特開2016-22037(P2016-22037A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 合同会社 リュウの特許一覧 ▶ 平野 剛の特許一覧

<>
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000003
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000004
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000005
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000006
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000007
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000008
  • 特開2016022037-仕切構造体及び分煙装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-22037(P2016-22037A)
(43)【公開日】2016年2月8日
(54)【発明の名称】仕切構造体及び分煙装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160112BHJP
【FI】
   A63F7/02 349Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-146577(P2014-146577)
(22)【出願日】2014年7月17日
(71)【出願人】
【識別番号】514181901
【氏名又は名称】合同会社 リュウ
(71)【出願人】
【識別番号】514181912
【氏名又は名称】平野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】山口 鷹志
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088EA43
2C088EA50
(57)【要約】
【課題】 パチンコ店などの遊技施設において、非喫煙者と喫煙者の双方が快適に過ごせる空間を提供する。
【解決手段】 仕切構造体20により、遊技機設置島2の正面に位置する島通路7の出入口側を側壁30で覆うとともに当該島通路7の上側を上壁40で覆う。仕切構造体20により島通路7を密閉空間とし、当該密閉空間に空気供給装置50から空気を供給することが好ましい。空気供給装置50は、空気を濾過するフィルタ手段、酸素濃度を高める酸素濃縮手段を有し得る。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機設置島の正面の島通路の出入口側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有することを特徴とする仕切構造体。
【請求項2】
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の仕切構造体。
【請求項3】
前記空気供給手段が、フィルタ手段を有することを特徴とする請求項2に記載の仕切構造体。
【請求項4】
前記空気供給手段が、空気中の酸素濃度を高める酸素濃縮手段を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の仕切構造体。
【請求項5】
前記側壁が、人が通過できる開口を有し、
前記仕切構造体が、前記開口から前記仕切構造体への外気の進入を抑止する閉鎖手段を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の仕切構造体。
【請求項6】
前記仕切構造体から空気を排出するための排気手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の仕切構造体。
【請求項7】
遊技機設置島の正面の島通路の両側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有する仕切構造体と、
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を有することを特徴とする分煙装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕切構造体(例えば、パチンコ店などの遊技施設において、禁煙スペースと喫煙スペースを仕切ることができる仕切構造体)及び仕切構造体を有する分煙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店などの遊技施設では、非喫煙者と喫煙者の双方が快適に過ごせる空間を提供することが望まれている。
