【解決手段】本発明にかかる情報集計装置は、店舗又は施設を識別する識別情報と、店舗又は施設に関連する複数のWebサイトとを対応付けて記憶した記憶手段と、複数のWebサイトのうち、それぞれのWebサイト毎に、Webサイトに関連するユーザ行動を示すデータを取得する取得手段と、複数のWebサイト毎に取得されたユーザ行動を示すデータに基づいて、複数Webサイトと対応付けられた店舗又は施設に対するユーザの関心度合いを集計する集計手段とを有する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0013】
<構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本発明の一実施形態にかかるランキング情報集計システム100のネットワーク構成図である。ランキング情報集計システム100は、検索サイトサーバ1、ユーザ行動ログDB(Database)2、ランキング情報集計サーバ3、及び端末4が、ネットワーク5を介して接続される。
【0014】
検索サイトサーバ1は、ユーザの端末4に対して、インターネット上の情報を検索するための、いわゆる検索エンジンとして構成される。検索サイトサーバ1は、例えば、ユーザの端末4から検索クエリ(検索語)が入力されると、インターネット上から検索クエリにマッチする情報(例えば、Webサイト等)を検索し、検索結果を出力する。
【0015】
ユーザ行動ログDB2は、Webサイトに関連するユーザ行動を示す指標データ(以下、ユーザ行動データともいう)を蓄積したデータベースである。具体的に、ユーザ行動ログDB2には、Webサイトに対するユーザ行動を示すデータの一例として、Webサイト毎(URL毎)の、Webページへのクリック数、Webサイトの閲覧数、滞在時間、ユニークユーザ数、直帰率、離脱率、SNSへのシェア数、ブックマークへの登録数などが蓄積される。
【0016】
ランキング情報集計サーバ3は、ユーザ行動ログDB2のユーザ行動データを用いて、一の店舗又は施設が掲載された複数のWebサイトのユーザ行動データを、横断的にまとめて集計する。また、ランキング情報集計サーバ3は、ユーザ行動データの集計結果に応じて、店舗又は施設の人気ランキング(順位付け)を行う。この点については、再度詳しく後述する。
【0017】
端末4は、ユーザの利用するユーザ端末である。ユーザは端末4を用いて検索サイトサーバ1にアクセスし、その検索画面から検索クエリを入力するなどして、インターネット上の情報(例えば、Webサイト等)を検索する。検索結果には、検索クエリにマッチしたWebサイト(リンク)が一覧表示されるので、ユーザは一覧の中から閲覧したいWebサイトをクリックすることで、Webサイトを閲覧する。また、端末4は、Webサイトを、SNSへシェアしたり、ブックマークの登録なども行う。
【0018】
ネットワーク5は、有線、無線を含むネットワークであり、例えば、検索サイトサーバ1及び端末4を接続するインターネット網である。
【0019】
(ハードウェア構成)
図2は、本発明の一実施形態にかかるランキング情報集計サーバ3のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示されるように、ランキング情報集計サーバ3は、ハードウェア構成として、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、HDD(Hard Disk Drive)34、入力装置35、表示装置36、通信装置37を有する。
【0020】
CPU31は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM32は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM33は、CPU31での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD34は、各種データ及びプログラムを格納する。入力装置35は、例えばキーボードやマウスである。表示装置36は、ディスプレイである。通信装置37は、他装置との通信を行う。
【0021】
(ソフトウェア構成)
図3は、本発明の一実施形態にかかるランキング情報集計サーバ3のソフトウェア構成例を示す図である。ランキング情報集計サーバ3は、主な機能部として、記憶部301、ログ取得部302、集計部303、ランキング部304、出力部305を有する。
【0022】
