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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-212470(P2016-212470A)
(43)【公開日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】優良顧客特典管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20161118BHJP
【FI】
   G06Q30/02 140
   G06Q30/02 130
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-92446(P2015-92446)
(22)【出願日】2015年4月29日
(71)【出願人】
【識別番号】515117534
【氏名又は名称】フェイバーリー カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】Feyverly Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100147348
【弁理士】
【氏名又は名称】堀井 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】ボラウィー マイトラワッタナ
(72)【発明者】
【氏名】ワチャラボール ボカバニッチ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】消費者市場において優良顧客に付与する特典の管理を行うシステムであって、携帯型端末を用いるシステムにおいて、特典を遠隔で顧客間で共有し、かつ、特典に主体的に参加している顧客を優遇すること。
【解決手段】 優良顧客特典管理装置と、管理装置と接続可能な商店に設置される商店端末と、特典を直接に享受する第1顧客が使用する第1顧客端末と、第1顧客端末に関連づけられる第2顧客が使用する第2顧客端末とを含む優良顧客特典管理システムであって、
優良顧客特典管理装置が、第1顧客端末または第2顧客端末の使用者が商店を利用する際に、提示された顧客識別コードを用いて、第1顧客端末か第2顧客端末かを判定して、対応する特典を供与する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)優良顧客特典管理装置と、
B)ネットワークを介して前記優良顧客特典管理装置と接続可能な、特典を供与する商店に設置される商店端末と、
C)優良顧客特典を直接に享受する第1顧客が使用する第1顧客端末と、
D)前記第1顧客端末に関連づけられる第2顧客が使用する第2顧客端末と
を含む、前記商店の優良顧客の特典を管理する優良顧客特典管理システムであって、
−前記優良顧客特典管理装置が、優良顧客特典の管理を行う優良顧客特典管理手段を有し、
−前記第1顧客端末が、前記第1顧客端末を優良顧客特典管理装置に顧客識別コードを付して登録するための第1顧客端末登録手段と、前記第1顧客端末としての特典を享受するための第1顧客端末優良顧客特典享受手段と、前記第2顧客端末を、前記優良顧客特典管理装置に登録させるために承認する第2顧客端末承認手段とを有し、
−前記第2顧客端末が、前記第1顧客端末の承認を得て、前記第2顧客端末を前記優良顧客特典管理装置に顧客識別コードを付して登録するための第2顧客端末登録手段と、前記第2顧客端末としての特典を享受するための第2顧客端末優良顧客特典享受手段とを有し、
前記優良顧客特典管理装置が、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の使用者が前記商店を利用する際に、提示された前記顧客識別コードを用いて、前記第1顧客端末か前記第2顧客端末かを判定して、対応する特典を供与することを特徴とする優良顧客特典管理システム。
【請求項2】
a.前記優良顧客特典管理手段が、前記第1顧客端末の所定の費用の支払いを確認して、前記第2顧客端末を登録する、
b.前記優良顧客特典管理装置が、前記第1顧客端末に関連づけることができる前記第2顧客端末の数を、前記第1顧客端末の登録条件又は支払う費用の多寡によって決定する、
c.前記商店端末が、前記第2顧客端末に付与する特典を決定する、
d.前記第1顧客端末の享受する特典は、利用時の割引と、収集することで還元を得られるポイントとを含む、
e.前記第2顧客端末は、収集したポイントを、前記第1顧客端末に移管する、
f.前記第2顧客端末は、少なくとも利用時の割引の特典が与えられる、
g.前記第1顧客端末は、収集したポイントを、前記第1顧客端末に関連づけられた第2顧客端末、前記第1顧客端末とは異なる別の第1顧客端末、前記別の第1顧客端末に関連づけられた第2顧客端末の、いずれか1つまたは2つ以上に移管することができる、
h.前記第1顧客端末が収集するポイント数は、第1顧客端末の画面に表示される絵柄または数字を選択することによって決定される、
ことのaからhのいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項3】
前記第2顧客端末が、その使用者に関する情報を、前記商店端末に送信できることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項4】
前記第1顧客端末が、前記第2顧客端末の使用者に関する情報を、前記商店端末に送信できることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項5】
前記商店端末が、前記第2顧客端末の利用実績を、前記第1顧客端末に送信できることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項6】
前記第1顧客端末が、前記商店端末から送付された前記第2顧客端末の利用実績を前記第2顧客端末に転送することができることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項7】
前記優良顧客特典管理装置が、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の利用実績の一部または全て、を受信しうることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項8】
前記優良顧客特典管理装置が、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の利用実績の一部または全て、を用いて作成した統計資料を前記商店端末へ送信しうることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項9】
前記第1顧客端末及び前記第2顧客端末が、前記優良顧客特典管理装置を介して相互にテキストの送・受信が出来ることを特徴とする請求項1に記載の優良顧客特典管理システム。
【請求項10】
