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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-220768(P2016-220768A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】電気刺激装置およびその制御装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20161205BHJP
   A61H 1/02 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   A61N1/36
   A61H1/02 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-107956(P2015-107956)
(22)【出願日】2015年5月27日
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】池島 紗知子
(72)【発明者】
【氏名】有村 直
(72)【発明者】
【氏名】海藏 博之
【テーマコード(参考)】
4C046
4C053
【Fターム(参考)】
4C046AA11
4C046BB08
4C046DD39
4C046DD41
4C046EE12
4C046EE35
4C046FF33
4C053JJ03
4C053JJ04
4C053JJ15
4C053JJ24
(57)【要約】
【課題】ユーザーに不快感を与えにくい電気刺激装置およびその制御装置を提供する。
【解決手段】電気刺激装置の制御装置は、往復運動を繰り返す身体の対象部位に電気刺激を出力する電極と、対象部位の動作が反映された信号を出力する角速度センサーとを備える電気刺激装置に用いられる。制御装置は、角速度センサーの信号に基づいて得られる値である角速度に基づいて電極から出力される電気刺激を制御する制御部と、電極の出力状態を制御するために角速度と対比される第1の閾値T1および第2の閾値T2を記憶する記憶部とを備える。第1の閾値T1は第2の閾値T2よりも大きい。制御部は、角速度が第1の閾値T1および第2の閾値T2の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて電極から電気刺激を出力させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
往復運動を繰り返す身体の対象部位に電気刺激を出力する電極と、前記対象部位の動作が反映された信号を出力する検出部とを備える電気刺激装置に用いられる電気刺激装置の制御装置であって、
前記検出部の信号に基づいて得られる値である検出値に基づいて前記電極から出力される電気刺激を制御する制御部と、
前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比される第1の閾値、および、前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比され、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を記憶する記憶部とを備え、
前記制御部は、前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて前記電極から電気刺激を出力させる
電気刺激装置の制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記電極に電気刺激を出力させている場合に前記検出値が前記第1の閾値または前記第2の閾値に到達したことに基づいて前記電極の出力を停止させる
請求項1に記載の電気刺激装置の制御装置。
【請求項3】
前記第1の閾値の符号と前記第2の閾値の符号とが反対である
請求項1または2に記載の電気刺激装置の制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記電極の出力を停止している場合に前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて、前記電極の出力を停止してから経過した時間である停止後時間を算出し、算出した前記停止後時間が所定の停止後時間よりも短い場合、前記電極の出力を停止した状態を維持する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気刺激装置の制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記電極の出力を停止している場合に前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて、最後に前記電極により電気刺激を出力させ始めてから経過した時間である出力後時間を算出し、算出した前記出力後時間が所定の出力後時間よりも短い場合、前記電極の出力を停止した状態を維持する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気刺激装置の制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記検出値が0を含む所定の範囲に含まれる時間が所定の時間以上であることに基づいて前記電極の出力を停止させる
請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気刺激装置の制御装置。
【請求項7】
前記電極と、前記検出部と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御装置とを備える
電気刺激装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気刺激装置およびその制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
主動筋または拮抗筋に電気刺激を出力する電気刺激装置が知られている。その一例である特許文献1の電気刺激装置は、身体の対象部位に電気刺激を出力する電極、対象部位の動作が反映された信号を出力する検出部、および、検出部の信号に基づいて電極から出力される電気刺激を制御する制御部を備える。
【0003】
上記電気刺激装置の使用形態の一例によれば、ユーザーは脚に電気刺激が与えられるように第1の電極および第2の電極を脚に装着する。制御部は屈伸運動にともない膝関節が屈曲する場合、拮抗筋である大腿四頭筋に電気刺激が与えられるように検出部の信号に基づいて第1の電極を制御する。また、制御部は屈伸運動にともない膝関節が伸展する場合、拮抗筋である大腿二頭筋に電気刺激が与えられるように検出部の信号に基づいて第2の電極を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−279536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トレーニング中のユーザーの動作が安定しないことがある。例えば、ユーザーが屈伸運動している場合、上半身が揺れることにより理想的な屈伸運動における身体の動作と実際の身体の動作とが相違する。
【0006】
ユーザーの動作が安定しない場合、検出部の信号がユーザーの動作に応じて短い周期で変動することがある。特許文献1の電気刺激装置によれば、そのような場合でも検出部の信号に基づいて電極により電気刺激が出力される。このため、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返され、ユーザーが不快感を覚えるおそれがある。なお、ここでは電気刺激装置が屈伸運動に用いられる場合を例にその課題について検討しているが、電気刺激装置が屈伸運動とは別のトレーニングに用いられる場合においても同様の課題が生じると考えられる。
【0007】
本発明の目的はユーザーに不快感を与えにくい電気刺激装置およびその制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従う電気刺激装置の制御装置の一形態は、往復運動を繰り返す身体の対象部位に電気刺激を出力する電極と、前記対象部位の動作が反映された信号を出力する検出部とを備える電気刺激装置に用いられる電気刺激装置の制御装置であって、前記検出部の信号に基づいて得られる値である検出値に基づいて前記電極から出力される電気刺激を制御する制御部と、前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比される第1の閾値、および、前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比され、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて前記電極から電気刺激を出力させる。
【0009】
本発明に従う電気刺激装置の一形態は、前記電極と、前記検出部と、制御装置とを備える。