記憶部301は、名寄せDB301aを記憶している。名寄せDB301aには、一の店舗又は施設の識別子(店舗ID等)と、一の店舗又は施設が関連する複数のWebサイト(店舗URL等)とが対応付けて予め記憶されている。名寄せDB301aは、店舗又は施設に関連する複数のWebサイトのユーザ行動データを、横断的にまとめて集計する際に用いられる。
【0023】
ログ取得部302は、ユーザ行動ログDB2から、蓄積されているユーザ行動データを取得する。ログ取得部302は、指定された条件に該当するユーザ行動データのみを選別して取得することが可能である。例えば、取得したい対象期間が指定されると、ログ取得部302は、ユーザ行動ログDB2から対象期間内に記録されたユーザ行動データのみを選別して取得する。なお、ユーザ行動ログDB2は、外部の装置(記憶装置)に設置されてもよいし、ランキング情報集計サーバ3内に配置されてもよい。また、ユーザ行動ログDB2のユーザ行動データ自体、他業者により提供されてもよい。
【0024】
集計部303は、名寄せDB301aを参照しながら、ユーザ行動ログDB2から取得されたユーザ行動データを用いて、一の店舗又は施設に関連する複数のWebサイトのユーザ行動データを横断的にまとめて集計する。
【0025】
なお、ユーザ行動データは、上述したように、Webサイト毎(URL毎)の、Webページへのクリックログ、Webサイトの閲覧数、滞在時間、ユニークユーザ数、直帰率、離脱率、SNSへのシェア数、ブックマークへの登録数などである。これは即ち、ユーザ行動データは、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いを示す指標として用いることができる。例えば、クリックログや閲覧数が多いほど、そのWebサイトに対するユーザの関心度合いは高い。このため、インターネット上の複数のWebサイトを跨いで、一の店舗又は施設に関連する複数のWebサイトのユーザ行動データを横断的にまとめて集計するということは、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いを広く集計するものということができる。
【0026】
ランキング部304は、集計部303により集計された店舗又は施設ごとのユーザ行動データを、順位付けることで、店舗又は施設のランキングを行う。ユーザ行動データは、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いを示すものである。このため、ユーザ行動データのランキングが上位の店舗又は施設になるほど、多くのユーザにより広く関心がもたれており、これは即ちそのような店舗又は施設は、いわゆる人気店舗や人気施設ということができる。
【0027】
出力部305は、店舗又は施設のランキング結果を出力する。出力は、例えば、1位、2位、3位というように、ユーザが見やすい形で出力され、ポータルサイトの店舗や施設を紹介するコーナーで紹介されうる。
【0028】
以上、ランキング情報集計サーバ3の主な機能構成である。これらの各機能は、実際にはランキング情報集計サーバ3のCPU31が実行するプログラムによりコンピュータに実現させることで実現される。
【0029】
(ユーザ行動ログDB2)
図4は、本発明の一実施形態にかかるユーザ行動ログDB2のデータ例を示す図である。ユーザ行動ログDB2は、「URL」400ごとに、「クリック数」401、「閲覧数」402、「滞在時間」403、「ユニークユーザ数」404、「直帰率」405、「離脱率」406、「SNSへのシェア数」407、「ブックマークへの登録数」408などのユーザ行動データを有する。
【0030】
「URL」400は、Webサイトの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)である。
【0031】
「クリック数」401は、検索サイトサーバで提供される検索結果一覧や、ニュース、ブログ等の記事の中から、ユーザがそのWebサイトをクリックした回数である。この「クリック数」401は、検索サイトサーバ1における各Webサイトへのクリックログや、ニュース、ブログ等の記事からのWebサイトのクリックログなどから取得しうる。
【0032】
「閲覧数」402は、ユーザによりWebサイトが閲覧された回数である。アクセス回数ともいう。
【0033】
「滞在時間」403は、ユーザがWebサイトを閲覧(訪問)した際、Webサイトに滞在した時間(=閲覧時間)である。
【0034】
