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特開2016-216012操作装置及び該操作装置を用いた車両用シフト装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-216012(P2016-216012A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】操作装置及び該操作装置を用いた車両用シフト装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 20/02 20060101AFI20161125BHJP
   G05G 5/03 20080401ALI20161125BHJP
【FI】
   B60K20/02 G
   G05G5/03 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2015-106781(P2015-106781)
(22)【出願日】2015年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上ノ町 孝志
【テーマコード(参考)】
3D040
3J070
【Fターム(参考)】
3D040AA24
3D040AC17
3D040AC57
3D040AC65
3D040AF11
3J070AA03
3J070BA10
3J070BA12
3J070BA32
3J070BA57
3J070BA65
3J070CC04
3J070CC07
3J070CD21
3J070CD31
3J070DA01
(57)【要約】
【課題】節度感を有し耐久性に優れた操作装置及び車両用シフト装置を提供することを目的とする。
【解決手段】操作装置101は、傾倒動作が可能な操作部材1と、操作部材1を支持する支持体2と、傾倒動作する複数の可動側磁性体MMと、一対の可動側磁性体の間に配設された対向側磁性体TMと、操作部材1が位置する複数のポジションのそれぞれに対応した複数のストッパー部6と、を備え、対向側磁性体TMが一対の可動側磁性体MMのいずれか一方に固定され、操作部材1が基準位置にある場合には、一対の可動側磁性体MMが近づけられて互いに吸引されており、操作部材1が基準位置から傾倒されて複数のポジションに位置する際には、一対の一方の可動側磁性体MMが傾倒動作されるとともに、他方の可動磁性体MMがストッパー部6(6a、6b)により傾倒動作を止められることを特徴とし、この操作装置101を車両用シフト装置に好適に適用した。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の操作を受けて傾倒動作が可能な操作部材と、前記傾倒動作が可能に前記操作部材を支持する支持体と、を備え、
前記操作者による基準位置からの傾倒操作を受けて、前記操作部材が位置する複数のポジションを有した操作装置であって、
前記複数のポジションのそれぞれに対応した複数のストッパー部と、
前記操作部材とともに前記傾倒動作する複数の可動部材と、
該可動部材にそれぞれに備えられ互いに対向する一対の可動側磁性体と、
該一対の可動側磁性体の間に配設された対向側磁性体と、を有し、
前記可動側磁性体が軟磁性体であるとともに、前記対向側磁性体が永久磁石であり、
前記対向側磁性体は、前記一対の可動側磁性体のいずれか一方に固定され、
前記操作部材が前記基準位置にある場合には、一対の前記可動側磁性体が近づけて配置されていて互いに吸引されており、
前記操作部材が前記基準位置から傾倒されて前記複数のポジションに位置する際には、
一対の前記可動側磁性体の一方が前記傾倒動作されるとともに、前記可動側磁性体の他方が前記前記ストッパー部により前記傾倒動作を止められることを特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記可動部材は、軟磁性体であり、前記可動側磁性体と一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記支持体には、前記操作部材の前記傾倒動作を可能にする傾倒軸を有し、
前記操作部材には、柱状の操作軸と、該操作軸の軸中心が貫く平面に広がる基体部と、を有し、
該基体部が前記傾倒軸を軸中心として回動し、
前記基体部には、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられた第1押圧部及び第2押圧部を有し、
前記複数の可動部材は、前記第1押圧部と対向して配設された第1可動部材と、前記第2押圧部と対向して配設された第2可動部材と、を有し、
複数の前記可動側磁性体は、前記第1可動部材に備えられた第1可動側磁性体と、前記第2可動部材に備えられた第2可動側磁性体と、該第1可動側磁性体と対をなす第3可動側磁性体と、該第2可動側磁性体と対をなす第4可動側磁性体と、を有し、
複数の前記可動部材は、前記第3可動側磁性体を備える第3可動部材と、前記第4可動側磁性体を備える第4可動部材と、を有し、
前記操作部材が一方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第1押圧部が対向する前記第1可動部材を押圧し、前記第1可動部材に備えられた前記第1可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第3可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反し、
更に前記傾倒操作が前記一方向に継続された際に、前記第2押圧部が対向する前記第2可動部材を押圧し、前記第2可動部材に備えられた前記第2可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第4可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記基体部には、前記第3可動部材と対向した第3押圧部と、前記第4可動部材と対向した第4押圧部と、を有し、
該第3押圧部と該第4押圧部とは、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられ、
前記操作部材が他方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の前記傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第3押圧部が対向する前記第3可動部材を押圧し、前記第3可動部材に備えられた前記第3可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第1可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反し、
更に前記傾倒操作が前記他方向に継続された際に、前記第4押圧部が対向する前記第4可動部材を押圧し、前記第4可動部材に備えられた前記第4可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第2可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反することを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記基体部には、前記第3可動部材と対向した第5押圧部と、前記第4可動部材と対向した第6押圧部と、を有し、
該第5押圧部と該第6押圧部とは、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられ、
前記操作部材が他方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の前記傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第6押圧部が対向する前記第4可動部材を押圧し、前記第4可動部材に備えられた前記第4可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第2可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反し、
更に前記傾倒操作が前記他方向に継続された際に、前記第5押圧部が対向する前記第3可動部材を押圧し、前記第3可動部材に備えられた前記第3可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第1可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反することを特徴とする請求項3に記載の操作装置。
【請求項6】
一対の前記可動側磁性体の両端側のそれぞれは、互いの端面同士が対向するようにして曲げられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の操作装置。
【請求項7】
前記操作部材を傾倒させて一対の前記可動側磁性体が離反した際に、一対の前記可動側磁性体同士が、それぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の操作装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の操作装置と、
前記操作装置からの信号を受けて車両側機器に信号を送信する制御部と、
前記操作装置の前記操作部材に係合され前記操作者によって把持されるシフトノブと、
前記操作部材が位置する前記複数のポジションを検出する位置検出手段と、を備えたことを特徴とする車両用シフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、傾倒して操作を行う操作体に用いられる操作装置に関し、特に、磁性体を用いた操作装置及び該操作装置を用いた車両用シフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、傾倒して操作を行う操作体は、テレビ、ビデオ等の各種電子機器のリモコンやゲーム機の入力装置、車両用の操作装置等に多く用いられている。特に、ゲーム機の入力装置や車両用の操作装置等では、操作体を把持して傾倒操作を行うタイプの操作装置が用いられている。そして、車両用の操作装置等では、操作フィーリングを向上させるため、操作体を傾倒して切り換え操作をした際に、節度感を持たせることが要望としてあった。
【0003】
この節度感を有した多方向入力操作装置として、特許文献1(従来例)では、図15に示すような自動変速機用シフト操作装置900が提案されている。図15は、従来例の自動変速機用シフト操作装置900において、シフトレバー901がNレンジ(ニュートラルレンジ)にあるときの状態を示す拡大縦断面図である。
【0004】
図15に示す自動変速機用シフト操作装置900は、ノブ902が固着され揺動するシフトレバー901と、シフトレバー901に固着されるともに揺動するホルダ903と、シフトレバー901の揺動を可能にする第1軸905及び第1軸905と直交する第2軸(図示していない)と、第1軸905及び第2軸を軸支するケース904と、から構成される。
【0005】
そして、自動変速機用シフト操作装置900は、図15に示すように、第1軸905を揺動軸として、Pレンジ(パーキングレンジ)、Rレンジ(リバースレンジ)、Nレンジ(ニュートラルレンジ)及びDレンジ(ドライブレンジ)の各ポジションに、シフトレバー901が揺動できるようになっている。その際に、ホルダ903の下体部903c内に設けられた節度ばね909及び節度体910と、ケース904の内底に形成された節度溝904aとを用いて、シフトレバー901を各ポジション(Pレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ)に支持したり、シフトレバー901を自動復帰させたりしている。具体的には、節度溝904aは、図15に示すように、シフトレバー901をPレンジに支持する第1節度溝904bと、Rレンジに支持する第2節度溝904cと、Nレンジに支持する第3節度溝904dと、Dレンジに支持する第4節度溝904eと、が前後方向に形成されて構成されており、節度ばね909に付勢された節度体910がこれら節度溝904aを摺動するようになっている。
