【解決手段】表示装置1は、ゲート信号線G1−GN、ソース信号線S1−SM及び複数の画素を有する表示部12と、ゲート信号を出力するゲート駆動回路13と、各画像信号に基づく電圧を出力するソース駆動回路14と、フレーム画像を表示部に表示する制御部11とを備える。制御部11は、低周波数制御モードでは、フレーム画像の特定のゲート信号線に対応する特定領域でオンとなる領域信号がオフの場合には、ゲート駆動回路にゲート信号線をK本毎に第1周波数F1で飛び越し走査させてサブフレーム画像を表示部に表示するとともに、サブフレーム画像の表示をK回繰り返すことによりK個のサブフレーム画像からなるフレーム画像を表示部に表示し、かつ、領域信号がオンの場合には、ゲート駆動回路にサブフレーム画像の表示毎にゲート信号線を並び順に走査させる。
複数のソース信号線と、複数のゲート信号線と、前記複数のソース信号線及び前記複数のゲート信号線にそれぞれ接続された複数の画素電極とを有し、前記複数の画素電極の各々に対応する画像信号により表されるフレーム画像を垂直同期信号毎にフレーム周波数で表示する表示部と、
前記各画像信号に基づく電圧を前記各画像信号に対応する前記画素電極に対して前記複数のソース信号線を介してそれぞれ印加するソース駆動部と、
前記複数のゲート信号線に対してゲート信号をそれぞれ出力することにより前記複数のゲート信号線を走査するゲート駆動部と、
前記フレーム画像を前記表示部に表示する制御モードとして、前記フレーム周波数が第1周波数F1である基本制御モードと、前記フレーム周波数が第2周波数F2(F2<F1)である低周波数制御モードとを有し、かつ、前記制御モードにしたがって前記ソース駆動部及び前記ゲート駆動部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記基本制御モードと前記低周波数制御モードとのいずれの場合にも、水平走査期間(1H)が一定となるように前記ゲート駆動部を制御し、
前記基本制御モードでは、前記ゲート駆動部に、前記複数のゲート信号線を並び順に走査させることにより、前記フレーム画像を前記表示部に表示させ、
前記低周波数制御モードでは、
前記フレーム画像の特定の複数のゲート信号線に対応する特定領域でオンとなる領域信号のオンオフを判別し、
前記領域信号がオフの場合には、前記ゲート駆動部に前記ゲート信号線をK本(KはF1/F2の整数)毎に前記第1周波数F1で飛び越し走査させてサブフレーム画像を前記表示部に表示するとともに、前記サブフレーム画像の表示をK回繰り返すことによりK個の前記サブフレーム画像からなる前記フレーム画像を前記表示部に表示し、かつ、
前記領域信号がオンの場合には、前記ゲート駆動部に前記サブフレーム画像の表示毎に前記特定の複数のゲート信号線を並び順に走査させることを特徴とする表示装置。
前記制御部は、前記ソース駆動部に、前記ソース駆動部の動作タイミングを制御するためのラッチタイミング信号を繰り返し入力し、かつ、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して前記画像信号を入力し、
前記ソース駆動部は、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して入力された前記画像信号に基づく電圧を、次の前記ラッチタイミング信号の入力に同期して、前記ソース信号線を介して出力し、
前記制御部は、前記低周波数制御モードでは、選択中の走査対象信号線が、1回前の走査対象信号線からL本目(Lは1以上K以下の整数)のゲート信号線の場合には、前記選択中の走査対象信号線に対応する前記画像信号を期間(K−L)H遅延させて前記ソース駆動部に入力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
前記制御部は、前記ソース駆動部に、前記ソース駆動部の動作タイミングを制御するためのラッチタイミング信号を繰り返し入力し、かつ、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して前記画像信号を入力し、
前記ソース駆動部は、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して入力された前記画像信号に基づく電圧を、次の前記ラッチタイミング信号の入力に同期して、前記ソース信号線を介して出力し、
前記制御部は、前記低周波数制御モードでは、前記ソース駆動部に入力する前記ラッチタイミング信号の間隔を、前記ゲート信号線に対する走査のライン間隔に応じて(1〜K)Hの範囲で変更し、
前記垂直同期信号からJ回目(Jは2以上の整数)のラッチタイミング信号と(J+1)回目のラッチタイミング信号との間隔がPH(Pは1以上K以下の整数)であるとき、I(J)=O(J)+Pの関係が成立することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
但し、I(J)は、J回目のラッチタイミング信号と同期して前記ソース駆動部に入力される前記画像信号に対応するゲート信号線の副走査方向順に数えた番号であり、O(J)は、J回目のラッチタイミング信号と同期して前記ソース駆動部から出力される前記電圧に対応するゲート信号線の副走査方向順に数えた番号である。
前記制御部は、前記低周波数制御モードでは、前記ゲート駆動部に、前記特定領域以外の領域に対応し、かつ前記特定領域に隣接するゲート信号線を、前記K回のサブフレーム画像の表示のうちW回(Wは2以上K未満の整数)のサブフレーム画像の表示の際に走査させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
前記制御部は、前記低周波数制御モードでは、前記ゲート駆動部により走査されない前記ゲート信号線に対応する水平走査期間の間、直前に前記ゲート駆動部により走査された前記ゲート信号線に対応する水平走査期間に前記ソース駆動部から出力された電圧を、継続して前記ソース駆動部から出力させることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
前記領域信号がオンとなる前記特定領域は、前記各画像信号と隣接するゲート信号線の前記各画像信号との信号レベルの差が閾値以上であるゲート信号線に対応する領域であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示装置。
前記領域信号がオンとなる前記特定領域は、前記フレーム画像に含まれる移動する物体に対応する領域であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示装置。
複数のソース信号線と、複数のゲート信号線と、前記複数のソース信号線及び前記複数のゲート信号線にそれぞれ接続された複数の画素電極とを有し、前記複数の画素電極の各々に対応する画像信号により表されるフレーム画像を表示する表示部と、
前記各画像信号に基づく電圧を前記各画像信号に対応する前記画素電極に対して前記複数のソース信号線を介してそれぞれ印加するソース駆動回路と、
前記複数のゲート信号線に対してゲート信号をそれぞれ出力することにより前記複数のゲート信号線を走査するゲート駆動回路と、
水平走査期間(1H)が一定となるように、前記ソース駆動回路及び前記ゲート駆動回路を制御する制御回路と、
を備え、
前記制御回路は、前記ソース駆動回路に、前記ソース駆動回路の動作タイミングを制御するためのラッチタイミング信号を繰り返し入力し、かつ、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して前記画像信号を入力し、
前記ソース駆動回路は、前記ラッチタイミング信号の入力に同期して入力された前記画像信号に基づく電圧を、次の前記ラッチタイミング信号の入力に同期して、前記ソース信号線を介して前記複数の画素電極に出力し、
前記制御回路は、
前記ゲート駆動回路により走査されるゲート信号線を表すデータイネーブル信号を生成する飛び越し走査制御部と、
前記データイネーブル信号を期間1H〜KH(Kは2以上の整数)それぞれ遅延させてK個の遅延データイネーブル信号を生成するデータ遅延制御部と、
前記ゲート信号線の1ライン分の前記画像信号を期間1H〜(K−1)Hそれぞれ遅延させた(K−1)個のラインデータを少なくとも保存するメモリ領域を有するデータ遅延部と、
前記ゲート駆動回路による前記ゲート信号線に対する走査の開始を指示するゲートスタート信号を、垂直走査期間の開始から少なくとも期間KH遅延させて出力するゲート制御部と、
を含み、
前記制御回路は、
前記データイネーブル信号により表されるゲート信号線に対応する前記水平走査期間において、前記1ライン分の画像信号及び前記(K−1)個のラインデータのうち、前記データイネーブル信号及び前記K個の遅延データイネーブル信号に基づき選択された画像信号を前記ソース駆動回路に出力し、
前記垂直走査期間における前記ゲート信号線に対する走査のライン間隔を1本毎からK本毎までの間で可変にしつつ、前記ゲート駆動回路に前記ゲート信号線を走査させることによって、前記表示部にサブフレーム画像を前記垂直走査期間毎に表示し、
前記ソース駆動回路に入力する前記ラッチタイミング信号の間隔を、前記ゲート信号線に対する走査のライン間隔に応じて期間(1〜K)Hの範囲で変更し、かつ、
前記サブフレーム画像をK回繰り返して前記表示部に表示することにより、前記フレーム画像を前記表示部に表示することを特徴とする表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0045】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。
図2は、
図1に示される制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。
図3は、
図1に示される液晶表示パネルの信号線の接続状態を示す回路図である。
図4は、
図1に示される液晶表示パネルの表示画面に、動画領域と静止画領域とが混在して表示されている状態を概略的に示す図である。
【0046】
図1に示されるように、表示装置1は、制御部11、液晶表示パネル12、ゲート駆動回路13、ソース駆動回路14、バックライト部15、画像メモリ部16を備える。制御部11は、
図2に示されるように、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28、キャプチャ制御部29、データ制御部30を備える。データ制御部30は、セレクタ45、データホールド部36を備える。画像メモリ部16は、ライト制御部31、リード制御部32、アービタ33、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)34を備える。
【0047】
液晶表示パネル12は、
図3に示されるように、複数のソース信号線S1,S2,・・・,SM、複数のゲート信号線G1,G2,・・・,GN、複数の薄膜トランジスタQ及び複数の画素電極R,G,B(つまり赤色副画素に対応する画素電極R、緑色副画素に対応する画素電極G及び青色副画素に対応する画素電極B)を備える。複数のソース信号線S1,S2,・・・,SMは、それぞれ縦方向(副走査方向)に延びており、横方向(主走査方向)に並んで設けられている。複数のゲート信号線G1,G2,・・・,GNは、それぞれ横方向(主走査方向)に延びており、縦方向(副走査方向)に並んで設けられている。複数のソース信号線S1,S2,・・・,SM及び複数のゲート信号線G1,G2,・・・,GNの交点に、マトリクス状に複数の薄膜トランジスタQ及び複数の画素電極R,G,Bが配置されている。
【0048】
バックライト部15は、光源を有し、液晶表示パネル12の背面から液晶表示パネル12を照明する。バックライト部15としては、エッジライト方式及び直下型方式のいずれの照明方式を適用してもよい。
【0049】
制御部11には、外部から、同期信号SG0及び画像信号SG1を含む入力信号と、待機モード信号SG2と、領域信号SGaとが入力される。同期信号SG0は、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncとを含む。画像信号SG1は、フレーム画像を表す。画像信号SG1は、液晶表示パネル12の各画素電極R,G,Bに対応する画素信号を含む。待機モード信号SG2は、入力される画像信号SG1により表されるフレーム画像が、動画から静止画に切り替えられた場合に、オンにされる。待機モード信号SG2がオンにされると、その後、静止画を表す画像信号SG1の入力は停止される。これによって、消費電力の低減が図られている。また、待機モード信号SG2は、入力される画像信号SG1により表されるフレーム画像が、静止画から動画に切り替えられた場合に、オフにされる。
【0050】
領域信号SGaは、動画を表す画像信号SG1が入力されている間、オンにされる。また、領域信号SGaは、待機モード信号SG2がオンにされている間に、静止画に混在して表示される動画を表す画像信号SG1が入力されると、画像信号SG1のうち動画を表す領域に対応してオンにされる。
【0051】
図4には、液晶表示パネル12の表示画面120に、動画A4が表示される動画領域120Mと、静止画である画像IM3が表示される静止画領域120Sとが混在している状態が示されている。
図4の場合には、領域信号SGaは、液晶表示パネル12の表示画面120のうちの動画領域120Mに表示される動画A4を表す領域に対応してオンにされる。このように、待機モード信号SG2がオンにされた後、静止画と動画とが混在する場合には、動画を表す画像信号SG1のみが入力され、静止画を表す画像信号SG1は入力されない。これによって、消費電力の低減が図られている。
【0052】
制御部11は、ソース駆動回路14を制御して、液晶表示パネル12のマトリクス状に配置された画素電極R,G,Bに対して、カラム反転駆動モードで、電圧を印加する。カラム反転駆動モードは、各フレームにおいて同一のソース信号線に接続された画素電極に同一極性の電圧を印加し、互いに隣接するソース信号線に接続された画素電極に印加する電圧の極性を反転し、かつ、フレームごとに各画素電極に印加する電圧の極性を反転する駆動モードである。
【0053】
制御部11は、制御モードにしたがって、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14を制御する。制御部11は、制御モードとして、基本制御モードと低周波数制御モードとを備える。制御部11は、通常は、制御モードを基本制御モードとする。制御部11は、待機モード信号SG2がオンにされると、制御モードを基本制御モードから低周波数制御モードに移行させる。制御部11は、待機モード信号SG2がオフにされると、制御モードを低周波数制御モードから基本制御モードに復帰させる。
【0054】
基本制御モードでは、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14により、ゲート信号線G1,G2,・・・,GNに対する電圧の印加が上から下まで完了する(つまりゲート信号線G1,G2,・・・,GNが並び順に走査される)ことによって、画像信号SG1に対応する画像データが1回、全ての画素電極R,G,Bの画素(液晶)に対して書き込まれる。全画素に対する画像データの書込みによって、1フレームの画像が生成される。液晶表示パネル12は、その書き込まれた画像データを次の画像データの書込みまで1フレーム期間、保持するホールド型の表示部である。なお、液晶表示パネル12としては、IPS(In Plane Switching)方式、VA(Vertical Alignment)方式、その他のいずれの方式を適用してもよい。
【0055】
制御部11は、基本制御モードでは、1フレームの画像生成をフレーム周波数F1で繰り返す。この第1実施形態ではF1=60Hzである。これによって、液晶表示パネル12に表示される動画が視聴者によって視認される。制御部11は、待機モード信号SG2がオンになると、そのときのフレーム画像を表す画像信号を画像メモリ部16のDRAM34に保存して、基本制御モードから低周波数制御モードに移行する。
【0056】
制御部11は、低周波数制御モードでは、DRAM34に保存されている画像信号を用いて、画像生成をフレーム周波数F2で繰り返す。この第1実施形態ではF2=20Hzである。制御部11は、低周波数制御モードでは、ゲート信号線を3本毎に飛び越し走査して(つまり走査するゲート信号線を2本間引いて)、サブフレーム画像をフレーム周波数F1と同じ周波数で生成して液晶表示パネル12に表示する動作を3回繰り返すことによって、1フレームの画像を液晶表示パネル12に表示する。これによって、液晶表示パネル12に表示される静止画が視聴者によって視認される。
【0057】
制御部11は、低周波数制御モードにおいて、静止画の一部が動画に切り替えられた場合には、領域信号SGaがオンの間、つまり動画が表示される領域では、ゲート信号線に対して、飛び越し走査でなくて、並び順に走査を行う。これによって、動画の表示品位が低下するのを防止している。
【0058】
制御部11は、バックライト部15の点灯及び消灯を制御する。制御部11は、フレーム周波数に関わらず、フレーム周波数F1と同じ周波数で、バックライト部15の点灯及び消灯を繰り返させる。
【0059】
図2において、同期生成部21は、同期信号SG0及び画像信号SG1が入力されているときは、入力される同期信号SG0を画像表示のための同期信号SG3として生成する。同期生成部21は、同期信号SG0及び画像信号SG1が入力されていないときは、画像表示のための同期信号SG3を生成する。同期生成部21は、生成した同期信号SG3を、飛び越し走査制御部26に出力する。同期信号SG3は、同期信号SG0と同様に、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncとを含む。
【0060】
飛び越し走査制御部26は、待機モード信号SG2がオフの間、つまり基本制御モードでは、同期信号SG3に同期して、フレーム周波数F1がF1=60Hzで、ゲート信号線G1〜GNを並び順に走査するように、出力イネーブル信号SG6及びデータイネーブル信号SG7を生成する。また、飛び越し走査制御部26は、待機モード信号SG2がオンの間、つまり低周波数制御モードでは、フレーム周波数F2がF2=20Hzで、ゲート信号線G1〜GNを飛び越し走査するように、出力イネーブル信号SG6及びデータイネーブル信号SG7を生成する。
【0061】
また、飛び越し走査制御部26は、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフの間、つまり静止画に対応する領域では、ゲート信号線G1〜GNを飛び越し走査し、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンの間、つまり動画に対応する領域では、ゲート信号線G1〜GNを並び順に走査するように、出力イネーブル信号SG6及びデータイネーブル信号SG7を生成する。
【0062】
飛び越し走査制御部26は、生成した出力イネーブル信号SG6をゲート制御部27に出力する。飛び越し走査制御部26は、生成したデータイネーブル信号SG7をソース制御部28、リード制御部32、データホールド部36に出力する。
【0063】
キャプチャ制御部29は、待機モード信号SG2がオンにされると、範囲信号SG10を生成する。範囲信号SG10は、画像信号SG1のうち、画像メモリ部16のDRAM34に格納するデータ範囲を表す。キャプチャ制御部29は、生成した範囲信号SG10を、画像メモリ部16のライト制御部31に出力する。
【0064】
ライト制御部31は、ライトアドレスを生成し、アービタ33に対して、画像信号SG1のうちの範囲信号SG10の範囲のライト要求を行う。ライト制御部31は、ライト要求を行う画像信号SG11をアービタ33に出力する。リード制御部32は、リードアドレスを生成し、アービタ33に対してリード要求を行う。アービタ33は、ライト要求及びリード要求を取りまとめて調停を行い、DRAM34に対するデータの書込み及びDRAM34に書き込まれているデータの読み出しを行う。
【0065】
リード制御部32は、アービタ33により読み出された画像信号SG12aをデータホールド部36に出力する。また、リード制御部32は、データイネーブル信号SG7がオフのときは、DRAM34のリードアドレスをホールドする。その結果、リード制御部32から出力される画像信号SG12aは、データイネーブル信号SG7がオンのときの間引かれたデータのみを含む。
