【実施例1】
【0013】
本実施例に係る端末およびサーバは、携帯電話、スマートフォン、ゲーム用エンタテイメント装置等を含む各種のコンピュータにて所定のプログラムを実行することにより、実現される。
【0014】
プログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録することができる。この情報記録媒体は、スマートフォン等のコンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【0015】
一般には、コンピュータは、非一時的(non-transitory)情報記録媒体に記録されたプログラムを、一時的(temporary)記憶装置であるRAM(Random Access Memory)に読み出してから、CPU(Central Processing Unit)が読み出されたプログラムに含まれる指令を実行する。ただし、ROMとRAMを一つのメモリ空間にマッピングして実行することが可能なアーキテクチャでは、ROMに格納されたプログラムに含まれる指令を、直接CPUが読み出して実行する。
【0016】
さらに、上記のプログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網等の一時的(transitory)伝送媒体を介して、サーバ装置等から端末装置等へ配布・販売することができる。
【0017】
このほか、プログラムにより定められた仕様に基づいてFPGA(Field Programmable Gate Array)等により電子回路を構成する態様を採用することもできる。この場合には、当該電子回路によって表示端末が制御されることになる。
【0018】
図1は、作業システムにおける処理の流れを示す説明図である。
【0019】
まず、端末101は、ユーザが作業を開始する前に、ユーザの脳波を測定する(151)。ここで測定された脳波を事前脳波と呼ぶ。
【0020】
そして、端末101は、ユーザに割り当てられたユーザIDならびに測定された事前脳波を指定する事前報告をサーバ102へ送信する(152)。
【0021】
すると、サーバ102は、端末101から送信された事前報告を受信する(153)。
【0022】
そして、サーバ102は、受信された事前報告に指定されたユーザIDに、受信された事前報告に指定された事前脳波を対応付けて一時的に保存する(154)。
【0023】
ついで、サーバ102は、受信された事前報告に指定されたユーザIDに割り当てられたユーザに推奨すべきアプリケーションに割り当てられたアプリケーションIDを選定する(155)。どのようなアプリケーションをユーザに推奨するか、については、後述する。
【0024】
そして、サーバ102は、選定されたアプリケーションIDを指定したメッセージを端末101へ送信する(156)。
【0025】
すると、端末101は、サーバ102から送信されたメッセージを受信する(157)。
【0026】
そして、端末101は、メッセージに指定されたアプリケーションIDをユーザに提示する(158)。アプリケーションIDは、たとえば、各種ゲームのランチャーなどに、推奨順に表示される。
【0027】
ついで、端末101は、ユーザが、提示されたアプリケーションもしくはその他のアプリケーションを起動することにより作業を開始した後、起動されたアプリケーションを推定する(159)。アプリケーションがランチャーから起動された場合には、当該アプリケーションが当然に推定される。また、端末101にて動作しているプログラムの一覧をシステムコールなどで入手し、その推移を調べることで、起動されたアプリケーションを推定することとしても良い。
【0028】
さらに、端末101は、ユーザが作業を終了した後に、ユーザの脳波を測定する(160)。ここで、作業開始から一定時間が経過したことをもって、作業が終了した、とみなしても良いし、推定されたアプリケーションが終了したことをもって、作業が終了した、とみなしても良いし、ランチャーの動作が再開したことをもって作業が終了した、とみなしても良い。作業終了後に測定される脳波を事後脳波と呼ぶ。
【0029】
そして、端末101は、ユーザに割り当てられたユーザID、測定された事後脳波、ならびに、推定されたアプリケーションに割り当てられたアプリケーションIDを指定する事後報告をサーバ102へ送信する(161)。
【0030】
すると、サーバ102は、端末101から送信された事後報告を受信する(162)。
【0031】
そして、サーバ102は、受信された事後報告に指定されたユーザIDに対応付けられて一時的に保存された事前脳波を取得する(163)。
【0032】
ついで、サーバ102は、取得された事前脳波と、受信された事後報告に指定された事後脳波と、を対比して、受信された事後報告に指定されたアプリケーションIDに割り当てられたアプリケーションを起動することによって受信された事後報告に指定されたユーザIDが割り当てられたユーザの脳機能が向上した度合を表す向上度を算定する(164)。
【0033】
たとえば、事前脳波と事後脳波をそれぞれ周波数成分分解する。そして、SMR波やアルファ波の発生量やピーク位置の変化を調べる。そして、発生量の変化やピーク位置の変化から向上度を算定する。なお、脳波測定の結果から向上度を算定するには、上記の手法に限らず、種々の技術を利用することが可能である。
【0034】
そして、サーバ102は、受信された事後報告に指定されたユーザIDと、受信された事後報告に指定されたアプリケーションIDと、算定された向上度と、を対応付けて蓄積する(165)。
【0035】
以上のセッション(151-165)が、サーバ102と、各ユーザが用いる端末101との間で繰り返される。
【0036】
以下では、サーバ102が、ユーザに推奨すべきアプリケーションIDを選定(155)する手法について説明する。
【0037】
まず、サーバ102は、蓄積されたユーザIDに対応付けられて蓄積されるアプリケーションIDならびに向上度の類似度により、ユーザID同士の類似度を計算する。
【0038】
そして、サーバ102は、或るユーザIDに割り当てられたユーザに推奨すべきアプリケーションに割り当てられたアプリケーションIDとして、当該或るユーザIDとの計算された類似度が高い他のユーザIDに対応付けられて蓄積されたアプリケーションIDのうち、当該他のユーザIDならびにアプリケーションIDに対応付けられて蓄積された向上度が高いアプリケーションIDを、選定する。選定されるアプリケーションIDは、1つでも複数でも良い。
【0039】
また、サーバ102は、送られた事前報告に指定されたユーザIDに対応付けられて蓄積されていないアプリケーションIDであって、所定の広告属性が付与されたアプリケーションIDが、ユーザに推奨すべきアプリケーションIDとして、さらに選定することとしても良い。
【0040】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。