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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-219623(P2016-219623A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】吸着ヘッド、実装装置及び実装方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20161125BHJP
【FI】
   H05K13/04 A
   H05K13/04 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-103714(P2015-103714)
(22)【出願日】2015年5月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 良太
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353EE51
5E353JJ02
5E353JJ21
5E353JJ41
5E353JJ56
(57)【要約】
【課題】吸着対象物の平面状の被吸着面を吸着ヘッドの吸着面に吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して吸着対象物を実装するにあたり、吸着ヘッドの吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態を短時間で確実に認識して補正することを可能にする。
【解決手段】平面状の被吸着面を有する吸着対象物を吸着する吸着ヘッド50であって、吸着対象物を吸着する面であり被吸着面よりも大きい吸着面51と、吸着面51に設けられて被吸着面よりも小さな開口を有する吸引ノズル孔52と、吸着面51に配置されているとともに、吸着した吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段53と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面状の被吸着面を有する吸着対象物を吸着する吸着ヘッドであって、
前記吸着対象物を吸着する面であり前記被吸着面よりも大きい面積を有する吸着面と、
前記吸着面に設けられて前記被吸着面よりも小さな面積の開口を有する吸引ノズル孔と、
前記吸着面に配置されているとともに、吸着した前記吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段と、を有する、
吸着ヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載の吸着ヘッドであって、
前記圧力検出手段が前記吸着面に整列された状態で配置されている、
吸着ヘッド。
【請求項3】
平面状の被吸着面を有する吸着対象物を吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して前記吸着対象物を実装する実装装置であって、
前記吸着対象物を吸着するための吸引ノズル孔を有する吸着ヘッドを備えた吸着手段と、
前記吸着ヘッドを動かす可動手段と、
制御手段と、
記憶手段と、を有し、
前記吸着手段は、
吸引力を発生させる吸引力発生部と、
前記吸引力発生部からの吸引力を前記吸着ヘッドの前記吸引ノズル孔に導くことと、前記吸引力を前記吸引ノズル孔まで導くことを遮断することと、を切り替える切替部と、を有し、
前記吸着ヘッドは、
前記吸着対象物を吸着する面であり前記被吸着面よりも大きい面積を有する吸着面と、
前記吸着面に設けられて前記被吸着面よりも小さな面積の開口を有する前記吸引ノズル孔と、
前記吸着面に配置されているとともに、吸着した前記吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段と、を有しており、
前記記憶手段には、前記吸着面に吸着した前記被吸着面が適正な配置であるときの前記圧力検出手段からの検出信号の分布である適正圧力分布に基づいた理想吸着位置が記憶されており、
前記制御手段は、
吸着した前記吸着対象物の前記被吸着面から印加される圧力に基づいた前記圧力検出手段からの検出信号の分布を実圧力分布として認識し、前記実圧力分布に基づいた実吸着位置と、前記記憶手段に記憶されている前記理想吸着位置と、に基づいて前記吸着面に対する前記被吸着面の配置のズレ状態を判定するズレ状態判定ステップを実行する判定部と、
前記判定部により判定されたズレ状態に応じて、前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように前記可動部を用いて前記吸着ヘッドの姿勢を調整する補正ステップを実行する補正部と、を有する、
実装装置。
【請求項4】
請求項3に記載の実装装置であって、
前記圧力検出手段が前記吸着面に整列された状態で配置されている、
実装装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載の実装装置であって、
前記可動手段は、
前記吸着ヘッドを水平方向に移動するヘッド移動機構と、
前記吸着ヘッドを鉛直な旋回軸回りに旋回するヘッド旋回機構と、を有し、
前記補正部は、前記判定部により判定されたズレ状態に応じて、前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように前記ヘッド移動機構及び前記ヘッド旋回機構を用いて前記補正ステップを実行する、
実装装置。
【請求項6】
請求項5に記載の実装装置であって、
前記可動手段は、
前記吸着ヘッドを昇降するヘッド昇降機構を有し、
前記制御手段は、
前記ヘッド移動機構を用いて、前記吸着ヘッドを前記吸着対象物の上方の位置まで移動させる第1吸着ヘッド移動ステップを実行する第1吸着ヘッド移動部と、
前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物の上方から前記吸着対象物に近接する位置まで前記吸着ヘッドを降下させる第1吸着ヘッド降下ステップを実行する第1吸着ヘッド降下部と、
前記切替部を用いて、前記吸引ノズル孔に前記吸引力を導き、前記吸着ヘッドに前記吸着対象物の前記被吸着面を吸着させる吸着ステップを実行する吸着部と、
前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物を吸着した前記吸着ヘッドを上方に上昇させる第1吸着ヘッド上昇ステップを実行する第1吸着ヘッド上昇部と、
前記ヘッド移動機構を用いて、前記吸着ヘッドを前記実装先の上方の位置まで移動させる第2吸着ヘッド移動ステップを実行する第2吸着ヘッド移動部と、
前記ヘッド昇降機構を用いて、前記実装先の上方から前記実装先に近接する位置まで前記吸着ヘッドを降下させる第2吸着ヘッド降下ステップを実行する第2吸着ヘッド降下部と、
前記切替部を用いて、前記吸引ノズル孔への前記吸引力を遮断し、前記実装先に前記吸着対象物を解放する解放ステップを実行する解放部と、
前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物を解放した前記吸着ヘッドを上方に上昇させる第2吸着ヘッド上昇ステップを実行する第2吸着ヘッド上昇部と、を有し、
