の有無について二択で設定させているが、これに代えて補正の程度を段階的に設定し、さらに詳細な補正値を選択させてもよい。例えば、美白の白さの程度の数値を補正値として受け付けることもできる。また、この例においては被写体全員が少なくとも一項目の補正を設定しているが、何らの補正を施さない選択を行ってもよい。
【0027】
第一撮影部120は、利用者を撮影し、第一画像を得る。利用者の撮影は、事前受付部110において補正値を入力した一群のグループごとに行うことができる。したがって、事前受付部110において補正値を入力した利用者が複数人である場合には、複数人が同時に撮影されることになってもよい。
【0028】
利用者は事前受付タッチパネル113を介した設定を行った後、第一画像を撮影するための撮影空間121へ移動する。ここで、事前受付部110において設定した補正値が利用者の各々に対して適切に反映されなければならない。そのために本実施形態においては、撮影空間121における被写体の並び順を指定する。
図5は本発明によるプリントシール機1の撮影空間121内における被写体の並び順と、事前入力タッチパネルにおいて入力を行った利用者の順番とを関連付ける図である。その後、被写体としての利用者は指定した並び順で配置して撮影を行い、第一画像を得る。第一画像は何らの補正も施されていない画像である。
【0029】
編集部130は、最終画像を生成する。最終画像とは、第一画像における複数の利用者の各々が撮影されている画像領域を、各々に関連付けて受け付けられた補正値に応じて補正を個別的に行った結果として得られる画像である。得られた第一画像に対して複数の利用者の各々の好みに応じた補正を反映し、最終画像を生成する。編集部130は人物照合部131を含み、人物照合部131において第一画像における複数の利用者の各々の照合が行われる。例えば、事前受付部110において補正値を複数の利用者それぞれから受け付ける際に補正値を受け付けた利用者それぞれの顔をその撮影した画像とその補正値とを関連付けて記憶している場合には、第一画像の撮影された顔と補正値と関連付けて記憶している画像とを顔認識の技術を用いて照合することができる。この場合、照合された第一画像の利用者の画像部分に、事前受付部110において撮影された画像と関連づけられている補正値を適用することができる。
【0030】
なお、最終画像を得る場合、補正について大まかに分類して2つの処理があり得る。例えば、
図4において、例えば1人目の被写体について「美白」と「大目」とに「○」が付され、「小顔」には何も付されていない。これは、1人目の被写体が、
図3(B)に例示する画面において、「美白にする」と「目を大きくする」とを選択し、「小顔にする」を選択しなかったからである。このように「小顔にする」などの補正の項目を選択しなかったり補正値を設定しなかったりした場合、次の第1の処理と第2の処理との2つの処理があり得る。
【0031】
第1の処理は、補正の項目を選択しなかったり補正値を設定しなかったりした被写体に対しては、撮影した被写体の画像をその補正の項目を適用しない画像とする処理である。例えば「美白にする」と「目を大きくする」とを選択し「小顔にする」を選択しなかった1人目の被写体の最終画像は、「美白にする」補正と「目を大きくする」補正とを行い、「小顔にする」補正は行わない画像となる。
【0032】
第2の処理は、補正の項目についてデフォルトの補正の程度が設定されており、選択しなかったり補正値を設定しなかったりした補正の項目について、撮影した被写体の画像にデフォルトの補正を適用する処理である。また、選択したり、補正値を設定したりした補正の項目については、撮影した被写体の画像に、デフォルトの補正の程度に所定の補正の程度を加えた補正をしたり、デフォルトの補正値に設定された補正値を加えた補正をしたりする。例えば、「美白にする」と「目を大きくする」とを選択し「小顔にする」を選択しなかった1人目の被写体の最終画像は、全く「小顔にする」補正を行わないのではなく、デフォルトの「小顔にする」補正が行われる。
【0033】
なお、第1の処理は、第2の処理において、「デフォルトの補正の程度」を「補正しない」とした処理とみなすことができる。そこで、ある補正の項目について、補正の項目を選択したり補正値を設定したりして、撮影した被写体を補正することを、「特別な補正」という場合がある。また、例えば、「目を大きくする」補正の項目を選択したり、補正の程度を設定したりして補正をすることを、「目をさらに大きく補正する」という場合がある。
【0034】
プリントシール機1は更に編集空間131を含み、利用者は最終画像取得後に編集空間131へ移動し、得られた最終画像に対して所謂落書き等の修飾を施すことができる。この際、編集空間131内の表示部に最終画像を表示させ、利用者は所謂落書き等の修飾を行う。
【0035】
最後に、修飾された最終画像が印刷され、所望のプリントシールを得る。ここで、修飾された最終画像はプリントシールとして利用者に提供してもよいが、例えば電子メール等で利用者側の端末へ送信してもよい。
【0036】
図6はこれまでの処理手順をまとめたフローチャートである。
【0037】
