特開2016-220966(P2016-220966A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-220966(P2016-220966A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20161205BHJP
【FI】
   A63F7/02 310C
   A63F7/02 316A
   A63F7/02 312Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】105
(21)【出願番号】特願2015-110574(P2015-110574)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】原田 紀彦
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA29
2C088BA67
2C088EB14
2C088EB50
2C088EB73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】遊技への注目度を好適に向上させることができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤80aAにおける右ルートの途中位置には、振分機構510が配設されている。振分機構510は、当該振分機構510に流入した遊技球を第1分岐通路513及び第2分岐通路514に振り分ける可動片512を有している。第2分岐通路514に振り分けられた遊技球は、当該第2分岐通路514によって遊技盤80aAの背面側へ案内される。遊技盤80aAの背面部において第1分岐通路513を通過した遊技球が流下する表側流下領域FEの後方となる部分にはハウジング520が配設されている。遊技盤80aAの背面とハウジング520によって裏側遊技領域が区画形成されている。遊技盤80aAは透明な合成樹脂材料よりなり、表側遊技領域FE及び裏側遊技領域が遊技機前方から視認可能となっている。
【選択図】図32
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一部が透明性を有するように形成された遊技盤と、
前記遊技盤の前面側に配設され、当該遊技盤の前面側に形成された第1遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部と、
前記第1入球部への入球に基づいて遊技者に第1特典を付与する第1特典付与手段と、
前記遊技盤の背面側に設けられ、当該遊技盤の背面側に形成された第2遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第2入球部と、
前記第2入球部への入球に基づいて遊技者に第2特典を付与する第2特典付与手段と
を備え、
前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域が遊技機前方から視認可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域の少なくとも一部が遊技機正面視にて前後に重なるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1遊技領域を流下する遊技球を前記第2遊技領域へ案内する第1案内通路と、
前記第1案内通路を経て前記第2遊技領域へ案内された遊技球であって前記第2入球部に入球しなかった遊技球を前記第1遊技領域へ案内する第2案内通路と
を備え、
前記第2案内通路の出口部分は、前記第1遊技領域にて前記第1入球部よりも上流に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−78904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることのできる遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
【0007】
請求項1に記載の発明は、
少なくとも一部が透明性を有するように形成された遊技盤と、
前記遊技盤の前面側に配設され、当該遊技盤の前面側に形成された第1遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部と、
前記第1入球部への入球に基づいて遊技者に第1特典を付与する第1特典付与手段と、
前記遊技盤の背面側に設けられ、当該遊技盤の背面側に形成された第2遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第2入球部と、
前記第2入球部への入球に基づいて遊技者に第2特典を付与する第2特典付与手段と
を備え、
前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域が遊技機前方から視認可能となるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
遊技への注目度を好適に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。
図2】パチンコ機を前方から見た斜視図である。
図3】パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。
図4】パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。
図5】内枠の構成を示す正面図である。
図6】遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。
図7】遊技盤ユニットを背面側から見た斜視図である。
図8】内枠の構成を示す背面図である。
図9】パチンコ機の背面図である。
図10】裏パックユニットを示す正面図である。
図11】(a)図6の部分拡大図、(b)図11(a)のA−A線部分断面図、(c)図11(a)のB−B線部分断面図である。
図12】作動入球ユニットにおける電動役物の動作態様を示す概略図である。
図13】可変入賞装置の動作態様を示す概略図である。
図14】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
図15】当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。
図16】下作動口用の当否テーブルを説明するための説明図である。
図17】右作動口用の当否テーブルを説明するための説明図である。
図18】主制御装置のMPUにより実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
図19】主制御装置のMPUにより実行される通常処理を示すフローチャートである。
図20】遊技回制御処理を示すフローチャートである。
図21】変動開始処理を示すフローチャートである。
図22】(a)各作動口用表示部における変動表示及び確定表示に係る期間を比較した概略図、(b)遊技の流れを示すタイミングチャートである。
図23】遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
図24】大入賞口の開閉処理を示すフローチャートである。
図25】大当たり結果対応の特別遊技状態と特別外れ結果対応の特別遊技状態との違いを示す概略図である。
図26】電役サポート用処理を示すフローチャートである。
図27】電役開閉処理を示すフローチャートである。
図28】高確遊技状態での遊技の流れを示すタイミングチャートである。
図29】右ルートへ発射された遊技球の動きを示す概略図である。
図30】右ルートへ発射された遊技球の動きを示す概略図である。
図31】(a)出球獲得の流れを示す概略図、(b)持ち球の変化を示す概略図である。
図32】第2の実施の形態における遊技盤を正面側から見た部分拡大図である。
図33】遊技盤を背面側から見た部分拡大図である。
図34図33のA−A線部分断面図である。
図35】遊技球の動きを示す概略図である。
図36】遊技球の動きを示す概略図である。
図37】第3の実施の形態における遊技盤の部分断面図である。
図38】遊技球の動きを示す概略図である。
図39】遊技球の動きを示す概略図である。
図40】作動入球ユニットの変形例を示す概略図である。
図41】(a)作動入球ユニットの変形例を示す概略図、(b)可変入賞装置の動作態様に係る変形例を示す概略図である。
図42】遊技領域に設けられた各種構成の変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
【0011】
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
【0012】
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
【0013】
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
【0014】
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
【0015】
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
【0016】
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
【0017】
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
【0018】
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
【0019】
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図3参照)。
【0020】
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
【0021】
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
【0022】
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
【0023】
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
【0024】
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
【0025】
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
【0026】
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
【0027】
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
【0028】
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
【0029】
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
【0030】
(遊技盤ユニット80)
以下、図6及び図7に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技盤80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。なお、図6においては後述する左ルートを2点鎖線、右ルートを1点鎖線によって例示している。
【0031】
遊技盤ユニット80は、透明な合成樹脂材料からなる板材を主体として形成された遊技盤80aと、遊技盤80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技機器(可変表示装置、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなり(図7参照)、背面ブロック80bの前面部分が遊技盤80aを通じて視認可能となっている。
【0032】
図6に示すように、遊技盤80aの前面には遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80a(詳しくは板体)は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
【0033】
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動入球部83,84(作動口83a,84a)、スルーゲート85等が配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動入球部83,84に遊技球が入った場合やスルーゲート85を遊技球が通過した場合には、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動入球部83,84への遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
【0034】
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の遊技釘93が植設されているとともに、風車94等の各種部材(役物)が配設されている。これら遊技釘93や風車94等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
【0035】
遊技盤80aの中央には中央開口が形成されている。この中央開口の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。
【0036】
中央開口の周辺に作動入球部83,84やスルーゲート85等の各種入球部が配設されている。以下の説明では、中央開口の下方に配設された作動入球部83を「下作動入球部83」と称し、中央開口の右方に配設された作動入球部84を「右作動入球部84」と称する。
【0037】
右作動入球部84には、当該右作動入球部84への入球を補助する入球補助装置(入球補助手段)としての電動役物86が設けられている。電動役物86は、可動板と同可動板を駆動させるソレノイド式の駆動部(電動役物駆動部)とを有してなり、当該駆動部が後述する主制御装置に接続されている。主制御装置からの駆動信号に基づいて駆動部が動作することにより、右作動入球部84へ遊技球を案内する案内状態(補助状態)と、同案内を行わない非案内状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
【0038】
可変表示ユニット252の側方(詳しくは右ルート)には上記スルーゲート85が配置されている。遊技球のスルーゲート85の通過をトリガとしたサポート抽選にて当選となった場合には、電動役物86が所定時間だけ非案内状態から案内状態に切り替えられることとなる。
【0039】
本実施の形態においては、作動入球部83,84への入球に基づいて大当たり等の抽選を行う場合の抽選モードとして高確率モードと低確率モードとが設定されている。これに対して、電動役物86によるサポートモードについては何れの遊技状態においても共通となっている。ここで、遊技者にとって有利な流下経路(右ルート/左ルート)は当該遊技状態に応じて変わる構成となっている。遊技者にとって何れの流下経路が有利であるかについては、通常遊技状態にて遊技領域PEから排出される遊技球の数に対する作動入球部84等への入球に基づいて払い出された遊技球の数の割合(以下、ベースと称する)の高低に依存しているが、各モードと遊技者に有利な流下経路との関係については後述する。
【0040】
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技球が通過可能な大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としてのシャッタが設けられている。シャッタは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(許容状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(阻止状態)とに切替可能となっている。また、同シャッタは、遊技盤80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド等)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(特別遊技状態)への移行に当選した場合に(大当たり結果又は特別外れ結果となった場合に)開状態に切り替えられるようになっている。つまり、開閉実行モードとは、大当たり結果又は特別外れ結果となった場合に移行することとなるモードである。開閉実行モードにおいては、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとし、このラウンド遊技が所定回数実行されるように設定されている。
【0041】
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開閉制御の態様(以下、入賞モードという)としては、可変入賞装置82への入賞の発生頻度が高低相違するようにして高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。
【0042】
高頻度入賞モードにおいては、開状態となった可変入賞装置82は高頻度時間(30sec)が経過することで又は大入賞口への入賞個数が10個となることで閉状態に復帰し、このような開閉動作が高頻度回数(15回)となるまで繰り返される。これに対して、低頻度入賞モードでは、開状態となった可変入賞装置82は低頻度時間(1.2sec)が経過することで又は大入賞口への入賞個数が10個となることで閉状態に復帰し、このような開閉動作が低頻度回数(1回)だけ実行される。
【0043】
本パチンコ機10では、遊技球発射ハンドル41が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構110が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口353の開放時間は1.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、実質的に上述した2つの終了条件のうち時間に係る条件に基づいて閉状態に復帰し、入賞個数に係る条件に基づいて閉状態に復帰することが回避されている。
【0044】
次に、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動入球部83,84への入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
【0045】
表示画面253aには上述したスクロール表示が行われる第1変動表示領域とは別に、キャラクタ画像等の図柄が変動表示される第2変動表示領域が設けられている。詳細については後述するが、本実施の形態においては、下作動口83aへの入球に基づく遊技回と右作動口84aへの入球に基づく遊技回とが並行して行われる場合がある。このような場合には、一方の遊技結果が第1変動表示領域に表示される図柄によって報知され、他方の遊技結果が第2変動表示領域に表示される図柄によって報知される構成となっている。
【0046】
遊技盤80aには、中央開口を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技盤80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回する上記右ルートと、左側から迂回する上記左ルートに大別されている。
【0047】
上述した下作動入球部83については左ルートに配置されており、右ルートを流下する遊技球は下作動入球部83に入賞することが回避される。下作動入球部83への入賞による恩恵を享受するには、左ルートに向けて遊技球を発射する必要がある。これに対して、上述した可変入賞装置82、右作動入球部84及びスルーゲート85については、右ルートに配置されており、左ルートを流下する遊技球はそれら可変入賞装置82、右作動入球部84及びスルーゲート85に入賞することが回避される。詳細については後述するが、遊技者にとって有利な流下経路(右ルート/左ルート)は当該遊技状態に応じて変わる構成となっており、遊技者は遊技状況に応じて遊技球の流下経路を右ルート/左ルートから選択することで遊技を有利に進めることができる。
【0048】
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的下作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
【0049】
またセンターフレーム95の下部を構成している枠部の前面には、第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bが設けられている。左側の第1保留ランプ部98aは、下作動口83aに対応しており遊技球が下作動口83aを通過した回数は最大4回まで保留され第1保留ランプ部98aの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右側の第2保留ランプ部98bは、右作動口84aに対応しており、遊技球が右作動口84aを通過した回数は最大4回まで保留され第2保留ランプ部98bの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
【0050】
遊技盤80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87が配置されているだけでなく、上記センターフレーム95とともに右ルートを流下する遊技球用の球通路99bを形成する機能が付与されている。
【0051】
右ルートにおいて当該球通路よりも上流側に位置する部分(右ルートの入口部分)には、誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材99aが配設されている。ストッパ部材99aは緩衝部材であり、当該ストッパ部材99aに衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、上記球通路99bに流入することとなる。
【0052】
上記球通路99bは、隙間を隔てて相対向する遊技領域区画部材99の壁面とセンターフレーム95の壁面とによって区画形成されている。この球通路の横幅は同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない大きさとなっており、当該球通路99bにて遊技球の追い越しが発生することが回避されている。球通路99bは、ストッパ部材99aと上記スルーゲートとの間に位置し、左右に蛇行している(以下、蛇行通路99bと称する)。ストッパ部材99aに衝突した遊技球は、勢いが殺された状態で蛇行通路99bに流入し、その後も左右に蛇行することにより加速が抑えられた状態でスルーゲート85へ到達することとなる。
【0053】
次に、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部Dの表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
【0054】
主表示部Dは、下作動入球部83(下作動口83a)への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動入球部用表示部(以下、下作動口用表示部DLともいう)と、右作動入球部84(右作動口84a)への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動入球部用表示部(以下、右作動口用表示部DRともいう)とを有している。
【0055】
下作動口用表示部DLでは、下作動入球部83への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動入球部83への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動入球部83への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
【0056】
右作動口用表示部DRでは、右作動入球部84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動入球部84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動入球部84への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
【0057】
ここで、いずれかの作動入球部83,84への入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止され→停止表示された結果が所定の確定時間に亘って継続される(確定表示が終了する)までが遊技回の1回に相当する。つまり、本実施の形態における1遊技回の実行時間は、主表示部D(作動口用表示部DL,DR)における絵柄の変動表示時間と確定表示時間との和となるように設定されている。
【0058】
本実施の形態においては、下作動入球部83に係る遊技回と右作動入球部84に係る遊技回とが並行して行われる(例えば同時進行する)構成となっている。例えば、作動入球部83,84のうち一方に係る遊技回中に他方への入球が発生した場合には、一時的に両方の作動入球部83,84に係る遊技回が進行する。なお、詳細については後述するが、同時進行中の2つの遊技回のうち先に終了する一方の遊技回が開閉実行モードへの移行結果に対応している場合には、当該遊技回が終了する際に他方の遊技回についても強制的に終了されることとなる。
【0059】
因みに、本実施の形態にて作動入球部用表示部に停止表示される絵柄については多様となっており、その絵柄を目視で確認することで、後述するどの種類の大当たりに当選したかを判別することが困難となっている。但し、このような工夫については必須の構成ではなく、大当たりの種別を容易に判別できるように停止表示される絵柄の種類を減らすことも可能である。
【0060】
主表示ユニット87の主表示部Dには上記作動口用表示部DL,DR以外に、スルーゲート85への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート85への入賞に基づいて行われた内部抽選(サポート抽選)の結果が明示される。スルーゲート85への入賞に基づく内部抽選の結果がサポート当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電動役物86によるサポートが実行される。
【0061】
因みに、本実施の形態においては作動入球部83,84を遊技球が通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、スルーゲート85についてはこのような保留機能を有していない点で構成が相違している。
【0062】
以上詳述した主表示部Dについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
【0063】
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
【0064】
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
【0065】
発射レール112は、遊技盤80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
【0066】
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
【0067】
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80a側、詳しくは遊技盤80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
【0068】
誘導レール100は、遊技盤80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
【0069】
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
【0070】
図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
【0071】
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
【0072】
遊技盤80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
【0073】
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
【0074】
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
【0075】
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
【0076】
図8に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
【0077】
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
【0078】
既に説明したように遊技盤80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。図7に示すように、背面ブロック80bは、遊技盤80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技盤80aの背面に固定されることで、遊技盤80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
【0079】
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
【0080】
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置143が搭載されている。
【0081】
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
【0082】
報知・演出制御装置143の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
【0083】
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
【0084】
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
【0085】
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
【0086】
ベース体251の前面部において遊技盤80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,84aの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
【0087】
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
【0088】
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動入球部83,84に入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
【0089】
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
【0090】
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
【0091】
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
【0092】
ベース部211には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)に対して各種信号が出力される。また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
【0093】
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
【0094】
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
【0095】
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
【0096】
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
【0097】
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
【0098】
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
【0099】
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
【0100】
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
【0101】
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
【0102】
以上詳述した本実施の形態においては、遊技領域PEの右ルートに配置された入球に係る各種構成が特徴的なものとなっている。そこで以下、図11を参照して当該特徴的な構成について説明する。図11(a)は図6に示す遊技盤ユニット80の部分拡大図、図11(b)は図11(a)のA−A線部分断面図、図11(c)は図11(a)のB−B線部分断面図である。なお、説明の便宜上、図11(b)及び図11(c)については、図11(a)よりも縮尺を上げた状態で表示している。
【0103】
図11(a)に示すように、右ルートに配設された右作動入球部84、スルーゲート85及び電動役物86はそれら各種構成が搭載されたベース体88とともに作動入球ユニット300を構成しており、当該ベース体88が遊技盤80aに固定されることで当該遊技盤80aに一体化されている。
【0104】
(作動入球ユニット300)
作動入球ユニット300は、遊技盤80aに一体化された状態にて、右作動入球部84及びスルーゲート85が遊技盤80aの前面よりも遊技機前方に突出するように構成されている(図11(b)参照)。ベース体88は右作動入球部84やスルーゲート85と同様に遊技盤80aの前面から張り出す張出部を有しており、この張出部には右ルートに沿うようにして離間して配設された2つの入球部(スルーゲート85及び右作動入球部84)を繋ぐようにして1条の連絡通路301が形成されている。なお、スルーゲート85及び右作動入球部84は、後者よりも前者の方が右ルートにおける上流側となるように配置されている。
【0105】
連絡通路301はスルーゲート85が配設された縦通路302と、縦通路302の下端部から当該縦通路302と交差する方向に延びる横通路303とを有してなり、全体として略L字状をなすようにして途中位置で折れ曲がっている。連絡通路301(縦通路302及び横通路303)の通路幅は遊技球の直径寸法よりも僅かに大きくなる程度となっており、当該連絡通路301にて同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように構成されている。
【0106】
連絡通路301の入口部分と上記蛇行通路99bの出口部分との間には、複数の遊技釘93によってクランク状をなす中間通路が形成されている。蛇行通路99bを通過した遊技球については、この中間通路を経由することにより、加速が抑えられた状態で連絡通路301に流入する。縦通路302(詳しくは入口付近)には、上記スルーゲート85が配設されている。スルーゲート85を縦通路302に配設することにより、スルーゲート85を通過した遊技球が自重によって一時的に加速する。先行する遊技球や後続の遊技球との距離を稼ぐことで、スルーゲート85を通過する遊技球が他の遊技球と干渉することを抑制している。縦通路302の通過によって加速された遊技球は縦通路302から横通路303に移る際に通路壁面に衝突することで再び減速され、横通路303への進入速度が抑えられる。
【0107】
横通路303は斜めに下り傾斜しており、その延長上に上記右作動入球部84(右作動口84a)が位置している。横通路303の底部305は遊技球の転動面を構成しており、底部305に沿って移動した遊技球には右作動口84aに向かう移動成分が付与される。ここで、底部305には連絡通路301の内外に開放された開放部308が形成されている。つまり、横通路303を構成する前壁部306、後壁部307及び天井部については右作動入球部84まで延びているのに対して、底部305は途中位置で途切れている(寸断されている)。開放部308は遊技球が通過可能な大きさを有しており、開放部308に到達した遊技球は右作動入球部84に到達する前に当該開放部308を通じて連絡通路301から流出することとなる。
【0108】
ベース体88(横通路303)にて開放部308に対応する部分に、上記電動役物86が配設されている。電動役物86は、遊技盤80aの厚さ方向(前後方向)にスライド移動可能な状態でベース体88により保持された可動板311と、当該可動板311用の駆動部321(詳しくはソレノイド)とを有している。駆動部321は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて励磁状態/非励磁状態に切り替わる構成となっており、励磁状態/非励磁状態の切り替えによって可動板311が前後方向にスライド移動する。
【0109】
可動板311は、横通路303の後壁部307に形成されたスリットを通じて後壁部307(遊技盤80aの前面)から出没する。可動板311がスリットからの突出が回避された退避位置に配置されている状態では、開放部308にて遊技球の通過を妨げるものが存在しないため、開放部308を通じた遊技球の流出が許容される。この状態が、電動役物86における「非案内状態」である。
【0110】
スルーゲート85への入球に基づくサポート抽選にて当選していない場合は、可動板311が退避位置にて待機しており、開放部308が連絡通路301の出口部分として機能する。なお、図11(a),(b)においては退避位置にて待機中の可動板311を示しているが、図11(c)では便宜上、可動板311が突出位置に配置されている場合について例示している。
【0111】