前記第1吸着ヘッド上昇ステップと前記第2吸着ヘッド降下ステップを含む前記第1吸着ヘッド上昇ステップから前記第2吸着ヘッド降下ステップの間において、前記ズレ状態判定ステップと、前記補正ステップと、を実行する、
実装装置。
【請求項7】
吸着対象物の平面状の被吸着面を吸着ヘッドの吸着面に吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して前記吸着対象物を実装する実装方法であって、
吸着した前記吸着対象物の前記被吸着面から前記吸着面に印加される圧力を検出し、検出した前記吸着面上の圧力分布である実圧力分布に基づいた実吸着位置と、前記吸着面に吸着した前記被吸着面が適正な配置であるときに検出される前記吸着面上の圧力分布である適正圧力分布に基づいた理想吸着位置と、を比較し、前記実吸着位置と前記理想吸着位置との偏差の分に応じて前記吸着ヘッドの姿勢を補正することにより前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように制御して前記吸着対象物を実装する実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着ヘッド、実装装置及び実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば電子部品の実装装置は、吸着対象物である電子部品を吸着ヘッドに吸着して実装先へ移動させ、実装先で吸着を解除して吸着対象物を実装する。例えば、特許文献1の部品実装装置では、吸着ヘッド(吸着ノズル)を保持するベース体に、吸着ヘッドとともに基板カメラが固定されている。基板カメラは、基板上のマークを撮影し基板上の部品の実装位置を認識する。基板カメラと吸着ヘッドとの位置関係は、ベース体によって固定されているため、基板カメラと吸着ヘッドとの離間距離の分だけベース体を移動させることで、基板カメラで認識したマークの位置に吸着ヘッドを移動させて部品を実装することができる。実装装置には、第一に正確な位置に吸着対象物を実装することが要求される。そこで、特許文献1では、実装位置がずれる要因として、基板カメラと吸着ヘッドの先端との相対位置にばらつきやズレが生じることにより、実際の実装位置が理論上の位置からずれる場合があることに着目し、実装位置の補正方法が提案されている。その補正方法によれば、実際の実装操作を行わないときに、基板の近くに設置したセンサに対して、センサ上の基準点を狙って模擬的に実装操作を行い、模擬的な実装操作が実際に行われた位置と基準点との差異をセンサで検出する。この差異に基づいて、実際の実装操作における基板カメラが基板上のマークを認識した後のベース体(吸着ヘッド)の移動距離の設定値を補正する。それにより、吸着ヘッドによって実装動作が行われる位置を補正することができる。
【0003】
また、特許文献1には、実装位置の補正に関し、吸着ヘッドが回転モータにより自転して、X−Y平面内において吸着ヘッドが保持した部品の姿勢を所期の姿勢に補正することも記載されている。しかし、吸着ヘッドに保持された部品のズレ状態の検出方法は何ら開示されていない。従来知られている吸着ヘッドに対する吸着対象物の相対的な配置のズレを検出する方法としては、カメラで撮影する方法がある。この場合、吸着ヘッドで吸着対象物を吸着した後、実装先へ移動する前に吸着ヘッドをカメラの設置位置へ移動させ、カメラで吸着ヘッドの吸着面を撮影して吸着対象物の吸着ヘッドに対する相対的な配置を認識し、適正な配置に対する差異が検出される。
【0004】
また、吸着ヘッドに吸着対象物を吸着する技術ではないが、特許文献2には、ロボットハンドなどの把持対象物を把持する面に設けられ、把持対象物の位置や大きさを検出することができるとともに、把持した把持対象物の把持状態を検出する把持用センサが開示されている。この把持用センサは、同一基板上において電気的に分離されて複数形成された複数の圧電素子を備えている。複数の圧電素子のうち、一部を垂直圧力検出素子として機能させ、垂直圧力検出素子を除く複数の圧電素子を超音波素子として機能させる。複数の超音波素子は、超音波を送信するものと、超音波を受信するものとが設定されており、把持する前の把持対象物に対して超音波を送信し、その反射波を受信して、位相差から把持対象物との距離や硬度、及び位置や大きさを検出することができる。垂直圧力検出素子は、把持した把持対象物から印加される圧力を検出して、ロボットハンドが把持対象物に接触しているか否か、また接触している場合の把持状態(把持力)を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−41910号公報
【特許文献2】特開2013−96870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
精度よく所定の実装位置に吸着対象物を実装するために、特許文献1の部品実装装置では、実際の実装操作を行わないときに模擬的に実装操作を行って、吸着ヘッドによって実装動作が行われる位置を補正するため、補正に時間がかかる。より精度を高めるためには、模擬的な実装操作の頻度を多くする必要があり、一層補正に時間を要する。また、吸着ヘッドを回転させて吸着ヘッドに吸着された吸着対象物の姿勢を所期の姿勢に補正する場合は、カメラによってズレ状態を認識すると、吸着ヘッドに吸着された吸着対象物のズレ状態を個別に認識して補正の精度を高めることができるが、カメラの位置へ吸着ヘッドを移動させてズレ状態を認識するのに時間がかかる。
【0007】
また、特許文献2に記載される技術では、対象物の位置や大きさを検出するために、ロボットハンドなどに対象物を保持する前に、一旦、対象物に接近した状態で超音波を用いて対象物の位置や大きさを検出するため、時間がかかる。また、対象物を保持した状態では把持力しか検出することができず、実際に対象物を保持した状態でのズレ状態を認識することはできない。そのため、補正の精度を高めることができない。
【0008】
そこで、本発明の課題は、吸着対象物の平面状の被吸着面を吸着ヘッドの吸着面に吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して吸着対象物を実装するにあたり、吸着ヘッドの吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態を短時間で確実に認識して補正することを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の発明は、平面状の被吸着面を有する吸着対象物を吸着する吸着ヘッドであって、前記吸着対象物を吸着する面であり前記被吸着面よりも大きい面積を有する吸着面と、前記吸着面に設けられて前記被吸着面よりも小さな面積の開口を有する吸引ノズル孔と、前記吸着面に配置されているとともに、吸着した前記吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段と、を有する、吸着ヘッドである。
【0010】
本発明の第2の発明は、上記第1の発明の吸着ヘッドであって、前記圧力検出手段が前記吸着面に整列された状態で配置されている。
【0011】
