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特開2016-213802受信電波の乱れの合間を縫って操縦するためにラジオコントロール用受信機に付加するフェイルセーフ機能
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-213802(P2016-213802A)
(43)【公開日】2016年12月15日
(54)【発明の名称】受信電波の乱れの合間を縫って操縦するためにラジオコントロール用受信機に付加するフェイルセーフ機能
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20161118BHJP
【FI】
   H04B1/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-107952(P2015-107952)
(22)【出願日】2015年5月11日
(71)【出願人】
【識別番号】515144611
【氏名又は名称】林 一美
(72)【発明者】
【氏名】林 一美
【テーマコード(参考)】
5K061
【Fターム(参考)】
5K061AA04
5K061AA11
5K061BB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができるシステムを安価に提供する。
【解決手段】受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目から4チャンネル目までのサーボモーターの制御信号の幅を測定し、値をそれぞれ記録する。値の中に規定値ではないものがあれば、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。全て規定値であれば、受信フレーム(Fi−2)(Fi−1)間信号幅変化速度、受信フレーム(i−1)F(i)間信号幅変化速度、受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさから受信電波の乱れの有無の判断を行う。受信電波の乱れが受信フレームF(i−1)において発生していれば全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。値が正常受信によるものであれば、全チャンネルのサーボモーターに正常受信時の制御を行う。
【選択図】図7−1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
請求項1は、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に使用する受信電波の乱れの有無の判断基準である。それは、連続する3つの受信フレームにおいて受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅とその幅が変化する様子から、受信フレームごとに受信電波の乱れの有無を判断することを特徴とする。それを次に示す。
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機が送信機からの電波を受信して各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している現在の受信フレームをF(i)とする。iは、受信機が電源投入後に作成するi番目(i=3、4、5、・・・・・)の受信フレームを示す変数である。受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号には、それらが作成された順にチャンネル番号を1から順に付ける。
(イ) 受信フレームF(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーター の制御信号の幅の値の中に規定値ではないものがあれば、受信フレームF(i)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は、正 常受信によらないものと判断する。
(ロ) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモー ターの制御信号の幅の値が規定値であるとき、受信フレームF(i−2)において 受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常受信に よらないものであれば、受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信 号幅変化速度差が定義されないことにより、受信フレームF(i−1)において受 信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については受信 電波の乱れの有無の判断ができない。その場合、受信フレームF(i−1)におい て受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については 正常受信の可能性を排除しないものとして、次の受信フレームにおいて受信電波の 乱れの有無を判断するために使用する。
(ハ) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモー ターの制御信号の幅の値が規定値であるとき、受信フレームF(i)において受信 機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に規定値では ないものがあれば、受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信号幅 変化速度差が定義されないことにより、受信フレームF(i−1)において受信機 が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については受信電波 の乱れの有無の判断ができない。その場合、受信フレームF(i−1)において受 信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については正常 受信の可能性を排除しないものとして、次の受信フレームにおいて受信電波の乱れ の有無を判断するために使用する。
(ニ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであるとき、受信フレーム F(i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号 の幅の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさ が送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものがあれば、受信フレー ムF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信 号の幅の値は、正常受信によらないものと判断する。
(ホ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであり、受信フレームF( i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが送 信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無いとき、受信フレーム F(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に送信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさが送信フ レーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものがあれば、受信フレームF(i )において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は 、正常受信によらないものと判断する。
(ヘ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであり、受信フレームF( i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが送 信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無く、受信フレームF( i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値 の中に受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさが送信フレー ム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無いとき、受信フレームF(i− 1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の中に受 信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさが送信フレームにおけ る最大信号幅変化速度差の大きさを超えるものが無ければ、受信フレームF(i− 1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値 は、正常受信によるものと判断する。
【請求項2】
請求項2は、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機及びPCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を対象として、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物の操縦を可能にするために、受信フレーム単位で正常受信時やフェイルセーフ時における全チャンネルのサーボモーターを制御する仕方を示したものである。請求項2を以下に示す。
正常受信時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターの制御においては、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値と受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値を受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図6−4、図8−2参照)
フェイルセーフ時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターの制御においては、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値とフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値をフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図6−5、図8−3参照)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PPM−FM(パルス位置変調信号によって主搬送波を断続又は周波数変調する)方式やPPM−AM(パルス位置変調信号によって主搬送波を断続又は振幅変調する)方式によるラジオコントロール用受信機を対象とした受信電波の乱れの有無の判断基準と、この判断基準を用いて構築する受信電波の乱れの合間を縫って操縦するためのフェイルセーフ機能及びPCM−FM(パルス符号変調信号によって主搬送波を断続又は周波数変調する)方式やPCM−AM(パルス符号変調信号によって主搬送波を断続又は振幅変調する)方式によるラジオコントロール用受信機に付加する受信電波の乱れの合間を縫って操縦するためのフェイルセーフ機能に関するものである。
【背景技術】
【0002】
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に接続して使用する従来のフェイルセーフ装置及びPCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機のフェイルセーフ機能は、受信電波が無かったり受信電波の乱れがあると、サーボモーターを正常受信時における制御からフェイルセーフ時における制御に切り換え、受信電波の乱れを受ける直前のサーボモーターの回転位置を保持したり、正常受信時において受信機に指示したフェイルセーフ時におけるサーボモーターの回転位置にサーボモーターを動かしたり、予め設定したフェイルセーフ時におけるサーボモーターの回転位置にサーボモーターを動かすことによって、被遠隔操縦物の墜落や暴走の危険性を軽減するものとなっている。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−212601号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題1】
