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特開2016-218329広告媒体管理制御装置、広告媒体管理制御システム、広告媒体管理制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-218329(P2016-218329A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】広告媒体管理制御装置、広告媒体管理制御システム、広告媒体管理制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09F 19/00 20060101AFI20161125BHJP
【FI】
   G09F19/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-105015(P2015-105015)
(22)【出願日】2015年5月22日
(71)【出願人】
【識別番号】515139156
【氏名又は名称】明星 秀隆
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】明星 秀隆
(57)【要約】
【課題】大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらす。
【解決手段】空港施設50を含む大規模施設に存在する多数の自動ドアユニット10に設置される多数の防護柵16を総合的に管理するようにした。広告元(広告主)が希望する配置位置の集中度合いと価格との関係を案内し、空いている防護柵16の配置位置を提供するといった、分散化が可能となり、各出入口56の自動ドアユニット10に必然的に設けられる防護柵16を有効利用することができる。大型の空港施設56(ハブ空港等)においては、安全性の面から合計200台以上(以下、「多数」という)の防護柵16が必須とされる場合がある。多数の防護柵16を総合的に管理することで、以下の作用効果を得ることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御装置であって、
前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶された記憶手段と、
広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、前記記憶手段に記憶されたデータベースを更新する更新手段と、
を有する広告媒体管理制御装置。
【請求項2】
前記防護柵に、当該防護柵のそれぞれを特定する識別符号が付与され、
前記防護柵の位置が、前記識別符号で管理されることを特徴とする請求項1記載の広告媒体管理制御装置。
【請求項3】
前記識別符号が、携帯通信端末の識別符号読取機能によって読取可能な状態で、それぞれの防護柵に表記されており、
前記携帯通信端末から前記広告元へのアクセスによって、広告元から前記防護柵に設けられた広告媒体に関するサービスが提供されることを特徴とする請求項2記載の広告媒体管理制御装置。
【請求項4】
前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する通知手段と、
前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記更新手段による更新の可否を判定する判定手段と、
をさらに有する請求項1〜請求項3の何れか1項記載の広告媒体管理制御装置。
【請求項5】
施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御装置と、
広告元に設けられ、前記広告媒体に基づく顧客サービスを提供する広告元サーバーと、
を備えた広告媒体管理制御システムであって、
前記広告媒体管理制御装置が、
前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶された記憶手段と、
広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、前記記憶手段に記憶されたデータベースを更新する更新手段と、
前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する通知手段と、
前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記更新手段による更新の可否を判定する判定手段と、を有し、
前記広告元サーバーが、
広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求を指示する指示手段と、
前記広告媒体管理制御装置から受けた配置プランの通知に対して認否情報を返信する返信手段と、を有する、
広告媒体管理制御システム。
【請求項6】
施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御プログラムであって、
前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースを記憶しておき、
広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求に基づいて、前記データベースを更新するとき、
前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知し、
前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記データベースの更新の可否を判定することを、
