【実施例】
【0058】
[実施例1]
次に、本発明の実施例1について、
図9〜
図11を参照しながら説明する。
【0059】
本実施例では、オブジェクトを書籍として、書籍の購買数に関する統計データのみに基づいて、エージェントのオブジェクト(書籍)に対するインタレストに関する情報を生成する場合について説明する。
【0060】
前記データ入力部10は、統計データを入力する。この統計データは、書籍Aが顧客(エージェント)の50%に購入され、書籍Bが顧客(エージェント)の40%に購入され、書籍Cが顧客(エージェント)の20%に購入され、書籍Dが顧客(エージェント)の30%に購入されたことを示す。
【0061】
前記統計データ解析部11は、データ入力部10に入力された統計データに基づいて、エージェントの書籍に対するインタレストの割合を解析することによりインタレストリストを生成する。つまり、上述の統計データがデータ入力部10に入力された場合、統計データ解析部11は、エージェントの各書籍A〜Dに対するインタレストの割合を解析することにより下記のインタレストリストを生成する。
【0062】
[インタレストリスト(統計データ)]
書籍A:50%、書籍B:40%、書籍C:20%、書籍D:30%
【0063】
また、前記統計データ解析部11は、データ入力部10により入力された統計データに基づいて、下記に示すように書籍の属性情報と上位の属性情報も解析する。
【0064】
[属性情報リスト]
書籍A:球技、参考書、書籍B:球技、雑誌、書籍C:IT、技術書、書籍D:英語、雑誌、上位の属性情報:書籍
【0065】
前記エージェント生成部12は、前記統計データ解析部11によるエージェントの書籍に対するインタレストの割合(インタレストリスト)に基づいて、仮想のエージェントに関するインタレストグラフを生成する。
【0066】
具体的に説明すると、まず、エージェント生成部12は、
図9(a)に示すように、書籍の属性情報をノードとして生成する。本実施形態では、各属性情報は上位の属性情報(書籍)と関係性を有しているため、エージェント生成部12は、各属性情報のノードを上位の属性情報(書籍)のノードにリンクさせる。
【0067】
次に、エージェント生成部12は、
図9(b)に示すように、書籍A〜Dをノードとして生成し、各書籍A〜Dのノードを対応する属性情報のノードにリンクさせる。
【0068】
次に、エージェント生成部12は、
図9(c)に示すように、前記統計データ解析部11により解析されたエージェントの書籍に対するインタレストの割合(インタレストリスト)に応じて、各書籍A〜Dごとに一ないし複数の仮想のエージェントをノードとして生成し、それら仮想のエージェントを対応する各属性情報のノードにリンクさせる。このとき、所定の仮想のエージェント数10に対して、エージェントの各書籍A〜Dに対するインタレストの割合を乗算することにより、各書籍A〜Dにリンクさせる仮想のエージェント数を算出する。
【0069】
書籍A:所定のエージェント数10×50%=5
書籍B:所定のエージェント数10×40%=4
書籍C:所定のエージェント数10×20%=2
書籍D:所定のエージェント数10×30%=3
【0070】
次に、エージェント生成部12は、
図10に示すように、リンクの距離が近い書籍にリンクされている仮想のエージェント同士を結合する。つまり、
図9(c)に示すように、書籍Aにリンクしている一の仮想エージェントと、書籍Bにリンクしている一の仮想エージェントについて見ると、書籍Aと書籍Bは同じ属性情報(球技)にリンクしているので、それら2個の仮想のエージェントはリンクの距離が近い書籍にリンクされていると判断して、
図10(a)に示すように、それら2個の仮想のエージェントを1個の仮想エージェントとして結合する。
【0071】
また、
図9(c)に示すように、書籍Bにリンクしている別の一の仮想エージェントと、書籍Dにリンクしている一の仮想エージェントについて見ると、書籍Bと書籍Dは同じ属性情報(雑誌)にリンクしているので、それら2個の仮想のエージェントはリンクの距離が近い書籍にリンクされていると判断して、
図10(a)に示すように、それら2個の仮想のエージェントを1個の仮想エージェントとして結合する。
【0072】
次に、
図10(a)に示すように、同じく書籍Aにリンクしている別の一の仮想エージェントと、書籍Bにリンクしている別の一の仮想エージェントについて見ると、書籍Aと書籍Bは同じ属性情報(球技)にリンクしているので、それら2個の仮想のエージェントはリンクの距離が近い書籍にリンクされていると判断して、
