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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-220838(P2016-220838A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】内視鏡用シース
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20161205BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   A61B1/00 300B
   A61B1/00 300P
   G02B23/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-109050(P2015-109050)
(22)【出願日】2015年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】福田 有祐
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
【Fターム(参考)】
2H040DA12
2H040DA14
2H040DA15
2H040DA21
2H040DA57
2H040EA01
4C161FF23
4C161FF35
4C161FF40
4C161FF42
4C161GG14
4C161HH04
4C161JJ01
4C161JJ06
4C161JJ13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】可撓性チューブと先端硬質部との剥離を防止して良好な洗浄効果を実現することができる内視鏡用シースを提供する。
【解決手段】可撓性チューブ12の主管路40の内周に内筒部材45を装着し、可撓性チューブ12の先端領域に設定された先端硬質部11との接合領域を、先端硬質部11の連通孔の内周と内筒部材45の外周との間に挟み込んで保持することにより、接合領域の内径方向への変形を規制することに加えて、内筒部材45の突出領域に凸部45cを設け、凸部45cよりも基端側において可撓性チューブ12に作用した外力が接合領域に伝達されることを規制する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡を挿入可能な主管路と流体を流通可能な流体管路とが長手軸に沿って併設された可撓性チューブと、
前記可撓性チューブの先端領域に設定された接合領域が挿入されて当該接合領域の外周面が接着固定されるとともに前記主管路が連通する連通孔と前記流体管路が連通するノズルとを有する先端硬質部と、
前記主管路の内周に装着され、前記先端硬質部の前記連通孔との間に前記可撓性チューブの前記接合領域を挟み込んで保持する内筒部材と、
前記可撓性チューブに作用する外力によって前記接合領域が変形することを規制する規制部と、を備えたことを特徴とする内視鏡用シース。
【請求項2】
前記内筒部材は、前記先端硬質部よりも基端側に突出する突出領域を有し、
前記規制部は、前記突出領域の外周の少なくとも一部に設けられた凸部であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用シース。
【請求項3】
前記凸部の外径寸法は、前記連通孔の内径寸法よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用シース。
【請求項4】
前記規制部は、前記内筒部材よりも基端側において前記可撓性チューブの外部と前記主管路とを連通する貫通孔であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用シース。
【請求項5】
前記可撓性チューブは、前記接合領域の硬度が他の領域の硬度よりも大きく設定されており、
前記規制部は、前記可撓性チューブの前記他の領域であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用シース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡の挿入部等の先端面に設けられた観察用窓、照明用窓等に付着した付着物を除去する構成を備えた内視鏡用シースに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療分野の内視鏡システムは、体内観察や医療処置、外科手術等の際の低侵襲を目的として広く実用化されている。
【0003】
内視鏡システムを用いた外科手術のうち、例えば、開腹することなく治療処置を行う腹腔鏡下外科手術においては、トロッカーを患者の腹部に穿刺して、このトロッカーを用いて観察用の内視鏡を体内へと導くようにしている。このとき、内視鏡による体内の観察中に、内視鏡の挿入部等の先端面に設けられている観察用窓や照明用窓等の前面側外表面に生体内の粘液、血液、脂肪、汚物等が付着してしまうことがあり(以下、これらを単に付着物等という)、これらの付着物等が良好な観察を妨げることがある。
【0004】