【発明の効果】
【0010】
上記電気刺激装置およびその制御装置はユーザーに不快感を与えにくい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】は実施の形態1の電気刺激装置の模式図である。
図2】は図1の電気刺激装置のブロック図である。
図3】は第1の制御の一例を示すタイムチャートである。
図4】は第2の制御の一例を示すタイムチャートである。
図5】は第3の制御の一例を示すタイムチャートである。
図6】は第4の制御の一例を示すタイムチャートである。
図7】は第5の制御の一例を示すタイムチャートである。
図8】は第6の制御の一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(電気刺激装置およびその制御装置が取り得る形態の一例)
〔1〕本発明に従う電気刺激装置の制御装置の一形態は、往復運動を繰り返す身体の対象部位に電気刺激を出力する電極と、前記対象部位の動作が反映された信号を出力する検出部とを備える電気刺激装置に用いられる電気刺激装置の制御装置であって、前記検出部の信号に基づいて得られる値である検出値に基づいて前記電極から出力される電気刺激を制御する制御部と、前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比される第1の閾値、および、前記電極の出力状態を制御するために前記検出値と対比され、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値を記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて前記電極から電気刺激を出力させる。
【0013】
上記電気刺激装置の制御装置によれば、ユーザーの不安定な動作により検出値が変動し、検出値が例えば第1の閾値を跨いで変動したとしても、その検出値が第2の閾値に到達しなければ電極から電気刺激が出力されない。このため、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが低減され、ユーザーに不快感が与えられにくい。
【0014】
〔2〕前記電気刺激装置の制御装置の一例によれば、前記制御部は、前記電極に電気刺激を出力させている場合に前記検出値が前記第1の閾値または前記第2の閾値に到達したことに基づいて前記電極の出力を停止させる。
【0015】
上記電気刺激装置の制御装置によれば、第1の閾値または第2の閾値が電極により電気刺激を出力させるためだけではなく、電極の出力を停止させるためにも用いられる。このため、制御装置に予め記憶することが求められる情報の量が削減される。
【0016】
〔3〕前記電気刺激装置の制御装置の一例によれば、前記第1の閾値の符号と前記第2の閾値の符号とが反対である。
往復運動は対象部位が初期位置から折り返し位置まで動作する第1の期間、および、対象部位が折り返し位置から初期位置まで動作する第2の期間を含む。ユーザーの不安定な動作の典型的な例は、第1の期間内または第2の期間内において対象部位の動作の速度が変動する動作である。このため、上記電気刺激装置の制御装置のように第1の閾値の符号と第2の閾値の符号とが反対である場合、ユーザーの不安定な動作により検出値が変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが一層低減される。
【0017】
〔4〕前記電気刺激装置の制御装置の一例によれば、前記制御部は、前記電極の出力を停止している場合に前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて、前記電極の出力を停止してから経過した時間である停止後時間を算出し、算出した前記停止後時間が所定の停止後時間よりも短い場合、前記電極の出力を停止した状態を維持する。
【0018】
ユーザーの動作が不安定な場合、対象部位が短い周期で振動するため、例えば停止後時間が短くなる。このため、上記電気刺激装置の制御装置のように電極の出力状態が制御されることにより、ユーザーの不安定な動作により検出値が短い周期で変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されにくい。
【0019】
〔5〕前記電気刺激装置の制御装置の一例によれば、前記制御部は、前記電極の出力を停止している場合に前記検出値が前記第1の閾値および前記第2の閾値の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて、最後に前記電極により電気刺激を出力させ始めてから経過した時間である出力後時間を算出し、算出した前記出力後時間が所定の出力後時間よりも短い場合、前記電極の出力を停止した状態を維持する。
【0020】
ユーザーの動作が不安定な場合、対象部位が短い周期で振動するため、例えば出力後時間が短くなる。このため、上記電気刺激装置の制御装置のように電極の出力状態が制御されることにより、ユーザーの不安定な動作により検出値が短い周期で変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されにくい。
【0021】
〔6〕前記電気刺激装置の制御装置の一例によれば、前記制御部は、前記検出値が0を含む所定の範囲に含まれる時間が所定の時間以上であることに基づいて前記電極の出力を停止させる。
【0022】
ユーザーの動作が停止している場合、検出値が0を含む所定の範囲を取る状態が継続される。このため、上記電撃刺激装置の制御装置のように電極の出力状態が制御されることにより、ユーザーの動作が停止している場合に電極から電気刺激が出力されない。
【0023】
〔7〕本発明に従う電気刺激装置の一形態は、前記電極と、前記検出部と、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の制御装置とを備える。
上記電気刺激装置によれば、上記〔1〕〜〔6〕の電気刺激装置の制御装置により得られる効果と実質的に同じ効果が得られる。
【0024】
(実施の形態1)
図1は電気刺激装置1の使用状態の一例を示す。電気刺激装置1は、往復運動を繰り返す身体の対象部位に装着される一対のサポーター10、外部に露出するように各サポーター10の内面に取り付けられる第1の電極21および第2の電極22、ならびに、各サポーター10に取り付けられる検出部である角速度センサー30を備える。電気刺激装置1が往復運動の一例である屈伸運動に利用される場合、サポーター10は対象部位である大腿に装着される。
【0025】
右脚の大腿に装着される右脚用のサポーター10、および、左脚の大腿に装着される左脚用のサポーター10は、身体の正中面に対して左右対称の関係を有する。なお、図1は左脚用のサポーター10を示し、右脚用のサポーター10を省略している。
【0026】
各電極21,22は陽極および陰極を有し、屈伸運動が繰り返される大腿の筋肉に電気刺激を出力する。第1の電極21は、例えばサポーター10が大腿に装着された状態において大腿四頭筋MFと対向する位置に配置される。第2の電極22は、例えばサポーター10が大腿に装着された状態において大腿二頭筋MTと対向する位置に配置される。
【0027】
屈伸運動時において膝関節が屈曲するとき、大腿二頭筋MTが主動筋として収縮し、大腿四頭筋MFが拮抗筋として伸展する。一方、屈伸運動時において膝関節が伸展するとき、大腿四頭筋MFが主動筋として収縮し、大腿二頭筋MTが拮抗筋として伸展する。
【0028】
角速度センサー30は、例えば膝関節まわりで回転する大腿の角速度が反映された信号を出力する。角速度センサー30から出力される信号は、膝関節が屈曲するときに正の値を示し、膝関節が伸展するときに負の値を示す。
【0029】
電気刺激装置1はさらに、電気的な複数の要素により構成されるコントローラー40、ならびに、各電極21,22および各角速度センサー30とコントローラー40とを電気的に接続するケーブル60を備える。コントローラー40は、電気刺激装置1の電源のオンおよびオフを切り替えるための操作部41、ならびに、情報が出力される報知部42を備える。報知部42の一例はディスプレイである。
【0030】
図2は電気刺激装置1の電気的な接続関係を示す。コントローラー40は、各角速度センサー30から信号を取得する制御装置50、および、一次電池または二次電池の電力を制御装置50に供給する電源部43をさらに備える。電源部43は制御装置50の他に、操作部41および報知部42と電気的に接続されている。
【0031】
制御装置50は、入力された信号を信号処理する信号処理部51、各角速度センサー30の検出結果に基づいて各電極21,22から出力される電気刺激を制御する制御部52、および、予め設定された情報を記憶する記憶部53を備える。制御部52は例えば、一方のサポーター10(図1参照)に取り付けられた角速度センサー30の検出結果に基づいて、そのサポーター10に取り付けられた電極21,22を制御する。
【0032】