【0004】
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に接続して使用する従来のフェイルセーフ装置は、受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であれば正常受信と判断し、全チャンネルのサーボモーターに正常受信時の制御を行う。受信電波が無かったり、受信電波の乱れが継続したり、受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に規定値ではないものがあれば、一定時間、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
【0005】
正常受信であれば、受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は全て規定値である。しかし、規定値であっても、正常受信とは限らない。受信電波の乱れ方のあらゆる可能性を想定すれば、受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であっても、受信電波の乱れを受けている可能性がある。
【0006】
各チャンネルのサーボモーターの制御信号は、受信機の復調信号から作成される。復調信号は、各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅情報が順に乗ったパルス列である。幅情報は、隣り合うパルスの立ち位置間の時間幅であり、1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅は、1つ目のパルスの立ち上がり(あるいは立ち下がり)から2つ目のパルスの立ち上がり(あるいは立ち下がり)までの時間幅である。2チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅は、2つ目のパルスの立ち上がり(あるいは立ち下がり)から3つ目のパルスの立ち上がり(あるいは立ち下がり)までの時間幅である。3チャンネル目以降のサーボモーターの制御信号の幅も同様である。送信機が4チャンネル仕様のものであれば、このパルスは5個ある。
【0007】
受信電波の乱れの要因は、被遠隔操縦物の電波到達圏外への移動、障害物、別の送信機や周辺にある電波を使用する様々な装置、空電等である。これらの要因が復調信号のパルスの立ち位置を変えたり、パルスの個数を減らしたり、増やしたりする。送信機の送信フレーム周期を25msとすれば、1秒間に40個の受信フレームが発生する。この中で1つの受信フレームにおいて受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であっても、送信機が送った各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値と異なるものがあれば、一瞬、当該チャンネルのサーボモーターの動きは乱れる。このような受信フレームが多ければ、当該チャンネルのサーボモーターの動きが更に乱れることもある。しかし、受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であるから、当該チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御は成されない。従って、被遠隔操縦物の操縦が不安定になり、墜落や暴走の危険性が高くなる。
【0008】
受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が全て規定値の範囲内で起こる受信電波の乱れ方がどの程度あるかが問題となる。受信電波の乱れ方は様々であるから、その程度は不明である。しかし、起こる確率はゼロではないことを実験によって確認した。そのことから、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を対象とした受信電波の乱れの有無の新しい判断基準が必要になる。それをどのように構築するかが課題となる。
【発明が解決しようとする課題2】
【0009】
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に接続して使用する従来のフェイルセーフ装置や、従来のPCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機は、受信電波の乱れが続く場合には、受信電波の乱れが解消するまで全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時における制御が続く。その間に正常受信による受信フレームが相当数あっても、それらの受信フレームにおいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号を活用しないことにより、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができない。
本発明は、以上の2つの課題を解決するために発明されたものである。そのことによって、受信機に電波が少しでも届いていれば、また、受信機が完全に受信不能の状態ではなければ、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物の操縦を可能とし、その墜落や暴走の危険性を最小限に止めるフェイルセーフ装置やフェイルセーフ機能を構築できる。
【課題1を解決するための手段】
【0010】
請求項1に示すPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を対象とした受信電波の乱れの有無の判断基準によって課題1を解決する。その根拠を以下に説明する。
1チャンネル目のサーボモーターの制御に関わる送信機のポテンショメーターのスティックの可動域において、送信機が作成する1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値の可変範囲にゆとりをもたせた範囲を1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値の規定範囲と定義する。その規定範囲内の値を1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値の規定値と定義する。2チャンネル目以降のサーボモーターの制御信号の幅の値についての規定範囲と規定値の定義も同様である。
現在、市販のラジオコントロール用の送信機では、全チャンネルのスティックの可動域において、送信機が作成する全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の可変範囲が1msから2msまでのものが多い。以下の説明では、例として、全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の可変範囲に±0.1msのゆとりをもたせた0.9msから2.1msの範囲を一律に規定範囲とする。この規定範囲は、実際に使用する送信機に応じて決めればよい。
【0011】
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅は、受信電波に乱れが無ければその値は規定値である。受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値をこの規定範囲と比較し、全部が規定値であれば正常受信とし、規定値でなければ受信電波に乱れがあると判断する方法が従来のやり方である。
【0012】
では、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の受信電波の乱れの有無の判断基準をどのように構築すればよいのかということになる。
図1(a)から図1(e)までは、例として、1チャンネル目のサーボモーターの制御に関わる送信機のポテンショメーターのスティック位置に応じて当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を送信機が作成して送信し、その電波を受信機が正常受信して当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成している様子をモデル化して示したものである。2チャンネル目以降のサーボモーターの制御信号についても同様である。(図には示していない。)
F(n)を送信機の電源投入後に送信機が作成したn番目の送信フレームとする。その後の送信フレームをF(n+1)、F(n+2)、・・・とする。送信フレームF(n)において送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をA1(n)とする。その後の送信フレームにおいて送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をA1(n+1)、A1(n+2)、・・・とする。
【0013】
連続する2つの送信フレームにおける当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の差を当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間信号幅変化速度と定義する。
連続する2つの送信フレームF(n)、F(n+1)を指定したとき、送信フレームF(n)、F(n+1)における当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間信号幅変化速度A1(n+1)−A1(n)を当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームF(n)F(n+1)間信号幅変化速度と定義する。他の連続する2つの送信フレームを指定したときの当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間信号幅変化速度の定義の仕方も同様である。
当該チャンネルのサーボモーターの制御に関わる送信機のスティックを素早く操作したとき、当該チャンネルのサーボモーターの全ての送信フレームにおいて、送信フレーム間信号幅変化速度の大きさが最大であるものを当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度と定義する。
【0014】
連続する3つの送信フレームにおいて、1個目の送信フレームと2個目の送信フレームにおける当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間信号幅変化速度と、2個目の送信フレームと3個目の送信フレームにおける当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間信号幅変化速度の差を送信フレームにおける信号幅変化速度差と定義する。
連続する3つの送信フレームF(n)、F(n+1)、F(n+2)を指定したとき、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームF(n)F(n+1)間信号幅変化速度と送信フレームF(n+1)F(n+2)間信号幅変化速度の差であるA1(n+2)−A1(n+1)−(A1(n+1)−A1(n))=A1(n+2)−2×A1(n+1)+A1(n)を当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームF(n+1)における信号幅変化速度差と定義する。他の連続する3つの送信フレームを指定したときの当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームにおける信号幅変化速度差の定義の仕方も同様である。
当該チャンネルのサーボモーターの制御に関わる送信機のスティックを素早く操作したとき、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームにおける信号幅変化速度差の大きさが全ての送信フレームにおいて最大であるものを当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームにおける最大信号幅変化速度差と定義する。
【0015】