【0006】
このように構成された自動変速機用シフト操作装置900は、各ポジション(Pレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ)に対応して設けられたそれぞれの節度溝904a(904b、904c、904d、904e)を節度体910が移動する際に、シフトレバー901に対して、節度感が与えられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−144905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来例では、この節度感を出すために、節度体910が節度溝904aを摺動する摺動機構を用いているので、シフトレバー901が繰り返して揺動操作がされると、節度溝904aや節度ばね909の摩耗、節度ばね909のバネ性の劣化、節度ばね909と節度体910とのガタツキ等、摺動機構の耐久性が低下するという課題があった。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するもので、節度感を有し耐久性に優れた操作装置及び該操作装置を用いた車両用シフト装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題を解決するために、本発明の操作装置は、操作者の操作を受けて傾倒動作が可能な操作部材と、前記傾倒動作が可能に前記操作部材を支持する支持体と、を備え、前記操作者による基準位置からの傾倒操作を受けて、前記操作部材が位置する複数のポジションを有した操作装置であって、前記複数のポジションのそれぞれに対応した複数のストッパー部と、前記操作部材とともに前記傾倒動作する複数の可動部材と、該可動部材にそれぞれに備えられ互いに対向する一対の可動側磁性体と、該一対の可動側磁性体の間に配設された対向側磁性体と、を有し、前記可動側磁性体が軟磁性体であるとともに、前記対向側磁性体が永久磁石であり、前記対向側磁性体が前記一対の可動側磁性体のいずれか一方に固定され、前記操作部材が前記基準位置にある場合には、一対の前記可動側磁性体が近づけて配置されていて互いに吸引されており、前記操作部材が前記基準位置から傾倒されて前記複数のポジションに位置する際には、一対の前記可動側磁性体の一方が前記傾倒動作されるとともに、前記可動側磁性体の他方が前記前記ストッパー部により前記傾倒動作を止められることを特徴としている。
【0011】
これによれば、本発明の操作装置は、基準位置から複数のポジションへの切り換えに際し、一方の可動側磁性体における一方向への傾倒動作が継続されるとともに、それぞれに対応したストッパー部により他方の可動側磁性体の傾倒動作が止められることとなる。このため、各ポジションにおいて、一対の可動側磁性体同士が引き剥がされて、お互い離反するようになり、その際の強い吸引状態から弱い吸引状態への変化より、操作者に対して、節度感を与えることができる。このことにより、従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れている操作装置を提供することができる。
【0012】
また、本発明の操作装置は、前記可動部材が、軟磁性体であり、前記可動側磁性体と一体に形成されていることを特徴としている。
【0013】
これによれば、操作装置の部品点数を減らすことができるとともに、この部分の薄形化を図ることができる。
【0014】
また、本発明の操作装置は、前記支持体には、前記操作部材の前記傾倒動作を可能にする傾倒軸を有し、前記操作部材には、柱状の操作軸と、該操作軸の軸中心が貫く平面に広がる基体部と、を有し、該基体部が前記傾倒軸を軸中心として回動し、前記基体部には、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられた第1押圧部及び第2押圧部を有し、前記複数の可動部材が、前記第1押圧部と対向して配設された第1可動部材と、前記第2押圧部と対向して配設された第2可動部材と、を有し、複数の前記可動側磁性体が、前記第1可動部材に備えられた第1可動側磁性体と、前記第2可動部材に備えられた第2可動側磁性体と、該第1可動側磁性体と対をなす第3可動側磁性体と、該第2可動側磁性体と対をなす第4可動側磁性体と、を有し、複数の前記可動部材が、前記第3可動側磁性体を備える第3可動部材と、前記第4可動側磁性体を備える第4可動部材と、を有し、前記操作部材が一方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第1押圧部が対向する前記第1可動部材を押圧し、前記第1可動部材に備えられた前記第1可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第3可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反し、更に前記傾倒操作が前記一方向に継続された際に、前記第2押圧部が対向する前記第2可動部材を押圧し、前記第2可動部材に備えられた前記第2可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第4可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反することを特徴としている。
【0015】
これによれば、傾倒動作している第1可動側磁性体とストッパー部に止められた第3可動側磁性体とが容易に離反して、更に傾倒操作が傾倒操作方向に継続された際に、傾倒軸を挟んで反対側にあり、傾倒動作している第2可動側磁性体とストッパー部に止められた第4可動側磁性体とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジションに対応して、一対の第1可動側磁性体と第3可動側磁性体とを容易に離反させることができるとともに、一対の第2可動側磁性体と第4可動側磁性体とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置を容易に作製することができる。
【0016】
また、本発明の操作装置は、前記基体部には、前記第3可動部材と対向した第3押圧部と、前記第4可動部材と対向した第4押圧部と、を有し、該第3押圧部と該第4押圧部とは、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられ、前記操作部材が他方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の前記傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第3押圧部が対向する前記第3可動部材を押圧し、前記第3可動部材に備えられた前記第3可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第1可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反し、更に前記傾倒操作が前記他方向に継続された際に、前記第4押圧部が対向する前記第4可動部材を押圧し、前記第4可動部材に備えられた前記第4可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第2可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反することを特徴としている。
【0017】
これによれば、傾倒動作している第3可動側磁性体とストッパー部に止められた第1可動側磁性体とが容易に離反して、更に傾倒操作が他方向に継続された際に、傾倒軸を挟んで反対側にあり、傾倒動作している第4可動側磁性体とストッパー部に止められた第2可動側磁性体とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジションに対応して、一対の第1可動側磁性体と第3可動側磁性体とを容易に離反させることができるとともに、一対の第2可動側磁性体と第4可動側磁性体とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置を容易に作製することができる。
【0018】
また、本発明の操作装置は、前記基体部には、前記第3可動部材と対向した第5押圧部と、前記第4可動部材と対向した第6押圧部と、を有し、該第5押圧部と該第6押圧部とは、前記傾倒軸を挟んで前記操作軸の両側にそれぞれ設けられ、前記操作部材が他方向に前記傾倒操作された際に、前記基体部の前記傾倒操作方向に前記傾倒動作する前記第6押圧部が対向する前記第4可動部材を押圧し、前記第4可動部材に備えられた前記第4可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第2可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第2可動側磁性体と前記第4可動側磁性体とが離反し、更に前記傾倒操作が前記他方向に継続された際に、前記第5押圧部が対向する前記第3可動部材を押圧し、前記第3可動部材に備えられた前記第3可動側磁性体が前記傾倒動作され、前記ストッパー部が前記第1可動側磁性体の前記傾倒動作を止め、前記第1可動側磁性体と前記第3可動側磁性体とが離反することを特徴としている。
【0019】
これによれば、傾倒動作している第4可動側磁性体とストッパー部に止められた第2可動側磁性体とが容易に離反して、更に傾倒操作が他方向に継続された際に、傾倒軸を挟んで反対側にあり、傾倒動作している第3可動側磁性体とストッパー部に止められた第1可動側磁性体とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジションに対応して、一対の第2可動側磁性体と第4可動側磁性体とを容易に離反させることができるとともに、一対の第1可動側磁性体と第3可動側磁性体とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置を容易に作製することができる。
【0020】
また、本発明の操作装置は、一対の前記可動側磁性体の両端側のそれぞれは、互いの端面同士が対向するようにして曲げられていることを特徴としている。
【0021】
これによれば、対向側磁性体(永久磁石)が発生する磁束が一対の可動側磁性体間でより閉じ込められることとなる。このため、一対の可動側磁性体間の吸引力を高めることができ、操作者に対して、より強い操作荷重感やより強い節度感等を与えることができる。一方、同等の操作荷重感や節度感等であれば、一対の可動側磁性体及び対向側磁性体を小さくすることもできる。
【0022】
また、本発明の操作装置は、前記操作部材を傾倒させて一対の前記可動側磁性体が離反した際に、一対の前記可動側磁性体同士が、それぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設されていることを特徴としている。
【0023】
これによれば、各ポジションにおいて、操作者による傾倒操作の力が取り除かれたときに、引き剥がされた一対の可動側磁性体同士が互いの吸引力により再び吸引することとなる。このことにより、自動復帰のための付勢部材を使用しなくても、操作部材を基準位置に自動復帰させることができる。
【0024】
また、本発明の車両用シフト装置は、上記に記載の操作装置と、前記操作装置からの信号を受けて車両側機器に信号を送信する制御部と、前記操作装置の前記操作部材に係合され前記操作者によって把持されるシフトノブと、前記操作部材が位置する前記複数のポジションを検出する位置検出手段と、を備えたことを特徴としている。
【0025】