信号処理部51は角速度センサー30から入力された信号を信号処理することにより正弦波信号を生成する。信号処理は、高周波成分のノイズの除去、移動平均値の算出、および、周波数解析等を含む。信号処理部51は、生成した正弦波信号から得られる検出値である角速度を制御部52に出力する。制御部52は、信号処理部51から取得した角速度に基づいて各電極21,22から出力される電気刺激を制御する。
【0033】
記憶部53は、各電極21,22の出力状態を制御するために角速度と対比される第1の閾値T1、および、各電極21,22の出力状態を制御するために角速度と対比され、第1の閾値T1よりも小さい第2の閾値T2を記憶している。第1の閾値T1の符号と第2の閾値T2の符号とは反対である。すなわち、第1の閾値T1は正の領域に存在し、第2の閾値T2は負の領域に存在する。
【0034】
制御部52は、記憶部53から各閾値T1,T2を読み込み、角速度が第1の閾値T1および第2の閾値T2の一方の閾値を通過してから他方の閾値に到達したことに基づいて電極21,22から電気刺激を出力させる。具体的には、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定することにより、第1の電極21から電気刺激を出力させる。このため、拮抗筋である大腿四頭筋MF(図1参照)に電気刺激が与えられる。そして、制御部52は、第1の電極21に電気刺激を出力させている場合に角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。
【0035】
一方、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定することにより、第2の電極22から電気刺激を出力させる。このため、拮抗筋である大腿二頭筋MT(図1参照)に電気刺激が与えられる。そして、制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。このように、制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する電気刺激制御を実行する。なお、屈伸運動の開始時は角速度が実質的に0を取るため、制御部52は角速度が第1の閾値T1および第2の閾値T2の一方の閾値に到達したことに基づいて、到達した閾値T1,T2と対応する電極21,22から電気刺激を出力させる。
【0036】
制御部52は時間を計測するタイマー(図示略)を含む。制御部52は第1の電極21の出力を停止している場合に角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したことに基づいて、第1の電極21の出力を停止してから経過した時間である停止後時間SA1をタイマーにより算出する。また、制御部52は第2の電極22の出力を停止している場合に角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したことに基づいて、第2の電極22の出力を停止してから経過した時間である停止後時間SA2をタイマーにより算出する。制御部52は、算出した停止後時間SA1,SA2が予め設定された所定の停止後時間よりも短い場合、電極21,22の出力を停止した状態を維持する停止維持制御を実行する。なお、所定の停止後時間は記憶部53に記憶されている。
【0037】
制御部52は、角速度が0を含む所定の範囲に含まれる時間が継続した時間である継続時間をタイマーにより算出する。所定の範囲の一例は第1の閾値T1および第2の閾値T2により規定される範囲である。制御部52は継続時間が予め設定された所定の時間である判定時間PAに到達したことに基づいて電極21,22の出力を停止させる出力停止制御を実行する。なお、判定時間PAは記憶部53に記憶されている。制御部52は例えば電気刺激制御、停止維持制御、および、出力停止制御を含む第1の制御を実行し、各電極21,22から出力される電気刺激を制御する。
【0038】
図3は、第1の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図3(a)は角速度の経時変化を示し、図3(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図3(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0039】
時刻t1において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0040】
時刻t2において、制御部52は角速度が第1の閾値T1未満の大きさから第1の閾値T1以上の大きさに変化したと判定する。すなわち、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0041】
時刻t3において、制御部52は角速度が第1の閾値T1以上の大きさから第2の閾値T2以下の大きさに変化したと判定する。すなわち、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0042】
時刻t4において、制御部52は角速度が第2の閾値T2以下の大きさから第1の閾値T1以上の大きさに変化したと判定する。すなわち、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t3から時刻t4までに経過した時間である停止後時間SA1を算出し、停止後時間SA1と予め設定された所定の停止後時間とを比較する。
【0043】
制御部52は停止後時間SA1が所定の停止後時間よりも長いと判定した場合、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。一方、制御部52は停止後時間SA1が所定の停止後時間よりも短いと判定した場合、第1の電極21の出力を停止した状態を維持する。このため、制御部52は時刻t4において、停止後時間SA1が所定の停止後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0044】
時刻t5において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t4から時刻t5までに経過した時間である停止後時間SA2を算出し、停止後時間SA2と予め設定された所定の停止後時間とを比較する。
【0045】
制御部52は停止後時間SA2が所定の停止後時間よりも長いと判定した場合、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。一方、制御部52は停止後時間SA2が所定の停止後時間よりも短いと判定した場合、第2の電極22の出力を停止した状態を維持する。このため、制御部52は停止後時間SA2が所定の停止後時間よりも短いと判定することにより、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22の出力を停止した状態を維持する。
【0046】
時刻t6において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t4において実施する処理と同様に停止後時間SA1を算出し、停止後時間SA1と所定の停止後時間とを比較する。制御部52は停止後時間SA1が所定の停止後時間よりも短いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止した状態を維持するとともに、第1の電極21の出力も停止した状態を維持する。
【0047】
時刻t7において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t5において実施する処理と同様に停止後時間SA2を算出し、停止後時間SA2と所定の停止後時間とを比較する。制御部52は停止後時間SA2が所定の停止後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止した状態を維持するとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0048】
時刻t8において、制御部52は角速度が所定の範囲に含まれる状態が継続した時間である継続時間が判定時間PAに到達したと判定する。制御部52は継続時間が判定時間PAに到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。なお、制御部52は角速度が第1の閾値T1以下の大きさ、または、第2の閾値T2以上の大きさに変化する毎に継続時間を算出し、継続時間と判定時間PAとの関係を随時判定している。
【0049】
時刻t9において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t4において実施する処理と同様に停止後時間SA1を算出し、停止後時間SA1と所定の停止後時間とを比較する。制御部52は停止後時間SA1が所定の停止後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極の出力を停止した状態を維持するとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0050】