図11(c)に示すように、可動板311がスリットから突出する突出位置に配置された状態では、当該可動板311によって開放部308が塞がれることとなり、当該開放部308からの遊技球の流出が阻止される。このように可動板311が突出位置に配置された状態が電動役物86における「案内状態」である。突出位置に配置された場合には可動板311の後壁部307からの突出量が遊技球の直径寸法を上回る。これにより、可動板311が底部305に連なり、横通路303における遊技球の転動面が補完される。これにより、横通路303が遊技球を右作動入球部84へ案内する案内手段として機能する。つまり、可動板311が突出位置に配置されることで連絡通路301(横通路303)に右作動入球部84に繋がる案内通路部330が形成されることとなる。
【0112】
右作動入球部84の右作動口84aについては常時開放されたままとなっている。このため、右作動口84aに遊技球が到達した場合には、案内状態/非案内状態の何れの状態であるかに関係なく当該右作動口84aへの入球が発生し得る。ここで、本実施の形態においては、案内状態/非案内状態を明確に差別化して遊技球が案内されていない状況下、すなわち入球が回避されるべき状況下においては右作動口84aへの入球を回避する構成が採用されている。
【0113】
具体的には、開放部308については横通路303と同じ方向に延びる横長状をなしている。開放部308の全長は、連絡通路301に流入した遊技球が開放部308よりも上流となる部分で加速されることで到達し得る最大の速度となった場合であっても当該開放部308を飛び越えることができない大きさに設定されている。具体的には、全長が遊技球の直径寸法の3倍よりも大きくなるように設定されている。
【0114】
但し、遊技球同士の衝突等の影響により単独では到達し得ない速度に達する可能性を完全に払拭することは困難である。このようなケースまで加味しようとすれば、上記開放部308の全長が無駄に長くなってしまう。これは、作動入球ユニット300の肥大化を招き、周辺に配設された他の遊技部品(例えば可変入賞装置82)との共存を難しくする要因になる。そこで、上記案内通路部330には、開放部308の全長が過度に長くなることを抑える工夫が施されている。以下、図11(c)を参照して、この工夫に係る構成ついて説明する。なお、図11(c)においては、可動板311が突出位置に配置されて案内通路部330が形成されている状態を示している。
【0115】
図11(c)に示すように、横通路303の前壁部306及び後壁部307にて案内通路部330を形成している部分には、相手側(内側)に突出する突条部306a,307aが形成されている。突条部306a,307aは、案内通路部330の通路方向と直交するようにして上下に延びている。これにより、遊技球が突条部306a,307aに衝突した場合の遊技球の浮き上がりが抑制されている。以下の説明では、前壁部306に配設された突条部306aを前側突条部306aと称し、後壁部307に配設された突条部307aを後側突条部307aと称する。
【0116】
なお、遊技球の浮き上がりを抑える点に配慮すれば、突条部306a,307aが鉛直方向に延びる構成とし、それら突条部306a,307aに衝突した遊技球が可動板311側(下方)へ反射するようにすることも可能である。
【0117】
後壁部307と前側突条部306aとの隙間寸法D1は、遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定され、前壁部306と後側突条部307aとの隙間寸法D2についても遊技球の直径寸法Dよりも大きくなるように設定されている。前側突条部306aについては案内通路部330の通路方向(案内方向)にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では2つ)配列されており、後側突条部307aについても案内通路部330の通路方向(案内方向)にて遊技球の直径寸法Dよりも大きな隙間を隔てて複数(本実施の形態では2つ)配列されている。これら前側突条部306a及び後側突条部307aが交互に配置されることで、遊技球の流下経路が案内通路部330の通路方向に対して前後に蛇行するように工夫されている。
【0118】
ここで、前側突条部306aの突出量と後側突条部307aの突出量と遊技球の直径寸法Dとを足した場合には、案内通路部330の前後方向における通路幅よりも大きくなるように構成されている(D3 < D)。これにより、遊技球が突条部306a,307aとの衝突を回避するようにして特定領域SEを駆け抜けることが回避されている。
【0119】
横通路303を通過する遊技球については、電動役物86が案内状態/非案内状態のいずれとなっているかに関係なく、突条部306a,307aに衝突する。このような衝突によって右作動口84aに向けた移動速度が低下する(減速する)。つまり、横通路303には遊技球を強制的に減速させる減速領域BEが形成されている。このようにして右作動口84aに向かう遊技球を減速させる構成とすることで、遊技球が開放部308を飛び越えることを困難にしている。この結果、開放部308ひいては横通路303が過度に長くなることを抑制し、作動入球ユニット300の占有領域の拡がりを抑えている。
【0120】
上述した可動板311の横幅(全長)についても、開放部308と同様の大きさとなっている。つまり、可動板311上に複数の遊技球が載ることを許容している。ここで、遊技球が案内通路部330(減速領域BE)を通過するのに要する期間については、遊技球の発射周期よりも長くなっている。具体的には、遊技球の発射周期が「0.6sec」であるのに対して、案内通路部330の通過に要する期間はおよそ「1.8sec」となっている。以上の理由から、先行する遊技球が案内通路部330を通過している最中に後続の遊技球が案内通路部330に到達して、先行する遊技球と後続の遊技球とがともに可動板311上に載った状態となる。減速機能を利用して複数の遊技球を可動板311上に載せることにより、遊技進行の迅速化等が実現されているが、この点についての詳細は後述する。
【0121】
ここで、図12の概略図を参照して、作動入球ユニット300(電動役物86)の状態の切り替えに伴う遊技球の流れの変化について説明する。図12は連絡通路301の内部の様子を示す概略図であり、図12(1)では電動役物86が非案内状態となっている場合を示し、図12(2)では電動役物86が案内状態となっている場合を示している。
【0122】
電動役物86が非案内状態となっている場合には、図12(1)に示すように、可動板311が退避位置にて待機している。この状態では、連絡通路301に右作動口84aへ遊技球を案内する案内通路部330が形成されおらず、開放部308への遊技球の流入が許容されている。横通路303の底部305上を転動した遊技球については、底部305から離れることで支えを失った後も徐々に下降しながら右作動口84a側に向けて移動する。連絡通路301を通過する遊技球については基本的に後壁部307に沿って移動して減速領域BEに到達する。
【0123】
減速領域BEに到達した遊技球は、先ず後側突条部307aに衝突し前壁部306へ向けて軌道が変化する。前壁部306側へ軌道がずれた遊技球は前側突条部306aによって再び後壁部307側へ押し戻される。このように、前後の壁部306,307(突条部306a,307a)へ衝突することで失速した遊技球は、自重によって開放部308へ向けて落下し、開放部308を通じて連絡通路301から流出することとなる。
【0124】
一方、電動役物86が案内状態となっている場合には、図12(2)に示すように可動板311が突出位置にて待機している。この状態では、連絡通路301に右作動口84aへ遊技球を案内する案内通路部330が形成されている。このため、横通路303の底部305上を転動した遊技球については、底部305→可動板311に移り、右作動口84aに向けた移動を継続する。この場合であっても、案内通路部330(減速領域BE)に到達した遊技球は、前後の壁部306,307(突条部306a,307a)への衝突を繰り返すことにより失速する。
【0125】
但し、案内通路部330を通過する遊技球は通路下流側に下り傾斜する可動板311によって支えられている。このため、移動速度が低下したとしても可動板311に沿った移動が継続され、開放部308へ落下することはない。この結果、可動板311に沿って移動した遊技球が右作動口84aに流入することとなる。
【0126】
つまり、電動役物86の状態(可動板311の配置)によって遊技球の流下経路及び連絡通路301からの流出先が変化する。作動入球ユニット300(可動板311及び開放部308)の直下となる位置には上記可変入賞装置82が配設されている。連絡通路301に流入した遊技球のうち右作動口84aに流入しなかったものについては、開放部308を通じて可変入賞装置82へ向かうこととなる。
【0127】
ここで、図11及び図13を参照して、可変入賞装置82について補足説明する。図13は可変入賞装置82の様子を示す概略図であり、図13(1)では可変入賞装置82が閉状態(阻止状態)となっている場合を示し、図13(2)では可変入賞装置82が開状態(許容状態)となっている場合を示している。
【0128】
(可変入賞装置82)
図11(b)に示すように、可変入賞装置82は、作動入球ユニット300と同様に遊技盤80aの前面から遊技機前方に張り出す張出部351を有している。図11(a)に示すように、張出部351の上面部352は下方から作動入球ユニット300(例えば開放部308や可動板311)に対峙している。上面部352にて作動入球ユニット300の開放部308と対峙している部分に上述した大入賞口353が形成されている。大入賞口353は、開放部308や可動板311と同様に左右に延びる横長状をなしており、その右縁部は開放部308よりも右側に位置し且つその左縁部は開放部308よりも左側に位置するように形成されている。つまり、大入賞口353については複数の遊技球が当該大入賞口353に同時に流入し得る構成となっている。
【0129】
図11(b)に示すように、張出部351には、上記大入賞口353を入口部分として下方に延びる回収通路355が形成されている。回収通路355の深さは、遊技球の直径寸法よりも大きくなっており、その底面が上記案内通路部330による遊技球の案内方向と同じ方向に傾斜している。回収通路355の最下流部分には、可変入賞装置82に流入した遊技球を当該可変入賞装置82から上記回収通路へ排出する排出通路356が連なっている。排出通路356は回収通路355とは異なり通路幅等が同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように制限されている。つまり、回収通路355にて集められた遊技球は排出通路356を通じて可変入賞装置82から順次排出される構成となっている。
【0130】
この排出通路356の途中位置に大入賞口353への入賞を検知する検知センサ391bが配設されている。大入賞口353と検知センサ391による検知領域とが離れていることにより、大入賞口353へ流入した遊技球が検知センサ391によって検知されるまでには若干のタイムラグが発生する。
【0131】
可変入賞装置82には、電動役物86の可動板311の動作方向と同じ方向(前後方向)にスライド移動可能な状態で保持されたシャッタ354と、当該シャッタ354用の駆動手段としての可変入賞駆動部361(ソレノイド)とが設けられている。可変入賞駆動部361は主制御装置162に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。これにより、シャッタ354が、大入賞口353への遊技球の流入を許容する開位置と、大入賞口353への遊技球の流入を不可とする閉位置とに移動する。
【0132】
ここで、作動入球ユニット300と張出部351の上面部352及びシャッタ354との隙間は遊技球の直径寸法よりも大きくなっており、この隙間は遊技部品の非配置領域となっている。図13(1)に示すように、シャッタ354が閉位置に配置された状態(閉状態)では、張出部351の上面部352及びシャッタ354によって遊技球が転動可能な転動面が形成される。大入賞口353への流入が阻止された遊技球については、転動面に沿って移動し、右ルートの最下流位置に配設された一般入賞口81へ向けて移動する。つまり、大入賞口353への流入が叶わなかった遊技球については一般入賞口81(図6参照)への入球の余地が残る。このような構成とすることにより、遊技球に係る投資価値が早々に消失することを回避している。
【0133】
図13(2)に示すように、シャッタ354が開位置に配置された状態(開状態)では、大入賞口353への入球が許容される。この状態では、作動入球ユニット300の開放部308から流出した遊技球は、そのまま大入賞口353へ流入することとなる。上記可動板311については当該可動板311に遊技球が載っている状態にて退避位置へと移動する場合がある。可動板311に載っている遊技球は、少なからず案内通路部330による案内方向への移動成分を有し、その成分は落下中も維持される。つまり、可動板311から落下する遊技球は必ずしも真下へ移動するとは限らない。この点、本実施の形態に示した大入賞口353については開放部308(可動板311)よりも上記案内方向における下流側に延びている。これにより、開放部308から流出した遊技球が大入賞口353及びシャッタ354をかわすようにして移動することが規制される。
【0134】
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図14のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
【0135】
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402は、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU402が有する機能の一部、例えば、ROM403の機能やRAM404の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
【0136】
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。
【0137】
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入賞を検知する検知センサ391a、可変入賞装置82(大入賞口353)への入賞を検知する検知センサ391b、下作動入球部83(下作動口83a)への入賞を検知する検知センサ391c、右作動入球部84(右作動口84a)への入賞を検知する検知センサ391d、スルーゲート85への入球を検知する検知センサ391fが接続されており、主制御装置162のMPU402において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU402では、作動入球部83,84(作動口83a,84a)への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート85への入賞に基づいてサポート抽選(サポート発生抽選)を実行する。
【0138】
また、主制御装置162のMPU402には上記作動入球ユニット300に設けられた可動板311用の位置検知センサと可変入賞装置82に設けられたシャッタ354用の位置検知センサとが接続されており、これら各位置検知センサからの検知情報に基づいて電動役物86(可動板311)及び可変入賞装置82(シャッタ354)の動作を監視している。
【0139】
MPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び報知・演出制御装置143が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動入球部83,84等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口84aへの入賞を特定した場合には1個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
【0140】
報知・演出制御装置143には、主制御装置162から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
【0141】
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(シャッタ354)を開閉動作させる可変入賞駆動部361、右作動口84aの電動役物86(可動板311)を開閉動作させる電動役物駆動部321、主表示ユニット87が接続されている。主制御基板401には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU402は各種駆動部の駆動制御を実行する。
【0142】
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU402において可変入賞駆動部361の駆動制御が実行され、電動役物86のサポート抽選に当選した場合には電動役物86が開閉されるように、MPU402において電動役物駆動部321の駆動制御が実行され、MPU402によって主表示ユニット87の主表示部Dの表示制御が実行される。
【0143】
さらには、MPU402の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態等を把握することが可能となっている。
【0144】
停電監視基板405は主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板405には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
【0145】
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
【0146】
報知・演出制御装置143は、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29等を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
【0147】
表示制御装置410では、報知・演出制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置143では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
【0148】
ここで、図柄表示装置253の表示内容について説明する。表示制御装置410のキャラクタROMには、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、数字が付されていない副図柄のデータとが記憶されている。
【0149】
図柄表示装置253の表示画面253a(詳しくは表示画面253aにおける第1変動表示領域)には、上段・中段・下段の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面253aでは、これら各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
【0150】
上図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列と下図柄列は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
【0151】
また、表示画面253aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面253aには、5つの有効ライン、すなわち左ライン、中ライン、右ライン、右下がりライン、右上がりラインが設定されている。そして、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに大当たり結果に対応する所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、大当たり結果の発生として大当たり用の画像(動画)が表示されるようになっている。同様に、いずれかの有効ラインに後述する特別外れ結果に対応する所定の図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列の変動表示が終了すれば、特別外れ結果の発生として特別外れ用の画像(動画)が表示されるようになっている。
【0152】
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することも可能である。
【0153】
因みに、図柄表示装置253における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
【0154】
また、表示制御装置410のキャラクタROMには、表示画面253aにて上記第1変動表示領域と併設された第2変動表示領域に表示するキャラクタ画像が記憶されている。このキャラクタ画像には遊技結果に応じて複数の表示態様(例えば姿勢)が設定されている。大当たり結果や特別外れ結果に対応する遊技結果となった場合には、上記キャラクタ画像がその遊技結果に対応した姿勢をとり、その後、表示画面253a全域に大当たり結果となったことを明示する画像又は特別外れ結果となったことを明示する画像が割り込むようにして表示される。
【0155】
なお、抽選モードが低確率モードとなっている場合には、下作動口83aに係る遊技回と第1変動表示領域での表示とが対応付けられ、右作動口84aに対応する遊技回と第2変動表示領域での表示とが対応付けられる。一方、抽選モードが高確率モードとなっている場合には、下作動口83aに係る遊技回と第1変動表示領域での表示とが対応付けられ、右作動口84aに対応する遊技回と第2変動表示領域での表示とが対応付けられる。
【0156】
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
【0157】
MPU402は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部D)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図15に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の入球部用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置253における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、右作動口84aの電動役物86を電役開放状態とするか否かのサポート抽選に使用する開放乱数カウンタC4とを用いることとしている。
【0158】
各カウンタC1〜C4,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ431に適宜格納される。
【0159】
RAM404には、下作動口用保留エリアRaと、右作動口用保留エリアRbと、下作動口用保留エリアRa用の第1実行エリアAE1と、右作動口用保留エリアRb用の第2実行エリアAE2と、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア432が設けられている。そして、この保留球格納エリア432に、下作動口83a又は右作動口84aへの遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
【0160】
また、RAM404には、第3実行エリアAE3を有してなる電役用記憶エリア433が設けられている。そして、この電役用記憶エリア433(第3実行エリアAE3)に、スルーゲート85への遊技球の入賞に基づいて、開放乱数カウンタC4の値が格納されるようになっている。
【0161】
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口83a又は右作動口84aに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。
【0162】
大当たり当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図16及び図17を用いて説明する。図16の概略図に示すように、下作動口83a用の当否テーブルとしては、図16(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図16(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
【0163】
(下作動口用の当否テーブル)
上記抽選に際して下作動口83aに係る低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図16(a)に示すように、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(大当たり)となる乱数の値は「7」及び「507」の2個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。また、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(特別外れ)となる乱数の値は「307」の1個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「307」が特別外れ結果に対応しており、特別外れとなる確率は1/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別外れ結果となる乱数の値以外は、抽選結果が通常外れ結果となる。
【0164】
これに対して、下作動口83aに係る高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図16(b)に示すように、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(大当たり)となる乱数の値は「7」,「67」・・・「572」、「598」の20個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「67」・・・「572」、「598」が大当たり結果に対応しており、大当たり確率は20/600となっている。また、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(特別外れ)となる乱数の値は「307」の1個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「307」が特別外れ結果に対応しており、特別外れとなる確率は1/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別外れ結果となる乱数の値以外は、抽選結果が通常外れ結果となる。
【0165】
(右作動口用の当否テーブル)
上記抽選に際して右作動口84aに係る低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図17(a)に示すように、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(大当たり)となる乱数の値は「7」及び「507」の2個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」及び「507」が大当たり結果に対応しており、大当たりとなる確率は2/600となっている。また、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(特別外れ)となる乱数の値は「3」,「5」・・・「597」、「599」の398個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「3」,「5」・・・「597」、「599」が特別外れ結果に対応しており、特別外れとなる確率は398/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別外れ結果となる乱数の値以外は、抽選結果が通常外れ結果となる。
【0166】
これに対して、右作動口84aに係る高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図17(b)に示すように、高頻度入賞モード対応の特別遊技状態(大当たり)となる乱数の値は「7」,「67」・・・「572」、「598」の20個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「67」・・・「572」、「598」が大当たり結果に対応しており、大当たり確率は20/600となっている。また、低頻度入賞モード対応の特別遊技状態(特別外れ)となる乱数の値は「3」,「5」・・・「597」、「599」の398個である。つまり「0〜599」の大当たり乱数カウンタC1の値のうち「3」,「5」・・・「597」、「599」が特別外れ結果に対応しており、特別外れとなる確率は398/600となっている。なお、大当たり結果となる乱数の値及び特別外れ結果となる乱数の値以外は、抽選結果が通常外れ結果となる。
【0167】
このように、下作動口83a及び右作動口84aの何れに入賞した場合であっても、大当たり結果となる確率は共通であり、低確率モードから高確率モードに移行することにより、大当たり結果となる確率が上昇する(1/10になる)点においても当否テーブルの内容が一致している。但し、下作動口83a及び右作動口84aを比較した場合には、特別外れ結果となる可能性が右作動口84aの方が高く設定されている。つまり、比較的少量ではあるが幾らかの出球が期待できる確率のみを比較すれば下作動口83aよりも右作動口84aの方が優遇されている。
【0168】
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が下作動口83a又は右作動口84aに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。
【0169】
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM403における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア422に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。なお、この振分テーブルが参照される場合には、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち「0」〜「14」が15R通常大当たり結果に対応しており、「15」〜「29」が15R確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。
【0170】
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が下作動口83a又は右作動口84aに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、下作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRaに格納され、右作動口84aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の右作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM403のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
【0171】
但し、下作動口83aへの入賞に基づいて開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU402にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。これに対して、右作動口84aへの入賞に基づいて開閉実行モードに移行する遊技回においては、当該開閉実行モードが高頻度入賞モードに対応している場合(大当たりに対応している場合)には、MPU402にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行うものの、当該開閉実行モードが低頻度入賞モードに対応している場合(特別外れに対応している場合)には、MPU402にてリーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ非発生の決定を行う点で相違している。これは、高確率モード対応の通常遊技状態での遊技進行の迅速化等を図る工夫であるが、詳細については後述する。
【0172】
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
【0173】
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
【0174】
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
【0175】
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に右図柄列において図柄の変動表示が終了され、さらに左図柄列において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列における図柄の変動表示が終了される。
【0176】
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
【0177】
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部D)の下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU402において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示の開始時(図柄表示装置253による図柄の変動開始時)における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
【0178】
開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート85に遊技球が入賞したタイミングでRAM404の電役用記憶エリア433に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された開放乱数カウンタC4の値によって右作動口84aに係る電動役物86を案内状態に制御するか否かの抽選が行われる。
【0179】
サポート当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。この当否テーブルについては、上述した作動口83a,84a用の当否テーブルとは異なり遊技状態に関係なく共通となっている。
【0180】
上記サポート抽選に際しては開放乱数カウンタC4=「0」〜「224」であればサポート当選結果となり、開放乱数カウンタC4=「225」〜「249」であればサポート非当選結果となる。つまり、サポート当選結果となる確率は90/100となっている。
【0181】
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162内のMPU402にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU402では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理やNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
【0182】
(タイマ割込み処理)
先ず、タイマ割込み処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は主制御装置162のMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
【0183】
先ず、ステップS101では各種スイッチや上記各種検知センサ391a〜391f等の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種スイッチや各種検知センサ391a〜391f等の状態を読み込むとともに、当該スイッチの状態を判定して検出情報(例えば入賞検知情報)を保存する。
【0184】
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
【0185】
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4の各値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、開放乱数カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にてスルーゲート85への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行し、ステップS105にて作動入球部83,84(作動口83a,84a)への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
【0186】
スルー用の入賞処理では、先ず遊技球がスルーゲート85に入賞(通過)したか否かをスルーゲート用の検知センサ391fの検知状態により判定する。
【0187】
遊技球がスルーゲート85に入賞していないと判定した場合にはそのまま本スルー用の入賞処理を終了する。遊技球がスルーゲート85に入賞したと判定した場合には、電役用記憶エリア433の第3実行エリアAE3が空いているか否かを判定する。空いていると判定した場合には、抽選用カウンタバッファに記憶されている開放乱数カウンタC4の値を読み出して第3実行エリアAE3に開放乱数カウンタC4の値を格納する。
【0188】
(作動口用の入賞処理)
次に、作動口83a,84a(作動入球部83,84)用の入賞処理について説明する。作動口用の入賞処理では、先ず遊技球が下作動口83aに入賞(始動入賞)したか否かを下作動口83a用の検知センサ391cの検知状態により判定する。遊技球が下作動口83aに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。遊技球が下作動口83aに入賞したと判定した場合には、下作動口用保留エリアRaの第1エリア〜第4エリアに空きがあるか否かを判定する。空きがあると判定した場合には、抽選用カウンタバッファに記憶されている大当たり乱数カウンタC1,大当たり種別カウンタC2,リーチ乱数カウンタC3の各値を読み出して第1エリア〜第4エリアのうち所定のエリアに各カウンタC1〜C3の値を格納する。
【0189】