これによれば、各ポジションへの操作が行える操作装置を車両用シフト装置のシフトの配置(シフトパターン)に好適に適用することができる。これにより、節度感を有したシフト操作を行うことができ、しかも従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れた車両用シフト装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の操作装置は、基準位置から複数のポジションへの切り換えに際し、一方の可動側磁性体における一方向への傾倒動作が継続されるとともに、それぞれに対応したストッパー部により他方の可動側磁性体の傾倒動作が止められることとなる。このため、各ポジションにおいて、一対の可動側磁性体同士が引き剥がされて、お互い離反するようになり、その際の強い吸引状態から弱い吸引状態への変化より、操作者に対して、節度感を与えることができる。このことにより、従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れている操作装置を提供することができる。
【0027】
また、本発明の車両用シフト装置は、各ポジションへの操作が行える操作装置を車両用シフト装置のシフトの配置(シフトパターン)に好適に適用することができる。これにより、節度感を有したシフト操作を行うことができ、しかも従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れた車両用シフト装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1実施形態に係わる操作装置を用いた車両用シフト装置を説明する斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態の係わる操作装置を用いた車両用シフト装置を説明する図であって、図2(a)は、図1に示すX2側から見た正面図であり、図2(b)は、図1に示すY2側から見た側面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係わる操作装置を用いた車両用シフト装置を説明する分解斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係わる操作装置を用いた車両用シフト装置の操作を具体的に説明する図であって、図4(a)は、車両のシフトの配置を示した平面図であり、図4(b)は、シフトノブのポジション位置を示した平面図である。
図5】本発明の第1実施形態の操作装置を説明する図であって、操作装置の主要部分の斜視図である。
図6】本発明の第1実施形態の操作装置を説明する図であって、図6(a)は、図5に示すX2側から見た正面図であり、図6(b)は、図5に示すY2側から見た側面図である。
図7】本発明の第1実施形態の操作装置を説明する図であって、図7(a)は、操作部材の斜視図であり、図7(b)は、図7(a)をX2側から見た操作部材の正面図である。
図8】本発明の第1実施形態に係わる操作装置の支持体を説明する図であって、支持体の枠体の上方斜視図である。
図9】本発明の第1実施形態の操作装置における動作を説明する模式図であって、図9(a)は、基準位置の状態の図であり、図9(b)は、一方向に傾倒した状態の図であり、図9(c)は、図9(b)より更に一方向に傾倒した状態の図である。
図10】本発明の第1実施形態の操作装置における動作を説明する模式図であって、図10(a)は、基準位置の状態の図であり、図10(b)は、他方向に傾倒した状態の図であり、図10(c)は、図10(b)より更に他方向に傾倒した状態の図である。
図11】本発明の第2実施形態の操作装置を説明する図であって、図11(a)は、操作部材の斜視図であり、図11(b)は、図11(a)をX2側から見た操作部材の側面図である。
図12】本発明の第2実施形態の操作装置を説明する図であって、第1実施形態の操作装置の主要部分を示した図6(a)と比較した側面図である。
図13】本発明の第2実施形態の操作装置における動作を説明する模式図であって、図13(a)は、基準位置の状態の図であり、図13(b)は、一方向に傾倒した状態の図であり、図13(c)は、図13(b)より更に一方向に傾倒した状態の図である。
図14】本発明の第2実施形態の操作装置における動作を説明する模式図であって、図14(a)は、基準位置の状態の図であり、図14(b)は、他方向に傾倒した状態の図であり、図14(c)は、図14(b)より更に他方向に傾倒した状態の図である。
図15】従来例の自動変速機用シフト操作装置において、シフトレバーがNレンジ(ニュートラルレンジ)にあるときの状態を示す拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態では、操作装置101及び車両用シフト装置500について説明する。先ず、操作装置101を用いた車両用シフト装置500について説明を行う。図1は、本発明の第1実施形態に係わる操作装置101を用いた車両用シフト装置500を説明する斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態の係わる操作装置101を用いた車両用シフト装置500を説明する図であって、図2(a)は、図1に示すX2側から見た正面図であり、図2(b)は、図1に示すY2側から見た側面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係わる操作装置101を用いた車両用シフト装置500を説明する分解斜視図である。
【0031】
本発明の第1実施形態の操作装置101を用いた車両用シフト装置500は、図1及び図2に示すような箱状の外観を呈し、図3に示すように、操作者によって把持されるシフトノブ50Nと、操作者によるシフトノブ50Nの傾倒操作を受けて多方向への操作が行える操作装置101と、操作装置101からの信号を受けて車両側機器に信号を送信する制御部50Cと、操作装置101の操作部材1が位置する複数のポジションを検出する位置検出手段(図示していない)と、を備えて構成されている。他に、本発明の第1実施形態では、車両用シフト装置500は、図3に示すように、後述する操作装置101における支持体2の一部として利用される枠体32(車両用シフト装置500の外観を形成している)の上下の開放部分を覆う上カバーK1及び下カバーK2と、操作装置101の枠体32に収容され制御部50Cが搭載された配線基板19と、を有している。そして、この車両用シフト装置500は、車両に搭載され、前後の方向(傾倒方向KD、図2(a)に示すY方向)の傾倒操作が行える、車両のシフト操作のために用いられる。
【0032】
先ず、車両用シフト装置500のシフトノブ50Nは、図1ないし図3に示すように、操作者によって把持し易いように細長い形状で形成され、図1及び図2に示すように、図3に示す操作装置101の操作部材1の操作軸1jを覆うようにして操作部材1に係合されて配設されている。
【0033】
次に、車両用シフト装置500の制御部50Cは、集積回路(IC、Integrated Circuit)を用いて構成され、操作装置101の箱状の枠体32(後述する)に収容された配線基板19(図3を参照)に搭載されている。そして、制御部50Cは、図示していないコネクタを介して車両側機器に接続され、シフトノブ50Nの傾倒操作を受けて操作がされた位置情報信号を車両側機器に送信している。この位置情報信号を受けて、車両側では、シフトパターンに対応した動作を行うとともに、シフトパターンにおけるシフトノブ50Nのポジションをインストルメントパネル等に設けられた表示部に表示するようにしている。
【0034】
次に、車両用シフト装置500の位置検出手段は、図示はしていないが、抵抗体パターンが形成された基板と抵抗パターンを摺接する摺動子とから構成される回転型可変抵抗器を用いており、傾倒方向KDの傾倒操作での複数のポジションを検出するための位置検出器を有している。そして、この位置検出器は、操作装置101の箱状の枠体32に収容されている。なお、後述するが、位置検出器が支持体2の傾倒軸12e(後述する図5を参照)に係合されて傾倒軸12eの回転角度を検出している。
【0035】
また、位置検出手段には、位置検出器からのそれぞれの信号を処理する信号処理部52Sを有しており、信号処理部52Sは、図3に示すように、配線基板19に搭載されている。また、信号処理部52Sは、図示しないフレキシブルプリント基板(FPC、Flexible printed circuits)を介して、位置検出器に接続されている。そして、信号処理部52Sは、位置検出器からの信号に基づいて傾倒軸12eの回転角度を算出し、この回転角度から操作部材1の傾倒方向KDへの移動を検出している。
【0036】
最後に、車両用シフト装置500の上カバーK1、下カバーK2及び配線基板19について説明する。先ず、車両用シフト装置500の上カバーK1は、ポリブチレンテレフタレート(PBT、polybutyleneterephtalate)等の合成樹脂材を成形して作製されており、図3に示すように、板状に形成されて、操作装置101の枠体32の上方側の開口部を覆うようにして配設されている(図1及び図2を参照)。そして、図示はしていないが、上カバーK1は枠体32と係合されている。
【0037】
また、上カバーK1には、図3に示すように、その中央部分に円形の貫通穴K1hが形成されており、この貫通穴K1hに操作部材1の操作軸1jが挿通されて、上カバーK1の上面側に操作軸1jが露出している。
【0038】
次に、車両用シフト装置500の下カバーK2は、上カバーK1と同じように、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材を成形して作製されており、図3に示すように、板状に形成されて、枠体32の下方側の開口部を覆うようにして配設されている(図1及び図2を参照)。そして、図示はしていないが、下カバーK2は枠体32と係合されている。
【0039】
最後に、車両用シフト装置500の配線基板19は、一般的な片面のプリント配線板(printed wiring board)を用いており、前述したように、制御部50C及び信号処理部52Sが搭載されている(図3を参照)。また、配線基板19には、図示はしていないが、位置検出器と信号処理部52Sとの電気的接続のためのフレキシブルプリント基板(FPC)が接続されているとともに、外部機器との接続のためのコネクタが搭載されている。
【0040】
ここで、本発明の第1実施形態における、操作装置101を用いた車両用シフト装置500のシフト操作について、図4を用いて具体的に説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係わる操作装置101を用いた車両用シフト装置500の操作を具体的に説明する図であって、図4(a)は、車両のシフトの配置(シフトパターン)を示した平面図であり、図4(b)は、シフトノブ50Nのポジション位置を示した平面図である。図4(a)に示すシフトパターンは、前述したインストルメントパネル等に設けられた表示部に表示される。また、図4(b)に示すポジション位置は、シフトノブ50N(操作部材1)が操作されて、操作部材1が移動した位置を模式化したものである。
【0041】
本発明の第1実施形態の車両用シフト装置500は、シフトノブ50Nが変速機に直接接続されている機械制御方式の車両ではなく、電子制御方式の車両に適用される。故に、操作装置101から送信されるシフト位置の情報信号だけで、車両のシフト操作が行われる。このシフト位置は、前述したインストルメントパネル等に設けられた表示部に表示されたシフトパターンに示されている。
【0042】
例えば、シフトノブ50N(操作部材1)が図4(b)に示す基準ポジションP2に位置し、シフト位置が図4(a)に示すニュートラルモード“N”に位置する場合、シフトノブ50Nを傾倒方向KDのY1方向に傾倒操作して、図4(b)に示す前1段ポジションS21にすると、図4(a)に示すリバースモード“R”にシフト位置が移動したと、情報信号が車両側に送信され、車両のシフト操作が行われる。そして、操作者は、操作が完了したためシフトノブ50Nから手を離すので、シフトノブ50Nが自動復帰して、基準ポジションP2に戻るようになる。