「ユニークユーザ数」404は、そのWebサイトを閲覧(訪問)した固有ユーザ数である。なお、ユニークなユーザ数を意味するので、同一ユーザがそのWebサイトを複数回閲覧(訪問)した場合でも、1とカウントされる。
【0035】
「直帰率」405は、そのWebサイトに訪問したユーザが、入口最初の1ページ目だけを見て、そのWebサイトから離脱(そWebサイトを退出すること)した割合・比率である。
【0036】
「離脱率」406は、そのWebサイトに訪問したユーザが、Webサイトで商品購入、資料請求、レストランの席予約などの最終的な成果を達することなく、そのWebサイトから離脱した割合・比率である。
【0037】
「SNSへのシェア数」407は、そのWebサイトが各種のSNS(social networking service)へシェアされた回数である。
【0038】
「ブックマークへの登録数」408は、そのWebサイトがブラウザのブックマークへ登録された回数である。
【0039】
以上のユーザ行動データは、その値が大きいほど、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いが大きいということができる。但し、「直帰率」405及び「離脱率」406については、逆数を取り、逆数値が大きいほど、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いが大きいものとする。
【0040】
なお、これらいずれのユーザ行動データは、Webサイトに対する各種のWebログ等に基づいて、各種のクリックログ分析技術やアクセス解析等を適用することで得られる。
【0041】
(名寄せDB301a)
図5は、本発明の一実施形態にかかる名寄せDB301aのデータ例を示す図である。名寄せDB301aは、「店舗ID」501、「店舗名称」502、「NGフラグ」503、「店舗URL」504等などのデータを有する。
【0042】
「店舗ID」501は、名寄せDB301aに登録された店舗や施設のID(固有識別情報)である。名寄せDB301aへの登録時、付番される。
【0043】
「店舗名称」502は、名寄せDB301aに登録された店舗や施設の名称である。なお、「店舗名称」502の他にも、「所在地」、「ジャンル」など、店舗や施設に関する様々な属性情報があってもよい(非図示)。
【0044】
「NGフラグ」503は、属性情報の1つで、0か1の値を取る。「NGフラグ」にフラグ1が付されている場合、人気ランキングから除外(NG)される。これにより、ネガティブな理由や話題により、その結果、ランキング上位になってしまうことを防止するものである。管理者は、ランキングから除外(NG)したい店舗がある場合、「NGフラグ」にフラグ1を付す。
【0045】
「店舗URL」504は、その店舗や施設が関連するWebサイトのURLである。その店舗や施設が複数のWebサイトを有する場合、「店舗URL」504には、全WebサイトのURLが登録される。ここで、「店舗URL」504のWebサイトには、自店舗で運営するオリジナルWebサイトのみならず、異なる各社により運営されるグルメ系のポータルサイト内の店舗紹介ページのような、それぞれが異なる情報サイトにおける店舗情報又は施設情報が紹介・掲載されたWebサイトを含む。
【0046】
例えば、「和食膳AAA」という飲食店舗が、飲食店の情報を集めたグルメ系のポータルサイト内にWebサイト(Webページ)を3つ、及び自店舗で運営するオリジナルWebサイトを1つの、合計4つのWebサイト(Webページ)を有しているとする。
(グルメサイト内における「和食膳AAA」のWebサイト)
http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/
http://taberu.co.jp/tokyo/S00021/
http://haizen.com/japanesefood/ID5536525/
(オリジナルWebサイト)
http://washo-ku.co.jp/
この場合、管理者は、「和食膳AAA」に対応付けて、これら4つのWebサイトのURLを、「和食膳AAA」という飲食店舗に関連するWebサイトとして予め登録する。なお、「店舗URL」504の更新は、管理者により逐次更新されうるが、検索ロボット等の解析により新しい「和食膳AAA」のWebサイトが発見された場合、このWebサイトを自動的に更新(追加)することも可能である。また、既登録のWebサイトが消失している場合、このWebサイトを自動的に更新(削除)することも可能である。