その後、下作動口83aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、下作動口用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該下作動口用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、下作動口用保留記憶数ともいう)。
【0190】
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて第1保留ランプ部98aの点灯処理を実行する。具体的には、第1保留ランプ部98aにおいて左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
【0191】
一方、遊技球が下作動口83aに入賞していないと判定した場合には、遊技球が右作動口84aに入賞(始動入賞)したか否かを右作動口84a用の検知センサ391dの検知状態により判定する。遊技球が右作動口84aに入賞したと判定すると、払出制御装置242に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。遊技球が右作動口84aに入賞したと判定した場合には、右作動口用保留エリアRbの第1エリア〜第4エリアに空きがあるか否かを判定する。空きがあると判定した場合には、抽選用カウンタバッファに記憶されている大当たり乱数カウンタC1,大当たり種別カウンタC2,リーチ乱数カウンタC3の各値を読み出して第1エリア〜第4エリアのうち所定のエリアに各カウンタC1〜C3の値を格納する。
【0192】
その後、右作動口84aに遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく外部信号設定処理を行い、右作動口用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出して当該右作動口用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数をセットする(以下、第2入球部用保留記憶数ともいう)。
【0193】
このように変更となった始動保留記憶数に対応させて第2保留ランプ部98bの点灯処理を実行する。具体的には、第2保留ランプ部98bにおいて左右に並べて配置された4つのLEDのうち現時点での入賞数に対応する数のLEDを点灯させる。例えば、今回の入賞によって保留数が「2」→「3」に加算された場合には、点灯済みの左側2つのLEDに追加して下側から3番目のLEDが点灯されることとなる。その後、上述した情報取得処理と同様の処理を行い、本入賞処理を終了する。
【0194】
一方、両作動口83a,84a(作動入球部83,84)のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。なお、本作動口用の入賞処理にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS201)にて払出制御装置242に対して送信される。
【0195】
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図16のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、同通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
【0196】
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置143に送信する。また、RAM404の外部出力バッファに設定されている情報に応じて、外部出力端子板213に対する出力設定を行う。
【0197】
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域(抽選カウンタ用バッファ431)に格納する。
【0198】
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり等の当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87における主表示部D(例えば表示部DR,DL,DS)などの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
【0199】
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モードなどに移行する。
【0200】
ステップS205では、右作動口84aに併設された電動役物86を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM404の電役用記憶エリア433に格納されている開放乱数カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物86を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、サポート当選結果(電役開放状態当選)となった場合には、予め規定されている開放態様に応じて電動役物86の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示ユニット87におけるスルーゲート用表示部の表示制御を行う。
【0201】
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技球発射ハンドル41に対して発射操作が行われていることに基づき電源・発射制御装置243から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(本実施の形態においては0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
【0202】
続くステップS207では、RAM404に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板405において停電の発生が確認され当該停電監視基板405からMPU402のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
【0203】
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
【0204】
ここで、ステップS201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
【0205】
一方、ステップS207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211ではタイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出及び保存し、ステップS213にてRAM404のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
【0206】
(遊技回制御処理)
次に、ステップS203の遊技回制御処理について補足説明する。本実施の形態に示す遊技回制御処理では、下作動口83aへの入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(下作動口対応遊技回制御処理)と、右作動口84aへの入賞に係る遊技回用の遊技回制御処理(右作動口対応遊技回制御処理)とが実行される構成となっている。これら2つの制御処理については、基本的な流れが共通となっている。そこで、先ず図20及び図21のフローチャートを参照して下作動口対応遊技回制御処理について説明し、その後、下作動口対応遊技回制御処理との相違点を中心に右作動口対応遊技回制御処理について説明する。
【0207】
(下作動口対応遊技回制御処理)
図20に示すように、遊技回制御処理(下作動口対応遊技回制御処理)では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
【0208】
開閉実行モード中である場合には、ステップS302以降の処理、すなわちステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理及びステップS306〜ステップS311の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、下作動口83aへの入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
【0209】
開閉実行モード中でない場合には、ステップS302にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の下作動口用表示部DLが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM404の各種フラグ格納エリア435における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に下作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。下作動口用の変動表示中フラグは、下作動口用表示部DLにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
【0210】
遊技回中でない場合には、ステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS303にて、保留球格納エリア432の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である下作動口用保留記憶数CRN(詳しくは下作動口83aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、下作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS304にて下作動口用保留エリアRaに記憶されているデータに基づいて変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
【0211】
下作動口83aのデータ設定処理では、先ず下作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、下作動口用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを第1実行エリアAE1に移動し、下作動口用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
【0212】
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、点灯中の第1保留ランプ部98aのLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、第1保留ランプ部98aのLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
【0213】
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS305にて主表示ユニット87(主表示部D)における絵柄の変動表示及び図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
【0214】
ここで、図21のフローチャートを参照し、ステップS305の変動開始処理について説明する。
【0215】
(変動開始処理)
変動開始処理においては先ず、ステップS401にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報及び特別外れ数値情報の何れかと一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、第1実行エリアAE1に格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報及び特別外れ数値情報の何れかと一致しているか否かを判定する。
【0216】
続くステップS402では、ステップS401における当否判定処理の結果が大当たり結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合には、ステップS403にて振分判定処理を実行する。
【0217】
振分判定処理では、第1実行エリアAE1に格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、15R通常大当たり結果及び15R確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
【0218】
続くステップS404では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS404では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM404に記憶する。
【0219】
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、大当たり種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、既に説明したように各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
【0220】
因みに、ステップS404の処理では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM404にセットする処理を実行する。具体的には、15R通常大当たり結果であることを特定した場合には15R通常大当たり結果対応フラグ(15R通常フラグ)をセットし、15R確変大当たり結果であることを特定した場合には15R確変大当たり結果対応フラグ(15R確変フラグ)をセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM404に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
【0221】
ステップS402にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではステップS401における当否判定処理の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。ステップS405にて肯定判定をした場合には、ステップS406に進む。ステップS406では、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。
【0222】
具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が複数設けられており、ステップS406ではそれら複数の態様のうち1つを無作為に選択して、当該絵柄の態様の情報をRAM404に記憶する。
【0223】
因みに、ステップS406の処理では、特別外れ結果に対応する特別外れ結果対応フラグ(特別外れフラグ)をRAM404にセットする処理を実行する。なお、以下の説明において、特別外れ結果であるか否かの判定は、RAM404に特別外れフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
【0224】
ステップS405にて否定判定をした場合にはステップS407に進む。ステップS407では、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(下作動口用表示部DL)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている通常外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果及び特別外れ結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
【0225】
ステップS404、ステップS406及びステップS407のいずれかの処理を実行した後は、ステップS408にて変動表示時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
【0226】
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理においては先ず、図柄表示装置253にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果が大当たり結果又は特別外れ結果である場合にはリーチ表示の発生として肯定判定をする。また、大当たり結果及び特別外れ結果でない場合であっても、第1実行エリアAE1に格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ表示発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM403のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
【0227】
リーチ表示が発生すると判定した場合には、当該リーチ表示が大当たり又は特別外れの発生に対応しているか否かを判定する。大当たり又は特別外れに対応している場合には、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている第1リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
【0228】
一方、本遊技回が大当たり及び特別外れに対応していな場合(外れリーチ結果である場合)には、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている第2リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
【0229】
リーチ表示の発生要件を満たしていない場合には、高確率モード中であるか否かを判定する。高確率モード中でない場合にはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている低確率モード対応のリーチ非発生用第1種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。これに対して高確率モード中である場合にはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されている高確率モード対応のリーチ非発生用第2種変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得する。そして、取得した変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。
【0230】
本実施の形態においては、下作動口83aへの入球に係る遊技回では、リーチ表示が発生する場合には高確率モード/低確率モードの何れであっても設定される変動表示時間に差はない。これに対して、リーチ表示が発生しない場合には低確率モードよりも高確率モードの方が比較的短めの変動表示時間が選択されやすい構成となっている。
【0231】
図21の変動開始処理の説明に戻り、ステップS408の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS409にて確定表示時間の設定処理を行う。本実施の形態においては、遊技状況(例えば高確率モード中であるか否か)や遊技回の開始契機となった入球先に応じて確定表示時間が変化する構成となってはいるが、下作動口83aへの入球についてはこの機能の対象から外れている。つまり、下作動口83aへの入球に基づいて確定表示時間を設定する場合には、リーチ表示の有無、抽選モード等の影響を受けることなく第1確定表示時間(1.2sec)が設定される。
【0232】
ステップS409にて確定表示時間の設定処理を実行した後はステップS410に進み変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
【0233】
種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R通常大当たり結果の情報、15R確変大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報、通常外れ結果の情報の何れかが含まれる。
【0234】
ステップS410にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図19)における外部出力処理(ステップS201)にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置253を表示制御する。
【0235】
ステップS410の処理を実行した後はステップS411に進み、主表示部Dの下作動口用表示部DLにて絵柄の変動表示を開始させた後、本変動開始処理を終了する。
【0236】
遊技回制御処理(図20)の説明に戻り、遊技回中(主表示部Dにおける下作動口用表示部DLが変動表示中又は確定表示中)である場合には、ステップS306〜ステップS311の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS306にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた表示継続期間カウンタ(変動表示時間情報)の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図18)が起動される度に、1ディクリメントされる。
【0237】
変動表示時間が経過していない場合にはステップS307に進む。ステップS307では、右作動口84aに係る絵柄の変動表示が終了されるタイミングであって、停止される絵柄が大当たり結果又は特別外れ結果(開閉実行モードへの移行に対応する結果)であるか否かを判定する。ステップS307にて否定判定をした場合には、ステップS308にて変動表用処理を実行し、本遊技回制御処理を終了する。変動表示用処理では、主表示部Dの下作動口用表示部DLにおける表示態様を変更する。具体的には、下作動口用表示部DLを構成しているLEDが所定の周期で点灯及び消灯されていくように、また発光色が変化するように当該下作動口用表示部DLを表示制御(各表示用LEDの発光制御)する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
【0238】
一方、ステップS307にて肯定判定をした場合、すなわち右作動口84aに係る絵柄の変動表示が終了されるタイミングであって、停止される絵柄が大当たり結果又は特別外れ結果(開閉実行モードへの移行に対応する結果)である場合には、ステップS309に進む。ステップS309では停止結果の書替処理を実行する。具体的には、下作動口用表示部DLに停止表示されるべき絵柄に代えて、外れ結果に対応する絵柄を停止させるように停止絵柄の書き替えを行う。その後、ステップS310にて変動終了処理を実行する。
【0239】
変動終了処理では、ステップS309にて書き替えられた絵柄の態様となるように下作動口用表示部DLにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット87の表示制御を行う。
【0240】
続くステップS311にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS311にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置410に送信され、表示制御装置410では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置253の表示画面253aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置410にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
【0241】
ステップS306の説明に戻り、当該ステップS306にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示時間を経過したタイミングとなった場合には、ステップS310及びステップS311の処理を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS310の処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図21)のステップS404,S406,S407のいずれかの処理においてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が主表示部Dの入球部用表示部にて表示されるように主表示ユニット87を表示制御する。
【0242】
右作動口対応の遊技回制御処理についても基本的な流れについては下作動口対応の遊技回制御処理と同様である。以下、図20図22(a)を参照して、右作動口対応の遊技回制御処理について説明する。図22(a)は右作動口対応の遊技回制御処理と下作動口対応の遊技回制御処理との違いを示す概略図である。
【0243】
(右作動口対応遊技回制御処理)
図20に示すように、遊技回制御処理(右作動口対応遊技回制御処理)では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納(記憶)されているか否かを判定する。
【0244】
開閉実行モード中である場合には、ステップS302以降の処理、すなわちステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理及びステップS306〜ステップS311の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、右作動口84aへの入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
【0245】
開閉実行モード中でない場合には、ステップS302にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の右作動口用表示部DRが変動表示〜確定表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM404の各種フラグ格納エリア435における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に右作動口用の変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納(記憶)されているか否かを判定することにより行う。右作動口用の変動表示中フラグは、右作動口用表示部DRにて変動表示を開始させる場合に格納され、その絵柄が停止表示されて確定表示が終了する場合に消去される。
【0246】
遊技回中でない場合には、ステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS303にて、保留球格納エリア432の総保留数記憶領域を参照し、保留記憶されている保留情報の数である右作動口用保留記憶数CRN(詳しくは右作動口84aに係る保留情報の数)が「0」か否かを判定する。右作動口用保留記憶数CRNが「0」である場合には、そのまま遊技回制御処理を終了する。一方、右作動口用保留記憶数CRNが「0」でない場合には、ステップS304にて右作動口用保留エリアRbに記憶されているデータに基づいて変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行する。
【0247】
右作動口84aのデータ設定処理では、先ず右作動口用保留記憶数CRNを1ディクリメントする。その後、右作動口用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを第2実行エリアAE2に移動し、右作動口用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
【0248】
このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。そして、点灯中の第2保留ランプ部98bのLEDを1つ消灯させる。この消灯処理では、上記点灯処理とは逆に、第2保留ランプ部98bのLEDが右側から順に消灯されるようになっている。
【0249】
以上詳述したデータ設定処理を行った後は、ステップS305にて主表示ユニット87(主表示部D)における絵柄の変動表示及び図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、図21のフローチャートを参照し、変動開始処理について説明する。
【0250】
(変動開始処理)
変動開始処理においては先ず、ステップS401にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報及び特別外れ数値情報の何れかと一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア421に記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、第2実行エリアAE2に格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報及び特別外れ数値情報の何れかと一致しているか否かを判定する。
【0251】
続くステップS402では、ステップS401における当否判定処理の結果が大当たり結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合には、ステップS403にて振分判定処理を実行する。
【0252】
振分判定処理では、第2実行エリアAE2に格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、15R通常大当たり結果及び15R確変大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
【0253】
続くステップS404では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS404では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM404に記憶する。
【0254】
因みに、ステップS404の処理では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM404にセットする処理を実行する。具体的には、15R通常大当たり結果であることを特定した場合には15R通常大当たり結果対応フラグ(15R通常フラグ)をセットし、15R確変大当たり結果であることを特定した場合には15R確変大当たり結果対応フラグ(15R確変フラグ)をセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM404に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
【0255】
本実施の形態においては、下作動口83aに係る遊技回と右作動口84aに係る遊技回とが並行して実行され得る。このため、一方の遊技回にて既に大当たり又は特別外れとなることが決まっている状況下にて(大当たり結果対応フラグ又は特別外れ結果対応フラグが格納されている状況下にて)、他方の遊技回にて大当たり又は特別外れとなるような重複が発生し得る。そこで、大当たりが重複する場合には、先に確定表示がなされる側が優先するように構成されている。つまり、既に大当たり結果対応フラグが格納されている場合には大当たり結果対応フラグが追加されることはない。詳細については後述するが低確率モード対応の通常遊技状態(以下、低確遊技状態という)中は、右作動口84aに係る遊技回の変動表示時間が下作動口83aと比較して極めて長くなるように設定される。このため、低確遊技状態中は基本的に下作動口83aに係る遊技回の結果が優先されることとなる。
【0256】
ステップS402にて、大当たり結果ではないと判定した場合には、ステップS405に進む。ステップS405ではステップS401における当否判定処理の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。ステップS405にて肯定判定をした場合には、ステップS406に進む。ステップS406では、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。
【0257】
具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この特別外れ結果用の停止結果テーブルには、主表示部Dに停止表示される絵柄の態様の種類が複数設けられており、ステップS406ではそれら複数の態様のうち1つを無作為に選択して、当該絵柄の態様の情報をRAM404に記憶する。
【0258】
ステップS405にて否定判定をした場合にはステップS407に進む。ステップS407では、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回において主表示ユニット87の主表示部D(右作動口用表示部DR)に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403に予め記憶されている通常外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果及び特別外れ結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
【0259】
ステップS404、ステップS406及びステップS407のいずれかの処理を実行した後は、ステップS408にて変動表示時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
【0260】
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理においては先ず、抽選モードが高確率モードとなっているか否かを判定する。高確率モードとなっていない場合、すなわち低確率モードとなっている場合には、抽選結果に関係なく第1変動表示時間情報(36000sec:10時間に相当)を取得する。そして、第1変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。これにより、中断等が発生しない限り10時間に亘って右作動口84aにおける絵柄の変動表示が継続される(図22(a)参照)。
【0261】
これに対して、高確率モードとなっている場合には、当否抽選の結果等に応じて変動表示時間が設定される。大当たり結果となっている場合又は通常外れ結果ではあるがリーチ表示が発生する場合には高確率モードとなっている状況下にて下作動口83aへの入球に基づいた変動表示時間の設定が行われる場合と同じ態様で変動表示時間の設定が行われる。
【0262】
ここで、高確率モード中は、特別外れ結果となった場合にはリーチ表示が回避される構成となっており、リーチ表示とはならない通常外れ結果の場合又は特別外れ結果の場合には、変動種別カウンタCSの値には関係なく、第2変動表示時間情報(0.3secに相当)を取得する。そして、その変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットし、変動表示時間の設定処理を終了する。これにより、中断等が発生しない限り0.3secに亘って右作動口84aにおける絵柄の変動表示が継続される(図22(a)参照)。
【0263】
変動開始処理の説明に戻り、ステップS408の変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS409にて確定表示時間の設定処理を行う。右作動口84aに係る遊技回においては、当否抽選の結果及び当否抽選が実行された際の遊技状態(抽選モード)に応じて確定表示時間が変化する構成となっている。具体的には、高確率モード中にリーチ表示非対応の通常外れ結果となった場合又は特別外れ結果となった場合には、確定表示時間として第2確定表示時間(0.2secに相当)が設定される。その他の場合には、下作動口83aの場合と同様に第1確定表示時間(1.2secに相当)が設定される(図22(a)参照)。つまり、上述した特殊条件下においては確定表示時間が短縮される構成となっている。
【0264】
ステップS409にて確定表示時間の設定処理を実行した後はステップS410に進み変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間は、リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して取得される変動表示時間と異なっているため、変動開始コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である報知・演出制御装置143では変動表示時間の情報からリーチ発生の有無を特定することが可能である。この点、変動開始コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動開始コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
【0265】
種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R通常大当たり結果の情報、15R確変大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報、通常外れ結果の情報の何れかが含まれる。
【0266】
ステップS410にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図19)における外部出力処理(ステップS201)にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253での図柄等の変動表示態様が含まれており、この決定された変動表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄等の変動表示が行われるように図柄表示装置253を表示制御する。
【0267】
ステップS410の処理を実行した後はステップS411に進み、主表示部Dの右作動口用表示部DRにて絵柄の変動表示を開始させた後、本変動開始処理を終了する。
【0268】