【0066】
データホールド部36は、ゲート信号線の1ライン分(つまりソース信号線S1〜SMの画像信号)を保存可能な容量のメモリを有する。データホールド部36は、リード制御部32から出力される画像信号SG12aをメモリに格納する。データホールド部36は、メモリに格納された画像信号SG12aを、1水平走査期間(1H)毎に、セレクタ45に、画像信号SG12bとして出力する。
【0067】
データホールド部36は、データイネーブル信号SG7がオフのときは、メモリのリードアドレスをホールドする。その結果、データイネーブル信号SG7がオフのときの画像信号SG12bは、直前にデータイネーブル信号SG7がオンであったときのデータと同じデータになる。
【0068】
セレクタ45は、待機モード信号SG2がオフの間は、入力される画像信号SG1を画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、セレクタ45は、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンの間は、入力される画像信号SG1を、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、セレクタ45は、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフの間は、データホールド部36から出力される画像信号SG12bを、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。
【0069】
ゲート制御部27は、ゲート駆動信号SG8を生成する。ゲート制御部27は、生成したゲート駆動信号SG8をゲート駆動回路13に出力する。ゲート駆動信号SG8は、ゲートスタート信号、ゲートシフトクロック信号、出力イネーブル信号を含む。
【0070】
ゲート制御部27は、ゲートスタート信号を垂直同期信号Vsyncから所定の遅延時間後に出力する。ゲート駆動回路13は、ゲートスタート信号に同期して、ゲート信号線G1に対するゲート信号の出力を開始する。ゲート制御部27は、ゲートシフトクロック信号を水平同期信号Hsyncと同一の周期で出力する。ゲート駆動回路13は、ゲートシフトクロック信号の入力毎に、ゲート信号を出力するゲート信号線を切り替える。
【0071】
ゲート制御部27は、飛び越し走査制御部26から入力された出力イネーブル信号SG6を所定時間遅延させた信号を、出力イネーブル信号として出力する。ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号は、この第1実施形態では、後述される
図7に示されるように、ローレベルのときにゲート駆動回路13からのゲート信号の出力を許可し、ハイレベルのときにゲート駆動回路13からのゲート信号の出力をマスクする。
【0072】
ゲート駆動回路13は、基本制御モードでは、ゲート駆動信号SG8に基づき、ゲート信号線G1,G2,・・・,GNに対して副走査方向に並び順に、走査電圧(ゲート信号)を印加して、対応するゲート信号線G1,G2,・・・,GNの薄膜トランジスタQを順番にオンにする。
【0073】
ゲート駆動回路13は、低周波数制御モードでは、ゲート駆動信号SG8に基づき、ゲート信号線G1,G2,・・・,GNに対して、この実施形態では3本のゲート信号線毎に、走査電圧(ゲート信号)を印加して、対応するゲート信号線G1,G2,・・・,GNの薄膜トランジスタQをオンにする。
【0074】
ゲート駆動回路13は、低周波数制御モードにおいて、領域信号SGaが入力されている場合には、ゲート駆動信号SG8に基づき、ゲート信号線G1,G2,・・・,GNに対して、静止画に対応する領域では、3本のゲート信号線毎に走査電圧(ゲート信号)を印加し、動画に対応する領域では、ゲート信号線に並び順に走査電圧(ゲート信号)を印加して、対応するゲート信号線G1,G2,・・・,GNの薄膜トランジスタQをオンにする。
【0075】
ソース制御部28は、飛び越し走査制御部26からのデータイネーブル信号SG7に基づき、ラッチタイミング信号SG9を生成する。ソース制御部28は、生成したラッチタイミング信号SG9をソース駆動回路14に出力する。
【0076】
このラッチタイミング信号SG9は、ソース駆動回路14の動作タイミングを制御するためのものである。ラッチタイミング信号SG9は、水平同期信号Hsyncに同期して出力される。ラッチタイミング信号SG9は、ソース駆動回路14に入力されるデータの先頭を指示する。すなわち、画像信号SG13は、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ソース駆動回路14に入力される。
【0077】
また、ソース駆動回路14は、入力された画像信号SG13に対応する電圧を、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ソース信号線に出力する。すなわち、ラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号SG13に対応する電圧を、ソース駆動回路14は、次のラッチタイミング信号SG9に同期して、ソース信号線に出力する。
【0078】
このように、あるラッチタイミング信号SG9がソース駆動回路14に入力されると、その入力に同期して、画像信号SG13がソース駆動回路14に入力されるとともに、ソース駆動回路14は、前回のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号SG13に基づく電圧をソース信号線に出力する。
【0079】
ソース駆動回路14は、ソース信号線S1,S2,・・・,SMに対して、入力された画像信号SG13に基づく電圧(ソース信号)を出力する。これによって、ゲート駆動回路13により選択されている(つまり薄膜トランジスタQがオンにされている)ゲート信号線G1,G2,・・・,GNに対応する画素電極R,G,Bの画素(液晶)に、画像信号SG13に基づく電圧(ソース信号)が印加されて、画素電極R,G,Bの画素(液晶)の透過率が制御される。本実施形態において、液晶表示パネル12が表示部及び表示パネルの一例に相当し、ゲート駆動回路13がゲート駆動部の一例に相当し、ソース駆動回路14がソース駆動部の一例に相当し、DRAM34が画像保存部の一例に相当し、動画領域120Mが特定領域の一例に相当し、静止画領域120Sが飛び越し領域の一例に相当する。
【0080】
図5は、基本制御モードから低周波数制御モードに移行した後、低周波数制御モードにおいて、静止画の一部が動画に切り替えられた場合の、
図2に示される主要な信号を概略的に表すタイミングチャートである。
図1〜
図5を用いて、第1実施形態の表示装置1の動作が説明される。
【0081】
図5において、フレームFR1,FR2では、外部から画像IM1,IM2を表す画像信号SG1がフレーム毎に、同期信号SG0(垂直同期信号Vsync)に同期して入力されている。この間は、上述のように、外部から入力される同期信号SG0が、同期生成部21から同期信号SG3として出力される。この第1実施形態では、画像IM1,IM2は、動画であるため、待機モード信号SG2はオフにされている。このため、セレクタ45は、画像IM1,IM2を表す画像信号SG1を、画像信号SG13として、ソース駆動回路14に出力する。
【0082】
フレームFR2の途中の時刻taに、待機モード信号SG2がオンにされると、キャプチャ制御部29は、次の同期信号SG0に同期して、画像IM3を表す画像信号SG1に対応して範囲信号SG10を生成する。その結果、ライト制御部31から、画像IM3を表す画像信号SG11が、アービタ33を介してDRAM34に保存される。
【0083】
フレームFR1〜FR3では、入力される画像IM1〜IM3が動画であるため、領域信号SGaは、画像信号SG1の入力の間、オンにされる。なお、フレームFR3では、待機モード信号SG2がオンにされているため、入力される画像IM3は、フレームFR3の次からは静止画になる。しかし、フレームFR3の段階では、画像IM3は、画像IM2に対して動画である。後述されるように、フレームFR3の次から、サブフレームとなる。すなわち、3つのサブフレームSF4〜SF6,SF7〜SF9,SF10〜SF12で、それぞれ、1つのフレーム画像が表示される。
【0084】
次のサブフレームSF4では、
図4に示される動画A4、つまり液晶表示パネル12の表示画面120の一部に表示される動画A4を表す画像信号SG1のみが入力される。そして、領域信号SGaは、動画A4を表す画像信号SG1が入力されている時刻tbから時刻tcの間、オンにされる。
【0085】
したがって、サブフレームSF4において、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフである時刻tbまでの間、セレクタ45は、データホールド部36から出力される画像信号SG12bを、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、サブフレームSF4において、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンである時刻tbから時刻tcまでの間、セレクタ45は、外部から入力される画像信号SG1を、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、サブフレームSF4において、動画A4を表す画像信号SG1の入力が終了し、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフである時刻tc以降は、セレクタ45は、データホールド部36から出力される画像信号SG12bを、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。
【0086】
サブフレームSF5〜SF12では、表示装置1はサブフレームSF4と同様に動作する。その結果、サブフレームSF5〜SF12において、それぞれ、動画A5〜A12と静止画である画像IM3とが混在した画像が、液晶表示パネル12に表示される。
【0087】
そして、サブフレームSF12の途中の時刻tdに、待機モード信号SG2がオフにされる。その結果、フレームFR13〜FR15では、セレクタ45は、外部から入力される動画であるフレーム画像IM13〜IM15を表す画像信号SG1を、画像信号SG13として、ソース駆動回路14に出力する。
【0088】
なお、サブフレームSF4〜SF12の間も、外部から動画A4〜A12を表す画像信号SG1の入力が続いているため、外部からの同期信号SG0の入力も続いている。したがって、サブフレームSF4〜SF12の間も、同期生成部21は、外部からの同期信号SG0を同期信号SG3として出力する。
【0089】
また、フレームFR1〜FR3の制御モードは、基本制御モードMD1とされ、フレーム周波数F1は、この第1実施形態では、F1=60Hzとされている。サブフレームSF4〜SF12の制御モードは、低周波数制御モードMD2とされ、この第1実施形態では、F2=20Hzとされており、フレーム周波数F2は、F2<F1となっている。フレームFR13〜FR15の制御モードは、基本制御モードMD1とされ、フレーム周波数F1は、この第1実施形態では、F1=60Hzとされている。
【0090】
図6は、基本制御モードから低周波数制御モードに移行し、低周波数制御モードから基本制御モードに復帰する
図5の動作が行われた場合の、1つのソース信号線(本実施形態では例えばソース信号線S1)への印加電圧の極性を概略的に表す図である。
図6では、
図5と同様に、フレームFR1〜FR3、サブフレームSF4〜SF12、フレームFR13〜FR15が表されている。また、
図6では、ゲート信号線の本数NがN=12とされている。
図4〜
図6を用いて、
図5の動作が行われた場合のゲート信号線に対する走査が説明される。
【0091】
図6のフレームFR1〜FR3では、
図5を用いて説明されたように、制御モードが基本制御モードMD1とされ、フレーム周波数F1が、F1=60Hzとされている。
図6に示されるように、フレームFR1におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされ、フレームFR2におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「+」とされ、フレームFR3におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされて、カラム反転駆動モードで画素電極が駆動されている。
【0092】
そして、
図5を用いて説明されたように、サブフレームSF4において、基本制御モードMD1から低周波数制御モードMD2に移行し、サブフレームSF4〜SF12では、低周波数制御モードMD2になっている。低周波数制御モードMD2では、フレーム周波数F2がF2=20Hzとされている。そこで、低周波数制御モードMD2では、一部のゲート信号線に対して、走査するゲート信号線が間引かれている。これによって、消費電力の低減が図られている。
【0093】
ここで、
図6のゲート信号線G1〜G12のうち、ゲート信号線G1〜G3が
図4の上側の静止画領域120Sに対応し、ゲート信号線G4〜G6が
図4の動画領域120Mに対応し、ゲート信号線G7〜G12が
図4の下側の静止画領域120Sに対応する。
【0094】
そこで、サブフレームSF4〜SF12では、ゲート信号線G4〜G6は、飛び越し走査されずに、並び順に走査される。このように、ゲート信号線G4〜G6(
図4の動画領域120M)では、60Hzのフレーム周波数で、フレーム画像の一部を構成する動画A4〜A12の表示が行われている。これによって、動画A4〜A12の表示品位が低下するのを防止している。
【0095】
一方、ゲート信号線G1〜G3,G7〜G12は、3本毎に60Hzで飛び越し走査され、その飛び越し走査が3回繰り返されて、全てのゲート信号線G1〜G3,G7〜G12が走査されている。つまり、サブフレームSF4〜SF6において、それぞれ60Hzの周波数で3つのサブフレーム画像が表示されて、1フレームの静止画である画像IM3の表示が行われている。サブフレームSF7〜SF9,SF10〜SF12でも同様に、それぞれ60Hzの周波数で3つのサブフレーム画像が表示されて、フレーム画像の一部を構成する静止画である画像IM3の表示が行われている。したがって、液晶表示パネル12には、20Hzのフレーム周波数で、フレーム画像IM3及びA4等の表示が行われることになる。
【0096】
そして、
図5を用いて説明されたように、フレームFR13から基本制御モードMD1に復帰し、フレームFR13〜FR15では、フレーム周波数F1がF1=60Hzで、ソース信号線S1に対して電圧印加が行われる。
【0097】
図7は、低周波数制御モードMD2である
図6のサブフレームSF7におけるゲート駆動回路及びソース駆動回路の動作を概略的に示すタイミングチャートである。
図7では、
図6と同様に、ゲート信号線の本数Nが、ゲート信号線G1〜G12のN=12とされている。
図2、
図6、
図7を用いて、低周波数制御モードMD2である
図6のサブフレームSF7におけるゲート駆動回路13及びソース駆動回路14の動作が説明される。
【0098】
図7において、最初に、垂直同期信号Vsyncが出力され、かつ、垂直同期信号Vsyncの立上りに同期して、水平同期信号Hsyncが出力される。垂直同期信号Vsyncが出力された後の、時刻t1のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G1に対応する画像信号SG13が、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13に基づく電圧、つまりゲート信号線G1に対応する電圧が、次の時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して、ソース駆動回路14から出力される。
【0099】
一方、時刻t1と時刻t2との間の時刻t0に、ゲートスタート信号が出力される。すなわち、ゲート制御部27は、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(1+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する(0≦Tg<1)。なお、この遅延時間は、基本制御モードMD1と同じになっている。つまり、ゲート制御部27は、基本制御モードMD1においても、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(1+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する。
【0100】
また、時刻t0では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、ゲートスタート信号に同期して、ゲート信号線G1に対してゲート信号が出力される。したがって、ゲート信号線G1に対してゲート信号が出力されている間に、ゲート信号線G1に対応する画像信号D1に応じた電圧が、ソース駆動回路14から出力される。これによって、画像信号D1に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0101】
また、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t2にデータイネーブル信号SG7がオフになっているため、直前に、データイネーブル信号SG7がオンであったときの画像信号D1、つまりゲート信号線G1に対応する画像信号D1になっている。
【0102】
次の時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D1に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。しかし、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G2にゲート信号が出力されない。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された電圧が、画素電極に印加されることはない。
【0103】
また、時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t3ではデータイネーブル信号SG7がオフになっているため、直前に、データイネーブル信号SG7がオンであったときの画像信号D1、つまりゲート信号線G1に対応する画像信号D1になっている。
【0104】
次の時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D1に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。しかし、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G3にゲート信号が出力されない。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された電圧が、画素電極に印加されることはない。
【0105】
また、時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t4ではデータイネーブル信号SG7がオンになっているため、次のゲート信号線G4に対応する画像信号D4である。なお、この画像信号D4は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。
【0106】
次の時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t4のラッチタイミング信号に同期して入力された画像信号D4に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。このとき、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンになっているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G4にゲート信号が出力されている。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された画像信号D4に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0107】
