特開2016-212549(P2016-212549A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-212549(P2016-212549A)
(43)【公開日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】情報通信機器用アームスタンド
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20161118BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20161118BHJP
   A47F 5/10 20060101ALI20161118BHJP
   A47F 7/00 20060101ALI20161118BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20161118BHJP
【FI】
   G06F1/16 313B
   H04N5/64 581E
   A47F5/10 Z
   A47F7/00 V
   G09F9/00 351
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-94000(P2015-94000)
(22)【出願日】2015年5月1日
(71)【出願人】
【識別番号】714005188
【氏名又は名称】前川 孝信
(72)【発明者】
【氏名】前川 孝信
【テーマコード(参考)】
3B118
5G435
【Fターム(参考)】
3B118AA04
3B118BA02
3B118DA02
3B118DA12
3B118DA13
3B118DA16
5G435AA01
5G435EE13
5G435EE14
5G435EE50
5G435LL07
(57)【要約】
【課題】片手操作で情報通信機器を装着するための保持部材1を提供する。
【解決手段】内歯車30と遊星歯車29と太陽歯車28からなる歯車機構と、前記歯車機構によって回動する軸部32と、第一連結部材22と第二連結部材23を備えたプレート21と、長溝14が一体形成されたベースプレート11と、支持具13を備えたテーブル12と、後ろカバー33の底板33aに取り付けたバネ31を設けて連結させ各部材が連動することにより情報通信機器の装着が可能になることを特徴とする保持部材1である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報通信機器を固定するための情報通信機器用アームスタンドであって、該アームスタンドは、基台に一端が固定されるリンク部材を備え、このリンク部材の他端には、情報通信機器を固定するための保持部材を取り付けており、前記保持部材はベースプレートと、このベースプレートに形成された左右方向の長溝内をスライドする左右二つのテーブルと、該テーブルに設けられて情報通信機器を保持するための保持具と、前記テーブルを左右方向にスライドされるための駆動手段とを備えていることを特徴とする情報通信機器用アームスタンド。
【請求項2】
前記駆動手段は、テーブルをスライドさせるためのレバーを備え、該レバーを操作することで歯車機構を介してテーブルをスライドさせるものである請求項1記載の情報通信機器用アームスタンド。
【請求項3】
前記駆動手段は、カバーによって覆われていることを特徴とする請求項1又は2記載の情報通信機器用アームスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信機器を支持するアームスタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報通信機器の登場とともに、それを支持するアームスタンドがでまわり、最近では、パソコン用ウェブサイトの閲覧が可能となっているスマートフォンや操作する人が手で持って液晶画面(タッチパネル)を指で触れて操作するタイプのコンピューターとしてのタブレット端末の普及に対応したアームスタンドの開発が多くみられるようになった。
【0003】
情報通信機器の中でも、スマートフォンやタブレット端末をアームスタンドの保持部材に装着する方法として、被保持部材を保持部材に設けた支持具で、上下や左右、又は斜めから挟み、ネジ等の固定具で固定するものが一般的であるが、両手による細かい動作が必要である。つまり、情報通信機器をスタンドに預けた状態で左右の手を使って固定作業を行う必要があった。
【0004】
また、別の装着方法として、保持部材に内設されたバネの収縮する力で被保持部材を上下や左右、又は斜めから挟持し、且つ好適に固定できるものがあるが、スマートフォンの様な小型サイズとタブレット端末の様な中型サイズの両用としての対応ができず、どちらか一方のみの使用に限られるものか、小型サイズ用と中型サイズ用の保持部材を付け替えることで対応するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−287883号公報
【特許文献2】特開2009−189756号公報
【特許文献3】特開2012−189956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は情報通信機器をアームスタンドの保持部材へ片手操作で装着するために、歯車機構やスライド方式の構造により、情報通信機器を任意の位置に装着できる保持部材を提供することにある。つまり、片方の手で情報通信機器を保持し、他方の手のみの操作で情報通信機器を固定保持できるようにした。また、保持部材をスマートフォンのような小型サイズ、タブレット端末のような中型サイズ兼用として使用出来るものにすることも課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、情報通信機器を固定するための情報通信機器用のアームスタンドであって、該アームスタンドは、基台に一端が固定されるリンク部材を備え、このリンク部材の他端には、情報通信機器を固定するための保持部材が取り付けられており、前記保持部材はベースプレートと、このベースプレートに形成された左右方向の長溝をスライドする左右二つのテーブルと、該テーブルに設けられて情報通信機器を保持するための保持具と、前記テーブルを左右方向にスライドさせるための駆動手段とを備えていることを特徴としたものである。