【0043】
また、その後の操作で、基準ポジションP2に位置するシフトノブ50Nを傾倒方向KDのY2方向に傾倒操作し、図4(b)に示す後1段ポジションS23、後2段ポジションS24と順に操作すると、リバースモード“R”にあったシフト位置が、図4(a)に示すニュートラルモード“N”、ドライブモード“D”へと順に移動する。この操作を受けて、図4(a)に示すドライブモード“D”にシフト位置が移動したと、情報信号が車両側に送信され、車両のシフト操作が行われる。そして、操作者は、操作が完了したためシフトノブ50Nから手を離すので、シフトノブ50Nが自動復帰して、基準ポジションP2に戻るようになる。
【0044】
このようにして、車両用シフト装置500は、リバースモード“R”、ニュートラルモード“N”及びドライブモード“D”を有するオート操作に対して、基準位置であるオート操作ポジションを操作装置101の操作部材1の基準ポジションP2に割り付けて使用している。この際に、前述したように、リバースモード“R”からドライブモード“D”に切り換えるため、操作装置101の操作部材1は、後1段ポジションS23、後2段ポジションS24とY2方向に2段に傾倒操作できるようになっている。同様にして、ドライブモード“D”からリバースモード“R”に切り換えるため、操作装置101の操作部材1は、図4(b)に示す前1段ポジションS21、前2段ポジションS22とY1方向に2段に傾倒操作できるようになっている。なお、図2及び図3(b)でも、説明を分かり易くするため、傾倒操作の傾倒方向KDを図示している。
【0045】
次に、操作装置101について説明する。図5は、本発明の第1実施形態の操作装置101を説明する図であって、操作装置101の主要部分の斜視図である。図6は、本発明の第1実施形態の操作装置101を説明する図であって、図6(a)は、図5に示すX2側から見た正面図であり、図6(b)は、図5に示すY2側から見た側面図である。なお、図5及び図6は、操作部材1が、基準ポジションP2に位置する状態で、傾倒方向KDの傾倒操作がされない基準位置にある場合を示している。
【0046】
本発明の第1実施形態の操作装置101は、図5及び図6に示すように、操作者の操作を受けて傾倒動作可能な操作部材1と、操作部材1を傾倒動作可能に支持する支持体2(図3を参照)と、操作部材1の傾倒動作に対応して傾倒方向KD(図6(a)に示すY方向)へ傾倒動作する複数の可動部材HKと、可動部材HKにそれぞれに備えられ互いに対向する一対の可動側磁性体MMと、互いに対向する一対の可動側磁性体MMの間に配置された対向側磁性体TMと、可動側磁性体MMの傾倒動作を止める複数のストッパー部6(後述する図8ないし図10を参照)と、を備えて構成されている。そして、操作装置101は、操作者の傾倒操作を受けて、操作部材1が傾倒方向KD(図4に示すY1方向及びY2方向)の傾倒動作が行える装置となっている。
【0047】
先ず、操作装置101の操作部材1について説明する。図7は、操作部材1を説明する図であって、図7(a)は、操作部材1の斜視図であり、図7(b)は、図7(a)をX2側から見た操作部材1の正面図である。
【0048】
操作部材1は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材を成形して作製されており、図7に示すように、垂直方向(図5に示すZ方向)に延設された柱状の操作軸1jと、操作軸1jの他端側に設けられ操作軸1jの軸中心が貫く平面に広がる基体部1dと、を有して構成されている。そして、操作部材1の操作軸1jには、前述したように、車両用シフト装置500のシフトノブ50Nが覆われて配設されている。なお、操作部材1として合成樹脂材を用いたが、これに限るものではなく、例えば、亜鉛(Zn)等の金属材を用いても良い。
【0049】
操作部材1の操作軸1jは、図7に示すように、円柱形状で形成され、基体部1dを貫いて形成されている。また、操作軸1jは、図2に示すように、上方部分(上カバーK1の上面から露出する部分)がシフトノブ50Nに覆われて、シフトノブ50Nと係合されている。なお、操作軸1jとシフトノブ50Nとの係合構造については、一般的に広く用いられる係合構造を適用できるので、詳細な説明は省略する。
【0050】
操作部材1の基体部1dは、図7に示すように、操作軸1jを挟んで左右(図7に示すY1方向及びY2方向)に延設して形成されており、その中央部分には、基体部1dの延設方向(図7に示すY方向)と直交する方向(図7(a)に示すX方向)に貫く貫通孔1hが設けられている。この貫通孔1hには、操作部材1の傾倒動作を可能にする支持体2の傾倒軸12eが挿通されて嵌合されている。そして、操作部材1の傾倒方向KD(図7に示すY方向)への傾倒動作に伴って、基体部1dも連動して傾倒動作を行うように構成されている。
【0051】
また、基体部1dは、操作装置101が組み立てられた際には、図6(a)に示すように、複数の可動部材HKの間に配設されて、基体部1dが傾倒軸12eを軸中心として回動した際には、可動部材HKと当接するように構成されている。そして、基体部1dには、図7(b)に示すように、可動部材HK(後述する第1可動部材H13)に対して平行で対向した第1押圧部11pと、可動部材HK(後述する第2可動部材H23)に対して傾斜して対向した第2押圧部21pと、を有している。この第1押圧部11pと第2押圧部21pとは、傾倒軸12eを挟んで操作軸1jの両側にそれぞれ設けられている。また、本発明の第1実施形態では、可動部材HK(後述する第3可動部材H33)に対して平行で対向した第3押圧部31pと、可動部材HK(後述する第4可動部材H43)に対して傾斜して対向した第4押圧部41pと、を有している。この第3押圧部31pと第4押圧部41pとは、第1押圧部11p及び第2押圧部21pと同様に、傾倒軸12eを挟んで操作軸1jの両側にそれぞれ設けられている。
【0052】
次に、操作装置101の支持体2について説明する。図8は、支持体2を説明する図であって、支持体2の枠体32の上方斜視図である。
【0053】
支持体2は、操作部材1の傾倒動作(傾倒方向KDへの傾倒動作)を可能にする傾倒軸12e(図5を参照)と、傾倒軸12eが挿通されて傾倒軸12eを回動可能に支持している枠体32(図8を参照)と、から主に構成されている。
【0054】
先ず、支持体2の傾倒軸12eは、鉄等の軟磁性体からなり、図5に示すように、円柱形状に形成されている。そして、操作装置101が組み立てられた際には、この傾倒軸12eは、操作部材1(基体部1d)の貫通孔1hに挿通されて操作部材1と嵌合されるとともに、複数の可動部材HKと係合し可動部材HKの傾倒方向KD(図5に示すY方向)への傾倒動作を可能に支持している。
【0055】
次に、支持体2の枠体32は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材を成形して作製されており、図8に示すように、上下面が開放された開口部を有して、矩形状で箱状に形成されている。そして、操作装置101が組み立てられた際には、枠体32の収容部の中に、操作部材1の基体部1d、複数の可動部材HK、複数の可動側磁性体MM及び複数の対向側磁性体TMが収容される。
【0056】
また、枠体32には、図8に示すように、対向する長辺壁にそれぞれ穴部32hが形成されており、この穴部32hに傾倒軸12eが挿通されて(図3を参照)、傾倒軸12eが枠体32に回動可能に支持されている。これにより、この傾倒軸12eを軸中心(回動中心)として、操作部材1が傾倒方向KDへの回動できるとともに、基体部1dもこの傾倒軸12eを軸中心として回動することができる。
【0057】
また、枠体32には、図8に示すように、対向する短辺壁にそれぞれ突設した台座部32dが設けられており、この台座部32dから枠体32の収容部の内側に向けて凸部32tが形成されている。そして、操作装置101が組み立てられた際には、詳細な図示はしていないが、この台座部32dの凸部32tが一対の可動側磁性体MM間に挿入される(図6(a)を参照)。
【0058】
次に、操作装置101の可動部材HK及び可動側磁性体MMについて説明する。本発明の第1実施形態に係わる操作装置101の可動部材HK及び可動側磁性体MMは、鉄等の軟磁性体からなり、図5に示すように、一体で形成されている。これにより、操作装置101の部品点数を減らすことができるとともに、この部分の薄形化を図ることができる。なお、本発明の第1実施形態では、好適に、可動部材HK及び可動側磁性体MMを一体で形成したが、これに限るものではなく、別体で形成しても良い。
【0059】
先ず、操作装置101の可動部材HKは、基体部1dの第1押圧部11pと対向して配設された第1可動部材H13と、基体部1dの第2押圧部21pと対向して配設された第2可動部材H23と、基体部1dの第3押圧部31pと対向して配設された第3可動部材H33と、基体部1dの第4押圧部41pと対向して配設された第4可動部材H43と、を有して構成されている。そして、この複数の可動部材HKは、操作部材1の傾倒操作に伴う基体部1dの傾倒動作と連動して傾倒動作する。
【0060】
可動部材HKの第1可動部材H13と第2可動部材H23とは、図6(a)に示すように、支持体2の傾倒軸12eを挟んでそれぞれ設けられており、第1可動部材H13及び第2可動部材H23の一端側が傾倒軸12eに回動可能に遊嵌されて、傾倒軸12eを中心にしてそれぞれが回動するようになっている。そして、操作部材1が一方向(図6(a)に示すY1方向)に傾倒操作された際に、基体部1dの傾倒操作方向(一方向への傾倒操作方向)に傾倒動作する基体部1dの第1押圧部11pにより、第1押圧部11pと対向する第1可動部材H13が押圧され、更に傾倒操作が一方向に継続された際に、第1押圧部11p側(図6(a)に示すY2方向側)と傾倒軸12eを挟んで反対側(図6(a)に示すY1方向側)にある基体部1dの第2押圧部21pにより、第2押圧部21pと対向する第2可動部材H23が押圧されるように構成されている。
【0061】
また、可動部材HKの第3可動部材H33と第4可動部材H43とは、図6(a)に示すように、支持体2の傾倒軸12eを挟んでそれぞれ設けられており、第3可動部材H33及び第4可動部材H43の一端側が傾倒軸12eに回動可能に遊嵌されて、傾倒軸12eを中心にしてそれぞれが回動するようになっている。そして、操作部材1が他方向(図6(a)に示すY2方向)に傾倒操作された際に、基体部1dの傾倒操作方向(他方向への傾倒操作方向)に傾倒動作する基体部1dの第3押圧部31pにより、第3押圧部31pと対向する第3可動部材H33が押圧され、更に傾倒操作が他方向に継続された際に、第3押圧部31p側(図6(a)に示すY2方向側)と傾倒軸12eを挟んで反対側(図11(b)に示すY1方向側)にある基体部1dの第4押圧部41pにより、第4押圧部41pと対向する第4可動部材H43が押圧されるように構成されている。
【0062】
次に、操作装置101の可動側磁性体MMは、鉄等の軟磁性体からなり、図5に示すように、第1可動部材H13に備えられた(一体となった)第1可動側磁性体M14と、第2可動部材H23に備えられた(一体となった)第2可動側磁性体M24と、第3可動部材H33に備えられた(一体となった)第3可動側磁性体M34と、第4可動部材H43に備えられた(一体となった)第4可動側磁性体M44と、から構成されている。そして、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが対をなして、対向側磁性体TM(後述する第1対向側磁性体T14)を間に挟み、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが対をなして、対向側磁性体TM(後述する第2対向側磁性体T24)を間に挟み、操作部材1が基準位置にある場合には、一対の可動側磁性体MM同士が近づけられて配置されていて互いに吸引されている。なお、図6(b)では、可動側磁性体MMと対向側磁性体TMとの間が一定間隔を有しているように図示されているが、この間には、可動側磁性体MMと対向側磁性体TMが直接当接する際に生じる当接音を防止するために、図示していない緩衝部材が可動側磁性体MM側或いは対向側磁性体TM側に設けられている。