このように、制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係、停止後時間SA1,SA2と所定の停止後時間との関係、および、継続時間と判定時間PAとの関係に基づいて第1の制御を実行する。なお、時刻t9以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t4〜t9に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
【0051】
図1および図2を参照して、電気刺激装置1の作用について説明する。
電気刺激装置1を利用するユーザーは、右脚用のサポーター10を右脚の大腿に装着し、左脚用のサポーター10を左脚の大腿に装着する。このとき、第1の電極21が大腿四頭筋MFと対向する位置に配置され、第2の電極22が大腿二頭筋MTと対向する位置に配置されるように各サポーター10が大腿に装着される。そして、ユーザーは例えば衣服等にコントローラー40を取り付ける。
【0052】
ユーザーはトレーニングを開始する前において、操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を開始する。
【0053】
制御部52は角速度センサー30から取得した角速度と各閾値T1,T2との関係に基づいて第1の制御を実行する。このため、ユーザーの膝関節が屈曲しているときに第1の電極21から拮抗筋である大腿四頭筋MFに電気刺激が与えられ、ユーザーの膝関節が伸展しているときに第2の電極22から拮抗筋である大腿二頭筋MTに電気刺激が与えられる。このため、屈伸運動によるトレーニング効果が高められる。
【0054】
実施の形態1の制御装置50によれば、さらに以下の効果が得られる。
(1)電気刺激装置1の制御装置50によれば、角速度と1つの閾値との関係に基づいて大腿に与えられる電気刺激の出力および停止を制御する別の電気刺激装置と比較して、以下のような効果が得られる。
【0055】
トレーニング中のユーザーの動作が安定しないことがある。例えば、ユーザーが屈伸運動している場合、上半身が揺れることにより理想的な屈伸運動における身体の動作と実際の身体の動作とが相違する。別の電気刺激装置がトレーニングに用いられる場合に上述のようなユーザーの動作が安定しない状態が生じたとき、角速度が閾値を上回り、その角速度が閾値を再び下回る状態が短い周期で繰り返されるおそれがある。この場合、大腿に与えられる電気刺激の出力および停止も短い周期で繰り返され、ユーザーが不快感を覚えやすい。
【0056】
制御装置50によれば、角速度と第1の閾値T1および第2の閾値T2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する電気刺激制御が実行される。このため、ユーザーの不安定な動作により角速度が変動し、角速度が例えば第1の閾値T1を跨いで変動したとしても、その角速度が第2の閾値T2に到達しなければ第2の電極22から電気刺激が出力されない。なお、第1の電極21においても同様である。このため、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが低減され、ユーザーに不快感が与えられにくい。
【0057】
(2)制御装置50によれば、第1の閾値T1または第2の閾値T2が電極21,22により電気刺激を出力させるためだけではなく、電極21,22の出力を停止させるためにも用いられる。このため、制御装置50に予め記憶することが求められる情報の量が削減される。
【0058】
(3)屈伸運動は大腿が初期位置から折り返し位置まで動作する第1の期間、および、大腿が折り返し位置から初期位置まで動作する第2の期間を含む。ユーザーの不安定な動作の典型的な例は、第1の期間内または第2の期間内において大腿の動作の速度が変動する動作である。一方、制御装置50によれば、第1の閾値T1の符号と第2の閾値T2の符号とが反対である。このため、ユーザーの不安定な動作により角速度が変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが一層低減される。
【0059】
(4)ユーザーの動作が停止している場合、角速度が0を含む所定の範囲を取る状態が継続される。制御装置50はこの点を踏まえ、角速度が0を含む所定の範囲に含まれる時間が継続した時間である継続時間が予め設定された判定時間PAに到達したことに基づいて電極21,22の出力を停止させる出力停止制御を実行している。このため、ユーザーの動作が停止している場合に電極21,22から電気刺激が出力されない。このため、ユーザーに不快感が与えられにくい。
【0060】
(5)ユーザーの動作が不安定な場合、大腿が短い周期で振動するため、例えば停止後時間SA1,SA2が短くなる。制御装置50はこの点を踏まえ、停止後時間SA1,SA2が予め設定された所定の停止後時間よりも短い場合、電極21,22の出力を停止した状態を維持する停止維持制御を実行している。このため、ユーザーの不安定な動作により角速度が短い周期で変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されにくい。
【0061】
(実施の形態2)
実施の形態2の電気刺激装置1の制御装置50は、以下に説明する点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と相違し、その他の点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態2の電気刺激装置1の制御装置50の説明は、実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
【0062】
制御部52は第1の電極21の出力を停止している場合に角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したことに基づいて、最後に第1の電極21により電気刺激を出力させ始めてから経過した時間である出力後時間EA1をタイマーにより算出する。すなわち、出力後時間EA1は第1の電極21から電気刺激が出力されてから、次に第1の電極21から電気刺激が出力されるまでの時間である。
【0063】
また、制御部52は第2の電極22の出力を停止している場合に角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したことに基づいて、最後に第2の電極22により電気刺激を出力させ始めてから経過した時間である出力後時間EA2をタイマーにより算出する。すなわち、出力後時間EA2は第2の電極22から電気刺激が出力されてから、次に第2の電極22から電気刺激が出力されるまでの時間である。
【0064】
制御部52は、算出した出力後時間EA1,EA2が所定の出力後時間よりも短い場合、電極21,22の出力を停止した状態を維持する別の停止維持制御を実行する。なお、所定の出力後時間は記憶部53に記憶されている。制御部52は例えば、電気刺激制御、別の停止維持制御、および、出力停止制御を含む第2の制御を実行し、各電極21,22から出力される電気刺激を制御する。
【0065】
図4は、第2の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図4(a)は角速度の経時変化を示し、図4(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図4(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0066】
時刻t11において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0067】
時刻t12において、制御部52は図3に示される時刻t2において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。時刻t13において、制御部52は図3に示される時刻t3において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。
【0068】
時刻t14において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t12から時刻t14までに経過した時間である出力後時間EA1を算出し、出力後時間EA1と予め設定された所定の出力後時間とを比較する。
【0069】
制御部52は出力後時間EA1が所定の出力後時間よりも長いと判定した場合、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。一方、制御部52は出力後時間EA1が所定の出力後時間よりも短いと判定した場合、第1の電極21の出力を停止した状態を維持する。このため、制御部52は時刻t14において、出力後時間EA1が所定の出力後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0070】