図3(A)に示した事前受付タッチパネル113の画面で、被写体となる利用者の人数を入力する(S101)。
【0038】
その後、
図3(B)に示した事前受付タッチパネル113の画面で、まず、一人目の利用者から補正の設定を受け付ける。次に、ステップS101において入力された利用者の人数が2以上であれば、二人目の利用者から補正の設定を受け付ける。このような操作を、ステップS101において人数が入力された利用者全員について行う(S102)。なお、ステップS101の被写体となる利用者の人数を入力することを省略し、1グループの利用者それぞれから補正の設定を受け付けながら、利用者をカウントし、最後に補正の設定を行った利用者が「全員分終了」などのボタンを押下することにより、その時の利用者のカウント数を被写体となる利用者の人数としてもよい。
【0039】
撮影空間121へ移動し、撮影空間121における被写体の並び順を指定する(S103)。例えば、撮影空間121のカメラに、被写体としての利用者は指定した並び順で撮影空間121内において並び、撮影を行い、第一画像を得る(S104)。
【0040】
第一画像を取得後、各々に関連付けて受け付けられた補正値に応じた補正を個別に行い最終画像が生成される(S105)。
【0041】
利用者は編集空間131へ移動し、編集空間131内の表示部に最終画像を表示させる(S106)。
【0042】
利用者は所謂落書き等の修飾を行う(S107)。
【0043】
最後に、修飾された最終画像が印刷され、所望のプリントシールを得る(S108)。
【0044】
図7は本発明によるプリントシール機の内部構成を説明するブロック図である。CPU200は、ROM300に記憶されているプログラム又はHDD600からRAM400に供給されたプログラムによってプリントシール機1の全体の動作を、バス1000を介して制御する。
【0045】
本実施形態においては、
図5を用いて説明したように、被写体の並び順の指定は第一画像取得前に行う例を示したが、取得後に行ってもよい。
【0046】
本実施形態によるプリントシール機によれば、被写体としての利用者の各々に好みを選択させることによって被写体の各々に対して個別に補正を施し、被写体全員を満足させることができる。
【0047】
<第2実施形態>
本実施形態においては本発明によるプリントシール機の他の例について説明する。第1実施形態においては第一画像における人物の照合を手動で行うステップ(S103)を含むが、このステップを自動化することによって、利用者の操作に要する時間を短縮することができる。
【0048】
以下で行う本実施形態の説明においては、第1実施形態と重複する部分の説明は省略する。
【0049】
図8は本実施形態によるプリントシール機のブロック図である。本実施形態によるプリントシール機1は、事前受付部110、第一撮影部120、編集部130を含む。更に、事前受付部110は第二撮影部111を含み、編集部は人物照合部131を含む。
【0050】
本実施形態による事前受付部110は、複数の利用者の各々から補正値を受け取る。そして、カメラ112によって利用者を撮影して複数の第二画像を取得する第二撮影部111を含んでもよい。
図9は本実施形態によるプリントシール機1の事前受付タッチパネル113における選択画面を説明する図である。この例においては、被写体の好みによる補正を設定するとともに、選択画面の上部に配置されたカメラ112によって設定中の利用者の人物認識データとなる第二画像が撮影される。この操作を被写体としての利用者全員について行う。
図10は本実施形態の事前受付タッチパネルにおいて設定された各々の被写体の補正事項と、それに関連付けられた人物認識データを説明する図である。尚、人物認識データとなる第二画像は、後に撮影空間で第一画像を撮影する前に取得すればよく、事前受付部110で取得することに限定されない。利用者が後に移動する撮影空間121内に設置されたカメラによって取得してもよい。
【0051】
撮影空間121へ移動して第一画像を取得後、設定した補正値が利用者の各々に対して適切に反映されなければならないが、既に得られている人物認識データから、第一画像における利用者の各々に対して自動で人物が認識される。編集部130において、第一撮影部120にて得られた第一画像における複数の利用者の各々が撮影されている画像領域を各々に関連付けて受け付けられた補正値に応じた補正を個別に行い最終画像が生成される。
【0052】
図11はこれまでの処理手順をまとめたフローチャートである。
【0053】
第1実施形態と同様に、事前受付タッチパネル113において被写体としての利用者の人数を入力する(S201)。
【0054】
事前受付タッチパネル113において被写体の好みによる補正を設定するとともに、カメラ112によって利用者を撮影して人物認識データとなる複数の第二画像を取得する(S202)。第1実施形態と同様に、ステップS201の被写体となる利用者の人数を入力することを省略し、1グループの利用者それぞれから補正の設定を受け付けながら、利用者をカウントし、最後に補正の設定を行った利用者が「全員分終了」などのボタンを押下することにより、その時の利用者のカウント数を被写体となる利用者の人数とすることもできる。
【0055】