【0063】
また、可動側磁性体MM(第1可動側磁性体M14、第2可動側磁性体M24、第3可動側磁性体M34及び第4可動側磁性体M44)は、図5に示すように、全体が矩形で板状形状をしているとともに、可動側磁性体MMの両端側のそれぞれが互いの端面同士が対向するようにして曲げられている。これにより、一対の可動側磁性体MMが対向側磁性体TM(永久磁石)を包み込むような状態となり、対向側磁性体TM(永久磁石)が発生する磁束が一対の可動側磁性体MM間でより閉じ込められることとなる。このことにより、一対の可動側磁性体MM間の吸引力を高めることができる。
【0064】
次に、操作装置101の対向側磁性体TMについて説明する。対向側磁性体TMは、矩形で板状形状の永久磁石からなり、図6(a)に示すように、操作部材1の基体部1dを挟んで、第1可動側磁性体M14(第3可動側磁性体M34)側に配設された第1対向側磁性体T14と、第2可動側磁性体M24(第4可動側磁性体M44)側に配設された第2対向側磁性体T24と、を有して構成されている。
【0065】
また、本発明の第1実施形態では、第1対向側磁性体T14が第1可動側磁性体M14に固定されているとともに、第2対向側磁性体T24が第4可動側磁性体M44に固定されている。これにより、第1可動側磁性体M14の傾倒動作に伴って第1対向側磁性体T14が傾倒動作するとともに、第4可動側磁性体M44の傾倒動作に伴って第2対向側磁性体T24が傾倒動作する。
【0066】
最後に、操作装置101のストッパー部6について説明する。ストッパー部6は、操作部材1が基準位置(基準ポジションP2)から傾倒方向KDに傾倒されて次の複数のポジションに位置する際に、一対の可動側磁性体MMの内、他方の可動側磁性体MMの傾倒動作を止める機能を有している。つまり、本発明の第1実施形態では、ストッパー部6は、支持体2の枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tに設けられている。
【0067】
以下に、図6(a)、図9及び図10に示す模式図を交えながら、操作装置101における傾倒方向KDへの動きについて説明することにより、ストッパー部6の詳細を説明することとする。また、傾倒方向KDに移動する動きについては、基準ポジションP2を基準位置として(図4(b)を参照)、操作者の傾倒操作によって行われる動きについて詳細に説明する。図9は、本発明の第1実施形態の操作装置101における動作を説明する模式図であって、図9(a)は、基準位置の状態の図であり、図9(b)は、一方向(図9に示すY1方向)に傾倒した状態の図であり、図9(c)は、図9(b)より更に一方向に傾倒した状態の図である。図10は、本発明の第1実施形態の操作装置101における動作を説明する模式図であって、図10(a)は、図9(a)と同じ基準位置の状態の図であり、図10(b)は、他方向(図10に示すY2方向)に傾倒した状態の図であり、図10(c)は、図10(b)より更に他方向に傾倒した状態の図である。
【0068】
先ず、傾倒方向KDにおける操作部材1の一方向(図9に示すY1方向)の傾倒動作について説明する。操作部材1が基準ポジションP2の基準位置にある際には、図6(a)に示すように、操作部材1の基体部1dは、Y方向に対して水平が保たれており、この基体部1dと対向した4つの可動部材HK(第1可動部材H13、第2可動部材H23、第3可動部材H33、第4可動部材H43)も水平が保たれている。そして、4つの可動部材HKに備えられた(一体となった)第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34、及び第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44が、それぞれ第1対向側磁性体T14及び第2可動側磁性体M24を間に挟み、近接して対向配設されている。これにより、操作部材1が基準位置(基準ポジションP2)にある場合には、対向側磁性体TMを挟んでそれぞれの可動側磁性体MMとがすべて吸引されて吸着しているので、操作部材1にガタツキが生じないという効果を奏している。
【0069】
次に、操作者により操作部材1が図9(a)に示す基準位置(基準ポジションP2)から一方向(図6(a)に示すY1方向)に傾倒操作されると、傾倒軸12eを回動中心として操作部材1の回動が行われ、傾倒操作側(図9(b)に示すY1方向側)にある基体部1dの第1押圧部11p(図7(b)を参照)が対向する第1可動部材H13を押圧し、第1可動部材H13が下方側に回動するようになる。そして、第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14も回動して一方向に傾倒動作する。
【0070】
一方、第1可動側磁性体M14と対をなす他方の第3可動側磁性体M34は、緩衝部材を介して第1対向側磁性体T14に強く吸着していたが、第3可動側磁性体M34における一方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図9(b)に示すように、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反し、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材1は、基準ポジションP2から前1段ポジションS21(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、基準ポジションP2から前1段ポジションS21に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第1実施形態では、第3可動側磁性体M34の傾倒動作を止めているのは、一方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第3可動側磁性体M34と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部6(説明を分かり易くするためストッパー部6aとする)となっている。
【0071】
更に、操作者により図9(b)に示す位置(前1段ポジションS21)から一方向(Y1方向)への傾倒操作が継続されると、操作部材1の更なる回動が行われ、傾倒操作側とは反対側(図9(b)に示すY2方向側)にある基体部1dの第2押圧部21p(図7(b)を参照)が対向する第2可動部材H23を押圧し、第2可動部材H23が上方側に回動するようになる。そして、第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24も回動して一方向に傾倒動作する。
【0072】
一方、第2可動側磁性体M24と対をなす他方の第4可動側磁性体M44は、緩衝部材を介して第2対向側磁性体T24に強く吸着していたが、第4可動側磁性体M44における一方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図9(c)に示すように、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反し、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材1は、前1段ポジションS21から前2段ポジションS22(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、前1段ポジションS21から前2段ポジションS22に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第1実施形態では、第4可動側磁性体M44の傾倒動作を止めているのは、他方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第4可動側磁性体M44と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部6(説明を分かり易くするためストッパー部6bとする)となっている。
【0073】
以上のように構成された本発明の第1実施形態の操作装置101は、操作部材1が基準位置(基準ポジションP2)から傾倒されて複数のポジションに位置する際には、図9に示すように、各複数のポジションに対応したストッパー部6をそれぞれ有している。具体的には、図4(b)に示す前1段ポジションS21に対応して、ストッパー部6aが設けられ、図4(b)に示す前2段ポジションS22に対応して、ストッパー部6bが設けられている。
【0074】
これにより、例えば基準位置(基準ポジションP2)から次のポジション(前1段ポジションS21)、次のポジション(前1段ポジションS21)から更に次のポジション(前2段ポジションS22)への切り換えに際し、一方の可動側磁性体MMにおける一方向への傾倒動作が継続されるとともに、それぞれに対応したストッパー部6(6a、6b)により他方の可動側磁性体MMの傾倒動作が止められることとなる。このため、各ポジションにおいて、一対の可動側磁性体MM同士が引き剥がされて、お互い離反するようになり、その際の強い吸引状態から弱い吸引状態への変化により、操作者に対して、節度感を与えることができる。このことにより、従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れている操作装置101を提供することができる。
【0075】
更に、永久磁石(対向側磁性体TM)を挟んで一対の可動側磁性体MMを配設して、互いを離反させた構成としたので、最小限(1個)の永久磁石で、非接触での節度感を得られることができる。このため、高価な永久磁石を極力少なくすることができ、操作装置101を安く作製することができる。
【0076】
また、本発明の第1実施形態の操作装置101では、操作部材1が一方向(図9に示すY1方向)に傾倒操作された際に、基体部1dの第1押圧部11pが第1可動部材H13を押圧し、第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14が傾倒動作され、ストッパー部6(6a)が第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34の傾倒動作を止め、更に傾倒操作が一方向(傾倒操作方向)に継続された際に、第2押圧部21pが第2可動部材H23を押圧し、第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24が傾倒動作され、ストッパー部6(6b)が第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44の傾倒動作を止めるように、具体的に構成されている。これにより、傾倒動作している第1可動側磁性体M14とストッパー部6aに止められた第3可動側磁性体M34とが容易に離反して、更に傾倒操作が一方向に継続された際に、傾倒軸12eを挟んで反対側にあり、傾倒動作している第2可動側磁性体M24とストッパー部6bに止められた第4可動側磁性体M44とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジション(前1段ポジションS21及び前2段ポジションS22)に対応して、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とを容易に離反させることができるとともに、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置101を容易に作製することができる。
【0077】
