【解決手段】食品中からDNAを抽出し、DNA合成反応に適用可能な鋳型DNA量を定量して、放射線によるDNAの損傷程度から放射線照射の有無を判定する。この際に、定量ポリメラーゼ連鎖反応法によるDNA合成反応を用いて、特定のDNA断片を選択的に増幅させることができる。更に、複数種類のプライマーセットを用いて複数の増幅開始位置を指定することができる。
食品中からDNAを抽出し、DNA合成反応に適用可能な鋳型DNA量を定量して、放射線によるDNAの損傷程度から放射線照射の有無を判定することを特徴とする放射線照射食品の識別方法。
前記鋳型DNAを定量する際に、定量ポリメラーゼ連鎖反応法によるDNA合成反応を用いて、特定のDNA断片を選択的に増幅させることを特徴とする請求項1に記載の放射線照射食品の識別方法。
前記定量ポリメラーゼ連鎖反応法でDNA断片を増幅する際に、増幅開始位置を指定するプライマーの配列が、哺乳動物が保存しているリボソームやミトコンドリアのDNA配列であることを特徴とする請求項2に記載の放射線照射食品の識別方法。
前記定量ポリメラーゼ連鎖反応法でDNA断片を増幅する際に、複数種類のプライマーセットを用いて複数の増幅開始位置を指定することを特徴とする請求項2又は3に記載の放射線照射食品の識別方法。
【背景技術】
【0002】
殺菌や鮮度保持を目的として食品に数キログレイレベルの放射線を照射する場合がある。放射線が照射された食品を放射線照射食品(以下、単に照射食品とも称する)という。海外で主に用いられ、日本では発芽抑制の為のジャガイモへの照射を除き、食品への放射線照射は食品衛生法で禁止されている。従って、特に輸入等で海外から国内に持ち込まれた食品のうち、照射による滅菌が禁止されている物について、放射線照射の有無を検査する必要がある。
【0003】
そこで、平成19年7月6日に食安発0706002号「放射線照射された食品の検知法(TL試験法)」が通知され、輸入モニタリング検査が開始された。また、平成24年9月10日に食安発第0910第1号「放射線照射された食品検知法」が通知され、放射線照射食品検知法に電子スピン共鳴(ESR)法が追加された。これらの手法を用いて、放射線照射食品であるか否かが調べられている。これらの方法の原理と使用方法について以下に述べる。
【0004】
(1)ESR法
放射線を照射すると、物質内に電子とホールが生成される。初期状態では、これらが周囲の物質と反応し、ラジカル化容易な物質に次々と変換されて、より安定なラジカルが蓄積する。ESR法を用いると、これら放射線由来のラジカルによるESR信号が放射線量に比例して現れる。ESR法では、この信号を放射線照射食品検知に利用している(非特許文献1、特許文献1参照)。
【0005】
(2)熱ルミネッセンス(TL)法
珪酸塩などの電気の伝導性の悪い物質に放射線を照射すると、その物質がイオン化しても、自由に電子が移動できないために、電子と電子孔(Electron Hole)が対になって生成され、それが物質内に捕捉される。これを加熱して、この電子が自由に動けるだけの運動エネルギーを与えると、電子はその捕捉された場所から移動して電子孔に捕捉され、光を放出する。そこで、このTL法では、この光を温度上昇の関数として観測し、照射の有無を評価している。実際には食品サンプルに付着している結晶性の鉱物分を溶媒で抽出し、測定サンプルとして使用する(非特許文献2、特許文献2参照)。
【0006】
(3)光刺激ルミネッセンス(PSL)法
赤外線の照射による励起で食品から発生する可視光領域の光(発光)と食品への放射線照射の履歴との間に関係があることを利用して、放射線照射の有無を判別する(非特許文献3参照)。このPSL法では、食品そのものを用いることができるため、TL法のような前処理は不要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、いずれの方法も装置が高価で、動作に熟練が必要であるという共通の問題点を有していた。
【0010】
又、ESR法には、(i)ラジカルのスペクトルの形状がサンプル毎に異なる場合があり、磁気異方性、混在する常時性金属により影響を受ける、(ii)ラジカルの寿命が存在するために、検体の保管期間(1〜2か月)によっては信号が検出されないこともある、等の問題点を有していた。
【0011】
又、TL法及びPSL法は、強度が経時的に弱くなり、検体の保管期間(1〜2か月)によっては信号が検出されないこともある、という問題点を有していた。特にTL法では、(i)TLの発光量が、含まれる珪酸塩などの鉱物成分によるので、その鉱物を構成する成分により、一定の発光量が得られるわけではなく、特に産地等の影響を受けやすい、(ii)香辛料の場合、ブレンドされるなどして非照射のものと照射のものとが混合されると判定できなくなる、(iii)50度以上の高温で保存されるとその時点でTL発光が起こり、検出が困難となる等の問題点も有していた。