そのため、この種の内視鏡システム等においては、挿入部先端面の観察用窓、照明用窓の外表面の付着物等を除去するための医療用具として内視鏡用シース等が用いられる。例えば、特許文献1には、内視鏡挿入用孔(主管路)と一対の流体管路(流体管路)とが長手軸に沿って平行に形成された可撓性チューブと、可撓性チューブの先端に設けられた硬質な筒状のノズル部材(先端硬質部)と、を備えた内視鏡用シースが開示されている。
【0005】
ここで、この種の内視鏡用シースにおいて、一般に、先端硬質部には流体を観察用窓等に噴射するためのノズルが設けられており、このノズルの基端側は先端硬質部に形成されたフランジ等に開口されている。そして、このようなフランジ等に可撓性チューブの先端面を突き当てることにより、流体管路をノズルに連通することが可能となっている。この場合において、付き当て時における可撓性チューブ先端の外径方向への拡開変形を防止して流体管路とノズルとの接続部の気密性及び液密性を確保するため、可撓性チューブの先端部は、先端硬質部の内周側に配置され、その外周面が先端硬質部の内周面と接着固定されていることが望ましい。
【0006】
また、トロッカー等を介して内視鏡の挿入部を体内へと導く際に、内視鏡用シースの可撓性チューブが損傷することを防止するため、少なくとも可撓性チューブの先端部が硬質な部材によって覆われていることが望ましく、このような観点からも、可撓性チューブの先端部は、先端硬質部の内周側に配置され、その外周面が先端硬質部の内周面と接着固定されていることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開番号WO2010/150666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、可撓性チューブは、極めて肉厚が薄い軟性の樹脂等によって構成されるものである。従って、可撓性チューブは、内視鏡挿入部の挿抜等によって長手方向の外力等が加わった際に変形しやすく、このような変形によって先端硬質部の内周面との接着が剥離する虞がある。そして、先端硬質部との間に剥離が発生すると、流体管路とノズルとの間の気密性及び液密性を維持することが困難となり、内視鏡の挿入部先端面に対する良好な洗浄効果を得ることが困難となる虞がある。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、可撓性チューブと先端硬質部との剥離を防止して良好な洗浄効果を実現することができる内視鏡用シースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様による内視鏡用シースは、内視鏡を挿入可能な主管路と流体を流通可能な流体管路とが長手軸に沿って併設された可撓性チューブと、前記可撓性チューブの先端領域に設定された接合領域が挿入されて当該接合領域の外周面が接着固定されるとともに前記主管路が連通する連通孔と前記流体管路が連通するノズルとを有する先端硬質部と、前記主管路の内周に装着され、前記先端硬質部の前記連通孔との間に前記可撓性チューブの前記接合領域を挟み込んで保持する内筒部材と、前記可撓性チューブに作用する外力によって前記接合領域が変形することを規制する規制部と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の内視鏡用シースによれば、可撓性チューブと先端硬質部との剥離を防止して良好な洗浄効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1の実施形態に係り、内視鏡と内視鏡用シースとを示す概略構成図
図2】同上、内視鏡用シースの要部を示す斜視図
図3】同上、内視鏡用シースの要部を示す分解斜視図
図4】同上、第1の先端硬質部材の背面図
図5】同上、先端硬質部の背面図
図6】同上、先端硬質部を分解して示す要部縦断面図
図7】同上、先端硬質部と可撓性チューブとを分解して示す要部縦断面図
図8】同上、図2のVIII−VIII線に沿う要部断面図
図9】同上、図2のIX−IX線に沿う要部断面図
図10】同上、第1の変形例に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図11】同上、第2の変形例に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図12】本発明の第2の実施形態に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図13】同上、第1の変形例に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図14】同上、第2の変形例に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図15】開示例に係り、先端硬質部及び可撓性チューブを示す要部断面図
図16】同上、図15のXVI−XVI線に沿う要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の第1の実施形態に係り、図1は内視鏡と内視鏡用シースとを示す概略構成図、図2は内視鏡用シースの要部を示す斜視図、図3は内視鏡用シースの要部を示す分解斜視図、図4は第1の先端硬質部材の背面図、図5は先端硬質部の背面図、図6は先端硬質部を分解して示す要部縦断面図、図7は先端硬質部と可撓性チューブとを分解して示す要部縦断面図、図8図2のVIII−VIII線に沿う要部断面図、図9図2のIX−IX線に沿う要部断面図である。