本発明の第3の発明は、平面状の被吸着面を有する吸着対象物を吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して前記吸着対象物を実装する実装装置であって、前記吸着対象物を吸着するための吸引ノズル孔を有する吸着ヘッドを備えた吸着手段と、前記吸着ヘッドを動かす可動手段と、制御手段と、記憶手段と、を有する。前記吸着手段は、吸引力を発生させる吸引力発生部と、前記吸引力発生部からの吸引力を前記吸着ヘッドの前記吸引ノズル孔に導くことと、前記吸引力を前記吸引ノズル孔まで導くことを遮断することと、を切り替える切替部と、を有する。前記吸着ヘッドは、前記吸着対象物を吸着する面であり前記被吸着面よりも大きい面積を有する吸着面と、前記吸着面に設けられて前記被吸着面よりも小さな面積の開口を有する前記吸引ノズル孔と、前記吸着面に配置されているとともに、吸着した前記吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段と、を有している。前記記憶手段には、前記吸着面に吸着した前記被吸着面が適正な配置であるときの前記圧力検出手段からの検出信号の分布である適正圧力分布に基づいた理想吸着位置が記憶されている。前記制御手段は、吸着した前記吸着対象物の前記被吸着面から印加される圧力に基づいた前記圧力検出手段からの検出信号の分布を実圧力分布として認識し、前記実圧力分布に基づいた実吸着位置と、前記記憶手段に記憶されている前記理想吸着位置と、に基づいて前記吸着面に対する前記被吸着面の配置のズレ状態を判定するズレ状態判定ステップを実行する判定部と、前記判定部により判定されたズレ状態に応じて、前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように前記可動部を用いて前記吸着ヘッドの姿勢を調整する補正ステップを実行する補正部と、を有する。
【0012】
本発明の第4の発明は、上記第3に記載の実装装置であって、前記圧力検出手段が前記吸着面に整列された状態で配置されている。
【0013】
本発明の第5の発明は、上記第3又は第4の発明の実装装置であって、前記可動手段は、前記吸着ヘッドを水平方向に移動するヘッド移動機構と、前記吸着ヘッドを鉛直な旋回軸回りに旋回するヘッド旋回機構と、を有し、前記補正部は、前記判定部により判定されたズレ状態に応じて、前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように前記ヘッド移動機構及び前記ヘッド旋回機構を用いて前記補正ステップを実行する。
【0014】
本発明の第6の発明は、上記第5の発明の実装装置であって、前記可動手段は、前記吸着ヘッドを昇降するヘッド昇降機構を有する。また前記制御手段は、前記ヘッド移動機構を用いて、前記吸着ヘッドを前記吸着対象物の上方の位置まで移動させる第1吸着ヘッド移動ステップを実行する第1吸着ヘッド移動部と、前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物の上方から前記吸着対象物に近接する位置まで前記吸着ヘッドを降下させる第1吸着ヘッド降下ステップを実行する第1吸着ヘッド降下部と、前記切替部を用いて、前記吸引ノズル孔に前記吸引力を導き、前記吸着ヘッドに前記吸着対象物の前記被吸着面を吸着させる吸着ステップを実行する吸着部と、前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物を吸着した前記吸着ヘッドを上方に上昇させる第1吸着ヘッド上昇ステップを実行する第1吸着ヘッド上昇部と、前記ヘッド移動機構を用いて、前記吸着ヘッドを前記実装先の上方の位置まで移動させる第2吸着ヘッド移動ステップを実行する第2吸着ヘッド移動部と、前記ヘッド昇降機構を用いて、前記実装先の上方から前記実装先に近接する位置まで前記吸着ヘッドを降下させる第2吸着ヘッド降下ステップを実行する第2吸着ヘッド降下部と、前記切替部を用いて、前記吸引ノズル孔への前記吸引力を遮断し、前記実装先に前記吸着対象物を解放する解放ステップを実行する解放部と、前記ヘッド昇降機構を用いて、前記吸着対象物を解放した前記吸着ヘッドを上方に上昇させる第2吸着ヘッド上昇ステップを実行する第2吸着ヘッド上昇部と、を有する。そして前記第1吸着ヘッド上昇ステップと前記第2吸着ヘッド降下ステップを含む前記第1吸着ヘッド上昇ステップから前記第2吸着ヘッド降下ステップの間において、前記ズレ状態判定ステップと、前記補正ステップと、を実行する。
【0015】
本発明の第7の発明は、吸着対象物の平面状の被吸着面を吸着ヘッドの吸着面に吸着して移動させ、実装先で吸着を解除して前記吸着対象物を実装する実装方法であって、吸着した前記吸着対象物の前記被吸着面から前記吸着面に印加される圧力を検出し、検出した前記吸着面上の圧力分布である実圧力分布に基づいた実吸着位置と、前記吸着面に吸着した前記被吸着面が適正な配置であるときに検出される前記吸着面上の圧力分布である適正圧力分布に基づいた理想吸着位置と、を比較し、前記実吸着位置と前記理想吸着位置との偏差の分に応じて前記吸着ヘッドの姿勢を補正することにより前記吸着対象物の前記実装先における配置が適正となるように制御して前記吸着対象物を実装する実装方法である。
【発明の効果】
【0016】
第1の発明の吸着ヘッドによれば、吸着面は吸着対象物の被吸着面よりも大きく、吸着した吸着対象物から印加される圧力に応じた検出信号を出力する複数の圧力検出手段を有するため、検出信号に基づいて吸着面上の吸着対象物の配置を直接的に認識することを可能にする。そして、複数の圧力検出手段による、圧力に応じた検出信号の出力は、吸着面に吸着対象物が吸着されるとともに行うことが可能であるため、吸着ヘッドの吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態を短時間で確実に認識して補正することを可能にすることができる。
【0017】
第2の発明の吸着ヘッドによれば、圧力検出手段が吸着面に整列された状態で配置されているため、吸着対象物のズレ状態をより正確に認識することを可能にすることができる。
【0018】
第3の発明の実装装置によれば、吸着ヘッドの吸着面に設けられた複数の圧力検出手段により吸着した吸着対象物の被吸着面から印加される圧力に応じた検出信号が出力され、その検出信号の分布を実圧力分布として認識し、実圧力分布に基づいた実吸着位置と適正圧力分布に基づいた理想吸着位置とに基づいて吸着面に対する被吸着面のズレ状態が判定される。吸着ヘッドの吸着面に設けられた複数の圧力検出手段による圧力に応じた検出信号の出力は、吸着面に吸着対象物が吸着されるとともに行うことが可能であるため、吸着ヘッドの吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態を短時間で確実に認識して補正することができる。
【0019】
第4の発明の実装装置によれば、圧力検出手段が吸着面に整列された状態で配置されているため、吸着対象物のズレ状態をより正確に認識することができる。
【0020】
第5の発明の実装装置によれば、ヘッド移動機構とヘッド旋回機構とを用いて、吸着ヘッドを旋回及び水平移動させることで、吸着面に吸着された吸着対象物の実装先における角度及び水平方向の位置を補正して、補正の精度を高めることができる。
【0021】