また、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t5ではデータイネーブル信号SG7がオンになっているため、次のゲート信号線G5に対応する画像信号D5である。なお、この画像信号D5は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。
【0108】
続く時刻t6,t7のラッチタイミング信号SG9では、データイネーブル信号SG7のオンが継続しているため、時刻t5と同様に、ゲート信号線G6,G7に対応する画像信号D6,D7が、それぞれ、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力される。
【0109】
また、時刻t6,t7のラッチタイミング信号SG9では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号のオンが継続しているため、時刻t5と同様に、画像信号D5、D6に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0110】
次の時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t7のラッチタイミング信号に同期して入力された画像信号D7に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。このとき、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンになっているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G7にゲート信号が出力されている。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された画像信号D7に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0111】
また、時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t8ではデータイネーブル信号SG7がオフになっているため、直前に、データイネーブル信号SG7がオンであったときの画像信号D7、つまりゲート信号線G7に対応する画像信号D7になっている。
【0112】
次の時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D7に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。しかし、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G8にゲート信号が出力されない。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された画像信号D7に対応する電圧が、画素電極に印加されることはない。
【0113】
また、時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t9ではデータイネーブル信号SG7がオフになっているため、直前に、データイネーブル信号SG7がオンであったときの画像信号D7、つまりゲート信号線G7に対応する画像信号D7になっている。
【0114】
次の時刻t10のラッチタイミング信号SG9に同期して、時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D7に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。しかし、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G9にゲート信号が出力されない。したがって、ソース駆動回路14からソース信号線に出力された画像信号D7に対応する電圧が、画素電極に印加されることはない。
【0115】
また、時刻t10のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45から画像信号SG13がソース駆動回路14に入力される。この画像信号SG13は、時刻t10ではデータイネーブル信号SG7がオンになっているため、次のゲート信号線G10に対応する画像信号D10である。なお、この画像信号D10は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0116】
続く時刻t11〜t13では、時刻t8〜t10と同様に動作する。なお、
図7では、ゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されないため、破線で示されている。
【0117】
ここで、
図7に示される低周波数制御モードMD2のサブフレームSF4(
図6)における、ゲート駆動回路13によるゲート信号線の走査の間隔と、ソース駆動回路14から出力される電圧との関係が説明される。
【0118】
図7に示される低周波数制御モードMD2において、ゲート駆動回路13は、例えば1本目のゲート信号線G1を走査した後、次に4本目のゲート信号線G4を走査する。この場合には、データ制御部30は、1本目のゲート信号線G1の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、期間3Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。すなわち、走査されないゲート信号線G2,G3に対応する2水平走査期間2Hの間は、ゲート信号線G1に対応する画像信号D7に応じた電圧が、継続して出力されている。
【0119】
また、ゲート駆動回路13は、例えば4本目のゲート信号線G4を走査した後、次に5本目のゲート信号線G5を走査する。この場合には、データ制御部30は、4本目のゲート信号線G4の走査に対応してソース駆動回路14から出力された画像信号D4に応じた電圧を、1水平走査期間1Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。
【0120】
また、ゲート駆動回路13は、例えば5本目のゲート信号線G5を走査した後、次に6本目のゲート信号線G6を走査する。この場合には、データ制御部30は、5本目のゲート信号線G5の走査に対応してソース駆動回路14から出力された画像信号D5に応じた電圧を、1水平走査期間1Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。次の7本目のゲート信号線G7も同様である。
【0121】
また、ゲート駆動回路13は、例えば7本目のゲート信号線G7を走査した後、次に10本目のゲート信号線G10を走査する。この場合には、データ制御部30は、7本目のゲート信号線G7の走査に対応してソース駆動回路14から出力された画像信号D7に応じた電圧を、期間3Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。すなわち、走査されないゲート信号線G8,G9に対応する2水平走査期間2Hの間は、ゲート信号線G7に対応して出力された画像信号D7に応じた電圧が、継続して出力されている。
【0122】
このように、データ制御部30は、低周波数制御モードMD2において、ゲート駆動回路13が、N本のゲート信号線のうちの第U本目(Uは1以上N未満の整数)のゲート信号線を走査した後、次に第(U+V)本目(Vは1以上K以下の整数)のゲート信号線を走査する場合には、第U本目のゲート信号線の走査に対応してソース駆動回路14から出力された画像信号に応じた電圧を、期間VH(水平走査期間1HのV倍)の間、ソース駆動回路14から継続して出力させる。
【0123】
以上説明されたように、この第1実施形態では、基本制御モードMD1から低周波数制御モードMD2に移行した後、液晶表示パネル12の表示画面120の一部の領域に表示される動画を表す画像信号SG1が入力され、表示画面120に静止画と動画とが混在すると、動画領域に対応するゲート信号線を、フレーム周波数60Hzで並び順に走査している。その結果、第1実施形態によれば、動画の表示品位が過度に低下するのを防止することができる。
【0124】
また、この第1実施形態では、静止画を表す画像信号SG1をDRAM34に保存し、DRAM34から画像信号SG1を読み出して、液晶表示パネル12に表示している。したがって、消費電力の増大を抑制することができる。
【0125】
また、この第1実施形態では、ソース駆動回路14は、ゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されるタイミングでは、直前に出力されたゲート信号線G1,G7,G10に対応する画像信号D1,D7,D10に応じた電圧を出力している。したがって、ソース駆動回路14から異なる電圧が出力される場合に比べて、ソース駆動回路14において、余分な充放電が発生しないため、消費電力が増大するのを抑制することができる。
【0126】
また、この第1実施形態では、ラッチタイミング信号SG9の出力毎に、ソース駆動回路14から電圧出力が行われている。しかし、ゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されるタイミングでは、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされ、ゲート駆動回路13からゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されない。したがって、水平同期信号Hsyncの出力毎にラッチタイミング信号SG9が出力される構成のままで、並び順走査と飛び越し走査とが混在したゲート信号線G1〜G12に対して、ゲート信号を好適に出力することができる。
【0127】
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態の表示装置の制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。
図9は、
図8に示されるデータ遅延制御部及びデータ遅延部の構成を示すブロック図である。
図10は、
図9に示されるデータ遅延部のセレクタの真理値表を表す図である。第2実施形態では、第1実施形態と同様の要素には同様の符号が付されている。
【0128】
第2実施形態の表示装置の構成は、
図1に示される第1実施形態の表示装置1とほぼ同様である。第2実施形態の表示装置は、第1実施形態の表示装置1の制御部11に代えて制御部11aを備える。第2実施形態では、第1実施形態と同様に、基本制御モードのフレーム周波数F1は、F1=60Hzであり、低周波数制御モードのフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。したがって、第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、K=F1/F2=3になる。以下、第1実施形態との相違点を中心に、第2実施形態が説明される。
【0129】
図8に示されるように、制御部11aは、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28a、キャプチャ制御部29、データ制御部30aを備える。データ制御部30aは、セレクタ45、データ遅延制御部61、データ遅延部62、セレクタ63を備える。
【0130】
図9に示されるように、データ遅延制御部61は、遅延回路71〜73、セレクタ75、選択信号生成部76、インバータ77を備える。データ遅延部62は、ラインメモリ(LM)81,82、ダミーデータ生成部84、セレクタ85を備える。
【0131】
飛び越し走査制御部26は、生成したデータイネーブル信号SG7を、データ遅延制御部61の遅延回路71、セレクタ75、選択信号生成部76に出力する。遅延回路71は、データイネーブル信号SG7を1水平走査期間(1H)遅延し、遅延したデータイネーブル信号SG7D1を遅延回路72及び選択信号生成部76に出力する。
【0132】
遅延回路72は、データイネーブル信号SG7D1をさらに1水平走査期間(1H)遅延し、遅延したデータイネーブル信号SG7D2を遅延回路73及び選択信号生成部76に出力する。また、遅延回路72は、データイネーブル信号SG7D2を、インバータ77を介してゲート制御部27に出力する。遅延回路73は、データイネーブル信号SG7D2をさらに1水平走査期間(1H)遅延し、遅延したデータイネーブル信号SG7D3をセレクタ75に出力する。
【0133】
セレクタ75は、サブフレームの先頭、つまり垂直同期信号Vsyncの直後から、最初にデータイネーブル信号SG7がオンとなるタイミングでは、データイネーブル信号SG7を、データイネーブル信号SG70として選択信号生成部76に出力する。セレクタ75は、サブフレームの先頭でない場合には、データイネーブル信号SG7D3を、データイネーブル信号SG70として選択信号生成部76に出力する。また、セレクタ75は、データイネーブル信号SG70を、ソース制御部28aに出力する。
【0134】
ソース制御部28aは、データイネーブル信号SG70がオンのときに、水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9をソース駆動回路14に出力する。ソース制御部28aは、データイネーブル信号SG70がオフのときは、ラッチタイミング信号SG9をソース駆動回路14に出力しない。このように、第2実施形態のソース制御部28aでは、第1実施形態のソース制御部28と異なり、ラッチタイミング信号SG9の出力間隔は、一定の1水平走査期間(1H)ではない。
【0135】
選択信号生成部76は、入力されるデータイネーブル信号SG7,SG7D1,SG7D2,SG70のそれぞれの有効及び無効を表す情報を、選択信号SG22としてセレクタ85に出力する。
【0136】
リード制御部32は、読み出した画像信号SG12aをセレクタ63に出力する。セレクタ63は、領域信号SGaがオンの場合は、外部から入力される画像信号SG1を、画像信号SG21として、データ遅延部62のラインメモリ81、セレクタ85に出力する。また、セレクタ63は、領域信号SGaがオフの場合は、リード制御部32から出力された画像信号SG12aを、画像信号SG21として、データ遅延部62のラインメモリ81、セレクタ85に出力する。
【0137】
ラインメモリ81は、画像信号SG21の1ライン分を1水平走査期間(1H)遅延し、遅延した画像信号SG21D1をラインメモリ82及びセレクタ85に出力する。ラインメモリ82は、画像信号SG21D1の1ライン分をさらに1H遅延し、遅延した画像信号SG21D2をセレクタ85に出力する。ダミーデータ生成部84は、ダミーデータとして、0階調の画像信号SG210をセレクタ85に出力する。
【0138】
セレクタ85は、入力される画像信号のうち、
図10に示される真理値表に基づき選択した画像信号を、画像信号SG23としてセレクタ45に出力する。すなわち、セレクタ85は、データイネーブル信号SG7,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D1,SG7D2が無効の場合には、画像信号SG21を、画像信号SG23としてセレクタ45に出力する。
【0139】
また、セレクタ85は、データイネーブル信号SG7D1,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D2が無効の場合には、画像信号SG21D1を、画像信号SG23としてセレクタ45に出力する。また、セレクタ85は、データイネーブル信号SG7D2,SG70が有効の場合には、画像信号SG21D2を、画像信号SG23としてセレクタ45に出力する。また、セレクタ85は、データイネーブル信号の組合せが上記以外の場合には、画像信号SG210を画像信号SG23としてセレクタ45に出力する。
【0140】
本実施形態において、液晶表示パネル12が表示部及び表示パネルの一例に相当し、ゲート駆動回路13がゲート駆動部の一例に相当し、ソース駆動回路14がソース駆動部の一例に相当し、DRAM34が画像保存部の一例に相当し、データイネーブル信号SG7D1〜SG7D3が遅延データイネーブル信号の一例に相当する。
【0141】
図11〜
図13は、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14の第2実施形態における動作を概略的に示すタイミングチャートである。
図11は、
図6のサブフレームSF7の動作を示し、
図12は、
図6のサブフレームSF8の動作を示し、
図13は、
図6のサブフレームSF9の動作を示す。
図11〜
図13では、
図6と同様に、ゲート信号線の本数Nが、ゲート信号線G1〜G12のN=12とされている。
【0142】
第2実施形態では、第1実施形態の
図5と同様の画像信号SG1が入力され、
図6と同様にゲート信号線G1〜G12に対してゲート信号が出力されるが、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14の動作が第1実施形態と異なる。
図8〜
図13を用いて、
図6のサブフレームSF7〜SF9におけるゲート駆動回路13及びソース駆動回路14の第2実施形態の動作が説明される。
【0143】
図11において、最初に、垂直同期信号Vsyncが出力され、かつ、垂直同期信号Vsyncの立上りに同期して、水平同期信号Hsyncが出力される。垂直同期信号Vsyncが出力された後の、時刻t1では、セレクタ75は、サブフレームの先頭であるため、時刻t1の水平同期信号Hsyncに同期して、データイネーブル信号SG7をデータイネーブル信号SG70として出力する。したがって、データイネーブル信号SG7,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D1,SG7D2が無効になる。
【0144】
このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、画像信号SG21を画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t1のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G1に対応する画像信号D1(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。なお、この画像信号D1は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0145】
次の時刻t2,t3の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になる。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。また、時刻t2,t3では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0146】
次の時刻t4の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が有効になる。このため、時刻t4の水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9が出力される。
【0147】
また、時刻t4では、データイネーブル信号SG7,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D1,SG7D2が無効になる。よって、時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ45は、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG21)を、画像信号SG13として、ソース駆動回路14に入力する。
