【解決手段】投球をするピッチングマシン部130、打撃感知データを出力する打撃感知部150、打球軌跡によってシミュレーションしてシミュレーション情報を出力するゲーム運営部110、打者の打撃映像を撮影して前記ゲーム運営部に転送する競技撮影部160、前記撮影された打撃映像及び前記シミュレーション情報の印加を受けてスクリーン120上に再現させるスクリーン駆動部170、ユーザが選択した情報及び運営者の制御命令を送受信するゲームサーバー300、周期的点検データ、競技可能日程、前記打撃映像、及び競技情報データを格納してユーザ育成プログラム及びキャラクター育成プログラムに活用するデータベース400、及び前記ゲームサーバーから前記制御命令の印加を受けて処理するように統合モニタリング及び制御する装置制御部200、を備える。
【背景技術】
【0002】
一般に、野球は投手が投げたボールを捕手が受けて、打者がボールを打撃して得点する競技である。
【0003】
打者が打撃練習をする時は一人がボールを投げれば、打者がボールを打撃するか、または野球ボールを周期的に発射するようになった野球打撃練習装置を用いて飛んでくるボールを打撃練習した。
【0004】
または、ユーザが初心者、女性、または児童の場合、一定高さの支持台の上にボールが固定されているティーボールを用いてバットで打撃することもある。
【0005】
このように、野球は所定の人員と比較的広い空間を必要とするため、一般人が野球競技を自由に楽しむことには人的、時空間的な制約が存在する。
【0006】
これを解決するために、従来にはピッチングマシンを備えるバッティングセンターが提供されることもあるが、このようなバッティングセンターの場合、球質の選択や多様な環境への対応が事実上不可能な限界があった。
【0007】
また、打撃一辺倒のゲームが進行されるため、ストライクやアウトまたは点数の獲得のような実在感とおもしろさが格段に低下する問題点があった。
【0008】
一方、最近にはボールを用いる室内スポーツの1つに、室内ゴルフ練習場は勿論、空間活用性を極大化したスクリーンゴルフ練習場が増加している趨勢である。
【0009】
一般的なスクリーンゴルフシステムの場合、所定の映写装置がスクリーンの前面側で映像を投射して再現するものであって、打撃者は所定の位置にゴルフボールを固定して置いて、スクリーンに投影された仮想の空間に打撃を進行することによって、ゲームが進行される。
【0010】
ところで、ゴルフの場合、打撃者が存在するだけでよく、打撃されるボールが停止してあるため、競技の進行や映像を通じてのイメージの具現に大きい問題がないが、野球の場合、仮想の野球場空間を形成し、かつ基本的に投手と打者が存在しなければならず、投球または打球によってボールが所定の軌跡に沿って現実的に移動されなければならないので、スクリーンゴルフシステムを野球に適用することには限界がある。
【0011】
また、野球ゲームの場合、ストライクやボールの判定の要素が必要であり、多様な攻守の作戦のオプションや得点の計算方法が動的であるので、根本的なゲームの要素が相異するので、このようなスクリーンゴルフシステムの適用が事実上不可能な限界があった。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参考しつつ本発明の好ましい実施形態に対して詳細に説明すると、次の通りである。
【0025】
本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的または辞典的な意味に限定されて解析されてはならず、発明者は自分の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解析されなければならない。
【0026】
明細書の全体で、ある部分がある構成要素を“含む”または“備える”とする時、これは特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものでなく、他の構成要素をさらに包含または具備できたということを意味する。
【0027】
また、明細書に記載された“部”、“機”、“モジュール”、“装置”などの用語は少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合により具現できる。
【0028】