正常受信時の受信フレームは送信フレームと同じ区間であるから、送信フレームを示す記号と同じ記号であるF(n)、F(n+1)、F(n+2)、・・・を受信フレームにも使用した。
受信フレームF(n)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をB1(n)とする。その後の受信フレームにおいて受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をB1(n+1)、B1(n+2)、・・・とする。
【0016】
先に述べた送信フレーム間信号幅変化速度や送信フレームにおける信号幅変化速度差は、送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が全て規定値であることを前提として定義されたものである。従って、以下に述べる受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信号幅変化速度差についても、受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が全て規定値であるものについて定義される。
【0017】
受信フレームにおける受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信号幅変化速度差等の定義の仕方も送信フレーム間信号幅変化速度や送信フレームにおける信号幅変化速度差等の定義の仕方と同様である。
【0018】
送信機の当該チャンネルのサーボモーターの制御に関わるポテンショメーターのスティック位置によって得られる当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅は、送信フレームごとに送信される。そのそのスティックを動かすとスティック位置は連続的に変化するから、全ての送信フレームにおいて送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は規定値であり、それらはなだらかに変化する。その変化の度合は、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレームF(n)F(n+1)間信号幅変化速度A1(n+1)−A1(n)、送信フレームF(n+1)F(n+2)間信号幅変化速度A1(n+2)−A1(n+1)、・・・で示される。送信機のスティックを素早く操作をすれば、それらの大きさは大きくなる。ゆっくり操作をすれば、それらの大きさは小さくなる。従って、受信機が正常に電波を受信していれば、受信フレームF(n)、F(n+1)、F(n+2)、・・・において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(n)、B1(n+1)、B1(n+2)、・・・は全てその値が規定値であり、当該チャンネルのサーボモーターの全ての受信フレーム間信号幅変化速度の大きさは、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えることはない。超えたとすれば、送信機のスティック操作の仕方の範囲内においては起こり得ない当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を受信機が作成したことになる。そのことを受信電波の乱れによる現象と判断する。
【0019】
現在、受信機が送信機からの電波を受信して当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成している受信フレームをF(i)とする。受信フレームF(i−2)、F(i−1)、F(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i−2)、B1(i−1)、B1(i)の値が規定値であるとき、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えれば、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i−1)は受信電波の乱れによって作成されたと判断する。また、受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさ以下であるとき、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさが送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えれば、受信フレームF(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i)は受信電波の乱れによって作成されたと判断する。
【0020】
当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさと受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさがどちらも送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えていないときには、受信電波の乱れの有無は、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさからこれを判断する。そのことを以下に説明する。
当該チャンネルのサーボモーターの制御に関わる送信機のスティックの操作速度の変化を大きくすれば、受信機が作成する当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差B1(i)−2×B1(i−1)+B1(i−2)の大きさは大きくなり、スティックの操作速度の変化を小さくすれば、この大きさは小さくなる。従って、受信機が正常に電波を受信していれば、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度B1(i−1)−B1(i−2)と受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度B1(i)−B1(i−1)の両方の大きさが送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えないとともに、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差B1(i)−2×B1(i−1)+B1(i−2)の大きさも送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを超えない。超えたとすれば、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i−1)は、受信電波の乱れによって作成されたと判断する。
【0021】
受信フレームF(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i)の値が規定値でなければ、B1(i)は受信電波の乱れによって作成されたと判断する。この判断は、従来と同じである。
【0022】
以上説明した受信電波の乱れの有無を判断するための方法を評価するために、実際に数値を入れて検証した。
図2(a)から図2(e)までは、1チャンネル目のサーボモーターの制御に関わる送信機のポテンショメーターのスティックが中立位置にあるとき、送信機が当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を送信機が作成して送信し、その電波を受信機が受信して当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成している様子をモデル化して示したものである。送信機が作成する当該チャンネルのサーボモーターの回転位置が中立位置であるときの制御信号の幅の値を1.5msとする。
受信機は、1.5msの当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成するのであるが、受信電波の乱れによって、1つの受信フレームにおいて幅が1.55msの当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を受信機が作成したとする。この受信フレームをF(i−1)とする。現在、受信機が受信している電波の受信フレームをF(i)とする。
受信フレームF(i−2)、F(i−1)、F(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をそれぞれB1(i−2)、B1(i−1)、B1(i)とすれば、B1(i−2)=1.5ms、B1(i−1)=1.55ms、B1(i)=1.5msとなる。規定範囲を0.9msから2.1msとすれば、これらの制御信号の幅の値は全て規定値である。当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度はB1(i−1)−B1(i−2)=+0.05ms、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度はB1(i)−B1(i−1)=−0.05msとなる。送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを0.08msとすれば、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度と受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさは、どちらも送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えていない。当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさが送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを超えていれば、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅B1(i−1)は受信電波の乱れによって作成されたと判断する。
改めて当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差を見てみると、この値はB1(i)−2×B1(i−1)+B1(i−2)=−0.1msである。送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを0.08msとすれば、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさは、送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを超えている。従って、図2(d)、図2(e)に示した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅1.55msは、受信電波の乱れによって作成されたと判断する。
【0023】
では、受信フレームF(i−2)、F(i−1)、F(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度と受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさがどちらも送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えないとともに、受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさが送信フレーム間最大信号幅変化速度差の大きさを超えなければ、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅は正常受信によるものと判断してよいかという新たな問題が出てくる。