【0047】
また、「店舗URL」504は、Webサイトにおいて、親と子の関係が存在する場合、親サイトのみを登録することで、子サイトを包含する。例えば、あるグルメサイト内における「和食膳AAA」のWebサイトのトップページが「http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/」であるとする。また、親ページ(トップページ)からは、それぞれ例えば次のような「メニュー」、「お知らせ」、「サービス」という子ページが存在するとする。
http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/menu
http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/infomation
http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/service
この場合、名寄せDB301aの「店舗URL」504では、親ページ「http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/」を登録するだけで、「F12345」というフォルダ配下の全ての子ページを包含することができる。1つ1つ全ての子ページを登録する必要はない(登録自体は可能である)。
【0048】
また、店舗が複数のグループ店舗を持っている場合、「店舗URL」504には、例えば、以下のように、オリジナルWebサイト(例えば、http://washo-ku.co.jp/)のフォルダ配下ごとに、グループ店舗毎のURLを登録する。
http://washo-ku.co.jp/shibuya (渋谷店)
http://washo-ku.co.jp/ginza (銀座店)
<動作>
図6は、本発明の一実施形態にかかるランキング情報集計サーバ3のランキング集計処理を示すフローチャートである。以下、図面を参照しながら、詳しく説明する。
【0049】
なお、前提として、ユーザ行動ログDB2にはユーザ行動データ(
図4)が蓄積されており、また、名寄せDB301aには飲食店舗に関連するWebサイトのURLといった各種データが登録されているものとする。
【0050】
S1:ランキング情報集計サーバ3は、ランキング情報の取得要求を受信したか否かを判定する。
【0051】
ここで、ランキング情報の取得要求には、ランキング集計の対象範囲を指定するための条件を含む。例えば、以下の条件がある。
対象期間・・・1年、半年、3か月、1か月、1週間、1日、12時間、1時間、30分、10分、曜日、又は具体的な年月日時分秒など
対象ユーザ属性・・・性別(男又は女)、年齢・年齢層、住所又は居住地域、職業・職種など
S2:次に、ログ取得部302は、ユーザ行動ログDB2に蓄積されているユーザ行動データの中から、ランキング情報の取得要求で指定された条件を満たすユーザ行動データを取得する。
【0052】
例えば、ログ取得部302は、対象期間が指定されると、ユーザ行動ログDB2から、指定された対象期間と合致する対象期間に蓄積されたユーザ行動データを選別して取得する。
【0053】
また、ログ取得部302は、対象ユーザ属性が指定されると、ユーザ行動ログDB2から、指定された対象ユーザ属性と合致するユーザ(ユーザID)のユーザ行動データを選別して取得する。例えば、対象ユーザ属性のうち、「性別(男)」指定されている場合、ログ取得部302は、ユーザDB(非図示)などを利用して、「ユーザID」毎の「性別」を特定することで、ユーザの「性別」が男である「ユーザID」のユーザ行動データを選別して取得する。
【0054】
S3:次に、集計部303は、S2で取得したユーザ行動データを用いて、名寄せDB301aを参照しながら、「店舗ID」501毎に、店舗に関連する複数のWebサイトのユーザ行動データを、横断的にまとめて集計する。即ち、集計部303は、名寄せDB301aを参照し、S2で取得したユーザ行動データの「URL」400が、「店舗URL」504のうち何れか一のURLと一致する場合、そのWebサイト「URL」400と対応付けられたユーザ行動データをまとめて集計する。
【0055】
なお、ユーザ行動データは、「クリック数」401、「閲覧数」402、「滞在時間」403、「ユニークユーザ数」404、「直帰率」405、「離脱率」406、「SNSへのシェア数」407、「ブックマークへの登録数」408などの種類がある。よって、同一種類のくくりでまとめて集計する。