優良顧客特典を直接に享受する第1顧客が使用する第1顧客端末の使用者と、前記第1顧客端末に関連づけられる第2顧客が使用する第2顧客端末の使用者とを、顧客識別コードを付して登録するステップと、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の使用者が特典を利用する際に、提示された前記顧客識別コードを用いて、前記第1顧客端末か前記第2顧客端末かを判定するステップとを有する優良顧客特典管理方法。
【請求項11】
優良顧客特典を直接に享受する第1顧客が使用する第1顧客端末の利用者と、前記第1顧客端末に関連づけられる第2顧客が使用する第2顧客端末の使用者とを、顧客識別コードを付して登録し、前記第1顧客端末または前記第2顧客端末の使用者が特典を利用する際に、提示された前記顧客識別コードを用いて、前記第1顧客端末か前記第2顧客端末かを判定して、対応する特典を供与する優良顧客特典管理手段を有することを特徴とする優良顧客特典管理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費者市場において優良顧客に付与する特典の管理を行うシステムであって、携帯型端末を用いるシステムに関し、特に、特典を顧客間で共有できる優良顧客特典管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、小売業、レストラン、スポーツジムなど、商品やサービスを提供する消費者市場において、顧客の繰り返し使用を促進するための、優良顧客に対するさまざまな特典の付与が実用化されている。
【0003】
例えば、小売業の商店が、ポイントカードを発行し、商店を利用した際に、ポイントカードを提示することによって、買い物金額に対応したポイント数が蓄積され、そのポイント数が所定のレベルに到達したら、次の買い物の際の支払に充当できたり、景品が獲得できたりするシステムは、広く実用化されている。
【0004】
更に、最近では、スマートホンなどの携帯型端末の普及が進んでおり、ポイントカードの代わりに携帯型端末の内部にその機能を保持することも行われている。特許文献1には、携帯端末の利用料金などに関するシステムであるが、携帯端末をポイントカードの代替とするシステムの技術思想が開示されている。
【0005】
また、携帯型端末を用いた優良顧客特典付与システムにおいて、顧客が、友人など自己以外が獲得したポイントを譲り受け、あるいは、共通に使用して、ポイント数による特典を、早期に、かつ、失効することなく利用できる手段があれば、顧客にとって、ひいては、利用が拡大されることで商店などにとっても、極めて有効なポイントシステムとなる。特許文献1には、譲渡者が獲得したポイントを、譲渡者端末から譲受者端末に譲渡する技術思想が開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1の携帯端末によるポイントの共有においては、両端末を赤外線データ通信の可能な距離まで近づけておくことが必要であり、遠隔地であったり、端末が手元にない場合などには、共有が行えない、また、ポイントについては、顧客とその友人との獲得ポイントに区別がないなどの問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−62937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする問題点は、消費者市場において優良顧客に付与する特典の管理を行うシステムであって、携帯型端末を用いるシステムにおいて、特典を遠隔で顧客間で共有することができず、かつ、特典に主体的に参加している顧客を優遇することができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの課題を解決するために、本発明の優良顧客特典管理システムでは、
A)優良顧客特典管理装置と、
B)ネットワークを介して前記優良顧客特典管理装置と接続可能な、特典を供与する商店に設置される商店端末と、
C)優良顧客特典を直接に享受する第1顧客が使用する第1顧客端末と、
D)第1顧客端末に関連づけられる第2顧客が使用する第2顧客端末と
を含む、商店の優良顧客の特典を管理する優良顧客特典管理システムであって、
−優良顧客特典管理装置が、優良顧客特典の管理を行う優良顧客特典管理手段を有し、
−第1顧客端末が、第1顧客端末を優良顧客特典管理装置に顧客識別コードを付して登録するための第1顧客端末登録手段と、第1顧客端末としての特典を享受するための第1顧客端末優良顧客特典享受手段と、第2顧客端末を、優良顧客特典管理装置に登録させるために承認する第2顧客端末承認手段とを有し、
−第2顧客端末が、第1顧客端末の承認を得て、第2顧客端末を優良顧客特典管理装置に顧客識別コードを付して登録するための第2顧客端末登録手段と、第2顧客端末としての特典を享受するための第2顧客端末優良顧客特典享受手段とを有し、
優良顧客特典管理装置が、第1顧客端末または第2顧客端末の使用者が商店を利用する際に、提示された顧客識別コードを用いて、第1顧客端末か第2顧客端末かを判定して、対応する特典を供与することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、優良顧客特典管理手段が、第1顧客端末の所定の費用の支払いを確認して、第2顧客端末を登録することを特徴とする。これによれば、第1顧客端末が費用を支払った場合のみ、第2顧客端末を登録できるため、商店にとって、優良顧客の管理費用の削減と、優良顧客の囲い込みができる。
【0011】
更に、本発明の優良顧客特典管理システムでは、優良顧客特典管理装置が、第1顧客端末に関連づけることができる第2顧客端末の数を、第1顧客端末の登録条件又は支払う費用の多寡によって決定することを特徴としてもよい。これによれば、第1顧客端末の貢献度合いによって第2顧客端末の数が増減するため、第1顧客端末の使用者は、優良な第2顧客端末使用者を呼び込むことになり、商店にとっての効果は大きい。
【0012】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、商店端末が、第2顧客端末に付与する特典を決定することを特徴とする。これによれば、商店にとって、売上あるいは利益が極大となるように特典を決定できるため、商店にとって効果が大である。
【0013】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末の享受する特典は、利用時の割引と、収集することで還元を得られるポイントとを含むことを特徴としてもよい。これらの特典が、顧客にとって最も魅力的だからである。
【0014】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末は、収集したポイントを、第1顧客端末に移管することを特徴としてもよい。これによれば、第1顧客端末の使用者は、第2顧客端末を関連づけることによって、早期にポイントの収集ができ、特典を得ることができる。
【0015】
言い換えると、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末は、少なくとも利用時の割引の特典が与えられることを特徴としてもよい。このようにすれば、第2顧客端末の使用者にとっても、利用のインセンティブが生じる。