遊技回制御処理(図20)の説明に戻り、遊技回中(主表示部Dにおける右作動口用表示部DRが変動表示中又は確定表示中)である場合には、ステップS306〜ステップS311の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS306にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた表示継続期間カウンタ(変動表示時間情報)の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図18)が起動される度に、1ディクリメントされる。
【0269】
変動表示時間が経過していない場合にはステップS307に進む。ステップS307では、下作動口83aに係る絵柄の変動表示が終了されるタイミングであって、停止される絵柄が大当たり結果又は特別外れ結果(開閉実行モードへの移行に対応する結果)であるか否かを判定する。ステップS307にて否定判定をした場合には、ステップS308にて変動表示処理を実行し、本遊技回制御処理を終了する。変動表示処理では、主表示部Dの右作動口用表示部DRにおける表示態様を変更する。具体的には、右作動口用表示部DRを構成しているLEDが所定の周期で点灯及び消灯されていくように、また発光色が変化するように当該右作動口用表示部DRを表示制御(各表示用LEDの発光制御)する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
【0270】
一方、ステップS307にて肯定判定をした場合、すなわち下作動口83aに係る絵柄の変動表示が終了されるタイミングであって、停止される絵柄が大当たり結果又は特別外れ結果(開閉実行モードへの移行に対応する結果)である場合には、ステップS309に進む。ステップS309では停止結果の書替処理を実行する。具体的には、右作動口用表示部DRに停止表示されるべき絵柄に代えて、外れ結果に対応する絵柄を停止させるように停止絵柄の書き替えを行う。その後、ステップS310にて変動終了処理を実行する。
【0271】
変動終了処理では、ステップS309にて書き替えられた絵柄の態様となるように右作動口用表示部DRにて絵柄を停止表示させるように主表示ユニット87の表示制御を行う。
【0272】
続くステップS311にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS311にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置410に送信され、表示制御装置410では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置253の表示画面253aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置410にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
【0273】
ステップS306の説明に戻り、当該ステップS306にて肯定判定をした場合、すなわち変動表示時間を経過したタイミングとなった場合には、ステップS310及びステップS311の処理を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS310の処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図21)のステップS404,S406,S407のいずれかの処理においてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様が主表示部Dの右作動口用表示部DRにて表示されるように主表示ユニット87を表示制御する。
【0274】
続くステップS311にて変動終了コマンドを設定した後に、本遊技回制御処理を終了する。ステップS311にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。また、当該変動終了コマンドは、報知・演出制御装置143を経由して表示制御装置410に送信され、表示制御装置410では当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを図柄表示装置253の表示画面253aに確定表示(最終停止表示)させる。なお、変動終了コマンドが送信されずに、報知・演出制御装置143や表示制御装置410にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
【0275】
ここで、図22(b)を参照して遊技の流れについて説明する。図22(b)は遊技の流れを例示したタイミングチャートである。なお、説明の便宜上、図22(b)のタイミングチャートにおいては、部分的に時間軸における縮尺を変更してある。
【0276】
既に右作動口84aに係る遊技回が進行している状況下にて下作動口83aへの入球が発生したta1のタイミングでは、下作動口83aへの入球に係る遊技回(下作動口用表示部DLの変動表示)が開始される。これにより、両作動口83a,84aに係る遊技回が同時に進行することとなる。
【0277】
ta1のタイミングでの入賞については15R確変大当たり結果に対応している。このため、下作動口用表示部DLにおける変動表示が終了した後に開閉実行モードへ移行することとなる。これに対して、右作動口84aへの入球に基づいて進行している遊技回については、変動表示が終了するタイミングが下作動口用表示部DLにて変動表示が終了するタイミングよりも後となるように設定されている。しかしながら、下作動口83aへの入球に係る抽選結果は大当たり結果であるため、下作動口用表示部DLにて大当たり結果対応の絵柄が停止表示されるタイミングにて、右作動口用表示部DRにおいては通常外れ結果対応の絵柄が停止表示されるように、変動表示時間が強制的に短縮される。
【0278】
ta2のタイミングにて各作動口用表示部DR,DLにて確定表示が開始された後は、ta3のタイミングで大当たり結果対応の開閉実行モードへ移行する。これにより、可変入賞装置82への入球が許容されることとなる。
【0279】
開閉実行モードが終了したta4のタイミングでは、抽選モードが低確率モードから高確率モードに切り替わる。これにより、遊技者にとって有利なルートが左ルートから右ルートに変更される。右ルートへ向けて発射された遊技球が右作動口84aへ入球したta5のタイミングでは右作動口用表示部DRの変動表示が開始される。この入球に基づく抽選結果が特別外れ結果であるため、右作動口用表示部DRにおける変動表示時間が0.3secとなる。故に、ta5のタイミングから0.3secが経過したta6のタイミングにて右作動口用表示部DRの変動表示が終了し、特別外れ結果に対応する絵柄が停止表示(確定表示)されることとなる。その後は、確定表示時間(0.2sec)を経過したta7のタイミングにて特別外れ結果対応の開閉実行モードへ移行する。これにより、可変入賞装置82への入球が許容される。
【0280】
続くta8のタイミングでは開閉実行モードが終了し、遊技状態が特別遊技状態から通常遊技状態に復帰する。特別外れ結果については抽選モードの切り替えに影響を与えることがないため、当該開閉実行モード前の抽選モード(高確率モード)が維持されることとなる。その後は、高確率モードから低確率モードに転落するまでの間に特別外れ結果対応の開閉実行モードを繰り返すことにより、遊技者の持ち球が増加することとなる。大当たり結果対応の開閉実行モードと特別外れ結果対応の開閉実行モードとを比較した場合、両者ともに遊技者の持ち球の増加を見込める点では共通となっているものの、その度合いが大きく異なっている。そこで、開閉実行モードに係る処理(上記ステップS204の遊技状態移行処理)を図23及び図24のフローチャートを参照して説明する。
【0281】
(遊技状態移行処理)
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS501にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS502に進み、遊技回(詳しくは確定表示)が終了したタイミングか否かを判定する。遊技回が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
【0282】
遊技回が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示期間(確定表示期間)が経過している場合には、ステップS503に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM404に、15R通常フラグ、15R確変フラグ、特別外れフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
【0283】
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS504にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、先ず開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置82の大入賞口353の開放を開始することなく当該可変入賞装置82を待機させるためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。
【0284】
続くステップS505では、今回の開閉実行モードが大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS505にて肯定判定をした場合には、ステップS506にてRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた開放数カウンタOCに「15」をセットし、続くステップS507にてRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度入賞モードフラグをセットする。以降の処理では高頻度入賞モードフラグの有無に基づいて開閉実行モードが高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードの何れに対応しているかを把握する。なお、開放数カウンタOCは、可変入賞装置82(大入賞口353)が開放された回数をカウントするためのカウンタである。
【0285】
ステップS505にて否定判定をした場合、すなわち今回の開閉実行モードが特別外れ結果に対応している場合には、ステップS508に進み、開放数カウンタOCに「1」をセットする。
【0286】
ステップS507又はステップS508の処理を実行した後は、ステップS509に進む。ステップS509では、オープニングコマンドの設定処理を行う。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143及び表示制御装置410に送信される。報知・演出制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置143から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置253の表示制御を実行する。
【0287】
ステップS509のオープニングコマンド設定処理を実行した後はステップS510にて外部信号設定処理を実行し、本遊技状態移行処理を終了する。ステップS510の外部信号設定処理では、RAM404に、上記各種大当たり対応フラグ及び特別外れフラグのいずれかが格納されているか否かを判定し、いずれかのフラグが格納されている場合には、遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に大当たり又は特別外れが発生した旨を示す信号が出力される。この外部信号を受信することにより当該管理制御装置にて、開閉実行モードへ移行した旨が把握される。
【0288】
ステップS501の説明に戻り、開閉実行モード中でない場合には当該ステップS501にて肯定判定をし、ステップS511に進む。ステップS511では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS512にて大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
【0289】
(大入賞口開閉処理)
大入賞口開閉処理においては先ず、ステップS601にて可変入賞装置82(大入賞口353)が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞装置82の可変入賞駆動部361の駆動状態に基づいて係る判定を行う。大入賞口353が開放中でない場合には、ステップS602にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。ステップS602にて肯定判定をした場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
【0290】
ステップS602にて否定判定をした場合にはステップS603に進む。ステップS603では開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCは、大入賞口353の開放期間又はインターバル期間を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図18参照)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。ステップS603にて否定判定をした場合には、本大入賞口開閉処理を終了する。
【0291】
開放数カウンタOCの値が「0」ではなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、ステップS604に進み、可変入賞装置82(大入賞口353)の開放処理を実行する。具体的には、大入賞口353を開放すべく可変入賞駆動部361を駆動状態とする。
【0292】
その後、可変入賞装置82(大入賞口353)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)として、ステップS605〜ステップS608の処理を実行する。具体的には、ステップS605にてRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度入賞モードフラグが格納されているか否かを判定する。ステップS605にて肯定判定をした場合には、ステップS606に進む。ステップS606では開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットする。一方、ステップS605にて否定判定をした場合には、ステップS607に進む。ステップS607では開放タイマカウンタTCに「600」(1.2secに相当)をセットする。ステップS606又はステップS607の処理を実行した後は、ステップS608に進む。ステップS608では入賞カウンタPCに「10」をセットする。
【0293】
ステップS608の処理を実行した後は、ステップS609にて可変入賞装置82(大入賞口353)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図19参照)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、上記受信した開放コマンドに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
【0294】
ステップS601の説明に戻り、当該ステップS601にて可変入賞装置82(大入賞口353)が開放中であると判定した場合にはステップS610に進み、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合にはステップS611に進み、大入賞口353に遊技球が入賞したか否かを可変入賞装置82に配設された検知センサ391bからの検知信号に基づいて判定する。
【0295】
入賞が発生している場合には、ステップS612にて入賞コマンドの出力処理を実行する。当該入賞コマンドは、報知・演出制御装置143に出力され、当該入賞コマンドにより例えば図柄表示装置253の表示画面253aにて実行される開閉実行モード中の演出が変化する構成となっている。
【0296】
ステップS612にてコマンドの出力処理を実行した後は、ステップS613に進む。ステップS613では入賞カウンタPCの値を1ディクリメントし、続くステップS614にて入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
【0297】
ステップS614にて肯定判定をした場合、すなわち入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又はステップS610にて肯定判定をした場合(すなわち開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合)には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合にはステップS615にて可変入賞装置82(大入賞口353)を閉鎖すべく可変入賞駆動部361を非駆動状態とする。
【0298】
続くステップS616では開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。
【0299】
その後、ステップS617では更新された開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップS617にて否定判定をした場合にはステップS618に進み、開放タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットする。
【0300】
ステップS618の処理を実行した後は、ステップS619にて閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。報知・演出制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
【0301】
ステップS617の説明に戻り、当該ステップS617にて、開放数カウンタOCの値が「0」であると判定した場合には、ステップS620に進む。ステップS620では、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
【0302】
その後、ステップS621にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図19)におけるステップS201にて、報知・演出制御装置143に送信される。
【0303】
遊技状態移行処理(図23)の説明に戻り、ステップS512にて大入賞口開閉処理を実行した後に、ステップS513にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、ステップS514にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
【0304】
一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS515にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
【0305】
開閉実行モード終了時の移行処理においては、RAM404の各種フラグ格納エリア435に15R確変フラグが格納されているか否かを判定する。15R確変フラグが格納されている場合には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグが格納されていればそれを維持し、格納されていなければ高確率モードフラグを格納する。RAM404の各種フラグ格納エリア435に15R通常フラグが格納されているか否かを判定する。15R通常フラグが格納されている場合には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグが格納されていればこれを消去し、格納されていなければそれを維持する。その後、開閉実行モードに係る各種フラグ(15R通常フラグ、15R確変フラグ、特別外れフラグ、高頻度入賞モードフラグ、開閉実行モードフラグ)を消去する。なお、特別外れ結果対応の開閉実行モードについては、当該開閉実行モード開始前の遊技状態に復帰し、抽選モードが変更になることはない。
【0306】
ここで、図25の概略図を参照して、大当たり結果対応の開閉実行モード(特別遊技状)と特別外れ結果対応の開閉実行モード(特別遊技状態)との違いについて補足説明する。大当たり結果対応の特別遊技状態においては、オープニング用の待機時間(オープニング時間)及びエンディング用の待機時間(エンディング時間)が特別外れ結果対応の特別遊技状態と比較して長くなっている。より詳しくは、大当たり結果対応の開閉実行モードにおいてはオープニング時間及びエンディング時間が各々10secとなっており、通常遊技状態での変動表示時間の最短時間(0.3sec)又は遊技回の最短時間(0.5sec)よりも長くなるように設定されている。これに対して、特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいてはオープニング時間及びエンディング時間が各々0.1secとなっており、変動表示時間の最短時間(0.3sec)又は遊技回の最短時間(0.5sec)よりも短くなるように設定されている。
【0307】
つまり、大当たり結果となった場合にはある程度の移行期間を設けることで一旦遊技に間を与えて通常遊技状態/特別遊技状態の切り替えを明確化しており、特別外れ結果となった場合には移行期間を大幅に短縮することで遊技の流れが途切れにくくなるように、すなわち流れの中で開閉実行モードが完遂されるように工夫されている。
【0308】
また、ラウンド終了条件についても、大当たり結果対応の開閉実行モードの方が遊技者にとって有利となるように優遇されている。特に、入賞数に係る終了条件については何れの開閉実行モードであっても同様(10個)となっているが、時間に係る条件については特別外れ結果対応の開閉実行モードの方が短くなるように設定されており、差別化が図られている。上述したように遊技球の発射周期が0.6secである点に鑑みれば、開放中(30sec中)に発射し得る遊技球の数は60個となる。故に、大当たり結果対応の開閉実行モードにおいては、30sec中に10個の入賞が発生することが許容されており、多くの場合には入賞数に係る終了条件に基づいてラウンド遊技が終了する。これに対して、特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいては、開放中(1.2sec中)に発射し得る遊技球の数は2個となる。故に、特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいては、入賞上限を超える入球は期待薄となる。
【0309】
更に、実行されるラウンド数についても、大当たり結果対応の開閉実行モードにおいては複数(15ラウンド)であるのに対して、特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいては単数(1ラウンド)となっている。
【0310】
以上詳述した差違によって、開閉実行モード中に獲得できる遊技球の数に明確な差が設定されており、出球の比較においては大当たり結果の方が遊技者に有利となっている。但し、上述したように特別外れ結果については抽選モード変更の契機とはならないため、高確率モード中に特別外れ結果となったとしても低確率モードに降格することがない。故に、高確率モード中は低確率モードへの降格のリスクを回避しつつ特別外れ結果を繰り返すことにより、持ち球の増加が期待できる。
【0311】
高確率モード中と低確率モード中とを比較した場合には、電動役物86によるサポートモードについては共通となっており、右作動口84aへの入球確率はサポートモードに依存していない。但し、上述したように高確率モード中は、右作動口84aに係る変動表示時間等が短縮されることにより、特別外れ結果対応の開閉実行モードへの移行が実質的に許容される。右作動口84aへの入球に基づく抽選ではおよそ2/3の確率で特別外れ結果となることにより、持ち球を増加させながら遊技を進行することができる。
【0312】
ここで、右作動口84a(右ルート)へ遊技球が連続して発射されている場合には、入球確率がおよそ1/6〜7の確率となる。以下、図26及び図27のフローチャートを参照して、電動役物86の動作に係る制御処理(上記電役サポート用処理:ステップS205)について説明する。
【0313】
(電役サポート用処理)
図26に示すように、電役サポート用処理においては先ずステップS701にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、右作動口84aに係る電動役物86を案内状態とする場合に格納され、非案内状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
【0314】
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS702に進み、RAM404の各種フラグ格納エリア435に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物86を案内状態とするか否かの抽選(サポート抽選)において案内状態当選(サポート当選)となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
【0315】
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS703に進み、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた役物タイマカウンタYTの値が「0」か否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
【0316】
役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS704にて、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS705にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
【0317】
役物タイマカウンタYTの値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS706にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS707に進み開放抽選(サポート抽選)を行う。
【0318】
具体的には、電役用記憶エリア433(詳しくは第3実行エリアAE3)に記憶されている開放乱数カウンタC4の値とROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶されているサポートモード用のテーブルを参照して開放抽選が実行される。また、開放抽選に併せて変動表示時間の設定処理を行う。具体的には、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶された変動表示時間テーブルを参照して上記スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示時間を決定し、その決定された変動表示時間に対応する値を役物タイマカウンタYTにセットする。本実施の形態においては、スルーゲート用表示部DSの変動表示時間は、当否に関係なく一定(0.3sec)であり、ステップS707の設定処理では役物タイマカウンタに「150」がセットされる。この役物タイマカウンタYTの値はタイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
【0319】
ステップS707の処理を実行した後はステップS708に進む。ステップS708では、ステップS707の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS709の処理を実行することなく本電役サポート用処理を終了する。一方、サポート当選である場合には、ステップS709にてサポート当選フラグを格納した後、本電役サポート用処理を終了する。
【0320】
ステップS702の説明に戻り、RAM404の各種フラグ格納エリア435にサポート当選フラグが格納されている場合には、当該ステップS702にて肯定判定をし、ステップS710に進む。ステップS710においては、役物タイマカウンタYTの値が「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTの値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物タイマカウンタYTの値が「0」である場合には、ステップS711にて、当たり表示を設定する。これにより、当たりに対応する絵柄を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了されることとなる。続くステップS712では、サポート中フラグを格納するとともにサポート当選フラグを消去する。その後、ステップS713にて確定表示時間の設定処理を実行し、本電役サポート用処理を終了する。本実施の形態においては、スルーゲート用表示部DSの確定表示時間は、当否に関係なく一定(0.2sec)であり、ステップS707の設定処理では役物タイマカウンタに「100」がセットされる。
【0321】
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS701にて肯定判定をし、ステップS714に進む。ステップS714にて電動役物86を開閉制御するための電役開閉処理を実行し、本電役サポート用処理を終了する。以下、図27のフローチャートを参照して電役開閉制御処理について説明する。
【0322】
(電役開閉制御処理)
電役開閉制御処理においては先ず、ステップS801にて電動役物駆動部321が駆動状態(励磁状態)であるか否かを判定する。電動役物駆動部321が駆動中である場合にはステップS802に進み、役物タイマカウンタYTが「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTが「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。
【0323】
役物タイマカウンタYTが「0」である場合には、ステップS803に進む。ステップS803では電動役物86の可動板311を退避位置に復帰させるべく復帰用処理を実行する。具体的には、電動役物駆動部321への駆動信号の出力を停止する。ステップS803の処理を実行した後は、続くステップS804にてサポート中フラグを消去して本電役開閉処理を終了する。
【0324】
ステップS801の説明に戻り、電動役物駆動部321が駆動中でない場合には、当該ステップS801にて否定判定をし、ステップS805に進む。ステップS805では、役物タイマカウンタYTが「0」であるか否かを判定する。役物タイマカウンタYTが「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。役物タイマカウンタYTが「0」である場合には、ステップS806にて電動役物86の可動板311を退避位置から突出位置へ移動させる移動用処理を実行する。具体的には、電動役物駆動部321に駆動信号を出力する。ステップS806の処理を実行した後は、続くステップS807にて役物タイマカウンタYTに「1200」(2.4secに相当)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
【0325】
ここで、図28図30を参照して、高確率モード中に右ルートへ遊技球を連続して発射している場合の遊技の流れについて例示する。図28は高確率モード中の遊技の流れを例示したタイミングチャート、図29及び図30は右ルートにおける遊技球の流下態様を示す概略図である。
【0326】
高確率モード対応の通常遊技状態となっている状況下にて右ルートへ遊技球を発射すると、遊技球発射機構110から発射された遊技球は、およそ2sec後に作動入球ユニット300に到達する。作動入球ユニット300に到達した遊技球は、連絡通路301の入口部分に配設されたスルーゲート85を通過する(図29(a)参照)。
【0327】
図28に示すように、スルーゲート85を遊技球が通過したtb1のタイミングにてスルーゲート用の検知センサ391fがONとなり、これに合せてスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の可変表示が開始される。図28に示す例では、サポート抽選に当選しているため、tb1のタイミングから所定の変動表示時間(0.3sec)が経過したtb2のタイミングで当選結果に対応する絵柄が停止表示される。その後、所定の確定表示時間(0.2sec)が経過したtb3のタイミングにて可動板311が退避位置から突出位置に移動して電動役物86が非案内状態から案内状態に切り替わる。
【0328】
本実施の形態においては、遊技球がスルーゲート85を通過したことを契機として電動役物86が非案内状態から案内状態に切り替わるのに要する時間が0.5secとなっており、スルーゲート85を通過した遊技球が電動役物86(可動板311)に到達するのに要する時間は0.6secとなるように規定されている。このため、スルーゲート85を通過した遊技球B1が電動役物86に到達する前のタイミングにて電動役物86が案内状態に切り替わることとなり当該遊技球B1については、開放部308から流出することなく右作動口84aに向けて案内されることとなる(図29(b)→図29(c)参照)。
【0329】
tb1のタイミングから上記発射周期(0.6sec)が経過するごとに、遊技球が続けて作動入球ユニット300に到達する。先行する遊技球B1については減速領域BEを通過する過程で減速され、後続の遊技球のB2等との間隔が詰まることとなる(図29(c)→図29(d)参照)。ここで、既に説明したように案内通路部330については、その通路長が可動板311上に3つの遊技球が載ることができるように設定されている。そして、減速領域BEについては遊技球が案内通路部330を通過するのに要する期間が遊技球の発射周期のおよそ3倍となるように設定されている。このため、遊技球B1が右作動口84aに到達するまでの間に、後続の遊技球B2〜B3が遊技球B1とともに可動板311に載った状態となる(図29(e)参照)。
【0330】
遊技球B1が右作動口84aに流入したtb6のタイミングでは、右作動口84a用の検知センサ391dがONとなり、これに基づいて右作動口用表示部DRにおける絵柄の変動表示が開始される。この際、図29(f)に示すように、後続の遊技球B2〜B4が可動板311上に載った状態となる。なお、tb3のタイミング以降もtb4のタイミングやtb5のタイミングにてスルーゲート85を遊技球が通過しているが、これらのタイミングでは電動役物86が動作中であるため、当該通過に基づいたサポート抽選は規制される。
【0331】
tb6のタイミングから所定の変動表示時間(0.3sec)が経過したtb7のタイミングでは右作動口用表示部DRにて特別外れ結果対応の絵柄が停止する。その後、所定の確定表示時間(0.2sec)を経過するまで(tb8のタイミングまで)確定表示が行われる。確定表示が終了した直後のtb9のタイミング、具体的にはtb4のタイミングから案内期間を経過したtb9のタイミングにて可動板311が突出位置から退避位置に復帰することで電動役物86が非案内状態に切り替わり、可変入賞装置82のシャッタ354が閉位置から開位置に移動する(図30(g)参照)。
【0332】
電動役物86が非案内状態に切り替わると、それまで可動板311上を転動していた遊技球B2〜B4は支えを失い、開放部308を通じて連絡通路301(作動入球ユニット300)から流出する。この時点では既に可変入賞装置82が開状態となっているため、流出した遊技球は、そのまま大入賞口353に向けて落下することとなる。ここで、可動板311と大入賞口353(シャッタ354)とは平行となっており、距離が何れの位置でも一定となっている。このため、可動板311から離れた遊技球は、横並びの状態を維持したまま落下を続け、ほぼ同時に大入賞口353に流入することとなる。これに後続する遊技球B5についても、電動役物86が非案内状態且つ可変入賞装置82が開状態となっていることに基づいて、大入賞口353に流入する。なお、遊技球発射機構110から発射された遊技球が大入賞口353に到達するまでに要する最短時間はおよそ3secである。
【0333】
tb9のタイミングにて電動役物86が非案内状態に復帰した後は、スルーゲート85の通過に基づくサポート抽選が許容され、tb10のタイミングにて遊技球B6がスルーゲート85を通過すると(図30(g)→図30(h)参照)、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が開始される。tb11のタイミングにてサポート結果に対応する絵柄の確定表示が終了すると、可動板311が再び突出位置へ移動し、電動役物86が非案内状態から案内状態に切り替わる(図30(h)→図30(i)参照)。
【0334】
この時点では、可変入賞装置82は未だ開状態に維持されてはいるが、今回のサポート抽選の契機となった遊技球B6については、開放部308からの流出が電動役物86によって阻止され、右作動口84aに向けて案内されることとなる。つまり、連絡通路301を通じた可変入賞装置82への流下経路が電動役物86によって寸断される。
【0335】
その後、tb9のタイミングから所定の開放時間(1.2sec)が経過したtb13のタイミングにて可変入賞装置82が閉状態に復帰し、大入賞口353への入球が完全に規制される。
【0336】
本実施の形態に示すパチンコ機10においては、持ち球の増加態様の異なる2つの遊技状態が設定されており、これら2つの増加態様の組み合わせにより遊技者に有利な遊技状態での遊技の進行が単調になることを抑制している。ここで、図31の概略図を参照して、本パチンコ機10にて持ち球増加に係る遊技の流れについて補足説明する。図31(a)は遊技球の払い出しの態様を示す概略図、図31(b)は持ち球増加の様子を示す概略図である。
【0337】
上述した増加態様の異なる2つの遊技状態は何れの開閉実行モードに依存している。既に説明したように、開閉実行モードには大当たり結果対応(高頻度入賞モード対応)のものと特別外れ結果対応(低頻度入賞モード対応)のものとがある。大当たり結果対応の開閉実行モードでは、ラウンド遊技中に実質的に10個の入球が発生し得る構成となっている。1個の入賞によって15個の遊技球の払い出しが行われるため、1度のラウンド遊技にておよそ150個の遊技球が払い出される。そして、2.0secのインターバル期間を経てこのラウンド遊技が15回繰り返されることとなるため、一度に大量の遊技球を獲得できるチャンスとなる。
【0338】