時刻t15において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t13から時刻t15までに経過した時間である出力後時間EA2を算出し、出力後時間EA2と予め設定された所定の出力後時間とを比較する。
【0071】
制御部52は出力後時間EA2が所定の出力後時間よりも長いと判定した場合、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。一方、制御部52は出力後時間EA2が所定の出力後時間よりも短いと判定した場合、第2の電極22の出力を停止した状態を維持する。このため、制御部52は時刻t15において、出力後時間EA2が所定の出力後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0072】
時刻t16において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t14において実施する処理と同様に出力後時間EA1を算出し、出力後時間EA1と所定の出力後時間とを比較する。制御部52は出力後時間EA1が所定の出力後時間よりも短いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21の出力を停止した状態を維持する。
【0073】
時刻t17において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t15において実施する処理と同様に出力後時間EA2を算出し、出力後時間EA2と所定の出力後時間とを比較する。制御部52は出力後時間EA2が所定の出力後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止した状態を維持するとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0074】
時刻t18において、制御部52は図3に示される時刻t8において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。時刻t19において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。また、制御部52は時刻t14において実施する処理と同様に出力後時間EA1を算出し、出力後時間EA1と所定の出力後時間とを比較する。制御部52は出力後時間EA1が所定の出力後時間よりも長いと判定することにより、角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極の出力を停止した状態を維持するとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0075】
このように、制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係、出力後時間EA1,EA2と所定の出力後時間との関係、および、継続時間と判定時間PAとの関係に基づいて第2の制御を実行する。なお、時刻t19以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t14〜t19に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
【0076】
実施の形態2の制御装置50によれば、実施の形態1により得られる(1)〜(4)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。
(6)ユーザーの動作が不安定な場合、大腿が短い周期で振動するため、例えば出力後時間EA1,EA2が短くなる。制御装置50はこの点を踏まえ、出力後時間EA1,EA2が予め設定された所定の出力後時間よりも短い場合、電極21,22の出力を停止した状態を維持する別の停止維持制御を実行している。このため、ユーザーの不安定な動作により角速度が短い周期で変動したとしても、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されにくい。
【0077】
(実施の形態3)
実施の形態3の電気刺激装置1の制御装置50は、以下に説明する点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と相違し、その他の点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態3の電気刺激装置1の制御装置50の説明は、実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
【0078】
制御部52は、角速度が0を含む所定の範囲に含まれる時間が継続した時間である継続時間をタイマーにより算出する。所定の範囲の一例は、第1の閾値T1よりも大きい上限閾値TU、および、第2の閾値T2よりも小さい下限閾値TDにより規定される範囲である。制御部52は継続時間が予め設定された所定の時間である判定時間PBに到達したことに基づいて電極21,22の出力を停止させる別の出力停止制御を実行する。なお、判定時間PBは記憶部53に記憶されている。制御部52は例えば電気刺激制御および別の出力停止制御を含む第3の制御を実行し、各電極21,22から出力される電気刺激を制御する。
【0079】
図5は、第3の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図5(a)は角速度の経時変化を示し、図5(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図5(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0080】
時刻t21において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0081】
時刻t22において、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21から電気刺激を出力させる。時刻t23において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0082】
時刻t24において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0083】
時刻t25において、制御部52は時刻t23において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。時刻t26において、制御部52は時刻t24において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。
【0084】
時刻t27において、制御部52は角速度が所定の範囲に含まれる状態が継続した時間である継続時間が判定時間PBに到達したと判定する。制御部52は継続時間が判定時間PBに到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。制御部52は角速度が上限閾値TU以上の大きさ、または、下限閾値TD以下の大きさに変化するまで電極21,22の出力を停止した状態を維持する。なお、制御部52は角速度が上限閾値TU以下の大きさ、または、下限閾値TD以上の大きさに変化する毎に継続時間を算出し、継続時間と判定時間PBとの関係を随時判定している。
【0085】
時刻t28において、制御部52は角速度が上限閾値TU以上の大きさに変化した後、角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止した状態を維持するとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0086】
このように、制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係、および、継続時間と判定時間PBとの関係に基づいて第3の制御を実行する。なお、時刻t28以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t23〜t28に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。また、実施の形態3の制御装置50によれば、実施の形態1により得られる(1)〜(4)の効果と実質的に同じ効果が得られる。
【0087】
(実施の形態4)
実施の形態4の電気刺激装置1の制御装置50は、以下に説明する点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と相違し、その他の点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態4の電気刺激装置1の制御装置50の説明は、実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