【0148】
また、時刻t4のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t1のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D1に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0149】
一方、時刻t3と時刻t4との間の時刻t0に、ゲートスタート信号が出力される。すなわち、ゲート制御部27は、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(3+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する(0≦Tg<1)。上述のように、ゲート制御部27は、基本制御モードMD1では、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(1+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する。
【0150】
したがって、第2実施形態において、基本制御モードMD1におけるゲートスタート信号の出力タイミングと、低周波数制御モードMD2におけるゲートスタート信号の出力タイミングとの差異は、
(3+Tg)H−(1+Tg)H=2H
になる。ここで、上述のように、K=3である。したがって、第2実施形態では、ゲート制御部27は、低周波数制御モードMD2の際に、基本制御モードMD1よりも、ゲートスタート信号の出力タイミングを(K−1)H遅延させている。
【0151】
また、時刻t0には、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、このゲートスタート信号に同期して、ゲート信号線G1に対してゲート信号が出力される。したがって、時刻t4にソース駆動回路14からソース信号線に出力された、画像信号D1に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0152】
次の時刻t5,t6の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になる。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。
【0153】
また、時刻t5,t6では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0154】
また、時刻t5,t6ではゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフになっている。このため、ゲート信号線G2,G3に対してゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0155】
次の時刻t7の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が有効になる。このため、時刻t7の水平同期信号Hsyncに同期して、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力される。
【0156】
また、時刻t7では、データイネーブル信号SG7D2,SG70が有効になる。よって、時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21D2を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G5に対応する画像信号D5(画像信号SG21D2)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0157】
また、時刻t7のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された、画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D4に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0158】
一方、時刻t7には、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、ゲート信号線G4に対してゲート信号が出力されている。したがって、時刻t7にソース駆動回路14からソース信号線に出力された、画像信号D4に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0159】
続く時刻t8,t9では、データイネーブル信号SG7D2,SG70が有効な状態が継続し、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号のオン状態が継続している。このため、時刻t7と同様に動作する。その結果、時刻t8,t9では、ゲート信号線G6,G7に対応する画像信号D6,D7(画像信号SG13)が、それぞれ、ソース駆動回路14に入力される。また、時刻t8,t9では、画像信号D5,D6に対応する電圧が、それぞれ、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0160】
なお、画像信号D4〜D6は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。また、画像信号D7は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0161】
次の時刻t10の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が有効になる。このため、時刻t10の水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9が出力される。そして、時刻t10のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D7に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0162】
一方、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G7にゲート信号が出力されている。したがって、画像信号D7に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0163】
また、時刻t10では、データイネーブル信号SG7,SG70が有効になる。よって、時刻t10のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t10のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G10に対応する画像信号D10(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。なお、画像信号D10は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0164】
次の時刻t11,t12の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になる。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。
【0165】
また、時刻t11,t12では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0166】
また、時刻t11,t12ではゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフになっている。このため、ゲート信号線G8,G9に対して、ゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0167】
次の時刻t13の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が有効になる。このため、時刻t13の水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9が出力される。そして、時刻t13のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t10のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D10に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0168】
一方、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされているため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G10にゲート信号が出力されている。したがって、画像信号D10に対応する電圧が、画素電極に印加される。
【0169】
次の時刻t14,t15の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になる。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。
【0170】
また、時刻t14,t15では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0171】
また、時刻t14,t15ではゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフになっている。このため、ゲート信号線G11,G12に対して、ゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。なお、
図11では、ゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されないため、破線で示されている。
【0172】
図11に示されるように、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14が動作することによって、
図6のサブフレームSF7に示されるゲート信号線G1〜G12に対する電圧印加が行われる。
【0173】
図12において、最初に、垂直同期信号Vsyncが出力され、かつ、垂直同期信号Vsyncの立上りに同期して、水平同期信号Hsyncが出力される。垂直同期信号Vsyncが出力された後の、時刻t1では、データイネーブル信号SG70が無効になっている。このため、時刻t1には、ラッチタイミング信号SG9が出力されない。また、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、出力する。
【0174】
次の時刻t2では、データイネーブル信号SG7がオンになっている。セレクタ75は、垂直同期信号Vsyncが出力された後のサブフレームの先頭であるため、時刻t2の水平同期信号Hsyncに同期して、データイネーブル信号SG7をデータイネーブル信号SG70として出力する。したがって、データイネーブル信号SG70が有効になるため、時刻t2には、ラッチタイミング信号SG9が出力される。
【0175】
また、時刻t2では、データイネーブル信号SG7,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D1,SG7D2が無効になる。よって、時刻t4のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G2に対応する画像信号D2(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0176】
画像信号D2は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0177】
次の時刻t3,t4の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になる。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。また、時刻t3,t4では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0178】
一方、時刻t3と時刻t4との間の時刻t0に、ゲートスタート信号が出力される。すなわち、ゲート制御部27は、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(3+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する(0≦Tg<1)。また、時刻t0には、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされている。このため、このゲートスタート信号では、ゲート信号線G1に対するゲート信号が出力されない。
【0179】
次の時刻t5では、データイネーブル信号SG70が有効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力される。また、時刻t5では、データイネーブル信号SG7D1,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D2が無効になる。よって、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21D1を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG21D1)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0180】
また、時刻t5のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D2に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0181】
この時刻t5では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、このゲートシフトクロック信号に同期して、ゲート信号線G2に対するゲート信号が出力されている。したがって、時刻t5に、画像信号D2に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0182】
次の時刻t6の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になっている。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として出力する。また、時刻t6では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、時刻t6には、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t6では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフになっている。このため、ゲート信号線G3にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0183】
次の時刻t7,t8の水平同期信号Hsyncでは、それぞれ、データイネーブル信号SG70が有効になっている。このため、時刻t7,t8の水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9が、それぞれ出力される。
【0184】
また、時刻t7,t8では、データイネーブル信号SG7D2,SG70が有効になっている。よって、時刻t7,t8のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21D2を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。その結果、時刻t7,t8のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G5,G6に対応する画像信号D5,D6(画像信号SG21D2)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0185】
なお、画像信号D4〜D6は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。
【0186】
また、時刻t7,t8のラッチタイミング信号SG9では、それぞれ、前回の時刻t5,t7のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D4,D5に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に、それぞれ出力される。
【0187】
一方、時刻t7,t8には、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、ゲート信号線G4,G5に対してゲート信号が出力されている。したがって、時刻t7,t8に、それぞれ、画像信号D4,D5に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0188】
次の時刻t9では、時刻t5と同様に、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G8に対応する画像信号D8(画像信号SG21D1)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。画像信号D8は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0189】
また、時刻t9のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D6に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t9に、画像信号D6に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0190】
次の時刻t10には、時刻t6と同様に、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、時刻t10には、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t10には、時刻t6と同様に、ゲート信号線G7にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0191】
次の時刻t11では、データイネーブル信号SG70が有効になっている。このため、時刻t11の水平同期信号Hsyncに同期して、ラッチタイミング信号SG9が出力される。また、時刻t11には、時刻t2と同様に、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G11に対応する画像信号D11(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。画像信号D11は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0192】
また、時刻t11のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D8に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t11に、画像信号D8に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0193】
次の時刻t12,t13には、時刻t6と同様に、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t12,t13には、時刻t6と同様に、ゲート信号線G9,G10にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0194】