以下に説明される携帯用端末機はインターネット通信などのコンピュータサポート機能が可能なスマートフォン(smart phone)、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、スマートパッド(smart pad)などを意味する。
【0029】
図1は本発明に係る時空間的な制約のないスクリーン野球競技装置に対する概略的な構成図であって、複数個のスクリーン野球装置100−1〜100−N、装置制御部200、ゲームサーバー300、及びデータベース400を備える。
【0030】
複数個のスクリーン野球装置100−1〜100−Nの各々は、ゲーム運営部110、スクリーン120、ピッチングマシン部130、ボール供給部140、打撃感知部150、競技撮影部160、スクリーン駆動部170、及びオンライン通信部180を備える。
【0031】
図1を参照して本発明の時空間的な制約のないスクリーン野球競技装置の各構成要素の機能を説明すると、次の通りである
【0032】
ゲーム運営部110は、ユーザの個人等級を登録し、打撃感知データの印加を受けて変換した打球の軌跡に沿ってシミュレーションし、スクリーン駆動部170を通じてスクリーン120に競技映像をディスプレイさせ、スクリーン120と打席との間の距離によってピッチャーの形状を多様に調節する。
【0033】
ピッチングマシン部130は、ボール供給部140からボールの供給を受けて、ユーザのうち、守備側により投球球質が選択された投球情報によって自動または手動で投球する。
【0034】
打撃感知部150は、複数個の前方感知センサー、複数個の平面位置センサー、及びカメラセンサーを備え、打球の座標データ、非打撃ストライクボール、及びファウルボールを検出し、打球軌跡の暗影部分を除去し、打撃点での打球運動方向の変更を検出する。
【0035】
競技撮影部160は、ユーザの打撃映像を撮影してゲーム運営部110に転送する。
【0036】
スクリーン駆動部170は、競技撮影部160から撮影された打撃映像及びゲーム運営部110のシミュレーション映像の伝達を受けてスクリーン120上に再現させる。
【0037】
オンライン通信部180は、スクリーン120にディスプレイされるシミュレーション情報及び打撃映像データをゲームサーバー300及びデータベース400に転送する。
【0038】
ゲームサーバー300は、地理的に離れている地域の競技可能なゲーム装置を備えた売り場システム同士間の競技をマッチングさせて、ディスプレイされるシミュレーション情報、及び打撃映像データをリアルタイム伝達してオンラインで競技を進行させ、売り場システムの状態を点検し、ユーザが選択した情報及び運営者の制御命令を送受信する。
【0039】
装置制御部200は、複数個の売り場の各々に備えられてゲームサーバー300から制御命令の印加を受けて複数個のスクリーン野球装置100−1〜100−Nをして処理するように統合モニタリング及び制御し、複数個のスクリーン野球装置100−1〜100−Nから装置の状態点検データを受信する。
【0040】
データベース400は、オンライン通信部180から打撃映像及び競技情報データの伝達を受けて格納してユーザ育成プログラム及びキャラクター育成プログラムに活用する。
【0041】
図1を参照して本発明に係る時空間的な制約のないスクリーン野球競技装置の全般的な動作を説明すると、次の通りである。
【0042】
まず、ゲーム運営部110はユーザの個人等級などを登録して競技を開設する。
【0043】
打者が打席に入ると、ゲーム運営部110は登録されたユーザ情報から該当打者の個人等級などを確認する。
【0044】
ユーザのうち、守備側の投球球質を選択するなどの守備基本動作を取れば、投球球質などに対する情報がピッチングマシン部130に送られる。
【0045】
打者が打席に置かれたピッチングペダルを踏めば、スクリーン120に投球動作がディスプレイされ、選択された球質によって投球が始まる。
【0046】
打者が打撃をすれば、打撃感知部150で打撃情報がゲーム運営部110に伝達され、該当打撃情報は弓の軌跡として解析され、該当解析に基づいてゲームシミュレーションがなされて、競技映像がスクリーン120に見られる。
【0047】
この際、打者の前方の左側または右側壁面の上部に設置される競技撮影部160がユーザの打撃映像を撮影してゲーム運営部110に転送する。
【0048】