【0088】
記憶部53は、第1の電極21の出力状態を制御するために角速度と対比される第1の出力閾値TE1、および、第1の電極21の出力状態を制御するために角速度と対比され、第1の出力閾値TE1よりも小さい第1の停止閾値TS1を記憶している。第1の出力閾値TE1の符号と第1の停止閾値TS1の符号とは反対である。すなわち、第1の出力閾値TE1は正の領域に存在し、第1の停止閾値TS1は負の領域に存在する。
【0089】
制御部52は記憶部53から各閾値TE1,TS1を読み込み、角速度が第1の停止閾値TS1を通過してから第1の出力閾値TE1に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。このため、拮抗筋である大腿四頭筋MFに電気刺激が与えられる。そして、制御部52は、第1の電極21に電気刺激を出力させている場合に角速度が第1の停止閾値TS1に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。
【0090】
記憶部53はさらに、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比される第2の出力閾値TE2、および、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比され、第2の出力閾値TE2よりも大きい第2の停止閾値TS2を記憶している。第2の出力閾値TE2の符号と第2の停止閾値TS2の符号とは反対である。すなわち、第2の出力閾値TE2は負の領域に存在し、第2の停止閾値TS2は正の領域に存在する。また、第1の出力閾値TE1は例えば第2の停止閾値TS2よりも大きく、第2の出力閾値TE2は例えば第1の停止閾値TS1よりも小さい。
【0091】
制御部52は記憶部53から各閾値TE2,TS2を読み込み、角速度が第2の停止閾値TS2を通過してから第2の出力閾値TE2に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。このため、拮抗筋である大腿二頭筋MTに電気刺激が与えられる。そして、制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第2の停止閾値TS2に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。このように、制御部52は角速度と各閾値TE1,TS1との関係、および、角速度と各閾値TE2,TS2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する別の電気刺激制御を含む第4の制御を実行する。
【0092】
図6は、第4の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図6(a)は角速度の経時変化を示し、図6(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図6(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0093】
時刻t31において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0094】
時刻t32において、制御部52は角速度が第1の出力閾値TE1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21から電気刺激を出力させる。時刻t33において、制御部52は角速度が第1の停止閾値TS1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21の出力を停止させる。
【0095】
時刻t34において、制御部52は角速度が第2の停止閾値TS2を通過してから第2の出力閾値TE2に到達したと判定する。このため、制御部52は第2の電極22から電気刺激を出力させる。時刻t35において、制御部52は角速度が第2の停止閾値TS2に到達したと判定する。このため、制御部52は第2の電極22の出力を停止させる。
【0096】
このように、制御部52は角速度と各閾値TE1,TS1との関係、および、角速度と各閾値TE2,TS2との関係に基づいて第4の制御を実行する。なお、時刻t35以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t32〜t35に実施する処理と同様の処理を繰り返し実施する。また、実施の形態4の制御装置50によれば、実施の形態1により得られる(1)〜(3)の効果と実質的に同じ効果が得られる。
【0097】
(実施の形態5)
実施の形態5の電気刺激装置1の制御装置50は、以下に説明する点において実施の形態4の電気刺激装置1の制御装置50と相違し、その他の点において実施の形態4の電気刺激装置1の制御装置50と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態5の電気刺激装置1の制御装置50の説明は、実施の形態4の電気刺激装置1の制御装置50と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
【0098】
記憶部53は、第1の電極21の出力状態を制御するために角速度と対比される第1の出力閾値TE1、および、第1の電極21の出力状態を制御するために角速度と対比され、第1の出力閾値TE1よりも小さい第1の停止閾値TS1を記憶している。第1の出力閾値TE1の符号と第1の停止閾値TS1の符号とは同じであり、例えば互いに正の領域に存在する。
【0099】
記憶部53はさらに、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比される第2の出力閾値TE2、および、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比され、第2の出力閾値TE2よりも大きい第2の停止閾値TS2を記憶している。第2の出力閾値TE2の符号と第2の停止閾値TS2の符号とは同じであり、互いに負の領域に存在する。このように、制御部52は角速度と各閾値TE1,TS1との関係、および、角速度と各閾値TE2,TS2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御するさらに別の電気刺激制御を含む第5の制御を実行する。
【0100】
図7は、第5の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図7(a)は角速度の経時変化を示し、図7(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図7(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0101】
時刻t41において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0102】
時刻t42において、制御部52は角速度が第1の出力閾値TE1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21から電気刺激を出力させる。時刻t43において、制御部52は角速度が第1の停止閾値TS1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21の出力を停止させる。
【0103】
時刻t44において、制御部52は角速度が第2の停止閾値TS2を通過してから第2の出力閾値TE2に到達したと判定する。このため、制御部52は第2の電極22から電気刺激を出力させる。時刻t45において、制御部52は角速度が第2の停止閾値TS2に到達したと判定する。このため、制御部52は第2の電極22の出力を停止させる。
【0104】
このように、制御部52は角速度と各閾値TE1,TS1との関係、および、角速度と各閾値TE2,TS2との関係に基づいて第5の制御を実行する。なお、時刻t45以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t42〜t45に実施する処理と同様の処理を繰り返し実施する。また、実施の形態5の制御装置50によれば、実施の形態4により得られる効果と実質的に同じ効果が得られる。
【0105】
(実施の形態6)
実施の形態6の電気刺激装置1の制御装置50は、以下に説明する点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と相違し、その他の点において実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と実質的に同じ構成を備える。なお、実施の形態6の電気刺激装置1の制御装置50の説明は、実施の形態1の電気刺激装置1の制御装置50と共通する構成に同一の符号を付し、その構成の説明の一部または全部を省略する。
