特開2016-218001(P2016-218001A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-218001(P2016-218001A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】火炎検出システム
(51)【国際特許分類】
   G01J 1/42 20060101AFI20161125BHJP
   G01J 1/02 20060101ALI20161125BHJP
【FI】
   G01J1/42 C
   G01J1/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-106032(P2015-106032)
(22)【出願日】2015年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(72)【発明者】
【氏名】森 雷太
【テーマコード(参考)】
2G065
【Fターム(参考)】
2G065AA04
2G065AB05
2G065BC08
2G065BC16
2G065BC28
2G065BC33
2G065BC35
2G065CA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】火炎センサにかかる電気信号のパルスを計測するだけで、容易に受光量を計算で求めることができる火炎検出システムを提供する。
【解決手段】光を検出する火炎センサ1と演算装置3とからなる火炎検出システムであって、演算装置は、火炎センサの駆動をするパルスを生成する印加電圧生成部12と、火炎センサに流れる電気信号を計測する電圧検出部15と、火炎検出センサが有する感度パラメータをあらかじめ記憶する記憶部162と、感度パラメータのうち既知の受光量、パルス幅、および放電確率のパラメータ、並びに、実際のパルス幅と計測した放電回数から得られる放電確率を用いて、当該火炎の受光量を求める中央処理部163とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を検出する火炎センサと演算装置とからなる火炎検出システムであって、
前記演算装置は、
前記火炎センサの駆動をするパルスを生成する印加電圧生成部と、
前記火炎センサに流れる電気信号を計測する電圧検出部と、
前記火炎検出センサが有する感度パラメータをあらかじめ記憶する記憶部と、
当該感度パラメータのうち既知の受光量、パルス幅、および放電確率のパラメータ、並びに、実際のパルス幅と計測した放電回数から得られる放電確率を用いて、当該火炎の受光量を求める中央処理部とを備えることを特徴とする火炎検出システム。
【請求項2】
請求項1に記載の火炎検出システムにおいて、
前記印加電圧生成部は任意の放電確率にするためのパルス幅を算出し、この任意のパルス幅にした前記火炎センサの駆動パルスを生成することを特徴とする火炎検出システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の火炎検出システムにおいて、
火炎センサの周囲温度を測定する温度センサを備えて、その温度により前記火炎の受光量を補正する火炎検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、火炎の有無を検出する火炎検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、燃焼炉等において火炎から放出される紫外線に基づいて火炎の有無を検出することに用いられる電子管が知られている。この電子管は、所定のガスを充填封止した密閉用器と、この密閉容器を貫通する電極支持ピンと、この電極支持ピンにより密閉用器内で互いに平行に支持される2枚の電極とを備えるものである。このような電子管では、電極支持ピンを介して電極間に所定の電圧を印加した状態において、火炎に対向配置された一方の電極に紫外線が照射されると、光電効果によりその電極から電子が放出され、その電子が次々と励起されて他方の電極との間で電子なだれを形成する。このため、電極間のインピーダンスの変化、電極間の電圧の変化、電極間に流れる電流などを計測することにより、火炎の有無を検出することができる。そこで、火炎の有無を検出するための種々の方法が提案されている。
【0003】