これに対して、特別外れ結果対応の開閉実行モードでは、1度におよそ60個の遊技球が払い出され、実行が確約されたラウンド数は1ラウンドとなっている。また、特別外れ結果対応の開閉実行モードから次の特別外れ結果となるまでには、スルーゲート85の通過→サポート抽選→右作動口84aの入球→特別外れ結果を経る必要があり、その所要時間は少なくとも上記ラウンド遊技のインターバル期間よりも長くなっている(詳しくは、3sec以上となっている)。高確率モード中は右作動口84aへの入球が許容されており、特別外れ結果となる可能性が高いものの、上述した各種理由から特別外れ結果のループが発生したとしても、全体での持ち球の増加速度は大当たり結果対応の開閉実行モードよりも低くなる。
【0339】
つまり、本実施の形態では、大当たり結果となることで一時的に持ち球を大幅に増やすことができ、次の大当たり結果となるまでに繰り返し特別外れ結果となることにより、持ち球を少しずつ増やしながら遊技を進めることができる。
【0340】
低確率モード対応の通常遊技状態となっている状況下にて左ルートにて遊技を行っている場合には、持ち球が徐々に減少する。ここで、下作動口83aへの入球に基づいて大当たり結果となれば特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行し、多量の遊技球を獲得できる。つまり、持ち球は減少から増加に転じることとなる。
【0341】
なお、低確率モード対応の通常遊技状態となっている場合には右ルートに遊技球を発射することも可能である。右ルートに発射された遊技球は、電動役物86によって右作動口84aに案内されるため、左ルートへ遊技球が発射された場合と比べて入球確率が高い。このような事情から、右ルートを選択すれば持ち球の減りは左ルートを選択した場合よりも軽減され、投資を抑えることができる。しかしながら、右作動口84aについては変動表示時間が10時間となっており極めて長い。故に、持ち球は減少の一途を辿る。
【0342】
図31(b)に示すように、今回の大当たり結果が確変大当たり結果であった場合には、特別遊技状態終了後に高確率モード対応の通常遊技状態(以下、高確遊技状態という)に移行する。高確遊技状態では、右作動口84aへの入球に基づいて特別外れ結果となる可能性が高く(およそ2/3の確率)且つ変動表示時間及び確定表示時間が短縮される。この結果、短い間隔で特別外れ結果対応の開閉実行モードが繰り返されることとなる。
【0343】
高確率モードとなることで大当たり結果となる確率が上昇するものの、その確率は1/30であり依然として特別外れ結果となる確率よりも低い。このため、次回大当たり結果となるまでに特別外れ結果対応の開閉実行モードが複数繰り返される可能性が高い。上述したように特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいては出球が少なく且つ次回の特別外れ結果対応の開閉実行モードへ移行するまでにある程度の期間を要する。このため、高確率モード中も持ち球の増加は期待できるものの、その増加速度は低くなる。
【0344】
但し、既に説明したように特別外れ結果については大当たり結果とはことなり、低確率モードへの降格の契機にはならない。つまり、高確遊技状態については、通常大当たり結果となるまで継続される。故に、本実施の形態においては、大当たり結果となるまでに特別外れ結果をどれだけ繰り返すことができるかが持ち球増加の重要なポイントとなっている。
【0345】
ここで、高確率モード中に少しでも投資(無駄球の発射)を抑えようとした場合には、可変入賞装置82が開状態に切り替わるタイミングを見計って遊技球を発射するといった行為がなされると想定される。但し、本実施の形態では、特別外れ結果対応の開閉実行モードでは可変入賞装置82が開状態に維持される時間は最大で1.2secとなっており、発射された遊技球が当該可変入賞装置82に到達するまでに要する時間よりも短くなっている。故に、可変入賞装置82が開状態になったタイミング(詳しくは右作動口用表示部DRにて確定表示がなされたタイミング)にて遊技球を発射しても、当該発射された遊技球が可変入賞装置82に到達する前に可変入賞装置82が閉状態に切り替わる。このような構成とすることにより、技術介入の余地を減らして遊技の公平性を担保している。
【0346】
特別外れ結果対応の開閉実行モードでは可変入賞装置82が開状態に維持される時間が1.2secであり、その時間が極めて短い。可変入賞装置82の開放時間を短くすることは、遊技進行の迅速化等を実現する上では有利であるが、遊技球の発射周期を考慮すれば平均入球数が少なくなり(2個程度となり)、場合によっては入球が発生しない場合も発生し得る。これでは、高確遊技状態にて思うように特典を享受できないことが遊技者の遊技意欲を削ぐ要因になり得る。
【0347】
この点、本実施の形態では、遊技球の発射を続けてさえいれば、特別外れ結果への移行契機となった遊技球に後続の遊技球が連絡通路301(開放部308)から可変入賞装置82(大入賞口353)へ流入する。これにより、開閉実行モードとなったにもかかわらずその恩恵を享受できないままま当該開閉実行モードが終了することを抑制している。これは、遊技欲の減退を抑える上で好ましい構成である。
【0348】
また、上述した後続の遊技球については最大で3つまで可動板311上に載り、これら遊技球が一斉に大入賞口353に向けて落下する。つまり、可変入賞装置82を開状態とする時間を短くなるように圧縮しても、上記平均入球数を超えた数の入球を発生させることができる。つまり、開放時間の圧縮が特典の取りこぼしの要因になることを回避できる。これにより、上述した入球担保のみならず開閉実行モードが繰り返される場合であっても、遊技をテンポよく進行させることができ、高確遊技状態が間延びすることを好適に抑制できる。
【0349】
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
【0350】
右ルートへ発射された遊技球がスルーゲート85を通過し、サポート抽選に当選した場合には、電動役物86を構成する可動板311が退避位置(待機位置)から突出位置へ移動することにより電動役物86が非案内状態から案内状態に切り替わる。これにより、スルーゲート85と右作動入球部84とに跨る連絡通路301が補完する案内通路部330(「案内通路」に相当)が現出することになる。このように、遊技領域PEに案内通路を現出させる構成とすることにより、右作動入球部84へ向けた遊技球の動きを好適に変化させることができる。状況に応じて遊技領域PE内に通路が現出する構成とすることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。
【0351】
遊技領域PEが形成されているタイプの遊技機においては、遊技球の動き(特に特別遊技状態への移行契機となる作動入球部83,84へ向けた遊技球の動き)を目で追うことが楽しみの1つとなる。そこで、作動入球部84へ向う遊技球が、遊技盤80aの前面に沿う方向へ移動して当該作動入球部84へ入球する構成とすることにより、上述した遊技本来の興趣の向上に寄与できる。
【0352】
なお、遊技球の案内方向と可動板311のスライド方向とを交差させることは、右作動入球部84への案内状態/非案内状態の切り替えを行う際の応答性を向上する上で好ましい。
【0353】
可動板311の移動契機(サポート当選の契機)となった遊技球がそのまま右作動入球部84へと案内される。このような構成とすることにより、遊技進行の円滑化に貢献できるだけでなく以下の特徴的な効果が発揮される。すなわち、持ち球が十分に確保できていない状態にて遊技球が発射された場合には、先の遊技球がスルーゲートを通過して右作動入球部への案内が行われるようになったにも関わらず球切れになる可能性がある。これでは、電動役物(可動板)による案内機能の恩恵を享受できず、可動板の突出位置への移動が無駄に終わると懸念される。可動板が突出位置に配置されたにも関わらずそれを見送るしかできないとなれば、当該事象は遊技者の遊技意欲を減退させる要因になりかねない。この点、本実施の形態に示した構成によれば、スルーゲート85を通過して可動板311の動作契機となった遊技球自体が可動板311によって右作動入球部84へ案内されるため、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。故に、持ち球に係る制約を抑えつつ遊技を進めることができ、遊技者の遊技意欲の低下を持ち球がなくなるまで好適に抑えることができる。
【0354】
このような機能については、スルーゲート85の通過を契機とした絵柄の変動表示時間や連絡通路301の形状等によって実現されており、遊技球の動き等を細かに監視する必要がない。このため、上記効果を享受することが構成を複雑にする要因になることを好適に回避できる。
【0355】
スルーゲート85を通過した遊技球は連絡通路301を経て右作動入球部84へと流下する。ここで、可動板311が退避位置に配置されている場合には、開放部308に至った遊技球が当該開放部308を通じて連絡通路301から流出する。これに対して、可動板311が突出位置に配置されている場合には、開放部308からの遊技球の流出が規制され、連絡通路301が補完されることで遊技球が右作動入球部84へと案内される。このようにスルーゲート85と右作動入球部84とを直通させることにより、スルーゲート85を通過した遊技球が開放部308や右作動入球部84に至るタイミングを絞り込むことができ、遊技球の動きと可動板311の動きとに関連性を付与しやすくなる。
【0356】
特に、開放部308(可動板311)は、スルーゲート85及び右作動入球部84のうち右作動入球部84寄りとなる位置に配されている。このため、スルーゲート85を通過して可動板311の動作契機となった遊技球(該当遊技球)が開放部308(可動板311)に至るまでの時間を規定しやすくなる。また、動作条件の成立〜可動板311の突出位置への移動に要する期間が過度に圧迫されることを抑制して、遊技球の動きに可動板311の動きが遅れるといった不都合の発生を好適に回避できる。
【0357】
遊技球が可動板311上を転動することにより右作動入球部84へ案内される構成においては、可動板311が退避位置に配置されている状態であっても、遊技球が右作動入球部84へ向けて移動する可能性を否定できない。例えば案内通路部330を長くすればそのような入球の発生を抑制することができるものの、連絡通路301に係る構成が大型化し、作動入球ユニット300の配置に係る制約が強くなると懸念される。この点、本実施の形態に示す構成によれば、連絡通路301にて案内通路部330が形成される部分(減速領域BE)に到達した遊技球が減速されるため、案内されるべき状況でない場合に遊技球が右作動入球部84へ入球することを好適に抑制することができる。これにより、可動板311が突出位置に配置されていない状況下での入球発生の回避精度を向上しつつ、それに起因した連絡通路301等の大型化を抑制できる。
【0358】
可動板311は、当該可動板311上に複数の遊技球が通路方向に並んだ状態で載ることを許容するように形成されている。この状態にて可動板311が退避位置に移動することにより、複数の遊技球が連絡通路301からまとめて排出される。これにより、従来にはない斬新な遊技球の振り分け態様の実現に貢献できる。特に、上述した減速用の手段(突条部306a,307a)を併用することにより、可動板311の全長を無暗に長くしなくても、遊技球の間隔の疎密を変化させることができ、可動板311上に複数の遊技球を位置させる構成を好適に実現できる。
【0359】
可動板311が突出位置から退避位置に復帰した後に再び突出位置へ復帰する場合の最短時間は、遊技球の発射周期と同じ長さとなるように構成されている。遊技球の発射が継続されている状況下にて可動板311が退避位置/突出位置への移動を繰り返す場合に、遊技球の到達に合せて可動板311が突出位置に復帰し得る。このため、連絡通路301に流入した遊技球が可動板311を素通りして連絡通路301から流出することを抑制し、当該連絡通路301からの遊技球の流出態様を主として可動板311からの転落とすることができる。これにより、可動板311の退避位置への移動が遊技球を排出させるための動きであるかのように見せることができ、遊技球が開放部308に至る前に可動板311を経由することにより、可動板311の動きと遊技球の動きとの関連性を好適に強化できる。
【0360】
低確率モード対応の通常遊技状態(低確遊技状態)においては高確率モード対応の通常遊技状態(高確遊技状態)と比べて特別遊技状態に移行しにくい。この低確遊技状態では作動口用表示部DRにおける絵柄の可変表示〜確定表示までの時間が遊技球の発射周期よりも長くなるように設定されている。これに対して、高確遊技状態においては作動口用表示部DRにおける絵柄の可変表示〜確定表示までの時間が遊技球の発射周期よりも短くなるように設定されている。このため、特別遊技状態への移行契機となった遊技球に後続する遊技球が可変入賞装置82へ入球しやすい。
【0361】
このような構成とすることにより、右作動入球部84への入球→特別遊技状態への移行→可変入賞装置82の開状態への切り替え→可変入賞装置82への入球の一連の流れを円滑且つ迅速に遂行することができる。これにより、高確遊技状態における遊技進行が間延びすることを抑制し、スピーディーな展開によって遊技への注目度の向上に貢献することができる。これは、低確遊技状態における遊技進行との違いを明確化して、遊技の単調化を抑える上でも好ましい構成である。
【0362】
特別外れ結果対応の開閉実行モード(特別遊技状態)においては、可変入賞装置82が開状態に維持される時間は1.2secであり、遊技球発射機構110により発射された遊技球が可変入賞装置82に到達するのに要する時間(およそ3sec)よりも短くなるように設定されている。このため、可変入賞装置82が開状態に切り替わったことを目視で確認してから遊技球の発射操作をおこなっても間に合わない。つまり、特別遊技状態への移行に係る恩恵を享受するには遊技球を連続して発射しておく必要がある。このようにして発射された遊技球が無駄球となってしまっては遊技者の遊技意欲を低下させる要因になる。この点、本実施の形態では、特別遊技状態への移行契機となった遊技球に後続の遊技球が可変入賞装置82へ入球し得る構成とすることにより、上述した無駄球の発生を好適に抑制できる。以上の理由から、遊技者の利益を担保しつつ遊技進行の迅速化に貢献することができる。これは、遊技機の稼働率の向上を図る上でも有利である。
【0363】
右作動入球部84への入球の可否については電動役物86(可動板311)に依存しており、可動板311が突出位置に配置されている状況下においては当該可動板311上を転動することにより遊技球が右作動入球部84へと流入する。ここで、案内中に可動板311が退避位置へ後退すると、当該可動板311により案内中の遊技球の右作動入球部84への入球が回避される。但し、右作動入球部84への入球が回避された遊技球は可動板311から離れることで当該右作動入球部84の下方に配設された可変入賞装置82へ向けて移動(落下)する。このように、敢えて案内中の遊技球を可動板311から転落させてその先に配置された可変入賞装置82への入球を促すことにより、遊技球の動きと可動板311及び可変入賞装置82の動きとの関係性を強化できる。このようにして連動性を付与することにより、遊技球の動き等への注目度の向上に貢献できる。また、可動板311から転落することで右作動入球部84への入球が回避された遊技球がそのまま可変入賞装置82に向かう構成とすることで遊技球のアクションが単調になることを抑制し、遊技への注目度の向上に貢献できる。
【0364】
なお、可変入賞装置82と作動入球ユニット300(可動板311)との位置関係を工夫することにより、入球に係る構成の占有領域の拡がりを抑え、配置に係る制約を軽減することができる。これにより、遊技領域PEに配設された他の遊技部品と各種入球部とを好適に共存させることができる。
【0365】
通常遊技状態から特別遊技状態に移行する場合には、可動板311が退避位置に移動することにより当該可動板311上(案内中)の遊技球が可動板311から転落する。可動板311から転落した遊技球がそのまま可変入賞装置82へと流入することにより、特別遊技状態への移行に伴った無駄球の発生を抑えることができる。つまり、可動板311が可変入賞装置82へ遊技球を流入させる前の一時貯留手段として機能することとなる。係る構成によれば、特別遊技状態への移行時であっても遊技球の発射操作を継続するように促すことができ、遊技の円滑且つ迅速な進行に貢献できる。
【0366】
複数の遊技球が可動板311上に載っている状況下にて可動板311が突出位置から退避位置に後退することにより、それら複数の遊技球がまとめて(同時に)可変入賞装置82へ流入する。このように、複数の遊技球をまとめて流入させる構成とすることにより、可変入賞装置82への入球態様を今までにはない斬新なものとすることができる。このような見た目のインパクトを強くすることには、遊技者の注目度を向上させる上で有利な効果を奏するという技術的意義がある。
【0367】
また、例えば可変入賞装置82の閉状態への復帰条件として期間条件(1.2secの経過)が設定されている場合には、特別遊技状態への移行による恩恵を十分に享受できずに当該特別遊技状態が終了してしまう可能性を否定できない。このような事象が発生することは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この種の不都合は、遊技の間延びを抑えること等を目的として、開状態となっている期間を短縮しようとした場合に顕著になる。この点、本実施の形態に示す構成によれば、可動板311から転落した複数の遊技球がまとめて可変入賞装置82に流入することにより、ある程度の入球数を担保することができる。これにより、上記不都合の発生を抑制することができ、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
【0368】
なお、特別遊技状態移行直後にまとまった入球を発生させることにより、特典の取りこぼしが発生することを抑制できる。また、遊技球の発射を継続していれば、当該サポート機能を享受できるため、遊技球の発射操作の持続を促し、遊技進行の迅速化を図る上でも有利である。
【0369】
上述したように可動板311からの転落タイミングを揃えたとしても、可変入賞装置82(大入賞口353)への流入タイミングが相違してしまっては遅れた遊技球の可変入賞装置82に入球できない可能性が生じる。これでは、可変入賞装置82への入球態様を斬新にしたことによる注目度向上効果等が上手く発揮されなくなると懸念される。そこで、可動板311の上面と大入賞口353とを並行として間隔を一定とすることにより、何れの位置から落下した遊技球についても大入賞口353への到達タイミングのばらつきを抑えることができる。これにより、可動板311から転落した遊技球をまとめて可変入賞装置82へ流入させることが可能となり、上述したように一部の遊技球について流入が拒否されるといった事象が発生することを好適に抑制できる。
【0370】
例えば可動板上の遊技球が前後に並んでいる場合には、複数の遊技球のうち奥側に位置するものについては手前側の遊技球が邪魔になって見づらくなる。これでは、複数の遊技球をまとめて可変入賞装置82に流入させる場合であってもその様子を遊技者が目視で確認することが困難になる。この点、本実施の形態に示す構成によれば、可動板311上の遊技球は左右に並んだ状態となるため、例えば先行する遊技球及び後続の遊技球の一方が他方の視認を妨げるように作用しない。故に、複数の遊技球の同時落下の様子を確認しやすくなり、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0371】
右作動入球部84へ向けて下り傾斜している可動板311の上面から遊技球を転落させる上では、遊技球に少なからず右側へ向けた移動成分が残ることとなる。そこで、可変入賞装置82(大入賞口353)を可動板311よりも右側に延ばす構成とすることにより、可動板311から転落した遊技球が可変入球部へ上手く到達できなくなることを抑制できる。なお、例えば可動板上にて一時的に遊技球の流れを止める可変式のストッパ等を採用すれば、上述した移動成分を払拭することができるものの、このような構成を追加することは案内等に係る構成を複雑にする要因になり得る。この点、本実施の形態に示す構成によれば、簡易な構成によって上記課題を解決することができ、配置等に係る制約を好適に緩和することができる。
【0372】
上述したように複数の遊技球を可動板311上に載せようとすれば、必然的に可動板311の全長(左右方向の長さ)が長くなる。これは、可動板311の配置に係る制約を強める要因になり得る。この点、上述した減速用の手段(突条部306a,307a)をもちいて、可動板311上の遊技球を失速される構成とすれば、遊技球発射機構110から発射された時点と比べて、先行する遊技球と後続の遊技球との距離を好適に縮めることができる。このような手法によって遊技球同士の間隔を疎→密にすることで、可動板311が無駄に大型化することを抑制できる。
【0373】
また、右作動入球部84へ向けて案内中の遊技球を可動板311から落下させる場合には、右側へ向けた移動成分が強く残ることで可変入賞装置82への流入後に遊技球が暴れる等して、可変入賞装置82からの遊技球の円滑な排出が損なわれる可能性が高くなる。故に、上記突条部306a,307aによって右側へ向けた移動成分を減少させることにより、落下後の遊技球の挙動を安定させて排出機能を好適に担保することができる。
【0374】
可動板311から転落した遊技球が可変入賞装置82に向かう過程で、仮に遊技球の移動を妨げるような遊技釘等の遊技部品に衝突した場合には、可変入賞装置82へ到達するのに要する期間が長くなって可変入賞装置82への流入が回避される可能性が高くなる。また、複数の遊技球をまとめて落下させる場合には、遊技球の軌道が変わることで遊技球同士が衝突することにより可変入賞装置82への入球が発生しなくなると想定される。更には、可動板311の動きと可変入賞装置82への流入との関係性が弱くなってしまう。つまり、可変入賞装置82と可動板311との間に遊技部品が存在することは遊技球の落下態様の多様化を実現する上では有利であるものの、可動板311→可変入賞装置82への移動を円滑化にして遊技を迅速に進行させる上では不利になる。そこで、本実施の形態においては、遊技領域PEにて可変入賞装置82及び可動板311の間となる領域は可動板311から可変入賞装置82への遊技球の落下を妨げる(軌道を変化させる)遊技部品の非配置領域となっており、可動板311から転落した遊技球はそのまま可変入賞装置82に向かう構成となっている。これにより、上述した各種不都合の発生を抑えて、実用上好ましい構成を実現している。
【0375】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、遊技盤80aの前面側に遊技領域PEを形成する構成するとした。これに対して、本実施の形態においては遊技盤80aAの前面側及び背面側に遊技領域PEを形成する構成となっている点で第1の実施の形態と構成が相違している。以下、図32図34を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における遊技盤80aAに係る構成について説明する。図32は遊技盤80aAを正面側から見た部分拡大図、図33は遊技盤80aAを背面側から見た部分拡大図、図34図33のA−A線部分断面図である。
【0376】
図32に示すように、遊技領域PEに形成された右ルート(図6等参照)の途中位置には、振分機構510が配設されている。振分機構510は、遊技盤80aAの前面から突出して設けられたケース体を有している。ケース体には上方に開放された受入口511が形成されており、遊技領域PE(上記右ルート)にて振分機構510の上流側となる部分には当該右ルートを流下する遊技球が受入口511に案内されるようにして遊技釘93等が配設されている。これにより、右ルートを流下する遊技球についてはそのほとんどが当該受入口511に流入する構成となっている。
【0377】
ケース体には、遊技球が通過する「球通路」としての第1分岐通路513及び第2分岐通路514と、受入口511から流入した遊技球をそれら第1分岐通路513及び第2分岐通路514に振り分ける「振分手段」又は「振分部材」としての可動片512とが設けられている。可動片512は、当該可動片512に到達した遊技球を第1分岐通路513に振り分ける第1振分状態と第2分岐通路514に振り分ける第2振分状態とに切替可能となっており、分岐箇所における遊技球の通過に伴って第1振分状態/第2振分状態に切り替わる構成となっている。
【0378】
具体的には、第1振分状態となっている状況下にて可動片512(分岐箇所)に遊技球が到達した場合には、当該遊技球を第1分岐通路513へ案内するとともにその遊技球の動き(重さ)によって第1振分状態→第2振分状態に切り替わる。これに対して、第2振分状態となっている状況下にて当該可動片512(分岐箇所)に遊技球が到達した場合には、当該遊技球を第2分岐通路514へ案内するとともにその遊技球の動き(重さ)によって第2振分状態→第1振分状態に切り替わる。これにより、振分機構510に到達した遊技球が第1分岐通路513及び第2分岐通路514に交互に振り分けられることとなる。
【0379】
なお、遊技球の振分態様についてはこれに限定されるものではない。例えば第1分岐通路513及び第2分岐通路514のうち何れか一方への振分比率が他方への振分比率よりも高くなるように偏重させることも可能である。また、予め設定されている所定の順序にて第1分岐通路513及び第2分岐通路514への振り分けが行われるのであれば、具体的な振分順序については任意であり、必ずしも交互に振り分ける構成とする必要はない。
【0380】
第1分岐通路513は鉛直方向に延びており、その出口部分(第1出口515)が下方に開放されている。第1出口515は遊技盤80aAよりも前方に位置しており、当該第1出口515から流出した遊技球は振分機構510の下方に拡がる表側遊技領域FEを流下することとなる。表側遊技領域FEについては右ルートの下流部分を構成しており、当該表側遊技領域FEを流下する遊技球については右ルートに配設された一般入賞口81,右作動入球部84,スルーゲート85等へ入賞する可能性がある。
【0381】
第2分岐通路514は、第1分岐通路513と横並びとなるように形成されており、その途中部分にて後方に折れ曲がった略L字状をなしている(図34参照)。第2分岐通路514は遊技盤80aAに形成された貫通孔を通じて遊技盤80aAの背面に達している。第2分岐通路514の出口部分(第2出口516)は、遊技盤80aAの背面側に開放されている。このため、第2分岐通路514に振り分けられた遊技球は、遊技盤80aAの前面側から背面側に移ることとなる。
【0382】
遊技盤80aAの背面側には、遊技機正面視にて表側遊技領域FEと前後に重なるようにして裏側遊技領域REが設けられている。ここで、図33を参照して裏側遊技領域REに係る構成について補足説明する。なお、本実施の形態に示す表側遊技領域FE及び裏側遊技領域REについてはともに遊技球が流下する流下領域として機能している。
【0383】
遊技盤80aAの背面には遊技球の流下領域を形成するハウジング520が配設されている。ハウジング520は、遊技盤80aAの背面と遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対向する平板状のベース部521と、ベース部521から遊技機前方に起立するようにして設けられた側壁部522,底部523,天井部524とを有してなり、全体として遊技機前方に開放されている略箱状をなしている。このハウジング520及び遊技盤80aAの背面によって囲まれた領域が裏側遊技領域REとなっている。なお、図33においては、ハウジング520を一部破断させることによりその内部を表示している。
【0384】
ハウジング520の底部523は、第2分岐通路514の第2出口516から遊技機側方に向けて下り傾斜となるように形成されており、裏側遊技領域REを流下する遊技球の転動面としての機能が付与されている。底部523の最下流部分には横並びとなるようにして連絡通路525(「第2案内通路」に相当)の入口部分526と大入賞口528(「第2入球部」に相当)とが設けられている。入口部分526及び大入賞口528は仕切壁529によって、前者が上流側且つ後者が下流側に位置すように区切られている。この仕切壁529によって、連絡通路525に流入した遊技球の大入賞口528への移動が回避されるとともに大入賞口528に流入した遊技球の連絡通路525への移動が回避されている。
【0385】
また、連絡通路525の入口部分526が底部523に形成されているのに対して、大入賞口528は上記仕切壁529によって底部523よりも上方にオフセットするようにして形成されている。このため、底部523に沿って移動する遊技球については、連絡通路525への入球は許容されるものの大入賞口528への入球は仕切壁529によって妨げられることとなる。
【0386】
ハウジング520には、遊技盤80aAの厚さ方向にスライド移動可能な可動板541(「可動体」に相当)と、可動板541をスライド移動させる駆動部542とが配設されている。駆動部542は主制御装置162に接続されており、上記開閉実行モードとなった場合に当該主制御装置162から出力される駆動信号に基づいて動作する。因みに、本実施の形態においては、これら可動板541、駆動部542及び大入賞口528によって可変入賞装置82Aが構成されている。
【0387】
可動板541は、底部523と並行となる長板状をなしており、ベース部521に形成されたスリット531を通じて裏側遊技領域REへ出没する。可動板541が最大突出位置に配置されている状態(以下、案内状態という)では、当該可動板541によって裏側遊技領域REが天井部524側及び底部523側に(上下に)二分される。この状態では、底部523を経由した連絡通路525への案内経路(以下、第1案内経路RL1という)への遊技球の到達が規制されるとともに、当該可動板541によって大入賞口528に続く「案内通路」としての第2案内経路RL2が形成されることとなる。
【0388】
より具体的には、可動板541は上記第2出口516の直下となる位置から連絡通路525の入口部分526の直上となる位置に亘って延びており、可動板541が案内状態となっている場合には、当該可動板541によって連絡通路525の入口部分526が上方から覆われることとなる。可動板541は、底部523の上方であって大入賞口528よりも上側となる位置に配置されている。このため、可動板541に到達した遊技球が当該可動板541に沿って転動することにより、大入賞口528へ案内されることとなる(図35(a)参照)。
【0389】
ハウジング520には、大入賞口528に流入した遊技球を検知する検知センサが設けられている。検知センサは主制御装置162に接続されており、主制御装置162においては、当該検知センサからの検知情報に基づいて大入賞口528への入球の有無を把握する構成となっている。大入賞口528に流入した遊技球は、遊技領域PEから排出され、上記回収通路及び排出通路を通じて遊技ホールの島設備に返却されることなる。
【0390】
可動板541がスリット531からの突出が抑えられた退避位置に配置されている状態(以下、非案内状態と称する)となっている場合には、第2分岐通路514を通じて裏側遊技領域REに移った遊技球は、底部523へと落下し、当該底部523(第1案内経路RL1)を通じて連絡通路525へ案内されることとなる(図35(a)参照)。連絡通路525は遊技盤80aAを貫通するようにして前後に延びており、その出口部分527が遊技盤80aAの前方、詳しくは表側遊技領域FEに延出している。連絡通路525に流入した遊技球については連絡通路525を通じて表側遊技領域FEに復帰することとなる。
【0391】
なお、出口部分527は下方に開放されており、表側遊技領域FEを流下する遊技球の流入が回避されている。このように、遊技球の逆流を回避することにより、裏側遊技領域REから表側遊技領域FEへの遊技球の復帰の円滑化を図っている。
【0392】
図32に示すように、連絡通路525の出口部分527は、表側遊技領域FEにて「第1入球部」としての一般入賞口81よりも上流側となる位置に配設されている。これにより、出口部分527から流出した遊技球については一般入賞口81への入球の余地が残る構成となっている。つまり、裏側遊技領域REに案内された遊技球のうち、大入賞口528へ入球しなかったものについては、一般入賞口81への入球の余地がある。一般入賞口81への入球の余地を残し、当該大入賞口528と比べて特典が小さいものの一般入賞口81への入球に基づく特典が付与される可能性があるため、裏側遊技領域REを素通りした遊技球への注目度が低下することを抑制し得る構成となっている。
【0393】
また、本実施の形態においては、第1分岐通路513を通じて表側遊技領域FEに案内された遊技球と比べて第2分岐通路514→裏側遊技領域REを通じて表側遊技領域FEに復帰した遊技球の方が一般入賞口81への入球確率が高くなるように設定されている。以下、図35(b)の概略図を参照して、表側遊技領域FEにおける遊技球の流下に係る構成について補足説明する。
【0394】
表側遊技領域FEにおいては、第1分岐通路513の第1出口515の直下となる位置にて遊技球の流下経路が大きく2つに分かれている。具体的には、表側遊技領域FEには、複数の遊技釘93aが列状に配設されなる第1流下経路FL1と、遊技釘93bが散在するように配設されている第2流下経路FL2とが設けられている。表側遊技領域FEに流入した遊技球は、第1流下経路FL1/第2流下経路FL2に分かれる。第1流下経路FL1/第2流下経路FL2の何れに振り分けられた遊技球についても、右作動入球部84及びスルーゲート85の配置エリアへ向けて流下し得る点では共通であるものの、その途中位置に存在する一般入賞口81への入球確率には差が設けられている。具体的には、第1流下経路FL1を移動する遊技球についてはそのほとんどが一般入賞口81付近を経由するようにして上記配置エリアに向かうのに対して、第2流下経路FL2を移動する遊技球については一般入賞口81付近を経由せずそのまま上記配置エリアに向かう可能性が高くなっている。故に、一般入賞口81への入球確率を比較した場合には、第2流下経路FL2よりも第1流下経路FL1の方が高くなっている。
【0395】
ここで、第1流下経路FL1を形成する遊技釘93aについては、裏側遊技領域REの第2案内経路RL2(可動板541)に沿うようにして配列されている。第1流下経路FL1は、第2流下経路FL2を右回りで迂回するように構成されており、遊技機正面視にて当該第1流下経路FL1の途中箇所と前後に重なる位置に上記大入賞口528が配設されている。大入賞口528は裏側遊技領域REに配設されているため、第1流下経路FL1を流下する遊技球の当該大入賞口528への流入については回避されるが、本実施の形態においてはこれら遊技球が大入賞口528へ流入するかもしれないと遊技者に期待させるような視覚効果が発揮される点が特徴の1つとなっている。以下、視覚効果の発揮に係る構成について説明する。
【0396】
遊技盤80aAについては無色透明な合成樹脂材料によって形成されており、当該遊技盤80aAを通じて上記裏側遊技領域REが視認可能となっている。つまり、遊技盤80aAの前面側に設けられた表側遊技領域FEを流下する遊技球と遊技盤80aAの背面側に設けられた裏側遊技領域REを流下する遊技球とを隔てなく視認し得る構成となっている。特に、遊技盤80aAの肉厚については、遊技球の直径寸法の2倍よりも小さくなっており、遊技盤80aAの厚さ方向(前後方向又は奥行方向)における表側遊技領域FEと裏側遊技領域REとの離れ(乖離)が抑えられている。これにより、遊技球を見てそれが表側遊技領域FE及び裏側遊技領域REの何れに存在しているかを識別することは困難となっている。
【0397】
なお、例えば遊技盤80aAの肉厚を遊技球の直径寸法よりも小さくすることも可能である。係る構成によれば、表側遊技領域FEと裏側遊技領域REとの視覚差を更に小さくすることができる。これは、上記識別性の低下を実現する上で好ましい構成である。
【0398】
ここで、大入賞口528については上方に開放されており、裏側遊技領域REには当該大入賞口528への開放部分を塞ぐ構成は存在していない。すなわち、大入賞口528については可動板541に状態に関係なく常時開放されたままとなっている。このため、遊技球がこの開放部分に到達しさえすれば大入賞口528への入球が許容されることとなる。上述したように、遊技球単体を見たとしても表側遊技領域FE及び裏側遊技領域REの何れに存在しているかを識別することが困難になれば、実際には第1流下経路FL1を流下している遊技球について第2案内経路RL2を流下しているかのように見せることができる。これにより、上記第1流下経路FL1を流下する遊技球が大入賞口528に向かう際に、遊技者に大入賞口528への入球を期待させることができる。
【0399】
但し、このように識別性を低下させている場合には、表側遊技領域FEと裏側遊技領域REとの存在そのものが希薄になる可能性を否定できない。ここで、振分機構510に設けられた第2分岐通路514については、当該第2分岐通路514の通過に要する期間が遊技球の発射周期(0.6sec)と同程度となるように設定されている。つまり、第1分岐通路513の通過に要する期間と比べて第2分岐通路514の通過に要する期間が長くなるようにすることにより、第2分岐通路514を通過する遊技球については降下が一時的に遅延される構成となっている。ここで、図36の概略図を参照して、第2分岐通路514→第1分岐通路513の順に遊技球が振り分けられた場合の、それら遊技球の位置関係について説明する。
【0400】
図36(a)に示すように、振分機構510に到達した遊技球B1が第2分岐通路514に振り分けられると、第2分岐通路514を通過する際に遊技球B1の降下が一時的に遅延される。ここで、図36(b)に示すように、後続の遊技球B2が振分機構510に到達すると、当該遊技球B2は第1分岐通路513に振り分けられることとなる。第1分岐通路513については鉛直方向に延びており、通路通過時の降下の遅延が回避される。
【0401】
これは、後続の遊技球B2が第1分岐通路513を経て第1流下経路FL1に到達するタイミングと、先行する遊技球B1が案内経路RL1,RL2に到達するタイミングとが一致する可能性を意図的に高めるための工夫である。係る工夫によって、振分機構510の下方にて、先行する遊技球B1と後続の遊技球B2とが前後に重なるようにして交差する機会を生じさせている。このように、遊技球B1,B2が一瞬でも前後に交差することにより、表側遊技領域FE及び裏側遊技領域REの存在を遊技者に示唆することが可能となっている。
【0402】
上述の如くタイミングよく前後に交差した遊技球B1及び遊技球B2は、裏側遊技領域REの第1案内経路RL1と、表側遊技領域FEの第1流下経路FL1とで並走することとなり、後の遊技球の動きにある種の関連性が生じる。
【0403】
以上詳述した第2の実施の形態によれば、以下の優れた効果が期待できる。
【0404】