次の時刻t14のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t11のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D11に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t14に、画像信号D11に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0195】
次の時刻t15には、時刻t6と同様に、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、時刻t15には、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t15には、時刻t6と同様に、ゲート信号線G12にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。なお、
図12では、ゲート信号線G1,G3,G7,G9,G10,G12にゲート信号が出力されないため、破線で示されている。
【0196】
図13において、最初に、垂直同期信号Vsyncが出力され、かつ、垂直同期信号Vsyncの立上りに同期して、水平同期信号Hsyncが出力される。垂直同期信号Vsyncが出力された後の、時刻t1,t2では、データイネーブル信号SG70が無効になっている。このため、時刻t1,t2には、ラッチタイミング信号SG9が出力されない。また、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、出力する。
【0197】
次の時刻t3では、データイネーブル信号SG7がオンになっている。セレクタ75は、垂直同期信号Vsyncが出力された後のサブフレームの先頭であるため、時刻t3の水平同期信号Hsyncに同期して、データイネーブル信号SG7をデータイネーブル信号SG70として出力する。したがって、データイネーブル信号SG70が有効になるため、時刻t3には、ラッチタイミング信号SG9が出力される。
【0198】
また、時刻t3では、データイネーブル信号SG7,SG70が有効、データイネーブル信号SG7D1,SG7D2が無効になる。よって、時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G3に対応する画像信号D3(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0199】
画像信号D3は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0200】
次の時刻t4,t5の水平同期信号Hsyncでは、データイネーブル信号SG70が無効になっている。このため、
図10の真理値表より、セレクタ85は、0階調の画像信号SG210を、画像信号SG23として、それぞれ出力する。また、時刻t4,t5では、データイネーブル信号SG70が無効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。
【0201】
一方、時刻t3と時刻t4との間の時刻t0に、ゲートスタート信号が出力される。すなわち、ゲート制御部27は、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(3+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する(0≦Tg<1)。また、時刻t0及び次のゲートシフトクロック信号では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされている。このため、ゲート信号線G1,G2に対するゲート信号が出力されない。
【0202】
次の時刻t6では、データイネーブル信号SG70が有効のため、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力される。また、時刻t6では、データイネーブル信号SG7D2,SG70が有効になっている。よって、時刻t6のラッチタイミング信号SG9に同期して、セレクタ85は、
図10の真理値表より、画像信号SG21D2を、画像信号SG23として出力する。その結果、時刻t6のラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG21D2)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0203】
また、時刻t6のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t3のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D3に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。
【0204】
この時刻t6では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。このため、ゲートシフトクロック信号に同期して、ゲート信号線G3にゲート信号が出力されている。したがって、時刻t6に、画像信号D3に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0205】
次の時刻t7,t8では、時刻t6と同様に、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G5,G6に対応する画像信号D5,D6(画像信号SG21D2)が、それぞれ画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0206】
なお、画像信号D4〜D6は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。
【0207】
また、時刻t7,t8のラッチタイミング信号SG9では、それぞれ、前回の時刻t6,t7のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D4,D5に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に、それぞれ出力される。そして、この時刻t7,t8に、それぞれ、画像信号D4,D5に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0208】
次の時刻t9では、時刻t2と同様に、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G9に対応する画像信号D9(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。画像信号D9は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0209】
また、時刻t9のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D6に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t9に、画像信号D6に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0210】
次の時刻t10,t11には、時刻t4,t5と同様に、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、時刻t10,t11には、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t10,t11には、時刻t4,t5と同様に、ゲート信号線G7,G8にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0211】
次の時刻t12には、時刻t2と同様に、ラッチタイミング信号SG9に同期して、ゲート信号線G12に対応する画像信号D12(画像信号SG21)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。画像信号D12は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、データホールド部36から出力された画像信号SG12bの信号である。
【0212】
また、時刻t12のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t9のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D9に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t11に、画像信号D9に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。
【0213】
次の時刻t13,t14には、時刻t4,t5と同様に、ソース制御部28aからラッチタイミング信号SG9が出力されない。したがって、この間は、ソース駆動回路14に画像信号が入力されず、ソース駆動回路14から電圧が出力されない。また、時刻t13,t14には、時刻t4,t5と同様に、ゲート信号線G10,G11にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0214】
次の時刻t15のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t12のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力された画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D12に対応する電圧が、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される。そして、この時刻t15に、画像信号D12に対応する電圧が、ソース駆動回路14から画素電極に印加される。なお、
図13では、ゲート信号線G1,G2,G7,G8,G10,G11にゲート信号が出力されないため、破線で示されている。
【0215】
ここで、
図11に示される低周波数制御モードMD2における、走査対象信号線の間隔と、データ遅延部62における画像信号SG21の遅延ライン数との関係が説明される。なお、ゲート駆動回路13からゲート信号が出力されるゲート信号線が、走査対象信号線と定義される。
【0216】
図11に示される低周波数制御モードMD2において、例えばゲート信号線G4を選択中の走査対象信号線とする。ここで、ゲート信号線G2,G3は、上述のように、走査対象信号線とならない。このため、選択中の走査対象信号線であるゲート信号線G4は、1回前の走査対象信号線であるゲート信号線G1からLライン目(
図11ではL=3)になる。したがって、画像信号SG21が(K−L)=0ライン分だけ遅延した画像信号SG21が、ゲート信号線G3に対応する画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0217】
また、
図11に示される低周波数制御モードにおいて、例えばゲート信号線G5を選択中の走査対象信号線とする。この場合、選択中の走査対象信号線であるゲート信号線G5は、1回前の走査対象信号線であるゲート信号線G4からLライン目(
図11ではL=1)になる。したがって、画像信号SG21が(K−L)=2ライン分だけ遅延した画像信号SG21D2が、ゲート信号線G5に対応する画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0218】
また、
図11に示される低周波数制御モードにおいて、例えばゲート信号線G6を選択中の走査対象信号線とする。この場合、選択中の走査対象信号線であるゲート信号線G6は、1回前の走査対象信号線であるゲート信号線G5からLライン目(
図11ではL=1)になる。したがって、画像信号SG21が(K−L)=2ライン分だけ遅延した画像信号SG21D2が、ゲート信号線G5に対応する画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0219】
ゲート信号線G7の場合も、ゲート信号線G5,G6と同様に、画像信号SG21が(K−L)=2ライン分だけ遅延した画像信号SG21D2が、ゲート信号線G7に対応する画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0220】
また、
図11に示される低周波数制御モードにおいて、例えばゲート信号線G10を選択中の走査対象信号線とする。ここで、ゲート信号線G8,G9は、上述のように、走査対象信号線とならない。このため、選択中の走査対象信号線であるゲート信号線G10は、1回前の走査対象信号線であるゲート信号線G7からLライン目(
図11ではL=3)になる。したがって、画像信号SG21が(K−L)=0ライン分だけ遅延した画像信号SG21が、ゲート信号線G10に対応する画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に入力される。
【0221】
このように、データ制御部30aは、低周波数制御モードMD2において、選択中の走査対象信号線が、1回前の走査対象信号線からLライン目(Lは1以上K以下の整数)の場合には、選択中の走査対象信号線に対応する画素信号を(K−L)ライン分だけ遅延させてソース駆動回路14に入力する。
【0222】
次に、
図11に示される低周波数制御モードMD2における、ラッチタイミング信号SG9の間隔と、ラッチタイミング信号と同期してソース駆動回路14に入力される画素信号に対応するゲート信号線と、ラッチタイミング信号と同期してソース駆動回路14から出力される電圧に対応するゲート信号線との関係が説明される。
【0223】
図11に示される低周波数制御モードでは、ソース制御部28aは、ソース駆動回路14に入力するラッチタイミング信号SG9の間隔を、ゲート信号線にゲート信号を出力する走査のライン間隔に応じて、期間(1〜K)H、すなわち期間(1〜3)Hの範囲で変更している。
【0224】
ここで、I(J)は、J回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14に入力される画素信号に対応するゲート信号線の副走査方向に数えた番号である。また、O(J)は、J回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14から出力される電圧に対応するゲート信号線の副走査方向に数えた番号である。
【0225】
垂直同期信号(Vsync)から2回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t4)と3回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t7)との間隔は、期間PH(
図11ではP=3)である。一方、2回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14に入力される画像信号SG13に対応するゲート信号線I(2)は、ゲート信号線G4である。また、2回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14から出力される電圧に対応するゲート信号線O(2)は、ゲート信号線G1である。したがって、I(2)=O(2)+3の関係が成立している。
【0226】
また、垂直同期信号(Vsync)から3回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t7)と4回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t8)との間隔は、期間PH(
図11ではP=1)である。一方、3回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14に入力される画像信号SG13に対応するゲート信号線I(3)は、ゲート信号線G5である。また、3回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14から出力される電圧に対応するゲート信号線O(3)は、ゲート信号線G4である。したがって、I(3)=O(3)+1の関係が成立している。
【0227】
また、垂直同期信号(Vsync)から4回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t8)と5回目のラッチタイミング信号SG9(時刻t9)との間隔は、期間PH(
図11ではP=1)である。一方、4回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14に入力される画像信号SG13に対応するゲート信号線I(4)は、ゲート信号線G6である。また、4回目のラッチタイミング信号SG9と同期してソース駆動回路14から出力される電圧に対応するゲート信号線O(4)は、ゲート信号線G5である。したがって、I(4)=O(4)+1の関係が成立している。
【0228】
このように、データ制御部30aは、低周波数制御モードMD2において、ソース駆動回路14に入力するラッチタイミング信号SG9の間隔を、ゲート信号線にゲート信号を出力する走査のライン間隔に応じて、期間(1〜K)Hの範囲で変更している。そして、垂直同期信号VsyncからJ回目(Jは2以上の整数)のラッチタイミング信号SG9と(J+1)回目のラッチタイミング信号SG9との間隔が期間PH(Pは1以上K以下の整数)である場合に、I(J)=O(J)+Pの関係が成立する。
【0229】
次に、
図11に示される低周波数制御モードMD2における、ゲート信号線の走査の間隔と、ソース駆動回路14から出力される電圧との関係が説明される。
【0230】
図11に示される低周波数制御モードにおいて、ゲート駆動回路13は、例えば1本目のゲート信号線G1を走査した後、次に4本目のゲート信号線G4を走査する。この場合には、データ制御部30aは、1本目のゲート信号線G1の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、3水平走査期間3Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。すなわち、走査されないゲート信号線G2,G3に対応する2水平走査期間2Hの間は、ゲート信号線G1に対応して出力された電圧が、継続して出力されている。
【0231】
また、ゲート駆動回路13は、例えば4本目のゲート信号線G4を走査した後、次に5本目のゲート信号線G5を走査する。この場合には、データ制御部30aは、4本目のゲート信号線G4の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、1水平走査期間1Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。
【0232】
また、ゲート駆動回路13は、例えば5本目のゲート信号線G5を走査した後、次に6本目のゲート信号線G6を走査する。この場合には、データ制御部30aは、5本目のゲート信号線G5の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、1水平走査期間1Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。
【0233】
また、ゲート駆動回路13は、例えば7本目のゲート信号線G7を走査した後、次に10本目のゲート信号線G10を走査する。この場合には、データ制御部30aは、7本目のゲート信号線G7の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、3水平走査期間3Hの間、ソース駆動回路14から継続して出力させている。すなわち、走査されないゲート信号線G8,G9に対応する2水平走査期間2Hの間は、ゲート信号線G7に対応して出力された電圧が、継続して出力されている。