従来技術では、電極間に流れる電流を積分し、この積分した値が所定のしきい値以上の場合には火炎有り、そのしきい値に満たない場合には火炎無しと判定する方法が提案されている( 例えば、特許文献1 参照)。しかし、この方法では、電極間に流れる電流を積分しているために消炎したときにも積分時間がかかるので、消炎を検出するまでにも時間を要し、結果として、火炎の有無の検出を迅速に行うことが困難であった。
【0004】
上述したような課題を解決するために、特許文献2にある火炎検出装置は、一対の電極を備えて電極に紫外線が照射されると電極間で電子の放出が生じる電子管と、電極間に周期的に変化する電圧を印加する印加部と、電極間の電圧の時間変化を示す電圧波形を検出する検出部と、電圧波形に基づいて火炎の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とするものである。こうして、電子管が備える電極間の電圧の時間変化を示す電圧波形を検出し、この電圧波形に基づいて火炎の有無を判定するので、積分時間等がかからないので、火炎の有無の検出をより迅速に行うことができる発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−141290号公報
【特許文献2】特開2013−210284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献2にある従来技術では、前記電極間の電圧の時間変化を示す電圧波形をモニタすることが必要であって、その信号波形を観て立ち上がり立下り等を求めるためのアナログ的なシグナルプロセッシングが必要であって、実装化は容易ではなかった。
【0007】
この問題を解決するために、本願発明は火炎センサから流れる電気信号のピーク回数を計測するだけで、一義的に受光量を計算で求めることができることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、光を検出する火炎センサと演算装置とからなる火炎検出システムであって、前記演算装置は、前記火炎センサの駆動をするパルスを生成する印加電圧生成部と、
前記火炎センサに流れる電気信号を計測する電圧検出部と、
前記火炎検出センサが有する感度パラメータをあらかじめ記憶する記憶部と、
当該感度パラメータのうち既知の受光量、パルス幅、および放電確率のパラメータ、並びに、実際のパルス幅と計測した放電回数から得られる放電確率を用いて、当該火炎の受光量を求める中央処理部とを備える火炎検出システムである。
【0009】
さらに本願発明は、前記印加電圧生成部は任意の放電確率にするためのパルス幅を算出し、この任意のパルス幅にした前記火炎センサの駆動パルスを生成することを特徴とする火炎検出システムである。これにより適当な範囲での演算が実現できる。
【0010】
または、本願発明は、火炎センサの周囲温度を測定する温度センサを備えて、その温度により前記火炎の受光量を補正する火炎検出システムであってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本願発明により、あらかじめ記憶した既知パラメータ群と、実際の操作量と計測量を用いたデジタル演算によって、受光量を計算で求めることができるので、簡単かつ迅速に火炎の有無を判断できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願発明の実施の形態にかかる火炎検出システムを示す。
図2】放電波形を説明するための図である。
図3】本願発明の実施の一態様である中央処理部のフローを示す。
図4】本願発明の実施の第二の態様である中央処理部のフローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(1) 本願発明の構成
本願発明の実施の形態にかかる火炎検出システムを図1に示し、その構成を説明する。本実施の形態に係る火炎検出システムは、火炎センサ1 と、外部電源2と、火炎センサ1、および外部電源2 が接続された演算装置3とを備えている。
【0014】
火炎センサ1は、両端部が塞がれた円筒状の外囲器と、この外囲器を貫通する電極ピンと、外囲器内部において電極ピンにより互いに平行に支持された2 枚の電極とを備えた電子管から構成されている。このような電子管は、電極がバーナ等の火炎300を発生させる装置に対向するように配置されている。これにより、電極間に所定の電圧が印加された状態において紫外線が電極に照射されると、光電効果によりその電極から電子が放出され、その電子が次々と励起されて他方の電極との間で電子なだれを形成する。これにより、電極間の電圧、電流、インピーダンスが変化することとなる。