第6の発明の実装装置によれば、第1吸着ヘッド上昇ステップと第2吸着ヘッド降下ステップを含む第1吸着ヘッド上昇ステップから第2吸着ヘッド降下ステップの間において、ズレ状態判定ステップと、補正ステップとが実行させるため、吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態の判定と、補正とを、吸着ヘッドを実装先へ移動させるのと同時に行うことが可能である。そのため、吸着対象物を吸着してから実装するまでの時間をより短くすることが可能である。
【0022】
第7の発明の実装方法によれば、吸着した吸着対象物の被吸着面から吸着面に印加される圧力を検出し、検出した吸着面上の圧力分布である実圧力分布に基づいた実吸着位置と、理想吸着位置と、を比較し、その偏差の分に応じて吸引ヘッドを動かすことにより吸着対象物の実装先における配置が適正となるように制御される。吸着された吸着対象物の被吸着面から吸着面に印加される圧力の検出は、吸着面に吸着対象物が吸着されるとともに行うことが可能であるため、吸着ヘッドの吸着面に吸着された吸着対象物のズレ状態を短時間で確実に認識して補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係る実装装置の斜視図である。
図2図1に示される実装装置の側面図である。
図3図1に示される実装装置の吸着ヘッドを拡大して示す斜視図である。
図4図3に示される吸着ヘッドのIV方向矢視図であり、吸着面を示す図である。
図5】吸着対象物の平面図であり、被吸着面を示す図である。
図6】吸着ヘッドの吸着面に、図5に示される吸着対象物が適正な位置(理想吸着位置)で吸着されている状態を示す図である。
図7】吸着面に吸着対象物を吸着した吸着ヘッドにおいて、吸着対象物が適正な位置(理想吸着位置)であるときの吸着面上の圧力分布(適正圧力分布)を示す図である。
図8】吸着面に吸着対象物を吸着した吸着ヘッドにおいて、吸着対象物が適正な位置で吸着されていない例の、吸着面上の圧力分布(実圧力分布)を示す図である。
図9】制御手段の入出力を説明するブロック図である。
図10】実装装置の可動範囲である3次元空間内における基準位置の座標と、吸着対象物の座標と、実装先の座標と、の例を説明する平面図である。
図11】制御手段の処理手順の例を説明するフローチャートである。
図12】吸着面に吸着対象物を吸着した時点において、吸着対象物が理想吸着位置からズレた状態の例を説明する図である。
図13図12の状態から吸着ヘッドを旋回軸回りに角度Δθだけ旋回した状態の例を説明する図である。
図14図13の状態から吸着ヘッドをX軸方向にΔX、Y軸方向にΔYだけ移動させて、吸着対象物の位置を理想吸着位置に一致させた様子の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。なお、X軸、Y軸、Z軸が記載されている図において、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は鉛直下方を示し、X軸方向とY軸方向は水平方向を示している。なお、X方向移動機構10とY方向移動機構20は、吸着ヘッド50を水平方向に移動するヘッド移動機構に相当している。また、Z方向移動機構30は、吸着ヘッド50を昇降するヘッド昇降機構に相当している。また、旋回機構40は、吸着ヘッド50を旋回軸ZJ(図2参照)回りに旋回させるヘッド旋回機構に相当している。また、ヘッド移動機構と、ヘッド昇降機構と、ヘッド旋回機構と、にて可動手段を構成している。また、制御盤60は、制御手段に相当している。以下、本実施の形態の説明では、IC等の電子部品である吸着対象物(C1n)を、実装基板の実装先(Tc1)へ実装する実装装置を例として説明する。
【0025】
●[実装装置1の全体構成(図1図2)]
実装装置1は、X方向移動機構10と、Y方向移動機構20と、Z方向移動機構30と、旋回機構40と、吸着ヘッド50と、制御盤60と、吸引力発生部70と、治具80、90等にて構成されている。実装装置1は、治具80上に位置決めされたトレー81の各位置に載置されている吸着対象物C1n(図1の例では、n=1〜12)を吸着ヘッド50に吸着して、治具90上に位置決めされた実装基板91上に設定されている実装先Tc1に、吸着した吸着対象物C1nを載置(実装)する装置である。吸着対象物C1nは、例えばIC等の電子部品であり、上面が平面状の部品である。
【0026】
X方向移動機構10は、Xレール11、Xスライダ12、X駆動手段13、X位置検出手段14等を有している。なお、本実施の形態にて説明する実装装置1の例では、X方向移動機構10を一対で備えている例を説明するが、X方向移動機構10を一対で備えていなくてもよい。Xレール11は、X軸方向の軌道であり、X軸方向に平行となるように設けられている。Xスライダ12は、X駆動手段13の動作によって、Xレール11に沿ってX軸方向に往復移動可能に構成されている。
【0027】
X駆動手段13は、例えば電動モータであり、Xスライダ12に取り付けられ、制御盤60からの制御信号に基づいて動作し、Xスライダ12を、Xレール11に沿ってX軸方向に往復移動させる。X位置検出手段14は、例えばエンコーダであり、電動モータであるX駆動手段13のシャフトの回転量に応じた検出信号を制御盤60に出力する。制御盤60は、X位置検出手段14からの検出信号に基づいて、Xレール11上におけるXスライダ12のX軸方向の位置を検出することが可能である。
【0028】
Y方向移動機構20は、Yレール21、Yスライダ22、Y駆動手段23、Y位置検出手段24等を有している。Yレール21は、Y軸方向の軌道であり、Y軸方向に平行となるように設けられている。Yレール21の両端は、それぞれ一対のXスライダ12の一方と他方に固定されている。Yスライダ22は、Y駆動手段23の動作によって、Yレール21に沿ってY軸方向に往復移動可能に構成されている。
【0029】
Y駆動手段23は、例えば電動モータであり、Yスライダ22に取り付けられ、制御盤60からの制御信号に基づいて動作し、Yスライダ22を、Yレール21に沿ってY軸方向に往復移動させる。Y位置検出手段24は、例えばエンコーダであり、電動モータであるY駆動手段23のシャフトの回転量に応じた検出信号を制御盤60に出力する。制御盤60は、Y位置検出手段24からの検出信号に基づいて、Yレール21上におけるYスライダ22のY軸方向の位置を検出することが可能である。
【0030】
Z方向移動機構30は、Zレール31、Zスライダ32、Z駆動手段33、Z位置検出手段34等を有している。Zレール31は、Z軸方向の軌道であり、Z軸方向に平行となるように設けられている。Zレール31は、上端がYスライダ22に固定され下方に延びている。Zスライダ32は、Z駆動手段33の動作によって、Zレール31に沿ってZ軸方向に往復移動可能に構成されている。
【0031】
Z駆動手段33は、例えば電動モータであり、Zスライダ32に取り付けられ、制御盤60からの制御信号に基づいて動作し、Zスライダ32を、Zレール31に沿ってZ軸方向に往復移動させる。Z位置検出手段34は、例えばエンコーダであり、電動モータであるZ駆動手段33のシャフトの回転量に応じた検出信号を制御盤60に出力する。制御盤60は、Z位置検出手段34からの検出信号に基づいて、Zレール31上におけるZスライダ32のZ軸方向の位置を検出することが可能である。