【0003】
特許文献1には、各遊技機の上部に設けられたエアー吹き出し口から、上方に設けられたフードに向けてエアーの流れを生じさせ、発生した煙をそのエアーの流れに乗せて吸引する空気清浄装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、隣接する遊技台の間に設置することで、喫煙によって発生した煙を遮断する仕切り体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−072707号公報
【特許文献2】特開2013−022084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載の発明では、喫煙をするための空間が仕切られていないので、店舗内の気流によって周囲に煙が拡散する。よって、非喫煙者は、受動喫煙を免れることはできない。
【0007】
上記のように、特許文献1,2は、分煙の目的を十分に達成するものではなく、喫煙者及び非喫煙者(特に、非喫煙者)にとって快適な空間を提供するものではなかった。
【0008】
本願には、複数の発明が開示される。その中には、遊技店舗の利用者(喫煙者及び非喫煙者を含む)に快適な空間を提供する発明、非喫煙者に快適な空間を提供する発明、喫煙者に快適空間を提供する発明、利用者の健康増進を期待できる発明、快適空間、健康増進等に対する期待感を利用者に与えることにより、利用者を遊技店舗に誘引できる発明等が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願には、少なくとも、下記各観点に記載の発明が開示される。
<観点1>
遊技機設置島の正面の島通路の出入口側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有することを特徴とする仕切構造体。
<観点2>
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を更に有することを特徴とする観点1に記載の仕切構造体。
<観点3>
前記空気供給手段が、フィルタ手段を有することを特徴とする観点2に記載の仕切構造体。
<観点4>
前記空気供給手段が、空気中の酸素濃度を高める酸素濃縮手段を有することを特徴とする観点2又は3に記載の仕切構造体。
<観点5>
前記側壁が、人が通過できる開口を有し、
前記仕切構造体が、前記開口から前記仕切構造体への外気の進入を抑止する閉鎖手段を更に有することを特徴とする観点1〜4のいずれか一項に記載の仕切構造体。
<観点6>
前記仕切構造体から空気を排出するための排気手段を更に有することを特徴とする観点1に記載の仕切構造体。
<観点7>
遊技機設置島の正面の島通路の両側を覆う側壁と、
前記島通路の上側を覆う上壁を有する仕切構造体と、
前記仕切構造体に空気を供給するための空気供給手段を有することを特徴とする分煙装置。
【0010】
図1は、一般的な遊技店舗における店内の様子を示す。
【0011】
本願において、「遊技店舗」は、複数の遊技機が設置される店舗を言う。「遊技機」は、パチンコ機(弾球遊技機)、スロットマシン(回動式遊技機)、スマートボール等を含む。
【0012】
図1に示すように、遊技店舗1は、複数の遊技機設置島2(2A,2B)を有する。
【0013】
本願において、「遊技機設置島」は、遊技機を配置するための構造体を意味する。図示の遊技機設置島2A,2Bは、複数の遊技機3を有する。図では、遊技機3がパチンコ台である場合が示されている。
【0014】
遊技機設置島2A,2Bが有する遊技機3の台数は任意である。例えば、遊技機設置島2Aは、両面にそれぞれ4台で合計8台の遊技機3(図1では、手前側の4台のみが見えている)が設置されている。遊技機設置島2Bは、片面に4台の遊技機3が設置されている(反対側の面には、遊技機3は設置されていない)。本願では、両面に遊技機3が設置されたタイプのものを、遊技機設置島2A、片面にのみ遊技機3が設置されたタイプのものを遊技機設置島2B、両者を区別する必要がないときは、遊技機設置島2等と表記する。
【0015】
「遊技機設置島」は、一般に、遊技機3を設置するための外枠4を有する。外枠4は、木材、金属、プラスチック等で構成され得る。外枠4には、遊技機3の他に、情報を表示するための表示装置5や、その他の付属機器(例えば、貸玉装置、網棚、灰皿等)が取り付けられている場合がある。
【0016】