【0008】
また、前記駆動手段は、テーブルをスライドさせるためのレバーを備え、該レバーを操作することで歯車機構を介してテーブルをスライドさせるものであり、この駆動手段は、カバーによって覆われている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、前述した構造により情報通信機器の装着が、高齢者や女性や子供でも手軽で簡単にできるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の全体を示す側面図である。
図2】本発明の保持部材の構成を示す全体分解斜視図である。
図3】本発明の保持部材の第一連結部材と第二連結部材及びプレートの詳細を示す分解斜視図である。
図4】本発明の保持部材の軸部及びその周辺部材の詳細を示す分解斜視図である。
図5】本発明の保持部材のテーブル及びその周辺部材の構成を示す拡大分解斜視図である。
図6】本発明の保持部材を示す断面図である。
図7】本発明の保持部材の背面斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係る保持部材の操作レバーを操作していない場合の全体分解斜視図である。
図9】本発明の実施形態に係る保持部材の操作レバーを約15°にした場合の全体分解斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る保持部材の操作レバーを約30°にした場合の全体分解斜視図である。
図11】本発明の実施形態に係る保持部材に情報通信機器を保持していない状態を示す斜視図である。
図12】本発明の実施形態に係る保持部材に情報通信機器のスマートフォンを保持した状態を示す斜視図である。
図13】本発明の実施形態に係る保持部材に情報通信機器のタブレット端末を保持した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1に示すように、本発明のアームスタンドは、基台4、例えば、ベッドのフレーム等に固定部材5を介してリンク部材2、3の一端が固定されている。そして、このリンク部材2、3の他端には、情報通信機器、例えば、スマートフォンS、タブレット端末T等を保持するための保持部材1が取り付けられている。この保持部材1は、例えば、ボールジョイントで連結され、適度な摩擦力で回動自在に保持されている。上記した保持部材1は、左右方向に長い概略菱形状のベースプレート11を備え、このベースプレート11には、左右方向に長溝14が形成されている。そして、この長溝14には、それぞれ円形状のテーブル12、12がスライド可能とされている。そして、このテーブル12、12のスライドは、テーブル12、12の裏面で繋がっている第二連結部材23が長溝14にスライド自在に嵌め込まれていることで可能としている(図2図5参照)。
【0013】
次に、本発明の保持部材の構成を図3図4に基づいて説明する。保持部材1は、段階的に凹みを有する円形状の後ろカバー33を備え、この後ろカバー33がボールジョイント(図示せず)を介してリンク部材2に連結されている。また、この後ろカバー33には、その中央部に軸部32が固定されており、この軸部32は、円形状の座部32aと、この座部32aよりも小径で円形状の中間部32bと、該中間部32bから突出する四角形状の軸32cとから構成されている。そして、後ろカバー33の外周部分には、内歯車30が形成されるとともに、前記軸部32には、太陽歯車28が皿ビス60で固定されており、この太陽歯車28と内歯車30との間には遊星歯車29が介在されている。なお、遊星歯車29は、後述する操作レバー25に皿ネジ59で取り付けられるとともに、内歯車30と噛み合わされている。前記軸部32の四角形状の軸32cには、菱形状のプレート21に形成された角穴が嵌め込まれている。
【0014】
上記したベースプレート11の裏面側には、菱形状のプレート21が配置されており、このプレート21には、横長の第一連結部材22、22が取り付けられている。そして、この第一連結部材22、22は、それぞれその一端22a、22bがプレート21に回転可能にピン部材55で取り付けられている。一方、この第一連結部材22、22のそれぞれ他端22c、22dには、第二連結部材23、23のそれぞれ一端23c、23dが回動自在にピン部材55で取り付けられており、さらに、第二連結部材23、23のそれぞれ他端23e、23fには、上記した左右のテーブル12、12が回動自在にピン部材53、53で取り付けられている。また、プレート21は軸部32の軸32cに嵌め込み固定されている。本実施例では、軸部32が底板33aの中心に突設され、主軸ボルト58を挿通してクリップ34で抜け止めを行うようにしている。上記構成とすることでプレート21、第一連結部材22、22、第二連結部材23、23は多段状で椀形をした後ろカバー33で覆われるようになっている。この後ろカバー33には、内歯車30が一体形成されており、この内歯車30は、操作レバー25に取り付けられた遊星歯車29と噛み合わされている。そして、太陽歯車28は遊星歯車29と噛み合わされた状態で軸部32に固定されいる。なお、上記した操作レバー25は、後ろカバー33の多段状部分の一部に設けられた切欠部27から突出している。そして、この切欠部27から突出している操作レバー25の端にはグリップ26が取り付けられている(図7参照)。
【0015】