【0056】
例えば、
図4のユーザ行動ログDB2の「URL」400を参照する。このうち、Webサイト「http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/」(
図4の1行目のURL)は、「店舗ID」501がID00001の「店舗URL」504に登録されているWebサイトの一つと一致する。これにより、Webサイト「http://oishi.com/tokyo/shibuya/F12345/」は、「店舗ID」501がID00001(=「和食膳AAA」)の店舗が有しているWebサイトの一つであることが分かる。
【0057】
また同様に、Webサイト「http://taberu.co.jp/tokyo/S00021/」(
図4の2行目のURL)、「http://haizen.com/japanesefood/ID5536525/」(
図4の3行目のURL)、及び「http://washo-ku.co.jp/」(
図4の4行目のURL)についても、「店舗ID」501がID00001の店舗が有しているWebサイトであることが分かる。
【0058】
集計部303は、これら4つのWebサイトは、「店舗ID」501がID00001の店舗が有しているWebサイトであるとして、これら4つのWebサイトのユーザ行動データを横断的にまとめて集計(合算)する。
【0059】
図7は、本発明の一実施形態にかかるユーザ行動データの一集計例を示す。
図7に示されるように、ID00001(=「和食膳AAA」)の店舗が有している4つのWebサイトからぞれぞれで得られたユーザ行動データが、同一種類毎に集計されていることが分かる。そしてこの集計されたユーザ行動データは、ID00001(=「和食膳AAA」)の店舗が有する全Webサイトに対する総ユーザ行動データである。
【0060】
なお、Webサイトのユーザ行動データを集計する際、Webサイトに応じて重み付けを行ってもよい。グルメ系のポータルサイトの中には、料理やサービスの内容を重視したページが多いサイトや、お店のクーポン等の優待サービス情報の掲載を重視したページが多いサイトがある。この場合、例えば、料理の内容を重視したページが多いグルメサイト「http://oishi.com/」のユーザ行動データに対しては、重み付け値である係数×1.2を乗算する。これにより、優待サービス情報の掲載を重視したページが多いWebサイトよりも、料理の内容を重視したページが多いWebサイトのユーザ行動データを実際よりも1.2倍多くして、料理の内容に対する評価としてのユーザ行動データの価値を調整することができる。逆に例えば、優待サービス情報の掲載を重視したページへのユーザ行動データに対しては、係数×0.5を乗算する。これにより、レストラン店舗であれば、料理の内容へよりも優待サービスに起因して生じるWebサイトのユーザ行動データを実際よりも半分少なくすることもできる。
なお、重み付け値は、そのWebサイトの持つ人気への影響力や訴求力に応じて定められ、例えば、名寄せDB301aの「店舗URL」504毎に、それぞれの重み付け値を記憶しておくことができる。
【0061】
図8は、本発明の一実施形態にかかるユーザ行動データの集計結果例を示す。
図8に示されるように、ID00001(=「和食膳AAA」)、ID00002(=「懐石料理BBB」)ID00003(=「麺やXXX」)というように、「店舗ID」501毎に、各店舗ごとに、関連する複数のWebサイトのユーザ行動データが、横断的にまとめて集計される。
【0062】
また、横断的に集計された店舗のユーザ行動データに対し、店舗の属性情報に応じて重み付けを行ってもよい。例えば、店舗の属性情報が「ジャンル」が「和食」である「和食膳AAA」のユーザ行動データに対しては、重み付け値である係数×1.2を乗算する。これにより、店舗のユーザ行動データを実際よりも1.2倍多くして、店舗の「ジャンル」に応じてそのユーザ行動データの価値を調整することができる。逆に例えば、店舗の属性情報が「ジャンル」が「和食」以外の店舗のユーザ行動データに対しては、係数×0.5を乗算する。なお、重み付け値は、店舗に応じて定められ、例えば、名寄せDB301aの「店舗ID」501毎に、それぞれの重み付け値を記憶しておくことができる。
【0063】
