(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-218068(P2016-218068A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】取付支持体上にMECSデバイスを備えたコンポーネント
(51)【国際特許分類】
G01N 27/409 20060101AFI20161125BHJP
【FI】
G01N27/409 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-102520(P2016-102520)
(22)【出願日】2016年5月23日
(31)【優先権主張番号】10 2015 209 267.4
(32)【優先日】2015年5月21日
(33)【優先権主張国】DE
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ハラルト ギュンシェル
(72)【発明者】
【氏名】ローター ディール
(72)【発明者】
【氏名】ゲアハート シュナイダー
(72)【発明者】
【氏名】ローラント ギュンシェル
【テーマコード(参考)】
2G004
【Fターム(参考)】
2G004BB04
2G004BD04
2G004BM07
2G004BM10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】極めて頑強で、高温安定性を有し且つ媒体に対する耐性を有するコンポーネントを具現化可能とするMECSデバイスの構造及び接続技術を提供する。
【解決手段】コンポーネント100には、ダイヤフラム構造体11を備えたMECSデバイス10が含まれ、ダイヤフラム構造体は、デバイスの基板110上の層構造体に形成され、基板裏面において開口部を覆っている。コンポーネントは、基板上にMECSデバイスを取り付けるため及び電気的に接触接続するための支持体をさらに有する。MECSデバイスをフリップチップ技術で支持体110上に接合して、接続領域においてMECSデバイスの上面と支持体表面との間に気密の機械的な接合が形成され、これによりコンタクトパット14においてMECSデバイスと支持体との間に電気接続部17が形成されるようにする。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ダイヤフラム(11)を備えたマイクロ電気化学センサ(MECS)デバイス(10)であって、前記ダイヤフラム(11)が、当該デバイスの基板における層構造体に形成されており且つ前記基板裏面における開口部(12)を覆っている、マイクロ電気化学センサデバイス(10)と、
・アプリケーションプリント基板上での前記MECSデバイス(10)の取り付け及び電気的な接触接続のための支持体(110)と、
を少なくとも備えている、コンポーネント(100)において、
前記MECSデバイス(10)をフリップチップ技術で前記支持体(110)上に接合して、少なくとも1つの接続領域(15,16)において前記MECSデバイス(10)の上面と前記支持体表面との間に気密の機械的な接続が形成され、これにより、少なくとも1つのコンタクト領域において前記MECSデバイス(10)と前記支持体(110)との間に電気接続部(17)が形成されるようにする、
ことを特徴とするコンポーネント(100)。
【請求項2】
少なくとも1つの接続領域(15,16)は、周縁を描き且つ閉じられており、前記ダイヤフラム(11)及び前記少なくとも1つのコンタクト領域(17)を取り囲む、
請求項1に記載のコンポーネント(100)。
【請求項3】
前記MECSデバイス(10)の前記ダイヤフラム(11)と前記支持体(110)との間に空洞(18)が設けられており、
前記空洞(18)は、前記MECSデバイス(10)と前記支持体(110)との間の接合接続部(15)によって気密に閉鎖されており、且つ、前記空洞(18)内に基準ガスが存在する、
請求項1又は2に記載のコンポーネント(100)。
【請求項4】
前記MECSデバイス(10)の基板材料の熱膨張係数及び前記支持体(110)の熱膨張係数は、互いに適合するように調整されている、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項5】
前記支持体(110)は、接合可能なガラスセラミック表面、シリコン表面又は酸化シリコン表面を備えた多層セラミックプリント基板であり、
前記支持体(110)の前記層構造体には、複数の導体路(113)及び/又はスルーコンタクトが含まれている、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項6】
前記接続領域における前記機械的な接続(15,16)は、陽極ボンディング又はシリコン直接接合によって作製される、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項7】
前記コンタクト領域における前記電気接続部(17)は、高融点はんだを使用して又は導電性接着剤又は圧膜導電性ペーストを用いて、熱圧着又は超音波ボンディングによって作製される、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項8】
前記MECSデバイスの露出した裏面及び/又は前記支持体の露出した表面には、パッシベーション層、撥水性の層及び/又は付着防止層が被着されている、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項9】