近年では、表示演出機能の強化等によって遊技への注目度の向上を図るべく図柄表示装置や装飾が付与された可動役物等が大型化される傾向にある。しかしながら、遊技盤の大きさには限りがあるため、上記対応が遊技球の流下領域たる遊技領域を圧迫する要因となり得る。この点、本実施の形態に示すように、遊技盤80aAの前面側に設けられた表側遊技領域FE(「第1遊技領域」に相当)と遊技盤80aAの背面側に設けられた裏側遊技領域RE(「第2遊技領域」に相当)とを併有する構成とすれば、遊技領域PEを好適に確保することができる。これにより、限られた領域であっても遊技領域(遊技球の流下領域)を好適に担保することができ、図柄表示装置253等の配設領域と遊技領域PEとを好適に共存させることができる。これは、遊技への注目度の向上を実現する上で好ましい構成とである。
【0405】
また、遊技盤の厚さ方向にて表側遊技領域FE/裏側遊技領域REを分けることは、遊技球の動き(流下態様)を多様化する上でも有利である。表側遊技領域FEを流下する遊技球については一般入賞口81(「第1入球部」に相当)に、裏側遊技領域REを流下する遊技球については大入賞口528(「第2入球部」に相当)に入球する可能性があり、一般入賞口81又は大入賞口528への入球が発生した場合には、その入球先に応じて遊技球の払い出しが行われる(特典が付与される)こととなる。このように、遊技球の動きを多様化することにより、遊技球の動きを目で追うという遊技機本来の楽しみを担保することができる。
【0406】
表側遊技領域FEの背後に裏側遊技領域REを形成することにより、限られたスペースにて2つの領域FE,REを好適に共存させることができる。また、係る構成においては表側遊技領域FEを流下する遊技球と裏側遊技領域REを流下する遊技球とが前後に交差するようにして移動し得るため、複数の遊技球の位置関係に従来にはない斬新さを付与することが可能となる。これは、遊技球の動きに対する注目度の向上を図る上で有利である。
【0407】
なお、透明性が付与された遊技盤80aAの前面及び背面を利用して遊技領域PEを前後に仕切る構成とすれば、表側遊技領域FEと裏側遊技領域REとの併用による上記各種効果を享受する上で、遊技機に係る構成が過度に複雑になることを回避できる。
【0408】
本実施の形態においては、第2分岐通路514及び連絡通路525を用いて遊技盤80aAの表側(表側遊技領域FE)/裏側(裏側遊技領域RE)間での遊技球の行き来を許容することにより、例えば裏側遊技領域REへ移った遊技球がそのまま遊技領域PEから排出される構成と比較して、遊技球の動きに更なる多様性を付与することができる。
【0409】
特に、遊技機前方から遊技盤80aAを見ている場合には、遊技盤80aAの厚さ方向における遊技球の動きは目で追いにくくなる。故に、遊技球が表側遊技領域FE及び裏側遊技領域REの何れに存在しているかによって、遊技釘93等の遊技部品の配置から予測される遊技球の挙動と実際の遊技球の挙動とに違いが生じる。このようにして遊技球の動きに意外性を付与することにより、遊技球の動きへの注目度の向上に寄与できる。
【0410】
連絡通路525の出口部分527は、表側遊技領域FEにて一般入賞口81よりも上流に位置している。係る構成によれば、大入賞口528に流入することなく裏側遊技領域REから表側遊技領域FEに復帰した遊技球についても一般入賞口81に流入し得る。これにより、遊技球が裏側遊技領域RE→表側遊技領域FEに移ったことが看破されたとしても、復帰した遊技球への注目度が低下することを抑制できる。
【0411】
一般入賞口81よりも大入賞口528の方が遊技者にとって有利となるように設定されている構成にて、表側遊技領域FEをそのまま流下する遊技球についても大入賞口528へ向けて移動させる構成とすれば、大入賞口528への入球を期待する遊技者は遊技球が表側遊技領域FE/裏側遊技領域REの何れに位置しているかに注目することとなる。これにより、遊技球の動きや流下している領域への注目度を好適に向上させることができる。
【0412】
ここで、一般入賞口81と大入賞口528とは、遊技機正面視における重なりが回避されるように配置されている。このように、敢えて一般入賞口81及び大入賞口528をずらして配置することにより、入球が発生した場合の入球先の特定が困難になることを抑制できる。これにより、例えば実際には一般入賞口81への入球が発生したにも関わらず、遊技者が自身に有利な大入賞口528への入球が発生したと勘違いすることを抑制できる。
【0413】
そもそも、受入状態/非受入状態に切替可能な切替手段が大入賞口528に併設されている場合には、大入賞口528への入球の可否は切替手段の状態に依存することとなる。このような構成では、例えば遊技球が大入賞口528へ近づいたとしても切替手段によって入球が妨げられることとなるため、何れの遊技領域FE,REを流下しているかへの関心は薄れると想定される。この点、本実施の形態に示すように、大入賞口528への案内経路を形成する可動板541を採用するとともに大入賞口528を常時開放させておけば、遊技球が当該大入賞口528へ到達した際にあたかも入球が発生する余地があるように見せることができ、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0414】
また、大入賞口528への入球に基づく特典が大きければ、当該大入賞口528が不正対象として狙われやすくなると懸念される。この点、大入賞口528については遊技盤80aAの背後に位置しているため、遊技盤80aA自体を大入賞口528へのアクセスを妨げる防壁として利用することができ、上記効果を発揮させる上で防犯機能が低下することを抑制できる。
【0415】
可動板541が遊技盤80aAの厚さ方向にスライド移動する構成においては、可動板541が遊技盤80aAの板面に沿って移動する構成と比較してその動き(状態)が目立ちにくくなる。係る構成によれば、遊技者の注目が可動板541ではなく遊技球の動きに向くように促すことができる。これは、遊技球の動き目で追うという遊技機本来の興趣を担保する上で好ましい構成である。
【0416】
<第3の実施の形態>
上記第2の実施の形態に示した遊技盤80aAにおいては、「可動体」としての可動板541が動作することにより、裏側遊技領域REにおける遊技球の流下態様が変化する構成とした。本実施の形態においては、このような動作によって裏側遊技領域REだけでなく、表側遊技領域FEにおける遊技球の流下態様が変化する構成となっていることを特徴の1つとしている。以下、図37を参照して本実施の形態の特徴に係る構成を第2の実施の形態との相違点を中心に説明する。図37は遊技盤80aBを示す部分断面図である。
【0417】
本実施の形態に示す遊技盤80aBには前後に貫通する開口部91Bが形成されており、この開口部91Bにハウジング520にて可動板541Bを保持するホルダ536が挿通されている。可動板541Bは、前後幅が遊技盤80aBの厚さ寸法よりも大きくなっている。このため、裏側遊技領域REへの突出が回避された非案内状態ではその前端部分が開口部91Bから前方(表側遊技領域FE)に突出している。なお、本実施の形態においては、上記第2の実施の形態に示した遊技釘93aが一部省略され、可動板541Bとの干渉が回避されている。
【0418】
図38の概略図に示すように、可動板541Bが非案内状態となっている場合には、表側遊技領域FEにおける第1流下経路FL1が可動板541Bによって形成されることとなる。つまり、表側遊技領域FEを流下する遊技球の一部については、可動板541B上を転動することにより、大入賞口528側へ(遊技機側方へ)案内されることとなる。なお、この非案内状態では、裏側遊技領域REに案内された遊技球については、上記第2の実施の形態と同様に、第1案内経路RL1を通じて連絡通路525へ案内される。
【0419】
図39の概略図に示すように、可動板541Bが非案内状態から案内状態に切り替わると、可動板541Bの表側遊技領域FEへの突出が回避される。これにより、表側遊技領域FEにおいては第1流下経路FL1が寸断されることとなり、表側遊技領域FEに到達した遊技球については、第1流下経路FL1に沿った移動が回避されることとなる。ここで、本実施の形態においては本来第1流下経路FL1に沿って移動するはずの遊技球が可動板541Bの退避によって当該第1流下経路FL1から外れる場合には、遊技球が一般入賞くり81に向けて落下しやすくなっている。つまり、右作動入球部84やスルーゲート85への入球の確率は下がるものの一般入賞口81への入球確率が上がることとなり、全体としては遊技者にとって有利に作用する。なお、案内状態では、裏側遊技領域REに案内された遊技球については、可動板541上を転動することにより第2案内経路RL2を通じて大入賞口528へ案内される。
【0420】
以上詳述した第3の実施の形態によれば、可動板541Bの状態の切り替わった場合にはそれにより表側遊技領域FEを流下する遊技球の流下態様についても変化することとなる。具体的には、可動板541Bが案内状態となっている場合には裏側遊技領域REを流下する遊技球が大入賞口528へ入球しやすく且つ表側遊技領域FEを流下する遊技球は一般入賞口81へ入球しやすくなる。つまり、裏側遊技領域REへ遊技球が移って欲しいタイミングでそのような振り分けが起こらなかった場合でも表側遊技領域FEを流下する遊技球が一般入賞口81へ入球しやすくなることにより、ある種の救済機能が発揮されることとなる。これにより、遊技者に損失感を与えにくくすることができる。
【0421】
これに対して、可動板541Bが非案内状態となっている場合には裏側遊技領域REを流下する遊技球が大入賞口528へ入球しにくく且つ表側遊技領域FEを流下する遊技球についても一般入賞口81へ入球しにくくなる。このように、可動板541Bの状態が切り替わることで大入賞口528及び一般入賞口81への入球確率が変化する構成とすれば、遊技の単調化を抑制し、メリハリを強化できる。
【0422】
なお、本実施の形態においては、遊技盤80aBに形成された開口部91Bに可動板541Bが待機させ、可動板541Bの突出対象を表側遊技領域FE/裏側遊技領域REで切り替える構成としたことにより、構成の複雑化を抑制しつつ上記両遊技領域FE,REにおける遊技球の流下態様を連動して変化させる構成としている。例えば、可動板の配設対象を第2の実施の形態と同様にハウジングのベース部とし、可動体のストローク量を変化させることにより、両遊技領域FE,REにおける遊技球の流下態様を連動して変化させる構成とすることも可能である。しかしながら、このような構成では仮に遊技球の衝突による負荷等によって可動板に変形が生じた場合には、表側遊技領域FEへ可動板を到達させることが困難となって動作安定性(信頼性)が低下し得る。この点、本実施の形態に示した構成によれば、これら各種不都合の発生を好適に回避することができる。
【0423】
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
【0424】
(1)上記第1の実施の形態では、電動役物86を構成する可動板311(「可動体」に相当)のスライド移動方向を遊技盤ユニット80の厚さ方向(前後方向)とし、可動板311の動作により電動役物86が右作動口84aへ遊技球を案内する案内状態と案内しない非案内状態とに切り替わる構成とした。ここで、電動役物86については案内状態から非案内状態となることにより可動板311によって案内されている遊技球の移動先が右作動口84aから可変入賞装置82へ変更されるのであれば足り、可動板311のスライド移動方向については必ずしも前後方向に限定されるものではない。
【0425】
例えば、図40(a)の概略図に示すように、可動板311Xが当該可動板311Xによる案内方向(右作動口84aへ向けた案内方向又は通路方向)へスライド移動可能とすることも可能である。特に、可動板311Xが案内方向における下流側から上流側にスライド移動することで電動役物86Xが案内状態から非案内状態に切り替わる構成とすれば、可動板311X上に載っている遊技球が可動板311Xの動きに追従するようにして右作動口84aへ向けて移動することを抑制できる。これにより、右作動口84aへの過剰な入球を抑制し、当該可動板311X上の遊技球を可変入賞装置82に向けて落下させることが可能となる。
【0426】
なお、本変形例に示す構成を第2の実施の形態に適用することも可能である。
【0427】
(2)上記第1の実施の形態では、作動入球ユニット300及び可変入賞装置82の並設方向と交差(直交)する方向に可動板311(「可動体」に相当)をスライド移動させることにより電動役物86を案内状態/非案内状態に切り替える構成としたが、可動板311の動作態様についてはこれに限定されるものではない。例えば、可動板311を前後にスライド移動可能に保持する構成に代えて、当該可動板311を遊技盤ユニット80の前面に沿って回動可能となるように保持する構成とすることも可能である。
【0428】
例えば、図40(b)の概略図に示すように、連絡通路301における可動板311Yの上流側の端部を基端として当該可動板311Yを回動可能に保持する構成としてもよい。案内状態から非案内状態に切り替える場合には、当該可動板311Yの延長上に可変入賞装置82が位置するように可動板311Yの水平面に対する傾斜角度を大きくする。非案内状態となった可動板311Yの先に可変入賞装置82を配設することにより、当該非案内状態への切り替えに伴って可動板311Y上に位置している遊技球が可変入賞装置82へ向けて移動することとなる。可動板311Yと可変入賞装置82(大入賞口353)との間を遊技釘93等の遊技部品の非配置領域とすることにより、開放部308を通じて連絡通路301から流出した遊技球が大入賞口353へ円滑に導かれることとなる。
【0429】
なお、可動板311Yの回動基端部を下流側の端部から上流側の端部に変更することも可能である。このような変形例を採用する場合、案内状態から非案内状態へ切り替える際に可動体が左方に下り傾斜した姿勢(連絡通路301の横通路303を補完する姿勢)から右方に下り傾斜した姿勢(上記補完する姿勢とは逆に傾斜した姿勢)に変更することが好ましい。
【0430】
因みに、本変形例に示す構成を第2の実施の形態に適用することも可能である。
【0431】
(3)上記第1の実施の形態では、作動入球ユニット300(連絡通路301)に流入した遊技球であって可動板311(「可動体」に相当)を退避位置から突出位置に移動させる契機となった遊技球が当該可動板311により右作動口84aへ案内され、当該契機となった遊技球に後続する遊技球(契機となっていない遊技球)については、右作動口84aへの案内が規制されるように、遊技球がスルーゲート85を通過したタイミングと可動板311の動作タイミングとを対応付ける構成とした。
【0432】
ここで、作動口83a,84aに係る保留機能と同様の機能を付与する構成、具体的にはスルーゲート用表示部DSにて変動表示/可変表示を行っている最中や可動板311の作動中にスルーゲート85を遊技球が通過した場合にスルーゲートに係る抽選カウンタ(開放乱数カウンタC4)の値を記憶保持する構成とすることも可能である。但し、このような構成は遊技者の利益を担保する上で好ましい構成ではある反面、上述したような遊技球の動きと可動板311の動作タイミングとの対応付けが難しくなる。遊技球の到達位置等のばらつきを許容しつつ右作動口84aへの入球数を制限しようとすれば、遊技球が案内されるタイミングが過度にシビアになって案内機能が上手く発揮されなくなると懸念される。故に、上記保留機能を付与する場合には、遊技球の発射タイミングを遊技機側でずらす等の工夫を併用することが好ましい。
【0433】
(4)上記第1の実施の形態では、スルーゲート85と右作動口84aとに跨るようにして設けられた連絡通路301を略L字状をなすように工夫することにより(縦通路302及び横通路303を有する構成とすることにより)、スルーゲート85の通過に伴って加速された遊技球を減速領域BEへ流入する前に減速させるとした。これにより、減速領域BEに設けられた突条部306a,307a(「減速手段」又は「減勢手段」に相当)を保護や、スルーゲート85(「通過部」に相当)を通過した遊技球が減速領域BEに到達するまでの期間の担保を図ったが、これに限定されるものではない。連絡通路301については、スルーゲート85を通過した遊技球が減速領域BE(案内通路部330(「案内通路」に相当))に到達するのに要する期間が一定又はほぼ一定となり且つ後続の遊技球が先行する遊技球を追い越さないように構成されていれば足り、連絡通路301の具体的な形状については任意に変更してもよい。例えば、連絡通路301が斜め下方に真っ直ぐ延びる構成(上述した事前減速に係る機能を省略する構成)とすることも可能である。
【0434】
また、上記第1の実施の形態では、スルーゲート85を通過した遊技球が分岐位置(可動板311)に到達する前のタイミングにてスルーゲート用表示部DSの変動表示及び確定表示を終了させる構成とした。具体的には、スルーゲート85へ入球する遊技球の流入速度のばらつきを抑えて当該流入速度を一定化し、スルーゲート85を通過した遊技球が通過する通路を簡素化することで流下経路及び流下速度のばらつきを抑え、これらを配慮して変動表示及び確定表示の期間を設定した。
【0435】
ここで、変動表示の契機となった遊技球が右作動口84aに案内される機能が担保され得るのであれば、具体的構成については任意に変更してもよい。例えば、遊技球を運ぶ期間が一定となるように構成された球送り手段(例えばコンベアやローター)を配設する構成とすれば、上述した通路形状への依存を抑えることが可能である。これは上述したばらつきの更なる軽減を図る上で有利であり、右作動口84aへの案内機能の過不足を一層好適に抑制することができる。
【0436】
例えば、図41(a)に示す変形例では、右ルートにて蛇行通路99bとスルーゲート85との間となる位置(詳しくはスルーゲート85の直上となる位置)には球送り機構380Zが設けられている。球送り機構380Zには蛇行通路99bから流出した遊技球を所定の速度でスルーゲート85側へ送る機能が付与されている。
【0437】
具体的には、球送り機構380Zは、回転体381Zと、同回転体381Zを駆動する駆動部としての駆動モータとを有している。詳しくは、回転体381Zは略円板状をなしており、その中心が駆動モータの出力軸に固定されている。駆動モータは、ステッピングモータにより構成されており、電源・発射制御装置243から供給される電力によって、常時一定の速度で回転する。このように駆動モータが駆動することで、回転体381Zはその所定方向に一定速度で回転する。なお、回転体381Zの回転速度については、1回転がおよそ1.2secとなるように設定されている。
【0438】
回転体381Zの周縁には、複数個所(本変形例においては180°間隔で2箇所)に、凹部382Zが形成されている。これら凹部382Zに入り込んだ遊技球のみが下流側へ案内される。つまり、遊技球の移動速度が回転体381Z(連絡通路301)よりも上流側にてどのようにばらついたとしても、同回転体381Zを介してスルーゲート85側へ移動することにより、その移動速度が一定となるように調整される。これにより、発射された遊技球は、0.6sec(発射周期と同じ周期)毎に縦通路302へ流入することとなる。
【0439】
本変形例に示す構成によれば、連絡通路301へ流入する遊技球の流入速度や間隔のばらつきを一層好適に抑えることができる。考慮すべきばらつきを軽減することにより、電動役物86(可動板311)の動作態様や可変入賞装置82(シャッタ354)の動作タイミングを遊技球の動きに対応付けることが容易となる。
【0440】
(5)上記第1の実施の形態では、可動板311の上面に複数(詳しくは3つ)の遊技球が載る構成としたが、これに限定されるものではく、可動板311の上面に載る遊技球の数が1つとなるように構成することも可能である。このような変更を行う場合には、所定の周期で連続して発射されている遊技球のうち開閉実行モード(特別遊技状態)への移行契機となった遊技球に続く後続の遊技球が可動板311上に載っているタイミングにて当該可動板311が突出位置から退避位置に移動する構成とするとよい。
【0441】
また、遊技進行の迅速化を実現して、高確遊技状態が間延びすることを抑える上では、可変入賞装置82への実質的な入賞上限数(開放時間1.2secに対して発射周期0.6sec:2個)を超える数の遊技球が可動板311の上面に載る構成とすることには技術的意義がある。
【0442】
(6)上記第1の実施の形態では、突出位置に配置された可動板311の傾きと「可変入球部」を構成するシャッタ354(詳しくは閉位置に配置されたシャッタ354)の傾き(左方への傾斜角度)とを一致させることで、それら可動板311及びシャッタ354を互いに平行となるように構成した。可動板311及びシャッタ354を互いに平行としたことにより、可動板311上に位置する遊技球が何れの位置から可変入賞装置82へ落下する場合であっても落下距離が一定となる。これには、複数の遊技球について可変入賞装置82に流入するタイミングを揃えることで入球態様を斬新なものとしたり、複数の遊技球をまとめて流入させるための時間を短縮したりするという技術的意義がある。
【0443】
但し、可動板311とシャッタ354との位置関係についてはこれに限定されるものではない。シャッタ354の傾きと可動板311の傾きとを相違させる構成とすることも可能である。遊技球の落下のタイミングを敢えてずらすことにより、可変入賞装置82内での球詰まりの発生を好適に抑制することができる。なお、好ましくは、可変入賞装置82における遊技球の排出口を上記案内方向における下流側の端部とし且つ可動板311から遊技球が落下するタイミングを同案内方向における下流側ほど速くなるように構成するとよい。因みに、上述したように敢えて落下のタイミングの差を設ける上では、可動板311の動作態様を上記変形例(1)や変形例(2)に示した構成(図40参照)となるように変更するとよい。
【0444】
(7)上記第1の実施の形態では、「減速手段」としての突条部306a,307aの配設対象を横通路303を構成する前後の通路壁面としたが、突条部306a,307aに相当する構成の配設対象を可動板311に変更することも可能である。但し、可動板311が退避位置に配置されている状態でも減速機能を担保する上では、配設対象を可動板311ではなく通路壁面とすることには技術的意義がある。
【0445】
(8)上記第1の実施の形態では、可動板311に到達した遊技球を減速させることにより、遊技球同士の間隔を疎→密に変化させる構成としたが、案内方向(遊技機正面視)における距離を縮める上では必ずしも減速させる必要はなく、遊技球に前後方向の移動を促す構成とすることにより、結果として遊技機正面視における遊技球同士の間隔を疎→密に変化させる構成とすることも可能である。
【0446】
また、遊技球を減速させる構成については、遊技球の衝突を必須とするものではなく、例えばのぼり傾斜を利用することも可能である。この場合、当該上り傾斜を通過するのに十分な速度が付与されていない遊技球を案内通路部330から排出する排出口を設けることが好ましい。
【0447】
(9)上記第1の実施の形態では、右作動口84aへ入球した遊技球に続く後続の遊技球については可動板311の退避位置への復帰により右作動口84aへの流入が規制される構成としたが、これに限定されるものではない。右作動口84aへ入球した遊技球に続く後続の遊技球についても当該右作動口84aへの流入を許容する構成とし、可動板311を経由して連続して右作動口84aへ到達する遊技球の数を複数としてもよい。
【0448】
(10)上記第1の実施の形態では、右作動口84aへの遊技球の流入を常時許容する構成としたが、可動板311に連動する作動口用シャッタを配設し、この作動口用シャッタによって右作動入球部84を開閉することにより右作動口84aへの入球の可否を切り替える構成とすることも可能である。具体的には、可動板311によって遊技球が右作動口84aに案内される状況となる場合に作動口用シャッタが動作し、当該右作動口84aへの遊技球の流入が許容される構成とすることも可能である。
【0449】
(11)上記第1の実施の形態では、特別外れ結果対応の開閉実行モード(「第2特別遊技状」に相当)においては、可変入賞装置82の閉状態への復帰条件(終了条件)として所定数(10個)の入球に及び、所定期間(1.2sec)の経過の2つの条件を設定した。遊技球の発射周期については0.6secであるため実質的に入球数に係る条件が成立する前に期間に係る条件が成立することとなる。ここで、複数の遊技球がまとめて可変入賞装置82へ流入する構成においては、所定期間中に入球する基準数(2個)よりも上記所定数を少なく設定するとよい(具体的に1個にするとよい)。係る構成によれば、可動板311に載っている複数の遊技球がまとめて可変入賞装置82に入賞することにより、所謂オーバー入賞が発生する。つまり、遊技球を連続して発射している状況下にて特別外れ結果対応の開閉実行モードに移行した場合には、上記オーバー入賞が発生し得る。これにより、遊技球の連続発射を促すことができ、遊技進行の迅速化や稼働率の向上に貢献することができる。
【0450】
(12)上記第1の実施の形態では、特別外れ結果対応の開閉実行モード(「第2特別遊技状態」に相当)においては、可変入賞装置82が1回だけ開放される構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、特別外れ結果対応の開閉実行モードにおいても大当たり結果対応の開閉実行モード(「第1特別遊技状態」に相当)と同様に、可変入賞装置82が複数回開放される構成としてもよい。
【0451】
また、可変入賞装置82の位置については必ずしも可動板311(開放部308)の直下である必要はなく、可動板311(開放部308)に対して斜め下方にずれた位置に配設することも可能である。但し、このような構成とする場合であっても、上記実施の形態に示したように可動板311(開放部308)と可変入賞装置82との間となる領域については遊技球が衝突し得る遊技部品等の配置を控え、可動板311から離れた(開放部308から流出した)遊技球が可変入賞装置82に直接流入する構成とすることが好ましい。
【0452】
(13)上記第1の実施の形態では、高確遊技状態となっている状況下においては右ルートへ遊技球を発射することにより、遊技の進行が加速する。ここで、右ルートへ遊技球を連続して発射している状況下においては、右作動口84aへの入球に基づく抽選結果が通常外れ結果であった場合、当該遊技回の終了後に即座に右作動口84aへの入球が発生する。つまり、保留機能による恩恵はほとんど生じない。保留数の上限を超えた入球が発生した場合には、1個の賞球は発生するものの抽選の権利は得られない。故に、保留機能が遊技者に損失感を与える要因になり得る。
【0453】
上記実施の形態に示す構成によって遊技進行の迅速化を実現している構成では、消化速度の低下を抑えつつ、右作動口84aに係る保留機能を省略できる。これにより、保留機能の存在が遊技者に損失感を与える要因になることを好適に回避できる。また、保留機能を省略することで、記憶容量や処理負荷の軽減に貢献することができる。
【0454】
(14)上記第1の実施の形態では、特別外れ結果対応の開閉実行モードとなった場合には、可変入賞装置82(「可変入球部」に相当)が閉状態から開状態に切り替わったタイミングで発射された遊技球が当該可変入賞装置82に到達する前に同可変入賞装置82を閉状態に復帰させる構成としたが、これに限定されるものではない。大当たり結果対応の開閉実行モードとなった場合と同様に、可変入賞装置82が閉状態から開状態に切り替わったタイミングで発射された遊技球が当該可変入賞装置82に到達するタイミングでも可変入賞装置82が開状態に維持され得る構成とすることも可能である。
【0455】
(15)上記第1の実施の形態では、電動役物86の通過を契機として右作動口84aへ遊技球を案内するか否かを抽選により決定する構成としたが、必ずしもこのような抽選を行う必要はない。つまり、スルーゲート85を遊技球が通過した場合に、案内を実行するための各種条件(例えば電動役物86が動作中でないこと)が成立していることを条件として、電動役物86による案内を行う構成とすることも可能である。
【0456】
なお、本実施の形態では、電動役物86によるサポート態様を高確率モード/低確率モード等の各種遊技状態に依存することなく一様としたが、遊技状態に応じてサポート態様を変更する構成とすることも可能である。
【0457】
(16)上記第1の実施の形態では、可動板311が退避位置に配置された場合に、遊技盤ユニット80(遊技盤80a)の前面からの突出が回避される構成(突出量が「0」になる構成)としたが、これに限定されるものではない。少なくとも、可動板311に付与された右作動口84aへの案内機能が無効化されるのであれば足りる。つまり、右作動口84aへの遊技球の移動が規制されるように又は開放部308を通じて連絡通路301から遊技球が排出されるように、突出量を減少させるのであれば、退避位置に配置された状態にて可動板311の一部が遊技盤ユニット80の前面から突出したままとなることを否定するものではない。
【0458】
但し、可動板311の一部が突出したままになれば、開放部308へ向けて落下する遊技球が当該突出部分に当たって挙動が乱れる可能性が高まる。これは、連絡通路301からの遊技球の排出を円滑に行う上で障害になり得る。故に、望ましくは上記実施の形態に示したように、可動板311が退避位置に配置された状態では突出を回避して、遊技球との引っ掛かりを抑える構成とするとよい。
【0459】
(17)上記第1の実施の形態では、右作動口84aへの入球に基づく遊技回が開閉実行モードへの移行結果に対応している場合であっても、下作動口83aへの入球に基づく遊技回を開始させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、右作動口84aへの入球に基づく遊技回が開閉実行モードへの移行結果に対応している場合には、変動表示時間を上記特殊時間(10時間)としない構成、例えば高確率モードと同様の態様で変動表示時間を設定する構成とすることも可能である。また、右作動口84aへの入球に基づく遊技回が開閉実行モードへの移行結果に対応している場合には、下作動口83aへの入球に基づく遊技回の開始を右作動口84aに係る遊技回が終了するまで(詳しくは、開閉実行モード終了まで)制限する構成としてもよい。
【0460】
(18)上記第1の実施の形態では、高確率モードとなっている状況下にて右作動口84aへの入球に基づいて確定表示時間を設定する場合に、確定表示時間を2種から選択する構成としたが、これに限定されるものではない。確定表示時間を例えば短い方(0.2sec)に統一することも可能である。確定表示時間が短くなった分を開閉実行モードのオープニング等によって充当する構成とするとよい。
【0461】
(19)上記第1の実施の形態では、電動役物86が案内状態から非案内状態に切り替わるタイミングと可変入賞装置82が閉状態から開状態に切り替わるタイミングとが一致する場合について例示した。実際には案内通路部330(「案内通路」に相当)を通過する遊技球の通過期間にはわずかながらばらつきが生じ得る。上記実施の形態においてはこのようなばらつきが発生した場合であっても、電動役物86が案内状態から非案内状態に切り替わる前に可変入賞装置82が閉状態から開状態に切り替わるように、案内通路部330の通過時間や右作動口用表示部DRにおける変動表示時間及び確定表示時間を設定した。
【0462】
但し、電動役物86の案内状態から非案内状態への切り替えに伴って当該電動役物86を構成する可動板311から落下した遊技球が、可変入賞装置82(大入賞口353)に入賞することができる構成であれば足りる。可動板311と大入賞口353(シャッタ354)との間にはある程度の隙間がある点に配慮すれば、可動板311から離れた遊技球がこの隙間を通過して大入賞口353に至るまでにはある程度のタイムラグが存在する。このような事情に配慮して、電動役物86が案内状態から非案内状態に切り替わるタイミングから僅かに遅れて可変入賞装置82が閉状態から開状態に切り替わる構成とすることも可能である。なお、図41(b)に示すタイミングチャートにおいては、上記実施の形態に示した可変入賞装置82の開閉態様を1点鎖線、本変形例に示す開閉態様を2点鎖線によって例示している。
【0463】
(20)上記各実施の形態では、通常大当たり結果となることにより抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行する構成としたが、通常大当たり結果への移行契機についてはこれに限定されるものではない。例えば、高確率モード中に実行された遊技回数が予め設定された回数となった場合に低確率モードへ移行する構成とすることも可能である。また、高確率モードからの転落抽選を大当たり等の当否抽選とは別に実行する構成とすることも可能である。
【0464】
(21)上記各実施の形態では、右作動口84aに係る保留情報に基づいて遊技回が進行している最中に下作動口83aに係る保留情報に基づく遊技回が終了する場合であって、開閉実行モードへの移行に対応する結果(大当たり結果又は特別外れ結果)となった場合には、右作動口用表示部DRにて通常外れ結果に対応する絵柄を停止表示(確定表示)させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、仮の停止絵柄として通常外れ結果を停止する構成、すなわち可変表示を一時中断する構成とし、開閉実行モード終了後に中断された可変表示を再開させる構成とすることも可能である。
【0465】
(22)上記第2及び第3の実施の形態では、第1分岐通路513(詳しくは第1出口515)と第2分岐通路514(詳しくは第2出口516)とを遊技機正面視にて横並びとなるように配設したが、これを変更し、第1出口515と第2出口516とが前後に並ぶように配設してもよい。これにより、「通過部」を構成する振分機構510を通過した遊技球が表側遊技領域FE(「第1遊技領域」に相当)及び裏側遊技領域RE(「第2遊技領域」に相当)の何れに流入したかを分かりづらくすることができ、振分機構510を通過した後の遊技球の挙動の予測を難しくすることができる。これは、遊技球の動きの意外性を強化して当該動きに対する注目度を向上させる上で好ましい構成である。
【0466】
(23)上記第2及び第3の実施の形態に示した可動板541については、遊技盤80aAの厚さ方向にスライド移動する構成としたが、可動板541の動作態様については任意に変更してもよい。例えば、可動板541を回動式とする場合には、可動板541にて裏側遊技領域REにおける上流側の端部を回動基端部として回動させることにより、案内状態/非案内状態の切り替えを行う構成としてもよい。
【0467】
(24)上記第2及び第3の実施の形態では、表側遊技領域FE(「第1遊技領域」に相当)に遊技釘93a群を用いて形成された第1流下経路FL1の途中位置と前後に重なるようにして「第2入球部」としての大入賞口528を配設したが、これに限定されるものではない。少なくとも表側遊技領域FE(詳しくは第1流下経路FL1又は第2流下経路FL2)と前後に重なる位置に配置されていれば、表側遊技領域FEを流下する遊技球が大入賞口528へ入球するかのように見せる視覚効果の発揮に貢献できる。
【0468】
なお、裏側遊技領域REに形成された第2案内経路RL2に沿うようにして表側遊技領域FEに第1流下経路FL1を形成することにより、第2案内経路RL2を移動する遊技球と第1流下経路FL1を移動する遊技球とを見分けづらくしたが、上記視覚効果を担保することができるのであれば、必ずしも前後の経路を併設する必要はない。
【0469】
(25)上記第2及び第3の実施の形態では、「第1案内通路」としての第2分岐通路514を経て裏側遊技領域REに案内された遊技球のうち「第2入球部」としての大入賞口528に入球しなかったものについては、「第2案内通路」としての連絡通路525を経て表側遊技領域FEに返却される構成としたが、これに限定されるものではない。一旦裏側遊技領域REに案内された遊技球のうち大入賞口528に入球しなかったものについてはそのまま遊技領域PEから排出される構成としてもよい。
【0470】
また、連絡通路525の出口部分527を表側遊技領域FEにて一般入賞口81よりも上流側となる位置に配設することにより、当該出口部分527から表側遊技領域FEに復帰した遊技球についても一般入賞口81への入球の余地が残る構成としたが、これに限定されるものではない。表側遊技領域FEに設けられた何れかの入球部への入球の余地が残るのであれば足り、必ずしも一般入賞口81の上流側に出口部分527を配設する必要はない。
【0471】
(26)上記第2及び第3の実施の形態では、「第1入球部」としての一般入賞口81への入球に基づいて遊技者に付与される特典(10個の遊技球の払い出し)よりも「第2入球部」としての大入賞口528への入球に基づいて遊技者に付与される特典(15個の遊技球の払い出し)の方が遊技者にとって有利となるように構成したが、これに限定されるものではない。一般入賞口81への入球に基づいて遊技者に付与される特典と大入賞口528への入球に基づいて遊技者に付与される特典とを揃える構成としてもよいし、大入賞口528への入球に基づいて遊技者に付与される特典の方が一般入賞口81への入球に基づいて遊技者に付与される特典よりも遊技者にとって有利となる構成としてもよい。
【0472】
(27)表側遊技領域FEにおける第1流下経路FL1を経て一般入賞口81へ向かう遊技球と、裏側遊技領域REにおける第1案内経路RL1を経て一般入賞口81へ向かう遊技球との合流地点に以下の工夫を施してもよい。すなわち、2つの遊技球が同時又は僅かな時間差で合流地点MPに到達した場合には、先に到達した遊技球によって後に到達する遊技球の一般入賞口81への移動がアシスト(補助)される構成とすることも可能である。
【0473】
具体的には、図42(a)の概略図に示すように、上記合流地点MPを挟んで連絡通路525の出口部分527と対図する位置であって第1流下経路FL1の底部を形成している部分には、遊技釘93b群によって流入部551が形成されている。流入部551は入口部分の直後にて折れ曲がっており、流入部551に入った遊技球は流入直後に急速に減勢されることとなる。例えば表側遊技領域FEの第1流下経路FL1を経て合流地点MPに到達した遊技球B5が流入部551に入ったタイミングにて裏側遊技領域REの第1案内経路RL1→連絡通路525を経て合流地点MPに到達した遊技球B6は、流入部551に嵌っている遊技球B5に対して右斜め上方から当たることにより、一般入賞口81へ向けた移動が促されることとなる。これにより、先に合流地点MPに到達した遊技球B5の存在によって一般入賞口81への入球確率が上昇することとなる。
【0474】
なお、仮に裏側遊技領域REの第1案内経路RL1→連絡通路525を経て合流地点MPに到達した遊技球B6に僅かに遅れて遊技球B5が合流地点MPに到達した場合には、遊技球B5によって遊技球B6が一般入賞口81へと弾かれることとなり、当該一般入賞口81への入賞確率が衝突非発生時と比較して高くなる。
【0475】