一方、本発明の第1実施形態の操作装置101では、操作部材1の他方向(図6(a)に示すY2方向)の傾倒操作においても、同様な構成を有している。そこで、傾倒方向KDにおける操作部材1の他方向(図10に示すY2方向)の傾倒動作についても説明する。
【0078】
先ず、操作者により操作部材1が図10(a)に示す基準位置(基準ポジションP2)から他方向(図6(a)に示すY2方向)に傾倒操作されると、傾倒軸12eを回動中心として操作部材1の回動が行われ、傾倒操作とは反対側(図10(b)に示すY1方向側)にある基体部1dの第3押圧部31p(図7(b)を参照)が対向する第3可動部材H33を押圧し、第3可動部材H33が上方側に回動するようになる。そして、第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34も回動して他方向に傾倒動作する。
【0079】
一方、第3可動側磁性体M34と対をなす他方の第1可動側磁性体M14は、緩衝部材を介して第1対向側磁性体T14に強く吸着していたが、第1可動側磁性体M14における他方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図10(b)に示すように、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反し、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材1は、基準ポジションP2から後1段ポジションS23(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、基準ポジションP2から後1段ポジションS23に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第1実施形態では、第1可動側磁性体M14の傾倒動作を止めているのは、一方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第1可動側磁性体M14と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部6(説明を分かり易くするためストッパー部6cとする)となっている。
【0080】
更に、操作者により図10(b)に示す位置(後1段ポジションS23)から他方向(Y2方向)への傾倒操作が継続されると、操作部材1の更なる回動が行われ、傾倒操作側(図10(b)に示すY2方向側)にある基体部1dの第4押圧部41p(図7(b)を参照)が対向する第4可動部材H43を押圧し、第4可動部材H43が下方側に回動するようになる。そして、第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44も回動して他方向に傾倒動作する。
【0081】
一方、第4可動側磁性体M44と対をなす他方の第2可動側磁性体M24は、緩衝部材を介して第2対向側磁性体T24に強く吸着していたが、第2可動側磁性体M24における他方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図10(c)に示すように、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反し、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材1は、後1段ポジションS23から後2段ポジションS24(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、後1段ポジションS23から後2段ポジションS24に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第1実施形態では、第2可動側磁性体M24の傾倒動作を止めているのは、他方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第2可動側磁性体M24と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部6(説明を分かり易くするためストッパー部6dとする)となっている。
【0082】
以上のように構成された本発明の第1実施形態の操作装置101は、操作部材1が他方向(図10に示すY2方向)に傾倒操作された際に、基体部1dの第3押圧部31pが第3可動部材H33を押圧し、第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34が傾倒動作され、ストッパー部6(6c)が第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14の傾倒動作を止め、更に傾倒操作が他方向(傾倒操作方向)に継続された際に、第4押圧部41pが第4可動部材H43を押圧し、第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44が傾倒動作され、ストッパー部6(6d)が第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24の傾倒動作を止めるように、具体的に構成されている。これにより、傾倒動作している第3可動側磁性体M34とストッパー部6cに止められた第1可動側磁性体M14とが容易に離反して、更に傾倒操作が他方向に継続された際に、傾倒軸12eを挟んで反対側にあり、傾倒動作している第4可動側磁性体M44とストッパー部6dに止められた第2可動側磁性体M24とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジション(後1段ポジションS23及び後2段ポジションS24)に対応して、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とを容易に離反させることができるとともに、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置101を容易に作製することができる。
【0083】
また、本発明の第1実施形態では、操作部材1をY1方向或いはY2方向に傾倒させて、図9(b)及び図9(c)或いは図10(b)及び図10(c)に示すように、一対の可動側磁性体MM(第1可動側磁性体M14及び第3可動側磁性体M34、第2可動側磁性体M24及び第4可動側磁性体M44)が離反した際に、一対の可動側磁性体MM同士がそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置にそれぞれ配設されている。これにより、例えば各ポジション(前1段ポジションS21、前2段ポジションS22、後1段ポジションS23及び後2段ポジションS24)において、操作者による傾倒操作の力が取り除かれたときに、引き剥がされた一対の可動側磁性体MM同士が互いの吸引力により再び吸引することとなる。このことにより、自動復帰のための復帰部材を使用しなくても、操作部材1を基準位置(基準ポジションP2)に自動復帰させることができる。
【0084】
また、上述した複数の可動側磁性体MM同士の配設位置関係の他に、下記のような配設位置関係にして複数の可動側磁性体MM同士を配設しても良い。つまり、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反してから第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反する迄に、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とをそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設するようにし、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反した際に、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34の間に働く吸引力が消失したとしても、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とをそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設するようにすると良い。これにより、操作者による傾倒操作の力が取り除かれたときに、先ず、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との吸着が行われ、次に、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との吸着が行われて、自動復帰のための復帰部材を使用しなくても、操作部材1を基準位置に自動復帰させることができる。
【0085】
以上のように、本発明の第1実施形態の操作装置101は、図4(a)に示すシフトの配置(シフトパターン)を有した車両用シフト装置500に好適に適用することができる。つまり、本発明の第1実施形態の車両用シフト装置500が各ポジション(前1段ポジションS21、前2段ポジションS22、基準ポジションP2、後1段ポジションS23、後2段ポジションS24)への操作が行えるシフトの配置(シフトパターン)を有しているので、操作装置101は、この車両用シフト装置500に好適に適用することができる。これにより、車両用シフト装置500は、節度感を有したシフト操作を行うことができ、しかも従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れた車両用シフト装置となる。
【0086】
更に、操作装置101の操作部材1が基準位置にある場合には、対向側磁性体TMを挟んで、一対の可動側磁性体MM同士がすべて吸引されて吸着しているので、操作部材1に係合されたシフトノブ50Nが基準位置にある際に、車両が走行中であってもシフトノブ50Nにガタツキが生じなく、車両用シフト装置500に、より一層好適である。
【0087】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態では、操作装置102について説明する。但し、第2実施形態の操作装置102は、第1実施形態の操作装置101に対し、操作部材10の形状が異なるのみで、他の構成要素は同じである。従って、操作部材10と傾倒方向KDにおける操作部材10の傾倒動作についてのみ説明し、第1実施形態と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。図11は、本発明の第2実施形態の操作装置102を説明する図であって、図11(a)は、操作部材10の斜視図であり、図11(b)は、図11(a)をX2側から見た操作部材10の側面図である。図12は、第1実施形態の操作装置101の主要部分を示した図6(a)と比較した側面図である。なお、本発明の第2実施形態では、操作部材10の形状が異なるので、操作部材10が傾倒動作した際に、押圧する可動部材HKが異なり、図6(a)と同じ位置にある可動部材HK及び可動側磁性体MMであっても、操作部材10の押圧に対応した可動部材HK及び可動側磁性体MMとしている。
【0088】
先ず、本発明の第2実施形態の操作装置102の操作部材10は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の合成樹脂材を成形して作製されており、図11に示すように、垂直方向(図11に示すZ方向)に延設された柱状の操作軸1jと、操作軸1jの他端側に設けられ操作軸1jの軸中心が貫く平面に広がる基体部10dと、を有して構成されている。そして、操作部材10の操作軸1jには、車両用シフト装置500のシフトノブ50Nが覆われて配設されている。なお、操作部材10として合成樹脂材を用いたが、これに限るものではなく、例えば、亜鉛(Zn)等の金属材を用いても良い。
【0089】