S4:次に、ランキング部304は、集計部303により集計された「店舗ID」501毎のユーザ行動データに基づいて店舗を順位付けることで、店舗のランキングを行う。ユーザ行動データは、店舗又は施設に対するユーザの関心度合いを示すものである。このため、ランキングが上位の店舗又は施設になるほど多くのユーザにより広く関心がもたれており、これは即ちそのような店舗又は施設は、いわゆる人気店舗や人気施設ということができる。
【0064】
図9は、本発明の一実施形態にかかるユーザ行動データに基づく店舗のランキング結果例を示す図である。
図9の場合、「店舗ID」:ID00001の店舗(懐石料理BBB)が、ランキング順位1位となっている。
【0065】
ここで、ユーザ行動データは、「クリック数」401、「閲覧数」402、「滞在時間」403、「ユニークユーザ数」404、「直帰率」405、「離脱率」406、「SNSへのシェア数」407、「ブックマークへの登録数」408などがある。このため、これらユーザ行動データのうち、いずれのデータを用いて人気ランキングを出力することが可能である。
【0066】
例えば、ユーザ行動データのうち、「クリック数」401を用いて人気ランキングを出力するとする。この場合、「懐石料理BBB」という飲食店舗は3つのグルメサイトを有しているところ(
図5)、これら3つのグルメサイトへの「クリック数」の合計値が、他の店舗と比べても最も大きい。これは、最も多くのユーザによりその3つのグルメサイトにおける「懐石料理BBB」のWebサイトがクリックされたことを意味する。即ち、「懐石料理BBB」は、他の店舗と比べて最も多くのユーザにより、「懐石料理BBB」に関連するWebサイトが広く関心がもたれており、最も人気のある人気店舗ということができる。
【0067】
なお、ユーザ行動データのうち1つだけではなく(例えば、「クリック数」401だけではなく)、2つ以上のデータや全部のデータを用いて人気ランキングを出力することも可能である。
【0068】
またさらに、これらユーザ行動データの他にも、例えば、口コミ数、口コミ評価(星の数や点数等)、話題性、その他のスコアなど、店舗の人気度を測るためのパラメータ(評価値)を含めて、店舗毎のランキングを行うことも可能である。この場合、店舗毎のWebサイトに関連するユーザ行動データのみならず、店舗の人気度を測りうる各種のパラメータに基づいてランキングが行われるので、より多面的な観点から店舗の人気を測ることが可能となる。また、店舗の駅からの距離や、予約が可能か等、店舗の利便性を示すパラメータも含めて、おすすめ順として店舗毎のランキングを行なうことも可能である。
【0069】
また、上述したように、店舗の属性情報の1つである「NGフラグ」にフラグが付されている場合、ランキング部304は、ランキングから除外(NG)するようにする。これにより、ネガティブな理由や話題により、クリック数が増加したことで、ランキング上位になってしまうことを防止できる。
【0070】
S5:出力部305は、店舗のランキング結果を出力する。出力は、例えば、1位、2位、3位というように、ユーザが見やすい形で出力され、ポータルサイトの店舗や施設を紹介するコーナーで紹介されうる。人気店舗や人気施設の情報としてTV局などにも提供され、TV番組で取り上げるようにしてもよい。
【0071】
図10は、本発明の一実施形態にかかるランキング結果の出力例を示す図である。
図10の場合、「店舗ID」:ID00001の店舗(懐石料理BBB)がユーザ行動データに基づく指標において、ランキング順位1位となっている。なお、
図8のように、「渋谷区」、ジャンル「和食」といったキーワードが入力されると、入力されたキーワードと、店舗の有する属性情報(例えば、「所在地」、「ジャンル」)とを照合することで、入力されたキーワードに該当する店舗を対象として、対象店舗の範囲の中から店舗のランキングを出力するようにしてもよい。よって例えば、
図5の「麺やXXX」は、「渋谷区」、ジャンル「和食」といったキーワードに該当する店舗ではないため、ランキングから除外される。
【0072】
なお、複数のグループ店舗を持っている店舗の場合、「店舗URL」504にトップページURL(例えば、http://washo-ku.co.jp/)のみが登録されていると、全グループ店舗を包含するURLであるため、配下の店舗ごとに分けて集計することができない。そのため、店舗グループのトップページURLに対するユーザ行動データを、まずは各店舗に均等に割り当てる。また、その後の「クリック数」401の比率に基づいて割り当てるユーザ行動データを調整する。例えば、トップページURLに、100回の「クリック数」401があった場合、スタート時は、渋谷店50回、銀座店50回というように均等に割り当てる。また、その後「クリック数」401の比率が、渋谷店:銀座店=1:3であった場合、その比率に合わせ、渋谷店25回、銀座店75回としてもよい。