図2は、遊技店舗1内における遊技機設置島2の配列の例を示す。図2(A)では、遊技機設置島2Aのみが設置されている。図2(B)では、遊技店舗1の中央付近に1又は複数の遊技機設置島2Bが配置されるとともに、壁6に沿って遊技機設置島2Bが設置されている。
【0017】
本願において、「島通路」は、遊技機設置島の正面に位置する通路を意味する。一態様では、「島通路」は、2つの遊技機設置島の間の通路であり得る。他の態様では、「島通路」は、遊技機設置島と遊技店舗の壁の間の通路であり得る。「通路」は、人が移動したり、遊技機3を使って遊技を行ったりできる空間を意味する。
【0018】
図2では、島通路7を破線で示す。図2(A)のタイプの遊技店舗1では、隣接する2つの遊技機設置島2Aの間に島通路7が形成されるとともに、遊技機設置島2Aと壁6の間に島通路7が形成されている。図2(B)のタイプの遊技店舗1では、隣接する2つの遊技機設置島2の間に島通路7が形成されている。利用者が着席して遊技ができるように、島通路7に椅子8が配置され得る。図1,2の例では、椅子8は、各遊技機3の前に配置されている。
【0019】
観点1の発明は、島通路の出入口側を覆う側壁と、島通路の上側を覆う上壁を有する。島通路の左右は、遊技機設置島(又は壁)により覆われている。よって、仕切構造体により、仕切構造体の内部と外部を仕切ることができる。観点1の記載から明らかな通り、側壁及び上壁は、観点1の発明の構成要件であるが、遊技機設置島は、観点1の発明の構成要件ではない。
【0020】
仕切構造体は、遊技機設置島又は店舗壁との境界部分が、遊技機設置島又は店舗壁の形状と相補的な形状を有し得る。これにより、仕切構造体の気密性を高めることができる。好ましい第1の態様では、島通路は、隣接する2つの遊技機設置島の間の通路であり、仕切構造体の側壁は、遊技機設置島の側面に対して相補的な形状を有する。好ましい第2の態様では、島通路は、遊技機設置島と店舗壁の間の通路であり、仕切構造体の側壁は、遊技機設置島の側面に対して相補的な形状の部分と、店舗壁に対して相補的な形状の部分を有する。第1及び第2の態様では、仕切構造体の上壁は、遊技機設置島の上面に対して相補的な形状を有し得る。上壁は、天井部及び連結部を有し得る。側壁、天井部及び連結部は、板状の部材で構成し得る。仕切構造体の全体、或いは、側壁及び天井部を透明の部材で構成し得る。これにより、利用者に開放感を与える、セキュリティを高める等の効果を達成し得る。
【0021】
観点2,7の発明における空気供給手段として、コンプレッサ、ターボ圧縮機、遠心式圧縮機、レシプロ圧縮機等を使用することが好ましい。好ましい実施形態では、観点2,7の発明における仕切構造体内の空間は、禁煙スペースとして使用される。
【0022】
観点3の発明におけるフィルタ手段として、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、プラズマ式フィルタ、紫外線フィルタ、光触媒式フィルタ等を使用することが好ましい。フィルタ手段は、ニコチン、タール、塵埃、ハウスダスト等を除去することが好ましい。
【0023】
観点4の発明における酸素濃縮手段として、酸素富化膜、中空糸、ゼオライト等を使用することが好ましい。酸素濃縮手段は、20〜25%、好ましくは、21〜24%、特に好ましくは、22〜23%の酸素濃度(体積%)の空気を供給し得る。
【0024】
観点5の発明では、島通路と外部の間での人の往来の便を確保しつつ、仕切構造体内への外気の進入、又は、仕切構造体内から外部への空気の漏出を抑止し得る。閉鎖手段は、ドア、カーテン、エアカーテン等を使用し得る。
【0025】
好ましい実施形態では、観点6の発明における仕切構造体内の空間は、喫煙スペースとして使用される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、一般的な遊技店舗における店内の様子を示す。
図2図2は、遊技店舗1内における遊技機設置島2の配列の例を示す。
図3図3は、本発明の一実施形態に従う分煙装置10及び仕切構造体20の斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に従う分煙装置10及び仕切構造体20の平面図である。
図5図5は、例示的な空気供給装置50を示す。
図6図6は、本発明の他の実施形態に従う分煙装置10A及び仕切構造体20Aを示す。
図7図7は、本発明の他の実施形態に従う仕切構造体20Bを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態に係る分煙装置(仕切装置)10及び仕切構造体20について、図面を参照して説明する。
【0028】