【0016】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末は、収集したポイントを、第1顧客端末に関連づけられた第2顧客端末、第1顧客端末とは異なる別の第1顧客端末、別の第1顧客端末に関連づけられた第2顧客端末の、いずれか1つまたは2つ以上に移管することができることを特徴としてもよい。これによれば、第1顧客端末が、広範囲な顧客にポイントを移管することができ、ポイントの有効活用が図れる。
【0017】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末が収集するポイント数は、第1顧客端末の画面に表示される絵柄または数字を選択することによって決定されることを特徴としてもよい。このようにすると、第1顧客端末の使用者にとって、通常より多くのポイントを獲得する期待が生じ、大きなインセンティブとなる。
【0018】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末が、その使用者に関する情報を、商店端末に送信できることを特徴としてもよい。これによれば、商店端末を設置した商店では、第2顧客端末使用者の属性を知ることができ、有効な販売戦略を立案することができる。
【0019】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末が、第2顧客端末の使用者に関する情報を、商店端末に送信できることを特徴としてもよい。これによれば、第1顧客端末が、第2顧客端末に代わって第2顧客端末利用者の属性を商店に提供することができ、商店にとっては、先の場合と同様に、有効な販売戦略を立案できる。
【0020】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、商店端末が、第2顧客端末の利用実績を、第1顧客端末に送信できることを特徴としてもよい。これによれば、第1顧客端末において、自らが勧奨して承認を与えた第2顧客端末の利用状況を知ることができ、更に利用の拡大を求める契機とすることができる。
【0021】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末が、商店端末から送付された第2顧客端末の利用実績を第2顧客端末に転送することができることを特徴としてもよい。これによれば、第2顧客端末の使用者が、自らの利用実績をつぶさに知ることができ、その後の更なる利用拡大につながることも期待できる。
【0022】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、優良顧客特典管理装置が、第1顧客端末または第2顧客端末の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、第1顧客端末または第2顧客端末の利用実績の一部または全て、を受信しうることを特徴としてもよい。これによれば、これらから統計資料を作成することができ、販売戦略に寄与する。
【0023】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、優良顧客特典管理装置が、第1顧客端末または第2顧客端末の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、第1顧客端末または第2顧客端末の利用実績の一部または全て、を用いて作成した統計資料を商店端末へ送信しうることを特徴としてもよい。これによれば、この統計資料は、商店端末を設置している商店にとって、販売戦略に有効の情報であり、売上、利益の向上に寄与することが期待できる。
【0024】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末及び第2顧客端末が、優良顧客特典管理装置を介して相互にテキストの送・受信が出来ることを特徴としてもよい。これによれば、顧客同士の情報交換が適切に行われ、それによる商店の事業戦略に好影響を与えることが期待できる。
【0025】
なお、本発明の優良顧客特典管理システムは、顧客識別コードを用いて、第1顧客端末か第2顧客端末かを判定するステップを有することを特徴とする優良顧客特典管理方法という態様であってもよい。
【0026】
更に、本発明の優良顧客特典管理システムは、顧客識別コードを用いて、第1顧客端末か第2顧客端末かを判定する優良顧客特典管理手段を有する優良顧客特典管理装置という態様であってもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、消費者市場において優良顧客に付与する特典の管理を行うシステムであって、携帯型端末を用いるシステムにおいて、2種類の顧客に対する適切な特典の管理ができ、顧客にとって適切な特典が得られ、また、特典を提供する商店にとっても、事業拡大が期待できるという大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の優良顧客特典管理システムの一実施形態のシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態の優良顧客特典管理装置の機器構成図である。
図3】本発明の一実施形態の商品端末の機器構成図である。
図4】本発明の一実施形態の第1顧客端末の機器構成図である。
図5】本発明の一実施形態の第2顧客端末の機器構成図である。
図6】本発明の一実施形態の優良顧客特典管理装置の機能構成図である。
図7】本発明の一実施形態の商店端末の機能構成図である。
図8】本発明の一実施形態の第1顧客端末の機能構成図である。
図9】本発明の一実施形態の第2顧客端末の機能構成図である。
図10】本発明の一実施形態のシステムのフローチャートの一例である。
図11】本本発明の一実施形態の商店端末データベースの一例である。
図12】発明の一実施形態のシステムのフローチャートの一例である。
図13】本発明の一実施形態のシステムのフローチャートの一例である。
図14】本発明の一実施形態の優良顧客データベースの一例である。
図15】本発明の一実施形態のシステムのフローチャートの一例である。
図16】本発明の一実施形態のポイント獲得に関する画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の特典共用システムの一実施形態のシステム構成図であり、これを一例として本発明の構成について説明する。本発明の一実施形態のシステムは、優良顧客特典管理装置1(以下管理装置と略すこともある)、商店端末2、第1の携帯型顧客端末(以下第1顧客端末と略す)3、第2の携帯型顧客端末(以下第2顧客端末と略す)4、及び、それらを接続しうるネットワーク5を含んでいる。
【0030】
ここで、第1顧客とは、このシステムに参加する、商品を販売したり、サービスを提供したりする業者(総称して商店と呼ぶ)に対して、直接に、特典を受けるものとして登録される者であり、通常は、当該商店に対して、多数の第1顧客端末3が存在する。
【0031】