特に上記第2及び第3の実施の形態に示した構成においては、先行する遊技球が裏側遊技領域REに案内された場合に、表側遊技領域FEから裏側遊技領域REに移るのに要する期間が遊技球の発射周期と同等となるように構成されている。このため、場合によっては先行する遊技球に対して後続の遊技球が追い付きやすくなる(詳しくは僅かに追い越しやすくなる)。これにより、上記合流地点でのアシスト機能が発揮されやすい環境が構築されている。つまり、裏側遊技領域RE及び表側遊技領域FEを併用することで、上記合流地点でのアシスト機能が発揮される機会を意図的に多くすることができる。
【0476】
(28)上記第3の実施の形態では、1の可動板341Bを用いて表側遊技領域FEの流下経路の切り替えと裏側遊技領域REの流下経路の切り替えとを行う構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、表側遊技領域FEにおける流下経路を切り替えるための可動体と、裏側遊技領域REにおける流下領域を切り替えるための可動体とをリンク機構等を用いて連結し、両可動体を連動させることで、切替タイミングを同期させる構成とすることも可能である。
【0477】
(29)上記第2及び第3の実施の形態に示した裏側遊技領域RE(「第2遊技領域」に相当)についても、表側遊技領域FE(「第1遊技領域」に相当)に配設された遊技釘93や風車94に相当する振分手段を配設することも可能である。
【0478】
具体的には、図42(b)の概略図に示すように、ハウジング520のベース部521から遊技機前方に起立する複数の突起535(「第2振分部」に相当)を設け、この突起535に遊技球が当たった際に、流下方向が変化する構成とすればよい。この場合、第2分岐通路514の第2出口516の横幅が遊技球の直径寸法よりも大きくなっているため、遊技球の落下位置に若干のばらつきが生じる。このばらつきと上記突起535との関係性により遊技球の動きを多様化することは、裏側遊技領域REにおける遊技球の動きが単調になることを抑制する上で有利である。また、突起535については遊技盤を通じて視認可能となっている。このため、実際には表側遊技領域FEを流下する遊技球に突起535の影響が及びはしないものの、あたかも当該突起535が表側遊技領域FEを流下する遊技球の動きにも影響を与えるかのように見せることができる。これは、遊技球の動きの意外性を高める上で有利な構成である。
【0479】
なお、上記変形例においてはベース部521に突起535が配設されている場合について例示したが、これに限定されるものではない。突起535に相当する構成を遊技盤80aに配設することも可能である。
【0480】
(30)上記第2及び第3の実施の形態では、遊技盤80aAの背後に大入賞口528(「第2入球部」に相当)を配設したが、これに限定されるものではない。遊技盤80aAの背後に、一般入賞口を配設したり作動入球部を配設したりすることも可能である。また、裏側遊技領域REに配設される「第2入球部」の数及び種類については複数であってもよい。
【0481】
なお、大入賞口528については、可動板541が案内状態/非案内状態の何れの状態となっている場合であっても当該大入賞口528に到達した遊技球の流入が許容される常時開放タイプとしたが、これに限定されるものではない。可動板541の動作に伴って大入賞口528が開閉される構成とすることも可能である。
【0482】
(31)上記第2及び第3の実施の形態では遊技盤80aAを無色透明な合成樹脂材料によって形成したが、少なくとも裏側遊技領域REを流下する遊技球や大入賞口528が視認可能となっているのであれば足り、遊技盤80aAを有色透明な合成樹脂材料や無色不透明な合成樹脂材料によって形成することを否定するものではない。なお、上述した視認性が担保されるのであれば、遊技盤80aAについては合成樹脂製である必要はなく、例えばガラス製とすることも可能である。
【0483】
(32)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
【0484】
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
【0485】
更には、取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
【0486】
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0487】
以下の特徴群は、「パチンコ機等の遊技機には、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技者による発射操作に基づいて当該遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射手段とを備えているものがある。遊技球発射手段から発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部へ入球することにより、所定数の遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「上述したタイプの遊技機においては、遊技への注目度を向上させる上で、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
【0488】
<特徴A群>
特徴A1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能に形成された始動入球部(右作動入球部84の右作動口84a)と、
前記始動入球部への入球に基づいて、通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行判定を行う移行判定手段(主制御装置162のMPU402)と、
前記遊技盤の前面から突出する突出位置及び当該突出位置よりも突出が抑えられた退避位置にスライド移動可能な可動体(可動板311)と、
所定の駆動条件(例えばスルーゲート85の通過に係るサポート抽選に当選)が成立した場合に、前記可動体を前記退避位置から前記突出位置に移動させる駆動手段(電動役物駆動部321)と
を備え、
前記可動体は、前記突出位置に配置されている状態では当該可動体上を前記スライド移動の方向と交差する方向に遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記可動体が前記退避位置から前記突出位置に移動することにより、当該可動体によって前記始動入球部へ遊技球を案内する案内通路(案内通路部330)が形成されることを特徴とする遊技機。
【0489】
特徴A1によれば、可動体が待機位置から突出位置へ移動することにより、当該可動体上を例えば遊技盤の前面に沿う方向に遊技球が転動可能となる。これにより、遊技領域に始動入球部へ向けた案内通路が形成され、当該案内通路を通じた始動入球部への入球が許容されることとなる。所定の動作条件の成立によって始動入球部へ続く案内通路が遊技領域に現出する構成とすることにより、始動入球部へ向けた遊技球の動きを好適に変化させることができる。状況に応じて遊技領域内に通路が現出する構成とすることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。
【0490】
上述した遊技領域が形成されているタイプの遊技機においては、遊技球の動き(特に特別遊技状態への移行契機となる始動入球部へ向けた遊技球の動き)を目で追うことが楽しみの1つとなる。そこで、始動入球部へ向う遊技球が、遊技盤の前面に沿う方向へ移動して当該始動入球部へ入球する構成とすることにより、上述した遊技本来の興趣の向上に寄与できる。
【0491】
なお、遊技球の案内方向と可動体のスライド方向とを交差させることは、始動入球部への案内/非案内の切り替えを行う際の応答性を向上する上で好ましい。
【0492】
特徴A2.前記遊技領域にて前記始動入球部よりも上流側となる位置に配設され、当該遊技領域を流下する遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート85)を備え、
前記駆動手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記可動体を前記退避位置から前記突出位置に移動させるように構成されており、
前記可動体が前記突出位置に配置されることにより、前記通過部を通過して前記可動体の動作契機となった遊技球が前記案内通路を通じて前記始動入球部へ案内されることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
【0493】
特徴A2によれば、通過部を遊技球が通過したことに基づいて可動体が退避位置から突出位置に移動することで始動入球部に繋がる案内通路が形成される。そして、可動体の移動契機となった遊技球がそのまま始動入球部へと案内される。このような構成とすることにより、遊技進行の円滑化に貢献できる。
【0494】
また、持ち球が十分に確保できていない状態にて遊技球が発射された場合には、先の遊技球が通過部を通過して始動入球部への案内が行われるようになったにも関わらず球切れになる可能性がある。これでは、可動体による案内機能の恩恵を享受できず、可動体の突出位置への移動が無駄に終わると懸念される。可動体が突出位置に配置されたにも関わらずそれを見送るしかできないとなれば、当該事象は遊技者の遊技意欲を減退させる要因になりかねない。この点、本特徴に示す構成によれば、通過部を通過して可動体の動作契機となった遊技球自体が可動体によって始動入球部へ案内されるため、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
【0495】
特徴A3.前記通過部と前記始動入球部とに跨るようにして設けられた球通路(連絡通路301)を備え、
前記案内通路は、前記可動体が前記突出位置に配置された状態にて前記球通路の一部を形成するように構成されており、
前記駆動手段は、前記可動体を前記突出位置に移動させる契機となった遊技球が前記球通路にて前記案内通路が形成される部分に到達する前に、前記可動体を前記退避位置から前記突出位置に移動させる手段を有していることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
【0496】
特徴A4によれば、通過部を通過して可動体の動作契機となった遊技球(該当遊技球)は、可動体が突出位置に配置されて案内通路が形成された後のタイミングにて当該案内通路に到達する。このため、該当遊技球が可動体による案内の恩恵を受けることなく球通路から流出することを抑制できる。これにより、特徴A2に示した持ち球に係る制約を抑えつつ遊技を進めることができる。
【0497】
特徴A4.前記通過部と前記始動入球部とに跨るようにして設けられた球通路(連絡通路301)を備え、
前記案内通路は、前記可動体が前記突出位置に配置された状態にて前記球通路の一部を形成するように構成されており、
前記球通路は、前記通過部を通過した遊技球が前記球通路にて前記案内通路が形成される部分に至るのに要する通過期間が、前記通過部の通過を契機として前記可動体を前記突出位置に移動させるまでに要する所要期間よりも長くなるように設定されていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
【0498】
特徴A5によれば、通過部を通過して可動体の動作契機となった遊技球(該当遊技球)は、可動体が突出位置に配置されて案内通路が形成された後のタイミングにて当該案内通路に到達する。これにより、特徴A2や特徴A3に示した効果を簡易な構成によって発揮させることができる。
【0499】
特徴A5.前記遊技領域にて前記始動入球部よりも上流側となる位置に配設され、当該遊技領域を流下する遊技球が通過可能な通過部(スルーゲート85)と、
前記通過部と前記始動入球部とに跨るようにして設けられた球通路(連絡通路301)と
を備え、
前記駆動手段は、前記通過部を遊技球が通過したことに基づいて前記可動体を前記退避位置から前記突出位置に移動させるように構成されており、
前記球通路にて前記通過部と前記始動入球部との間となる部分には、当該球通路からの遊技球の流出を許容する開放部(開放部308)が形成されており、
前記可動体は、前記突出位置に配置されている状態にて前記球通路の一部を形成することで前記開放部からの遊技球の流出を規制するように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
【0500】
特徴A5によれば、通過部を通過した遊技球は球通路を経て始動入球部へと流下する。ここで、可動体が退避位置に配置されている場合には、開放部に至った遊技球が当該開放部を通じて球通路から流出する。これに対して、可動体が突出位置に配置されている場合には、開放部からの遊技球の流出が規制され、球通路が補完されることで遊技球が始動入球部へと案内される。このように通過部と始動入球部とを直通させることにより、通過部を通過した遊技球が開放部や始動入球部に至るタイミングを絞り込むことができ、遊技球の動きと可動体の動きとに関連性を付与しやすくなる。
【0501】
特徴A6.前記開放部は、前記通過部及び前記始動入球部のうち前記始動入球部寄りとなる位置に配されていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
【0502】
特徴A5との組み合わせによれば、通過部を通過して可動体の動作契機となった遊技球(該当遊技球)が開放部に至るまでの時間を規定しやすくなる。そして、開放部を通過部及び始動入球部のうち後者寄りとなる位置に配することにより、動作条件の成立〜可動体の突出位置への移動に要する期間が過度に圧迫されることを抑制して、遊技球の動きに可動体の動きが遅れるといった不都合の発生を好適に回避できる。
【0503】
特徴A7.前記球通路において前記案内通路が形成される部分には、前記始動入球部へ向けて移動する遊技球を減勢させる減勢部(突条部306a,307a)が設けられていることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
【0504】
遊技球が可動体上を転動することにより始動入球部へ案内される構成においては、可動体が退避位置に配置されている状態であっても、遊技球が始動入球部へ向けて移動する可能性を否定できない。例えば案内通路を長くすればそのような入球の発生を抑制することができるものの、始動入球部や球通路に係る構成が大型化し、配置に係る制約が強くなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、球通路にて案内通路が形成される部分にて遊技球が減勢されるため、案内されるべき状況でない場合に遊技球が始動入球部へ入球することを好適に抑制することができる。これにより、可動体が突出位置に配置されていない状況下での入球発生の回避精度を向上しつつ、それに起因した案内通路等の大型化を抑制できる。
【0505】
特徴A8.遊技者による発射操作に基づいて所定の発射周期で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記可動体及び前記開放部は、前記案内通路における遊技球の案内方向での全長が遊技球の直径寸法の2倍よりも長くなるように形成されており、
前記可動体は、前記突出位置に配置され先行する遊技球を前記始動入球部に案内している過程で後続の遊技球が当該可動体に載るように形成されていることを特徴とする特徴A5乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
【0506】
特徴A8によれば、可動体上に複数の遊技球が載ることが許容される。この状態にて可動体が退避位置に移動することにより、複数の遊技球が案内通路からまとめて排出される。これにより、従来にはない斬新な遊技球の振り分け態様の実現に貢献できる。
【0507】
また、特徴A7との組み合わせにおいては特に、可動体の全長を無暗に長くしなくても、遊技球の間隔の疎密を変化させることにより、可動体上に複数の遊技球を位置させる構成を好適に実現できる。
【0508】
特徴A9.遊技者による発射操作に基づいて所定の発射周期で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記可動体が前記突出位置から前記退避位置に復帰した後に再び前記突出位置へ復帰する場合の最短期間は、前記発射周期と同じ長さの期間又は当該発射周期よりも短い期間となるように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
【0509】
特徴A9によれば、遊技球の発射が継続されている状況下にて可動体が退避位置/突出位置への移動を繰り返す場合に、遊技球の到達に合せて可動体が突出位置に復帰し得る。このため、可動体を素通りして球通路から遊技球が流出することを抑制し、始動入球部へ向けた流下経路からの遊技球の流出態様を主として可動体からの落下とすることができる。これにより、可動体の動きと遊技球の動きとの関連性を好適に強化できる。
【0510】
特徴A10.前記可動体が前記突出位置に維持される期間は、遊技球が前記案内通路を通過するのに要する第1所要期間よりも長く且つ当該第1所要期間及び遊技球の発射周期の和よりも短くなるように設定されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
【0511】
特徴A10によれば、案内機能が過剰に作用して、始動入球部への入球が過度に発生することを抑制できる。また、始動入球部へ入球した遊技球に後続の遊技球を球通路から排出することができるため、入球させるべきは入球させて入球させるべきでないものは入球させず遊技球の流下先を変更する際の応答性を好適に向上させることができる。
【0512】
特徴A9との組み合わせにおいては特に、可動体の退避位置への移動が遊技球を排出させるための動きであるようにできる。つまり、遊技球が開放部に至る前に可動体を経由することにより、遊技球の動きと可動体の動きとの関連性を一層好適に強化できる。
【0513】
特徴A11.遊技者による発射操作に基づいて所定の発射周期で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて情報取得処理を実行する機能)と
を備え、
前記移行判定手段は、前記特別情報取得手段によって取得されて特別情報(保留情報)が前記特別遊技状態への移行に対応しているか否かを判定するように構成されており、
絵柄を可変表示する絵柄表示手段(主表示部Dの作動口用表示部DR)と、
前記移行判定手段による判定結果に応じて絵柄を可変表示させ且つ当該判定結果に対応する絵柄を確定表示させる遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて遊技回制御処理を実行する機能)と、
前記特別遊技状態に移行することにより、第1状態から当該第1状態よりも遊技球の入球が容易な第2状態に切り替わる可変入球部(可変入賞装置82)と
を備え、
前記始動入球部への入球に基づいて前記移行判定手段により前記特別遊技状態への移行判定を行う遊技状態として第1通常遊技状態(低確遊技状態)及び当該第1通常遊技状態よりも前記特別遊技状態への移行に対応する結果となりやすい第2通常遊技状態(高確遊技状態)を有し、
前記遊技回制御手段は、前記第1通常遊技状態にて前記絵柄の可変表示が開始されてから確定表示が行われるまでの期間が前記発射周期よりも長く且つ前記第2通常遊技状態にて前記絵柄の可変表示が開始されてから確定表示が行われるまでの期間が前記発射周期よりも短くなるように設定する手段を有していることを特徴とする特徴A1乃至特徴A10のいずれか1つに記載の遊技機。
【0514】
特徴A11によれば、第1通常遊技状態においては第2通常遊技状態と比べて特別遊技状態に移行しにくい(可変入球部が第2状態になりにくい)。この第1通常遊技状態では可変表示〜確定表示までの期間が遊技球の発射周期よりも長くなるように設定されている。これに対して、第2通常遊技状態においては特別遊技状態に移行しやすい(可変入球部が第2状態になりやすい)。そして、この第2通常遊技状態では可変表示〜確定表示までの期間が遊技球の発射周期よりも短くなるように設定されている。このため、特別遊技状態への移行契機となった遊技球に後続する遊技球が可変入球部へ入球しやすい。
【0515】
このような構成とすることにより、始動入球部への入球→特別遊技状態への移行→可変入球部の第2状態への切り替え→可変入球部への入球の一連の流れを円滑且つ迅速に遂行することができる。これにより、第2通常遊技状態における遊技進行が間延びすることを抑制し、スピーディーな展開によって遊技への注目度の向上に貢献することができる。
【0516】
なお、例えば「前記発射周期と前記始動入球部への入球を契機として前記可変入球部が第1状態となるまでの期間と前記発射周期とが同じ又は発射周期よりも短い期間」となるように構成するとよい。
【0517】
特徴A12.前記可動体を当該可動体が前記突出位置に移動する契機となった遊技球を前記始動入球部へ案内するようにして前記突出位置に移動させ、前記突出位置に位置する前記可動体を前記契機となった遊技球に後続の遊技球の前記始動入球部への到達が規制されるようにして前記退避位置に復帰させる手段を備えていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
【0518】
特別遊技状態への移行契機となった遊技球に後続の遊技球については始動入球部へ向けた流下経路から外れて可変入球部に向かう。このようにして、後続の遊技球の可変入球部への入球を促すことにより、特徴A11に示した効果を好適に発揮させることができる。
【0519】
特徴A13.前記可変入球部が前記第2状態に維持される期間(例えば1.2sec)は、前記遊技球発射手段により発射された遊技球が前記可変入球部に到達するのに要する期間(およそ3sec)よりも短くなるように設定する設定手段を備えていることを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
【0520】
特徴A13によれば、可変入球部が第2状態に切り替わったことを目視で確認してから遊技球の発射操作をおこなっても間に合わない。つまり、特別遊技状態への移行に係る恩恵を享受するには遊技球を連続して発射しておく必要がある。このようにして発射された遊技球が無駄球となってしまっては遊技者の遊技意欲を低下させる要因になる。この点、特徴A11等との組み合わせによれば、特別遊技状態への移行契機となった遊技球に後続の遊技球が可変入球部へ入球し得る構成とすることにより、上述した無駄球の発生を好適に抑制できる。以上の理由から、遊技者の利益を担保しつつ遊技進行の迅速化に貢献することができる。これは、遊技機の稼働率の向上を図る上でも有利である。
【0521】
特徴A14.前記可変入球部への入球に基づいて遊技球を払い出す払出手段(払出装置224)を備え、
前記特別遊技状態として、第1特別遊技状態(大当たり結果対応の開閉実行モード)と当該第1特別遊技状態よりも前記可変入球部が前記第2状態に維持される期間が短い第2特別遊技状態(特別外れ結果対応の開閉実行モード)とが設けられており、
前記遊技回制御手段は、
前記第2通常遊技状態となっている状況下にて前記第1特別遊技状態に移行する場合に、前記第2通常遊技状態にて前記絵柄の可変表示が開始されてから確定表示が行われるまでの期間を前記発射周期よりも長くなるように設定する手段と、
前記第2通常遊技状態となっている状況下にて前記第2特別遊技状態に移行する場合に、前記第2通常遊技状態にて前記絵柄の可変表示が開始されてから確定表示が行われるまでの期間を前記発射周期よりも短くなるように設定する手段と
を有していることを特徴とする特徴A11乃至特徴A13のいずれか1つに記載の遊技機。
【0522】
本特徴に示す構成によれば、特別遊技状態に移行しやすい第2通常遊技状態では、払い出される遊技球の数が比較的少なくなるように設定された第2特別遊技状態となる場合に、絵柄の可変表示期間が発射周期よりも短くなるように設定される。これにより、始動入球部への入球→移行結果に対応する絵柄の確定表示→第2特別遊技状態への移行→可変入球部の動作の流れ(状態移行の流れ)を迅速にすることができる。これにより遊技進行が間延びすることが抑制される。これに対して、払い出される遊技球の数が比較的多い第1特別遊技状態となる場合には、ある程度の間を確保することにより状態移行の流れを落ち着かせることができる。これにより、第2特別遊技状態への移行を楽しむ間(例えば優越感に浸る間)が確保される。以上の理由から、出球及び遊技の流れのメリハリを強化して、遊技の単調化抑制に貢献し得る。
【0523】
特徴A15.前記可変入球部は、前記可動体の下方に位置し、
前記遊技領域にて前記可変入球部及び前記可動体の間となる領域は、前記可動体から前記可変入球部への遊技球の落下を妨げる遊技部品の非配置領域となっていることを特徴とする特徴A11乃至特徴A14のいずれか1つに記載の遊技機。
【0524】
特徴A15によれば、可動体による始動入球部への案内対象から外れた遊技球については、当該可動体が突出位置から退避位置に復帰することにより、可変入球部に向けて落下することとなる。つまり、可動体が始動入球部よりも遊技者に有利な可変入球部へ遊技球を案内する案内手段として機能することとなる。始動入球部へ案内されなかった遊技球をそのまま可変入球部へ流入させる構成とすれば、案内対象から外れた遊技球の存在価値の低下を好適に抑えることができる。
【0525】
また、本特徴に示す構成を特徴A14等に適用することにより、可変入球部への入球を担保しつつ第2通常遊技状態→第2特別遊技状態→通常遊技状態の切り替え迅速化できる。
【0526】
<特徴B群>
特徴B1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能に形成された始動入球部(右作動入球部84の右作動口84a)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて特別情報(例えば保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段によって取得された特別情報が通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果が前記特別遊技状態への移行に対応する移行結果となったことに基づいて、遊技状態を前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
第1状態(閉状態)及び当該第1状態よりも入球が容易な第2状態(開状態)に切り替え可能な可変入球部(可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態に移行した場合に、前記可変入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて開閉処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替え可能な可動体(可動板311)と、
所定の駆動条件が成立した場合に、前記可動体を前記非案内状態から前記案内状態に切り替え、所定の期間(例えば2.4sec)に亘って当該可動体を前記案内状態に維持するように構成された制御手段(主制御装置162のMPU402にてサポート処理を実行する機能)と
を備え、
前記可動体は、少なくとも前記案内状態となっている場合には、当該可動体上を遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記可動体が前記案内状態から前記非案内状態に切り替わることにより、当該可動体によって前記始動入球部に向けて案内されている遊技球が前記可変入球部へ移動するように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0527】
特徴B1によれば、遊技領域を流下する遊技球が始動入球部へ入球し、当該入球に基づいて取得された特別情報が移行結果である場合に、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては可変入球部を第2状態に切り替えることにより、当該可変入球部への入球が許容される。
【0528】
始動入球部への入球の可否については可動体に依存しており、可動体が案内状態となっている状況下においては当該可動体上を転動することにより遊技球が始動入球部へと流入する。ここで、案内中に可動体が非案内状態に切り替わると、始動入球部への入球が回避される。但し、始動入球部への入球が回避された遊技球は可動体から離れることで当該始動入球部の下方に配設された可変入球部へ向けて移動(落下)する。このように、敢えて案内中の遊技球を可動体から転落させてその先に配置された可変入球部への入球を促すことにより、遊技球の動きと可動体及び可変入球部の動きとの関係性を強化できる。このようにして連動性を付与することにより、遊技球の動き等への注目度の向上に貢献できる。また、可動体から転落することで始動入球部への入球が回避された遊技球がそのまま可変入球部に向かう構成とすることで遊技球のアクションが単調になることを抑制し、遊技への注目度の向上に貢献できる。
【0529】
特徴B2.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能に形成された始動入球部(右作動入球部84の右作動口84a)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて特別情報(例えば保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段によって取得された特別情報が通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果が前記特別遊技状態への移行に対応する移行結果となったことに基づいて、遊技状態を前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記始動入球部の下方に位置するようにして当該始動入球部と並設され、第1状態(閉状態)及び当該第1状態よりも入球が容易な第2状態(開状態)に切り替え可能な可変入球部(可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態に移行した場合に、前記可変入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて開閉処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球を案内する案内状態及び前記案内を行わない非案内状態に切り替え可能な可動体(可動板311)と、
所定の駆動条件が成立した場合に、前記可動体を前記非案内状態から前記案内状態に切り替え、所定の期間に亘って当該可動体を前記案内状態に維持するように構成された制御手段(主制御装置162のMPU402にてサポート処理を実行する機能)と
を備え、
前記可動体は、少なくとも前記案内状態となっている場合には、当該可動体上を遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記可動体が前記案内状態から前記非案内状態に切り替わることにより、案内中の遊技球が前記可変入球部へ向けて落下するように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0530】
特徴B2によれば、遊技領域を流下する遊技球が始動入球部へ入球し、当該入球に基づいて取得された特別情報が移行結果である場合に、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては可変入球部を第2状態に切り替えることにより、当該可変入球部への入球が許容される。
【0531】
始動入球部への入球の可否については可動体に依存しており、可動体が案内状態となっている状況下においては当該可動体上を転動することにより遊技球が始動入球部へと流入する。ここで、案内中に可動体が非案内状態に切り替わると、始動入球部への入球が回避される。但し、始動入球部への入球が回避された遊技球は可動体から離れることで当該始動入球部の下方に位置するようにして当該始動入球部に並設された可変入球部へ向けて移動(落下)する。このように、敢えて案内中の遊技球を可動体から落してその先に配置された可変入球部への入球を促すことにより、遊技球の動きと可動体及び可変入球部の動きとの関係性を強化できる。このようにして連動性を付与することにより、遊技球の動き等への注目度の向上に貢献できる。
【0532】
また、可変入球部と始動入球部及び可動体との位置関係を工夫することにより、入球に係る構成の占有領域の拡がりを抑え、配置に係る制約を軽減することができる。これにより、遊技領域に配設された他の遊技部品との共存を好適に実現できる。
【0533】
特徴B3.前記可動体により前記始動入球部に案内された遊技球が当該始動入球部に入球したことに基づいて前記可変入球部が前記第2状態に切り替わる場合には、当該第2状態への切り替え契機となった遊技球に後続の遊技球であって前記可動体上に位置している遊技球が当該可動体の前記非案内状態への切り替えにより前記可変入球部へ流入するように構成されていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
【0534】
特徴B3によれば、通常遊技状態から特別遊技状態に移行する場合には、可動体が非案内状態に切り替わることにより当該可動体上(案内中)の遊技球が可動体から転落する。可動体から転落した遊技球がそのまま可変入球部へと流入することにより、特別遊技状態への移行に伴った無駄球の発生を抑えることができる。つまり、可動体が可変入球部へ遊技球を流入させる前の一時貯留手段として機能することとなる。係る構成によれば、特別遊技状態への移行時であっても遊技球の発射操作を継続するように促すことができ、遊技の円滑且つ迅速な進行に貢献できる。
【0535】
なお、本特徴に示す構成を「前記可動体により前記始動入球部に案内された遊技球が当該始動入球部に入球したことに基づいて前記可変入球部が前記第2状態に切り替わる場合の切替タイミングは、前記非案内状態への切り替えにより前記可動体から転落した遊技球が前記可変入球部に到達する前のタイミングとなるように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。」又は「前記始動入球部への入球に基づいて前記特別遊技状態へ移行する場合には、前記可動体の前記非案内状態に切り替わりに合わせて前記可変入球部が前記第2状態となるように、又は非案内状態への切り替わりに先行して前記可変入球部が前記第2状態となるように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。」とすることも可能である。
【0536】
特徴B4.前記可動体は、前記案内状態となっている状況下においては当該可動体上に複数の遊技球が載ることを許容するように形成されており、
前記可動体が前記非案内状態となることでそれら複数の遊技球が当該可動体からまとめて転落するように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B3のいずれか1つに記載の遊技機。
【0537】
特徴B4によれば、複数の遊技球が可動体上に載っている状況下にて可動体が案内状態から非案内状態に切り替わることにより、それら複数の遊技球がまとめて(同時に)可変入球部へ流入する。このように、複数の遊技球をまとめて流入させる構成とすることにより、可変入球部への入球態様を今までにはない斬新なものとすることができる。このような見た目のインパクトを強くすることには、遊技者の注目度を向上させる上で有利な効果を奏するという技術的意義がある。
【0538】
また、例えば可変入球部の第1状態への復帰条件として期間条件が設定されている場合には、特別遊技状態への移行による恩恵を十分に享受できずに当該特別遊技状態が終了してしまう可能性を否定できない。このような事象が発生することは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この種の不都合は、遊技の間延びを抑えること等を目的として、第2状態となっている期間を短縮しようとした場合に顕著になる。この点、本特徴に示す構成によれば、可動体から転落した複数の遊技球がまとめて可変入球部に流入することにより、ある程度の入球数を担保することができる。これにより、上記不都合の発生を抑制することができ、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
【0539】
特に特徴B3との組み合わせにおいては、特別遊技状態移行直後にまとまった入球を発生させることにより、特典の取りこぼしが発生することを抑制できる。また、遊技球の発射を継続していれば、当該サポート機能を享受できるため、遊技球の発射操作の持続を促し、遊技進行の迅速化に貢献できる。
【0540】
なお、例えば「前記可変入球部は、横幅が前記可動体の横幅よりも長くなるように形成されている」構成とすることにより、可動体から転落した遊技球が可変入球部へ一気に流入する機能を好適に発揮させることができる。
【0541】
特徴B5.前記可動体の上面は、前記可変入球部の入口部分(大入賞口353)と平行となるように配置されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
【0542】
特徴B4に示すように落下の開始タイミングを揃えたとしても、流入のタイミングが相違してしまっては遅れた遊技球の可変入球部への入球が不可になり得る。これでは、可変入球部への入球態様を斬新にしたことによる注目度向上効果等が上手く発揮されなくなると懸念される。そこで、可動体の上面と可変入球部の入口部分とを並行として間隔を一定とすることにより、何れの位置から落下した遊技球についても可変入球部(入口部分)への到達タイミングのばらつきを抑えることができる。これにより、可動体から転落した遊技球をまとめて可変入球部へ流入させることが可能となり、上述したように一部の遊技球について流入が拒否されるといった事象が発生することを好適に抑制できる。
【0543】
特徴B6.前記可動体は、前記可変入球部との並設方向と交差する方向に移動することにより前記案内状態から前記非案内状態に切り替わるように構成されていることを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
【0544】
可動体を可変入球部との並設方向(例えば案内方向)と交差する方向に移動させることにより、簡易な構成によって複数の遊技球の落下タイミングを揃えることができる。
【0545】
なお、本特徴に示す構成を「前記可動体は、前記遊技盤の前面から突出する突出位置及び当該突出位置よりも突出が抑えられた退避位置にスライド移動可能に保持されており、前記突出位置に配されることで前記案内状態となり、前記退避位置に配されることで前記非案内状態となるように構成されており、当該可動体上に位置する遊技球が前記始動入球部に向けて並んだ状態で移動するように構成されていることを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。」とすることも可能である。
【0546】
特徴B7.前記可動体は、前記始動入球部と横並びとなるようにして配置され、当該可動体の上面が前記始動入球部に向けて下り傾斜となるように形成されており、