例えば、送信機が1.5msの当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成して送信しているものとする。受信機は送信機の電波を受信して1.5msの当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅を作成している。このとき、受信機が受信電波の乱れによって1つの受信フレームにおいて作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅が1.54msであったとする。この受信フレームをF(i−1)とする。受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をB1(i−1)とし、受信フレームF(i−2)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をB1(i−2)、受信フレームF(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅をB1(i)とする。このとき、B1(i−2)=1.5ms、B1(i−1)=1.54ms、B1(i)=1.5msであるから、B1(i−2)、B1(i−1)、B1(i)の値は全て規定値である。送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを0.08msとすれば、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度と受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度はそれぞれ+0.04ms、−0.04msであるから、どちらも送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えていない。送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを0.08msとすれば、当該チャンネルのサーボモーターの受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差は、B1(i)−2×B1(i−1)+B1(i−2)=−0.08msとなり、送信フレームにおける最大信号幅変化速度差を超えていない。従ってこの場合、当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の変化分0.04msを受信電波の乱れとして判断することができないことになる。当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の範囲を1msから2msとし、この制御信号の幅に応ずる当該チャンネルのサーボモーターの回転角の範囲を90度とすれば、0.04msの当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の変化分に応ずる回転角の偏差は±3.6度となる。
【0024】
この偏差は、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度と送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさに依存する。この検証例では、当該チャンネルのサーボモーターの送信フレーム間最大信号幅変化速度と送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさをどちらも0.08msとした。これらの値を実用上問題ない程度に小さくすればこの偏差も小さくなるが、当該チャンネルのサーボモーターの制御に関わる送信機のスティック操作の仕方に制約を受けることになる。送信フレーム間最大信号幅変化速度や送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさは、実際に使用するPPM−FM方式やPPM−AM方式による送信機の送信フレーム周期やポテンショメーターの特性、スティック操作の仕方等から実用上問題のない範囲で最小の値にする。
【0025】
以上の考察により、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に用いる受信電波の乱れの有無を判断するための実用的な方法が得られた。それを請求項1に示す受信電波の乱れの有無の判断基準とする。それは、連続する3つの受信フレームにおいて受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅とその幅が変化する様子から、受信フレームごとに受信電波の乱れの有無を判断することを特徴とする。その方法を次に示す。
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機が送信機からの電波を受信して各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している現在の受信フレームをF(i)とする。iは、受信機が電源投入後に作成するi番目(i=3、4、5、・・・・・)の受信フレームを示す変数である。受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号には、それらが作成された順にチャンネル番号を1から順に付ける。
(イ) 受信フレームF(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーター の制御信号の幅の値の中に規定値ではないものがあれば、受信フレームF(i)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は、正 常受信によらないものと判断する。
(ロ) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモー ターの制御信号の幅の値が規定値であるとき、受信フレームF(i−2)において 受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常受信に よらないものであれば、受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信 号幅変化速度差が定義されないことにより、受信フレームF(i−1)において受 信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については受信 電波の乱れの有無の判断ができない。その場合、受信フレームF(i−1)におい て受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については 正常受信の可能性を排除しないものとして、次の受信フレームにおいて受信電波の 乱れの有無を判断するために使用する。
(ハ) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモー ターの制御信号の幅の値が規定値であるとき、受信フレームF(i)において受信 機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に規定値では ないものがあれば、受信フレーム間信号幅変化速度や受信フレームにおける信号幅 変化速度差が定義されないことにより、受信フレームF(i−1)において受信機 が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については受信電波 の乱れの有無の判断ができない。その場合、受信フレームF(i−1)において受 信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値については正常 受信の可能性を排除しないものとして、次の受信フレームにおいて受信電波の乱れ の有無を判断するために使用する。
(ニ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであるとき、受信フレーム F(i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号 の幅の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさ が送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものがあれば、受信フレー ムF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信 号の幅の値は、正常受信によらないものと判断する。
(ホ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであり、受信フレームF( i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが送 信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無いとき、受信フレーム F(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に送信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさが送信フ レーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものがあれば、受信フレームF(i )において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は 、正常受信によらないものと判断する。
(ヘ) 受信フレームF(i−1)、F(i)において受信機が作成した全チャンネルの サーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であり、受信フレームF(i−2)に おいて受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常 受信によるもの又は正常受信の可能性を排除しないものであり、受信フレームF( i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅 の値の中に受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度の大きさが送 信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無く、受信フレームF( i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値 の中に受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度の大きさが送信フレー ム間最大信号幅変化速度の大きさを超えるものが無いとき、受信フレームF(i− 1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の中に受 信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさが送信フレームにおけ る最大信号幅変化速度差の大きさを超えるものが無ければ、受信フレームF(i− 1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値 は、正常受信によるものと判断する。
【課題2を解決するための手段】
【0026】
請求項2に示す受信フレーム単位で全チャンネルのサーボモーターに正常受信時における制御やフェイルセーフ時における制御を行う方法によって、課題2を解決する。そのことによって、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機及びPCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を用いた被遠隔操縦物の操縦において、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することを可能にする。その方法を次に示す。
(イ)PPM−FM方式やPPM−AM方式による
ラジオコントロール用受信機を対象とした場合
【0027】
現在、受信機が送信機からの電波を受信して各チャンネルのサーボモーターの制御信号を作成している受信フレームをF(i)とする。受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常受信によるものと判断されたときには、全チャンネルのサーボモーターに請求項2に示す正常受信時における制御を行う。また、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常受信によらないものと判断されたときには、全チャンネルのサーボモーターに請求項2に示すフェイルセーフ時における制御を行う。
正常受信時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターには、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値と受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値を受信フレームF(i−1)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図6−4参照)