第2顧客とは、既に登録されている第1顧客端末3の使用者に関連づけられて登録される者で、その特典などに第1顧客端末3の使用者とは差異がありうる者、すなわち、第1顧客端末3の使用者に与えられる特典の一部のみを享受できる者である。各々の第1顧客端末3に対して、1以上の第2顧客端末4が関連づけられる。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態の優良顧客特典管理装置1の機器構成図であり、情報の処理を行うプロセッサ11、情報の入力を行う入力装置12、情報の出力を行う出力装置13、情報の保管を行うメモリー14、外部とのインターフェースを行うインターフェース15などから構成される。
【0033】
プロセッサ11としては、サーバと呼ばれるものが好適であるが、大型コンピュータ、パソコンなど、情報の処理を行うものであればどのようなものでもよい。
【0034】
入力装置12としては、キーボード、タッチパネル、マイクロホン、コードリーダ、OCR、センサー、スイッチなどの機器を含むがこれに限定されず、情報の入力ができるものであればよい。
【0035】
出力装置13としては、ディスプレイ、スピーカ、イヤホン、プリンタなどの機器を含むがこれに限定されず、情報の出力ができるものであればよい。
【0036】
情報の保管をするメモリー14としては、RAM、ROMなどの半導体メモリーや、ハードディスクなどの各種の周知のメモリーを含むものとする。
【0037】
インターフェース15としては、他の機器との接続を行ったり、ネットワークや通信回線との接続を行う機能を有するものである。なお、これらの装置は、プロセッサ11と一体となっていてもよく、あるいは、別に設置されてもよい。特に、クラウドコンピューティングとして、遠隔に設置されたものを、機能的に一体として用いてもよい。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態の商店端末2の機器構成図であり、パソコンが好適であるがそれに限定されず、サーバ、専用端末、または各種の携帯型端末であってもよく、あるいは、商店に置かれるPOSシステム用のPOS端末と機能を共用してもよい。
【0039】
商店端末2は、情報の処理を行うプロセッサ21、情報の入力を行う入力装置22、情報の出力を行う出力装置23、情報の保管を行うメモリー24、外部とのインターフェースを行うインターフェース25などから構成される。
【0040】
入力装置22としては、キーボード、タッチパネル、マイクロホン、コードリーダ、OCR、センサー、スイッチなどの機器を含むがこれに限定されず、情報の入力ができるものであればよい。
【0041】
出力装置23としては、ディスプレイ、スピーカ、イヤホン、プリンタなどの機器を含むがこれに限定されず、情報の出力ができるものであればよい。
【0042】
情報の保管をするメモリー14としては、各種の実用化されているメモリーを含むものとする。
【0043】
インターフェース15としては、他の機器との接続を行ったり、ネットワークや通信回線との接続を行う機能を有するものである。ここで、入力装置22、出力装置23、メモリー24、インターフェース25は、プロセッサ21と一体で構成されていても、あるいは別に設置されていてもよく、機能としてこれらを果たせばよい。
【0044】
図4は、本発明の一実施形態の第1顧客端末3の機器構成図であり、好適には、スマートホンなどの携帯電話であるが、タブレット、モバイル端末、可搬型のパソコンのように携帯が可能な端末であればよく、情報の処理を行うプロセッサ31、情報の入力を行う入力部32、情報の出力を行う出力部33、情報の保管を行うメモリー34、外部とのインターフェースを行うインターフェース35などから構成される。
【0045】
入力部32としては、キーボード、タッチパネル、マイクロホン、コードリーダ、OCR、センサー、スイッチなどの機能要素を含むがこれに限定されず、情報の入力ができるものであればよい。
【0046】
出力部33としては、ディスプレイ、スピーカ、イヤホン、プリンタなどの機能要素を含むがこれに限定されず、情報の出力ができるものであればよい。
【0047】
情報の保管をするメモリー34としては、各種の実用化されているメモリーを含むものとする。
【0048】
インターフェース35は、他の機器との接続を行ったり、ネットワークや通信回線との接続を行う機能を有するものである。 ここで、入力部32、出力部33、メモリー34、インターフェース35は、プロセッサ31と一体で構成されていても、あるいは別に設置されていてもよく、機能としてこれらを果たせばよい。
【0049】
図5は、本発明の一実施形態の第2顧客端末4の機器構成図であり、プロセッサ41、入力部42、出力部43、メモリー44、インターフェース45などから構成される。詳細は、第1顧客端末3と同様であるので説明を省略する。
【0050】
ネットワーク5は、好適にはインターネットであるが、LAN、WAN、GAN、IPネットワーク、専用回線など、その他のネットワークであってもよい。
【0051】
図6は、本発明の一実施形態の優良顧客特典管理装置1の機能構成図である。優良顧客特典管理装置1には、メモリー14に格納され、プロセッサ11、入力装置12、出力装置13、メモリー14、インターフェース15と協働して処理を行う、優良顧客特典管理手段16、及び、メモリー14に保存される商店端末データベース17及び優良顧客データベース18を含んでいる。
【0052】
そのほかに、各端末で使用する優良顧客特典管理システムに関連する各種の手段を保有していて、各端末が、要求に応じてダウンロードできるようになっている。なお、それらの各種の手段は、直接、優良顧客特典管理装置1からダウンロードさせる場合のほか、優良顧客特典管理装置1から委託された、あるいは連携した、外部のアプリケーションストアなどを経由してダウンロードさせてもよい。
【0053】
優良顧客特典管理手段16は、後述するように、商店端末2、第1顧客端末3、第2顧客端末4と連動して、優良顧客の登録と識別番号付与、優良顧客データベース18の顧客情報の作成・更新、顧客に付与する特典(割引率やポイント数)の設定、顧客の利用時の付与すべき特典の算出、特典交換時の処理など、様々な優良顧客特典の管理を実行する。
【0054】
優良顧客データベース18は、登録された優良顧客の個人情報、及び当該商店の利用状況、付与されたポイント数、指定された割引率などが記録されている。後述するように、第1顧客端末3の使用者については、第1顧客端末3に関連づけられた第2顧客端末4が獲得したポイント数も加算されている。
【0055】
図7は、本発明の一実施形態の商店端末2の機能構成図である。商店端末2には、メモリー24に格納され、プロセッサ21、入力装置22、出力装置23、メモリー24、インターフェース25と協働して処理を行う、商店端末登録手段26と、優良顧客特典付与手段27とを含んでいる。
【0056】
商店端末登録手段26は、商店の固有情報を入力し、優良顧客特典管理装置1に送信することによって、それらの情報を優良顧客特典管理装置1内の商店端末データベース17に記憶させる。更に、商店内の個別の商品について、価格、適用割引率、適用ポイント付与率などを商店端末データベース17に記憶させるようにする。
【0057】
優良顧客特典付与手段27は、顧客が商品の購入を申し出た際に、その顧客情報、購入する商品情報などを優良顧客特典管理装置1に送信することによって、当該顧客の当該商品に関する割引率を問い合わせたり、優良顧客特典管理装置1の当該顧客の優良顧客データベース18にポイントを加算させたりする。