操作部材10の操作軸1jは、図11に示すように、円柱形状で形成され、基体部10dの一方面から延設されて形成されている。また、操作軸1jは、上方部分(上カバーK1の上面から露出する部分)がシフトノブ50Nに覆われて、シフトノブ50Nと係合されている。なお、操作軸1jとシフトノブ50Nとの係合構造については、一般的に広く用いられる係合構造を適用できるので、詳細な説明は省略する。
【0090】
操作部材10の基体部10dは、図11に示すように、操作軸1jを挟んで左右(図11に示すY1方向及びY2方向)に延設して形成されており、その中央部分には、基体部10dの延設方向(図11に示すY方向)と直交する方向(図11に示すX方向)に貫く貫通孔1hが設けられている。この貫通孔1hには、操作部材10の傾倒動作を可能にする支持体2の傾倒軸12eが挿通されて嵌合されている。そして、操作部材10の傾倒方向KD(図12に示すY方向)への傾倒動作に伴って、基体部10dも連動して傾倒動作を行うように構成されている。
【0091】
また、基体部10dは、操作装置102が組み立てられた際には、図12に示すように、複数の可動部材HKの間に配設されて、基体部10dが傾倒軸12eを軸中心として回動した際には、可動部材HKと当接するように構成されている。そして、基体部10dには、図11(b)に示すように、可動部材HK(第1可動部材H13)に対して平行で対向した第1押圧部11pと、可動部材HK(第2可動部材H23)に対して傾斜して対向した第2押圧部21pと、を有している。この第1押圧部11pと第2押圧部21pとは、傾倒軸12eを挟んで操作軸1jの両側にそれぞれ設けられている。また、本発明の第2実施形態では、可動部材HK(第3可動部材H33)に対して傾斜して対向した第5押圧部51pと、可動部材HK(第4可動部材H43)に対して平行で対向した第6押圧部61pと、を有している。この第5押圧部51pと第6押圧部61pとは、傾倒軸12eを挟んで操作軸1jの両側にそれぞれ設けられている。
【0092】
次に、操作装置102における、傾倒方向KDへの動きについて、図12ないし図14に示す図を交えながら説明する。また、傾倒方向KDに移動する動きについては、この基準ポジションP2を基準位置として(図4(b)を参照)、操作者の傾倒操作によって行われる動きについて詳細に説明する。図13は、本発明の第2実施形態の操作装置102における動作を説明する模式図であって、図13(a)は、基準位置の状態の図であり、図13(b)は、一方向に傾倒した状態の図であり、図13(c)は、図13(b)より更に一方向に傾倒した状態の図である。図14は、本発明の第2実施形態の操作装置102における動作を説明する模式図であって、図14(a)は、基準位置の状態の図であり、図14(b)は、他方向に傾倒した状態の図であり、図14(c)は、図14(b)より更に他方向に傾倒した状態の図である。
【0093】
先ず、傾倒方向KDにおける操作部材10の一方向(図12に示すY1方向)の傾倒動作について説明する。操作部材10が基準ポジションP2の基準位置にある際には、図13に示すように、操作部材10の基体部10dは、Y方向に対して水平が保たれており、この基体部10dと対向した4つの可動部材HK(第1可動部材H13、第2可動部材H23、第3可動部材H33、第4可動部材H43)も水平が保たれている。そして、4つの可動部材HKに備えられた(一体となった)第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34、及び第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44が、それぞれ第1対向側磁性体T14及び第2可動側磁性体M24を間に挟み、近接して対向配設されている。これにより、操作部材10が基準位置(基準ポジションP2)にある場合には、対向側磁性体TMを挟んでそれぞれの可動側磁性体MMとがすべて吸引されて吸着しているので、操作部材10にガタツキが生じないという効果を奏している。
【0094】
次に、操作者により操作部材10が図13(a)に示す基準位置(基準ポジションP2)から一方向(図13に示すY1方向)に傾倒操作されると、傾倒軸12eを回動中心として操作部材10の回動が行われ、傾倒操作側(図13(b)に示すY1方向側)にある基体部10dの第1押圧部11p(図11(b)を参照)が対向する第1可動部材H13を押圧し、第1可動部材H13が下方側に回動するようになる。そして、第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14も回動して一方向に傾倒動作する。
【0095】
一方、第1可動側磁性体M14と対をなす他方の第3可動側磁性体M34は、緩衝部材を介して第1対向側磁性体T14に吸着強く吸着していたが、第3可動側磁性体M34における一方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図13(b)に示すように、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反し、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材10は、基準ポジションP2から前1段ポジションS21(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、基準ポジションP2から前1段ポジションS21に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第2実施形態では、第3可動側磁性体M34の傾倒動作を止めているのは、一方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第3可動側磁性体M34と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部26(説明を分かり易くするためストッパー部26aとする)となっている。
【0096】
更に、操作者により図13(b)に示す位置(前1段ポジションS21)から一方向(Y1方向)への傾倒操作が継続されると、操作部材10の更なる回動が行われ、傾倒操作側とは反対側(図13(b)に示すY2方向側)にある基体部10dの第2押圧部21p(図11(b)を参照)が対向する第2可動部材H23を押圧し、第2可動部材H23が上方側に回動するようになる。そして、第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24も回動して一方向に傾倒動作する。
【0097】
一方、第2可動側磁性体M24と対をなす他方の第4可動側磁性体M44は、緩衝部材を介して第2対向側磁性体T24に強く吸着していたが、第4可動側磁性体M44における一方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図13(c)に示すように、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反し、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材10は、前1段ポジションS21から前2段ポジションS22(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、前1段ポジションS21から前2段ポジションS22に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第2実施形態では、第4可動側磁性体M44の傾倒動作を止めているのは、他方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第4可動側磁性体M44と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部26(説明を分かり易くするためストッパー部26bとする)となっている。
【0098】
以上のように構成された本発明の第2実施形態の操作装置102は、操作部材10が基準位置(基準ポジションP2)から傾倒されて複数のポジションに位置する際には、図13に示すように、各複数のポジションに対応したストッパー部26をそれぞれ有している。具体的には、図4(b)に示す前1段ポジションS21に対応して、ストッパー部26aが設けられ、図4(b)に示す前2段ポジションS22に対応して、ストッパー部26bが設けられている。
【0099】
これにより、例えば基準位置(基準ポジションP2)から次のポジション(前1段ポジションS21)、次のポジション(前1段ポジションS21)から更に次のポジション(前2段ポジションS22)への切り換えに際し、一方の可動側磁性体MMにおける一方向への傾倒動作が継続されるとともに、それぞれに対応したストッパー部26(26a、26b)により他方の可動側磁性体MMの傾倒動作が止められることとなる。このため、各ポジションにおいて、一対の可動側磁性体MM同士が引き剥がされて、お互い離反するようになり、その際の強い吸引状態から弱い吸引状態への変化により、操作者に対して、節度感を与えることができる。このことにより、従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れている操作装置102を提供することができる。
【0100】
更に、永久磁石(対向側磁性体TM)を挟んで一対の可動側磁性体MMを配設して、互いを離反させた構成としたので、最小限(1個)の永久磁石で、非接触での節度感を得られることができる。このため、高価な永久磁石を極力少なくすることができ、操作装置102を安く作製することができる。
【0101】
また、可動部材HKを軟磁性体とし、可動部材HKと可動側磁性体MMとを一体に形成しているので、操作装置102の部品点数を減らすことができるとともに、この部分の薄形化を図ることができる。
【0102】
また、本発明の第2実施形態の操作装置102では、操作部材10が一方向(図13に示すY1方向)に傾倒操作された際に、基体部10dの第1押圧部11pが第1可動部材H13を押圧し、第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14が傾倒動作され、ストッパー部26(26a)が第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34の傾倒動作を止め、更に傾倒操作が一方向(傾倒操作方向)に継続された際に、第2押圧部21pが第2可動部材H23を押圧し、第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24が傾倒動作され、ストッパー部26(26b)が第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44の傾倒動作を止めるように、具体的に構成されている。これにより、傾倒動作している第1可動側磁性体M14とストッパー部26aに止められた第3可動側磁性体M34とが容易に離反して、更に傾倒操作が一方向に継続された際に、傾倒軸12eを挟んで反対側にあり、傾倒動作している第2可動側磁性体M24とストッパー部26bに止められた第4可動側磁性体M44とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジション(前1段ポジションS21及び前2段ポジションS22)に対応して、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とを容易に離反させることができるとともに、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置102を容易に作製することができる。
【0103】
一方、本発明の第2実施形態の操作装置102では、操作部材10の他方向(図12に示すY2方向)の傾倒操作においても、同様な構成を有している。そこで、傾倒方向KDにおける操作部材10の他方向(図14に示すY2方向)の傾倒動作についても説明する。
