【課題を解決するための手段】
【0009】
本願には、少なくとも、下記各観点に記載の発明が開示される。
<観点1>
遊技機設置島の正面の島通路の出入口側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有することを特徴とする仕切構造体。
<観点2>
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を更に有することを特徴とする観点1に記載の仕切構造体。
<観点3>
前記空気供給手段が、フィルタ手段を有することを特徴とする観点2に記載の仕切構造体。
<観点4>
前記空気供給手段が、空気中の酸素濃度を高める酸素濃縮手段を有することを特徴とする観点2又は3に記載の仕切構造体。
<観点5>
前記側壁が、人が通過できる開口を有し、
前記仕切構造体が、前記開口から前記仕切構造体への外気の進入を抑止する閉鎖手段を更に有することを特徴とする観点1〜4のいずれか一項に記載の仕切構造体。
<観点6>
前記仕切構造体から空気を排出するための排気手段を更に有することを特徴とする観点1に記載の仕切構造体。
<観点7>
遊技機設置島の正面の島通路の両側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有する仕切構造体と、
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を有することを特徴とする分煙装置。
【0010】
図1は、一般的な遊技店舗における店内の様子を示す。
【0011】
本願において、「遊技店舗」は、複数の遊技機が設置される店舗を言う。「遊技機」は、パチンコ機(弾球遊技機)、スロットマシン(回動式遊技機)、スマートボール等を含む。
【0012】
図1に示すように、遊技店舗1は、複数の遊技機設置島2(2A,2B)を有する。
【0013】
本願において、「遊技機設置島」は、遊技機を配置するための構造体を意味する。図示の遊技機設置島2A,2Bは、複数の遊技機3を有する。図では、遊技機3がパチンコ台である場合が示されている。
【0014】
遊技機設置島2A,2Bが有する遊技機3の台数は任意である。例えば、遊技機設置島2Aは、両面にそれぞれ4台で合計8台の遊技機3(
図1では、手前側の4台のみが見えている)が設置されている。遊技機設置島2Bは、片面に4台の遊技機3が設置されている(反対側の面には、遊技機3は設置されていない)。本願では、両面に遊技機3が設置されたタイプのものを、遊技機設置島2A、片面にのみ遊技機3が設置されたタイプのものを遊技機設置島2B、両者を区別する必要がないときは、遊技機設置島2等と表記する。
【0015】
「遊技機設置島」は、一般に、遊技機3を設置するための外枠4を有する。外枠4は、木材、金属、プラスチック等で構成され得る。外枠4には、遊技機3の他に、情報を表示するための表示装置5や、その他の付属機器(例えば、貸玉装置、網棚、灰皿等)が取り付けられている場合がある。
【0016】
図2は、遊技店舗1内における遊技機設置島2の配列の例を示す。
図2(A)では、遊技機設置島2Aのみが設置されている。
図2(B)では、遊技店舗1の中央付近に1又は複数の遊技機設置島2Bが配置されるとともに、壁6に沿って遊技機設置島2Bが設置されている。
【0017】
本願において、「島通路」は、遊技機設置島の正面に位置する通路を意味する。一態様では、「島通路」は、2つの遊技機設置島の間の通路であり得る。他の態様では、「島通路」は、遊技機設置島と遊技店舗の壁の間の通路であり得る。「通路」は、人が移動したり、遊技機3を使って遊技を行ったりできる空間を意味する。
【0018】
図2では、島通路7を破線で示す。
図2(A)のタイプの遊技店舗1では、隣接する2つの遊技機設置島2Aの間に島通路7が形成されるとともに、遊技機設置島2Aと壁6の間に島通路7が形成されている。
図2(B)のタイプの遊技店舗1では、隣接する2つの遊技機設置島2の間に島通路7が形成されている。利用者が着席して遊技ができるように、島通路7に椅子8が配置され得る。
図1,2の例では、椅子8は、各遊技機3の前に配置されている。
【0019】
観点1の発明は、島通路の出入口側を覆う側壁と、島通路の上側を覆う上壁を有する。島通路の左右は、遊技機設置島(又は壁)により覆われている。よって、仕切構造体により、仕切構造体の内部と外部を仕切ることができる。観点1の記載から明らかな通り、側壁及び上壁は、観点1の発明の構成要件であるが、遊技機設置島は、観点1の発明の構成要件ではない。
【0020】
仕切構造体は、遊技機設置島又は店舗壁との境界部分が、遊技機設置島又は店舗壁の形状と相補的な形状を有し得る。これにより、仕切構造体の気密性を高めることができる。好ましい第1の態様では、島通路は、隣接する2つの遊技機設置島の間の通路であり、仕切構造体の側壁は、遊技機設置島の側面に対して相補的な形状を有する。好ましい第2の態様では、島通路は、遊技機設置島と店舗壁の間の通路であり、仕切構造体の側壁は、遊技機設置島の側面に対して相補的な形状の部分と、店舗壁に対して相補的な形状の部分を有する。第1及び第2の態様では、仕切構造体の上壁は、遊技機設置島の上面に対して相補的な形状を有し得る。上壁は、天井部及び連結部を有し得る。側壁、天井部及び連結部は、板状の部材で構成し得る。仕切構造体の全体、或いは、側壁及び天井部を透明の部材で構成し得る。これにより、利用者に開放感を与える、セキュリティを高める等の効果を達成し得る。
【0021】
観点2,7の発明における空気供給手段として、コンプレッサ、ターボ圧縮機、遠心式圧縮機、レシプロ圧縮機等を使用することが好ましい。好ましい実施形態では、観点2,7の発明における仕切構造体内の空間は、禁煙スペースとして使用される。
【0022】
観点3の発明におけるフィルタ手段として、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、プラズマ式フィルタ、紫外線フィルタ、光触媒式フィルタ等を使用することが好ましい。フィルタ手段は、ニコチン、タール、塵埃、ハウスダスト等を除去することが好ましい。
【0023】
観点4の発明における酸素濃縮手段として、酸素富化膜、中空糸、ゼオライト等を使用することが好ましい。酸素濃縮手段は、20〜25%、好ましくは、21〜24%、特に好ましくは、22〜23%の酸素濃度(体積%)の空気を供給し得る。
【0024】
観点5の発明では、島通路と外部の間での人の往来の便を確保しつつ、仕切構造体内への外気の進入、又は、仕切構造体内から外部への空気の漏出を抑止し得る。閉鎖手段は、ドア、カーテン、エアカーテン等を使用し得る。
【0025】
好ましい実施形態では、観点6の発明における仕切構造体内の空間は、喫煙スペースとして使用される。