【0234】
このように、データ制御部30aは、低周波数制御モードMD2において、ゲート駆動回路13が、N本のゲート信号線のうちの第U本目(Uは1以上N未満の整数)のゲート信号線を走査した後、次に第(U+V)本目(Vは1以上K以下の整数)のゲート信号線を走査する場合には、第U本目のゲート信号線の走査に対応してソース駆動回路14から出力された電圧を、V水平走査期間VH(水平走査期間1HのV倍)の間、ソース駆動回路14から継続して出力させる。
【0235】
次に、
図12に示される低周波数制御モードMD2における、ラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力される画像信号SG13が、次のラッチタイミング信号SG9に同期してゲート信号線に出力されるまでの遅延値(つまりソース制御部28aからソース駆動回路14に出力されるラッチタイミング信号SG9の間隔)DL1と、セレクタ85から出力される画像信号SG23の遅延値(つまりセレクタ45からソース駆動回路14に出力される画像信号SG13の遅延値)DL2との関係が説明される。
【0236】
この第2実施形態では、基本制御モードMD1のフレーム周波数F1がF1=60Hzであり、低周波数制御モードMD2のフレーム周波数F2がF2=20Hzである。このため、K=F1/F2=3になる。したがって、ゲート信号線は、低周波数制御モードMD2では、通常、3本毎に飛び越し走査される。
【0237】
時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して入力される、ゲート信号線G2に対応する画像信号D2(画像信号SG13)は、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して出力される。すなわち、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D2(画像信号SG13)がソース信号線に3水平走査期間3H遅延して出力される。したがって、遅延値DL1は、DL1=3である。また、時刻t2のラッチタイミング信号SG9では、遅延値DL2がDL2=0の画像信号SG21(画像信号D2)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に出力される。
【0238】
時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して入力される、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG13)は、時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期して出力される。すなわち、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D4(画像信号SG13)がソース信号線に2水平走査期間2H遅延して出力される。したがって、遅延値DL1は、DL1=2である。また、時刻t5のラッチタイミング信号SG9では、遅延値DL2がDL2=1の画像信号SG21D1(画像信号D4)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に出力される。時刻t5のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t2のラッチタイミング信号SG9でソース駆動回路14に入力されたゲート信号線G2に対応する画像信号D2に基づく電圧が出力される。この電圧出力は、ゲート信号線G2のゲート信号に合致している。
【0239】
時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期して入力される、ゲート信号線G5に対応する画像信号D5(画像信号SG13)は、時刻t8のラッチタイミング信号SG9に同期して出力される。すなわち、時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期して入力された画像信号D4(画像信号SG13)がソース信号線に1水平走査期間1H遅延して出力される。したがって、遅延値DL1は、DL1=1である。また、時刻t7のラッチタイミング信号SG9では、遅延値DL2がDL2=2の画像信号SG21D2(画像信号D5)が、画像信号SG13として、セレクタ45からソース駆動回路14に出力される。時刻t7のラッチタイミング信号SG9では、前回の時刻t5のラッチタイミング信号SG9でソース駆動回路14に入力されたゲート信号線G4に対応する画像信号D4に基づく電圧が出力される。この電圧出力は、ゲート信号線G4のゲート信号に合致している。
【0240】
以上のように、常にDL1+DL2=3=Kが満たされている。上述のように、この第2実施形態では、K=3になるため、ゲート信号線は、低周波数制御モードMD2では通常、ゲート信号線は3本毎に飛び越し走査される。したがって、3本毎の飛び越し走査に相当するゲート信号線G2を画像信号SG13として出力する時刻t2のラッチタイミング信号SG9では、次のラッチタイミング信号SG9の出力は、3水平走査期間3H後の時刻t5になっている。つまり、セレクタ75からソース制御部に出力されるデータイネーブル信号SG70の遅延値DL1は、DL1=3になる。そして、これらの場合の、セレクタ85から出力される画像信号SG23の遅延値DL2は、DL2=0になる。
【0241】
一方、この第2実施形態では、低周波数制御モードMD2であっても、上述のように、一部のゲート信号線は並び順に走査されている。したがって、3本毎の飛び越し走査から外れるゲート信号線に対しても、ゲート信号が出力される。
【0242】
このような、3本毎の飛び越し走査から外れている、ゲート信号線G4を画像信号SG13として出力する時刻t5のラッチタイミング信号SG9では、次のラッチタイミング信号SG9の出力は、2水平走査期間2H後の時刻t7になっている。つまり、セレクタ75からソース制御部に出力されるデータイネーブル信号SG70の遅延値DL1は、DL1=2になる。そして、これらの場合の、セレクタ85から出力される画像信号SG23の遅延値DL2は、DL2=1になる。
【0243】
同様に、3本毎の飛び越し走査から外れている、ゲート信号線G5を画像信号SG13として出力する時刻t7のラッチタイミング信号SG9では、次のラッチタイミング信号SG9の出力は、1水平走査期間1H後の時刻t8になっている。つまり、セレクタ75からソース制御部に出力されるデータイネーブル信号SG70の遅延値DL1は、DL1=1になる。そして、これらの場合の、セレクタ85から出力される画像信号SG23の遅延値DL2は、DL2=2になる。
【0244】
このように、3本毎の飛び越し走査から外れる場合には、所望のゲート信号線の信号が出力されるように、遅延値DL1が、DL1=1または2になり、DL1=3と異なる。その場合、DL1=3と異なるのを補正するために、遅延値DL2は、DL1+DL2=Kが満たされるように、設定される。これによって、3本毎の飛び越し走査から外れるゲート信号線においても、ソース駆動回路14からの電圧出力と、ゲート駆動回路13からのゲート信号線に対するゲート信号の出力とが、合致するようになっている。
【0245】
次に、
図12に示される低周波数制御モードMD2における、ソース駆動回路14に入力される画像信号の遅延時間が説明される。
【0246】
ゲート信号線G2に対応する画像信号D2は、遅延されずに、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して、データ制御部30aのセレクタ45からソース駆動回路14に、画像信号SG13として入力される。一方、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4は、画像信号SG21が1水平走査期間1H遅延された画像信号SG21D1が、画像信号SG13として、時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力される。また、ゲート信号線G5に対応する画像信号D5は、画像信号SG21が2水平走査期間2H遅延された画像信号SG21D2が、画像信号SG13として、時刻t7のラッチタイミング信号SG9に同期してソース駆動回路14に入力される。
【0247】
このように、第2実施形態の低周波数制御モードMD2では、K=3であるので、データ制御部30aは、画像信号SG21を、期間CH(Cは0≦C≦(K−1)の整数)遅延させて、ソース駆動回路14に入力する。
【0248】
次に、
図12に示される低周波数制御モードMD2における、ゲート制御部27から出力されるゲート駆動信号SG8内のゲートスタート信号の遅延時間と、垂直同期信号Vsyncの後、最初にソース駆動回路14に入力される画像信号の出力タイミングとの関係が説明される。
【0249】
上述のように、第2実施形態では、ゲート制御部27は、低周波数制御モードMD2の際に、基本制御モードMD1よりも、ゲートスタート信号の出力タイミングを期間(K−1)H遅延させている。
【0250】
一方、垂直同期信号Vsyncの後、最初にソース駆動回路14に入力される画像信号D2は、
図12に示されるように、時刻t2のラッチタイミング信号SG9に同期して、画像信号SG13として、データ制御部30aのセレクタ45からソース駆動回路14に入力される。そして、この画像信号D2は、期間3Hの経過後の時刻t5のラッチタイミング信号SG9に同期して、ソース駆動回路14から出力される。
【0251】
このように、第2実施形態の低周波数制御モードMD2では、K=3であるので、ソース制御部28aは、垂直同期信号Vsyncの後、最初にソース駆動回路14に入力される画像信号D2が、入力時点から期間KHの経過後に、ソース駆動回路14から出力されるように、ラッチタイミング信号SG9をソース駆動回路14に出力している。これによって、ゲート駆動回路13からゲート信号線G2に出力されるゲート信号に合致して、最初の画像信号D2が、ソース駆動回路14から出力されることとなる。
【0252】
以上説明されたように、第2実施形態では、データイネーブル信号SG70のオンオフに応じて、ラッチタイミング信号SG9の出力の有無を制御している。よって、水平同期信号Hsyncの出力毎に、ラッチタイミング信号SG9を出力する第1実施形態に比べて、消費電力を低減することができる。
【0253】
一般的なソース駆動回路では、ソース駆動回路のタイミングを制御するラッチタイミング信号が、画像信号の先頭画素を判別するアドレスリセット機能と、ソース駆動回路に取り込まれた画像信号をソース信号線に出力するラッチ出力機能とを有する。第2実施形態では、ゲート信号線における走査対象信号線の間隔が一定ではない場合であっても、このような一般的なソース駆動回路を使用して、ゲート駆動回路13からゲート信号が出力されるゲート信号線と、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される画像信号に対応する電圧とを整合させることができる。その結果、第2実施形態によれば、特別なソース駆動回路を使用しなくても、入力された画像信号に基づいて所望の映像を表示させ、かつ、消費電力を低減することができる。
【0254】
(第3実施形態)
図14は、第3実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。
図15は、
図14に示される第3実施形態の表示装置の制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。第3実施形態では、第1実施形態と同様の要素には同様の符号が付されている。
【0255】
図14に示されるように、第3実施形態の表示装置1bは、第1実施形態の表示装置1の制御部11に代えて制御部11bを備え、ソース駆動回路14に代えてソース駆動回路14bを備える。第3実施形態では、第1実施形態と同様に、基本制御モードのフレーム周波数F1は、F1=60Hzであり、低周波数制御モードのフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。以下、第1実施形態との相違点を中心に、第3実施形態が説明される。
【0256】
図15に示されるように、制御部11bは、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28b、キャプチャ制御部29、データ制御部30bを備える。データ制御部30bは、セレクタ45を備える。
【0257】
ソース制御部28bは、飛び越し走査制御部26からのデータイネーブル信号SG7に基づき、データリセット信号SG31を生成する。ソース制御部28bは、生成したデータリセット信号SG31を、水平同期信号Hsyncに同期してソース駆動回路14bに出力する。また、ソース制御部28bは、データラッチ信号SG32を生成する。ソース制御部28bは、生成したデータラッチ信号SG32を、水平同期信号Hsyncに同期してソース駆動回路14bに出力する。
【0258】
データリセット信号SG31及びデータラッチ信号SG32は、ソース駆動回路14bの動作タイミングを制御するためのものである。データリセット信号SG31は、ソース駆動回路14bがデータの取り込みを開始するためのデータの先頭を示す信号である。セレクタ45からソース駆動回路14bに入力される画像信号SG13は、データリセット信号SG31に同期して入力される。
【0259】
データラッチ信号SG32は、取り込んだデータに対応する電圧をソース駆動回路14bが出力するタイミングを示す信号である。ソース駆動回路14bは、入力された画像信号SG13に対応する電圧を、データラッチ信号SG32に同期して、ソース信号線に出力する。
【0260】
このように、第3実施形態では、第1、第2実施形態におけるラッチタイミング信号SG9の機能が、データリセット信号SG31及びデータラッチ信号SG32の2つの信号に分けられている。また、第3実施形態の制御部11bは、第1、第2実施形態と異なり、データホールド部を備えていない。したがって、リード制御部32から出力される画像信号SG12aが、そのままセレクタ45に入力される。
【0261】
セレクタ45は、待機モード信号SG2がオフの間は、入力される画像信号SG1を、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、セレクタ45は、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンの間は、入力信号に含まれる画像信号SG1を、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。また、セレクタ45は、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフの間は、リード制御部32から出力される画像信号SG12aを、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力する。本実施形態において、液晶表示パネル12が表示部の一例に相当し、ゲート駆動回路13がゲート駆動部の一例に相当し、ソース駆動回路14がソース駆動部の一例に相当し、DRAM34が画像保存部の一例に相当する。
【0262】
図16は、第3実施形態のゲート駆動回路13及びソース駆動回路14bの動作を概略的に示すタイミングチャートである。
図16では、
図6、
図7、
図11〜
図13と同様に、ゲート信号線の本数Nが、ゲート信号線G1〜G12のN=12とされている。
【0263】
第3実施形態では、第1実施形態の
図5と同様の画像信号SG1が入力され、
図6と同様にゲート信号線G1〜G12に対してゲート信号が出力されるが、ゲート駆動回路13及びソース駆動回路14bの動作が第1実施形態と異なる。
図14〜
図16を用いて、
図6のサブフレームSF7における第3実施形態のゲート駆動回路13及びソース駆動回路14bの動作が説明される。
【0264】
図16において、最初に、垂直同期信号Vsyncが出力され、かつ、垂直同期信号Vsyncの立上りに同期して、水平同期信号Hsyncが出力される。垂直同期信号Vsyncが出力された後の、時刻t1では、データイネーブル信号SG7がオンにされている。したがって、時刻t1の水平同期信号Hsyncに同期して、データリセット信号SG31が出力される。この時刻t1のデータリセット信号SG31に同期して、ゲート信号線G1に対応する画像信号D1(画像信号SG13)が、セレクタ45からソース駆動回路14bに入力される。時刻t1の次の時刻t2の水平同期信号Hsyncに同期して、データラッチ信号SG32が出力される。この時刻t2のデータラッチ信号SG32に同期して、画像信号SG13に基づく電圧、つまり画像信号D1に対応する電圧が、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力される。
【0265】
なお、この画像信号D1は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、リード制御部32から出力された画像信号SG12aの信号である。
【0266】
一方、時刻t1と時刻t2との間の時刻t0に、ゲートスタート信号が出力される。すなわち、ゲート制御部27は、垂直同期信号Vsyncの立上りから期間(1+Tg)Hの遅延時間後にゲートスタート信号を出力する(0≦Tg<1)。また、時刻t0では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。したがって、ゲートスタート信号に同期して、ゲート信号線G1にゲート信号が出力される。したがって、ゲート信号線G1に対するゲート信号の出力中に、画像信号D1に対応する電圧が、ソース駆動回路14bから出力され、画素電極に印加される。
【0267】
一方、時刻t2では、データイネーブル信号SG7がオフにされる。このため、時刻t2には、データリセット信号SG31は出力されない。したがって、ゲート信号線G2に対応する画像信号は、ソース駆動回路14bに入力されない。
【0268】
次の時刻t3でも、データイネーブル信号SG7がオフにされている。このため、時刻t3には、データリセット信号SG31は出力されない。したがって、ゲート信号線G3に対応する画像信号D3は、ソース駆動回路14bに入力されない。また、時刻t3では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされている。したがって、ゲート信号線G2にゲート駆動回路13からゲート信号が出力されない。
【0269】
次の時刻t4では、データイネーブル信号SG7がオンにされている。このため、時刻t4の水平同期信号Hsyncに同期してデータリセット信号SG31が出力される。この時刻t4のデータリセット信号SG31に同期して、ゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG13)が、セレクタ45からソース駆動回路14bに入力される。
【0270】
一方、時刻t4には、データラッチ信号SG32は出力されない。したがって、時刻t4にはソース駆動回路14bから電圧は出力されない。また、時刻t4では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオフにされている。このため、ゲート駆動回路13からゲート信号線G3にゲート信号が出力されない。
【0271】
次の時刻t5では、データイネーブル信号SG7がオンにされている。このため、時刻t5の水平同期信号Hsyncに同期してデータリセット信号SG31が出力される。この時刻t5のデータリセット信号SG31に同期して、ゲート信号線G5に対応する画像信号D5(画像信号SG13)が、セレクタ45からソース駆動回路14bに入力される。
【0272】
また、時刻t5のデータラッチ信号SG32に同期して、前回の時刻t4のデータリセット信号SG31に同期してソース駆動回路14bに入力されたゲート信号線G4に対応する画像信号D4(画像信号SG13)に基づく電圧が、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力される。時刻t5では、ゲート駆動回路13からゲート信号線G4にゲート信号が出力されている。このため、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力された画像信号D4に基づく電圧が、画素電極に印加される。