【0058】
図8は、本発明の一実施形態の第1顧客端末3の機能構成図である。第1顧客端末3には、メモリー34に格納され、プロセッサ31、入力装置32、出力装置33、メモリー34、インターフェース35と協働して処理を行う、第1顧客端末登録手段36、第1顧客端末優良顧客特典享受手段37及び第2顧客端末承認手段38を含んでいる。
【0059】
第1顧客端末登録手段36は、当該商店の特典を受けるための顧客登録に用いられる。第1顧客端末3と、優良顧客特典管理装置1とを接続して、第1顧客となることの申し込みを行う手段であって、登録申し込み書式の提供、記入内容の確認などを行うものである。
【0060】
第1顧客端末優良顧客特典享受手段37は、第1顧客端末3の使用者が、優良顧客特典管理装置1と接続し、蓄積したポイントの状況を閲覧する、蓄積したポイントを景品などと交換する、商品購入時に割引率を確認したり、ポイント充当の意思表示をしたりするなどの、特典の享受に関する手段である。
【0061】
第2顧客端末承認手段38は、第2顧客を第1顧客と関連づけて登録するために、第1顧客が第2顧客の氏名などとともに、第2顧客として登録を承認する旨を、優良顧客特典管理装置1に送信するための手段である。
【0062】
図9は、本発明の一実施形態の第2顧客端末4の機能構成図である。第2顧客端末4には、メモリー44に格納され、プロセッサ41、入力装置42、出力装置43、メモリー44、インターフェース45と協働して処理を行う、第2顧客端末登録手段46及び第2顧客端末優良顧客特典享受手段47を含んでいる。
【0063】
第2顧客端末登録手段46は、当該商店の特典を受けるための顧客登録に用いられる。第2顧客端末4と、優良顧客特典管理装置1とを接続して、第2顧客となることの申し込みを行う手段であって、第1顧客端末登録手段36と同様に、登録申し込み書式の提供、記入内容の確認などを行うものであるが、更に、第1顧客端末3に関連づけて登録されるため、第1顧客端末3による認証の手続が必要であり、それも含まれる。
【0064】
第2顧客端末優良顧客特典享受手段47は、第2顧客端末4の使用者が、優良顧客特典管理装置1と接続し、商品購入時に割引率を確認したり、今回発生するポイント数を確認したりするなどの、特典の享受に関する手段である。但し、第2顧客端末4については、発生したポイント数については、関連づけられた第1顧客端末3に蓄積されるため、蓄積されたポイントの閲覧や景品との交換については、対応がない。
【0065】
なお、これまで述べてきた各種の手段は、プログラムあるいはアプリケーションと言ってもよく、また、2以上の手段をまとめて1つの手段としてもよいし、1つの手段を分割して2以上の手段としたり他の手段と併合したりしてもよく、実質的に、説明した機能を果たすように構成されればよい。
【0066】
次に、このような構成の優良顧客特典管理システムの作用・動作を説明する。まず、特典付与方針の決定、次に、商店端末2を優良顧客特典管理装置1に登録するステップ(S100)、順次、第1顧客端末3の使用者を登録するステップ(S200)、第2顧客端末4の使用者を登録するステップ(S300)、第1顧客端末3が商店端末2の設置された商店で商品を購入するステップ(S400)で、これには第1顧客端末3の使用者が、ポイントを利用するステップも含み、更に、第2顧客端末4が商店端末2の設置された商店で商品を購入するステップについて説明する。
【0067】
まず、優良顧客特典管理手段16において、商店からの要望も踏まえて、特典付与の方針が決定される。例えば、第1顧客端末3の使用者には、登録直後は、商品購入時の割引率5%、ポイント還元率5%、その後、利用頻度や利用金額に応じて、割引率やポイント還元率を上昇させるようにしてもよい。
【0068】
一方、第2顧客端末4の使用者には、商品購入時の割引率5%、ポイント還元率5%であるが、ポイントについては第2顧客端末4ではなく、第1顧客端末3に蓄積されるように決定する。このようにすれば、第1顧客端末3の使用者が、早期にポイント蓄積ができ、特典を得ることができるため、第1顧客端末3の使用者にとっては、第2顧客端末4の使用者を積極的に勧奨するというモチベーションが生じ、それが、商店にとっては、顧客増、売上増の効果をもたらすことになる。
【0069】
なお、先に述べた数値は一例であり、それに限定されるものではない。また、第1顧客端末3と第2顧客端末4との特典の差異は、第2顧客端末4の獲得ポイントを全て第1顧客端末3に蓄積するとしたが、ポイント数の一部としてもよく、あるいは、割引率の大小や割引率の増加条件の違いなどを差異としてもよい。
【0070】
これらの付与すべき特典の内容については、商店端末2を設置する商店と、優良顧客特典管理装置1との間で、景気動向、季節、同業者動向などを勘案して、柔軟に変更できるものとする。
【0071】
<商店端末の登録>
図10は、本発明の一実施形態の商店端末2を優良顧客特典管理装置1に登録するステップ(S100)のフローチャートである。
【0072】
このシステムに参加する商店は、優良顧客特典管理装置1より、その商店向けの商店端末登録手段26を、ダウンロードすることで入手する。(S101)なお、商店端末登録手段26は、優良顧客特典管理装置1ではなく、優良顧客特典管理装置1から委託された、あるいは連携したアプリケーションストアなどを経由して入手してもよい。この後で説明する各手段のダウンロードに関しても同様とする。
【0073】
商店端末2においては、商店の名称171、商店端末番号172、住所173、メールアドレス174、URL175などの情報を商店端末2の入力装置22から入力する。更に、商店内の個別の商品について、商品識別コード176、商品名177、価格178、第1顧客端末3に付与する特典(割引率、ポイント率)179a、第2顧客端末4に付与する特典(割引率、ポイント率)179bなどを入力する。これらの商店に関連する情報をインターフェース部25からネットワーク5を経由して優良顧客特典管理装置1に送信する。(S102)
【0074】
優良顧客特典管理装置1のプロセッサ11により、登録が妥当かどうかのチェックがなされ、更に、必要に応じて、獲得したポイントに対して提供される景品などの情報が付加されて、商店端末データベース17に商店毎の基本情報として記憶される。(S103)
【0075】
図11にこのようにして入力されて登録した、本発明の一実施形態の商店端末データベース17のデータの一例を示す。なお、商店の名称171、商店端末番号172、住所173、メールアドレス174、URL175などの商店を特定する情報と、商品識別コード176、商品名177、価格178、特典179a、bなどの商店内の商品についての情報とは、分離してデータベースを構築してもよい。そのようにすれば、商品についての情報は、複数の商店端末2で共通にすることもでき、内容を変更する際の操作性がよくなるという利点もある。
【0076】
<第1顧客端末使用者登録>
図12は、本発明の一実施形態の、第1顧客端末3の使用者を登録するステップ(S200)のフローチャートである。
【0077】