次の打者に対しても同一な過程がなされるようになり、競技は野球競技ルールに従って続けて進行される。
【0049】
このような競技の進行はオンライン通信部180を通じてゲームサーバー300及びデータベース400に転送される。
【0050】
また、データベース400はゲーム運営部110から打撃映像及び競技情報データの伝達を受けて格納してユーザ育成プログラム及びキャラクター育成プログラムに活用する。
【0051】
一方、競技相手側が地理的に離れている地域の他のユーザの場合、ゲームサーバー300が前記ディスプレイされるシミュレーション情報及び前記打撃映像データを相手側が位置した売り場にリアルタイム伝達してオンラインで競技を進行することができる。
【0052】
例えば、複数のユーザが売り場(C)で一チームを組んで他のチームと対陣競技をしてみたいが、希望する相手チームが他の売り場(D)に位置する場合、ゲームサーバー300は売り場(C)でディスプレイされるシミュレーション情報及び打撃映像データを売り場(D)のゲーム運営部のモニターまたはスクリーンにディスプレイして両チームがまるで一場所で競技するような効果を出すことができる。
【0053】
図1を参照して本発明のスクリーン野球競技装置内のゲーム運営部、ゲームサーバー、及びデータベースの動作を説明すると、次の通りである。
【0054】
ゲーム運営ステップの動作
ゲーム運営部110は個人用コンピュータ(PC)の形態であって、打席と隣接した所に位置し、キーボード、マウス、モニター、タッチスクリーンなどを備える。
【0055】
ゲーム運営部110は、まず打撃をするユーザをチームを分けて登録し、それぞれの等級を適用してゲームに反映されるようにユーザ登録を行う。
【0056】
この際、ユーザ登録を簡素化するためにユーザの個人等級及び会員加入情報が格納された別途の登録カード類(バーコード、RFなど)を発給し、該当読取機を入力装置に取り付けることができる。
【0057】
また、最近、普遍化されている携帯用端末機の使用に合わせて携帯用端末機のアプリケーションを用いてユーザの前記個人等級及び会員加入情報を入力し、携帯用端末機の近距離通信機能を通じて前記アプリケーションを作動させて前記個人等級を登録することもできる。
【0058】
ゲーム運営部110は、ピッチングマシン部130でピッチングされるボールの球質を守備側が選択することができるようにする。
【0059】
この際、攻撃側への投球情報の流出を防止するために、別途のキーパッド形態の入力装置を備えることもできる。
【0060】
前記にキーパッドとして表現されたものは少数のボタンからなるボタンセットも含むことは勿論、ジョイスティック類などのゲーム操作装置も含まれる。
【0061】
一般に、野球ゲームは打者特性または走者状況及び点数状況によって守備位置をダイナミックに変更するようになるが、ゲーム運営部110はこれを基本入力装置または別途のキーパッドなどを通じて選択できるようにする。
【0062】
攻撃側は走者状況及び点数状況によって走者の動き(ランアンドヒット、ヒットアンドランなど)を異にするようになるが、これもまたユーザのゲーム参加度を高める重要要因の1つであるので、ゲーム運営部110は基本入力装置及び別途の入力装置に設定できるようにする。
【0063】
打撃感知部150で検出された打撃データはボールの軌跡に変更され、該当ボールの軌跡とゲーム状況によって自動で守備過程がなされるように競技をシミュレーションする。
【0064】
野球は記録の競技というほど競技要素の1つ1つが意味を有するので、現在の競技資料は後日また競技を行う時の重要な基本情報となる。
【0065】
したがって、これをデータベース400に格納できる処理過程を有する。
【0066】
また、ゲーム運営部110はスクリーン野球装置の状態及び正常動作か否かを周期的に点検してインターネット網を介してデータベース400に格納することによって、運営者がゲームサーバー300を通じて随時モニタリングできるようにする。
【0067】
また、その通信方法も有線のみに限定されたものでなく、スマートフォンなどで近距離通信網やインターネット網を用いたアプリの処理も含む。
【0068】
ゲームサーバー及びデータベースの動作
ゲームサーバー300は複数個の売り場のゲーム装置のうち、点検が完了したゲーム装置のうち、競技可能なゲーム装置間の競技をマッチングさせ、複数個のゲーム装置に運営者が意図する動作に対する命令またはデータを遠隔で転送してリアルタイムに処理するようにする。