フェイルセーフ時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターの制御においては、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値とフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値をフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図6−5参照)
(ロ)PCM−FM方式やPCM−AM方式による
ラジオコントロール用受信機を対象とした場合
【0028】
PCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機は、各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値がデジタル変調された電波を受信して復調する。正常受信であれば、受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は規定値である。正常受信でなければ、復調段階でこのデジタル値が壊れていることが解る。
現在、受信機が送信機からの電波を受信して各チャンネルのサーボモーターの制御信号を作成している受信フレームをF(i)とする。受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が壊れていなければ請求項2に示す正常受信時における制御を行う。また、受信フレームF(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に壊れているものがあれば、全チャンネルのサーボモーターに請求項2に示すフェイルセーフ時における制御を行う。
正常受信時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターには、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値と受信フレームF(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値を受信フレームF(i)において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図8−2参照)
フェイルセーフ時における制御を行う当該チャンネルのサーボモーターの制御においては、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値とフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を比較し、前回、当該チャンネルのサーボモーターへ送った制御信号の幅の値をフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値に漸近する値に更新し、その値に応ずる信号幅をもつ制御信号を当該チャンネルのサーボモーターへ送ることを特徴とする。(図8−3参照)
【発明の効果】
【0029】
PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に請求項1に示す受信電波の乱れの有無の判断基準を用いることによって得られる正常受信か否かを判断する機能は、PCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機がもつ受信電波の乱れの有無の判断機能に匹敵するものである。更に、全チャンネルのサーボモーターに請求項2に示す正常受信時における制御やフェイルセーフ時における制御を行うことによって、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦するこを可能にする画期的なシステムを安価に得ることができる。
【0030】
また、従来のPCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に実装されているプログラムによる全チャンネルのサーボモーターに正常受信時における制御とフェイルセーフ時における制御を行う方法を請求項2に示す方法に変更することによって、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができる機能をこれらの受信機にもたせることができる。このような方法は、被遠隔操縦物の墜落や暴走の危険性を最小限に止めるものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1図1は、送信機がポテンショメーターのスティック位置に応じたサーボモーターの制御信号の幅の値を作成して送信し、その電波を受信機が受信してサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している様子をモデル化して示したものである。このサーボモーターの制御信号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を代表として示した。他のチャンネルのサーボモーターの制御信号も同様である。(図には示していない。)
図2図2は、送信機が1.5msのサーボモーターの制御信号の幅の値を作成して送信し、その電波を受信機が受信してサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している様子をモデル化して示したものである。このサーボモーターの制御信号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を代表として示した。他のチャンネルのサーボモーターの制御信号も同様である。(図には示していない。)
図3図3は、例として、市販の4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に設置されているサーボモーターの制御信号を出力するコネクターと外付け装置に設置したコネクターの間にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
図4図4は、例として、デコーダーのある4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
図5図5は、例として、デコーダーの無い4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
【発明を実施するための形態】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
(イ)PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を対象と した発明実施の形態
【0032】
請求項1に示す受信電波の乱れの有無の判断基準と、請求項2に示す全チャンネルのサーボモーターの正常受信時における制御方法とフェイルセーフ時における制御方法を用いて構築した受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦するためのプログラム図6−1から図6−5をマイクロコンピューターに実装し、このマイクロコンピューターを受信機とサーボモーターの間に配置する。
マイクロコンピューターの配置の仕方には二通りある。
一つ目は、市販のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の外部に配置する仕方である。この場合、マイクロコンピューターとコネクターによって外付け装置を構成し、受信機とこの外付け装置を接続する。
図3は、例として市販の4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機とマイクロコンピューターを内蔵した外付け装置を接続した様子を示したものである。マイクロコンピューターは、この受信機に設置されたコネクターから出力される各チャンネルのサーボモーターの制御信号を入力して処理し、外付け装置に設置したコネクターから各サーボモーターへ制御信号を出力する。
【0033】
二つ目は、PPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部に配置する仕方である。受信機が各チャンネルのサーボモーターの制御信号をデコーダーによって作成する方式のものであれば、マイクロコンピューターはデコーダーによって作成された各チャンネルのサーボモーターの制御信号を入力して処理し、処理された各チャンネルのサーボモーターの制御信号を受信機に設置したコネクターへ出力するようにマイクロコンピューターを配置する。
受信機がデコーダーを設置しない方式のものであれば、マイクロコンピューターは受信機の復調信号(マイクロコンピューターの入力レベルまで増幅した信号)を入力して処理し、処理された各チャンネルのサーボモーターの制御信号を受信機に設置したコネクターへ出力するようにマイクロコンピューターを配置する。
【0034】
図4は、例としてデコーダーのある4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。マイクロコンピューターは、この受信機に設置されたデコーダーから出力される各チャンネルのサーボモーターの制御信号を入力して処理し、この受信機に設置したコネクターから各サーボモーターへ制御信号を出力する。
【0035】
図5は、例としてデコーダーの無い4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。マイクロコンピューターは、この受信機の復調信号を処理し、この受信機に設置したコネクターから各サーボモーターへ制御信号を出力する。
図3図4図5に示した配線は、主要なものについて示したものである。また、マイクロコンピューターの電源ラインに取り付ける誤動作防止用のコンデンサーやリセット回路、マイクロコンピューターの入力側と出力側に必要に応じて取り付ける抵抗器等の部品、受信機の電源等は省略した。(図には示していない。)
【0036】
図3図4の例では、マイクロコンピューターが入力する信号の形態は同じであるが、図5の例では、マイクロコンピューターが入力する信号の形態はそれらと異なる。図3図4の例では、マイクロコンピューターは入力されたチャンネル数分のサーボモーターの制御信号の幅を読み取るのに対して、図5の例では、マイクロコンピューターは、入力された復調信号に含まれるチャンネル数分のサーボモーターの制御信号の幅情報を分離して読み取る。図3図4図5のマイクロコンピューターに搭載する図6−1から図6−5のプログラムは、チャンネル数分のサーボモーターの制御信号の幅の値の読み取り方に応じたものとする。
【0037】
図6−1から図6−5のプログラムは、受信機が4チャンネル仕様である場合を例として示したものである。このプログラムで使用する揮発メモリーは、マイクロコンピューターに内蔵されているものである。この揮発メモリーは、8ビット仕様とする。(他の仕様の揮発メモリーであれば、その仕様に応じたプログラムとすればよい。)
プログラム中のTY1、S1Z、CH1ZZ、CH1Z、CH1の記号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御に使用する揮発メモリーに付けた名前である。また、これらの名前は、当該揮発メモリーに記録された値や内容を示す。他のチャンネルのサーボモーターの制御に使用する揮発メモリーも同様である。YZZ、YZ、Yの記号は、全チャンネルのサーボモーターに行う正常受信時における制御又はフェイルセーフ時における制御を決定するために使用する。又、これらの名前は、当該揮発メモリーに記録された内容を示す。これらの揮発メモリーの役割を以下に説明する。
TY1には、1チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時の制御信号の幅の値が格納される。この例では、サーボモーターの中立位置に応ずる150(1.5ms)が格納される。
S1Zには、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値が格納される。
CH1ZZには、現在の受信フレームF(i)の2つ前の受信フレームF(i−2)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
CH1Zには、現在の受信フレームF(i)の1つ前の受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