【0014】
図1に示す本実施形態の内視鏡用シース1は、例えば、腹腔鏡下外科手術用の内視鏡2に装着されるものである。
【0015】
ここで、本実施形態の内視鏡2は、所謂光学式の硬性内視鏡であり、内視鏡先端部21と、内視鏡挿入部22と、接眼部23と、を備えて構成されている。
【0016】
内視鏡先端部21は、図示を省略しているが、内部に撮影光学系や照明光学系等を有しており、その先端面に観察用窓、照明用窓等が配設されている。撮影光学系にはイメージガイド束が連設され、また照明光学系にはライトガイド束が連設されている。これらのイメージガイド束、ライトガイド束は、内視鏡挿入部22の内部を経て接眼部23の内部に延出されている。また、ライトガイド束は、さらに接眼部23から延出するケーブル23xの内部を経て光源装置24と光学的に接続されている。この構成により、ライトガイド束は、光源装置24から出射される照明光を、内視鏡先端部21に設けられた照明光学系まで伝達し、照明窓から前方に向けて照射することが可能となっている。一方、イメージガイド束は、撮影光学系によって結像した光学像を接眼部23まで伝達することが可能となっている。
【0017】
図1に示すように、内視鏡用シース1は、長尺な可撓性チューブ12と、この可撓性チューブ12の先端部に連設された先端硬質部11と、可撓性チューブ12の基端側に連設された操作部13と、制御スイッチ部14と、を備えて構成されている。
【0018】
図3に示すように、可撓性チューブ12は、柔軟な樹脂素材を用いて複数の管路が一体的に形成された管路部材によって構成されている。具体的には、本実施形態の可撓性チューブ12は、内視鏡挿入部22を挿入可能な主管路40と、流体を流通可能な複数(例えば、2つ)の流体管路41と、が長手軸Oに沿って延在する所謂マルチルーメンチューブによって構成されている。
【0019】
ここで、本実施形態の可撓性チューブ12において、2つの流体管路41,41のうち、一方の流体管路41は気体を流通させるための管路として設定されており、他方の流体管路41は液体を流通させるための管路として設定されている。
【0020】
また、可撓性チューブ12の肉厚は、2本の流体管路41,41が形成されている突出部分を含めて全周にわたって略均一となるように、かつ全体的に薄肉となるように形成されている。
【0021】
図2,3に示すように、先端硬質部11は、例えば、略円筒形状をなす硬質な樹脂成形品によって構成されている。この先端硬質部11の先端面の略中央には、内視鏡先端部21の先端面を外部に露出するための開口部35aが設けられ、先端硬質部11の内部において、この開口部35aには可撓性チューブ12の主管路40が連通されている。
【0022】
また、先端硬質部11の先端面からはノズル36が突設され、このノズル36の噴射口36aが開口部35aに臨まされている。先端硬質部11の内部において、このノズル36には、可撓性チューブ12の2つの流体管路41,41が連通されている。
【0023】
図1に示すように、操作部13には、可撓性チューブ12の主管路40に対して内視鏡挿入部22を挿通させるための開口部13aが形成されている。
【0024】
制御スイッチ部14は、操作部13と一体に形成されており、ノズル36から気体を噴出するための送気操作、及び、気体と液体とを霧状に混合して噴出する噴霧操作を制御するための操作スイッチ14a等を備えて構成されている。制御スイッチ部14には、不図示の送気送液装置から延出される送気チューブ及び送液チューブが接続されている。そして、これら送気チューブ及び送液チューブは、制御スイッチ部14の内部において、操作スイッチ14aを介して、可撓性チューブ12の各流体通路41,41にそれぞれ接続されている。
【0025】
操作スイッチ14aは、例えば、二段スイッチによって構成されており、例えば、一段目の押圧操作によって送気動作が実行され、これにより、先端硬質部11のノズル36の噴射口36aから気体のみが噴射される。また、この状態からさらに押し込み操作が行われると、送気動作に加えて送液動作が実行され、これにより、先端硬質部11のノズル36の噴射口36aから気体と液体とが霧状に混合されて噴射される。
【0026】
次に、図2乃至図9を参照して、先端硬質部11の構成、及び、先端硬質部11と可撓性チューブ12との接続構造について詳細に説明する。
【0027】
図2,3,6,7に示すように、本実施形態の先端硬質部11は、第1の先端硬質部材30と、第2の先端硬質部材31と、によって分割形成されている。
【0028】
第1の先端硬質部材30は、周壁32の基端側の一部に切欠部32aを有する略円筒状をなす部材によって構成されている。
【0029】
この第1の先端硬質部材30の先端側には内向フランジ34が形成され、この内向フランジ34の内周面によって、開口部35aが形成されている。また、この第1の先端硬質部材30の先端からは、ノズル36が突設されている。
【0030】
ここで、図4,6に示すように、内向フランジ34の基端面には段差34aが設けられており、この段差34aによって基端側に突出する領域には、ノズル36の基端に連通する部分円弧状の溝部34bが形成されている。