【0106】
制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する電気刺激制御である第1の電気刺激制御を実行する。一方、ユーザーのトレーニングの動作の速度によっては角速度が大きく変化することがある。
【0107】
記憶部53は第1の閾値T1および第2の閾値T2に加えて、各電極21,22の出力状態を制御するために角速度と対比される第3の閾値T3、および、各電極21,22の出力状態を制御するために角速度と対比され、第3の閾値T3よりも小さい第4の閾値T4を記憶している。第3の閾値T3の符号と第4の閾値T4の符号とは反対である。第3の閾値T3は例えば第1の閾値T1よりも大きく、第4の閾値T4は第2の閾値T2よりも小さい。制御部52は記憶部53から各閾値T3,T4を読み込み、角速度と各閾値T3,T4との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する第2の電気刺激制御を実行する。第2の電気刺激制御は、例えば角速度が第3の閾値T3または第4の閾値T4に到達したことに基づいて、第1の電気刺激制御に代えて実行される。
【0108】
制御部52は第1の電気刺激制御が実行されている場合において、角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達し、さらに第3の閾値T3に到達したことに基づいて第1の電気刺激制御から第2の電気刺激制御に切り替える。そして、制御部52は、第1の電極21に電気刺激を出力させている場合に角速度が第4の閾値T4に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。また、制御部52は角速度が第4の閾値T4を通過してから第3の閾値T3に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0109】
一方、制御部52は第1の電気刺激制御が実行されている場合において、角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達し、さらに第4の閾値T4に到達したことに基づいて第1の電気刺激制御から第2の電気刺激制御に切り替える。そして、制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第3の閾値T3に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。また、制御部52は角速度が第3の閾値T3を通過してから第4の閾値T4に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。なお、制御部52は第2の電気刺激制御が実行されている場合において、角速度が第3の閾値T3および第4の閾値T4により規定される所定の範囲に含まれる状態が所定の時間継続した場合、第2の電気刺激制御から第1の電気刺激制御に切り替える。制御部52は例えば第1の電気刺激制御および第2の電気刺激制御を含む第6の制御を実行し、各電極21,22から出力される電気刺激を制御する。
【0110】
図8は、第6の制御が実行されるときのトレーニングに関する角速度と電極21,22の出力状態との関係の一例を示す。なお、図8(a)は角速度の経時変化を示し、図8(b)は第1の電極21の出力状態を示し、図8(c)は第2の電極22の出力状態を示す。また、屈伸運動時においては各角速度センサー30の検出結果が実質的に同じになるため、一方の角速度センサー30から取得した角速度とその角速度センサー30と対応する電極21,22との関係について説明する。
【0111】
時刻t51において、電気刺激装置1を利用するユーザーは操作部41により電気刺激装置1の電源をオフからオンに切り替える。電気刺激装置1の電源がオンに設定されることにより、各角速度センサー30が大腿の角速度が反映された信号を制御部52に出力し始める。そして、ユーザーは例えば起立した状態から屈伸運動を周期的に実施するトレーニングを開始する。
【0112】
時刻t52において、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電極21から電気刺激を出力させる。時刻t53において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0113】
時刻t54において、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第1の閾値に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0114】
時刻t55において、制御部52は時刻t53において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。時刻t56において、制御部52は時刻t54において実施する処理と実質的に同じ処理を実行する。
【0115】
時刻t57において、制御部52は角速度が第3の閾値T3に到達したと判定する。このため、制御部52は第1の電気刺激制御から第2の電気刺激制御に切り替える。なお、制御部52は時刻t57以降において、角速度が第3の閾値T3および第4の閾値T4により規定される所定の範囲に含まれる状態が所定の時間継続したと判定した場合、第2の電気刺激制御から第1の電気刺激制御に切り替える。
【0116】
時刻t58において、制御部52は角速度が第3の閾値T3を通過してから第4の閾値T4に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第4の閾値T4に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0117】
時刻t59において、制御部52は角速度が第4の閾値T4を通過してから第3の閾値T3に到達したと判定する。このため、制御部52は角速度が第3の閾値T3に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0118】
このように、制御部52は角速度と各閾値T1,T2との関係、および、角速度と各閾値T3,T4との関係に基づいて第6の制御を実行する。なお、時刻t59以降においても屈伸運動が継続される場合、制御部52は時刻t53〜t59に実施する処理と同様の処理を繰り返し実行する。
【0119】
実施の形態6の制御装置50によれば、実施の形態1により得られる(1)〜(3)に加えて、さらに以下の効果が得られる。
(7)トレーニングの動作の速度が高い場合、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが高い。制御装置50はこの点を踏まえ、トレーニングの動作の速度が高いと推定される場合に第1の電気刺激制御から第2の電気刺激制御に切り替えている。このため、トレーニングの動作の速度が高い場合においても第1の電気刺激制御が実行される場合と比較して、電気刺激の出力および停止が短い周期で繰り返されるおそれが一層低減される。
【0120】
(変形例)
上記各実施の形態に関する説明は本発明に従う電気刺激装置およびその制御装置が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う電気刺激装置およびその制御装置は上記各実施の形態以外に例えば以下に示される上記各実施の形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
【0121】
・実施の形態1の変形例の制御部52は、第1の制御から停止維持制御および出力停止制御の少なくとも一方を省略した別の第1の制御を実行する。なお、第1の制御から停止維持制御および出力停止制御の両方が省略された別の第1の制御が実行される場合、制御部52からタイマーを省略してもよい。
【0122】
第1の制御から停止維持制御が省略された別の第1の制御が実行される場合、以下に説明する点において第1の制御と相違し、その他の点において第1の制御と実質的に同じ制御が実行される。図3に示される時刻t5において、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。図3に示される時刻t6において、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。図3に示される時刻t7において、制御部52は角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。
【0123】