前記MECSデバイス(10)は、ジルコニアダイヤフラムを備えたマイクロラムダセンサである、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのマイクロ電気化学センサ(MECS:microelectrochemical sensor)デバイス及びアプリケーションプリント基板上にこのMECSデバイスを取り付けて電気的に接触接続するための支持体を含むコンポーネントに関する。MECSデバイスの層構造体には、デバイス基板の裏面における開口部を覆うダイヤフラムが形成される。
【背景技術】
【0002】
MECSデバイスは、例えば、自動車分野におけるガスセンサにおいて使用されるが、自動車とは別の応用分野にも使用される。比較的重要であるのは、内燃機関及び暖房設備の排ガス流における酸素濃度を測定するラムダセンサとしてMECSデバイスを使用することである。これらのケースではMECSデバイスは一般的に極めて高い温度及び化学的に極めて侵食性の高い測定環境に曝される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明によって提案されるのは、極めて頑強であり、高温安定性を有し、且つ、媒体に対する耐性を有するコンポーネントが具現化できるようにする、MECSデバイスの構造及び接続技術(AVT:Aufbau- und Verbindungstechnik)である。
【0004】
これは、本発明により、MECSデバイスを支持体上にフリップチップ技術で接合して、少なくとも接続領域においてMECSデバイスの上面と支持体表面との間で気密の機械的な接続が形成され、これにより、少なくとも1つのコンタクト領域においてMECSデバイスと支持体との間に電気的な接続が形成されるようにすることによって達成される。
【0005】
本発明に係る構造及び接続技術では、測定媒体が、MECSデバイスの裏面乃至MECSデバイスのダイヤフラムの裏面に作用するのに対し、MECSデバイスの前面の複数の領域は少なくとも、支持体の上記接合により、測定媒体とは全く接触接続せず、又は、測定環境の不都合な影響に対して少なくとも十分に保護されるようになる。さらに、MECSデバイスと支持体との間の接合により、支持体表面の複数の領域も測定媒体から遮断される。
【0006】
MECSデバイスと支持体との間の気密の接合接続部のレイアウトにより、測定媒体から完全に分離される、MECS前面及び支持体前面の複数の表面領域が画定される。これにより、MECS側において、測定値検出のための回路素子を備えたダイヤフラム領域を所期のように保護することができる。さらに、電気的接続部としても機能する、MECSデバイスと支持体との間の接合箇所も測定媒体から遮断されると有利である。このためには、周縁を描き且つ閉じられるように少なくとも1つの接続領域を設計し、この接続領域が、ダイヤフラム及び少なくとも1つのコンタクト領域を取り囲むようにする。支持体を相応にレイアウトすれば、これにより、例えば支持体に組み込まれる評価回路の複数の回路コンポーネントも測定媒体から保護することができる。
【0007】
本発明の有利な一実施形態では、MECSデバイスの基板材料の熱膨張係数及び支持体の基板材料の熱膨張係数は互いに適合するように調整される。これにより、コンポーネント構造において、熱によって発生し且つ測定値に誤差を生じさせる機械的な応力を回避することができる。このことは特に、高温の応用において大きな役割を果たす。
【0008】
本発明に係る構造及び接続技術に対する前提となるのは、次のような支持基板である。即ち、接合方法においてMECS表面と気密に接合することができ、且つ、MECSデバイスの電気的な接触接続のために埋め込まれた複数の導体路又はコンタクトパッド及びスルーコンタクトの具現化を可能にする支持基板である。支持基板として特に好適であるのは、接合可能な表面を備えた多層セラミックプリント基板である。シリコン技術において具現化されるMECSデバイスに対し、これは、ガラスセラミック表面、シリコン表面、酸化シリコン表面とすることができる。第1に、このような支持体の熱膨張係数は、MECSデバイスの熱膨張係数に極めて良好に適合させることができる。第2に、極めて容易に、導体路及び/又はスルーコンタクトをこのような支持体の層構造体に組み込むことができる。支持体表面とMECS表面との間の気密の機械的な接続は、この場合、陽極ボンディング又はシリコン(Si)直接接合によって簡単に作製することができる。Si直接接合では、表面層の材料に応じて、Si・Si接続又はSiO
2・SiO
2接続が形成される。
【0009】
しかしながら、支持基板として、例えばシリコンウェーハ、窒化シリコン支持体又はコーディエライトセラミック支持体のような、適合された熱膨張係数及び接合可能な表面を備えた処理済み半導体ウェーハを使用することも可能である。
【0010】
有利には、コンタクト領域における電気接続部は、高融点はんだ、導電性接着剤又は圧膜導電性ペーストを使用して熱圧着によって作製される。この場合に、この機械的及び電気的な接続部は、1プロセスステップで形成することができる。
【0011】
特に、侵食性の測定環境における使用に対して有利であることが判明したのは、MECSデバイスの露出した裏面及び/又は支持体の露出した表面も保護する場合である。このためには、コンポーネント表面のこれらの領域に、例えば、ゾルゲル層のようなパッシベーション層を腐食保護として施すか、又は、熱衝撃保護を高めるための撥水性の層及び/又は測定環境からの堆積物を回避するための付着防止層を施すことができる。
【0012】
