(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-218418(P2016-218418A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】クラウド型自己学習システム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/073 20060101AFI20161125BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20161125BHJP
【FI】
G09B7/073
G06Q50/20
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-117849(P2015-117849)
(22)【出願日】2015年5月25日
(71)【出願人】
【識別番号】500086869
【氏名又は名称】中森 隆道
(72)【発明者】
【氏名】中森 隆道
【テーマコード(参考)】
2C028
5L049
【Fターム(参考)】
2C028AA03
2C028BA01
2C028BA02
2C028BB04
2C028BC01
2C028BC02
2C028BD02
5L049CC34
(57)【要約】 (修正有)
【課題】インターネット等の通信ネットワークを介して実施される試験方法と採点方法および管理方法において、点数だけでなく正解と解説文を返送し、試験の内容を即座に再確認する等、受験者に有益なシステムを提供する。
【解決手段】試験の設問全体に制限時間を設定し、受験者には点数だけでなく正解と解説文も送付することとした。また、将来の学力の達成度をグラフ化し、リアルタイムに受験者のWebページを更新することにより、学力のレベルと今後の学習の方向性を明確化できた。累積成績と連結しこれまでの学力の推移をグラフ化し、受験者のWebページに掲載した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受験者がパソコンやタブレット等の情報端末を使い、インターネット等の通信ネットワークを利用して受ける試験方式に関して、試験の時間制限を設問全体に設定し、且つ解答する順番も自由になるように設定した試験システムと、
受験者がインターネット等の通信ネットワークを通して答案を提出した時、サーバに送られてきた答案を自動採点し、点数と正解および解説文等を記述したe−mailを受験者に返送する採点処理システムと、
サーバで採点処理した点数を受験者のこれまでの成績と結合し、表計算ソフトウェアを実行して自動的に表とグラフを生成したのち、受験者専用のWebページまたは関連するフォルダに転送し、内容を自動更新する成績管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、インターネット等の通信ネットワークを介して実施される試験方法と採点方法および管理方法に関する。
【背景技術】
【0001】
パソコンやタブレット等を使いインターネットを通じて受ける試験は、1つ1つの設問に対して時間制限がかけられていたり、また前の設問に後戻りすることが難しい。
【0002】
試験の結果の点数は即座に表示されるが、正解と解説までも表示されることはない。
【0003】
サーバに送られた受験者の点数は、その試験だけのデータとして単独で利用される。
【0004】
インターネットを利用した試験は個々の設問に対しては時間制限が設定されているが、全体としての時間制限ではなく、また前の設問に後戻りすることは難しい。そのため従来の紙の試験のように時間内に試験の設問全体を自由に見直すことができない。
【0005】
受験者に知らせるのは採点結果だけであり、正解と解説はすぐには知らされないので、試験直後に試験問題を受験者自身が再検討することができない。
【0006】
受験した試験で評価されるのはその試験だけであり、これまでの累積した成績が再計算されないので、受験者の学力の推移を時系列で確認することができない。
【0007】
試験の時間制限を設問全体に設定して、個々の設問の解答時間を自由にし、且つ前の設問にも自由に戻れるようにすること。
【0008】
受験者が答案を提出した時、採点だけでなく正解と解説書もe‐メールで返送されるようにすること。
【0009】
1つの試験結果が単独ではなく、過去の試験結果と連結し一覧表とグラフで視覚化して、それらを携帯端末等で自由に閲覧できるように受験者のWebページ等に掲載すること。
【0010】
試験の時間制限を設問全体になるように設定したプログラムを付加した。これにより、受験者は時間内であれば設問全体を自由な順番で取る組むことができるので従来の紙の試験と同じ環境を提供できた。
【0011】