【0069】
データベース400は、ゲーム運営部110がスクリーン野球装置の状態及び正常動作か否かを周期的に点検したデータを格納して、運営者がゲームサーバー300を通じて随時モニタリングできるようにする。
【0070】
また、各売り場でユーザがゲーム運営部110を通じて入力した個人またはチーム単位の競技可能日程を格納してゲームサーバー300が競技をマッチングすることに参照するデータを提供する。
【0071】
ゲームサーバー300は、個人及び所属チームの競技記録(勝率、打率など)を確認することができるようにする。
【0072】
また、一場所で落ち合った状態での競技進行だけでなく、地理的に互いに離れている地域間の選手情報及び競技シミュレーションなどをオンラインで互いにリアルタイム共有するようにして、利用者が互いに異なる地域にいても競技が可能であるようにする。
【0073】
また、ゲームサーバー300は個人またはチーム単位で自分の競技可能日程を入力するか、または他の人の競技可能日程を確認することができるようにして、相手があって野球場を訪ねて競技する時だけでなく、相手がない場合にも容易く相手を探して競技をすることができるように競技マッチングを制御する。
【0074】
これは、特に一空間で互いに競技する時だけでなく、互いに異なる地域でオンライン競技をする時に一層便利である。
【0075】
一方、ユーザの身体的有・不利により常に優劣が判断されれば、相手を忌避するようになるので、ゲームサーバー300はこれを克服するために別途のユーザ育成プログラム及びキャラクター育成プログラムを構築して自分の競技シミュレーションに反映できるようにする。
【0076】
前記の機能は特定の入出装置を通じてユーザに提供されるものでない、基本的にインターネットが連結されるだけで、ウェブ、アプリケーションなど、多様な形態に提供できる。
【0077】
図2は
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内のピッチングマシン部130の動作を説明するための構成図であって、ゲーム運営部110、ピッチングマシン部130、及び装置制御部200を備え、ピッチングマシン部130は、ピッチング入力部131、ピッチングデータ計算部132、球質調整部133、球質駆動部134、姿勢調整部135、姿勢駆動部136、ピッチング通信部137、ピッチングマシン138、及び内部記憶装置139を備える。
【0078】
図3は、
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内のボール供給部140に対する写真である。
【0079】
図4は、
図2に図示されたスクリーン野球競技装置内のピッチングマシン138に対する写真である。
【0080】
図1から
図4を参照して本発明のスクリーン野球競技装置内のピッチングマシン部の動作を説明すると、次の通りである。
【0081】
ピッチングマシン部の動作
ゲーム運営部110でユーザの個人等級及び投球情報をピッチングマシン部130に転送すれば、ピッチングマシン部130は
図1に図示されたボール供給部140からボールの供給を受けて選択された球質によって球質及び投手の姿勢を調整して投球を始める。
【0082】
即ち、
図2Aから見るように、ゲーム運営部110上で守備側が選択したピッチングされるボールの球質とゲーム運営部110に登録された攻撃側打者の個人等級、打者の身長などに対するピッチングデータを直列通信、LAN、インターネットなどを通じてピッチング入力部131に転送する。
【0083】
ピッチングデータ計算部132は、ゲーム運営部110からピッチングデータの印加を受けて既に設定されたプリセット(preset)を確認した球質値またはピッチング入力部131から入力される球質値を生成し、前記球質値と打者情報でストライクゾーンに合う球質調整用データ及び姿勢調整用データを計算して出力する。
【0084】
球質調整部133は、ピッチングデータ計算部132から球質調整用データの印加を受けて球質駆動部134を制御してピッチングされる球質を調整してピッチングマシン138をして入力されたピッチングデータに合うように投球を行うようにする。
【0085】