CH1には、現在の受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
2チャンネル目以降のサーボモーターの制御に使用する記号も同様である。
YZZには、現在の受信フレームF(i)の2つ前の受信フレームF(i−2)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の状態を示す情報が格納される。この状態が正常受信を示すもの又は正常受信の可能性を排除しないものであれば0が、そうでない状態を示すものであれば1が格納される。
YZには、現在の受信フレームF(i)の1つ前の受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の状態を示す情報が格納される。全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であれば0が、そうでなければ1が格納される。
Yには、現在の受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の状態を示す情報が格納される。全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が規定値であれば0が、そうでなければ1が格納される。
【0038】
受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の処理の仕方を以下に説明する。
全チャンネルのサーボモーターの正常受信時における制御は、現在、マイクロコンピューターが作業を行っている受信フレームF(i)の1つ前の受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号を対象として行われる。フェイルセーフ時における制御は、現在、マイクロコンピューターが作業を行っている受信フレームF(i)の1つ前の受信フレームF(i−1)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に規定値ではないものがあったり、全チャンネルのサーボモーターの制御信号幅の値が規定値ではあるが正常受信の可能性を排除しないもの(受信電波の乱れの有無の判断ができないもの)であったり、その受信フレームが仮想の受信フレームで、受信電波が無かったり、受信電波の乱れの継続によって受信フレームを見つけられなかったときに行われる。
【0039】
マイクロコンピューターは、一定時間、受信機から最初に送られる1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を監視する。一定時間内に当該チャンネルのサーボモーターの制御信号を検出できなかったり、その信号が継続(妨害電波等による混信等が継続)していることによってその信号の立ち上がりを検出できなかったときには、Yに1を記録する。この場合、YZの内容は0か1であるから、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
【0040】
一定時間内に1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の立ち上がりを検出すれば、その時点から実際の受信フレームF(i)が始まる。受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目から4チャンネル目までのサーボモーターの制御信号の幅の値B1(i)、B2(i)、B3(i)、B4(i)を測定し、それぞれCH1、CH2、CH3、CH4に記録する。各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が1msから2msの範囲のものが多いことと、揮発メモリーが8ビット仕様であるから、0.01ms単位で記録することにした。(1msでは100、2msでは200となる。)
【0041】
CH1、CH2、CH3、CH4の値の中に規定値ではないものがあれば、受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号は正常受信によらないものとして、Yに1を記録する。この場合、YZの内容が1であれば、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。YZの内容が0であれば、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は正常受信の可能性を排除しないものとして、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
【0042】
CH1、CH2、CH3、CH4の値が全て規定値であれば、そのことを示す情報0をYに記録する。YZZ、YZ、Yの内容が全て0であれば、受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号について、受信フレームF(i−2)F(i−1)間信号幅変化速度、受信フレームF(i−1)F(i)間信号幅変化速度、受信フレームF(i−1)における信号幅変化速度差の大きさから受信電波の乱れの有無の判断を行う。このとき、受信電波の乱れが受信フレームF(i−1)において発生していればYZの内容0を1に変更し、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は正常受信によらないものとして、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。また、受信電波の乱れが受信フレームF(i)において発生していれば、Yの内容0を1に変更する。このときYZZ、YZの内容は0であるから、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値は正常受信の可能性を排除しないものとして、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
YZZ、YZ、Yの内容が全て0のとき、受信電波の乱れの有無の判断によって受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が正常受信によるものであれば、全チャンネルのサーボモーターに正常受信時における制御を行う。
【0043】
正常受信時における制御又はフェイルセーフ時における制御を全チャンネルのサーボモーターに行った後は、次の受信フレームに対応するために、揮発メモリーの内容を更新する。1チャンネル目のものについては、CH1Zの値をCH1ZZに、CH1の値をCH1Zに書き込む。2チャンネル目以降のものについても同様である。そして、YZの内容をYZZに、Yの内容をYZに書き込む。その理由は、次の受信フレームでは、現在のCH1Z、CH1、YZ、Y等の内容は、1つ前の受信フレームにおける値や情報となるからである。その後は、受信機から送られてくる次の1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の立ち上がりを待ち、上述の動作を繰り返す。そのことによって、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができるようになる。
【0044】
請求項2に示す正常受信時における1チャンネル目のサーボモーターの制御は、次のようである。
1チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値は、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値S1Zと、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値CH1Zを比較し、その差が5(0.05ms)未満であれば1を、その差が5(0.05ms)以上10(0.1ms)未満であれば2を、その差が10(0.1ms)以上であれば3をS1Zに加算あるいは減算して、受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値CH1Zに漸近させる。そして、S1Zの値に応ずる信号幅をもつ制御信号を1チャンネル目のサーボモーターへ送る。そのことによって、滑らかに幅の値が変化する信号を当該サーボモーターへ送ることになり、1チャンネル目のサーボモーターは、良好な追従性と滑らかな動きを示すようになる。図6−4の例では、S1Zの内容に加算あるいは減算する数を小さめに設定したが、実際のサーボモーターの追従性と動作の滑らかさを見ながら最適な数にする。
【0045】
請求項2に示すフェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御は、次のようである。
1チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値は、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値S1Zと、フェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値TY1を比較し、その差が0でなければ1をS1Zの値に加算あるいは減算して、フェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値TY1に漸近させる。そして、S1Zの値に応ずる信号幅をもつ制御信号を1チャンネル目のサーボモーターへ送る。図6−5の例では、正常受信の制御からフェイルセーフ時の制御に切り替わったとき、フェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの動作を正常受信時の動作より遅く設定した。その理由は、フェイルセーフ時の制御から正常受信時の制御に切り替わったとき、当該チャンネルのサーボモーターの回転位置を元の回転位置に素早くかつ円滑に戻すためである。必要に応じて、1チャンネル目のS1Zの内容に加算あるいは減算する数を決めてもよい。
2チャンネル目以降のサーボモーターの正常受信時における制御とフェイルセーフ時における制御も同様である。
【0046】
図6−1から図6−5のプログラムの進行の仕方を具体的に説明する。
例として、全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の規定範囲を90(0.9ms)から210(2.1ms)までとし、送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを8(0.08ms)、送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを8(0.08ms)とした。
【0047】
操縦者は、模型飛行機の方向舵の角度を18度にして模型飛行機を右旋回させているものとする。18度の方向舵の角度に対応する当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を170(1.7ms)とし、当該チャンネルのサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号の幅の値を150(1.5ms)(中立位置)とする。方向舵を制御するサーボモーターは、例として、1チャンネル目のサーボモーターとする。
受信機は、受信フレームごとに当該チャンネルのサーボモーターの制御信号を作成するのであるが、受信フレームF(n)、F(n+2)、F(n+7)(F(n)は、受信機が電源投入後に作成するn番目の受信フレームとする。)において受信電波の乱れが断続的に生じたとする。図7−1と図7−2は、この想定に基づき、図6−1から図6−5のプログラムによって全チャンネルのサーボモーターへ出力する制御信号の幅の値とその幅の値が変化する様子を示したものである。図7−3は、受信フレームF(n)における1チャンネル目のサーボモーターの制御の様子を代表として示したものである。
【0048】
図7−1を見ると、1チャンネル目のサーボモーターへ出力する制御信号の幅の値は、164(1.64ms)から170(1.7ms)の間の値であることが解る。そのことは、模型飛行機は右旋回側に方向舵が制御され、方向舵の角度は小さくなるが、右旋回の操縦が保たれていることを示している。即ち、請求項2に示す図6−4と図6−5の動作による当該チャンネルのサーボモーターの正常受信時における制御の仕方とフェイルセーフ時における制御の仕方は、正常受信時とフェイルセーフ時の中間の制御を実現するものであり、そのことによって、模型飛行機を受信電波の乱れの合間を縫って操縦することができるものとなっていることを示している。2チャンネル目のサーボモーターについても同様である。3チャンネル目と4チャンネル目のサーボモーターについては、送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値と正常受信時において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値と予め設定したフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が一致しているから、受信電波の乱れがあっても、当該チャンネルのサーボモーターへ送る制御信号の幅の値の変化は無い。