【0073】
<補足>
ユーザ行動データに基づく指標について補足する。
【0074】
S2で、ユーザ行動ログDB2に蓄積されているユーザ行動データの中から、ランキング情報の取得要求で指定された条件を満たすユーザ行動データを取得することで、S3においては、S2で取得したユーザ行動データを対象範囲として、「店舗ID」毎にWebサイトのユーザ行動データを集計するものであった。
【0075】
ゆえに、ランキング情報の取得要求で、対象期間やユーザ属性などの条件を付加することで、ランキング集計対象となるユーザ行動データの対象範囲を条件指定することが可能となる。即ち、複数のWebサイトに跨いで、条件を満たすユーザ行動データを横断的に集計し、店舗をランキングできる。
【0076】
具体例として、例えば、以下のような指標の下、店舗をランキングすることが可能である。
【0077】
(例1)
対象期間が、休日(又は週末)、今週、今月といった条件を満たすユーザ行動データを対象として、「店舗ID」毎にWebサイトのユーザ行動データを集計する。これにより、「休日の人気順」、「今週の人気順」、「今月の人気順」といった指標により、対象期間を限定しつつ店舗をランキングすることが可能となる。
【0078】
このため、例えば、「休日の人気順」との店舗ランキングにより、ユーザは週末の休日に訪れたい人気店舗を容易に探すことが可能となる。また、例えば、「今週の人気順」との店舗ランキングにより、ユーザは話題の最新人気店舗を容易に探すことが可能となる。
【0079】
なお、対象期間中のユーザ行動データ増分が著しい店舗をランキングすることで、「人気急上昇順」などの指標として出力することも可能である。
【0080】
(例2)
ユーザ属性(性別)が、男性、女性といった条件を満たすユーザ行動データを対象として、「店舗ID」毎にWebサイトユーザ行動データを集計する。これにより、「男性に人気順」、「女性に人気順」といった指標により、ユーザ属性(性別)が条件に該当するユーザ間で人気の店舗をランキングすることが可能となる。
【0081】
このため、例えば、「女性に人気順」との店舗ランキングにより、女性会を開催時などで、ユーザは女性に人気の店舗を容易に探すことが可能となる。
【0082】
(例3)
ユーザ属性(年齢・年齢層)が、10代、20代のといった条件を満たすユーザ行動データを対象として、「店舗ID」毎にWebサイトのユーザ行動データを集計する。これにより、「10代の人気順」、「20代の人気順」といった指標により、ユーザ属性(年齢・年齢層)が条件に該当するユーザ間で人気の店舗をランキングすることが可能となる。
【0083】
このため、例えば、「10代の人気順」との店舗ランキングにより、ユーザは年齢層毎で人気の店舗を容易に探すことが可能となる。
【0084】
(例4)
ユーザ属性(住所又は居住地域)が、東京都、大阪府といった条件を満たすユーザ行動データを対象として、「店舗ID」毎にWebサイトのユーザ行動データを集計する。これにより、「東京都の人気順」、「大阪府の人気順」といった指標により、ユーザ属性(住所又は居住地域)が条件に該当するユーザ間で人気の店舗をランキングすることが可能となる。
【0085】
このため、例えば、「東京都の人気順」、「大阪府の人気順」との店舗ランキングにより、ユーザは地元の人達で人気の店舗を容易に探すことが可能となる。
【0086】
(例5)
ユーザ属性(職業・職種)が、会社員、自営業といった条件を満たすユーザ行動データを対象として、「店舗ID」毎にWebサイトのユーザ行動データを集計する。これにより、「会社員の人気順」、「公務員の人気順」といった指標により、ユーザ属性(職業・職種)が条件に該当するユーザ間で人気の店舗をランキングすることが可能となる。
【0087】
このため、例えば、「会社員の人気順」との店舗ランキングを参照により、ユーザは会社帰りの会社員の人達で人気の店舗を容易に探すことが可能となる。
【0088】
<総括>
以上、本発明の実施形態によれば、インターネット上の複数のWebサイトを跨いで、店舗や施設の人気度を広く集計することが可能である。
【0089】
また、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。