姿勢調整部135は、ピッチングデータ計算部132から姿勢調整用データの印加を受けて姿勢駆動部136を制御してスクリーン上の投手の姿勢を調整し、ピッチングマシン138を調整して入力されたピッチングデータに合うように投球を行うようにする。
【0086】
ピッチング入力部131、球質調整部133、及び姿勢調整部135には、キーパッド、調節ボリュームなどの別途の入力装置が備えられて、ゲーム運営部110で別途のピッチングデータ入力信号がないか、またはピッチングマシン138が受動調整に設定された場合、ピッチングマシン138は特定パターンのボールを一律的に投球することもできる。
【0087】
ピッチングマシン138の受動調整は、装置制御部200がピッチング通信部137を通じて多数のピッチングマシン138を統合モニタリング及び制御することができる。
【0088】
ピッチングマシン138は、
図4に図示したように、2つのホイール(wheel)形態であって、2つのホイール(A、B)は後方から前方に回転してボールを押し出すようになり、2つのホイール(A、B)のそれぞれの回転速度によって直球ボール、フォークボール、スライダーボールなどのボールの球質が決定される。
【0089】
この際、
図2Bから見るように、ピッチングマシン138のホイール個数を3個以上にしてホイールのそれぞれの回転速度によってカーブボールやチェンジアップなどの多様なボールの球質が決定できる。
【0090】
即ち、3個のホイール(A、B、C)の回転速度が同一であれば、直球ボール形態のボールを投球するようになるが、この際、ホイール(A、B、C)の回転数に比例してボールの速度を決定するようになる。
【0091】
ホイール(A、B)の回転速度が同一な状態でホイール(C)の回転を調整するようになれば、ボールの落差が大きくなったり小さくなったりするフォークボール形態のボールを投球するようになる。
【0092】
同様に、ホイール(A、B)の回転速度を各々ホイール(C)の回転速度と同じくした状態でホイール(A)とホイール(B)の回転数を各々調整すれば、左、右に曲がるカーブボール形態のボールを投球するようになる。
【0093】
実際の売り場運営ではピッチングマシン138と打席との間の距離によってホイール(A、B、C)の回転数が各々相異して球質によってこれをいちいち毎度調整することには困難性が多いので、ピッチングマシン部130はEPROM、RAMなどの内部記憶装置139に特定の球質に対する調整値を予め格納し、これを使用することが好ましい。
【0094】
図5は
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内の打撃感知部150の動作を説明するための構成図であって、前方感知センサー151、平面位置センサー152、及びカメラセンサー153を備える。
【0095】
図6は、
図1に図示されたスクリーン野球競技装置を用いてユーザが実際打撃する姿に対する写真である
【0096】
図7は、
図5に図示されたスクリーン野球競技装置内の複数個の前方感知センサーが打球を感知することに対する写真である
【0097】
図1から
図7を参照して本発明のスクリーン野球競技装置内の打撃感知部の動作を説明すると、次の通りである
【0098】
打撃感知部の動作
図5Aから見るように、前方感知センサー151は打球の水平と垂直の座標データ検出が可能であるので、打球の軌道を読み取ることができるが、設置位置によって打球軌道(B1)のみ感知可能であり、打球軌道(B2、B3、B4)は感知できない暗影地域が発生するようになる。
【0099】
したがって、これはボールを打ち損じたストライクボールと、前方感知センサー151を通過できなかった打撃(ファウルなど)の間の区分を不可能にし、これは野球ゲームの現実性を低下させる要素として作用する。
【0100】
これを克服するために、本発明は
図5Bから見るように、平面でボールの動きを感知できるように別途の平面位置センサー152(例えば、超音波センサーなど)を左右打席領域(A1、A2)及び捕手領域(A3)に配置して打球軌道(B2、B3、B4)なども感知する。
【0101】
図5Cから見るように、通常、カメラセンサー153は打撃点と若干離隔した位置(A)に置かれるようになるが、これもまた感知できない打球軌道(B2、B3、B4)の暗影部分をもたらすようになる。
【0102】
これを克服するために、本発明は