【0273】
続く時刻t6,t7では、時刻t5と同様に、データイネーブル信号SG7がオンにされている。このため、時刻t5と同様に、時刻t6,t7の水平同期信号Hsyncに同期してデータリセット信号SG31がそれぞれ出力される。この時刻t6,t7のデータリセット信号SG31に同期して、ゲート信号線G6,G7に対応する画像信号D6,D7(画像信号SG13)が、セレクタ45からソース駆動回路14bに入力される。
【0274】
また、時刻t6,t7の水平同期信号に同期して、データラッチ信号SG32が出力される。この時刻t6,t7のデータラッチ信号SG32に同期して、前回の時刻t5,t6のデータリセット信号SG31に同期してソース駆動回路14bに入力されたゲート信号線G5,G6に対応する画像信号D5,D6(画像信号SG13)に基づく電圧が、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力される。時刻t6,t7では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。したがって、ゲート駆動回路13からゲート信号線G5,G6にゲート信号が出力されている。このため、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力された画像信号D5,D6に基づく電圧が、画素電極に印加される。
【0275】
なお、画像信号D4〜D6は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオンになっているため、外部から入力された画像信号SG1の信号である。また、画像信号D7は、
図5及び
図6を用いて説明されたように、待機モード信号SG2がオンかつ領域信号SGaがオフになっているため、リード制御部32から出力された画像信号SG12aの信号である。
【0276】
次の時刻t8では、データイネーブル信号SG7がオフにされている。このため、時刻t8には、データリセット信号SG31は出力されない。したがって、ゲート信号線G8に対応する画像信号D8は、ソース駆動回路14bに入力されない。
【0277】
また、時刻t8の水平同期信号Hsyncに同期して、データラッチ信号SG32が出力される。この時刻t8のデータラッチ信号SG32に同期して、前回の時刻t7のデータリセット信号SG31に同期してソース駆動回路14bに入力されたゲート信号線G7に対応する画像信号D7(画像信号SG13)に基づく電圧が、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力される。
【0278】
時刻t8では、ゲート駆動信号SG8内の出力イネーブル信号がオンにされている。したがって、ゲート駆動回路13からゲート信号線G7にゲート信号が出力されている。このため、ソース駆動回路14bからソース信号線に出力された画像信号D7に基づく電圧が、画素電極に印加される。なお、
図16では、ゲート信号線G2,G3,G8,G9,G11,G12にゲート信号が出力されないため、破線で示されている。
【0279】
以上説明されたように、第3実施形態では、第1、第2実施形態におけるラッチタイミング信号SG9の機能が、データリセット信号SG31及びデータラッチ信号SG32の2つの信号に分けられている。したがって、第3実施形態によれば、第1実施形態のようにダミーデータを出力したり、第2実施形態のようにデータを遅延させたりすることなく、ゲート信号線に対する走査を、好適に実行することができる。
【0280】
第3実施形態では、ゲート駆動回路13からゲート信号が出力されるゲート信号線と、ソース駆動回路14からソース信号線に出力される画像信号に対応する電圧とを容易に整合させることができる。その結果、第3実施形態によれば、入力された画像信号に基づいて所望の映像を表示させ、かつ、消費電力を低減することができる。
【0281】
(第4実施形態)
図17は、第4実施形態の表示装置の制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。第4実施形態では、第1実施形態と同様の要素には同様の符号が付されている。
【0282】
第4実施形態の表示装置は、
図1に示される第1実施形態の表示装置1の制御部11に代えて制御部11cを備える。第4実施形態では、第1実施形態と同様に、基本制御モードのフレーム周波数F1は、F1=60Hzであり、低周波数制御モードのフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。以下、第1実施形態との相違点を中心に、第4実施形態が説明される。
【0283】
図17に示されるように、制御部11cは、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28、キャプチャ制御部29、データ制御部30、動画エリア生成部91、遅延回路92を備える。
【0284】
動画エリア生成部91は、領域信号SGaに基づき、領域制御信号SGacを生成する。動画エリア生成部91は、生成した領域制御信号SGacを、飛び越し走査制御部26、データ制御部30に出力する。領域制御信号SGacは、領域信号SGaを1水平走査期間(1H)遅延した上で、領域信号SGaのオンの範囲を、サブフレーム毎に、ゲート信号線の上方向(ゲート信号線G1の方向)へ拡大、ゲート信号線の下方向(ゲート信号線GNの方向)へ拡大、拡大しないそのまま、を順に繰り返して得られる信号である。
【0285】
遅延回路92は、入力される画像信号SG1を、1水平走査期間(1H)遅延し、遅延した画像信号SG1Dを出力する。遅延回路92によって、画像信号SG1Dが、動画エリア生成部91から出力される領域制御信号SGacとタイミングが合ったものとなっている。飛び越し走査制御部26及びデータ制御部30は、領域信号SGaに代えて領域制御信号SGacを使用すること以外は、第1実施形態と全く同じである。本実施形態において、液晶表示パネル12が表示部の一例に相当し、ゲート駆動回路13がゲート駆動部の一例に相当し、ソース駆動回路14がソース駆動部の一例に相当し、DRAM34が画像保存部の一例に相当する。
【0286】
図18は、液晶表示パネルの表示画面に、静止画領域と2つの動画領域とが混在して表示されている状態を概略的に示す図である。
図19は、
図18に示される画像が表示される場合の、1つのソース信号線(本実施形態では例えばソース信号線S1)への印加電圧の有無を概略的に表す図である。
図20〜
図23は、
図17の主要な信号を概略的に表すタイミングチャートである。
図20は
図19のフレームFR3を示し、
図21は
図19のサブフレームSF4を示し、
図22は
図19のサブフレームSF5を示し、
図23は
図19のサブフレームSF6を示す。
【0287】
図19では、フレームFR1〜FR3、サブフレームSF4〜SF12、フレームFR13〜FR15が表されている。また、
図19〜
図23では、ゲート信号線の本数Nが、N=20とされている。
図17〜
図23を用いて、第4実施形態の表示装置の動作が説明される。
【0288】
図18は、
図19のサブフレームSF4におけるフレーム画像を示す。
図18に示されるように、液晶表示パネル12の表示画面120は、静止画である画像IM3(以下、単に「静止画IM3」とも称される)が表示された静止画領域120Sと、動画である画像A4(以下、単に「動画A4」とも称される)が表示された動画領域120M1と、動画である画像B4(以下、単に「動画B4」とも称される)が表示された動画領域120M2とを有する。
図19のゲート信号線G1〜G20のうち、ゲート信号線G6〜G9が、
図18の動画領域120M1に対応し、ゲート信号線G16〜G18が、
図18の動画領域120M2に対応し、ゲート信号線G1〜G5,G10〜G15,G19,G20が、
図18の静止画領域120Sに対応する。本実施形態において、動画領域120M1,120M2が特定領域の一例に相当し、静止画領域120Sが飛び越し領域の一例に相当する。
【0289】
図19において、フレームFR1〜FR3では、制御モードが基本制御モードMD1とされ、フレーム周波数F1が、F1=60Hzとされている。
図19に示されるように、フレームFR1におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされ、フレームFR2におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「+」とされ、フレームFR3におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされて、カラム反転駆動モードで画素電極が駆動されている。
【0290】
そして、サブフレームSF4において、基本制御モードMD1から低周波数制御モードMD2に移行し、サブフレームSF4〜SF12では、低周波数制御モードMD2になっている。低周波数制御モードMD2では、フレーム周波数F2がF2=20Hzとされている。そこで、低周波数制御モードMD2では、サブフレームの表示毎に、走査するゲート信号線が間引かれている。つまり、低周波数制御モードMD2では、サブフレーム毎に、ゲート信号線G1〜G20が飛び越し走査されて、サブフレーム画像が液晶表示パネル12に表示されている。これによって、消費電力の低減が図られている。
【0291】
図20に示されるフレームFR3では、動画であるフレーム画像IM3を表す画像信号SG1が入力されている。したがって、領域信号SGaは、ゲート信号線G1〜G20の間、オンになる。なお、上述のように、この動画であるフレーム画像IM3は、サブフレームSF4以降では、静止画となる。
【0292】
図20に示されるように、フレームFR3では、動画エリア生成部91は、領域信号SGaを1水平走査期間(1H)遅延させた信号を、領域制御信号SGacとする。飛び越し走査制御部26は、領域制御信号SGacがオンにされている間、オンになるように、データイネーブル信号SG7を生成する。また、遅延回路92は、画像信号SG1を1水平走査期間(1H)遅延させた画像信号SG1Dを出力する。これによって、データイネーブル信号SG7は、画像信号SG1Dが出力されている間、オンになる。その結果、フレームFR3では、
図19に示されるように、ゲート信号線G1〜G20の画素電極に対して画像信号D1〜D20に対応する電圧が印加される。
【0293】
図19のサブフレームSF4では、動画A4,B4を表す画像信号SG1が入力される。したがって、
図21に示されるように、領域信号SGaは、ゲート信号線G6〜G9,G16〜G18に対応する画像信号D6〜D9,D16〜D18の間、オンになっている。なお、サブフレームSF4では、ゲート信号線G1〜G5,G10〜G15,G19,G20に対応する画像信号D1〜D5,D10〜D15,D19,D20は入力されないが、
図21では、説明の便宜上、画像信号D1〜D5,D10〜D15,D19,D20が破線で示されている。この点については、
図22、
図23でも同様である。
【0294】
図21に示されるように、サブフレームSF4では、動画エリア生成部91は、領域信号SGaを、1水平走査期間(1H)遅延させた上で、オンの範囲を、ゲート信号線の上方向(ゲート信号線G1の方向)に拡大した信号を、領域制御信号SGacとしている。つまり、ゲート信号線G6〜G9(画像信号D6〜D9)に加えて、ゲート信号線G5(画像信号D5)に対応する期間がオンにされ、ゲート信号線G16〜G18(画像信号D16〜D18)に加えて、ゲート信号線G15(画像信号D15)に対応する期間がオンにされている。また、遅延回路92は、画像信号SG1を1水平走査期間(1H)遅延させた画像信号SG1Dを出力する。
【0295】
データイネーブル信号SG7は、領域制御信号SGacがオンの期間に加えて、飛び越し走査されるゲート信号線G1,G4,G7,G10,G13,G16,G19(画像信号D1,D4,D7,D10,D13,D16,D19)に対応する期間、オンになる。一方、
図21に示されるソース駆動回路14への画像信号SG13は、遅延回路92により遅延された画像信号SG1Dと、DRAM34から読み出された画像信号SG12aとを合わせて生成される。
【0296】
これによって、サブフレームSF4では、
図19に示されるように、ゲート信号線G1,G4〜G10,G13,G15〜G19の画素電極に対して、画像信号D1,D4〜D10,D13,D15〜D19に対応する電圧が印加される。その結果、
図18に示されるフレーム画像が液晶表示パネル12の表示画面120に表示される。
【0297】
図19のサブフレームSF5では、動画A5,B5を表す画像信号SG1が入力される。したがって、
図22に示されるように、領域信号SGaは、ゲート信号線G6〜G9,G16〜G18に対応する画像信号D6〜D9,D16〜D18の間、オンになっている。
【0298】
図22に示されるように、サブフレームSF5では、動画エリア生成部91は、領域信号SGaを、1水平走査期間(1H)遅延させた上で、オンの範囲を、ゲート信号線の下方向(ゲート信号線G20の方向)に拡大した信号を、領域制御信号SGacとしている。つまり、ゲート信号線G6〜G9(画像信号D6〜D9)に加えて、ゲート信号線G10(画像信号D10)に対応する期間がオンにされ、ゲート信号線G16〜G18(画像信号D16〜D18)に加えて、ゲート信号線G19(画像信号D19)に対応する期間がオンにされている。また、遅延回路92は、画像信号SG1を1水平走査期間(1H)遅延させた画像信号SG1Dを出力する。
【0299】
データイネーブル信号SG7は、領域制御信号SGacがオンの期間に加えて、飛び越し走査されるゲート信号線G2,G5,G8,G11,G14,G17,G20(画像信号D2,D5,D8,D11,D14,D17,D20)に対応する期間、オンになる。一方、
図22に示されるソース駆動回路14への画像信号SG13は、遅延回路92により遅延された画像信号SG1Dと、DRAM34から読み出された画像信号SG12aとを合わせて生成される。その結果、サブフレームSF5では、
図19に示されるように、ゲート信号線G2,G5〜G11,G14,G16〜G20の画素電極に対して、画像信号D2,D5〜D11,D14,D16〜D20に対応する電圧が印加される。
【0300】
図19のサブフレームSF6では、動画A6,B6を表す画像信号SG1が入力される。したがって、
図23に示されるように、領域信号SGaは、ゲート信号線G6〜G9,G16〜G18に対応する画像信号D6〜D9,D16〜D18の間、オンになっている。
【0301】
図23に示されるように、サブフレームSF6では、動画エリア生成部91は、領域信号SGaを、1水平走査期間(1H)遅延させた信号を、そのまま領域制御信号SGacとしている。つまり、ゲート信号線G6〜G9,G16〜G18(画像信号D6〜D9,D16〜D18)に対応する期間がオンにされている。また、遅延回路92は、画像信号SG1を1水平走査期間(1H)遅延させた画像信号SG1Dを出力する。
【0302】
データイネーブル信号SG7は、領域制御信号SGacがオンの期間に加えて、飛び越し走査されるゲート信号線G3,G6,G9,G12,G15,G18(画像信号D3,D6,D9,D12,D15,D18)に対応する期間、オンになる。一方、
図23に示されるソース駆動回路14への画像信号SG13は、遅延回路92により遅延された画像信号SG1Dと、DRAM34から読み出された画像信号SG12aとを合わせて生成される。その結果、サブフレームSF6では、
図19に示されるように、ゲート信号線G3,G6〜G9,G12,G15〜G18の画素電極に対して画像信号D3,D6〜D9,D12,D15〜D18に対応する電圧が印加される。
【0303】
以降、サブフレームSF7,SF10では、サブフレームSF4と同様に動作する。また、サブフレームSF8,SF11では、サブフレームSF5と同様に動作する。また、サブフレームSF9,SF12では、サブフレームSF6と同様に動作する。そして、フレームFR13で、低周波数制御モードMD2から基本制御モードMD1に復帰している。これによって、フレームFR13〜FR15では、フレーム周波数F1がF1=60Hzで、フレーム画像IM13〜IM15が、それぞれ液晶表示パネル12に表示される。
【0304】
以上説明されたように、この第4実施形態では、
図19に示されるように、ゲート信号線G6〜G9,G16〜G18は、60Hzの周波数で駆動される。これは、基本制御モード時のフレーム周波数と同じである。したがって、第4実施形態によれば、表示品位を低下させることなく、動画A4,B4等を好適に表示することができる。
【0305】
また、ゲート信号線G1〜G4,G11〜G14,G20は、20Hzの周波数で駆動される。これは、低周波数制御モード時のフレーム周波数と同じである。したがって、第4実施形態によれば、消費電力を低減することができる。なお、周波数が20Hzであっても、表示される画像は静止画であるため、表示品位が過度に低下することはない。
【0306】
また、ゲート信号線G5,G10,G15,G19は、40Hzの周波数で駆動される。したがって、第4実施形態によれば、
図18における静止画領域120Sと動画領域120M1,120M2との境界における周波数の差異を第1〜第3実施形態に比べて、低減することができる。
【0307】
例えば第1実施形態の
図4では、静止画領域120Sに含まれるゲート信号線は20Hzの周波数で駆動され、動画領域120Mに含まれるゲート信号線は60Hzの周波数で駆動される。これに対して、第4実施形態では、静止画領域120Sと動画領域120M1,120M2との境界に、ゲート信号線が40Hzで駆動される領域を設けている。したがって、第4実施形態によれば、静止画領域120Sと動画領域120M1,120M2との境界において、液晶表示パネル12に表示される画像に段差が視認される可能性を低減することができる。
【0308】
(第5実施形態)
図24は、第5実施形態の表示装置の制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。第5実施形態では、第1実施形態と同様の要素には同様の符号が付されている。
【0309】
第5実施形態の表示装置は、
図1に示される第1実施形態の表示装置1の制御部11に代えて制御部11dを備える。第5実施形態では、第1実施形態と同様に、基本制御モードのフレーム周波数F1は、F1=60Hzであり、低周波数制御モードのフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。以下、第1実施形態との相違点を中心に、第5実施形態が説明される。
【0310】
図24に示されるように、制御部11dは、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28、キャプチャ制御部29d、データ制御部30を備える。
【0311】
キャプチャ制御部29dは、待機モード信号SG2がオンにされると、待機モード信号SG2がオンにされたときに入力されたフレーム画像を表す画像信号SG1を示す範囲信号SG10を生成する。また、キャプチャ制御部29dは、待機モード信号SG2と領域信号SGaとの論理積を、範囲信号SG10として生成する。キャプチャ制御部29dは、生成した範囲信号SG10をライト制御部31に出力する。本実施形態において、液晶表示パネル12が表示部の一例に相当し、ゲート駆動回路13がゲート駆動部の一例に相当し、ソース駆動回路14がソース駆動部の一例に相当し、DRAM34が画像保存部の一例に相当する。
【0312】
図25は、基本制御モードMD1から低周波数制御モードMD2に移行した後、低周波数制御モードMD2において、静止画の一部の領域が異なる静止画に更新され、さらに、別の一部の領域が別の静止画に更新される場合の、
図24に示される主要な信号を概略的に表すタイミングチャートである。
図26(a)〜26(d)は、
図25の動作が行われた場合の液晶表示パネルの表示画面の表示状態を概略的に示す図である。
図27は、
図25の動作が行われた場合の、1つのソース信号線(本実施形態では例えばソース信号線S1)への印加電圧の極性を概略的に表す図である。なお、