【0012】
更に、従来法では、測定の対象となるラジカル及び珪酸塩が食品内もしくは表面に保存されていることが条件であった。これらは長期の保管や洗浄によって失われた場合、正しく照射の有無を評価することはできない。又、ESR法やTL/PSL法では、高価な装置(500万円〜1000万円/1システム)が必要であり、放射線照射食品の検査を行う機関が限定的であった。
【0013】
一方、DNAを利用したコメットアッセイ法やDNAフラグメントELISA法も研究されているが、高精度の検査は困難であった(非特許文献4、特許文献3参照)。
【0014】
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、比較的安価な装置を用いて、洗浄された食品に対しても検査が可能であり、産地などの影響を受けない高精度の検査を可能にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
今回発明した手法は、DNAを評価対象としたものである。DNAは食品を構成する細胞中に含まれるものであり、洗浄等によって失われることがない。また、食肉類や香辛料のように、加工前の食品は、その製品としての性質上、状況は新鮮に保たれており、細胞は保存されていると考えられる(燻製製品などは除く)。ここからDNAを抽出して、放射線による鎖切断を評価することにより、放射線照射の有無を判定することができる。
【0016】
本発明は、このような点に着目してなされたもので、食品中からDNAを抽出し、DNA合成反応に適用可能な鋳型DNA量を定量して、放射線によるDNAの損傷程度から放射線照射の有無を判定することにより前記課題を解決するものである。
【0017】
ここで、前記鋳型DNAを定量する際に、定量ポリメラーゼ連鎖反応法によるDNA合成反応を用いて、特定のDNA断片を選択的に増幅させることができる。
【0018】
又、前記定量ポリメラーゼ連鎖反応法でDNA断片を増幅する際に、増幅開始位置を指定するプライマーの配列を、哺乳動物が保存しているリボソームやミトコンドリアのDNA配列とすることができる。
【0019】
又、前記定量ポリメラーゼ連鎖反応法でDNA断片を増幅する際に、複数種類のプライマーセットを用いて複数の増幅開始位置を指定することができる。
【発明の効果】
【0020】
従来法では、測定の対象となるラジカルや珪酸塩が食品内もしくは表面に保存されていることが条件であったが、これらは長期の保管や洗浄によって失われた場合、正しく放射線照射の有無を評価することはできなかった。今回発明した手法は、DNAを評価対象としたものである。DNAは食品を構成する細胞に含まれるものであり、洗浄等によって失われることがないので、洗浄された食品に対しても検査が可能となる。
【0021】
又、産地や系統が異なっても、系統間で共通なDNAを標的とするため、産地等の影響を受けない。
【0022】
更に、ESR法やTL/PSL法では高価な装置(500万円〜1000万円/1システム)が必要であったが、今回発明した手法は、用いる装置が安価(200万円〜300万円/1システム)であり、従来法と比較して、安価に実施することが可能である。
【0023】
又、従来法と比較して操作が簡便で、熟練を必要とせず、検査に必要な試薬等を検査キットとしてパッケージ化することも可能である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
【0026】
本発明は、食品中からDNAを抽出し、DNA合成反応に適用可能な鋳型DNA量を定量し、放射線によるDNAの損傷程度から放射線照射の有無を判定する。DNA合成反応に適用可能な鋳型DNA量を定量するために、DNAポリメラーゼを用いて連鎖反応的にDNAを増幅する定量ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction:PCR)法を用いる。
【0027】
このPCR法では、
図1に原理を示す如く、増幅しようとするDNAとその両端の配列に相補的な一対のDNAプライマーおよび耐熱性DNAポリメラーゼを用いて、3段階の温度変化をnサイクル繰り返すことによって標的DNAを2
n倍に増幅する。温度変化の第1段階(94〜96℃)で、標的二本鎖DNAを熱変性して一本鎖とし、第2段階(55〜60℃)でプライマーを一本鎖DNAにアニーリングさせ、第3段階(72〜74℃)で伸長反応を進める。1サイクルで標的DNAは2倍になる。従って理論的にはnサイクルの反応で標的DNAは2
n倍に増幅されるので、20サイクルでは約100万倍に増幅されることになる。実際には数100万倍まで増幅することができる。
【0028】