点数だけでなく、正解と解説書も自動返送するプログラムを作成した。これにより受験者から送られてきた答案をサーバに設置している正解と照合し、点数と正解に解説文を付けて受験者にe‐mailで返送することで、受験者は即座に試験の内容を再検討することが可能になった。
【0012】
サーバで採点処理した点数をこれまでの成績に加算し、一覧表とグラフを自動作成し、受験者のWebページや関連するフォルダの内容を自動更新することにした。これにより、受験者は学力の推移と今後の予測をいつでも確認することが可能になった。尚、受験者のWebページはユーザー名とパスワードで保護されている。
【0013】
[0010]から[0012]の手段により、受験者は従来の紙の試験と同じように自由な条件で試験を受けることが可能になり、結果や解説等もすぐに知ることが出来る。また、その試験の結果だけでなく、これまでの成績と結合することにより、受験者は自身の学力の推移と今後の予測を把握することができ、より綿密な学習計画をたてられる。また、受験者はスマートフォンやタブレット等の携帯端末で自身の学習履歴をいつでもWeb上から確認することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】全体のフローチャート図 パソコンまたはタブレット等を使用して受験する受験者と答案を処理するサーバとの関係図。
【
図2】システム構成 クライアントである受験者▲1▼は、インターネットを通して試験問題や成績表を管理するサーバ▲2▼とつながっている。
【
図3】時間制限を設けた試験問題 図の破線▲1▼内に「残り時間:*分*秒」を表示する。制限時間になると自動的に答案がサーバに送られる。
【
図4】[答案を提出する]ボタン 最下行にある[答案を提出する]ボタンを押すと、時間内でも答案はサーバに送られる。
【
図5】サーバに送られた受験者の答案e‐mail。▲1▼受験者のメールアドレス ▲2▼送られた先のサーバのメールアドレス ▲3▼試験のテスト名 ▲4▼受験者の答案
【
図6】サーバから受験者に点数や解答、解説書等を自動返送したe‐mail。▲1▼サーバのメールアドレス ▲2▼受験者のメールアドレス ▲3▼解説書ページの案内 ▲4▼一覧表とグラフを掲載したWebページの案内 ▲5▼受験者の答案 ▲6▼問題の正解 ▲7▼受験者の点数
【
図7】受験者のWebページに掲載された成績一覧表とグラフ
図6の最下行の点数を過去の成績に加算して、一覧表とグラフを自動生成して受験者のWebページに掲載した図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を
図1から
図7に基づいて説明する。
【0016】
図1−▲1▼受験者の答案がインターネットを通じてサーバに送られると、サーバ内のA の[採点処理プログラム]において正解と照合し点数を計算する。
▲2▼採点処理された点数と正解と解説書等の情報を受験者に即時返送する。
▲3▼サーバで採点処理した点数をBの[成績分析処理プログラム]を用いて、受 験者の過去の点数に加算し、一覧表とグラフを自動生成する。
▲4▼自動生成された一覧表とグラフから、受験者のWebページを自動更新する 。
▲5▼Webページに掲載した成績表を、受験者は携帯端末等で自由に閲覧できる 。
【0017】
図2−クライアントである受験者とサーバの関係を視覚的に表現したものである。
【0018】
図3−▲1▼試験問題の最上部に[残り時間**分**秒]を表示し、受験者はこの時間 内であれば、設問を解いていく順序は自由である。
[残り時間]が[0]になれば、答案は自動的にサーバに送られ、この試験のWe bページは閉じられる。
【0019】
図4−試験問題の最下部に[答案を提出する]ボタンを配置し、時間内にこのボタンを押 すと答案がサーバに送られ、この試験のWebページは閉じられる。
【0020】
図5−受験者からサーバに送られてきた答案のe‐mail。
▲1▼は受験者のメールアドレス。
▲2▼は送られてきたサーバのメールアドレス。
▲3▼の[テスト名]と▲4▼の[受験者の答案]の情報をサーバの[採点処理プ ログラム]に渡し、採点処理を行う。
【0021】
図6−サーバから受験者に返送された点数等を記載したe‐mail。
採点処理した点数と正解及び解説書を付加した情報を受験者のメールアドレスに送 付する。
▲1▼はサーバのメールアドレス。
▲2▼は送られてきた受験者のメールアドレス。
▲3▼は解説書を掲示しているWebページ。
▲4▼は受験者の成績一覧表とグラフを掲示しているWebページ。
▲5▼は受験者の答案。
▲6▼は試験の正解。
▲7▼は受験者の点数。
【0022】
図7−受験者のWebページに掲載した成績一覧表とグラフ。
受験者のWebページはユーザ名とパスワードで保護されている。
受験者はスマートフォンやタブレット等の携帯端末でいつでも確認できる。