コンピュータに実行させる広告媒体管理制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアの防護柵に付加された広告用パネルに設ける広告媒体を管理する広告媒体管理制御装置、広告媒体管理制御システム、広告媒体管理制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
空港やショッピングモール等の大規模施設には、多数の出入口が設けられ、この出入口のほとんどは、自動ドアである。
【0003】
また、大規模施設の自動ドアは、スライドする開閉扉及びこれに隣接する所謂嵌め殺しの壁体で構成され、これらは透明板材(ガラス板やアクリル板等)で構成されており、出入口に開放感をもたらしている。
【0004】
開閉扉は、開口部を閉鎖する位置(閉止状態)と開口部を開放する位置(開放状態)との間をスライドするため、特に、開放する際に、開閉扉と開口部を出入する顧客や物が衝突することを防止するため、壁体に対峙するように防護柵が取り付けられている。
【0005】
壁体と防護柵とにより、所謂戸袋が形成され、開口部を開放する位置の開閉扉は、安全に戸袋に収容される。
【0006】
特許文献1には、自動ドアの嵌殺し戸(壁体)と対峙させて設置される防護柵において、防護柵は、外周の額縁を支持するフレームの内側に発光パネルを配置し、発光パネルは、額縁の少なくとも相対向する二辺内に所定間隔でLEDからなる光源を多数配置するとともに、導光パネルに表示板を積層して額縁にて包囲してなり、この発光パネルの光源からの光を導光パネルの辺部から入射して導光パネルの表示板面を発光表示させるようにすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3151738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1の表示機能を持つ防護柵は、単品での広告媒体の設置は確立されているものの、大規模施設における多数の自動ドアに設置された複数の防護柵の位置等を相互に関連付けて、当該防護柵に設けた広告媒体を総合的に活用するには至っておらず、広告効果が十分に発揮されていない。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらすことができる広告媒体管理制御装置、広告媒体管理制御システム、広告媒体管理制御プログラムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御装置であって、前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶された記憶手段と、広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、前記記憶手段に記憶されたデータベースを更新する更新手段と、を有している。
【0011】
本発明によれば、記憶手段には、防護柵の位置と、広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶されている。
【0012】
更新手段では、広告元から広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、記憶手段に記憶されたデータベースを更新する。
【0013】
このため、例えば、大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらすことができる。
【0014】
本発明において、前記防護柵に、当該防護柵のそれぞれを特定する識別符号が付与され、前記防護柵の位置が、前記識別符号で管理されることを特徴としている。
【0015】
防護柵の位置を識別符号で管理することで、防護柵の位置と広告媒体の種類とのデータベース化が容易となる。なお、広告元とのリンク(変更要求対象の広告媒体の特定等)も容易となる。
【0016】
また、本発明において、前記識別符号が、携帯通信端末の識別符号読取機能によって読取可能な状態で、それぞれの防護柵に表記されており、前記携帯通信端末から前記広告元へのアクセスによって、広告元から前記防護柵に設けられた広告媒体に関するサービスが提供されることを特徴としている。
【0017】
識別符号を防護柵に表記しておくことで、施設利用者(顧客)が所持する携帯通信端末の識別符号読取機能によって読取可能となる。
【0018】
携帯通信端末から広告元へアクセスすることで、携帯通信端末を所持する施設利用者は、広告元から防護柵に付与された広告媒体に関するサービスの提供を受けることができる。
【0019】
さらに、本発明において、前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する通知手段と、前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記更新手段による更新の可否を判定する判定手段と、をさらに有している。
【0020】
更新手段では、広告元から広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、記憶手段に記憶されたデータベースを更新するが、このとき、所定の条件を設定する。
【0021】
すなわち、通知手段では、広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築(例えば、変更要求に基づく変更後のデモ画像等を生成)して広告元へ通知する。
【0022】
判定手段では、広告元から返信された配置プランの認否情報に基づいて、更新手段による更新の可否を判定する。
【0023】