【0032】
旋回機構40は、旋回駆動手段43、旋回角度検出手段44等を有している。旋回駆動手段43は、例えば電動モータである。旋回駆動手段43は、Zスライダ32に固定されており、鉛直に下方に延びるシャフト43aを有する。シャフト43aの下端には、後述するように吸着ヘッド50が取り付けられている。旋回角度検出手段44は、例えばエンコーダであり、電動モータである旋回駆動手段43のシャフト43aの回転角度に応じた検出信号を制御盤60に出力する。
【0033】
吸引力発生部70は、例えば真空ポンプであり、制御盤60からの制御信号に基づいて、駆動と停止が制御される。そして吸引力発生部70にて発生された吸引力は、配管54を介して吸引ヘッド50の吸引ノズル孔52に導かれており(図3参照)、吸引ノズル孔52から外気を吸い込む吸引力により、吸着対象物C1nが吸着面51に吸い付けられる。
【0034】
治具80は、トレー81を位置決めして固定する治具であり、実装装置1の可動範囲内の3次元空間内において、トレー81の各所定位置に載置された吸着対象物C1nのそれぞれの3次元座標を位置決めするための治具である。
【0035】
治具90は、実装基板91を位置決めして固定する治具であり、実装装置1の可動範囲内の3次元空間内において、実装基板91上に設定されている実装先Tc1の3次元座標を決定するための治具である。
【0036】
なお、吸着ヘッド50、制御盤60の詳細については以下にて説明する。
【0037】
●[吸着ヘッド50の構造と吸着対象物C1nによる圧力分布(図3図8)]
吸着ヘッド50は、図3に示すように、吸着面51と、吸引ノズル孔52と、複数の圧力検出手段53と、吸引力発生部70からの吸引力が導かれた配管54と、切替部55等を有している。なお、吸着ヘッド50と切替部55と吸引力発生部70とで吸着手段が構成されている。
【0038】
吸着面51は、吸着対象物C1nを吸着する面であり、吸着対象物C1nの被吸着面である上面よりも大きい面積を有しており、略平面状に形成されている。ここで、吸着面51が吸着対象物C1nの被吸着面よりも大きいことは、吸着面51に被吸着面を吸着したときに、吸着面51のアウトラインの内側に吸着対象物C1n被吸着面が包含されることを意味する。吸着ヘッド50は、吸着面51が水平な状態において、吸着面51の中心が、旋回駆動手段43のシャフト43aの旋回軸ZJ上に位置するようにシャフト43aの下端に固定されている。
【0039】
吸引ノズル孔52は、配管54を介して吸引力発生部70と接続されるとともに吸着面51にて開口している。その開口の面積の大きさは、吸着対象物C1nの被吸着面の面積よりも小さい。すなわち、吸着対象物C1nを吸着面51に吸着した場合、吸引ノズル孔52は、吸着対象物C1nの被吸着面にて覆い隠される。なお、本実施の形態にて説明する吸着ヘッド51では、吸引ノズル孔52は、吸着面51にて、中央に1つのみ設けられているが、複数設けることもできる。
【0040】
圧力検出手段53は、例えば圧力センサであり、吸着面51に複数配置されている。それぞれの圧力検出手段53は、吸着面51に吸着された吸着対象物C1nから印加される圧力に応じた検出信号を制御盤60に出力する。それぞれの圧力検出手段53は、吸着面51において、吸引ノズル孔52とは重複しないように整列した状態で配置されている。本実施の形態の説明では、吸着対象物C1nに対する各圧力検出手段53の相対的な大きさを、実際よりも大きく示している。実際には、吸着面51に吸着した吸着対象物C1nにより押圧された圧力検出手段53の分布領域の輪郭をなぞると、吸着面51における吸着対象物C1nの被吸着面の輪郭の位置が判別可能となるように、吸着対象物C1nに対する各圧力検出手段53の大きさは充分小さい。
【0041】
制御盤60は、吸着面51に吸着対象物C1nが吸着されているとき、複数の圧力検出手段53から出力される検出信号の分布に基づいて、吸着面51に対する吸着対象物C1nの位置(姿勢)を認識することが可能である。なお、本実施の形態にて説明する吸着ヘッド50では、平面形状が四角形の複数の圧力検出手段53が格子状に配列された状態を例示しているが、各圧力検出手段53の形状は、四角形に限らず、整列可能な多角形状であれば、例えば六角形や三角形等でもよく、それぞれ正多角形であればなおよい。
【0042】
切替部55は、例えば切替弁であり、吸引力発生部70と吸引ノズル孔52との間の配管54に設けられている。なお、切替部55は吸引ノズル孔52により近い位置に設けられていることが好ましい。切替部55は、制御盤60からの制御信号に基づいて動作し、切替部55が設けられている個所の配管54を、開口状態と閉鎖状態とのいずれかに切り替える。切替部55は、吸引力発生部70からの吸引力を吸着ヘッド50の吸引ノズル孔52に導く(開口状態の場合)ことと、吸引力発生部70からの吸引力を吸引ノズル孔35まで導くことを遮断する(閉鎖状態の場合)こととを切り替える。
【0043】
また図5は、吸着対象物C1nの被吸着面の外形形状の例を示している。図5の例では、吸着対象物C1nの被吸着面の形状が矩形である例を示しており、一方の辺の長さがa、他方の辺の長さがbである例を示している。また符号Coは、矩形の被吸着面の中心位置を示している。
【0044】
図6は、吸着面51に吸着対象物C1nを理想的な位置(理想吸着位置)に吸着した状態の例を示している。理想吸着位置では、吸着面の中心である旋回軸ZJの位置と吸着対象物C1nの被吸着面の中心Coとが一致しており、吸着対象物C1nの一方の辺がX軸と平行であり、他方の辺がY軸と平行である。
【0045】
図7は、吸着面51の理想吸着位置に吸着対象物C1nを吸着している場合における、各圧力検出手段53からの検出信号の分布である適正圧力分布Di(図7中にハッチングで示す)の例を示している。この適正圧力分布Diに基づいた理想吸着位置が、後述する記憶手段に記憶されている。制御盤60は、吸着対象物C1nを吸着面51に吸着した際の圧力分布が適正圧力分布Diと一致した場合、吸着対象物C1nが理想吸着位置に吸着されていると認識する。
【0046】
図8は、吸着面51に吸着した吸着対象物C1nが、理想吸着位置からズレた位置である場合における、各圧力検出手段53からの検出信号の分布である実圧力分布Dr(図8中にハッチングで示す)の例を示している。制御盤60は、この実圧力分布Drに基づいた実吸着位置(図8中の吸着対象物C1nの位置)と、適正圧力分布Diに基づいた理想吸着位置(図7中の吸着対象物C1nの位置)と、を比較して、吸着面51に吸着した吸着対象物C1nのズレ状態を認識する。
【0047】
上記の構成を有する吸着ヘッド50は複数の圧力検出手段53を有するため、制御盤60は、当該吸着ヘッド50からの検出信号に基づいて吸着面51上の吸着対象物C1nの配置を直接的に認識することができる。そして制御盤60は、複数の圧力検出手段53からの検出信号を、吸着面51に吸着対象物C1nが吸着されるとともに取り込むことが可能であるため、吸着ヘッド50の吸着面51に吸着された吸着対象物C1nのズレ状態を短時間で確実に認識して補正することができる。
【0048】
●[制御盤60の構成と入出力(図9図10)]