【0015】
外部電源2は、例えば、100[ V ] または200[ V ]の電圧値を有する交流の商用電源からなる。
【0016】
演算装置3は、外部電源2に接続された電源回路11と、この電源回路11に接続された印加電圧生成回路12およびトリガ回路13と、印加電圧生成回路12の出力端12aと、火炎センサ1の下流の電極ピンに接続された分圧抵抗14と、この分圧抵抗14に接続された電圧検出回路15と、この電圧検出回路15およびトリガ回路13が接続されたサンプリング回路16とを備えている。
【0017】
電源回路11は、外部電源2から入力される交流電力を、印加電圧生成回路12およびトリガ回路13に供給するとともに、演算装置3の駆動用の電力を取得する。
【0018】
印加電圧生成回路12は、電源回路11により印加される交流電圧を所定の値まで昇圧させて火炎センサ1に印加する。本実施の形態においては、400[ V ]の電圧が火炎センサ1にパルス状で印加される。
【0019】
トリガ回路13は、電源回路11により印加される交流電圧の所定の値点を検出し、この検出結果をサンプリング回路16に入力する。本実施の形態において、トリガ回路13は、電圧値が最小となる最小値点を検出する。このように交流電圧について所定の値点を検出することにより、その交流電圧の1周期を検出することが可能となる。
【0020】
分圧抵抗14は、火炎センサ1の下流の端子電圧から参照電圧を生成し、電圧検出回路15に入力する。ここで、火炎センサ1の端子電圧は、上述したように400[ V ]という高電圧となっているので、そのまま電圧検出回路15に入力すると電圧検出回路1 5 に大きな負荷がかかることとなる。本実施の形態は、火炎センサ1の端子間電圧の実際の値ではなく、火炎センサ1の端子電圧の時間変化、すなわち単位時間毎の端子間電圧の値のパルス波形の形状に基づいて、火炎の有無を判定するものである。そこで、分圧抵抗14により、火炎センサ1の端子間電圧の変化が表現され、かつ、電圧値が低い参照電圧を生成し、これを電圧検出回路15に入力するようになっている。
【0021】
電圧検出回路15は、分圧抵抗14から入力される参照電圧の電圧値を検出し、サンプリング回路16に入力する。
【0022】
サンプリング回路16は、電圧検出回路15から入力される参照電圧の電圧値と、トリガ回路13から入力されるトリガ時点とに基づいて、火炎の有無を判定する。火炎が発生して火炎センサ1に紫外線が照射されている場合には、紫外線が電極に照射されて光電効果によりその電極から電子が放出され、その電子が次々と励起されて他方の電極との間で電子なだれが形成され、この電子なだれにより電流が急激に増加することにより発光を伴う電子の放出が生じる。そこで、サンプリング回路16は、そのようなパルス状の電圧波形の形状に基づいて受光量を計算で求める。このようなサンプリング回路16は、入力される参照電圧をA/D変換することにより電圧値および電圧波形を生成するA/D変換部161と、A/D変換部161 により生成された電圧値および電圧波形を解析して、後述の演算を行う中央処理部163と、この中央処理部163による受光量に基づいて火炎の有無を判定する判定部164 とを有する。
【0023】
(2)火炎検出の動作
次に、図2 を参照して、本実施の形態に係る火炎検出の概略動作について説明する。
まず、演算装置3は、印加電圧生成回路12により火炎センサ1に対して高電圧を印加する。このような状態において、トリガ回路13は、外部電源2から電源回路11に入力される交流電圧、すなわち、印加電圧生成回路12により火炎センサ1に印加される電圧の値が最小値点から立ち上がりでトリガをかける。
【0024】
印加電圧が最小値点を通過すると、図2に示すような電圧値の時間変化を示す電圧波形が印加される。一例として、0.1[ msec] 毎に電圧値を検出すると、外部電源2の周波数が60[ Hz]とすると1周期が16.7[ msec] であるので、検出される電圧値は一周期では167個サンプルとなり、そのデータが中央処理部162に入力される。
【0025】