配置プランが認可された時点で、広告媒体の変更処理が実行されることになり、この認可を所定の条件の成立とし、例えば、変更処理後にデータベースの更新を実行することで、常に、広告元の変更要求に対応したデータベースで管理することができる。
【0024】
本発明は、施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御装置と、広告元に設けられ、前記広告媒体に基づく顧客サービスを提供する広告元サーバーと、を備えた広告媒体管理制御システムであって、前記広告媒体管理制御装置が、前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶された記憶手段と、広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求があった場合に、前記記憶手段に記憶されたデータベースを更新する更新手段と、前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する通知手段と、前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記更新手段による更新の可否を判定する判定手段と、を有し、前記広告元サーバーが、広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求を指示する指示手段と、前記広告媒体管理制御装置から受けた配置プランの通知に対して認否情報を返信する返信手段と、を有している。
【0025】
本発明によれば、広告媒体管理制御装置には、防護柵の位置と、広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶されている。このデータベース化された情報に基づいて、複数の防護柵の位置と、広告媒体の種類とが総合的に管理される。
【0026】
ここで、広告元サーバーが指示手段により、広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求を指示する。
【0027】
広告媒体管理制御装置では、通知手段により、変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する。
【0028】
広告元サーバーでは、返信手段により、広告媒体管理制御装置から受けた配置プランの通知に対して認否情報を返信する。
【0029】
広告媒体管理制御装置では、判定手段により、広告元から返信された配置プランの認否情報に基づいて、更新手段による更新の可否を判定する。
【0030】
この判定手段による判定の結果、配置プランが認可された時点で、更新手段により、データベースを更新する。
【0031】
このため、例えば、大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらすことができる。
【0032】
本発明は、施設の出入口スペースに設置された複数の自動ドアユニットの開閉扉の移動領域を隔離するための複数の防護柵のそれぞれに設けられ、当該施設に関連する情報を案内する広告媒体を管理する広告媒体管理制御プログラムであって、前記防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースを記憶しておき、広告元から前記広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求に基づいて、前記データベースを更新するとき、前記広告元からの変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知し、前記広告元から返信された前記配置プランの認否情報に基づいて、前記データベースの更新の可否を判定することを、コンピュータに実行させることを特徴としている。
【0033】
本発明によれば、防護柵の位置と、前記広告媒体の種類とが対応付けられたデータベースが記憶されている。このデータベース化された情報に基づいて、複数の防護柵の位置と、広告媒体の種類とが総合的に管理される。
【0034】
ここで、広告元サーバーが、広告媒体の配置替え及び入替えの少なくとも一方を含む変更要求を指示すると、変更要求に基づく変更処理が実行されたことを想定した配置プランを構築して広告元へ通知する。通知を受けた広告元は、配置プランの認否情報を返信する。
【0035】
広告元から返信された配置プランの認否情報に基づいて、更新の可否を判定する。判定の結果、配置プランが認可された時点で、データベースを更新する。
【0036】
このため、例えば、大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらすことができる。
【発明の効果】
【0037】
以上説明した如く本発明によれば、大規模施設の多数の自動ドアに設置された複数の防護柵に設けた広告媒体を、相互に関連付けることで、個々の広告媒体による効果以上の相乗効果をもたらすことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本実施の形態に係る自動ドアユニットの斜視図である。
図2】本実施の形態に係る防護柵であり、(A)は正面図、(B)は上面図である。
図3図2のIII−III線断面図であり、(A)は本実施の形態、(B)は変形例を示す。
図4】本実施の形態に係る空港施設の平面図である。
図5】本実施の形態に係る自動ドアユニットの平面図であり、(A)は利用者の通路が単動線の場合、(B)は利用者の通路が複動線の場合を示す。
図6】本実施の形態に係る広告媒体管理制御システムの概略構成図である。
図7】本実施の形態に係る広告元サーバー及び広告媒体管理サーバーを動作させるためのブロック図である。
図8】本実施の形態に係る広告媒体管理サーバーにおける、広告元からの広告媒体の配置替え、入替えの要求を管理するための機能ブロック図である。