図3,4は、分煙装置10及び仕切構造体20の斜視図及び平面図である。図示のように、分煙装置10は、仕切構造体20及び空気供給装置50を有する。
【0029】
仕切構造体20は、2つの遊技機設置島2の間の島通路7を外部の空間から仕切る構造体である。具体的には、仕切構造体20は、側壁30及び上壁40を有する。
【0030】
側壁30は、島通路7の出入口側(島通路7の両端付近)を覆う(或いは、塞ぐ)部材である。側壁30は、遊技機設置島2との間に大きな隙間が形成されないように、遊技機設置島2に対して相補的な形状を有し得る。図示の例では、遊技機設置島2が直線的な外形(矩形状の外形)を有するため、側壁30の形状は、概略長方形である。
【0031】
側壁30は、開口31を有する。開口31の大きさ及び形状は任意である。開口31は、人が出入りできる大きさ及び形状であることが好ましい。開口31は、人の出入りを許容するとともに、外気の進入を抑止するためのドア32を有し得る。ドア32は、例えば、側壁30にヒンジ33を介して回動可能に設置され得る。ドア32は、ドア32を閉じる方向に付勢するための付勢手段を有し得る。人の出入りを許容するとともに、外気の進入を抑止する手段として、ドア32の代わりに、エアカーテンを設けても良い。エアカーテンは、例えば、上壁40に取り付け得る。
【0032】
上壁40は、島通路7の上側を覆う(或いは、塞ぐ)部材である。図示の上壁40は、連結部41及び天井部42を有する。
【0033】
連結部41は、遊技機設置島2の上部に立設される部材である。連結部41と遊技機設置島2の隙間は小さいことが望ましい。そのため、連結部41は、遊技機設置島2の上部に対して相補的な形状を有し得る。連結部41は、後述する配管70を接続するための1又は複数の孔を有し得る。
【0034】
図示の天井部42は、側壁30及び連結部41の上部に連結する態様で設置されている。天井部42と側壁30及び/又は連結部41の間の隙間は小さいことが望ましい。
【0035】
側壁30、連結部41及び天井部42は、板状の部材で構成し得る。側壁30、連結部41及び天井部42は、それぞれ、単一の部材で構成しても良く、複数の部材で構成しても良い。
【0036】
仕切構造体20(特に、側壁30及び天井部42)は、透明の部材で構成することが好ましい。好ましい材質は、アクリル、ポリカーボネート、ガラス等である。これにより、仕切構造体20の内部を開放感のある空間にできる。また、外部からの仕切構造体20内の視認性が向上し得る。不正行為の防止等のため、遊技店舗の天井等に監視カメラが設置される場合があり、その場合は、監視カメラの視界を確保できる。
【0037】
上記のように、本実施形態の仕切構造体20を使用することにより、島通路7の四方が封鎖される。すなわち、島通路7の出入口側(島通路7の通路方向の両側)は、側壁30により封鎖され、島通路7の上部は上壁40により封鎖され、島通路7の左右は、遊技機設置島2により封鎖される。これにより、島通路7は、密閉された空間になる。
【0038】
島通路7の密閉度を高めるため、遊技機設置島2と側壁30の隙間、遊技機設置島2と上壁40の隙間等は小さくすることが望ましい。必要な密閉度は、仕切構造体20の仕様(例えば、仕切構造体20の使用目的や、後述の空気供給装置50を使用するか否か、空気供給装置50の出力等)により異なる。よって、必要な密閉度に応じて、各隙間をどの程度小さくするか設計すれば良い。
【0039】
空気供給装置50は、仕切構造体20に空気を供給することができる装置である。図5は、例示的な空気供給装置50を示す。図示の空気供給装置50は、濾過部60及び圧縮部63を有する。
【0040】
濾過部60は、集塵フィルタ61とファン62から構成され得る。この濾過部60では、ファン62が仕切構造体20の外部から空気を吸入し、集塵フィルタ61により空気中の汚れを吸着する。濾過部60は、ニコチン、タール、塵埃、ハウスダスト等を除去し得る。好ましい集塵フィルタ61は、HEPAフィルタ、ULPAフィルタ、プラズマ式フィルタ、紫外線フィルタ、光触媒式フィルタ等である。
【0041】
濾過部60は、省略しても構わない。例えば、屋外から空気を吸入する空気供給装置50の場合、濾過部60を省略し得る。
【0042】
圧縮部63は、空気(好ましくは、大気圧以上の空気)を仕切構造体20に供給する装置である。圧縮部63は、コンプレッサ、ターボ圧縮機、遠心式圧縮機、レシプロ圧縮機等を使用できる。
【0043】
配管70は、空気供給装置50と仕切構造体20を連絡する。
【0044】