【0104】
先ず、操作者により操作部材10が図14(a)に示す基準位置(基準ポジションP2)から他方向(図12に示すY2方向)に傾倒操作されると、傾倒軸12eを回動中心として操作部材10の回動が行われ、傾倒操作側(図14(b)に示すY2方向側)にある基体部10dの第6押圧部61p(図11(b)を参照)が対向する第4可動部材H43を押圧し、第4可動部材H43が下方側に回動するようになる。そして、第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44も回動して他方向に傾倒動作する。
【0105】
一方、第4可動側磁性体M44と対をなす他方の第2可動側磁性体M24は、緩衝部材を介して第2対向側磁性体T24に強く吸着していたが、第2可動側磁性体M24における他方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図14(b)に示すように、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反し、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材10は、基準ポジションP2から後1段ポジションS23(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、基準ポジションP2から後1段ポジションS23に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第2実施形態では、第2可動側磁性体M24の傾倒動作を止めているのは、他方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第2可動側磁性体M24と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部26(説明を分かり易くするためストッパー部26cとする)となっている。
【0106】
更に、操作者により図14(b)に示す位置(後1段ポジションS23)から他方向(Y2方向)への傾倒操作が継続されると、操作部材10の更なる回動が行われ、傾倒操作側とは反対側(図14(b)に示すY1方向側)にある基体部10dの第5押圧部51p(図11(b)を参照)が対向する第3可動部材H33を押圧し、第3可動部材H33が上方側に回動するようになる。そして、第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34も回動して他方向に傾倒動作する。
【0107】
一方、第3可動側磁性体M34と対をなす他方の第1可動側磁性体M14は、緩衝部材を介して第1対向側磁性体T14に強く吸着していたが、第1可動側磁性体M14における他方向への傾倒動作が、枠体32に設けられた台座部32dの凸部32tによって止められることとなる。そして、図14(c)に示すように、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反し、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との強い吸引状態から弱い吸引状態へ変化する。その際には、操作部材10は、後1段ポジションS23から後2段ポジションS24(図4(b)を参照)に位置するようになり、操作者に対して、後1段ポジションS23から後2段ポジションS24に移動する際の節度感(クリック感)が得られるようになる。なお、本発明の第2実施形態では、第1可動側磁性体M14の傾倒動作を止めているのは、一方向側に設けられた台座部32dの凸部32t、強いて云うなら第1可動側磁性体M14と対向する凸部32tの面であり、この面がストッパー部26(説明を分かり易くするためストッパー部26dとする)となっている。
【0108】
以上のように構成された本発明の第2実施形態の操作装置102は、操作部材10が他方向(図14に示すY2方向)に傾倒操作された際に、基体部10dの第6押圧部61pが第4可動部材H43を押圧し、第4可動部材H43に備えられた第4可動側磁性体M44が傾倒動作され、ストッパー部26(26c)が第2可動部材H23に備えられた第2可動側磁性体M24の傾倒動作を止め、更に傾倒操作が他方向(傾倒操作方向)に継続された際に、第5押圧部51pが第3可動部材H33を押圧し、第3可動部材H33に備えられた第3可動側磁性体M34が傾倒動作され、ストッパー部26(26d)が第1可動部材H13に備えられた第1可動側磁性体M14の傾倒動作を止めるように、具体的に構成されている。これにより、傾倒動作している第4可動側磁性体M44とストッパー部26cに止められた第2可動側磁性体M24とが容易に離反して、更に傾倒操作が他方向に継続された際に、傾倒軸12eを挟んで反対側にあり、傾倒動作している第3可動側磁性体M34とストッパー部26dに止められた第1可動側磁性体M14とが容易に離反するようになる。このことにより、各ポジション(後1段ポジションS23及び後2段ポジションS24)に対応して、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とを容易に離反させることができるとともに、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とを容易に離反させることができる。従って、節度感を有した操作装置102を容易に作製することができる。
【0109】
また、本発明の第2実施形態では、操作部材10をY1方向或いはY2方向に傾倒させて、図13(b)及び図13(c)或いは図14(b)及び図14(c)に示すように、一対の可動側磁性体MM(第1可動側磁性体M14及び第3可動側磁性体M34、第2可動側磁性体M24及び第4可動側磁性体M44)が離反した際に、一対の可動側磁性体MM同士がそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置にそれぞれ配設されている。これにより、例えば各ポジション(前1段ポジションS21、前2段ポジションS22、後1段ポジションS23及び後2段ポジションS24)において、操作者による傾倒操作の力が取り除かれたときに、引き剥がされた一対の可動側磁性体MM同士が互いの吸引力により再び吸引することとなる。このことにより、自動復帰のための復帰部材を使用しなくても、操作部材10を基準位置(基準ポジションP2)に自動復帰させることができる。
【0110】
また、上述した複数の可動側磁性体MM同士の配設位置関係の他に、下記のような配設位置関係にして複数の可動側磁性体MM同士を配設しても良い。つまり、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とが離反してから第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反する迄に、一対の第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34とをそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設するようにし、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とが離反した際に、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34の間に働く吸引力が消失したとしても、一対の第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44とをそれぞれの間に働く吸引力が消失しない位置に配設するようにすると良い。これにより、操作者による傾倒操作の力が取り除かれたときに、先ず、第2可動側磁性体M24と第4可動側磁性体M44との吸着が行われ、次に、第1可動側磁性体M14と第3可動側磁性体M34との吸着が行われて、自動復帰のための復帰部材を使用しなくても、操作部材10を基準位置に自動復帰させることができる。
【0111】
以上のように構成された本発明の第2実施形態の操作装置102も同様に、図4(a)に示すシフトの配置(シフトパターン)を有した車両用シフト装置500に好適に適用することができる。つまり、本発明の第1実施形態の車両用シフト装置500が各ポジション(前1段ポジションS21、前2段ポジションS22、基準ポジションP2、後1段ポジションS23、後2段ポジションS24)への操作が行えるシフトの配置(シフトパターン)を有しているので、操作装置102は、この車両用シフト装置500に好適に適用することができる。これにより、車両用シフト装置500は、節度感を有したシフト操作を行うことができ、しかも従来例と比較して、節度感を生じさせる部分に摺動機構がないため、耐久性が優れた車両用シフト装置となる。
【0112】
更に、操作装置102の操作部材10が基準位置にある場合には、対向側磁性体TMを挟んで、一対の可動側磁性体MM同士がすべて吸引されて吸着しているので、操作部材10に係合されたシフトノブ50Nが基準位置にある際に、車両が走行中であってもシフトノブ50Nにガタツキが生じなく、車両用シフト装置500に、より一層好適である。
【0113】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
【0114】
<変形例1>
上記第1実施形態では、ストッパー部6を支持体2の枠体32に好適に設ける構成としたが、これに限るものではない。例えば新たな部材を設けて可動側磁性体MMの傾倒動作を止めるようにしても良い。
【0115】
<変形例2>
上記第1実施形態では、可動側磁性体MMのX方向における両端側の端面同士が対向するようにして曲げられている構成としたが、これに限りものではない。例えば、可動側磁性体MMと可動部材HKとを別体で形成した場合は、可動側磁性体MMの(X方向と直交する)Y方向における両端側の端面同士が対向するようにして曲げられている構成としても良い。
【0116】
<変形例3>
上記実施形態では、対向側磁性体TM(第1対向側磁性体T14及び第2対向側磁性体T24)が、一対の可動側磁性体MMの一方である第1可動側磁性体M14と第4可動側磁性体M44のそれぞれに固定される構成としたが、これに限るものではない。対向側磁性体TMは、一対の可動側磁性体MMのいずれか一方に固定されていれば良く、その組合せは任意に決められる。
【0117】
<変形例4>
上記実施形態では、支持体2の傾倒軸12eを好適に軟磁性体で作製したが、これに限るものではない。例えば、非磁性のアルミニウムや銅合金等の金属材でも良いし、非磁性体の合成樹脂材料でも良い。
【0118】
<変形例5>
上記実施形態では、対向側磁性体TM(第1対向側磁性体T14及び第2対向側磁性体T24)の大きさや形状を同じにして、磁界の強さを同じにした構成としたが、左右で違う磁界の強さにしても良い。これにより、傾倒方向KDでの操作感を変えることができる。
【0119】
本発明は上記実施の形態に限定されず、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0120】
1、10 操作部材
1d、10d 基体部
1j 操作軸
11p 第1押圧部
21p 第2押圧部
31p 第3押圧部
41p 第4押圧部
51p 第5押圧部
61p 第6押圧部
2 支持体
12e 傾倒軸
HK 可動部材
H13 第1可動部材
H23 第2可動部材
H33 第3可動部材
H43 第4可動部材
MM 可動側磁性体
M14 第1可動側磁性体
M24 第2可動側磁性体
M34 第3可動側磁性体
M44 第4可動側磁性体
TM 対向側磁性体
T14 第1対向側磁性体
T24 第2対向側磁性体
6、6a、6b、6c、6d、26、26a、26b、26c、26d ストッパー部
101、102 操作装置
50N シフトノブ
50C 制御部
500 車両用シフト装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15