図9】本実施の形態に係る防護柵に設けられた広告媒体を利用した顧客と広告元との間で実行されるサービスの手順を示すフローチャートである。
図10】本実施の形態に係る広告媒体管理サーバーで実行される、広告媒体の配置替え、入替えに、並びに情報更新に関する管理手順の流れを示す制御フローチャートである。
図11】本実施の形態に係り、携帯通信端末、広告元サーバー、広告媒体管理サーバー間の通信プロトコルを示すタイミングチャートである。
図12】変形例に係り、液晶表示装置を搭載した場合の防護柵であり、(A)は正面図、(B)は上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
(自動ドアユニット10の構成)
図1には、本実施の形態に係る自動ドアユニット10が示されている。
【0040】
自動ドアユニット10は、例えば建物、特に、空港やショッピングモール等の大規模施設(図4では、空港施設50を例示)の出入口スペースに設置される場合がある。
【0041】
自動ドアユニット10は、スライドする一対の開閉扉12及びこれに隣接して施設内外を仕切る一対の壁体14を備えている。
【0042】
本実施の形態の自動ドアユニット10は、開閉扉12及び壁体14共に、透明ガラス製であり、施設に開放感を持たせている。
【0043】
開閉扉12は、施設を利用する顧客の出入口となる開口部を閉鎖する位置(閉鎖位置)と開口部を開放する位置(開放位置)との間を図示しない駆動源の駆動力でスライドするようになっている。
【0044】
ここで、本実施の形態の自動ドアユニット10は、特に、開閉扉12が開放位置へ移動する際に、開閉扉12と開口部を出入する顧客や物が衝突することを防止するため、壁体14に対峙するように防護柵16が取り付けられている。この防護柵16と壁体14との間には、所謂戸袋空間18(図5参照)が形成され、開閉扉12は、安全に戸袋空間18に収容される。
【0045】
なお、この防護柵16には、広告媒体38を設けることが可能となっている。すなわち、防護柵16は、利用者等の案内確保機能に加え、空港施設50に関連する情報の案内機能を備えている(詳細後述)。
【0046】
図2に示される如く、防護柵16は、例えば、高さ1m程度であり、当該防護柵18が取り付けられる壁体14前の床面20には、アンカーボルト22により2個のベース24が固着されている。
【0047】
このベース24に対して、ステンレス製あるいはアルミニウム製のフレーム26が取り付けられている。フレーム26は、水平の上桟部26Aの両端から床面20に向けてそれぞれ一対の脚部26Bが形成されたゲート状(例えば、カタカナのコ字型)であり、当該脚部26Bの最下端に前記ベース24が取り付けられている。なお、フレーム26の上桟部26Aと一対の脚部26Bとの角部は怪我等の防止のためR面取りが施されている。
【0048】
ベース24にはアンカーボルト22を隠すための装飾用のベースカバー30が取り付けられている。
【0049】
フレーム26の床面20から高さ15cmほどの位置には下桟部26Cが設けられている。この下桟部26Cには、上面にU字型の溝が形成された下枠(図示省略)が固着され、この下枠の溝に緩衝部材を介して発光パネル32が配置されている。発光パネル32は矩形状で、外周が額縁34で保護されている。
【0050】
この発光パネル32の上方は、フレーム26の左右の脚部26Bに設けられたクランプ金具35に挟み込まれて支持されている。
【0051】
図3(A)に示される如く、前記発光パネル32は、導光パネル36に、注意書き、広告等のフィルム状の広告媒体38を貼付した表示板40を積層して構成されている。
【0052】
導光パネル36は、例えば、厚さが6mmのアクリル板からなる導光パネル本体42と、この導光パネル本体42の表示板40側の表面を光拡散処理した光拡散層44と、反対側の背面に貼付された光反射シート46とで形成されている。
【0053】
なお、表示板40と導光パネル36の間に広告媒体38を挟み込むようにしてもよく、この場合、表示板40に広告媒体38を貼付する手数が省けるとともに広告媒体38の交換が極めて容易になる。さらに、広告媒体38は、表示板40に貼付したが、表示板40に直接情報を描いても良い。
【0054】
前記導光パネル36、表示板40、広告媒体38は、積層されて全周囲が額縁34の溝部に挟み込まれて保持されている。
【0055】
前記額縁34を構成する左右の縦枠の溝部の内部には、予め額縁34の長手方向に一定の間隔でLEDからなる光源47が多数配置されている。
【0056】
光源47は、例えば、周囲の明るさを検出して夜間等に点灯させる回路、タイマーにより所望の時間に点灯・消灯させる回路、防護柵16の近くに検知装置が設置され、人や物が近づくと一定時間だけ点灯させる回路、広告、注意書き等を目立たせるため点滅させる回路、複数の光源47の発光パターンを変化させる回路等の1ないし複数の回路の組合せで構成された図示しない光源制御装置により制御される。前記検知装置は、自動ドアユニット10の開閉扉12(図1参照)を開閉するセンサと連動するようにしても良いし、別個に制御するものでも良い。
【0057】
この発光パネル32は、表示板40が設けられた面を使用目的に応じて、屋内側又は屋外側へ向けて前記フレーム26に取り付けられる。
【0058】
ここで、広告媒体38に表示される広告、注意書き等の情報は、光源47から発光し、導光パネル36からの光(すなわち、バックライト)により照らされるため、バックの色の濃くない図柄、あるいは透過式の写真や絵により表示されることが望ましい。
【0059】