図10(b)に示すように、それら2個の仮想のエージェントを1個の仮想エージェントとして結合する。
【0073】
また、
図10(a)に示すように、同じく書籍Bにリンクしている別の一の仮想エージェントと、書籍Dにリンクしている別の一の仮想エージェントについて見ると、書籍Bと書籍Dは同じ属性情報(雑誌)にリンクしているので、それら2個の仮想のエージェントはリンクの距離が近い書籍にリンクされていると判断して、
図10(b)に示すように、それら2個の仮想のエージェントを1個の仮想エージェントとして結合する。
【0074】
このように、エージェント生成部12は、
図10に示すように、仮想のエージェントの個数が所定の個数(10個)になるまで仮想のエージェント同士の結合を繰り返すことにより、仮想のエージェントに関するインタレストグラフを生成する。
【0075】
このインタレストグラフは、
図10(b)に示すように、上位の属性情報(書籍)のノードを中心として各属性情報のノードがリンクした状態となり、その各属性情報のノードに周りに書籍A〜Dのノードがリンクした状態となり、さらに書籍A〜Dのノードの周りに所定の個数(10個)になるまで結合を繰り返した仮想のエージェントのノードがリンクした状態となっている。
【0076】
前記インタレスト生成部13は、エージェントの書籍に対するインタレストに関する情報として、
図11(a)に示すように、インタレストグラフの各仮想のエージェントと、各仮想のエージェントにリンクしている書籍とからなるポテンシャルインタレストリストを生成する。
【0077】
また、インタレスト生成部13は、
図11(b)に示すように、前記エージェント生成部12によりインタレストグラフを生成する際に生成した、各書籍A〜Dを対応する属性情報にリンクさせたポテンシャルインタレストグラフを生成(抽出)する。
【0078】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2について、
図12〜
図14を参照しながら説明する。
【0079】
本実施例では、オブジェクトを書籍として、書籍の購買数に関する統計データと実測データに基づいて、エージェントのオブジェクト(書籍)に対するインタレストに関する情報を生成する場合について説明する。
【0080】
前記データ入力部10は、統計データと実測データを入力する。この統計データは、書籍Aが顧客(エージェント)の50%に購入され、書籍Bが顧客(エージェント)の40%に購入され、書籍Cが顧客(エージェント)の20%に購入され、書籍Dが顧客(エージェント)の30%に購入されたことを示す。また、この実測データは、ある顧客(エージェント)1により書籍A、Bが購入され、顧客(エージェント)2により書籍Dが購入されたことを示す。
【0081】
前記統計データ解析部11は、データ入力部10に入力された統計データに基づいて、エージェントのオブジェクトに対するインタレストの割合を解析することによりインタレストリストを生成する。
【0082】
[インタレストリスト(統計データ)]
書籍A:50%、書籍B:40%、書籍C:20%、書籍D:30%
【0083】
また、前記統計データ解析部11は、データ入力部10により入力された統計データに基づいて、書籍の属性情報も解析する。
【0084】
[属性情報リスト]
書籍A:球技、参考書、書籍B:球技、雑誌、書籍C:IT、技術書、書籍D:英語、雑誌、上位の属性情報:書籍
【0085】
前記実測データ解析部14は、データ入力部10により入力された実測データに基づいて、現実のエージェントの書籍に対するインタレストを解析することにより下記のインタレストリストを作成する。
【0086】
[インタレストリスト(実測データ)]
顧客(エージェント)1:書籍A、B、顧客(エージェント)2:書籍D
【0087】
前記エージェント生成部12は、前記統計データ解析部11によるエージェントの書籍に対するインタレストの割合(インタレストリスト)に基づいて、仮想のエージェントに関するインタレストグラフを生成する。
【0088】
具体的に説明すると、まず、エージェント生成部12は、
図12(a)に示すように、書籍の属性情報をノードとして生成する。本実施形態では、各属性情報は上位の属性情報(書籍)に関係性を有しているため、エージェント生成部12は、各属性情報のノードを上位の属性情報x(書籍)のノードにリンクさせる。
【0089】
次に、エージェント生成部12は、