第1顧客端末3の使用者は、利用を希望する商店を、URLやメールアドレスなどで特定して、優良顧客特典管理装置1より、当該商店に関する第1顧客端末使用者登録手段36を、ダウンロードすることで入手する。(S201)
【0078】
第1顧客端末3においては、使用者の氏名182、住所183、メールアドレス184、顧客種別(第1顧客か第2顧客か)185、性別187、年齢188、年収189、職業190などの個人情報を第1顧客端末3の入力装置32から入力し、その情報をインターフェース部35からネットワーク5を経由して優良顧客特典管理装置1に送信する。(S202)
【0079】
なお、ここで、年齢の代わりに、生年月日や、年齢層(10代、20代)でもよいし、年収は、年収層(500万円以下、500−1000万円、1000−1500万円、1500−2000万円、2000万円以上など)であってもよく、職業は、詳細ではなくても、会社員、公務員、自営業、経営者などの分類であってもよい。
【0080】
優良顧客特典管理装置1のプロセッサ11により情報の妥当性などがチェックされ、第1顧客端末3であること、及び第1顧客端末使用者の顧客識別コード181を付加されて、当該商店の優良顧客データベース18に記憶される。(S203)
【0081】
なお、個人情報は、先に述べた例に限定されず、それ以外の情報を入力してもよく、また、逆に、その全ての入力が必要とされるものでもない。
【0082】
また、顧客識別コード181としては、数字、アルファベット、漢字などの文字情報のほか、記号、色彩を、文字情報に付加して、あるいは文字情報の代替として用いてもよい。
【0083】
更に、顧客識別コード181に追加して、あるいは代替として、暗証番号、パスワード、生体情報(指紋、顔認証、虹彩、指静脈、掌静脈、声紋など)などの本人確認情報を入力させるようにしてもよい。これによれば、使用者の正確な本人確認をすることができる。
【0084】
<第2顧客端末使用者登録>
図13は、本発明の一実施形態の、第2顧客端末4の使用者を登録するステップ(S300)のフローチャートである。
【0085】
第1顧客端末3の使用者の、友人・家族のような親密な関係であり、第1顧客端末3の使用者と特典を共有することを了承している者を、第2顧客端末4の使用者として第1顧客端末3に関連づけて登録するものである。
【0086】
まず、第1顧客端末3は、優良顧客特典管理装置1より、第2顧客端末承認手段38をダウンロードにより入手する。(S301)
【0087】
第1顧客端末3は、第2顧客端末承認手段38を用いて、登録したい第2顧客端末4の使用者についての簡単な個人情報(例えば、氏名のみ)を、入力し、その情報を優良顧客特典管理装置1に送信する。(S302)
【0088】
優良顧客特典管理装置1のプロセッサ11が情報の妥当性のチェックなどの処理を行って、承認コード(例えばA0001)を第1顧客端末3に返信する。(S303)
【0089】
第1顧客端末3は、このコードを、第2顧客端末4と近接して、あるいは電子メールなどの方法により遠隔で、第2顧客端末4へと転送する。(S304) 近接して転送する方法としては、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線技術、Felica(登録商標)などの非接触型ICカード、接触型ICカード、赤外線通信のような光無線通信技術、画面にQRコード(登録商標)やバーコードの形式で表示した承認コードを第2顧客端末4の入力装置42に読み取らせる、第2顧客端末4の利用者が目視で第1顧客端末3に表示された承認コードを読み取り入力するなどの方法がある。
【0090】
第2顧客端末4の使用者は、利用を希望する商店を、URLやメールアドレスなどで特定して、優良顧客特典管理装置1に接続し、優良顧客特典管理装置1より第2顧客端末使用者登録手段46をダウンロードにより入手する。(S306)
【0091】
次に、第1顧客端末3から転送された承認コード(例えばA0001)と、第2顧客端末4の使用者についての、第1顧客端末3の使用者と同様の個人情報とを、第2顧客端末4の入力装置42に入力して、その情報を、インターフェース45からネットワーク5を経由して、優良顧客特典管理装置1に送信する。(S307)
【0092】
優良顧客特典管理装置1においては、優良顧客特典管理手段16により、優良顧客特典管理装置1のプロセッサ11が、第1顧客端末3から入力された情報と、第2顧客端末4から入力された情報(承認コードを含む)とを照合するなどして問題がないことを確認し、第2顧客端末4であること、及び第2顧客端末4の使用者の顧客識別コード181を付加されて、当該商店の優良顧客データベース18に記憶される。(S308)
【0093】
ここで、承認コードを、第2顧客端末使用者登録手段46のダウンロードを要求する際に確認するようにしてもよい。そのようにすれば、無用なダウンロードを避けることができる。
【0094】
なお、第2顧客端末4の場合には、この第2顧客端末4を関連づけた第1顧客端末3の顧客識別コード181が自動的に付記されるか、あるいは、必要に応じて手動で入力するようにする。そのようにすると、第1顧客端末3と第2顧客端末4との関係が明確になる。
【0095】
また、第2顧客端末4の登録の方法は、更に簡便に、LINE(登録商標)のようなSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)における、「友だち」を登録する機能に連動させてもよい。このようにすると、容易に第2顧客端末4を増加させることができる。なお、SNSとしては、LINEに限定されず、Facebook(登録商標)、Twitter(登録商標)ほかの現在使用されている、あるいは将来使用されるものも含むものとする。
【0096】
図14は、本発明の一実施形態において作成された優良顧客データベース18の一例である。ここでは、第1顧客端末3の使用者と第2顧客端末4の使用者が識別可能なように表示され、記録されている。
【0097】
<第1顧客端末使用者の商店での使用>
図15は、本発明の一実施形態の、第1顧客端末3が商店端末2の設置された商店で商品を購入するステップ(S400)のフローチャートである。
【0098】
第1顧客端末3の使用者が、商店端末2が設置された商店において、物品の購入あるいはサービスの提供を受ける際には、商店端末2に顧客識別コード181を提示する。(S401)その方法としては、第1顧客端末3を商店端末2と近接させて転送する方法が好ましいが、直接の提示ではなく、優良顧客特典管理装置1を経由して、あるいは電子メールなどにより商店端末2へ送信する方法でもよい。
【0099】
なお、近接して転送する方法としては、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線技術、Felica(登録商標)などの非接触型ICカード、接触型ICカード、赤外線通信のような光無線通信技術、画面にQRコード(登録商標)やバーコードの形式で表示した承顧客識別コード181を商店端末2の入力装置22に読み取らせる、商店端末2の操作者が目視で第1顧客端末3に表示された顧客識別コード181を読み取り入力する、などの方法がある。
【0100】
更に、暗証番号などの本人確認情報が予め登録されている場合は、それも入力あるいは転送して、使用者が本人であることの正確な確認を行うこともできる。