上記構成の発光パネル32を具備した防護柵16では、光源47からの光が、導光パネル本体42の内部を反射しながら進み、表面(発光する面)に到達した光は光拡散層44により一部が導光パネル本体42外に放射され、一部は乱反射して導光パネル本体42の内部をさらに進む。背面(発光しない面)に到達した光は、光反射シート46により全部が乱反射して導光パネル本体42の内部をさらに進む。
【0060】
これによって、導光パネル本体42の表面側が全体に亘ってむらなく発光し、表面側に設けられた広告媒体38に描かれた情報を浮かび上がらせる。
【0061】
光反射シート46は、前述のように光を導光パネル本体42内に反射するだけでなく、広告媒体38に描かれた情報を背面側に透けてしまうことを防止する。
【0062】
なお、発光パネル32は、導光パネル36の発光を一方の面だけではなく、図3(B)に示される如く、両面を発光させるように独立した2枚の発光パネル32を、それぞれの導光パネル36の背面側が対向するように積層してもよい。この場合、施設内外で異なる種類の広告媒体38の表示をすることができる。2枚の導光パネル36を常に同時に発光させる場合には、光源47は、共用の1個だけであってもよい。
【0063】
図4には、大型施設の一例として空港施設50が示されている。空港施設50は、各航空会社の受付カウンター52が横長に配置されている。
【0064】
また、それぞれの航空会社の受付カウンター52に対して、客の動線が円滑となるように、空港施設50内の通路が、横長の受付カウンター52を境に、一般通路54と搭乗者専用通路56とに分離されている。
【0065】
さらに、空港施設50には、受付カウンター52に対面するように複数の出入口スペース58が設けられている。この各出入口には、本実施の形態に係る自動ドアユニット10が設置されている。
【0066】
また、空港施設50では、航空会社カウンター52の他、多数の店舗(図示省略)がテナント契約を結び営業しており、空港施設内外には、各テナントの広告媒体38が設けられている。
【0067】
空港施設50の自動ドアユニット10は、例えば、図5に示される如く、防音、防犯、空調等の理由から出入り方向に二重に設けられており、さらに、出入口の広さによって、単動線(図5(A)に示す、利用客が出入りする開口部が1ライン)、複動線(図5(B)に示す、利用客が出入りする開口部が2ライン以上)が選択されている。
【0068】
このため、空港施設50の自動ドアユニット10に適用される防護柵16は、単動線では4箇所、複動線では8箇所に設けられることになる。
【0069】
ここで、従来は、広告場所を提供する側が、個々の防護柵16に対して、広告媒体38の表示を希望する広告元(広告主)に対して、適宜、単体で提供していたため、広告媒体38が人気箇所に集中し、広告主が所望の位置に広告媒体38を表示できない場合があった。
【0070】
また、人気のない出入口では、広告媒体38が表示されない防護柵16が存在する場合があった。
【0071】
そこで、本実施の形態では、空港施設50を含む大規模施設に存在する多数の自動ドアユニット10に設置される多数の防護柵16を総合的に管理するようにした。例えば、広告元(広告主)が希望する配置位置の集中度合いと価格との関係を案内し、空いている防護柵16の配置位置を提供するといった、分散化が可能となり、各出入口56の自動ドアユニット10に必然的に設けられる防護柵16を有効利用することができる。
【0072】
特に、大型の空港施設56(ハブ空港等)においては、安全性の面から合計200台以上(以下、「多数」という)の防護柵16が必須とされる場合がある。
【0073】
本実施の形態では、この多数の防護柵16を総合的に管理することで、以下の作用効果(a)〜(d)を得ることができる。
【0074】
(a) 従来どおり、自動ドアユニット10の安全性を維持することができる。
【0075】
(b) 広告の効果増大により、新しい広告媒体38の設置希望が見込める。
【0076】
(c) 防護柵16の設置は設備投資として膨大であるが、広告効果を上げることで、設備費用の回収率を高めることができる。
【0077】
(d) 適宜広告媒体38の配置替え、入替え作業が容易であり、多数の防護柵16を総合的に管理することで、マーケティング調査が容易となり、さらなる広告誘導が可能となる。
【0078】
ここで、空港施設50に特化した場合、出発と到着がある。出発する者を対象とした場合は、空港施設50内に展開された商業施設が広告媒体38の広告元となり得る。一方、到着する者を対象とした場合は、空港施設50外に存在する、ホテル等の宿泊施設、交通機関が広告媒体38の広告元となり得る。このため、空港施設50は、他の大型施設よりも防護柵16の利用頻度が高く、広告媒体38の総合的な管理による効果が最大限に発揮できる(他の施設での効果を否定するものではない)。
【0079】
なお、多数の防護柵16を総合的に管理するために、空港施設50には、広告媒体管理サーバー108(図6参照)を配置することが好ましい。
【0080】
このため、フレーム26には、開閉扉12(図1参照)に近い側の上桟部26Aと脚部26Bとの角部近傍に、識別符号(例えば、QRコード(登録商標)等)が付与されたコードプレート28が貼り付けられてもよい。
【0081】
このコードプレート28に付与された識別符号は、当該防護柵16が取り付けられた位置を特定するものであり、後述する広告媒体管理サーバー108のハードディスク108Fには、予め、識別符号と、大規模施設の何れの出入口スペース58の何れの自動ドアユニット10の左右、内外の位置、現在表示されている広告媒体38の種類、広告元(広告主)がリンクされて記憶されている。
【0082】