このPCR法によれば、ヒトのゲノム(30億塩基対)のような非常に長大なDNA分子の中から、自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させることができる。しかも極めて微量なDNA溶液(1ng/1μl)で目的を達成できる。又、増幅に要する時間が2時間程度と短い。更に、プロセスが単純で、全自動の卓上用装置で増幅できる等の特徴を有する。
【0029】
又、
図2に示すように、PCR時に、二本鎖DNAに特異的に挿入(インターカレート)して蛍光を発する色素(SYBR green)を加えて反応を行い、サイクル毎の蛍光量を測定することで、PCRによる増幅を経時的(リアルタイム)に測定することができる(リアルタイムPCR)。ここから増幅率に基づいて鋳型となるDNAの定量を行なうことができる。
【0030】
PCRでは、1サイクルごとにDNAが2倍、2倍、・・と指数関数的に増幅し、やがてプラトーに達する。PCR増幅産物量が蛍光検出できる量に達すると増幅曲線が立ち上がり始め、指数関数的にシグナルが上昇した後、
図3に例示する如く、プラトーに達する。初発のDNA量が多いほど、PCR増幅産物量は早く検出可能な量に達するので、増幅曲線が早いサイクルで立ち上がる。よって、段階希釈したスタンダードサンプルを用いてリアルタイムPCRを行うと、初発DNA量が多い順番に等間隔で並んだ増幅曲線が得られる。ここで、適当なところに閾値(Threshold)を設定すると、閾値と増幅曲線が交わる点:Ct値(Threshold Cycle)が算出される。
【0031】
Ct値と初期鋳型量の間には直線関係があり、
図4のような検量線を作成することができる。未知サンプルについてもスタンダードサンプルと同様にCt値を算出し、この検量線に当てはめれば、初期鋳型量を評価することができる。すなわち、Ct値とは、PCR増幅産物がある一定量に達したときのサイクル数を表わす。
【0032】
このようにポリメラーゼ連鎖反応による増幅率は、サンプルの鋳型DNAの量に比例する。DNA鎖の損傷があった場合、ポリメラーゼ連鎖反応は阻害される。初期DNA濃度を統一し、吸収線量を変化させたサンプルを用いれば、DNA増幅はDNA鎖の損傷度合に逆比例するはずである。以上の原理より、放射線照射を受けた生体のDNAを用いて、放射線照射の有無を判断・検査可能である。
【0033】
以上のように、PCR法は、極めて微量なDNA溶液から特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増幅させ、初期の鋳型DNA量を評価するものである。ここで、PCR反応を繰り返した場合の増幅率は、サンプルの鋳型DNAの量に比例するため、
図5に示す如く、増幅率から未損傷の鋳型DNAの量、即ちDNAの損傷量を評価することができる。即ち、DNAが正常な場合は、
図5(A)に例示する如く、PCR反応を繰り返すと正常に増幅されていくのに対して、DNAが損傷され断片化されていると、
図5(C)に例示する如く、PCR反応を繰り返してもDNAは殆ど増幅されない。
【0034】
PCR法による照射食品の検出には、増幅開始位置を指定するプライマーが必要となる。妥当な検出のためには、適切なプライマーの選択が求められる。適切なプライマーは、例えば
図6に示すような手順に従って決定することができる。
【0035】
即ち、まずステップ100で、注目するDNA配列を選択する。
【0036】
具体的には、例えばNCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)から、目的とする動物(実施例の場合はウシ)のDNA配列データを取得する。本実施例では、品種によらず配列が保存されていると考えられるミトコンドリアのDNAを選択した。
【0037】
次いで、ステップ110で、プライマーを設計する。
【0038】
プライマーの設計は、例えばPCRプライマー設計ツールPrimer3(http://bioinfo.ut.ee/primer3-0.4.0/)を用いて行うことができる。
【0039】
リアルタイムPCRを効率的に行うには、反応性の良いプライマーを設計することが重要である。そこで、
図7に例示するガイドラインに沿って、増幅効率が良く、非特異的反応が起こらないプライマーを設計する。
【0040】
次いで、ステップ120で、プライマーの性能確認(第1段階)を行う。
【0041】
具体的には、候補のプライマーを合成し、実用に問題ないかの確認を行う。複数種の食用牛肉(流通しているもの、本実施例では国産牛肉、欧州産牛肉)のDNAに対し、PCR反応を行い、DNA増幅可能かどうか確認する。
【0042】
実施例では、サンプル1:国産牛肉、サンプル2:欧州産牛肉それぞれのサンプル5gに対し、DNA抽出・精製をキアゲン社製のキットDNeasy Blood&Tissue Kitを用いて行った。
【0043】
溶解中の牛肉サンプルの画像を