【0101】
また、セキュリティ強化のために、ワンタイムパスワード(OTP)を、単独で、または、顧客識別コード181と併用して使用してもよい。すなわち、第1顧客端末3が優良顧客特典管理装置1と接続してOTPの発行を要請し、発行されたOTPを、単独で、または顧客識別コード181と併せて商店端末2に転送し、商店端末2は、優良顧客特典管理装置1にOTPを返送することで、より高いセキュリティを確保することもできる。
【0102】
商店端末2は、提示された顧客識別コード181を優良顧客特典付与手段27を用いて、優良顧客特典管理装置1へ送信する。(S402)
【0103】
優良顧客特典管理装置1では、優良顧客特典管理手段16により、顧客識別コード181を用いて、当該商店の第1顧客であるか、第2顧客であるかを判定する。(S403)この判定は、顧客識別コード181自体に第1顧客か第2顧客かの識別がされている場合(頭文字が1であれば第1顧客、頭文字が2であれば第2顧客)は、それを認識し、顧客識別コード181自体にはそのような情報が含まれていない場合は、顧客識別コード181をキーとして優良顧客データベース18を検索して、そこに含まれる顧客種別185の記載によって判定するようにする。(S403)
【0104】
なお、判定方法は、これに限定されず、顧客識別コード181を利用した判定方法であればどのようなものであってもよい。
【0105】
また、この判定結果は、商店端末2に送信してもよい。これによって商店端末2の操作者は、どのような顧客であるかを把握することができ、適切な対応ができる。
【0106】
次に、顧客が購入する商品を提示すると、商店端末2の操作者がその商品の商品識別コードを、商店端末2の入力装置22、例えばバーコードリーダやキーボードなどで読み取るなどして入力し、優良顧客特典管理装置1へ送信する。(S404)
【0107】
優良顧客特典管理装置1の優良顧客特典付与手段16が、先に判定した顧客の種別(第1顧客であるか第2顧客であるか)と、商店端末データベース17と、優良顧客データベース18とを照合して、付与されるべき特典、例えば、適用されるポイント数、割引率などを決定して、商店端末2へ返信する。(S405)
【0108】
一方で、優良顧客特典管理装置1の優良顧客特典付与手段16は、この特典利用の実績、例えば、利用日付191、商店端末番号192、使用者(本人か第2顧客か)193、商品識別コード194、価格195、適用割引率196、適用ポイント197、累計ポイント198などの情報や、所定の条件を満たした場合の割引率の変更などを算出して、優良顧客データベース18の情報を更新する。(S406)
【0109】
ここで商店端末2が、決済のためのシステム、例えばPOSシステムと連動していれば、代金の決済とともに、それらの商品情報、価格情報(割引前後)、獲得ポイント数などが記載されたレシートが発行されることになる。(S407)
【0110】
また、商品購入時に、獲得ポイントを使用して代金の全部又は一部に充当する場合も、同様に商店端末2から、優良顧客特典管理装置1の優良顧客特典付与手段16に、ポイント充当の指示をして、残額をPOSシステムで決済することになる。
【0111】
なお、POSシステムと連動しない場合でも、優良顧客特典管理装置1の優良顧客特典付与手段16から返信される情報に基づき、従来の決済方法で特典を利用して代金決済を行うことは可能である。
【0112】
また、同一顧客が複数の商品を購入する場合は、上記S404以下のステップを繰り返せばよいが、いくつかの商品の商品識別コードをまとめて入力し、決済もまとめて行うなどの簡略化をしてもよい。
【0113】
<第2顧客端末使用者の商店での使用>
第2顧客端末4の使用者が、商店端末2が設置された商店において、物品の購入あるいはサービスの提供を受ける際にも、第1顧客端末3の使用者と同様な手順でよい。
【0114】
但し、商店端末2には、第2顧客端末4の使用者である旨の情報が優良顧客特典管理装置1から送信されることと、第2顧客端末4としてポイント数の蓄積がないこと、購入時にポイント数の充当がないことなどが、第1顧客端末3の場合と異なっている。
【0115】
従って、特典利用時に優良顧客データベース18を更新することも同様であるが、第2顧客端末4特有のデータとして、ポイント蓄積先199のような情報を付加してもよい。
【0116】
なお、これまでの説明では、第1顧客端末3とそれに関連づけられた第2顧客端末4とからなるシステムとして説明したが、これに限定せず、第2顧客端末4に関連づけられた第3顧客端末を含んでいてもよいし、第1顧客端末3に関連づけられた第2顧客端末4の中で、異なる特典付与がなされるものが含まれていてもよい。
【0117】
また、これまでの説明に追加して、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、優良顧客特典管理手段16が、第1顧客端末3の所定の費用(月会費など)の支払いを確認して、第2顧客端末4を登録するようにしてもよい。これによれば、第1顧客端末3が費用を支払った場合のみ、第2顧客端末4を登録できるため、商店にとって、優良顧客の管理費用の削減と、優良顧客の囲い込みができる。
【0118】
更に、本発明の優良顧客特典管理システムでは、優良顧客特典管理装置1が、第1顧客端末3に関連づけることができる第2顧客端末4の数を、第1顧客端末3の登録条件又は支払う費用(月会費など)の多寡によって決定するようにしてもよい。例えば、月会費が1万円であると第2顧客端末4を20台(第2顧客20人)までしか登録できないが、月会費が2万円であれば第2顧客端末4を40台(第2顧客40人)まで登録が可能であるようにする。これによれば、第1顧客端末3の貢献度合いによって第2顧客端末4の数が増減するため、第1顧客端末3の使用者は、優良な第2顧客端末4の使用者を呼び込むことになり、商店にとっての効果は大きい。
【0119】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、商店端末2が、第2顧客端末4に付与する特典を決定するようにしてもよい。これによれば、商店にとって、売上あるいは利益が極大となるように特典を決定できるため、商店にとって効果が大である。
【0120】
この際に、第1顧客端末3の使用者と折衝して決定するようにしてもよい。そのようにすれば、第1顧客端末3の使用者の希望を反映することができ、第1顧客端末3の使用者のインセンティブが得られる。
【0121】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3の享受する特典は、利用時の割引と、収集することで還元を得られるポイントとを含むようにしてもよい。これらの特典が、顧客にとって最も魅力的だからである。
【0122】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末4は、収集したポイントを、第1顧客端末3に移管することをようにしてもよい。これによれば、第1顧客端末3の使用者は、第2顧客端末4を関連づけることによって、早期にポイントの収集ができ、特典を得ることができる。
【0123】