利用者の各々に対する補正値と人物認識データを関連付けておく(S203)。この操作を被写体としての利用者全てについて行う(S204)。
【0056】
尚、人物認識データとなる第二画像を取得するステップ(S202)は、事前受付部のカメラ112を用いて取得してもよいし、撮影空間121内に設置されたカメラを用いて撮影しても構わない。
【0057】
利用者は撮影空間121へ移動し、第一撮影部120が第一画像を撮影する(S205)。
【0058】
S202において得た人物認識データから、第一画像における利用者の各々に対して自動で人物が認識される(S206)。
【0059】
第一画像を取得後、編集部130において、第一撮影部120にて得られた第一画像における複数の利用者の各々が撮影されている画像領域を各々に関連付けて受け付けられた補正値に応じた補正を個別に行い最終画像が生成される(S207)。
【0060】
編集空間131内の表示部に最終画像を表示させる(S208)。
【0061】
利用者は編集空間へ移動し、所謂落書き等の修飾を行う(S209)。
【0062】
最後に、修飾された最終画像が印刷され、所望のプリントシールを得る(S210)。
【0063】
本実施形態によれば、被写体としての利用者の各々の画像(第二画像)を予め撮影しておくことで最終画像における利用者の認識を自動で行う。これにより、人物の認識を手動で行う場合に比べて利用の操作に要する時間を短縮化できる。これにより、プリントシール機の回転率を向上させることができる。
【0064】
本実施形態及び第1実施形態においては、利用者に好みを選択させて最終画像に個別に反映していた。これに代えて、例えば利用者の性別や年代等の利用者情報を選択させ、それに伴う補正を最終画像に個別に反映してもよい。
図12は本発明による更に他の例のプリントシール機のブロック図である。事前入力部150においては、複数の利用者の各々の利用者情報を入力する。
【0065】
<第3実施形態>
本発明のプリントシール機において、具体的な利用者を想定して実施形態の説明をする。本実施形態の説明において、被写体となる利用者は10代女性の二名(被写体A及び被写体B)を想定している。被写体Aは目を大きく補正することを所望しているが、被写体Bはその必要が無く、いかなる補正も所望していない(あるいは、上述の第2の処理のようにデフォルトの補正の程度を所望している)。
【0066】
ここで、従来のプリントシール機において被写体Aの要望に応じて、目をさらに大きく補正する設定を行った場合、補正後の最終画像は被写体の全員に対して目をさらに大きくする補正が施されることになる。
図13は、従来技術によるプリントシール機の撮影画像を説明する図である。この最終画像に対して被写体Aの満足は得られるが、被写体Bは所望していない補正が施されるために満足が得られない可能性がある。
【0067】
図14は本実施形態によるプリントシール機によって得られる第一画像と補正が施された最終画像を説明する図である。すなわち、被写体Aは、事前受付などにおいて、目を大きくする補正の設定を行い、被写体Bは、何らの補正の設定も行っていない。また、例えば、撮影空間における並び順が、A、Bの順となっているとする。すると、本実施形態によるプリントシール機により、
図14に示すように、被写体Aにのみ目をさらに大きくする補正が施されており、被写体両者の満足が得られる。
【0068】
<第4実施形態>
本発明のプリントシール機において、他の具体的な利用者を想定して実施形態の説明をする。本実施形態の説明においては、被写体となる利用者は10代女性(被写体A)及び50代男性(被写体C)を想定している。被写体Aは例えば目をさらに大きく補正するといった特に10代女性から要望の多い補正を所望するが、50代男性の被写体Cは特別の事情が無い限り特別な補正を所望しないであろう。
【0069】
ここで、従来のプリントシール機において被写体Aの要望に応じて、目をさらに大きく補正する設定を行った場合、補正後の最終画像は被写体の全員に対して目をさらに大きくする補正が施されることになる。
図15は、従来技術によるプリントシール機の撮影画像を説明する図である。この最終画像に対して被写体Aの満足は得られるが、被写体Cは所望しない補正が施されるため満足が得られず、不都合が生じる可能性が考えられる。
【0070】
本実施形態によるプリントシール機は、利用者の性別及び面台の枠を受け付け、それに基づいた補正が施される。具体的には、10代女性に関しては目を大きくする補正が施され、他の利用者には特別な補正が施されないよう設定されている。そこで、被写体Aは、10代女性のカテゴリに属することを事前受付で入力などし、被写体Aに対して目もさらに大きくする補正が行われるようにする。また、被写体Bは、10代女性のカテゴリに属しないことを事前受付で入力などし、被写体Bに対しては特別な補正を行わないようにする(被写体Bに対しては、何らの補正を行わなかったり、デフォルトの程度の補正を行ったりする)。
【0071】
図16は本実施形態によるプリントシール機によって得られる第一画像と補正が施された最終画像を説明する図である。被写体Aにのみ目をさらに大きくする補正が施されており、被写体両者の満足が得られる。