【0031】
第2の先端硬質部材31は、周壁33の先端側の一部に、第1の先端硬質部材30の基端側と嵌合可能な切欠部33aを有する略円筒形状をなす部材によって構成されている。また、図6に示すように、第2の先端硬質部材31には、内向フランジ34の溝部34bに一部重畳する位置に、突起部37が設けられている。
【0032】
これら第1,第2の先端硬質部30,31は、切欠部32a,33aにおける嵌合によって互いに連結され、これにより、先端面の開口部35aから長手軸O方向に貫通する連通孔35を備えた、略円筒形状をなす先端硬質部11が構成されている(図7参照)。
【0033】
その際、第1の先端硬質部材30の内向フランジ34の基端面に第2の先端硬質部材31の突起部37の先端面が当接され、溝部34bの一部が閉塞されている。これにより、先端硬質部11の内部には、可撓性チューブ12の流体管路41,41に対応する一対のノズル連通口34cが形成されている。
【0034】
このように構成された先端硬質部11の連通孔35には、可撓性チューブ12の先端領域に設定された接合領域12aが、当該連通孔35の基端側から挿入されている。そして、連通孔35の内周面が接合領域12aの外周面に接着固定されることにより、先端硬質部11は可撓性チューブ12と連結されている。
【0035】
このような連結に際し、可撓性チューブ12は、接合領域12aの内周(より具体的には、接合領域12aにおける主管路40の内周)に略円筒形状をなす内筒部材45が装着された状態にて(図7参照)、連通孔35に挿入される。そして、このように内筒部材45を装着した可撓性チューブ12が連通孔35に挿入されることにより、可撓性チューブ12の接合領域12aは、連通孔35の内周面と内筒部材45の外周面との間に挟み込まれ、これにより、接合領域12aの内径方向への変形が規制される。
【0036】
ここで、例えば、図3,7に示すように、内筒部材45の先端面には、内向フランジ34の段部に対応する段部45aが設けられており、この段部45aにより、流体管路41,41を含む可撓性チューブ12の先端の一部が内筒部材45の先端面から突出されている。そして、このような状態において、連通孔35に挿入された内筒部材45の先端面が内向フランジ34の基端面に対して当接されることにより、流体管路41,41を含む可撓性チューブ12の一部が弾性変形しながら内向フランジ34の基端面に対して強く押し当てられる(図9参照)。これにより、可撓性チューブ12の流体管路41,41は、高い気密性及び液密性を有した状態にて、ノズル連通口34c(すなわち、ノズル36)に連通されている(図9参照)。
【0037】
また、例えば、図8,9に示すように、内筒部材45の長手軸O方向の長さは、可撓性チューブ12の接合領域12aの長手軸O方向の長さよりも長く設定されている。これにより、可撓性チューブ12と先端硬質部11との連結時において、内筒部材45は、先端硬質部11の基端よりも長手軸O方向の基端側に突出されている。
【0038】
この内筒部材45の突出領域45bの外周には環状の凸部45cが設けられ(図3,7〜9参照)、この凸部45cは、先端硬質部11よりも基端側において、可撓性チューブ12の一部を外径方向に変形させるよう係合されている。そして、このように、可撓性チューブ12が凸部45cに係合されることにより、内筒部材45上における可撓性チューブ12の長手軸O方向への移動が制限され、凸部45cよりも基端側において可撓性チューブ12に外力が作用した場合にも、当該外力が接合領域12a側に伝達されることが規制される。これにより、当該外力によって接合領域12aが弾性変形することを規制することが可能となっている。すなわち、本実施形態において、凸部45cは、規制部としての機能を実現する。なお、この凸部45cは、環状のものに限定されるものではなく、内筒部材45の突出領域45bの外周の少なくとも一部に設けられていればよい。
【0039】
このような実施形態によれば、可撓性チューブ12の主管路40の内周に内筒部材45を装着し、可撓性チューブ12の先端領域に設定された先端硬質部11との接合領域12aを、先端硬質部11の連通孔35の内周と内筒部材45の外周との間に挟み込んで保持することにより、接合領域12aの内径方向への変形を規制することができる。加えて、内筒部材45の突出領域45bに凸部45cを設け、凸部45cよりも基端側において可撓性チューブ12に作用した外力が接合領域12aに伝達されることを規制することにより、接合領域12aの長手軸O方向への変形をも規制することができる。そして、このように、可撓性チューブ12の接合領域12aに対する内径方向への変形、及び、長手軸O方向への変形が規制されることにより、可撓性チューブ12と先端硬質部11との接着部の剥離を的確に防止することができる。従って、流体管路41,41とノズル連通口34c(ノズル36)との気密性及び液密性を維持することができ、内視鏡先端部21の先端面に対する良好な洗浄効果を実現することができる。
【0040】
ここで、例えば、図10に示すように、凸部45cの先端面と外周面とのなす角度を鋭角に設定することも可能である。このように構成すれば、例えば、可撓性チューブ12を基端側に牽引するが威力が加わった場合にも、可撓性チューブ12の内筒部材45に対する相対的なズレを的確に防止することができ、より好適に接合領域12aへの外力の伝達を抑制することができる。