なお、発光パネル32が両面表示の場合(図3(B)参照)、前記フレーム16に設けられたコードプレート28(識別符号)は、表裏別々に設けておき、表示されている表裏の広告媒体38の種類を特定してもよいし、何れか一方の広告媒体38(例えば、入館又は退館のために移動する客に対峙する側の広告媒体38)を特定するようにしてもよい。
【0083】
広告媒体管理制御装置106では、コードプレート28に付与された識別符号によって、防護柵16の位置が特定され、かつ、当該防護柵16に設けられた広告媒体38の種類を関連つけてデータベース化しておくことで、防護柵16を総合的に管理することが容易となる。
【0084】
(広告媒体管理制御システム)
以下、図6図11に従い、広告媒体38の配置を総合的に管理するための広告媒体管理制御装置106を用いた、広告媒体管理制御システムの一例を示す。
【0085】
なお、本システムは、広告媒体管理側(空港施設50等)、広告元、空港施設50を利用する利用客(顧客)との間で広告媒体38を有効利用するものであり、空港施設50等の大型施設に設置される防護柵16の配置構成の手段を特定するものではない。
【0086】
(システム構成)
図6には、本実施の形態に係る、広告媒体管理制御システムの概略構成図が示されている。
【0087】
予約処理システムは、インターネット等の通信回線網100を中心としたネットワークによって構築されている。
【0088】
図6に示される如く、通信回線網100には、本実施の形態に係る入力端末として、無線通信デバイス102を介して携帯通信端末104(例えば、スマートホン、タブレット等)がそれぞれ接続されている。なお、3台の携帯通信端末104を示しているが、この数は限定されるものではない。
【0089】
携帯通信端末104は、無線通信デバイス102を介して無線によって情報を送受信するようになっている。携帯通信端末104は、前記防護柵16のコードプレート28に付与されたコード(QRコード(登録商標))を読み取る機能を備えている。
【0090】
また、図6に示される如く、この通信回線網100には、広告元サーバー106から受け付けた情報を処理する広告媒体管理制御装置としての広告媒体管理サーバー108が接続されている。
【0091】
広告元サーバー106は、主として、通信回線網100に接続されている携帯通信端末104からサービス提供要求情報を受け付け、当該要求に対して、サービスを提供する。
【0092】
図7示される如く、広告元サーバー106は、CPU106A、RAM106B、ROM106C、I/O106D及びこれらを相互に接続するデータバスやコントロールバス等のバス106Eを備えたマイクロコンピュータ110を具備する。
【0093】
I/O106Dには、ハードディスク(HDD)106F、無線(または有線)による通信I/F106Gが接続されている。通信I/F106Gには、前記通信回線網100が接続されている。なお、I/O106Gには、USBに代表される外部デバイスとの接続端であるI/Fが接続される場合がある。
【0094】
また、図7に示される如く、広告媒体管理サーバー108は、CPU108A、RAM108B、ROM108C、I/O108D及びこれらを相互に接続するデータバスやコントロールバス等のバス108Eを備えたマイクロコンピュータ112を具備する。
【0095】
I/O108Dには、ハードディスク(HDD)108F、無線(または有線)による通信I/F108Gが接続されている。通信I/F108Gには、前記通信回線網100が接続されている。
【0096】
なお、広告元サーバー106及び広告媒体管理サーバー108は、基本的には、データの送受信が行われればよく、入力装置やモニタ等の出力装置は必須ではない。例えば、専用又は汎用のI/FにPC等を接続して、入力装置や出力装置を代行するようにすればよい。
【0097】
携帯通信端末104には、広告元が提供したサービス提供アプリケーションプログラムが予め登録されている。携帯通信端末104では、当該サービス提供アプリケーションプログラムを起動すると、サービスを受けるための画面が表示されるようになっている。なお、本実施の形態では、前記防護柵16に設けられたコードプレート18に付与された識別符号を形態通信端末104に装備されている撮影デバイスで撮影することで、自動的ニ広告元サーバー106へサービス提供の意志があることが通知されるようになっている。
【0098】
携帯通信端末104と広告元サーバー106とのサービス提供アプリケーションプログラムは、従来から存在するシステムが適用可能である。
【0099】
一方、本実施の形態の特徴は、広告管理サーバー106と広告媒体管理サーバー108との間での情報交換に関するものである。
【0100】
すなわち、前記携帯通信端末104と広告元サーバー106とのサービス提供において、広告元は、広告媒体管理側(空港施設50)に対して、防護柵16に設けた広告媒体38の配置替え、入替えを要求する場合がある。
【0101】
このとき、広告媒体管理サーバー108によって、複数の広告元からの要求を一括管理することで、円滑に、防護柵16に設ける広告媒体38の配置替え、入替えを可能としている。
【0102】
図8は、広告媒体管理サーバー108における、広告元からの広告媒体38の配置替え、入替えの要求を管理するための機能ブロック図である。なお、図8に示す各ブロックは、広告媒体管理サーバー108のハード構成を限定するものではない。また、図8に示す情報の授受、解析を含む制御手順は一例であり、広告媒体管理サーバー108の機能を限定するものではない。
【0103】
通信I/F108Gは、受付情報解析部120に接続され、広告元サーバー106から送信される情報を受け付ける。受付情報解析部120では、受け付けた情報を解析する。
【0104】