図5Cから見るように、カメラセンサー153の位置を打撃点が観察できるホームプレート位置(B)に設定して打球軌道(B2、B3、B4)などの暗影部分を除去し、打撃点でのボールの運動方向の変更などを感知して後方ファウルチップなどが区分できるようにする。
【0103】
一般に、カメラセンサー153の使用はその感知能力に比例して費用が幾何級数的に上昇するので、本発明は打球の軌跡など、精密な判断は前方感知センサー151が担当し、打球軌道の暗影部分の除去はカメラセンサー153が担当するようにすることで、高価のカメラセンサー153の使用を最小限に維持するようになる。
【0104】
図5Dから見るように、前方感知センサー151は基本的に球場のベース延長線と両側壁面とが当接するように位置(S1)に設置することが基本であるが、本システムの設置環境によって位置(S1)の後方位置(S2)または位置(S1)の前方位置(S3)にも設置できる。
【0105】
即ち、打席と前方感知センサー151との位置が近づくほど(S3)バットがセンサーを通過する確率が増加し、打席と前方感知センサー151との位置が遠ざかるほど(S2)壁に当たって跳ねたファウルボールの打球軌道(B5)とヒットボールの打球軌道(B6)のセンサー値が同一に測定される場合が増加する。
【0106】
このような限界を克服するために、本発明の打撃感知部150は、平面位置センサー152の配置とカメラセンサー153の位置調節を通じてバット認識などにより発生する誤りデータを除去し、壁、底、天井などに当たって跳ねたファウルボールの打球軌道(B5)をヒットボールの打球軌道(B6)と区分するようになる。
【0107】
前方感知センサー151、平面位置センサー152、及びカメラセンサー153で感知したデータを全て組み合わせて全体的な打球軌道を読み取る。
【0108】
図8は
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内のスクリーン駆動部170の動作を説明するための構成図であって、スクリーン120、モニター171、プロジェクタ172、及び補助プロジェクタ173を備える。
【0109】
図9は、
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内のスクリーンにディスプレイされる映像に対する写真である。
【0110】
図1から
図9を参照して本発明のスクリーン野球競技装置内のスクリーン駆動部の動作を説明すると、次の通りである。
【0111】
スクリーン駆動部の動作
図8Aから見るように、スクリーン120はピッチングマシン138の前方に位置し、モニター171はゲーム運営部110の運営用モニターと共用に使われれば、位置が限定的でありうるので、別途のモニター171を打者控室に設置する。
【0112】
プロジェクタ172は、ピッチングマシン138と打席との距離によって打席の後方またはスクリーン120から前方に適当な距離(例えば、8m)に位置する。
【0113】
スクリーン120とモニター171に同一内容をディスプレイすることもできるが、その機能を異にしてスクリーン120にはプロジェクタ172を通じて選手の動きを見せる野球競技の中継画面に準する映像をディスプレイし、モニター171には競技進行に必要な情報(例えば、打者情報、打撃情報など)を集中的にディスプレイして全体競技の没入度を高めることができる。
【0114】
図8Bから見るように、ピッチングマシン138と打席との間の距離が遠い場合、相対的にスクリーン120との距離も遠くなって打者が実際に見られる視野角が狭くなる問題点がある。
【0115】
これを克服するために、本発明は補助プロジェクタ173を追加設置してスクリーン120でない壁面にスクリーン120に見られない周辺映像をディスプレイすることで、打者の視野角を広げる。
【0116】
この際、壁面に周辺映像がディスプレイされることによって、透写距離に従う映像歪みが生じることがあるので、ゲーム運営部110は所定の映像歪み補正ソフトウェアを通じてこのような映像歪みを補正する。
【0117】
スクリーン120と打席との間の距離に関わらず、ピッチング時、同一な形状のピッチャーがピッチングモーションをすれば、打者は実際距離に従う現実感を感じ難いので、ゲーム運営部110はスクリーン120と打席との間の距離によってピッチングモーションが現実感あるように見えるようにピッチャーの形状を自由に調節する。