制御盤60は、図9に示すように、CPU61と、入力手段62と、モニタ63等を有している。なお、記憶手段64、65は、制御盤60に内蔵されていてもよいし、制御盤60の外部に設けられていてもよい。
【0049】
入力手段62は、例えばキーボードやマウス等であり、作業者からの入力を受け付けるものである。
【0050】
モニタ63は、例えば液晶タッチモニタであり、実装装置1の動作状態の表示や、作業者からの入力状態を表示するとともに、作業者からの入力を受け付けるためのボタン画像等が表示されている。
【0051】
記憶手段64は、例えばHDD(Hard Disk Drive)であり、後述する各種の入力データが記憶されている。
【0052】
記憶手段65は、例えばHDDであり、後述するフローチャートにて示されるプログラムが記憶されている。
【0053】
CPU61は、記憶手段65に記憶されているプログラム及び記憶手段64に記憶されている各種データに基づいて、X位置検出手段14、Y位置検出手段24、Z位置検出手段34、旋回角度検出手段44、複数の圧力検出手段53等の入力機器からの検出信号を取り込む。そしてCPU61は、記憶手段65に記憶されているプログラム及び記憶手段64に記憶されている各種データに基づいて、X駆動手段13、Y駆動手段23、Z駆動手段33、旋回駆動手段43、吸引力発生部70、切替部55等の出力機器に制御信号を出力し、当該出力機器を制御する。なお、CPU61(あるいは制御盤60)は、後述するフローチャートに基づいたプログラムに従って動作する際、初期化部61a〜第2吸着ヘッド降下部61k、解放部61m、第2吸着ヘッド上昇部61nのそれぞれとして動作するが、詳細については後述する。
【0054】
記憶手段64に記憶されている各種の入力データには、吸着対象物の輪郭形状データ(図5参照)、理想吸着位置データ(図6参照)、吸着対象物座標データ(図10参照)、実装先座標データ(図10参照)等がある。
【0055】
輪郭形状データは、吸着対象物の上面(被吸着面)の輪郭の形状を示すデータであり、吸着対象物毎に、記憶手段64に記憶されている。例えば図5に示す輪郭形状の場合、矩形を示すデータ、長さaを示すデータ、長さbを示すデータ等が記憶されている。
【0056】
理想吸着位置データは、図7に示す適正圧力分布Diに基づいた、吸着ヘッド50に対する吸着対象物C1nの位置を示すデータである。理想吸着位置データは、吸着ヘッドの圧力検出手段の数及び間隔や、輪郭形状データに基づいて、吸着対象物毎に設定されて、記憶手段64に記憶されている。
【0057】
吸着対象物座標データは、治具80に位置決めされた所定のトレー81上の各吸着対象物C1n(本実施の形態の例ではn=1〜12)の上面の中央の座標であり、実装装置1の可動範囲の3次元空間内における座標が設定されている。例えば図10の例では、12個の吸着対象物C11〜C112を載置可能なトレー81の例を示しており、予め設定された基準位置Psの3次元座標を基準として、吸着対象物C11〜C112の上面の中央の各座標を示す吸着対象物座標データは、[X(C11)、Y(C11)、Z(C11)]〜[X(C112)、Y(C112)、Z(C112)]に設定され、これらは記憶手段64に記憶されている。なお、吸着対象物の種類やトレーの種類が複数ある場合は、吸着対象物の種類とトレーの種類との組み合わせ毎に、吸着対象物座標データが記憶手段64に記憶されている。なお基準位置Psは、3次元空間内のいずれの位置に設定されていてもよい。
【0058】
実装先座標データは、治具90に位置決めされた実装基板91上の実装先Tc1の中央の座標であり、実装装置1の可動範囲の3次元空間内における座標が設定されている。例えば図10の例では、基準位置Psの3次元座標を基準として、実装基板91の実装先Tc1の中央の座標を示す実装先座標データは、[X(Tc1)、Y(Tc1)、Z(Tc1)]に設定され、記憶手段64に記憶されている。なお、実装基板の種類が複数ある場合や、実装先の位置が複数ある場合は、実装基板の種類毎や、実装先の位置毎に、実装先座標データが記憶手段64に記憶されている。
●[制御盤60の処理手順(図11図14)]
次に図11に示すフローチャートを用いて、制御盤60の処理手順について説明する。作業者が制御盤60を起動して実装の実行を指示すると、制御盤60は、図11に示すフローチャートの処理を開始し、ステップS10に進む。
【0059】
ステップS10にて制御盤60は、自身を初期化し、ステップS15に進む。なお、吸引力発生部70は安定動作するまで時間がかかるので、例えば当該ステップS10にて起動しておく。ステップS10の処理を実行している際、制御盤60は初期化部61a(図9参照)として動作する。
【0060】
ステップS15にて制御盤60は、作業者からの入力を待つ。作業者は、入力手段62や液晶タッチモニタ(モニタ63)等を用いて、吸着対象物やトレーを選定し、実装基板や実装先を選定する。例えば作業者は、図10に示す吸着対象物C1n及びトレー81を選定し、実装基板として図10に示す実装基板91及び実装先Tc1を選定する。作業者の入力が完了すると、制御盤60は、ステップS20に進む。ステップS15の処理を実行している際、制御盤60はデータセット部61b(図9参照)として動作する。
【0061】
ステップS20にて制御盤60は、作業者からの入力が完了したか否かを判定する。制御盤60は、入力に過不足なく、正しい入力がされていると判定した場合(Yes)はステップS25に進み、入力が正しくないと判定した場合(No)はステップS15に戻り、再入力を促す。
【0062】
ステップS25にて制御盤60は、図示しない搬送装置を制御して、図10に示すように、吸着対象物C11〜C112が載置されたトレー81が治具80にセットされているか否か判断する。治具80に吸着対象物C11〜C112が載置されていない旧トレーが有る場合は、旧トレーを取り外し、吸着対象物C11〜C112が載置された新たなトレー81を治具80にセットする。トレー81を治具80にセットする場合は、例えば、図2のトレー81の様に、トレー81の内部に設けたジャンパ回路JMPと、治具80の内部に設けた導通回路80jとの接続状態を導通チェックにより確認する。ジャンパ回路JMP及び導通回路80jは、吸着対象物C1nごとに設けられている。なお、トレー置き場と、基板置き場は図示しない。両置き場は、ラック又は自動ラックでもよい。ラックとは、トレー81や実装基板91などが棚積みされているものであり、トレー81や実装基板91などを手動交換する場合に用いられる。自動ラックとは、ラックに自動排出機能を持たせたものであり、ラックごと自動交換するものも含む。
【0063】
ステップS30にて制御盤60は、図示しない搬送装置を制御して、図10に示すように、実装先Tc1に吸着対象物が未実装の状態の実装基板91が治具90にセットされているか否か判断する。治具90に吸着対象物が実装された旧実装基板が有る場合は、旧実装基板を取り外し、実装先Tc1に吸着対象物が未実装の状態の新たな実装基板91を治具90にセットする。実装基板91のセット状態を確認する場合は、実装基板91のGND(グランドパターン)と、治具90内に設けた導通回路90jとの接続状態を、導通チェックにより確認してもよい。セット状態は、モニタ画面で確認できるようにしてもよい。
【0064】
