特開2016-219112IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

絶縁電線に関し、さらに詳しくは、自動車等の車両に好適に用いられる絶縁電線に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】フッ素樹脂を含む絶縁層を有する絶縁電線において、フッ素樹脂の耐熱性を維持したまま柔軟性を向上させた絶縁電線を提供すること。
【解決手段】モノマーが下記の式(1)で表されるパーフルオロモノマーの1種または2種以上からなるパーフルオロ重合体を含む絶縁層で導体の周囲が被覆されてなる絶縁電線とする。
【化1】

ただし、Rf1はパーフルオロアルキル基である。Rf1は、1以上のエーテル結合を含んでいてもよい。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

従来知られるフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシトリフルオロエチレンの共重合体(PFA)がある。これらは耐熱性に優れるが、柔軟性に劣っている。このため、これらは細径電線の絶縁材料として適用することができても、太物のパワーケーブルなどの絶縁材料としては、柔軟性の不足により適用することが困難である。 フッ素樹脂よりも柔軟性に優れるフッ素ゴムを絶縁材料として用いる場合、ゴムとして実用的な特性を発揮するために加硫(架橋)が必要であり、加硫(架橋)工程により生産性が悪くなり、製造コストが高くなる。また、フッ素ゴムは加硫(架橋)のために炭素−水素結合を有するので、耐熱性に劣る。また、加硫(架橋)に際し用いる加硫剤(架橋剤)や加硫助剤(架橋助剤)によりフッ素濃度が低下するため、耐熱性が低下するおそれもある。 本発明の解決しようとする課題は、フッ素樹脂を含む絶縁層を有する絶縁電線において、フッ素樹脂の耐熱性を維持したまま柔軟性を向上させた絶縁電線を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するため本発明に係る絶縁電線は、モノマーが下記の式(1)で表されるパーフルオロモノマーの1種または2種以上からなるパーフルオロ重合体を含む絶縁層で導体の周囲が被覆されてなることを要旨とするものである。 ただし、Rf1はパーフルオロアルキル基である。Rf1は、1以上のエーテル結合を含んでいてもよい。
【発明の効果】
本発明に係る絶縁電線によれば、モノマーがの式(1)で表されるパーフルオロモノマーの1種または2種以上からなるパーフルオロ重合体を含む絶縁層で導体の周囲が被覆されてなることから、フッ素樹脂の耐熱性を維持したまま柔軟性を向上させることができる。柔軟なフッ素樹脂を絶縁材料として用いるので、パワーケーブルなどの太物電線においても柔軟性を確保することができる。パーフルオロ重合体は、パーフルオロ化合物であるため、耐熱性の向上効果に優れ、絶縁層を耐熱性に優れたものにする。 パーフルオロ重合体を構成するパーフルオロモノマーが2種類からなる場合には、重合速度と柔軟性のバランスを調整しやすい。パーフルオロ重合体を構成するパーフルオロモノマーが1種類からなる場合には、ホモポリマーとなるため、重合速度が速く、生産性に優れ、生産コストを抑える。パーフルオロ重合体が加硫剤や加硫助剤を用いて架橋させるものではなく熱可塑性であると、加硫剤や加硫助剤による耐熱性の低下、生産性の低下を抑えることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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