図12(b)に示すように、書籍A〜Dをノードとして生成し、各書籍A〜Dのノードを対応する各属性情報のノードにリンクさせる。
【0090】
次に、エージェント生成部12は、
図12(c)に示すように、前記統計データ解析部11により解析されたエージェントの書籍に対するインタレストの割合(インタレストリスト)に応じて、各書籍A〜Dごとに一ないし複数の仮想のエージェントをノードとして生成し、それら仮想のエージェントを対応する各書籍A〜Dのノードにリンクさせる。このとき、所定の仮想のエージェント数10に対して、エージェントの各書籍A〜Dに対するインタレストの割合を乗算することにより、各書籍A〜Dにリンクさせる仮想のエージェント数を算出する。ただし、現実のエージェントが存在する書籍A、B、Dについては、仮想のエージェントの個数から実測データ解析部14により解析された現実のエージェントの書籍の個数を差し引いた状態で仮想のエージェントのノードを生成する。
【0091】
書籍A:所定のエージェント数10×50%−現実のエージェント数1=4
書籍B:所定のエージェント数10×40%−現実のエージェント数1=3
書籍C:所定のエージェント数10×20%=2
書籍D:所定のエージェント数10×30%−現実のエージェント数1=2
【0092】
次に、エージェント生成部12は、
図13に示すように、リンクの距離が近い書籍にリンクされている仮想のエージェント同士を結合することを繰り返すことによりインタレストグラフを生成する。このとき、エージェント生成部12は、所定の個数から実測データ解析部14により解析された現実のエージェント数を差し引き、仮想のエージェントの個数が「所定の個数−現実のエージェントの個数(8個)」になるまで仮想のエージェント同士の結合を繰り返す。なお、仮想のエージェント同士の結合方法は実施例1の結合方法と同一なので、詳細な説明は省略する。
【0093】
このインタレストグラフは、
図13(b)に示すように、上位の属性情報(書籍)のノードを中心として各属性情報のノードがリンクした状態となり、それら各属性情報のノードに周りに書籍A〜Dのノードがリンクした状態となり、さらに書籍A〜Dのノードの周りに「所定の個数−現実のエージェントの個数」(8個)になるまで結合を繰り返した仮想のエージェントのノードがリンクした状態となっている。
【0094】
前記インタレスト生成部13は、エージェントの書籍A〜Dに対するインタレストに関する情報として、
図14(a)に示すように、インタレストグラフの各仮想のエージェントと、各仮想のエージェントにリンクしている書籍A〜Dとからなるポテンシャルインタレストリストを生成するに際して、現実のエージェント1,2の書籍に対するインタレストに関する情報を加えた状態でポテンシャルインタレストリストを生成する。
【0095】
また、インタレスト生成部13は、
図12(b)に示すように、前記エージェント生成部12によりインタレストグラフを生成する際に生成した、各書籍A〜Dを対応する属性情報にリンクさせたポテンシャルインタレストグラフを生成(抽出)する。
【0096】
[実施例3]
次に、本発明の実施例1について、
図15〜
図17を参照しながら説明する。
【0097】
本実施例では、オブジェクトをインテリアとして、宅内の人の行動に関する統計データと実測データに基づいて、エージェントのインテリアに対するインタレストに関する情報を生成する場合について説明する。
【0098】
前記データ入力部10は、統計データと実測データを入力する。前記データ入力部10は、統計データと実測データを入力する。この統計データは、宅内の人(エージェント)において、ある時間においてテレビが人(エージェント)の50%に使用され、ソファが人(エージェント)の40%に使用され、本棚が人(エージェント)の20%に使用され、PCが人(エージェント)の30%に使用され、人が顧客(エージェント)の30%に使用されたことを示す。また、この実測データは、ある時間において、宅内の人(エージェント)1によりテレビとソファが使用され、人(エージェント)2によりPCが使用されたことを示す。
【0099】
前記統計データ解析部11は、データ入力部10に入力された統計データに基づいて、エージェントのインテリアに対するインタレストの割合を解析することによりインタレストリストを生成する。
【0100】
[インタレストリスト(統計データ)]
テレビ:50%、ソファ:40%、本棚:20%、PC:30%、冷蔵庫:40%
【0101】
また、前記統計データ解析部11は、データ入力部10により入力された統計データに基づいて、インテリアの属性情報も解析する。