受付情報解析部120は、配置プラン構築部122及び配置プラン認否確認部124に接続され、前記解析結果の情報が変更要求情報である場合は配置プラン構築部122へ送信し、前記解析結果の情報が配置プラン認否情報である場合は配置プラン認否確認部124へ送出される。
【0105】
配置プラン構築部122は、広告媒体位置情報データベース126(図7(B)参照)及びデモ画像生成部128に接続されている。
【0106】
配置プラン構築部122では、変更要求情報に基づいて、広告媒体位置情報データベース126から、変更要求対象の防護柵16の位置、配置替え又は入替えを実行する広告媒体38の種類を読み出し、要求された広告媒体38の配置プランを構築する。
【0107】
また、配置プラン構築部122では、構築された配置プランをデモ画像生成部128へ送出する。
【0108】
デモ画像生成部128では、配置プランに基づいて、広告元へプレゼンテーションするためのデモ画像(要求された広告媒体38が設けられた防護柵16及びその周辺の自動ドアユニット10の合成写真やCG等)を生成し、配置制御部130へ送出する。
【0109】
配置制御部130は、デモ画像送出部132に接続され、デモ画像生成部128で生成したデモ画像を通信I/F108Gを介して、広告元(変更要求依頼主)へ送出する。なお、デモ画像を送信した作業に関する情報は、出力部134を介してオペレータへ報知される。
【0110】
広告元(変更要求依頼主)は、変更要求に対応しているか否かをデモ画像で確認し、その認否情報(配置プラン認否情報)を返信する。
【0111】
この配置プラン認否情報は、通信I/F108G、受付情報解析部120を介して、認否情報確認部124へ送出される。認否情報確認部124では、配置プランの認可/否認可を確認し、認可の場合は確定情報を、否認の場合は修正情報を、それぞれ配置制御部130へ送出する。
【0112】
なお、配置プラン認否情報確認部124の認否情報(確定情報、修正情報)は、出力部134を介して、広告媒体管理サーバー108のオペレータへ報知される。
【0113】
配置制御部130は、確定情報を受けると、広告媒体位置情報更新部136を起動させて、広告媒体位置情報データベース126の情報を更新する。また、配置制御部130は、修正情報を受けると、前記配置プラン構築122に対して、配置プランの再構築を指示する。
【0114】
以下に本実施の形態の作用を図9及び図10のフローチャート、並びに図11の通信プロトコルに基づいて説明する。
【0115】
(携帯通信端末104と広告元サーバー106との間のサービス提供手順)
まず、図9のフローチャートに従い、防護柵16に設けられた広告媒体38を利用した顧客と広告元との間で実行されるサービスの手順を説明する。
【0116】
各広告元サーバー106は、自身が提供する広告媒体38が空港施設10の何れの自動ドアユニット10における何れの防護柵16に設けられているかは、それぞれ広告媒体管理サーバー108から通知を受けて、認知している。
【0117】
ステップ150では、空港施設50に入館時又は空港施設から退館時に、防護柵16のフレーム26に設けられたコードプレート28に、利用客が所持するスマートホン等の携帯通信端末104をかざし、コードプレート128に付与されたコード(QRコード(登録商標))を撮影機能で撮影し、当該コードを読み取る。
【0118】
次のステップ152では、予め登録されたサービスアプリを立ち上げて、読み取ったQRコード(登録商標)に基づき、携帯通信端末104から広告元サーバー106へアクセスする。
【0119】
ステップ154では、広告元サーバー106側において、QRコード(登録商標)に基づいて、広告媒体情報、広告位置情報を検索し、次いで、ステップ156へ移行して、広告元サーバー106側において、QRコード(登録商標)に基づいて、顧客情報を検索し、発信者が会員登録されているか否かを判別する。
【0120】
発信者(利用客)が会員登録されている場合は、ステップ156からステップ158へ移行して、広告元サーバー106から携帯通信端末104へ顧客毎の優待度に応じたサービス提供情報(例えば、クーポン券等)を案内し、ステップ164へ移行する。
【0121】
また、発信者(利用客)が会員登録されていない場合は、ステップ156からステップ160へ移行して、広告元サーバー106から携帯通信端末104へ新規会員の勧誘案内を実行する。このとき、会員登録拒絶の返信があった場合は、このサービス提供は終了する。
【0122】
一方、会員登録要求の返信があった場合は、別途会員登録画面を立ち上げて、必要な情報をやりとりを行った後、会員登録を実行する。会員登録の容認された後は、ステップ160からステップ162へ移行して、広告元サーバー106から携帯通信端末104へ、新規会員用のサービス提供情報(クーポン券等)を案内し、ステップ164へ移行する。
【0123】
ステップ164では、携帯通信端末104から広告元サーバー106へサービスを要求する位置を通知し、次いで、ステップ166では、広告元サーバー106から携帯通信端末104へサービス提供情報(クーポン券等)を送信し、ステップ168へ移行する。
【0124】
ステップ168では、広告元サーバー106から携帯通信端末104へ広告媒体配置位置から目的地(例えば、店舗)までのルート情報を送信する。
【0125】
ステップ168でのルート情報送信後、広告サーバー106では、ステップ170へ移行して、定期的に、広告利用に関する情報を集計し、広告効果を解析し、ステップ172へ移行する。
【0126】
このとき、広告元サーバー106では、例えば、顧客(会員)に対してアンケートを提示して、当該アンケートによって、広告利用の評価を収集するようにしてもよい(ステップ170A→ステップ170→ステップ172の処理)。
【0127】