本例において、火炎が発生していない場合、火炎センサ1の電極へ印加する電圧波形(端子12a)は、図2の符号aに示すように、正弦波状のなだらかな形状( 以下、「通常波形」と言う。) を有している。一方で、火炎が発生して火炎センサ1 に紫外線が照射されている場合には、図2の符号bに示すように、電圧値が正の極値近傍で立ち下り、この立ち下がった位置が所定時間維持された後に正弦波状に戻る特徴的な形状( 以下、「放電波形」と言う。) を有する。この最大電圧=放電開始電圧のピークを電圧検出回路15でとらえて放電回数の一つに捉えるのが本願発明の特徴の一つである。なお、図2の上部に示す矩形パルスでは、火炎センサ1の駆動をするパルス幅をTで記している。
【0026】
さて、実際の回路構成は直流形式で行うのが相応であるので、電源回路11または印加電圧生成回路12はAC/DC変換器を内蔵し、そのDC電圧出力を火炎センサ1に印加するようにする。そして、次の順序で放電確率を求める。
1.中央処理部163から幅Tに制御された矩形のトリガが印加電圧生成回路12にかかると、トリガに同期して印加電圧が火炎センサ1に印加される。
2.火炎センサ1が放電しない場合、火炎センサ1に電流は流れず、その下流の抵抗14はグランドに接続されているため電圧が発生しない。
3.火炎センサ1が放電した場合、火炎センサ1に電流が流れて、抵抗14の両端に電位差が発生する。
4.火炎センサ1の下流に電圧が発生したか否かを電圧検出回路15にて検出する。
5.中央処理部163は印加電圧生成回路12に送った矩形トリガの数と、電圧検出回路15が所定の電圧を検出した回数から放電確率を計算する。
【0027】
(3)本願発明の基本原理
光電効果を利用した火炎検出システムは、次の動作原理に従って受光量が求まるので、その原理を説明する。
【0028】
光電センサに光子が1個衝突したときに放電する確率をPとして、光子が2個衝突したときに放電する確率Pを考える。Pは1個目の光子でも2個目の光子でも放電しない確率の逆になるので、PとPの関係は数式1に表される。
【数1】
【0029】
一般に、n個の光子が当たったときに放電する確率とm個の光子が当たったときに放電する確率を、それぞれP,Pとすると、数式1と同様に数式2と数式3が成り立つ。
【数2】
【数3】
【0030】
数式2と数式3から、PとPの関係として、数式4から数式6が導ける。
【数4】
【数5】
【数6】
【0031】
そして、単位時間当たりに電極に飛来してくる光子数をE、放電開始電圧以上の電圧を印加する時間(以下「パルス幅」と呼ぶ)をTとすると、電圧印加一回あたりに電極に衝突する光子数はE*Tで表される。
【0032】
よって、同一の火炎センサをある条件Aと別の条件Bで動作させた際の、E,T,および確率Pの関係は数式7の通りとなる。さらに、ここで、基準とする光子数をE,と定め、Q=E/Eとすると、数式8が導かれる。このQを受光量と呼ぶことにする。条件ごとの受光量はQA、である。
【数7】
【数8】
【実施例】
【0033】
次に、本願発明の主要部をなす受光量演算フローを中央処理部163の動作で説明する。なお、中央処理部163はCPUで構成される。
【0034】
<実施例1>
図3のフローに基づき説明する(図中ステップをSnnと呼ぶ)。
中央処理部163は火炎センサ1をパルス電圧で駆動し、火炎センサ1の駆動結果から火炎の受光量を算出すステップで成り立つものである。
・所定のトリガを受けてスタートする(S00)。
・火炎センサの駆動は印加電圧生成回路12を動作させ、ある幅の矩形パルスTで放電開始電圧以上の電圧を火炎センサ1に対して印加する(S01)。
・ある回数繰り返して、パルスTを火炎センサ1に加えることで、火炎センサ1が放電した回数を、電圧検出回路15を通じて得られた信号によって、カウントする(S02)。
・放電した回数と加えたパルス数から放電確率Pを算出する(S03)。
・放電確率から受光量を算出する(S04)。なお、放電確率が0又は1以外であった場合は下記の数式10によりデジタル演算で求める。
・放電確率が0の場合は受光量0とする。1の場合は対象外とする(S05)。
【0035】
【数9】
【数10】
【0036】
上の数式9、10では、ある動作条件での受光量Q、そのときのパルス幅Tにおける放電確率Pが既知であるとする。これは、例えば火炎センサ1の出荷検査において、定められた受光量とパルス幅における放電確率を測定しておいて、それを記憶部162に記憶されているものである。
【0037】
このとき、受光量Q、パルス幅T、放電確率Pの関係は数式9で求められるので、このようにQ,T,Pを火炎センサ1の感度パラメータと称する。