(ロ)PCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機を対象と した発明実施の形態
【0049】
請求項2に示す全チャンネルのサーボモーターの正常受信時における制御方法とフェイルセーフ時における制御方法を用いて構築した受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦するためのプログラム図8−1から図8−3を受信機のマイクロコンピューターに実装する。
【0050】
図8−1から図8−3のプログラムは、受信機が4チャンネル仕様である場合を例として示したものである。このプログラムで使用する揮発メモリーは、マイクロコンピューターに内蔵されているものである。この揮発メモリーは、8ビット仕様とする。(他の仕様の揮発メモリーであれば、その仕様に応じたプログラムとすればよい。)
プログラム中のTY1、S1Z、CH1ZZ、CH1Z、CH1の記号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御に使用する揮発メモリーに付けた名前である。また、これらの名前は、当該揮発メモリーに記録された値や内容を示す。他のチャンネルのサーボモーターの制御に使用する揮発メモリーも同様である。これらの揮発メモリーの役割を以下に説明する。
TY1には、1チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時の制御信号の幅の値が格納される。この例では、サーボモーターの中立位置に応ずる150(1.5ms)が格納される。
S1Zには、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値が格納される。
CH1ZZには、現在の受信フレームF(i)の2つ前の受信フレームF(i−2)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
CH1Zには、現在の受信フレームF(i)の1つ前の受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
CH1には、現在の受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値が格納される。
2チャンネル目以降のサーボモーターの制御に使用する記号も同様である。
【0051】
受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号の処理の仕方を以下に説明する。
全チャンネルのサーボモーターの正常受信時における制御は、現在、マイクロコンピューターが作業を行っている受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号を対象として行われる。フェイルセーフ時における制御は、現在、マイクロコンピューターが作業を行っている受信フレームF(i)において受信機が作成した各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の中に壊れているものがあったり、その受信フレームが仮想の受信フレームで、受信電波が無かったり、受信電波の乱れの継続によって受信フレームを見つけられなかったときに行われる。
【0052】
マイクロコンピューターは、一定時間、受信機から最初に送られる1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を監視する。一定時間内に当該チャンネルのサーボモーターの制御信号を検出できなかったり、その信号が継続(妨害電波等による混信が継続)していることによってその信号の立ち上がりを検出できなかったときには、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
【0053】
一定時間内に1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の立ち上がりを検出すれば、その時点から実際の受信フレームF(i)が始まる。受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目から4チャンネル目までのサーボモーターの制御信号の幅の値B1(i)、B2(i)、B3(i)、B4(i)を測定し、それぞれCH1、CH2、CH3、CH4に記録する。各チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が1msから2msの範囲のものが多いことと、揮発メモリーが8ビット仕様であるから、0.01ms単位で記録することにした。(1msでは100、2msでは200となる。)
【0054】
CH1、CH2、CH3、CH4の値の中に壊れているものがあれば、受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボモーターの制御信号は正常受信によらないものとして、全チャンネルのサーボモーターにフェイルセーフ時の制御を行う。
【0055】
CH1、CH2、CH3、CH4の値が全て壊れていなければ、全チャンネルのサーボモーターに正常受信時における制御を行う。
【0056】
正常受信時における制御又はフェイルセーフ時における制御を全チャンネルのサーボモーターに行った後は、受信機から送られてくる次の1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の立ち上がりを待ち、上述の動作を繰り返す。そのことによって、受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができるようになる。
【0057】
請求項2に示す正常受信時における1チャンネル目のサーボモーターの制御は、次のようである。
1チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値は、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値S1Zと、受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値CH1を比較し、その差が5(0.05ms)未満であれば1を、その差が5(0.05ms)以上10(0.1ms)未満であれば2を、その差が10(0.1ms)以上であれば3をS1Zに加算あるいは減算して、受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値CH1に漸近させる。そして、S1Zの値に応ずる信号幅をもつ制御信号を1チャンネル目のサーボモーターへ送る。そのことによって、滑らかに幅の値が変化する信号を当該サーボモーターへ送ることになり、1チャンネル目のサーボモーターは、良好な追従性と滑らかな動きを示すようになる。図8−2の例では、S1Zの内容に加算あるいは減算する数を小さめに設定したが、実際のサーボモーターの追従性と動作の滑らかさを見ながら最適な数にする。
【0058】
請求項2に示すフェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御は、次のようである。
1チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値は、前回、1チャンネル目のサーボモーターへ送った制御信号の幅の値S1Zと、フェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値TY1を比較し、その差が0でなければ1をS1Zの値に加算あるいは減算して、フェイルセーフ時における1チャンネル目のサーボモーターの制御信号の幅の値TY1に漸近させる。そして、S1Zの値に応ずる信号幅をもつ制御信号を1チャンネル目のサーボモーターへ送る。図8−3の例では、正常受信の制御からフェイルセーフ時の制御に切り替わったとき、フェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの動作を正常受信時の動作より遅く設定した。その理由は、フェイルセーフ時の制御から正常受信時の制御に切り替わったとき、当該チャンネルのサーボモーターの回転位置を元の回転位置に素早くかつ円滑に戻すためである。必要に応じて、1チャンネル目のS1Zの内容に加算あるいは減算する数を決めてもよい。
2チャンネル目以降のサーボモーターの正常受信時における制御とフェイルセーフ時における制御も同様である。
【0059】
図8−1から図8−3のプログラムの進行の仕方を具体的に説明する。
例として、全チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値の規定範囲を90(0.9ms)から210(2.1ms)までとし、送信フレーム間最大信号幅変化速度の大きさを8(0.08ms)、送信フレームにおける最大信号幅変化速度差の大きさを8(0.08ms)とした。
【0060】
操縦者は、模型飛行機の方向舵の角度を18度にして模型飛行機を右旋回させているものとする。18度の方向舵の角度に対応する当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値を170(1.7ms)とし、当該チャンネルのサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号の幅の値を150(1.5ms)(中立位置)とする。方向舵を制御するサーボモーターは、1チャンネル目のサーボモーターとする。
受信機は、受信フレームごとに当該チャンネルのサーボモーターの制御信号を作成するのであるが、受信フレームF(n)、F(n+1)、F(n+2)、F(n+7)(F(n)は、受信機が電源投入後に作成するn番目の受信フレームとする。)において受信電波の乱れが断続的に生じたとする。図9−1と図9−2は、この想定に基づき、図8−1から図8−3のプログラムによって全チャンネルのサーボモーターへ出力する制御信号の幅の値とその幅の値が変化する様子を示したものである。図9−3は、受信フレームF(n)における1チャンネル目のサーボモーターの制御の様子を代表として示したものである。
【0061】
図9−1を見ると、1チャンネル目のサーボモーターへ出力する制御信号の幅の値は、167(1.67ms)から170(1.7ms)の間の値であることが解る。そのことは、模型飛行機は右旋回側に方向舵が制御され、方向舵の角度は小さくなるが、右旋回の操縦が保たれていることを示している。即ち、請求項2に示す図8−2と図8−3の動作による正常受信時とフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御の仕方は、正常受信時とフェイルセーフ時の中間の制御を実現するものであり、そのことによって、模型飛行機を受信電波の乱れの合間を縫って操縦することができるものとなっていることを示している。
2チャンネル目のサーボモーターについても同様である。3チャンネル目と4チャンネル目のサーボモーターについては、送信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値と正常受信時において受信機が作成した当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値と予め設定したフェイルセーフ時における当該チャンネルのサーボモーターの制御信号の幅の値が一致しているから、受信電波の乱れがあっても、当該チャンネルのサーボモーターへ送る制御信号の幅の値の変化は無い。
【符号の説明】
【0062】
B1(i−2) 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した1チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B1(i−1) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B1(i) 受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値