【0041】
また、例えば、図11に示すように、凸部45cにおける可撓性チューブ12の外径寸法が先端硬質部11の外径寸法を超えない範囲内において、凸部45cの外径寸法を、連通孔35の内径寸法よりも大きく設定することも可能である。このように構成すれば、可撓性チューブ12の内筒部材45に対する相対的なズレを的確に防止することができ、より好適に接合領域12aへの外力の伝達を抑制することができる。
【0042】
また、例えば、図12に示すように、内筒部材45よりも基端側において、可撓性チューブ12の外部と主管路40とを連通する貫通孔42を設け、この貫通孔42を規制部として機能させることも可能である。このような構成によれば、貫通孔42によって可撓性チューブ12の剛性を局所的に弱く設定し、変形しやすくすることにより、可撓性チューブ12に作用する外力が接合領域12aに伝達されることを好適に抑制することができる。
【0043】
また、例えば、図13に示すように、可撓性チューブ12の接合領域12aを含む一部領域に、他の領域の硬度よりも大きな硬度変更領域43を設定することにより、この硬度変更領域43以外の領域を規制部として機能させることも可能である。このような構成によれば、可撓性チューブ12における硬度変更領域43以外の領域が、硬度変更領域43よりも外力に対して相対的に変形しやすくなるため、可撓性チューブ12に作用する外力が接合領域12aに伝達されることを好適に抑制することができる。この場合、硬度変更領域43の境界は、内筒部材45の突出領域45bに設定されていることが望ましい。なお、このような硬度変更領域43は、例えば、可撓性チューブ12の所望の領域にレーザー光等を局所的に照射し、可撓性チューブ12の改質を行うことにより形成することが可能である。
【0044】
また、例えば、図14に示すように、内筒部材45よりも基端側において、可撓性チューブ12の一部に蛇腹部44を形成し、この蛇腹部44を規制部として機能させることも可能である。このような構成によれば、蛇腹部44によって可撓性チューブ12を局所的に変形し易く設定することにより、可撓性チューブ12に作用する外力が接合領域12aに伝達されることを好適に抑制することができる。
【0045】
なお、本発明は、以上説明した実施形態及び各変形例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、上述の実施形態の構成及び各変形例の構成を適宜組み合わせてもよいことは勿論である。
【0046】
次に、図15,16を参照して内視鏡用シース1の開示例について説明する。
【0047】
本開示例において、先端硬質部11の基端面には、図示しないノズルに連通するノズル連通口34cが開口されている。また、ノズル連通口34cよりも内周側において、先端硬質部11の基端面からは、内筒部材45が一体的に延出されている。
【0048】
このような構成の先端硬質部11に対し、可撓性チューブ12は、内筒部材45に主管路40が外装された状態にて、内筒部材45の外周面と主管路40の内周面とが接着固定されている。
【0049】
その際、先端硬質部11の基端面に可撓性チューブ12の先端面が押し当てられることにより、可撓性チューブ12の流体管路41はノズル連通口34cに対して高い気密性及び液密性にて連通されている。この場合において、可撓性チューブ12の先端が、外径方向に拡開されて先端硬質部11の基端面を乗り越え、当該先端硬質部11の外周面に突出することを防止するため、先端硬質部11の外径寸法は、トロッカー等に対する挿入性等を阻害しない範囲内において、可撓性チューブ12の外径寸法に対して可能な限り大きく設定されていることが望ましい。
【0050】
このような開示例によれば、可撓性チューブ12の内周面が内筒部材45の外周面に接着固定されることにより、可撓性チューブ12に外力が作用した場合にも、可撓性チューブ12が内径方向に変形して接着部の剥離が発生することを好適に防止することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 … 内視鏡用シース
2 … 内視鏡
11 … 先端硬質部
12 … 可撓性チューブ
12a … 接合領域
13 … 操作部
13a … 開口部
14 … 制御スイッチ部
14a … 操作スイッチ
21 … 内視鏡先端部
22 … 内視鏡挿入部
23 … 接眼部
23x … ケーブル
24 … 光源装置
30 … 第1の先端硬質部材
31 … 第2の先端硬質部材
32 … 周壁
32a … 切欠部
33 … 周壁
33a … 切欠部
34 … 内向フランジ
34a … 段差
34b … 溝部
34c … ノズル連通口
35 … 連通孔
35a … 開口部
36 … ノズル
36a … 噴射口
37 … 突起部
40 … 主管路
41 … 流体管路
42 … 貫通孔(規制部)
43 … 硬度変更領域
44 … 蛇腹部(規制部)
45 … 内筒部材
45a … 段部
45b … 突出領域
45c … 凸部(規制部)
図1
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