仕切構造体20及び空気供給装置50を有する分煙装置10では、空気供給装置50から供給される空気の圧力により、外気(特に、タバコの煙)が仕切構造体20内に進入することが防止される。よって、仕切構造体20内の空間(島通路7)では、非喫煙者が受動喫煙を懸念することなく快適に過ごすことができる。仕切構造体20内の空間(島通路7)は、禁煙ルームとして使用することができる。仕切構造体20は、人が往来するための開口31を有するが、空気供給装置50からの空気の供給量を調整することにより、又は、常に空気を供給することにより、開口21からの空気の進入を小さくできる。なお、付勢手段を設けることにより、ドア32が開けっ放しになることは防止できる。
【0045】
好ましい実施形態では、空気供給装置50は、更に、酸素濃縮機64を有し得る。酸素濃縮機64は、例えば、窒素よりも酸素を多く透過させる酸素富化膜や、中空糸や、窒素を吸着する性質のあるゼオライトで構成される。
【0046】
酸素濃縮機64を有する場合、仕切構造体20内の酸素濃度を高めることができる。これにより、快適で過ごしやすい環境を提供できる。また、酸素濃度を高くすることにより、健康増進等の効果も期待し得る。
【0047】
仕切構造体20の密閉度を高めることにより、仕切構造体20内を大気圧以上(例えば、1.1〜1.5気圧)にすることも考えられる。気圧を高めることにより、健康増進等の効果も期待し得る。
【0048】
仕切構造体20は、適宜の位置において、ボルト等の固定具を用いて、遊技機設置島2及び/又は壁6に固定することができる。
【0049】
以上、好ましい実施形態に係る分煙装置10及び仕切構造体20を説明したが、本発明は、特許請求の範囲内において、種々の改変が可能である。
【0050】
例えば、上記の実施形態では、空気供給装置50から仕切構造体20に空気が供給される分煙装置10を例として説明したが、仕切構造体20内の空気を空気供給装置50により吸引して外部に放出する分煙装置10とすることも可能である。この場合、空気供給装置50は、仕切構造体20内の空気を屋外に放出し、或いは、空気の汚れを濾過してから店内の空間に放出することが好ましい。この分煙装置10では、仕切構造体20内の空間は、喫煙ルームとして使用することが可能であり、仕切構造体20の外にいる人の受動喫煙を防止できる。
【0051】
上記実施形態における連結部41は省略可能である。この場合、配管70は、天井部42又は側壁30に取り付けることができる。
【0052】
上記実施形態では、2つの遊技機設置島2の間の島通路7に適用される仕切構造体20を例として説明したが、遊技機設置島2と壁6の間の島通路7にも本発明は同様に適用可能である。図6は、遊技機設置島2と壁6の間の島通路7に設置される例示的な分煙装置10A及び仕切構造体20Aを示す。図6の分煙装置10A及び仕切構造体20Aは、側壁30及び天井部42の壁6側を、壁6と相補的な形状(図示の例では、直線的な形状)にすれば良い点を除いて、分煙装置10及び仕切構造体20と同様の構成を有する。
【0053】
上記実施形態では、仕切構造体20と遊技機設置島2の間の隙間を小さくするために、仕切構造体20(側壁30や連結部41等)が遊技機設置島2と相補的な形状を有する場合を説明した。図7は、他の態様の仕切構造体20Bを示す。図7(A)は、仕切構造体20Bの正面図であり、図7(B)は、仕切構造体20Bの側面図である。
【0054】
図示のように、仕切構造体20Bでは、幅寸法(図7(A)の左右方向)の大きい側壁30が使用されており、側壁30と遊技機設置島2が重なり合った部分34が形成されている。部分34において、側壁30と遊技機設置島2を接触させる(又は、張り合わせる)ことにより、側壁30と遊技機設置島2の隙間を小さくすることが容易になる。また、仕切構造体20Bでは、高さ寸法の大きい連結部41が使用されており、連結部41と遊技機設置島2が重なり合った部分43が形成されている。部分43において、連結部41と遊技機設置島2を接触させる(又は、張り合わせる)ことにより、連結部41と遊技機設置島2の隙間を小さくすることが容易になる。
【0055】
上記各実施形態の分煙装置及び仕切構造体は、簡易な構成故に、機械入替時や店休日に短時間に設置することが可能である。
【符号の説明】
【0056】
1・・・遊技店舗
2,2A,2B・・・遊技機設置島
3・・・遊技機
4・・・外枠
5・・・表示装置
6・・・壁
7・・・島通路
8・・・椅子
10,10A・・・分煙装置
20,20A・・・仕切構造体
30・・・側壁
31・・・開口
32・・・ドア
33・・・ヒンジ
40・・・上壁
41・・・連結部
42・・・天井部
50・・・空気供給装置
60・・・濾過部
61・・・集塵フィルタ
62・・・ファン
63・・・圧縮部
64・・・酸素濃縮機
70・・・配管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7