本発明に係る構造及び接続技術により、MECSデバイスのダイヤフラムと、支持体との間に気密に閉鎖された空洞を実現することができる。この空洞には基準ガスを閉じ込めることができ、このことは、例えばジルコニウムダイヤフラムを備えたラムダセンサのようないくつかの適用分野に対して有利であることが判明している。このようなコンポーネントの構造を以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
既に上で論じたように、本発明の教示を有利に構成して発展させるのには種々の選択肢がある。これについては、一方では、従属請求項を、他方では、図面に基づく本発明の実施例の以下の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1a】MECSデバイス10の一領域における、本発明のコンポーネント100の概略断面図である。
【
図1b】コンポーネント100が取り付けられた支持体110の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここで説明するコンポーネント100には、マイクロラムダセンサとして構成されているMECSデバイス10と、このラムダセンサ用の評価回路を備えたASICデバイス20とが含まれている。2つのデバイス10及び20は、1つの支持体110上に取り付けられており、この支持体を介して、アプリケーションプリント基板にコンポーネント100を取り付けて電気的に接触接続させることができる。支持体110のレイアウト及び支持体110上のデバイス10及び20の配置については、
図1bに関連して詳細に説明する。
【0016】
図1aには、MECSデバイス10の領域におけるコンポーネント100の構造及び接続が示されている。このMECSデバイスは、シリコンチップであり、その層構造体内には、ダイヤフラム構造体11が形成されている。このダイヤフラム構造体は、蜂の巣状に繋がっているSiN六角形からなり、これらのSiN六角形により、ジルコニアダイヤフラム用のフレーム構造が形成されている。ダイヤフラム構造体11は、白金によってコーティングされており、デバイス裏面において開口部12を覆っている。
【0017】
ダイヤフラム構造体11は、デバイス前面においてまた(ここでは同様に白金からなる)複数の導体路13を介して、複数の端子パッド14に電気的に接触接続しており、これらの導体路は、MECSデバイス10の層構造体内に埋め込まれている。
【0018】
本発明では、MECSデバイス10はフリップチップ技術で、即ち、フェースダウンで支持体110に接合されており、気密の機械的な接続部であると共に電気的な接続部が、MECSデバイス10と支持体110との間に作製されている。
【0019】
支持体110は、ここで説明している実施例において、導体路113が埋め込まれた多層セラミックプリント基板である。このようなプリント基板は、例えば、圧膜技術によって作製される。個々の層に対して適切に材料を選択することにより、プリント基板110の熱膨張係数を、載置すべきデバイス10,20の熱膨張係数に、特にMECSデバイス10の熱膨張係数に極めて良好に適合させることができる。この製造方法において、導体路113は、スクリーン又はテンプレート印刷マスクによってプリント基板110の1つの層上に印刷され、引き続いてガラスセラミックペーストによって重ね印刷される。ここでは第1に、MECSデバイス10における端子パッド14を接触接続させるための、後に端子パッド114になる複数の領域が残存させられており、第2に、MECSデバイス10のダイヤフラム11の下に1つの領域が残存させられているため、支持体110に取り付けた後にも、これらの領域は両側が開放されている。ガラスセラミックペーストによって重ね印刷するのとは択一的に、複数の導体路113を、次に積層される、対応する凹部を有するガラスセラミックシートで覆うことも可能である。この層構造体は、次に圧力下で焼成されて、焼成収縮によって横方向のサイズが小さく維持される。その後、支持体基板110はさらに、接合過程のために平坦化され、これは例えば研磨によって行われる。
【0020】
図1aに示したコンポーネント100の場合、気密の機械的な接続部15及び16も、MECSデバイス10と支持体110との間の電気的な接続部17も、共に1つのプロセスステップで作製される。このプロセスステップには、気密の機械的な接続部15及び16用の陽極ボンディング及びシリコン直接接合の他に、電気接続部17用の熱圧着乃至超音波ボンディングも含まれている。
【0021】
ダイヤフラム構造体11を取り込んで第1のリング状接続領域15が形成され、このリング状接続領域により、ダイヤフラム構造体11と支持体110との間の空洞18が気密に閉鎖される。この空洞18には、ラムダセンサ測定用の基準ガスとして酸素が含まれている。この接合接続部15は、リング状の高濃度にドーピングされたシリコン領域又はMECS表面内乃至表面上のリング状の白金コーティングと、支持体表面との間に作製される。
【0022】
MECSデバイス10の外側の縁部領域には、陽極ボンディングにより、第2のリング状の閉鎖された接続領域16が形成されている。この接続領域は、ダイヤフラム構造体11だけではなく、電気接続部17も包囲しており、この電気接続部17は、ここでははんだバンプの形態で、例えばAu,Pt,Pd,Ag及び/又はNiからなる耐熱性の合金から具現化される。これらのはんだバンプは、支持体110上にMECSデバイス10を取り付ける前に、MECSデバイス10の金属化されたコンタクトパッド14に、及び/又は、支持体110のコンタクトパッド114に被着される。選択的には、電気接続部17を導電性接着剤又は圧膜導電性ペーストの形態で実現することも可能であり、これらは、MECSデバイス10を取り付ける前に印刷又は分配することによって支持体表面上に被着される。気密の2つのリング状接合接続部15及び16により、MECSデバイス10と支持体110との間で複数の電気接続部17が封入されるため、これらは、一方では、空洞18内の酸化性の酸化基準ガスに対して保護され、他方では、ラムダセンサの侵食性の測定環境に対して保護される。