今、Q,T,Pが既知で記憶されている。パルス幅Tは実際に中央処理部163が印加電圧生成回路12から出力するパルス幅なので既知数であり、実際に複数回のパルスを与えて、その時の放電回数を数えて放電確率Pを求めればよい。そうすれば、未知数である受光量Qは数式10から一義的に算出することができる。
【0038】
さらに、第二の実施例を、以下に説明する。この例は、前記印加電圧生成部は任意の放電確率にするためのパルス幅を算出し、この任意のパルス幅にした前記火炎センサの駆動パルスを生成することを特徴とする火炎検出システムである。すなわち、パルス幅を調整することで、光量の測定可能範囲を広げることができる。
【0039】
<実施例2>
上述の数式8における条件Aにおいて、パルス幅Tおよび放電確率Pが既知とする。ある受光量においてパルス幅Tで複数回火炎センサ1を起動して放電確率がPである。このとき、次のパルスを印加するとき(これを条件Cとする)に、放電確率を任意の値Pに調整したいとする。すると、条件Aと条件Cの関係は数式11のとおりである。ただし、受光量Qは変わらないと仮定する。変形して数式12も求まる。
【数11】
【数12】
【0040】
数式12から、条件Cにおいて設定するべきパルス幅Tcが算出できる。次の複数回パルスTにおける放電確率を任意の(最適な)値Pに調整できる。これによって、放電確率Pを任意の値に調整して、そのことにより同一の受光量Qを求めることができ、最適の動作条件が期待できるのである。
【0041】
図4のフローに基づき述べる(図中ステップをSnnと呼ぶ)
本調整ロジックは、実施例1の受光量演算とは非同期で動作するが、中央処理部163が実行することに変わりはない。
・調整処理をスタートする(S10)。
・調整したい所望の放電確率Pcを設定する(S11)。
・記憶部162から既知のパルス幅Tと放電確率Pの感度パラメータを取得する(S12)。
・設定するべきパルス幅Tcを数式12から算出する(S13)。
・パルス幅Tcを設定するべく、実施例1にある受光量算出のメインルーチンにタスク間通信または記憶部手段などによってそのパラメータを引き渡す(S14)。
【0042】
なお、実際の受光量を求めるメインルーチンをパルス幅Tcで実行した結果、放電確率が正確にはPcにならなかったとしても、実施例1にある通りの受光量算出過程により、数式10によって放電確率Pであった受光量Qが求まることは言うまでもない。
【0043】
<そのほかの実施例>
火炎センサの周囲温度を測定する温度センサを備えて、その温度により前記火炎の受光量を補正する火炎検出システムが考えられる。感度パラメータを準備したときの周囲温度から現場に差異があった場合の補正機能である。これは、火炎センサ1の感度パラメータに温度特性が含まれ、受光量演算において温度特性も考慮する必要があるからである。
【0044】
この場合火炎検出システムは、図1に示す実施の形態1に係る火炎検出システムに温度センサを追加したものでよい(図示省略)。温度センサは、火炎センサ1の設置環境における温度を計測するものである。この温度センサによる計測結果は、中央処理部163に出力される。そして、取得した感度パラメータ及び温度センサにより計測された温度を基に、同等の火炎が存在する場合に受光量が同等になるように動作を補正するのである。なお、温度センサは火炎センサ1に内蔵されていてもよいし、火炎センサ1とは別体に設けられても構わない。
【0045】
その他の実施例として、火炎センサ1に有効電極面積の概念を持ち込むこともよい。そうすれば、有効電極面積で受光量を除することで、火炎300の明るさを算出することができる。なお、有効電極面積とは火炎センサ1の電極面積のうち光が当たっている面積を意味するので、火炎センサ1に固有のパラメータである。
【産業上の利用可能性】
【0046】
その他、種々の変形実施は可能である。本例では触れなかったが、火炎センサ1の外囲部にシャッター機能を設けて疑似火炎を検出するタイプの火炎検出システムに利用することも可能である。
そのような、設計事項的な変形を行ったとしても、本願発明の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0047】
1 火炎センサ
2 外部電源
3 演算装置
11 電源回路
12 印加電圧生成回路
13 トリガ回路
14 分圧抵抗
15 電圧検出回路
16 サンプリング回路
161 A/D変換部
162 記憶部
163 中央処理部
164 判定部
300 バーナ火炎

図1
図2
図3
図4