図27では、ゲート信号線の本数Nが、N=20とされている。
図24〜
図27を用いて、第5実施形態の表示装置の動作が説明される。
【0313】
図25において、フレームFR1,FR2では、外部から画像IM1,IM2を表す画像信号SG1がフレーム毎に、同期信号SG0(垂直同期信号Vsync)に同期して入力されている。この間は、外部から入力される同期信号SG0が、同期生成部21から同期信号SG3として出力される。この第5実施形態では、画像IM1,IM2は、動画であるため、待機モード信号SG2はオフにされている。このため、データ制御部30は、画像IM1,IM2を表す画像信号SG1を、画像信号SG13として、ソース駆動回路14に出力する。
【0314】
フレームFR3の垂直同期信号Vsyncに同期して、待機モード信号SG2がオンにされると、キャプチャ制御部29dは、範囲信号SG10を生成する。その結果、ライト制御部31から、画像IM3を表す画像信号SG11が、アービタ33を介してDRAM34に保存される。待機モード信号SG2がオンにされた後、同期信号SG0及び画像信号SG1の入力が停止される。
【0315】
フレームFR1〜FR3では、入力される画像IM1〜IM3が動画であるため、領域信号SGaは、画像信号SG1の入力の間、オンにされる。なお、フレームFR3では、待機モード信号SG2がオンにされているため、入力される画像IM3は、サブフレームSF4以降は静止画になる。しかし、フレームFR3の段階では、画像IM3は、画像IM2に対して動画になる。
【0316】
図27において、フレームFR1〜FR3では、制御モードが基本制御モードとされ、フレーム周波数F1が、F1=60Hzとされている。フレームFR1におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされ、フレームFR2におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「+」とされ、フレームFR3におけるソース信号線S1への印加電圧の極性は「−」とされて、カラム反転駆動モードで画素電極が駆動されている。
【0317】
待機モード信号SG2がオンにされた後のサブフレームSF4以降では、同期生成部21が垂直同期信号Vsyncを含む同期信号SG3を生成する。そして、サブフレームSF4の垂直同期信号Vsyncに同期して、DRAM34に保存されている静止画IM3が画像信号SG12aとして読み出され、データ制御部30から画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力されて、静止画IM3が液晶表示パネル12に表示される。
【0318】
時刻t1に、同期信号SG0が入力されて、液晶表示パネル12の表示画面120の一部に表示される画像A1を表す画像信号SG1が入力される。領域信号SGaは、画像信号SG1の画像A1に対応する範囲において、オンにされる。
【0319】
キャプチャ制御部29dは、領域信号SGa及び待機モード信号SG2の論理積を範囲信号SG10として生成する。また、キャプチャ制御部29dは、同期信号SG0が入力された時刻t1から領域信号SGaのオンまでの時間に基づき、液晶表示パネル12の表示画面120における画像A1の表示位置を判別し、その表示位置を考慮して、範囲信号SG10を生成する。その結果、画像A1を表す画像信号SG11が、液晶表示パネル12における画像A1の表示位置を考慮に入れた上で、DRAM34に保存される。
【0320】
一方、サブフレームSF5では、サブフレームSF4と同様に、静止画IM3を表す画像信号SG13がソース駆動回路14に出力されて、静止画IM3が液晶表示パネル12に表示される。
【0321】
このように、サブフレームSF4,SF5では、静止画IM3が液晶表示パネル12に表示されている。そこで、
図27に示されるように、サブフレームSF4,SF5では、ゲート信号線G1〜G20が、3本毎に飛び越し走査される。つまり、フレーム周波数F2がF2=20Hzとされている。これによって、消費電力の低減が図られている。なお、液晶表示パネル12に表示されるのは静止画IM3であるため、フレーム周波数を、F1=60HzからF2=20Hzに低減しても、静止画IM3の表示品位が過度に低下することはない。
【0322】
次のサブフレームSF6では、DRAM34に保存されている画像IM3,A1がリード制御部32により読み出されて、静止画IM3の一部が画像A1に置き換えられた画像を表す画像信号が、リード制御部32から画像信号SG12aとして出力される。そして、データ制御部30から、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力される。
【0323】
これによって、サブフレームSF6では、
図26(a)に示されるように、静止画IM3の一部が画像A1に置き換えられた画像が、液晶表示パネル12の表示画面120に表示される。この表示画面120において、静止画IM3の表示領域が静止画領域120Sであり、画像A1の表示領域が更新領域120Uである。
【0324】
ここで、
図26(a)の更新領域120Uは、
図27のゲート信号線G6〜G13に対応するものとする。この場合、サブフレームSF6では、
図27に示されるように、切り替えられた画像A1の更新領域120Uに対応するゲート信号線G6〜G13は、飛び越し走査でなくて並び順に走査される。一方、静止画領域120Sに対応するゲート信号線G1〜G5,G14〜G20は、3本毎に飛び越し走査される。したがって、この場合でも、液晶表示パネル12のフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。
【0325】
次のサブフレームSF7では、サブフレームSF6と同様に、静止画IM3の一部が画像A1に置き換えられた画像が、液晶表示パネル12の表示画面120に表示される。但し、サブフレームSF7では、
図26(b)に示されるように、表示画面120において、静止画IM3及び画像A1の全ての表示領域が静止画領域120Sとなる。そして、サブフレームSF7では、
図27に示されるように、サブフレームSF4,SF5と同様に、ゲート信号線G1〜G20は、3本毎に飛び越し走査される。したがって、フレーム周波数F2は、F2=20Hzになる。
【0326】
次に、サブフレームSF7の途中の時刻t2に、同期信号SG0が入力されて、液晶表示パネル12の表示画面120の一部に表示される画像A2を表す画像信号SG1が入力される。領域信号SGaは、画像信号SG1の画像A2に対応する範囲において、オンにされる。
【0327】
キャプチャ制御部29dは、領域信号SGa及び待機モード信号SG2の論理積を範囲信号SG10として生成する。また、キャプチャ制御部29dは、同期信号SG0が入力された時刻t2から領域信号SGaのオンまでの時間に基づき、液晶表示パネル12における画像A2の表示位置を判別し、その表示位置を考慮して、範囲信号SG10を生成する。その結果、画像A2を表す画像信号SG11が、液晶表示パネル12における画像A2の表示位置を考慮に入れた上で、DRAM34に保存される。
【0328】
次のサブフレームSF8では、DRAM34に保存されている画像IM3,A1,A2がリード制御部32により読み出されて、静止画である画像IM3の一部が画像A1,A2に置き換えられた画像を表す画像信号が、リード制御部32から画像信号SG12aとして出力される。そして、データ制御部30から、画像信号SG13としてソース駆動回路14に出力される。
【0329】
これによって、サブフレームSF8では、
図26(c)に示されるように、静止画IM3,A1の一部が画像A2に置き換えられた画像が、液晶表示パネル12の表示画面120に表示される。この表示画面120において、静止画IM3,A1の表示領域が静止画領域120Sであり、画像A2の表示領域が更新領域120Uである。
【0330】
ここで、
図26(c)の更新領域120Uは、
図27のゲート信号線G12〜G20に対応するものとする。この場合、サブフレームSF8では、
図27に示されるように、切り替えられた画像A2の更新領域120Uに対応するゲート信号線G12〜G20は、飛び越し走査でなくて並び順に走査される。一方、静止画領域120Sに対応するゲート信号線G1〜G11は、3本毎に飛び越し走査される。したがって、この場合でも、フレーム周波数F2は、F2=20Hzである。
【0331】
次のサブフレームSF9では、サブフレームSF8と同様に、静止画IM3,A1の一部が画像A2に置き換えられた画像が、液晶表示パネル12の表示画面120に表示される。但し、サブフレームSF9では、
図26(d)に示されるように、表示画面120において、静止画IM3,A1及び画像A2の全ての表示領域が静止画領域120Sである。
【0332】
そして、サブフレームSF9では、
図27に示されるように、サブフレームSF4,SF5,SF7と同様に、ゲート信号線G1〜G20は、3本毎に飛び越し走査される。次のサブフレームSF10,SF11でも、サブフレームSF9と同様の動作が行われる。したがって、サブフレームSF9〜SF11によって画像全体が表示されるので、フレーム周波数F2は、F2=20Hzになる。
【0333】
そして、
図25に示されるように、サブフレームSF11の途中の時刻t3に、待機モード信号SG2がオフにされる。その後、時刻t4に、同期信号SG0及び画像信号SG1の入力が再開される。次の時刻t5の同期信号SG0に同期して、同期生成部21は、同期信号SG3を生成し、生成した同期信号SG3を出力する。
【0334】
時刻t5の同期信号SG0(SG3)から、制御モードが基本制御モードMD1に復帰し、フレームFR12が開始される。フレームFR12では、入力された画像IM12を表す画像信号SG1が、画像信号SG13としてデータ制御部30からソース駆動回路14に出力される。その結果、画像IM12が液晶表示パネル12に表示される。
【0335】
続くフレームFR13,FR14でも、フレームFR12と同様に動作して、画像IM13,IM14が液晶表示パネル12に表示される。フレームFR12〜FR14の表示時には、フレーム周波数F1がF1=60Hzとされ、
図27に示されるように、ゲート信号線G1〜G20が並び順で走査される。また、各画素電極は、カラム反転駆動モードで駆動される。本実施形態において、更新領域120Uが特定領域の一例に相当し、静止画領域120Sが飛び越し領域の一例に相当する。
【0336】
以上説明されたように、この第5実施形態では、液晶表示パネル12の表示画面120に表示されている静止画IM3の一部が異なる画像に更新された場合には、更新時のサブフレームSF6において、更新領域120Uに対応するゲート信号線G6〜G13が並び順に走査され、更新時のサブフレームSF8において、更新領域120Uに対応するゲート信号線G12〜G20が並び順に走査されている。したがって、第5実施形態によれば、表示品位を低下させることなく、更新された画像A1,A2を好適に表示することができる。
【0337】
また、この第5実施形態では、更新領域120U以外の静止画領域120Sに対応するゲート信号線は、3本毎に飛び越し走査されて、フレーム周波数F2が、F2=20Hzとされている。したがって、第5実施形態によれば、消費電力を低減することができる。なお、フレーム周波数が20Hzであっても、表示される画像は静止画であるため、表示品位が過度に低下することはない。
【0338】
(第6実施形態)
図28は、第6実施形態の表示装置の構成を示すブロック図である。
図29は、
図28に示される第6実施形態の表示装置の制御部及び画像メモリ部の構成を示すブロック図である。
図30は、
図28に示される液晶表示パネルの表示画面に、階調差の小さい画像領域と階調差の大きい画像領域とが混在して表示されている状態を概略的に示す図である。
【0339】
第6実施形態では、第1実施形態と同様の要素には同様の符号が付されている。第6実施形態では、第1実施形態と同様に、基本制御モードのフレーム周波数F1は、F1=60Hzであり、低周波数制御モードのフレーム周波数F2は、F2=20Hzである。以下、第1実施形態との相違点を中心に、第6実施形態が説明される。
【0340】
低周波数制御モードMD2において、例えば上記第1実施形態では、
図4、
図6に示されるように、動画領域120Mに対応するゲート信号線G4〜G6が並び順に走査されている。また、低周波数制御モードMD2において、例えば上記第5実施形態では、
図26(a)〜26(d)、
図27に示されるように、更新領域120Uに対応するゲート信号線G6〜G13が並び順に走査されている。これに対して、この第6実施形態では、静止画領域であっても、その一部の領域に対応するゲート信号線が並び順に走査される。
【0341】
図28に示されるように、第6実施形態の表示装置1eは、第1実施形態の表示装置1の制御部11に代えて制御部11eを備え、画像メモリ部16に代えて画像メモリ部16eを備える。上記第1実施形態と異なり、第6実施形態の制御部11eには、領域信号SGaが入力されない。
【0342】
図29に示されるように、制御部11eは、同期生成部21、飛び越し走査制御部26、ゲート制御部27、ソース制御部28、キャプチャ制御部29e、データ制御部30、領域判定部93を備える。画像メモリ部16eは、ライト制御部31、リード制御部32e、アービタ33、DRAM34を備える。
【0343】
キャプチャ制御部29eは、待機モード信号SG2がオンになると、入力される画像信号SG1の全体に対応する範囲信号SG10を生成し、生成した範囲信号SG10をライト制御部31に出力する。飛び越し走査制御部26は、第1実施形態と異なり、データイネーブル信号SG7をリード制御部32eに出力しない。
【0344】
その結果、リード制御部32eは、ゲート信号線に対応する画像信号SG21をデータ制御部30、領域判定部93に出力する。すなわち、リード制御部32eは、入力された静止画を表す画像信号SG1、つまりDRAM34に保存された画像信号SG11を、そのまま画像信号SG21として、データ制御部30、領域判定部93に出力する。
【0345】
領域判定部93は、リード制御部32eから入力される画像信号SG21に含まれる各画素信号の信号レベルに基づき、階調差の小さい画像領域と階調差の大きい画像領域とを判定する。領域判定部93は、判定結果に基づき、階調差の大きい画像領域を表す領域信号SGa1を生成する。領域判定部93は、生成した領域信号SGa1を飛び越し走査制御部26、データ制御部30に出力する。飛び越し走査制御部26、データ制御部30は、領域信号SGaに代えて領域信号SGa1を使用すること以外は、第1実施形態と同じである。
【0346】
図30には、液晶表示パネル12の表示画面120に、階調差の小さい、なだらかな画像が表示される画像領域120Gと、階調差の大きい画像が表示される画像領域120Pとが混在した静止画が表示されている状態が示されている。
図30の場合には、領域判定部93は、液晶表示パネル12の表示画面120のうちの画像領域120Pに対応してオンにされる領域信号SGa1を生成する。
【0347】
この第6実施形態では、
図30に示されるように、画像領域120Pは、ゲート信号線G4〜G6に対応する。ゲート信号線G4,G6は、例えば白線からなる画像を表す。ゲート信号線G5は、例えば黒線からなる画像を表す。本実施形態において、画像領域120Pが、特定領域の一例に相当する。
【0348】
このような階調差の大きい画像領域120Pに対応するゲート信号線において飛び越し走査が行われると、ラインフリッカが視認されて画像の表示品位が低下する。そこで、この第6実施形態では、制御部11eは、第1実施形態の
図6と同様に、ゲート信号線G4〜G6が並び順に走査されるように、ゲート駆動回路13を制御する。したがって、第6実施形態によれば、階調差の大きい画像領域120Pにおける画像の表示品位が低下するのを防止することができる。
【0349】
上記第6実施形態では、ゲート信号線G4,G6は、例えば白線からなる画像を表し、ゲート信号線G5は、例えば黒線からなる画像を表している。代替的に、画像領域120Pは、隣接するゲート信号線に対する画素信号の信号レベルの差が閾値以上であるゲート信号線に対応する領域としてもよい。閾値は、例えば信号レベルの最大値の50%としてもよい。すなわち、画素信号が8ビットで表される場合には、閾値を例えば「128」としてもよい。
【0350】
(その他)
上記第4〜第6実施形態では、第1実施形態と同じデータ制御部30が用いられているが、データ制御部30に代えて、第2実施形態と同じデータ制御部30aを備えてもよい。この場合には、第2実施形態と同様に、ゲート制御部27に入力する出力イネーブル信号SG6を、飛び越し走査制御部26に代えて、データ制御部30aから出力すればよい。また、ソース制御部28に代えてソース制御部28aを備え、飛び越し走査制御部26は、データイネーブル信号SG7をデータ制御部30aに出力し、データ制御部30aが、ソース制御部28aにデータイネーブル信号SG70を出力すればよい。
【0351】
また、同様に、上記第4〜第6実施形態では、データ制御部30に代えて、第3実施形態と同じデータ制御部30bを備えてもよい。この場合には、第3実施形態と同様に、ソース駆動回路14に代えてソース駆動回路14bを備え、ソース制御部28に代えてソース制御部28bを備えればよい。
【0352】
上記第1〜第6実施形態では、低周波数制御モードMD2のフレーム周波数F2をF2=20Hzとしている。代替的に、他の周波数としてもよい。例えば、F2=15Hzとしてもよい。この場合には、K=F1/F2=4となる。したがって、ゲート信号線を4本毎に飛び越し走査し、サブフレーム画像の生成を4回繰り返すことにより、フレーム周波数F2がF2=15Hzで、1フレームの画像表示が行われる。
【0353】
なお、低周波数制御モードMD2のフレーム周波数F2がF2=15Hzの場合、K=F1/F2=4となる。このため、第2実施形態では、データ遅延制御部61は、遅延回路を4個備え、データ遅延部62は、ラインメモリを3個備えればよい。一般に、第2実施形態では、データ遅延制御部61は、遅延回路をK個備え、データ遅延部62は、ラインメモリを(K−1)個備えればよい。
【0354】
また、低周波数制御モードMD2のフレーム周波数F2がF2=15Hzの場合、第2実施形態で説明された、セレクタ75からソース制御部に出力されるデータイネーブル信号SG70の遅延値(つまりソース制御部28aからソース駆動回路14に出力されるラッチタイミング信号SG9の間隔)DL1と、セレクタ85から出力される画像信号SG23の遅延値(つまりセレクタ45からソース駆動回路14に出力される画像信号SG13の遅延値)DL2との関係は、DL1+DL2=4となる。一般に、第2実施形態では、DL1+DL2=Kとなる。
【0355】
上記各実施形態では、画素電極の駆動モードをカラム反転駆動モードとしているが、代替的に、フレーム反転駆動モード、またはドット反転駆動モードとしてもよい。
【0356】
上記第2実施形態では、
図5、
図11〜
図13から分かるように、制御部11aは、垂直同期信号Vsyncと次の垂直同期信号Vsyncとの間(つまり垂直走査期間)において、ゲート信号線に対する走査のライン間隔を、1本毎と2本毎と3本毎との間で、可変にしていると考えることもできる。このように考えると、低周波数制御モードMD2で領域信号SGaがオフのままである場合には、ゲート信号線に対する走査のライン間隔は3本毎が継続する。また、領域信号SGaがオンになると、その領域信号SGaのオンの範囲によって、ゲート信号線に対する走査のライン間隔は、3本毎と、1本毎または2本毎とが、混在することになる。例えば
図11、
図13では、ゲート信号線に対する走査のライン間隔は、3本毎と1本毎とが混在している。例えば
図12では、ゲート信号線に対する走査のライン間隔は、3本毎と1本毎と2本毎とが混在している。
【0357】
このように、ゲート信号線に対する走査のライン間隔が1本毎からK本毎までの間で可変にされることにより、ゲート信号線に対する飛び越し走査と並び順の走査とが混在することとなる。このため、画像信号に応じて、飛び越し走査と並び順の走査とを使い分けることができる。その結果、表示される画像品位が過度に低下するのを抑制しつつ、消費電力の低減を図ることが可能になる。