言い換えると、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末4は、少なくとも利用時の割引の特典が与えられるようにしてもよい。このようにすれば、第2顧客端末4の使用者にとっても、利用のインセンティブが生じる。
【0124】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3は、収集したポイントを、第1顧客端末3に関連づけられた第2顧客端末4、第1顧客端末3とは異なる別の第1顧客端末、別の第1顧客端末に関連づけられた第2顧客端末の、いずれか1つまたは2つ以上に移管することができるようにしてもよい。これによれば、第1顧客端末が、広範囲な顧客にポイントを移管することができ、ポイントの有効活用が図れる。
【0125】
更には、第1顧客端末3が、収集したポイントを、未だ商店端末2を保有する商店の顧客でない第三者に移管するようにしてもよい。これによって、その商店の宣伝広告をして、その第三者を新たな顧客となるよう勧誘することもでき、顧客となった後には、移管されたポイントを利用することができるようにする。
【0126】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3が収集するポイント数は、第1顧客端末3の画面に表示される絵柄(または数字)を選択することによって決定されるようにしてもよい。
【0127】
図16は、本発明の一実施形態の、第1顧客端末3でのポイント獲得に関する画面の例である。ここでは、日・月・星のような異なる絵柄39a、39b、39cのいずれかを画面にタッチすることで選択させ、それらのポイント還元率が、通常の1倍、2倍、10倍などのように設定されているとする。なお、絵柄と還元倍率は毎回変更されるものとする。
【0128】
このようにすれば、第1顧客端末3の使用者は、ゲーム感覚でポイント獲得を楽しむことができ、商店端末2の設置店での商品購入意欲が増すことが期待できる。
【0129】
更には、これらの絵柄がスロットマシン状に高速で移動し、3種の絵柄が一致すると高倍率のポイントが獲得できるようにしてもよい。
【0130】
また、倍率の設定がなくとも、かわいいキャラクタの絵柄を表示して、収集させるようにしてもよい。その結果、キャラクタに相当する景品を得られるなどの特典も顧客勧誘には役立つ。
【0131】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第2顧客端末4が、その使用者に関する情報を、商店端末2に送信できるようにしてもよい。これによれば、商店端末2を設置した商店では、第2顧客端末4の使用者の属性を知ることができ、有効な販売戦略を立案することができる。
【0132】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3が、第2顧客端末4の使用者に関する情報を、商店端末2に送信できるようにしてもよい。これによれば、第1顧客端末3が、第2顧客端末4に代わって第2顧客端末4の利用者の属性を商店に提供することができ、商店にとっては、先の場合と同様に、有効な販売戦略を立案できる。
【0133】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、商店端末2が、第2顧客端末4の利用実績を、第1顧客端末3に送信できるようにしてもよい。これによれば、第1顧客端末3において、自らが勧奨して承認を与えた第2顧客端末4の利用状況を知ることができ、更に利用の拡大を求める契機とすることができる。
【0134】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3が、商店端末2から送付された第2顧客端末4の利用実績を第2顧客端末4に転送するようにしてもよい。これによれば、第2顧客端末4の使用者が、自らの利用実績をつぶさに知ることができ、その後の更なる利用拡大につながることも期待できる。
【0135】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、優良顧客特典管理装置1が、第1顧客端末3または第2顧客端末4の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、第1顧客端末3または第2顧客端末4の利用実績の一部または全て、を受信しうるようにしてもよい。これによれば、これらから統計資料を作成することができ、販売戦略に寄与する。
【0136】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、更に、優良顧客特典管理装置1が、第1顧客端末3または第2顧客端末4の利用者の、性別、年齢層、年収層、職業のいずれか1つまたは2つ以上の情報、及び、第1顧客端末3または第2顧客端末4の利用実績の一部または全て、を用いて作成した統計資料を商店端末2へ送信しうるようにしてもよい。
【0137】
例えば、当該商店の全ての第1顧客、第2顧客を合計した、性別・年齢層別の購買総額、購買回数、1回あたり購買金額や、それらの第1顧客・第2顧客別の集計などを作成することができる。これによれば、この統計資料は、商店端末を設置している商店にとって、販売戦略に有効の情報であり、売上、利益の向上に寄与することが期待できる。
【0138】
また、本発明の優良顧客特典管理システムでは、第1顧客端末3及び第2顧客端末4が、優良顧客特典管理装置1を介して相互にテキストの送・受信が出来るようにしてもよい。これによれば、顧客同士の情報交換が適切に行われ、それによる商店の事業戦略に好影響を与えることが期待できる。
【0139】
なお、これまでの説明で、優良顧客に付与される特典について、割引(率)やポイント(数)として説明してきたが、スタンプやクーポンと呼ばれる割引券や金券のような形態であっても構わない。また、それらを、電子的に利用すること、あるいは、プリントアウトして利用することも含まれるものとする。
【0140】
なお、これまでの説明で、商店端末2を設置する商店については、その数について限定せずに説明したが、単一の商店であって単一の商店端末2を設置する場合、単一の商店でいくつかの商店端末2を店内に設置する場合、複数の同一または系列の事業体が経営する複数の商店(チェーンストアやグループと呼ばれることもある)であって、そのそれぞれに、単一のまたは複数の商店端末2を設置する場合が含まれる。複数の商店端末2が含まれる場合には、顧客が登録した商店端末2aと異なる商店端末2bにおいても、同様の特典が付与されることが好ましいが、異なる特典を付与するようにしてもよい。いずれにせよ、複数の商店が利用できれば、顧客にとっては特典を利用しやすくなる。
【符号の説明】
【0141】
1 優良顧客特典管理装置
2 商店端末
3 第1顧客端末
4 第2顧客端末
5 ネットワーク
16 優良顧客特典管理手段
17 商店端末データベース
18 優良顧客データベース
26 商店端末登録手段
27 優良顧客特典付与手段
36 第1顧客端末登録手段
37 第1顧客端末優良顧客特典享受手段
38 第2顧客端末承認手段
46 第2顧客端末登録手段
47 第2顧客端末優良顧客特典享受手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16