B2(i−2) 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した2チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B2(i−1) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した2チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B2(i) 受信フレームF(i)において受信機が作成した2チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値
B3(i−2) 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した3チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B3(i−1) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した3チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B3(i) 受信フレームF(i)において受信機が作成した3チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値
B4(i−2) 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した4チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B4(i−1) 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した4チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値
B4(i) 受信フレームF(i)において受信機が作成した4チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値
CH1ZZ 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した1チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH1Z 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した1チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH1 受信フレームF(i)において受信機が作成した1チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前( 記録された値を示す)
CH2ZZ 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した2チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH2Z 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した2チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH2 受信フレームF(i)において受信機が作成した2チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前( 記録された値を示す)
CH3ZZ 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した3チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH3Z 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した3チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH3 受信フレームF(i)において受信機が作成した3チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前( 記録された値を示す)
CH4ZZ 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した4チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH4Z 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した4チャンネル目の サーボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された値を示す)
CH4 受信フレームF(i)において受信機が作成した4チャンネル目のサー ボモーターの制御信号の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前( 記録された値を示す)
YZZ 受信フレームF(i−2)において受信機が作成した全チャンネルのサ ーボモーターの制御信号の状態を示す情報を記録する揮発メモリーに付け た名前(記録された内容を示す)
YZ 受信フレームF(i−1)において受信機が作成した全チャンネルのサ ーボモーターの制御信号の状態を示す情報を記録する揮発メモリーに付け た名前(記録された内容を示す)
Y 受信フレームF(i)において受信機が作成した全チャンネルのサーボ モーターの制御信号の状態を示す情報を記録する揮発メモリーに付けた名 前(記録された内容を示す)
S1Z 1チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値を記録する揮 発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
S2Z 2チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値を記録する揮 発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
S3Z 3チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値を記録する揮 発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
S4Z 4チャンネル目のサーボモーターへ送る制御信号の幅の値を記録する揮 発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
TY1 1チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号 の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
TY2 2チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号 の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
TY3 3チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号 の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
TY4 4チャンネル目のサーボモーターのフェイルセーフ時における制御信号 の幅の値を記録する揮発メモリーに付けた名前(記録された値を示す)
図1
図2
図3
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図6-5】
図7-1】
図7-2】
図7-3】
図8-1】
図8-2】
図8-3】
図9-1】
図9-2】
図9-3】
【手続補正書】
【提出日】2015年6月29日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
図1図1は、送信機がポテンショメーターのスティック位置に応じたサーボモーターの制御信号の幅の値を作成して送信し、その電波を受信機が受信してサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している様子をモデル化して示したものである。このサーボモーターの制御信号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を代表として示した。他のチャンネルのサーボモーターの制御信号も同様である。(図には示していない。)
図2図2は、送信機が1.5msのサーボモーターの制御信号の幅の値を作成して送信し、その電波を受信機が受信してサーボモーターの制御信号の幅の値を作成している様子をモデル化して示したものである。このサーボモーターの制御信号は、1チャンネル目のサーボモーターの制御信号を代表として示した。他のチャンネルのサーボモーターの制御信号も同様である。(図には示していない。)
図3図3は、例として、市販の4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に設置されているサーボモーターの制御信号を出力するコネクターと外付け装置に設置したコネクターの間にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
図4図4は、例として、デコーダーのある4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
図5図5は、例として、デコーダーの無い4チャンネル仕様のPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部にマイクロコンピューターを配置した様子を示したものである。
図6図6−1から図6−5は、図3図4図5に示すPPM−FM方式やPPM−AM方式によるラジオコントロール用受信機の内部又は外部に配置するマイクロコンピューターに実装するプログラムを示したものである。
図7図7−1から図7−2は、受信電波の乱れが断続的に発生したとき、図6−1から図6−5のプログラムによって受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができることを説明したものである。図7−3は、例として、受信フレームF(n)(i=n)において図6−1から図6−5のプログラムによってマイクロコンピューターが行う1チャンネル目のサーボモーターの制御の手順を示したものである。受信フレームF(n+1)(i=n+1)、F(n+2)(i=n+2)、・・・において図6−1から図6−5のプログラムによってマイクロコンピューターが行う1チャンネル目のサーボモーターの制御の手順も同様である。(図には示していない。)
図8図8−1から図8−3は、PCM−FM方式やPCM−AM方式によるラジオコントロール用受信機に配置されているマイクロコンピューターに実装するプログラムを示したものである。
図9図9−1と図9−2は、受信電波の乱れが断続的に発生したとき、図8−1から図8−3のプログラムによって受信電波の乱れの合間を縫って被遠隔操縦物を操縦することができることを説明したものである。図9−3は、例として、受信フレームF(n)(i=n)において図8−1から図8−3のプログラムによってマイクロコンピューターが行う1チャンネル目のサーボモーターの制御の手順を示したものである。受信フレームF(n+1)(i=n+1)、F(n+2)(i=n+2)、・・・において図8−1から図8−3のプログラムによってマイクロコンピューターが行う1チャンネル目のサーボモーターの制御の手順も同様である。(図には示していない。)
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6−3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図6-3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7−1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図7-1】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9−1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図9-1】