【0118】
図8Cから見るように、スクリーン120は一般的に白色の布を使用するが、スクリーン120の後面に明るい光がある場合、映像が鮮明でなくなる問題点がある。
【0119】
これを克服するために、本発明は暗幕121でスクリーン120の後面光を遮断し、より明るい画面を構成するためにスクリーン120の前表面に反射コーティング122を追加する。
【0120】
図10は
図1に図示されたスクリーン野球競技装置内の競技撮影部160の動作を説明するための構成図であって、 競技撮影部160、ゲーム運営部110、スクリーン120、スクリーン駆動部170、ゲームサーバー300、及びデータベース400を備える。
【0121】
図1から
図10を参照して本発明のスクリーン野球競技装置内の競技撮影部の動作を説明すると、次の通りである
【0122】
競技撮影部の動作
図10Aから見るように、競技撮影部160は打者の前方の左側または右側壁面の上部に設置されて打者の打撃映像を撮影する。
【0123】
図10Bから見るように、競技撮影部160はストリーム送信部162を内蔵し、撮影された打撃映像をゲーム運営部110に転送する。
【0124】
ゲーム運営部110は、内蔵されているストリーム受信部111を通じてストリーム送信部162から撮影された打撃映像をスクリーン駆動部170に伝達してスクリーン120上に再現させる。
【0125】
また、撮影された打撃映像のうち、特定の映像資料(例えば、良好な安打映像など)を臨時保管してからデータベース400に転送及び格納して、今後、ユーザ育成プログラム及びキャラクター育成プログラムに活用することもできる。
【0126】
例えば、ユーザのうち、競技力量をより向上させるために打撃姿勢の確認を希望するユーザがある場合、多様な方法により安打映像などの特定の映像資料をオンラインで参考することもでき、スクリーンにディスプレイして参考することもできる。
【0127】
また、打撃映像と競技情報に従う打球分布を用いると、自分の打撃姿勢の長短所を容易に確認することもできる。
【0128】
また、ユーザが自分の打撃姿勢矯正や補完に対する直接的な個人レッスンを希望する場合、売り場の斡旋で前職または現職選手からオフラインで直接レッスンを受けるように連結してくれることもできる。
【0129】
このように、本発明の時空間的な制約のないスクリーン野球競技装置は、一般人が容易く投球の球質や多様な競技環境を選択することができるので、ユーザの水準差の制約無しで野球競技を自由に楽しむことができる。
【0130】
また、打撃一辺倒のゲームから外れてストライクやボールの判定または攻守作戦のオプションや得点の計算方法を多様に調整することができ、仮想の野球場空間で投球または打球によってボールが所定の軌跡に沿って現実的に移動可能であるので、実在感と興味を向上させることができる。
【0131】
また、地理的に互いに離隔した地域間の選手情報及び競技シミュレーションなどをオンラインで互いにリアルタイム共有するようにして、利用者が互いに異なる地域にいても競技が可能であるので、時空間的な制約無しで野球競技を多様に楽しむことができ、競技中、打撃映像と競技情報のユーザ育成プログラムの活用を通じてユーザの打撃姿勢補完により競技力量を向上させることができるようになる。
【0132】
また、ゲームサーバーが複数個の売り場システムに設置されたスクリーン野球装置の周期的な状態点検データ及び競技実況シミュレーションデータの受信を受けて必要な命令またはデータを転送して運営者が意図する動作をリアルタイムに処理するようにすることで、遠隔地で複数個の売り場システムに設置されたスクリーン野球装置をモニタリングして、状態点検、機能調整、及びメインテナンスなどの管理が可能である
【0133】
以上、一部の実施形態を挙げて本発明の好ましい実施形態に対して説明したが、このような説明は例示的なものに過ぎないものであって、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されることと解析されることはできず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、以上の説明から本発明を多様に変形、修正、または置換して実施するか、または本発明と均等な実施を行なうことができるという点をよく理解することができる。