図8に示す。表1に示す反応条件でPCRを実施し、1%アガロースゲル電気泳動法にてバンドを確認し、DNA増幅能力を検証した。
【表1】
【0044】
図9に結果を示す。設計した候補プライマー(レーンB)を用いてDNAを増幅できることを確認した。ここでレーンAは、ウシDNAを増幅することが既知で、ウシDNAに対してPCR反応を行うために用いられる市販のプライマー(陽性対照)であり、レーンBの候補プライマー配列は、次の通りである。
Primer-forward:GACCTCCCAGCTCCATCAAACATCTCA
Primer-reverse:CTAGAAAAGTGTAAGACCCGTAATATAAG
【0045】
次いで、ステップ130に進み、プライマーの性能確認(第2段階)を行った。
【0046】
即ち、ステップ120の確認をクリアしたプライマー候補に対し、リアルタイムPCRを実際に行い、妥当性を確認する。リアルタイムPCRのグラフを確認することで、グラフのカーブが理想的である、すなわち適切なCt値(閾値)を評価できるかを担保することが重要である。
【0047】
実施例として、サンプル1:国産牛肉、サンプル2:欧州産牛肉それぞれのDNAサンプルに対し、リアルタイムPCRを実施した。
図10に結果を、表2にグラフの意味を示す。
【表2】
【0048】
設計した候補プライマーBは、ウシDNAに対してPCR反応を行うために用いられる市販のプライマーAと比較して、同等のDNA増幅(ほぼ同一のCt値を算出)を可能とすることを確認できた。
【0049】
次いで、ステップ140に進み、プライマーの蓄積を行う。
【0050】
本発明においては、複数のプライマーセットを整備しておくことは重要である。市販品のほかに、ステップ100〜140の手順で、実用可能なプライマーを複数整備することができる。なお、豚、鶏などについても同様にプライマーの作成が可能である。
【0051】
プライマーの配列としては、哺乳動物が一般的に保存しているリボソーム及びミトコンドリアのDNA配列として選択することができる。
【0052】
又、リアルタイムPCR法での通常の実験では1種類のプライマーを用いて特定の領域のDNA領域を合成するが、本実施形態では複数種類のプライマーセットを用いる。これはPCR法の原理から、同時に複数のプライマーセットを用いることで、複数の領域を増幅することができるからである。複数のプライマーセットを用いた場合、DNA合成を行う領域を拡大することで、DNA損傷の認識感度の向上が期待できる。
【0053】
本実施形態においては、従来法と比較して操作が簡便で、熟練を必要としないため、
図11に示す如く、検査に必要な試薬など(例えばプライマー12、DNA合成酵素(DNAポリメラーゼ)14、精製水16)を、検査キット10としてパッケージ化することも可能である。
【実施例】
【0054】
本手法の流れは、
図12に示すように、食品サンプルからのDNA抽出・生成(ステップ200)、DNA量の定量(ステップ210)、DNA増幅(PCR法)(ステップ220)、データ解析(ステップ230)の4段階に分けられる。このうちステップ210〜230について、モデル実験の例を以下に示す。
【0055】
モデル実験
DNA量の定量(ステップ210)
DNAのモデルとして哺乳動物(ここでは牛)のミトコンドリアのDNA、CARD15を用いた。分光光度計により0.1ng/mlの濃度に希釈し、この溶液1μlをサンプルとした。
【0056】
模擬的な放射線照射として、大阪大学産業科学研究所のいわゆる「ミレニアム」線源を用い、γ線照射を行った。線量は10Gy、100Gyである。
【0057】
DNA増幅(ステップ220)
次の条件でPCR反応を行った。反応溶液10μlを1%アガロースゲル電気泳動により分画し、核酸染色溶液である臭化エチジウムにより蛍光染色を行った後、バンドを検出した。
【0058】
データ解析(ステップ230)
臭化エチジウムによる蛍光染色によって得られたCARD15遺伝子の画像を
図13に示す。
図13から明らかなように、吸収線量が少ないとPCR反応のサイクル数が増えるに従ってバンドの画像が明るくなるのに対して、吸収線量が増えるとPCR反応のサイクル数が多くなってもバンドの画像があまり明るくならず、照射した線量の増加に伴い、PCR増幅が阻害されていることが分かる。これはγ線の照射により鋳型となるDNA鎖に損傷が起こり、PCR反応が阻害された結果である。放射線照射によるDNA鎖切断量は吸収線量に比例し、切断量を反映すると考えられる。この結果は、DNA鎖切断を指標とした照射食品の識別は可能であることを示している。
【0059】
なお、前記実施形態においては、DNA増幅に際してアガロースゲル電気泳動を利用して分画していたが、分画方法は、これに限定されず、核酸染色溶液も臭化エチジウムに限定されない。DNA合成反応もPCR法によるものに限定されない。