図3は、保持部材の構成を示す全体分解斜視図である。ベースプレート11と外枠材20の間には、第一連結材22、22が可動する隙間をつくるために4個のスペーサー51が配置されている。このベースプレート11の左右両端4ケ所と4個のスペーサー51と外枠材20は皿ネジ(長)50の4本により挿通され、4個のナット56により外枠材20の裏面で留められ固定されている。また、プレート21とその両端の上側の第一連結部材22、22のそれぞれ一端22a、22bは、回動自在にピン部材55、55で挿通され、クリップ57、57によりプレート21の裏面で留められている。そして、第一連結部材22、22のそれぞれ他端22c、22dとその上側の第二連結部材23、23のそれぞれ一端23c、23dは回動自在にピン部材55、55により挿通され、クリップ57、57により第一連結部材22、22の裏面で留められている。そして、この第二連結部材23、23のそれぞれ他端23e、23fの上側にはテーブル12、12が、回動自在にピン部材53、53で挿通され、クリップ57、57により第二連結部材23、23の裏面で留められている。
【0016】
また、図4の座部32aには太陽歯車28が嵌め込まれ皿ビス60で固定され、中間部32bには操作レバー25の一端が回動自在に嵌めこまれており、さらに、四角形状に形成された軸32cには、プレート21に形成された四角形状の角穴が嵌め込まれ固定されている。そして、操作レバー25とその下側の遊星歯車29と更にその下側のバネ受けスペーサー61は、回動自在に皿ネジ(軸太)59で挿通されナット62で留められている。そして、バネ31は座部32aに外嵌され、バネ31下部の腕部が後ろカバー33の底板33aにビス63で固定されるとともに、バネ31上部の腕部がバネ受けスペーサー61に係止されている。
【0017】
図6は、保持部材1の断面図であり、軸部32と保持部材内の各部材の配置や連結を表示する。この図6にある主軸ボルト58は、軸部32と底板33aを挿通してクリップ34で留められている。そして、前記軸部32は後ろカバー33の底板33aに突設され、プレート21と操作レバー25は軸部32に嵌め込まれ、太陽歯車28は軸部32に固定されている。また、この各部材は椀形の後ろカバー33により覆われているため安全である。
【0018】
図8図9図10は、操作レバー25を操作することにより連動する保持部材1を構成する各部材の動作状態を示している。ここで、本製品の操作レバー25を操作することにより、テーブル12、12が左右方向にスライドするまでの動きを以下に説明する。手動で操作レバー25を時計回りに可動させると、操作レバー25に取り付けられた遊星歯車29が、後ろカバー33に一体形成された内歯車30と噛み合って移動することにより回動し、同時に遊星歯車29と噛み合っている太陽歯車28が回動する。そして、この太陽歯車28と一体化された軸部32と、この軸部32に取り付けたプレート21が回動する。このプレート21が時計回りに回動すると、このプレート21の両端に取り付けられた第一連結部材22、22が、この第一連結部材22、22に繋がるとともにベースプレート11に形成された長溝14の溝内に嵌め込まれた第二連結部材23、23を押動する。そして、保持具13を付帯するテーブル12、12が取り付けられた第二連結部材23、23が長溝14に沿って左右方向にスライドする。図8は、操作レバー25を操作せず、保持部材1を構成する各部材が動作していない状態である。図9は、操作レバー25の可動角度を例えば15°にすると、それに応じて連動する保持部材1を構成する各部材が可動範囲のほぼ中間まで動作している状態である。図10は、操作レバー25の可動角度を例えば30°にすると、それに応じて連動する保持部材1を構成する各部材が可動範囲のほぼ最大まで動作している状態である。なお、このレバー操作を楽にするために、内歯車30に対して遊星歯車29と太陽歯車28を小さくすることにより、操作レバー25の可動範囲を小さく、テーブルの広がりが大きくなるように形成されている。
【0019】
図11図12図13は、操作レバー25の可動角度に対するテーブル12、12が左右に開いた状態を図示したものである。図11は操作レバー25を可動させず、左右のテーブル12、12が中央部分に寄って何も装着していない通常状態、図12は操作レバー25の可動角度を例えば約15°にした場合、テーブル12、12が可動範囲のほぼ中間まで開き、スマートフォンSを装着している状態である。図13は操作レバー25の可動角度を例えば約30°にした場合、テーブル12、12が可動範囲のほぼ最大まで開き、タブレット端末Tを装着している状態を表している。なお、この情報通信機器を挟持する保持具13は、逆円錐台の形状であるため色々な厚さの情報通信機器に対応できる。また、保持具13の素材をゴム等の柔軟素材にすることで、情報通信機器の損傷を防げる。
【0020】
本発明の主な材質は、デザイン性を重視する為、本体から内部部品まで基本的には木製とする。しかし、衛生面や耐久性を検討し、必要であれば金属性も取り入れ、さらに、量産性や軽量化に対応するためには樹脂製とする。
さらに、用途に対し腐食防止のために全部材をステンレス材、カーボン、チタン材を使用する部品もある。
【符号の説明】
【0021】
1 保持部材
2 リンク部材
3 リンク部材
4 基台
5 固定部材
11 ベースプレート
12 テーブル
13 保持具
14 長溝
20 外枠材
21 プレート
22 第一連結部材
23 第二連結部材
25 操作レバー
26 グリップ
27 切欠部
28 太陽歯車
29 遊星歯車
30 内歯車
31 バネ
32 軸部
32a 座部
32b 中間部
32c 軸
33 後ろカバー
33a 底板
34 クリップ
50 皿ネジ(長)
51 スペーサー
52 保持具固定ビス
53 ピン部材
54 保持具固定ナット
55 ピン部材
56 ナット
57 クリップ
58 主軸ボルト
59 皿ネジ(軸太)
60 皿ビス
61 バネ受けスペーサー
62 ナット
63 ビス




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13