第1の制御から出力停止制御が省略された別の第1の制御が実行される場合、以下に説明する点において第1の制御と相違し、その他の点において第1の制御と実質的に同じ制御が実行される。制御部52は図3に示される時刻t8において実施する処理を省略する。すなわち、時刻t8において、制御部52は第2の電極22から電気刺激を継続して出力させる。図3に示される時刻t9において、制御部52は角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第2の電極の出力を停止させるとともに、第1の電極21から電気刺激を出力させる。なお、実施の形態2の制御部52が実行する第2の制御から出力停止制御が省略された場合においても同様の変形が成立する。
【0124】
・実施の形態1の変形例の制御部52は、停止維持制御にともない電極21,22の出力を停止した状態を維持してから所定の時間が経過したと判定した場合、そのときの角速度と各閾値T1,T2との関係に基づいて電極21,22から出力される電気刺激を制御する復帰制御を実行する。
【0125】
すなわち、制御部52は図3に示される時刻t6から所定の時間が経過したか否かを判定する。制御部52は、時刻t6から図3に示される時刻t7までの間の期間において、時刻t6から所定の時間が経過したと判定することにより、そのときの角速度が第1の閾値T1以上の大きさであることに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。また、時刻t7において、制御部52は角速度が第1の閾値T1を通過してから第2の閾値T2に到達したと判定することにより、第1の電極21の出力を停止させるとともに、第2の電極22から電気刺激を出力させる。なお、実施の形態2においても同様の変形が成立する。
【0126】
・第1の閾値T1の符号と第2の閾値T2の符号とが反対であるか否かは任意の選択事項である。一例によれば、第1の閾値T1は正の領域に存在し、第2の閾値T2は実質的に0の値に存在する。この変形例によれば、例えば第2の閾値T2に加えて、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比される出力閾値が記憶部53に記憶される。出力閾値は負の領域に存在する。
【0127】
すなわち、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから出力閾値に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。そして、制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第2の閾値T2に到達したと判定したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。
【0128】
別の変形例によれば、第1の電極21の出力を停止させるために角速度と対比される第1の停止閾値、および、第2の電極22の出力を停止させるために角速度と対比される第2の停止閾値が記憶部53にさらに記憶される。第1の停止閾値は例えば第1の閾値T1と第2の閾値T2との間に存在する。第2の停止閾値は例えば出力閾値と第2の閾値T2との間に存在する。
【0129】
すなわち、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから第1の閾値T1に到達したことに基づいて第1の電極21から電気刺激を出力させる。そして、制御部52は、第1の電極21に電気刺激を出力させている場合に角速度が第1の停止閾値に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。一方、制御部52は角速度が第2の閾値T2を通過してから出力閾値に到達したことに基づいて第2の電極22から電気刺激を出力させる。そして、制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第2の停止閾値に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。
【0130】
・実施の形態1の変形例の制御部52は、第1の電極21に電気刺激を出力させている場合に角速度が第1の閾値T1に到達したことに基づいて第1の電極21の出力を停止させる。また、変形例の制御部52は、第2の電極22に電気刺激を出力させている場合に角速度が第2の閾値T2に到達したことに基づいて第2の電極22の出力を停止させる。
【0131】
・実施の形態1の変形例の制御部52は、電気刺激制御、停止維持制御、および、出力停止制御に加えて、実施の形態2の別の停止維持制御をさらに含む別の第1の制御を実行する。この変形例によれば、所定の出力後時間は所定の停止後時間の2倍の時間よりも短く設定される。
【0132】
・実施の形態1の変形例の記憶部53は、停止後時間SA1と対応する所定の停止後時間と停止後時間SA2と対応する所定の停止後時間とを記憶する。一例によれば、停止後時間SA2と対応する所定の停止後時間は停止後時間SA1と対応する所定の停止後時間よりも長い。
【0133】
・実施の形態3の変形例の制御部52は、電気刺激制御および別の出力停止制御に加えて、停止維持制御および別の停止維持制御の少なくとも一方をさらに含む別の第3の制御を実行する。
【0134】
・実施の形態3の制御部52が実行する別の出力停止制御により規定される所定の範囲は任意の選択事項である。一例によれば、所定の範囲は第1の閾値T1よりも小さい上限閾値TU、および、第2の閾値T2よりも大きい下限閾値TDにより規定される範囲である。
【0135】
・実施の形態4の変形例の制御部52は、別の電気刺激制御、停止維持制御および別の停止維持制御の少なくとも一方、ならびに、出力停止制御または別の出力停止制御をさらに含む別の第4の制御を実行する。
【0136】
・実施の形態5の変形例の制御部52は、さらに別の電気刺激制御、停止維持制御および別の停止維持制御の少なくとも一方、ならびに、出力停止制御または別の出力停止制御をさらに含む別の第5の制御を実行する。
【0137】
・実施の形態5の制御部52が実行するさらに別の電気刺激制御において、第1の電極21の出力状態を制御するために角速度と対比される第1の出力閾値TE1と第1の停止閾値TS1との関係は任意の選択事項である。一例によれば、第1の出力閾値TE1は第1の停止閾値TS1よりも小さい。
【0138】
・実施の形態5の制御部52が実行するさらに別の電気刺激制御において、第2の電極22の出力状態を制御するために角速度と対比される第2の出力閾値TE2と第2の停止閾値TS2との関係は任意の選択事項である。一例によれば、第2の出力閾値TE2は第2の停止閾値TS2よりも大きい。
【0139】
・実施の形態6の変形例の制御部52は、第1の電気刺激制御および第2の電気刺激制御に加えて、停止維持制御および別の停止維持制御の少なくとも一方、ならびに、出力停止制御または別の出力停止制御をさらに含む別の第6の制御を実行する。
【0140】
・変形例の電源部43は、一次電池または二次電池に代えて、商用電源から得られる電力を制御装置50に供給する。
・変形例の報知部42は音声により情報を出力する。
【0141】
・変形例の電気刺激装置1は、操作部41および報知部42に代えて、操作部41の機能および報知部42の機能を有するタッチパネルディスプレイを備える。
・変形例の電気刺激装置1は、コントローラー40から報知部42を省略してもよい。
【0142】
・変形例の電気刺激装置1は、角速度センサー30に代えて別の検出部である加速度センサーを備える。
・変形例の電気刺激装置1は、一方のサポーター10に取り付けられる角速度センサー30が省略された構成を取り得る。この変形例によれば、1つの角速度センサー30の検出結果に基づいて各電極21,22から出力される電気刺激が制御される。
【0143】
・制御部52が各電極21,22から拮抗筋に電気刺激を出力させるか否かは任意の選択事項である。一例によれば、制御部52は各電極21,22から主動筋に電気刺激を出力させる。この場合、膝関節が屈曲しているときに大腿二頭筋MTが主動筋として収縮しているため、制御部52は各第2の電極22から電気刺激を出力させる。また、膝関節が伸展しているときに大腿四頭筋MFが主動筋として収縮しているため、制御部52は各第1の電極21から電気刺激を出力させる。
【0144】
・電気刺激装置1が屈伸運動に利用されるか否かは任意の選択事項である。電気刺激装置1が往復運動の別の一例であるアームカールに利用される場合、サポーター10は腕に装着される。この場合、各電極21,22はサポーター10が腕に装着された状態において大腿二頭筋および大腿三頭筋と対向する位置に配置される。
【産業上の利用可能性】
【0145】
本電気刺激装置およびその制御装置は屈伸運動をはじめとして身体の各部分のトレーニングに利用できる。
【符号の説明】
【0146】
1 :電気刺激装置
21 :第1の電極(電極)
22 :第2の電極(電極)
30 :角速度センサー(検出部)
50 :制御装置
52 :制御部
53 :記憶部
T1 :第1の閾値
T2 :第2の閾値
SA1:停止後時間
SA2:停止後時間
EA1:出力後時間
EA2:出力後時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8