【0102】
[属性情報リスト]
テレビ:リビング、ソファ:リビング、本棚:寝室、PC:寝室、
上位の属性情報:インテリア
【0103】
前記実測データ解析部14は、データ入力部10により入力された実測データに基づいて、現実のエージェントのインテリアに対するインタレストを解析することにより下記のインタレストリストを作成する。
【0104】
[インタレストリスト(実測データ)]
人(エージェント)1:テレビ、ソファ、人(エージェント)2:PC
【0105】
前記エージェント生成部12は、前記統計データ解析部11によるエージェントのインテリアに対するインタレストの割合(インタレストリスト)に基づいて、仮想のエージェントに関するインタレストグラフを生成する。
【0106】
具体的に説明すると、まず、エージェント生成部12は、
図15(a)に示すように、インテリアの属性情報をノードとして生成する。本実施形態では、各属性情報は上位の属性情報(インテリア)に関係性を有しているため、エージェント生成部12は、各属性情報のノードを上位の属性情報(インテリア)のノードにリンクさせる。
【0107】
次に、エージェント生成部12は、
図15(b)に示すように、各インテリアをノードとして生成し、各インテリアのノードを対応する属性情報のノードにリンクさせる。
【0108】
次に、エージェント生成部12は、
図15(c)に示すように、前記統計データ解析部11により解析されたエージェントのインテリアに対するインタレストの割合(インタレストリスト)に応じて、各インテリアごとに一ないし複数の仮想のエージェントをノードとして生成し、それら仮想のエージェントを対応する各インテリアのノードにリンクさせる。このとき、所定の仮想のエージェント数10に対して、エージェントの各インテリアに対するインタレストの割合を乗算することにより、各インテリアにリンクさせる仮想のエージェント数を算出する。ただし、現実のエージェントが存在するテレビ、ソファ、PCについては、仮想のエージェントの個数から実測データ解析部14により解析された現実のエージェントのインテリアの個数を差し引いた状態で仮想のエージェントのノードを生成する。
【0109】
テレビ:所定のエージェント数10×50%−現実のエージェント数1=4
ソファ:所定のエージェント数10×40%−現実のエージェント数1=3
本棚:所定のエージェント数10×20%=2
PC:所定のエージェント数10×30%−現実のエージェント数1=2
冷蔵庫:所定のエージェント数10×30%=2
【0110】
次に、エージェント生成部12は、
図16に示すように、リンクの距離が近いインテリアにリンクされている仮想のエージェント同士を結合することを繰り返すことによりインタレストグラフを生成する。このとき、エージェント生成部12は、所定の個数から実測データ解析部14により解析された現実のエージェント数を差し引き、仮想のエージェントの個数が「所定の個数−現実のエージェントの個数」(8個)になるまで仮想のエージェント同士の結合を繰り返す。なお、仮想のエージェント同士の結合方法は実施例1の結合方法と同一なので、詳細な説明は省略する。
【0111】
このインタレストグラフは、
図16(b)に示すように、上位の属性情報(インテリア)のノードを中心として各属性情報のノードがリンクした状態となり、それら各属性情報のノードに周りに各インテリアのノードがリンクした状態となり、さらに各インテリアのノードの周りに「所定の個数−現実のエージェントの個数」(8個)になるまで結合を繰り返した仮想のエージェントのノードがリンクした状態となっている。
【0112】
前記インタレスト生成部13は、エージェントのインテリアに対するインタレストに関する情報として、
図17(a)に示すように、インタレストグラフの各仮想のエージェントと、各仮想のエージェントにリンクしているインテリアとからなるポテンシャルインタレストリストを生成するに際して、現実のエージェント1,2のインテリアに対するインタレストに関する情報を加えた状態でポテンシャルインタレストリストを生成する。
【0113】
また、インタレスト生成部13は、
図17(b)に示すように、前記エージェント生成部12によりインタレストグラフを生成する際に生成した、各インテリアを対応する属性情報にリンクさせたポテンシャルインタレストグラフを生成(抽出)する。
【0114】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。