次のステップ172では、ステップ170での解析結果に基づいて、広告サーバー106から広告媒体管理サーバー108へ広告効果、評価に基づく広告媒体38の配置替え、入替えの要求情報を通知し、ステップ174へ移行する。
【0128】
ステップ174では、広告媒体管理サーバー108が広告媒体38の配置替え、入替えを実施し、かつコード(QRコード(登録商標)等)と防護柵16の位置情報や広告媒体種類、広告元情報を更新し、このサービスは終了する。
【0129】
(広告元サーバー106と広告媒体管理サーバー108との間の広告媒体管理手順)
次に、図10は、前記図9のステップ172、ステップ174における、広告元サーバー106からの要求の下、広告媒体管理サーバー108で実行される、広告媒体38の配置替え、入替えに、並びに情報更新に関する管理手順の流れを示す制御フローチャートである。
【0130】
ステップ180では、広告元サーバー106から通知(情報受付)があったか否かが判断され、否定判定された場合は、このルーチンは終了する。
【0131】
また、ステップ180で肯定判定されると、ステップ182へ移行して、受け付けた情報の種類を判別する。
【0132】
ステップ182において、受け付けた情報が変更要求情報と判別された場合は、ステップ184へ移行して、データベース(図8(B)参照)から防護柵16の設置位置、広告媒体種、広告元を読み出し、次いでステップ186へ移行して配置プランを構築する。配置プランの構築とは、主として、広告媒体38の配置替え、入替えであり、広告媒体管理サーバー108が自動で処理をしてもよいし、オペレータの操作を含んでもよい。
【0133】
次のステップ188では、構築された配置プランに基づいて、デモ画像を生成し、次いでステップ190へ移行して、生成したデモ画像を変更要求があった広告元サーバー106へ送信する。
【0134】
次のステップ192では、広告元サーバー106からの変更要求に基づいて、デモ画像を送信した作業に関する情報をオペレータへ報知し、このルーチンは終了する。
【0135】
一方、ステップ182において、受け付けた情報が配置プラン認否情報と判別された場合は、ステップ194へ移行して、提案した配置プラン(デモ画像)の認否の裁定を判別する。
【0136】
ステップ194において、提案した配置プランが非認可の場合は、ステップ184へ移行して、配置プランの再構築を実行する。また、ステップ194において、提案した配置プランが認可の場合は、ステップ196へ移行して、データベース(図8(B)参照)の防護柵16の設置位置、広告媒体種、広告元を更新し、ステップ192へ移行する。
ステップ192では、提案した配置プランが認可されたことをオペレータへ報知し、このルーチンは終了する。
【0137】
以上、本実施の形態に係る広告媒体管理制御システムによれば、防護柵16に設けた広告媒体38を一括管理し、かつ、広告元と顧客との間のサービスの状況に応じて、広告元から配置替えや入替え要求があった場合、迅速に対応することができ、空港施設50等の大規模施設において、個々の広告媒体38の宣伝効果の総和以上の効果(相乗効果)をもたらすことができる。
【0138】
なお、本実施の形態では、多数の防護柵16が設置される施設として、空港施設50を例にとり説明したが、大型ショッピングモール、スポーツ競技施設等、他の大型商業施設であってもよい。
【0139】
また、本実施の形態では、広告媒体38として例えば、紙やフィルム等、固定的な媒体を適用したが、図12に示される如く、防護柵16にLCD表示装置32LCDを搭載し、広告媒体管理サーバー108から表示制御装置33を介して、遠隔でLCD表示装置32LCDに表示される表示画像を変更するようにしてもよい。
【0140】
また、防護柵16毎に設けたコードプレート28上のコード(QRコード(登録商標)等)を用いて、携帯通信端末104をかざした顧客に関連する情報をLCD表示装置32LCDに表示するようにしてもよい。
【0141】
また、防護柵16の位置情報をQRコード(登録商標)等のコード情報で識別したが、NFC(非接触IC)を適用してもよい。
【符号の説明】
【0142】
10 自動ドアユニット
12 開閉扉
14 壁体
16 防護柵
18 戸袋空間
20 床面
22 アンカーボルト
24 ベース
26 フレーム
26A 上桟部
26B 脚部
26C 下桟部
28 コードプレート
30 ベースカバー
32 発光パネル
34 額縁
35 クランプ金具
36 導光パネル
38 フィルム
40 表示板
42 導光パネル本体
44 光拡散層
46 光反射シート
47 光源
50 空港施設
52 受付カウンター
54 一般通路
56 搭乗者専用通路
58 出入口スペース
100 通信回線網
102 無線通信デバイス
104 携帯通信端末
106 広告元サーバー
106A CPU(指示手段、返信手段)
106B RAM
106C ROM
106D I/O
106E バス
106F ハードディスク
106G 通信I/F
108 広告媒体管理サーバー(広告媒体管理制御装置)
108A CPU(更新手段、通知手段、判定手段)
108B RAM
108C ROM
108D I/O
108F バス
108F ハードディスク(記憶手段)
108G 通信I/F
110 マイクロコンピュータ
112 マイクロコンピュータ
120 受付情報解析部
122 配置プラン構築部
124 配置プラン認否確認部(判定手段)
126 広告媒体位置情報データベース(記憶手段)
128 デモ画像生成部
130 配置制御部(通知手段、判定手段)
132 デモ画像送出部(通知手段)
134 出力部
136 広告媒体位置情報更新部(更新手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12