特開2016-211594(P2016-211594A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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▶ アイシン軽金属株式会社の特許一覧
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  • 特開2016211594-トルクコンバーターのステーター 図000003
  • 特開2016211594-トルクコンバーターのステーター 図000004
  • 特開2016211594-トルクコンバーターのステーター 図000005
  • 特開2016211594-トルクコンバーターのステーター 図000006
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-211594(P2016-211594A)
(43)【公開日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】トルクコンバーターのステーター
(51)【国際特許分類】
   F16H 41/26 20060101AFI20161118BHJP
【FI】
   F16H41/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-92488(P2015-92488)
(22)【出願日】2015年4月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000100791
【氏名又は名称】アイシン軽金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】上谷川 晃文
(57)【要約】
【課題】ブレードの薄肉化が可能であり、ブレード枚数調整が容易でトルコン性能の設計自由度が高いステーターの提供を目的とする。
【解決手段】内周円環部と外周円環部との間を複数のブレードで放射状に連結してあり、前記ブレード部は補強部材がアルミニウム合金又はマグネシウム合金にて鋳込まれていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内周円環部と外周円環部との間を複数のブレードで放射状に連結してあり、
前記ブレード部は補強部材がアルミニウム合金又はマグネシウム合金にて鋳込まれていることを特徴とするトルクコンバーターのステーター。
【請求項2】
前記補強部材は鉄系部材であることを特徴とする請求項1記載のトルクコンバーターのステーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の自動変速機において採用されているトルクコンバーターのステーター(ステーターホイール)に関する。
【背景技術】
【0002】
トルクコンバーターは、図3に示すようにエンジンによって回転駆動されるポンプ1と作動流体により駆動が伝達されるタービン2を有し、ワンウェイクラッチを介してタービン側シャフトに連結されたステーター100を有する。
近年、自動変速機の変速段増加によりトルクコンバーターの全長が長くなる傾向がある。
そこで、その全長が長くなるのを抑える手段として図3(b)に示したステーター110のように薄肉化し、トーラス幅を短くしたい要望がある。
トーラス幅を図3(a)から(b)に短くするには、図4(a)に示すようにブレード113の枚数を増加させることでトルク変換性能を向上させる方法が考えられる。
それには図4(b)に示すように、ブレードの厚みtを薄肉化し、流路断面積dを確保しつつ、このブレードの枚数を増加させることが考えられる。
しかし、単にブレードを薄肉化すると強度不足になるため、図4(c)に示すようにブレード113の根元部113a,113bに外側に向けたR形状部をつけざるを得なくなる。
しかし、それでは隣のブレード113との間にアンダーカット部が発生し、鋳造が困難になる。
そこで本発明者は、R形状部を設けることなくブレード部の薄肉化が図れないか検討した結果、本発明に至った。
特許文献1には、ブレード表面に流れる作動流体のステーター径方向への流れを規制するフイン部材を設けた技術を開示する。
しかし、これではフイン部材がネックになり、ブレードの枚数を増加することができない。
また、フイン部材の形成方法が難しい製造上の問題も残る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−270749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ブレードの薄肉化が可能であり、ブレード枚数調整が容易でトルコン性能の設計自由度が高いステーターの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るトルクコンバーターのステーターは、内周円環部と外周円環部との間を複数のブレードで放射状に連結してあり、前記ブレード部は補強部材がアルミニウム合金又はマグネシウム合金にて鋳込まれていることを特徴とする。
アルミニウム合金あるいはマグネシウム合金等にて鋳込む方法としては、補強部材をインサート材としてダイカスト鋳造等が用いられる。
ここで、補強部材は鉄系部材であることが好ましい。
鉄系部材には、スチール及びその合金が含まれる。
【発明の効果】
【0006】
本発明においては、ブレード部の根元側をR形状にすることなく薄肉化でき、アルミニウム合金やマグネシウム合金等でダイカスト鋳造する場合にアンダーカット部分を発生させることなくブレードの枚数の増加調整が容易である。
また、トーラス幅の短縮化に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係るステーターの構造例を示す。
図2】補強部材の製作例を示す。
図3】トーラス幅の説明図を示す。
図4】従来の方法でブレードの枚数を増加した場合の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、トルクコンバーターのステーター10をアルミニウム合金を用いたダイカスト鋳造により鋳込み鋳造する例で説明する。
ステーター(ステーターホイール)10は、図1に示すように内周円環部11と外周円環部14との間が放射状に配置した複数のブレード13にて一体的に連結されている。
このブレード13には、補強部材14が鋳込まれている。
図2に補強部材14の製作例を示す。
材質が鉄系からなる板材Mを用いて、正面視(b)に示すように切れ目を入れ、ブレード補強部14bをプレス等にて折り曲げ成形する。
(c)はその側面視、(d)は正面視である。
この内周円環補強部14aを円形状に曲げると、(e)に示すような補強部材14が得られる。
この補強部材14を金型内にインサート部材として配置し、アルミニウム合金の溶湯を用いてダイカスト鋳造を行うことで、ブレード部に補強部材14が鋳込まれたステーター10が得られる。
なお、本実施例では補強部材14に内周円環補強部14aを設けることで、内周円環部11からブレード13まで一体的に補強される。
これによりブレード部13の補強が可能になり、根元側にR形状部を形成することなくアルミニウム合金のダイカスト鋳造により薄肉化できる。
【符号の説明】
【0009】
1 ポンプ
2 タービン
10 ステーター
11 内周円環部
12 外周円環部
13 ブレード
14 補強部材
図1
図2
図3
図4