【0023】
ここで示した構造には、任意選択肢として、MECS基板の露出した裏面上及び露出した支持体表面上にさらに付着防止層を塗布することができ、これによって、測定環境からのこのコンポーネントへの堆積物の量を可能な限り少なく維持する、及び/又は、凍結の作用を低減する。高温の応用に好適であるのは、例えば、SiC又はSiNからなる付着防止層である。使用箇所の温度が低い場合、シラン処理も対象になる。
【0024】
図1bに示した、コンポーネント100を取り付けた支持体110の平面図から分かるのは、ここでは、支持体110のレイアウトにおいて、空間的に互いに離隔され、これによって熱的に分離された、デバイス10及び20用の2つの取付領域111及び112が設けられていることである。取付領域111及び112は、埋め込まれた導体路113によって電気的に互いに接続されている。いわゆる低温領域にASICデバイス20が取り付けられており、ボンディングワイヤ21により、一方では、導体路113に接続されており、他方では、コンポーネント100の外部の電気的な接触接続のために電気端子115に接続されている。ボンディングワイヤ21を有するASICデバイス20を保護するために、この支持体領域には、例えばモールドペーストを完全に注ぎ込んで、接続プラグ又はケーブルを取り付けることができる。
【0025】
支持体110の反対側には、MECSデバイス10用の取付領域112を有する、いわゆる高温領域が設けられている。その取り付け及び電気的な接触接続は、上で
図1aに関連して詳細に説明した。高温の支持体領域における上記構造及び接続技術に起因して、本発明に係るコンポーネント100は、内燃機関の排ガス流のような高温領域及び侵食性の測定環境における使用にも好適である。
【手続補正書】
【提出日】2016年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・ダイヤフラム(11)を備えたマイクロ電気化学センサ(MECS)デバイス(10)であって、前記ダイヤフラム(11)が、当該MECSデバイスの基板における層構造体に形成されており且つ前記基板裏面における開口部(12)を覆っている、マイクロ電気化学センサデバイス(10)と、
・アプリケーションプリント基板上での前記MECSデバイス(10)の取り付け及び電気的な接触接続のための支持体(110)と、
を少なくとも備えている、コンポーネント(100)において、
前記MECSデバイス(10)が前記支持体(110)上に接合されており、少なくとも1つの接続領域(15,16)において前記MECSデバイス(10)の上面と前記支持体表面との間に気密の機械的な接続が形成されており、少なくとも1つのコンタクト領域において前記MECSデバイス(10)と前記支持体(110)との間に電気接続部(17)が形成されている、
ことを特徴とするコンポーネント(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの接続領域(15,16)は、閉じた周縁を有しており、前記ダイヤフラム(11)及び前記少なくとも1つのコンタクト領域(17)を取り囲む、
請求項1に記載のコンポーネント(100)。
【請求項3】
前記MECSデバイス(10)の前記ダイヤフラム(11)と前記支持体(110)との間に空洞(18)が設けられており、
前記空洞(18)は、前記MECSデバイス(10)と前記支持体(110)との間の前記少なくとも1つの接続領域(15,16)によって気密に閉鎖されており、且つ、前記空洞(18)内に基準ガスが存在する、
請求項1又は2に記載のコンポーネント(100)。
【請求項4】
前記MECSデバイス(10)の基板材料の熱膨張係数及び前記支持体(110)の熱膨張係数は、互いに適合するように調整されている、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項5】
前記支持体(110)は、接合可能なガラスセラミック表面、シリコン表面又は酸化シリコン表面を備えた多層セラミックプリント基板であり、
前記支持体(110)の前記層構造体には、複数の導体路(113)及びスルーコンタクトのうちの少なくとも1つが含まれている、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの接続領域(15,16)における前記機械的な接続は、陽極ボンディング又はシリコン直接接合である、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項7】
前記コンタクト領域における前記電気接続部(17)は、高融点はんだ又は導電性接着剤又は圧膜導電性ペーストを含む、熱圧着又は超音波ボンディング接続部である、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項8】
前記MECSデバイスの露出した裏面及び前記支持体の露出した表面のうちの少なくとも一方には、パッシベーション層、撥水性の層及び付着防止層のうちの少なくとも1つが被着されている、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。
【請求項9】
前記MECSデバイス(10)は、ジルコニアダイヤフラムを備えたマイクロラムダセンサである、
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンポーネント(100)。