ステップS35にて制御盤60は、変数jに1をセットして、吸着対象物C11〜C112の中から最初の吸着対象物C11を実装する準備をして、ステップS40に進む。なお、ステップS35から次のステップS40に進む前に、トレー81に実際に載置されている吸着対象物C1nが適正にセットされているか否かを判断するステップを設けてもよい。トレー81に実際に適切に載置されている吸着対象物C1nの数は、チップ等の各吸着対象物C1nを回路内に含むジャンパ回路JMPの導通チェックにより検知する。吸着対象物C1nの総数をm(例えば本実施形態の例の場合、トレー81には当初C11〜C112が載置されているのでm=12)とするとき、制御盤60は、現在認識しているトレー81に載置されている吸着対象物C1nの数である{m−(j−1)}と、ジャンパ回路JMPが導通していることにより検知された実際にトレー81に載置されている吸着対象物C1nの数Mとを比較し、偏差がゼロであるか否かを判断する。偏差がゼロで無ければ異常とみなし、モニタ画面の表示や警告音などで作業者に知らせるようにしてもよい。M>{m−(j−1)}の場合、既に実装されているべき吸着対象物C1nがトレー81に残っている。M<{m−(j−1)}の場合、トレー81に載置されているべき吸着対象物C1nが不足しているか、あるいは適切に配置されていない。このステップは、後述のステップSA0からステップSA5に進む前に設けてもよい。
【0065】
ステップS40にて制御盤60は、現在認識している変数jの値(この場合、j=1)に対応する吸着対象物C1j(この場合、吸着対象物C11)の吸着対象物座標データと、実装基板91の実装先Tc1の実装先座標データと、を記憶手段64から読み出し、ステップS45に進む。
【0066】
ステップS45にて制御盤60は、吸着ヘッド50の旋回角度がゼロとなるように旋回駆動手段43を制御して吸着ヘッド50の旋回角度を初期化し、切替部55を閉鎖状態に制御する。そして制御盤60は、ステップS40にて読み込んだ吸着対象物C1j(この場合、吸着対象物C11)の吸着対象物座標データに基づいて、吸着対象物C1jの中心位置の真上に吸着ヘッド50の中心である旋回軸ZJが位置するように、X駆動手段13及びY駆動手段23を制御し、ステップS50に進む。ステップS45の処理(第1吸着ヘッド移動ステップに相当)を実行している際、制御盤60は第1吸着ヘッド移動部61c(図9参照)として動作する。
【0067】
ステップS50にて制御盤60は、吸着対象物C1jの吸着対象物座標データに基づいて、Z駆動手段33を制御して、吸着対象物C1jの上方から吸着対象物C1jに近接する位置まで吸着ヘッド50を降下させ、ステップS55に進む。ステップS50の処理(第1吸着ヘッド降下ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、第1吸着ヘッド降下部61d(図9参照)として動作する。
【0068】
ステップS55にて制御盤60は、切替部55を開口状態に制御して、吸引ノズル孔52に吸引力発生部70からの吸引力を導き、吸着ヘッド50の吸着面51に、吸着対象物C1jの被吸着面(上面)を吸着させ、ステップS60に進む。ステップS55の処理(吸着ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、吸着部61e(図9参照)として動作する。
【0069】
ステップS60にて制御盤60は、Z駆動手段33を制御して、吸着対象物C1jを吸着した吸着ヘッド50を上方に上昇させ、ステップS65に進む。なお、上昇させる距離は、適宜設定されている。ステップS60の処理(第1吸着ヘッド上昇ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、第1吸着ヘッド上昇部61f(図9参照)として動作する。
【0070】
ステップS65にて制御盤60は、吸着した吸着対象物C1jの被吸着面から印加される圧力に基づいた圧力検出手段からの検出信号の分布を実圧力分布として認識し、実圧力分布に基づいて実吸着位置を認識する。そして制御盤60は、実吸着位置と、記憶手段64に記憶されている吸着対象物C1nの理想吸着位置データに基づいた理想吸着位置と、を比較してズレ状態を判定する。ステップS65における、このズレ状態の判定処理(ズレ状態判定ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、判定部61h(図9参照)として動作する。
【0071】
なお、図9に示す適正圧力分布生成部61gとして動作する際、例えば、制御盤60は、図4に示す吸着ヘッドの吸着面51に関するデータ(圧力検出手段53の配置、数、寸法、旋回軸ZJの位置等)と、図5に示す吸着対象物C1nに関するデータ(吸着対象物C1nの形状、長さa、長さb、中心Coの位置等)と、に基づいて適正圧力分布Di(図7参照)を求める。そして制御盤60は、求めた適正圧力分布Diに基づいて理想吸着位置を求めて記憶手段64に記憶する。
【0072】
ステップS65では、制御盤60は、さらに、判定したズレ状態に応じて、旋回駆動手段43、X駆動手段13及びY駆動手段23を用いて、吸着ヘッド50の旋回軸ZJ回りの旋回角度、吸着ヘッド50のX軸方向の位置とY軸方向の位置、を補正し、吸着している吸着対象物C1jの位置(実吸着位置)と理想吸着位置とが一致するように補正する。ステップS65における、この吸着ヘッド50の旋回角度とX軸方向及びY軸方向の位置の補正処理(補正ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、補正部61iとして動作する。なお、吸着ヘッド50の吸着ヘッド50の旋回軸ZJ回りの旋回角度、X軸方向の位置及びY軸方向の位置、を補正(吸着ヘッドの姿勢の補正)する手順の詳細については後述する。
【0073】
ステップS65では、制御盤60は、さらに、ステップS40にて読み込んだ実装先Tc1の実装先座標データに基づいて、X駆動手段13及びY駆動手段23を制御して、実装先Tc1の中心の位置の真上に、吸着対象物C1jの中心Coが位置するように、吸着ヘッド50を移動させ、ステップS70に進む。この吸着ヘッド50の移動処理(第2吸着ヘッド移動ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、第2吸着ヘッド移動部61j(図9参照)として動作する。なお、制御盤60は、ステップS65において、ズレ状態の判定と、吸着ヘッド50の姿勢の補正と、吸着ヘッド50の移動と、を同時に行なうことができるので、従来と比較して短時間に移動と補正を行うことができる。
【0074】
ステップS70にて制御盤60は、実装先Tc1の中心の位置の真上に吸着ヘッド50に吸着された吸引対象物C1n(姿勢を補正後)の中心Coが位置している状態にて、再度、ステップS65にて実行したズレ状態の判定処理を実行し、ステップS75に進む。この処理は、吸着ヘッド50を高速移動等させた際、高速移動への移行及び高速移動からの停止時の加速度等や振動等によって、ステップS65にて判定した状態から吸着対象物C1jが吸着面51上で、さらにズレた場合に有効となる。
【0075】
ステップS75にて制御盤60は、判定したズレ量が許容範囲内であるか否かを判定し、ズレ量が許容範囲内である場合(Yes)はステップS85に進み、ズレ量が許容範囲を逸脱している場合(No)はステップS80に進む。
【0076】
ステップS80に進んだ場合、制御盤60は、ステップS65にて実行した吸着ヘッドの姿勢の補正処理(旋回軸ZJ回りの旋回角度、X軸方向の位置及びY軸方向の位置、の補正)を実行し、ステップS70に戻る。
【0077】
ステップS85に進んだ場合、制御盤60は、実装先Tc1の実装先座標データに基づいて、Z駆動手段33を制御して、実装先Tc1の上方から実装先Tc1に近接する位置まで吸着ヘッド50を降下させ、ステップS90に進む。ステップS85の処理(第2吸着ヘッド降下ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、第2吸着ヘッド降下部61k(図9参照)として動作する。
【0078】
ステップS90にて制御盤60は、切替部55を閉鎖状態に制御して、吸引ノズル孔52への吸引力を遮断し、実装先Tc1に吸着対象物C1jを解放(実装)し、ステップS95に進む。ステップS90の処理(解放ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、解放部61m(図9参照)として動作する。
【0079】
ステップS95にて制御盤60は、Z駆動手段33を制御して、吸着対象物C1jを解放した吸着ヘッド50を上方に上昇させ、ステップSA0に進む。なお、上昇させる距離は、適宜設定されている。ステップS95の処理(第2吸着ヘッド上昇ステップに相当)を実行している際、制御盤60は、第2吸着ヘッド上昇部61n(図9参照)として動作する。
【0080】
ステップSA0にて制御盤60は、変数jにj+1を代入し(変数jの値を次の値に変更し)、ステップSA5に進む。例えば、吸着対象物C11の実装を完了した場合、次の吸着対象物C12の実装の準備をする。
【0081】
ステップSA5にて制御盤60は、変数jがmより大きいか否かを判定し、mより大きい場合(Yes)はステップS25に戻り、n以下の場合(No)はステップS35に戻る。例えば本実施の形態の例の場合、図10に示すように、トレー81には吸着対象物C11〜C112が載置されているので、m=12に設定されている。jが12以下の場合は、まだトレーに吸着対象物C1jが残っているので、ステップS35に戻って次の吸着対象物C1jを実装し、jが12を超えた場合は、そのトレーには吸着対象物C1jが残っていないので、ステップS25に戻って新たなトレーを治具80にセットして実装を継続する。
【0082】
上述したステップS65における、ズレ状態判定ステップと補正ステップは、第1吸着ヘッド上昇ステップから第2吸着ヘッド降下ステップの間(第1吸着ヘッド上昇ステップと第2吸着ヘッド降下ステップを含む)において、実行すればよい。すなわち、ズレ状態判定ステップと補正ステップは、第1吸着ヘッド上昇ステップと第2吸着ヘッド移動ステップと第2吸着ヘッド降下ステップと、のいずれかと同時に実行することができる。なお、ズレ状態判定ステップと補正ステップを第2吸着ヘッド降下ステップと同時に実行した場合は、ステップS70〜S80を省略することができる。
【0083】
●[吸着ヘッドの旋回角度とX軸方向の位置及びY軸方向の位置の補正の手順(図12図14)]
次に図12図14を用いて、吸着ヘッド50の吸着面51に吸着対象物C1nを吸着した時点における吸着対象物C1nの実吸着位置Prが理想吸着位置Piからズレている場合を例に挙げて、吸着ヘッド50の姿勢の補正の手順について説明する。各図においては、吸着した吸着対象物C1nの実吸着位置Prを実線にて示し、理想吸着位置Piを二点鎖線にて示している。
【0084】
制御盤60は、まず図14に示すように、吸着対象物C1nの実吸着位置Prと、理想吸着位置Piと、を比較して、旋回角度のズレ量であるズレ角度Δθを求める。そして制御盤60は、図13に示すように、旋回駆動手段43を制御して、旋回軸ZJ回りにズレ角度Δθだけ吸着ヘッド50を旋回させ、ズレ角度Δθをゼロとする。
【0085】
次に制御盤60は、図13に示すように、旋回後の実吸着位置Prの中心Coの位置と、理想吸着位置Piの中心となる旋回軸ZJの位置と、におけるX軸方向のズレ量であるX方向ズレ量ΔXと、Y軸方向のズレ量であるY方向ズレ量ΔYと、を求める。そして制御盤60は、図14に示すように、X駆動手段13を制御して、吸着ヘッド50をX軸方向にX方向ズレ量ΔXだけ移動させるとともに、Y駆動手段23を制御して、吸着ヘッド50をY軸方向にY方向ズレ量ΔYだけ移動させ、X方向ズレ量ΔX及びY方向ズレ量ΔYをゼロとする。これにより、図14に示すように、補正後の実吸着位置Prと理想吸着位置Piとが一致し、吸着ヘッド50の姿勢の補正が完了する。
【0086】
なお、上記の説明では、まず旋回駆動手段43を用いて吸着ヘッド50の旋回角度の補正を行った後、X駆動手段13及びY駆動手段23を用いて吸着ヘッド50のX軸方向の位置の補正及びY軸方向の位置の補正を行う例を説明した。しかし、吸着ヘッド50のズレ角度Δθを求めた後、吸着ヘッド50をズレ角度Δθだけ旋回させた吸着ヘッドの姿勢を予測し、予測した吸着ヘッドの姿勢からX方向ズレ量ΔX及びY方向ズレ量ΔYを予測し、予測したズレ角度Δθを解消する旋回駆動手段43の制御と、予測したX方向ズレ量ΔX及び予測したY方向ズレ量ΔYを解消するX駆動手段13の制御及びY駆動手段23の制御と、を同時に行ってもよい。
【0087】
本発明の吸着ヘッド、実装装置、及び実装方法は、本実施の形態にて説明した外観、構造、構成、形状、方法等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。また、本実施の形態では、吸着対象物が12個の例を説明したが、12個に限定されるものではない。
【0088】
本実施の形態の説明では、IC等の電子部品を吸着対象物とした実装装置を例として説明したが、吸着対象物は電子部品に限定されず、種々の部品を実装先に実装する種々の実装装置に適用することが可能である。また本実施の形態の説明では、吸着対象物の被吸着面の輪郭形状が矩形の例を用いて説明したが、吸着対象物の被吸着面の形状は、矩形に限定されるものではない。理想吸着位置からズレた状態の旋回角度は、実際には微小角度であるので、微小な旋回角度も判断できない真円を除き、楕円、三角形や四角形を含む多角形等、ズレた状態の微小旋回角度が判断可能な種々の形状の吸着対象物に適用することができる。
【符号の説明】
【0089】
1 実装装置
10 X方向移動機構
13 X駆動手段
14 X位置検出手段
20 Y方向移動機構
23 Y駆動手段
24 Y位置検出手段
30 Z方向移動機構
33 Z駆動手段
34 Z位置検出手段
40 旋回機構
43 旋回駆動手段
43a シャフト
44 旋回角度検出手段
50 吸着ヘッド
51 吸着面
52 吸引ノズル孔
53 圧力検出手段
54 配管
55 切替部
60 制御盤(制御手段)
64、65 記憶手段
70 吸引力発生部
80、90 治具
81 トレー
91 実装基板
C1n 吸着対象物
Di 適正圧力分布
Dr 実圧力分布
Pi 理想吸着位置
Pr 実吸着位置
Tc1 実装先
ZJ 旋回軸
図1
図2
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