前記可動体上に位置する遊技球が前記始動入球部に向けて並んだ状態で移動するように構成されていることを特徴とする特徴B4乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
【0547】
例えば可動体上の遊技球が前後に並んでいる場合には、複数の遊技球のうち奥側に位置するものについては手前側の遊技球が邪魔になって見づらくなる。これでは、複数の遊技球をまとめて可変入球部に流入させる場合であってもその様子を遊技者が目視で確認することが困難になる。この点、本特徴に示す構成によれば、複数の遊技球の同時落下の様子を確認しやすくなり、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0548】
特徴B8.前記可変入球部は、横長状をなしており、前記可動体による前記始動入球部への案内方向における下流側の端部が前記可動体よりも当該案内方向における下流側に位置していることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
【0549】
特徴B7に示すように下り傾斜している可動体の上面から遊技球を転落させる上では、遊技球に少なからず始動入球部へ向けた移動成分が残ることとなる。そこで、可変入球部を下流側に延ばす構成とすることにより、可動体から転落した遊技球が可変入球部へ上手く到達できなくなることを抑制できる。なお、例えば可動体上にて一時的に遊技球の流れを止める可変式のストッパ等を採用すれば、上述した移動成分を払拭することができるものの、このような構成を追加することは案内等に係る構成を複雑にする要因になり得る。この点、本特徴に示す構成によれば、簡易な構成によって上記課題を解決することができ、配置等に係る制約を好適に緩和することができる。
【0550】
特徴B9.遊技者による発射操作に基づいて所定の発射周期で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、
前記可動体により前記始動入球部へ案内されている遊技球を減勢させる減勢手段(突条部306a,307a)と
を備え、
前記可動体は、前記減勢手段によって先行する遊技球と当該遊技球に後続の遊技球との距離を縮めることにより、当該可動体上に複数の遊技球が載った状態となるように構成されていることを特徴とする特徴B4乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
【0551】
特徴B4等に示したように複数の遊技球を可動体上に載せようとすれば、必然的に可動体の全長が長くなる。これは、可動体の配置に係る制約を強める要因になり得る。ここで、本特徴に示す構成によれば、可動体上の遊技球については減勢手段が作用することで移動速度が低下する。これにより、遊技球発射手段から発射された時点と比べて、先行する遊技球と後続の遊技球との距離を好適に縮めることができる。このような手法によって遊技球同士の間隔を疎→密にすることで、可動体が無駄に大型化することを抑制できる。これは、特徴B4等に示した構成の適用を促進する上で好ましい構成である。
【0552】
また、始動入球部へ案内中の遊技球を可動体から落下させる場合には、始動入球部へ向けた移動成分が強く残ることにより、可変入球部へ流入した後に遊技球が暴れる等して、可変入球部からの遊技球の円滑な排出が損なわれる可能性が高くなる。故に、減勢手段によって始動入球部へ向けた移動成分を減少させることにより、落下後の遊技球の挙動を安定させて排出機能を好適に担保することができる。
【0553】
特徴B10.前記遊技領域にて前記可変入球部及び前記可動体の間となる領域は、前記可動体から前記可変入球部への遊技球の落下を妨げる遊技部品の非配置領域となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B8のいずれか1つに記載の遊技機。
【0554】
可動体から転落した遊技球は可変入球部に向かうこととなる。仮に遊技球の移動を妨げるような遊技釘等の遊技部品に衝突した場合には、可変入球部へ到達するのに要する期間が長くなって可変入球部への流入が回避される可能性が高くなる。また、複数の遊技球をまとめて落下させる場合には、遊技球の軌道が変わることで遊技球同士が衝突することにより可変入球部への入球が発生しなくなると想定される。更には、可動体の動きと可変入球部への流入との関係性が弱くなってしまう。つまり、可変入球部と可動体との間に遊技部品が存在することは遊技球の落下態様の多様化を実現する上では有利であるものの、可動体→可変入球部への移動を円滑化にして遊技を迅速に進行させる上では不利になる。そこで、特徴B1等に示した技術的思想を適用する場合には、本特徴に示す技術的思想を併用することにより、可動体から転落した遊技球はそのまま可変入球部に向かう構成とすればよい。これにより、上述した各種不都合の発生を抑えて、実用上好ましい構成を実現できる。
【0555】
特徴B11.前記可変入球部は、
前記可動体側に開放され、遊技球が通過可能な入口部分(大入賞口353)と、
前記入口部分を覆う位置及び当該入口部分を開放する位置に移動可能な開閉体(シャッタ354)と
を有し、
前記開閉体と前記可動体との間隔は遊技球の直径寸法よりも大きくなるように構成され、当該開閉体上を遊技球が転動可能となるように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B10のいずれか1つに記載の遊技機。
【0556】
特徴B11によれば、可動体から転落した遊技球が可変入球部(入口部分)に流入しなかった場合には、当該可変入球部を構成する開閉体上を転動して可変入球部から離脱する。係る構成によれば、始動入球部及び可変入球部の両方を素通りした遊技球についても他の入球部等へ案内することができ、当該遊技球への期待感の低下を抑制できる。このような機能を可動体と開閉体との隙間や開閉体の形状等の工夫によって発揮させる構成とすれば、可変入球部やそれに付随する構成の占有領域の拡がりを抑えることができ、限られた領域である遊技領域にて他の遊技部品等と共存を好適に実現できる。
【0557】
上述した特徴B群に示す技術的思想のいずれか1つを特徴A群に適用してもよいし、特徴B群に示した複数の技術的思想を組み合わせて特徴A群に適用してもよい。同様に、特徴A群に示した複数の技術的思想を組み合わせて特徴B群に適用してもよい。また、各特徴に示す構成の一部を抽出して他の特徴に適用することも可能である。
【0558】
<特徴C群>
特徴C1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能に形成された始動入球部(右作動入球部84の右作動口84a)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて特別情報(例えば保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段によって取得された特別情報が通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果が前記特別遊技状態への移行に対応する移行結果となったことに基づいて、遊技状態を前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
第1状態及び当該第1状態よりも入球が容易な第2状態に切り替え可能な可変入球部(可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態に移行した場合に、前記可変入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて開閉処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球を案内する案内状態及び前記案内を行わない非案内状態に切り替え可能な可動体(可動板311)と、
所定の駆動条件が成立した場合に、前記可動体を前記非案内状態から前記案内状態に切り替え、所定の期間に亘って当該可動体を前記非案内状態に維持するように構成された制御手段(主制御装置162のMPU402にてサポート処理を実行する機能)と
を備え、
前記可動体は、少なくとも前記案内状態となっている場合には、当該可動体上を複数の遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記特別遊技状態となっている状況下にて、前記可動体を前記案内状態から前記非案内状態に切り替えることにより、案内中の複数の遊技球をまとめて前記可変入球部へ流入させる手段を有していることを特徴とする遊技機。
【0559】
特徴C1によれば、複数の遊技球が可動体上に載っている状況下にて可動体が案内状態から非案内状態に切り替わることにより、それら複数の遊技球がまとめて可変入球部へ流入する。このように、複数の遊技球をまとめて流入させる構成とすることにより、可変入球部への入球態様を今までにはない斬新なものとすることができる。このような見た目のインパクトを強くすることには、遊技者の注目度を向上させる上で有利な効果を奏するという技術的意義がある。
【0560】
また、例えば可変入球部の第1状態への復帰条件として期間条件が設定されている場合には、特別遊技状態への移行による恩恵を十分に享受できずに当該特別遊技状態が終了してしまう可能性を否定できない。このような事象が発生することは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得る。この種の不都合は、遊技の間延びを抑えること等を目的として、第2状態となっている期間を短縮しようとした場合に顕著になる。この点、本特徴に示す構成によれば、可動体から転落した複数の遊技球がまとめて可変入球部に流入することにより、ある程度の入球数を担保することができる。これにより、上記不都合の発生を抑制することができ、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
【0561】
なお、遊技球の発射を継続していれば、可動体によるサポート機能を享受できるため、遊技球の発射操作の持続を促し、遊技進行の迅速化に貢献できる。
【0562】
特徴C2.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能に形成された始動入球部(右作動入球部84の右作動口84a)と、
前記始動入球部へ遊技球が入球したことに基づいて特別情報(例えば保留情報)を取得する特別情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて情報取得処理を実行する機能)と、
前記特別情報取得手段によって取得された特別情報が通常よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果が前記特別遊技状態への移行に対応する移行結果となったことに基づいて、遊技状態を前記特別遊技状態に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
第1状態及び当該第1状態よりも入球が容易な第2状態に切り替え可能な可変入球部(可変入賞装置82)と、
前記特別遊技状態に移行した場合に、前記可変入球部を前記第1状態から前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて開閉処理を実行する機能)と、
前記始動入球部へ遊技球を案内する案内状態及び前記案内を行わない非案内状態に切り替え可能な可動体(可動板311)と、
所定の駆動条件が成立した場合に、前記可動体を前記非案内状態から前記案内状態に切り替え、所定の期間に亘って当該可動体を前記非案内状態に維持するように構成された制御手段(主制御装置162のMPU402にてサポート処理を実行する機能)と
を備え、
前記可動体は、少なくとも前記案内状態となっている場合には、当該可動体上を遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記特別遊技状態となっている場合に、前記可動体が前記案内状態から前記非案内状態に切り替わることにより、当該可動体上に位置する遊技球が前記第2状態となっている前記可変入球部へ流入するように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0563】
特徴C2によれば、遊技球が可動体上に載っている状況下にて可動体が案内状態から非案内状態に切り替わることにより、当該遊技球が可変入球部へ流入する。このように、可動体が非案内状態に切り替わることにより、遊技球の流入先が始動入球部から可変入球部へ変更されう構成によれば、遊技球の入球態様を今までにはない斬新なものとすることができる。
【0564】
特徴C3.前記可動体は、前記始動入球部と横並びとなるようにして配置され、当該可動体の上面が前記始動入球部に向けて下り傾斜となり且つ前記案内状態となっている状況下においては複数の遊技球が載ることを許容するように形成されており、
前記可動体上に位置する遊技球が前記始動入球部に向けて並んだ状態で移動し、前記可動体が前記非案内状態となることでそれら複数の遊技球が当該可動体からまとめて転落するように構成されていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
【0565】
特徴C3によれば、複数の遊技球が可動体上に載っている状況下にて可動体が案内状態から非案内状態に切り替わることにより、それら複数の遊技球がまとめて可動体か転落し、可変入球部へ流入することとなる。つまり、それまでの先/後の位置関係が払拭された状態で可変入球部へ向かう。このように、複数の遊技球をまとめて流入させる構成とすることにより、可変入球部への入球態様を今までにはない斬新なものとすることができる。このような見た目のインパクトを強くすることには、遊技者の注目度を向上させる上で有利な効果を奏するという技術的意義がある。
【0566】
また、例えば可動体上の遊技球が前後に並んでいる場合には、複数の遊技球のうち奥側に位置するものについては手前側の遊技球が邪魔になって見づらくなる。これでは、複数の遊技球をまとめて可変入球部に流入させる場合であってもその様子を遊技者が目視で確認することが困難になる。この点、本特徴に示す構成によれば、複数の遊技球の同時落下の様子を確認しやすくなり、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0567】
特徴C4.前記可動体に到達した遊技球を減勢させる減勢手段(突条部306a,307a)を備え、
前記可動体は、前記減勢手段によって先行する遊技球と当該遊技球に後続の遊技球との距離を縮めることにより、当該可動体上に複数の遊技球が載った状態となるように構成されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C3のいずれか1つに記載の遊技機。
【0568】
複数の遊技球を可動体上に載せようとすれば、必然的に可動体の全長が長くなる。これは、可動体の配置に係る制約を強める要因になり得る。ここで、本特徴に示す構成によれば、可動体上の遊技球については減勢手段が作用することで移動速度が低下する。これにより、遊技球発射手段から発射された時点と比べて、先行する遊技球と後続の遊技球との距離を好適に縮めることができる。このような手法によって遊技球同士の間隔を疎→密にすることで、可動体が無駄に大型化することを抑制できる。
【0569】
また、例えば始動入球部へ向けて案内中の遊技球を可動体から落下させる場合には、始動入球部へ向けた移動成分が強く残ることにより、可変入球部へ流入した後に遊技球が暴れる等して、可変入球部からの遊技球の円滑な排出が損なわれる可能性が高くなる。故に、減勢手段によって始動入球部へ向けた移動成分を減少させることにより、落下後の遊技球の挙動を安定させて排出機能を好適に担保することができる。
【0570】
上述した特徴C群に示す技術的思想のいずれか1つを特徴A群又は特徴B群に適用してもよいし、特徴C群に示した複数の技術的思想を組み合わせて特徴A群又は特徴B群に適用してもよい。
【0571】
<特徴D群>
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80aA)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過する通過部(振分機構510)と、
前記遊技領域にて前記通過部よりも下流側に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開口(大入賞口528)が形成されている入球部と、
前記通過部及び前記入球部の間に設けられ、前記通過部を通過した遊技球を前記入球部へ案内する案内状態及び前記案内を行わない非案内状態に切り替え可能な可動体(可動板541)と、
所定の駆動条件が成立した場合に、前記可動体を前記非案内状態から前記案内状態に切り替え、所定の期間に亘って当該可動体を前記案内状態に維持するように構成された制御手段(主制御装置162)と
を備え、
前記案内状態となっている場合には、前記可動体上を遊技球が転動可能となることにより前記入球部と前記可動体とを繋ぐ案内通路(第2案内経路RL2)が形成されることを特徴とする遊技機。
【0572】
特徴D1によれば、可動体が非案内状態から案内状態に切り替わることにより、当該可動体上を遊技球が転動可能となる。これにより、遊技領域に入球部へ向けた案内通路が形成され、当該案内通路を通じた入球部への入球が許容されることとなる。所定の動作条件の成立によって入球部へ続く案内通路が遊技領域に現出する構成とすることにより、入球部へ向けた遊技球の動きを好適に変化させることができる。状況に応じて遊技領域内に通路が現出する構成とすることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。遊技領域が形成されているタイプの遊技機においては、遊技球の動きを目で追うことが楽しみの1つとなる。故に、上記構成によれば遊技本来の興趣の向上に寄与できる。
【0573】
特徴D2.遊技領域(遊技領域PE)が形成されている遊技盤(遊技盤80aA)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過する通過部(振分機構510)と、
前記遊技領域にて前記通過部よりも下流側に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開口(大入賞口528)が形成されている入球部と、
前記通過部及び前記入球部の間に設けられ、前記遊技盤の板面から突出する突出位置及び当該突出位置よりも突出が抑えられた待機位置にスライド移動可能な可動体(可動板541)と、
所定の駆動条件(例えば開閉実行モードへの移行やスルーゲート85の通過に係るサポート抽選に当選)が成立した場合に、前記可動体を前記退避位置から前記突出位置に移動させる駆動手段(電動役物駆動部542)と
を備え、
前記可動体は、前記突出位置に配置されている状態では当該可動体上を前記スライド移動の方向と交差する方向に遊技球が転動可能となるように形成されており、
前記可動体が前記待機位置から前記突出位置に移動することにより、当該可動体によって前記通過部を通過した遊技球を前記入球部へ案内する案内通路(第2案内経路RL2)が形成されることを特徴とする遊技機。
【0574】
特徴D2によれば、可動体が待機位置から突出位置へ移動することにより、当該可動体上を例えば遊技盤の前面に沿う方向に遊技球が転動可能となる。これにより、遊技領域に入球部へ向けた案内通路が形成され、当該案内通路を通じた入球部への入球が許容されることとなる。所定の動作条件の成立によって入球部へ続く案内通路が遊技領域に現出する構成とすることにより、入球部へ向けた遊技球の動きを好適に変化させることができる。状況に応じて遊技領域内に通路が現出する構成とすることにより遊技の単調化を好適に抑制できる。
【0575】
上述した遊技領域が形成されているタイプの遊技機においては、遊技球の動きを目で追うことが楽しみの1つとなる。そこで、入球部へ向う遊技球が、遊技盤の板面に沿う方向へ移動して当該入球部へ入球する構成とすることにより、上述した遊技本来の興趣の向上に寄与できる。
【0576】
なお、遊技球の案内方向と可動体のスライド方向とを交差させることにより、入球部への案内/非案内の切り替えを行う際の応答性を向上することができる。
【0577】
特徴D3.前記入球部は、前記可動体が前記突出位置及び前記待機位置の何れに配置されている場合であっても、当該入球部に到達した遊技球の通過を許容するように構成されていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
【0578】
特徴D3によれば、入球部に到達した遊技球の通過を許容する構成とすることにより、可動体の位置に関係なく入球の余地があるように見せることができる。このようにして入球への期待を促すことにより、可動体が待機位置に配置されている場合に遊技球の動きに対する遊技者の注目度が極端に低下することを抑制することができる。
【0579】
なお、本特徴に示す構成を「前記入球部は、前記可動体が前記案内状態及び前記非案内状態の何れの状態となっている場合であっても、当該入球部に到達した遊技球の通過を許容するように構成されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。」とすることも可能である。
【0580】
特徴D4.前記入球部は、遊技機正面視にて前記通過部の出口部分の延長上から外れた位置に配置されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
【0581】
特徴D3に示した常時開放タイプの入球部においては、通過部(出口部分)を通過した遊技球がその流れで入球部に到達することにより、本来入球すべきではない遊技球の入球が発生し得る。この点、本特徴に示すように、出口部分の延長上から外れた位置に入球部を配設することにより、このような入球の発生を回避することができる。これにより、特徴D3等に示した視覚効果を享受しつつ、それに起因した不都合の発生を抑制できる。
【0582】
特徴D5.前記入球部への入球に基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置224や払出制御装置242等)を備え、
前記入球部は前記遊技盤の背面側に設けられており、
前記通過部は、当該通過部を通過した遊技球を前記遊技盤の背面側に案内する案内部(第2分岐通路514)を有していることを特徴とする特徴D3又は特徴D4に記載の遊技機。
【0583】
上記常時開放タイプの入球部においては、当該入球部への入球に基づいて遊技者に特典が付与される構成であるため、入球部が不正対象として狙われやすくなると懸念される。この点、本特徴に示すように遊技盤の背後に入球部を配設することにより、遊技盤自体を入球部へのアクセスを妨げる防壁として利用することができる。これにより、入球部を常時開放させておくことで遊技者に入球への期待を促すという視覚効果を発揮させることが防犯機能を低下させる要因になることを抑制できる。
【0584】
特徴D6.前記遊技盤には透明性が付与されており、
当該遊技盤を通じて前記入球部が視認可能となっており、
前記遊技盤の前面側であって前記入球部の前方となる部分は、遊技球の流下が許容された領域となっていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D5のいずれか1つに記載の遊技機。
【0585】
特徴D6によれば、遊技盤の前面側を流下する遊技球が入球部の前方を通過する場合、入球部自体は遊技盤の背面側に配設されているため、当該遊技球の入球は回避される。このように、実際には入球部への入球対象となり得ない遊技球についても、敢えて入球部の前方を通過し得る構成とすれば、遊技盤の前面側を流下する遊技球についても入球部への入球の余地があるように見せることができ、遊技球の動きへの注目を促すことが可能となる。
【0586】
上述した特徴D群に示す技術的思想のいずれか1つを特徴A群〜特徴C群に適用してもよいし、特徴D群に示した複数の技術的思想を組み合わせて特徴A群〜特徴C群に適用してもよい。
【0587】
<特徴E群>
特徴E1.少なくとも一部が透明性を有するように形成された遊技盤(遊技盤80a)を備え、
前記遊技盤の前面側には遊技球が流下する第1遊技領域(表側遊技領域FE)が形成されており、前記遊技盤の背面側には遊技球が流下する第2遊技領域(裏側遊技領域RE)が形成されており、前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域が遊技機前方から視認可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0588】
近年では、表示演出機能の強化等によって遊技への注目度の向上を図るべく絵柄表示装置(例えば図柄表示装置253)や装飾が付与された可動役物等が大型化される傾向にある。しかしながら、遊技盤の大きさには限りがあるため、上記対応が遊技球の流下領域たる遊技領域を圧迫する要因となり得る。この点、本特徴に示すように、遊技盤の前面側に設けられた第1遊技領域と遊技盤の背面側に設けられた第2遊技領域とを併有する構成とすれば、遊技領域を好適に確保することができる。これにより、上記絵柄表示装置等の配設領域と遊技領域とを好適に共存させて、遊技への注目度の向上に寄与できる。
【0589】
また、遊技盤の厚さ方向にて第1遊技領域/第2遊技領域を分けることは、遊技球の動き(流下態様)を多様化する上でも有利である。このように、遊技球の動きの多様化を実現することにより、遊技球の動きを目で追うという遊技機本来の楽しみを好適に担保することができる。
【0590】
特徴E2.少なくとも一部が透明性を有するように形成された遊技盤(遊技盤80a)と、
前記遊技盤の前面側に配設され、当該遊技盤の前面側に形成された第1遊技領域(表側遊技領域FE)を流下する遊技球が入球可能な第1入球部(例えば一般入賞口81)と、
前記第1入球部への入球に基づいて遊技者に第1特典を付与する第1特典付与手段(払出装置224及び払出制御装置242による払出機能)と、
前記遊技盤の背面側に設けられ、当該遊技盤の背面側に形成された第2遊技領域(裏側遊技領域RE)を流下する遊技球が入球可能な第2入球部(例えば大入賞口528)と、
前記第2入球部への入球に基づいて遊技者に第2特典を付与する第2特典付与手段(払出装置224及び払出制御装置242による払出機能)と
を備え、
前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域が遊技機前方から視認可能となるように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0591】
近年では、表示演出機能の強化等によって遊技への注目度の向上を図るべく絵柄表示装置(例えば図柄表示装置253)や装飾が付与された可動役物等が大型化される傾向にある。しかしながら、遊技盤の大きさには限りがあるため、上記対応が遊技球の流下領域たる遊技領域を圧迫する要因となり得る。この点、本特徴に示すように、遊技盤の前面側に設けられた第1遊技領域と遊技盤の背面側に設けられた第2遊技領域とを併有する構成とすれば、遊技領域を好適に確保することができる。これにより、上記絵柄表示装置等の配設領域と遊技領域とを好適に共存させて、遊技への注目度の向上に寄与できる。
【0592】
また、遊技盤の厚さ方向にて第1遊技領域/第2遊技領域を分けることは、遊技球の動き(流下態様)を多様化する上でも有利である。第1遊技領域を流下する遊技球については第1入球部に、第2遊技領域を流下する遊技球については第2入球部に入球する可能性があり、第1入球部又は第2入球部への入球が発生した場合には、その入球先に応じて特典が付与されることとなる。このように、遊技球の動きを多様化することにより、遊技球の動きを目で追うという遊技機本来の楽しみを担保することができる。
【0593】
特徴E3.前記第1遊技領域には遊技球が当たることにより当該遊技球の流下方向を変化させる第1振分部(例えば遊技釘93)が設けられており、
前記第2遊技領域には遊技球が当たることにより当該遊技球の流下方向を変化させる第2振分部(例えば突起535)が設けられており、
前記第2振分部は前記遊技盤を通じて視認可能となるように構成されていることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
【0594】
特徴E3によれば、第2遊技領域を流下する遊技球が第2振分部に当たることによりその流下方向が変化することとなる。この第2振分部については遊技盤を通じて視認可能となっている。このため、実際には第1遊技領域を流下する遊技球に第2振分部の影響が及びはしないものの、あたかも当該第2振分部が第1遊技領域を流下する遊技球の動きにも影響を与えるかのように見せることができる。これは、遊技球の動きの意外性を高める上で有利である。
【0595】
特徴E4.前記第1遊技領域及び前記第2遊技領域の少なくとも一部が遊技機正面視にて前後に重なるように構成されていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E3のいずれか1つに記載の遊技機。
【0596】
特徴E4によれば、第1遊技領域の背後に第2遊技領域を形成することにより、限られたスペースにて2つの遊技領域を好適に共存させることができる。また、係る構成においては第1遊技領域を流下する遊技球と第2遊技領域を流下する遊技球とが前後に重なる(交差等する)こととなる。これにより、複数の遊技球の位置関係に従来にはない斬新さを付与することが可能となり、遊技球の動きに対する注目度の向上に貢献することができる。
【0597】
特徴E5.前記遊技盤の前面に対向する第1パネル部(ガラスパネル23)と、前記遊技盤の背面に対向する第2パネル部(ベース部521)とを備え、
前記遊技盤の前面及び前記第1パネル部の間に前記第1遊技領域が形成され、前記遊技盤の背面及び前記第2パネル部の間に前記第2遊技領域が形成されていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
【0598】
本特徴に示すように透明性が付与された遊技盤の前面及び背面を利用して遊技領域を前後に仕切る構成とすれば、特徴E4等に示した技術的思想を具現化する上で、遊技機に係る構成が過度に複雑になることを回避することができる。
【0599】
特徴E6.前記第1遊技領域を流下する遊技球を前記第2遊技領域へ案内する第1案内通路(第2分岐通路514)と、
前記第1案内通路を経て前記第2遊技領域へ案内された遊技球であって前記第2入球部に入球しなかった遊技球を前記第2遊技領域へ案内する第2案内通路(連絡通路525)と
を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E5のいずれか1つに記載の遊技機。
【0600】
特徴E6によれば、遊技盤の表側(第1遊技領域)/裏側(第2遊技領域)間での遊技球の行き来を許容することにより、例えば第2遊技領域へ移った後はそのまま遊技領域から排出される構成と比較して、遊技球の動きに更なる多様性を付与することができる。
【0601】
特に、遊技機前方から遊技盤を見ている場合には、遊技盤の厚さ方向における遊技球の動きは目で追いにくくなる。故に、遊技球が第1遊技領域及び第2遊技領域の何れに存在しているかによって、遊技釘(遊技釘93)等の遊技部品の配置から予測される遊技球の挙動と実際の遊技球の挙動とに違いが生じる。このようにして遊技球の動きに意外性を付与することにより、遊技球の動きへの注目度の向上に寄与できる。
【0602】
特徴E7.前記第2案内通路の出口部分(出口部分527)は、前記第1遊技領域にて前記第1入球部よりも上流に位置していることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
【0603】
特徴E7によれば、第2入球部に流入することなく第2遊技領域から第1遊技領域に復帰した遊技球についても第1入球部に流入し得る。これにより、遊技球が第2遊技領域→第1遊技領域に移ったことが看破されたとしても、復帰した遊技球への注目度が低下することを抑制できる。
【0604】
特徴E8.前記第2特典付与手段によって遊技者に付与される前記第2特典は、前記第1特典付与手段によって遊技者に付与される前記第1特典よりも遊技者に有利となっていることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
【0605】
第2流下領域を流下する遊技球が第2入球部に入球することにより第2特典が付与される。第2入球部への入球しなかった遊技球については、第2入球部よりも特典は小さく設定されている第1入球部への入球の余地が残る。係る構成によれば、第2入球部への入球が発生しなかった場合に第2流下領域へ流入した遊技球への注目度が急速に低下することを抑制できる。
【0606】
なお、本特徴に示す技術的思想を特徴E2〜特徴E6に適用することも可能である。
【0607】
特徴E9.前記第2入球部は、遊技機正面視にて前記第1遊技領域における前記第1入球部へ向けた流下経路と前後に重なる位置に配置されていることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
【0608】
特徴E9によれば、第1流下領域を流下する遊技球があたかも第2入球部へ向けて流下しているかのように、すなわち第1流下領域を流下する遊技球についても第2入球部へ入球し得るように見せることができる。第1入球部よりも第2入球部の方が遊技者にとって有利となるように設定されている構成にて、第1流下領域をそのまま流下する遊技球についても第2入球部へ向けて移動させる構成とすれば、第2入球部への入球を期待する遊技者は遊技球が第1遊技領域/第2遊技領域の何れに位置しているかに注目することとなる。これにより、遊技球の動きや流下している領域への注目度を好適に向上させることができる。
【0609】
特徴E10.前記第2入球部の入口部分は、前記流下経路における上流側を向くように形成されていることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
【0610】
本特徴に示すように第2入球部の入口部分を第1入球部に向けた流下経路における上流側を向けておくことにより、第1流下領域を流下する遊技球が第2入球部へ近づいた際に、当該第2入球部への入球が発生するように見せやすくなる。これにより、上記注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0611】
特徴E11.前記第1入球部及び前記第2入球部は、遊技機正面視における重なりが回避されるように配置されていることを特徴とする特徴E9又は特徴E10に記載の遊技機。
【0612】
特徴E11に示すように敢えて第1入球部及び第2入球部をずらして配置することにより、入球が発生した場合の入球先の特定が困難になることを抑制できる。これにより、例えば実際には第1入球部への入球が発生したにも関わらず、遊技者が自身に有利な第2入球部への入球が発生したと勘違いすることを抑制できる。
【0613】
特徴E12.前記入球部へ遊技球を案内する案内状態及び当該案内を行わない非案内状態に切り替え可能な切替手段(可動板541)を備え、
前記第2入球部は、前記切替手段が前記案内状態及び前記非案内状態の何れの状態であっても、当該第2入球部に到達した遊技球の通過を許容するように構成されていることを特徴とする特徴E9乃至特徴E11のいずれか1つに記載の遊技機。
【0614】
そもそも受入状態/非受入状態に切替可能な開閉手段が第2入球部に併設されている場合には、第2入球部への入球の可否は開閉手段の状態に依存することとなる。このような構成では、例えば遊技球が第2入球部へ近づいたとしても開閉手段によって入球が妨げられることとなるため、遊技球が何れの遊技領域を流下しているかへの関心は薄れると想定される。この点、本特徴に示すように、案内の可否を決める切替手段を採用するとともに第2入球部を常時開放させておけば、遊技球が第2入球部への到達した際にあたかも入球発生の余地があるかのように見せることができ、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
【0615】
また、第2入球部への入球に基づく第2特典が大きければ、当該第2入球部が不正対象として狙われやすくなると懸念される。この点、第2入球部については遊技盤の背後に位置しているため、遊技盤自体を第2入球部へのアクセスを妨げる防壁として利用することができ、上記効果を発揮させる上で防犯機能が低下することを抑制できる。
【0616】
特徴E13.前記切替手段は、前記遊技盤の厚さ方向にスライド移動可能な可動体を有してなり、当該可動体のスライド移動に基づいて前記案内状態及び前記非案内状態に切り替わるように構成されていることを特徴とする特徴E12に記載の遊技機。
【0617】
特徴E13に示すように、可動体が遊技盤の厚さ方向にスライド移動する構成においては、可動体が遊技盤の板面に沿って移動する構成と比較してその動き(状態)が目立ちにくくなる。このような構成を上記特徴E12等に組み合せることにより、遊技者の注目が切替手段(可動体)ではなく遊技球の動きに向くように促すことができる。これは、遊技球の動き目で追うという遊技機本来の興趣を担保する上で好ましい構成である。
【0618】
特徴E14.前記切替手段が前記案内状態となっている場合には前記切替手段が前記非案内状態となっている場合と比較して、前記第1遊技領域を流下する遊技球の前記第1入球部への入球確率が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴E12又は特徴E13に記載の遊技機。
【0619】
特徴E14によれば、切替手段の状態の切り替わった場合には第1遊技領域を流下する遊技球の流下態様に影響が及ぶこととなる。具体的には、切替手段が案内状態となっている場合には第2遊技領域を流下する遊技球が第2入球部へ入球しやすく且つ第1遊技領域を流下する遊技球は第1入球部へ入球しやすくなる。つまり、第2遊技領域へ遊技球が移って欲しいタイミングでそのような移動が起こらなかった場合でも第1遊技領域を流下する遊技球が第1入球部へ入球しやすくなることにより、ある種の救済機能が発揮されることとなる。これにより、遊技者に損失感を与えにくくすることができる。これに対して、切替手段が非案内状態となっている場合には第2遊技領域を流下する遊技球が第2入球部へ入球しにくく且つ第1遊技領域を流下する遊技球は第1入球部へ入球しにくくなる。このように、切替手段の状態が切り替わることで第1入球部及び第2入球部への入球確率が変化する構成とすれば、遊技の単調化を抑制し、メリハリを強化できる。
【0620】
特徴E15.前記切替手段は、前記遊技盤の厚さ方向にスライド移動可能な可動体を有してなり、当該可動体のスライド移動に基づいて前記案内状態及び前記非案内状態に切り替わるように構成されており、
前記遊技盤には、前記可動体が挿通される開口(開口部91B)が形成されており、
前記可動体は、前記遊技盤の厚さ方向へスライド移動可能に設けられており、前記案内状態においては前記遊技盤の背面側に突出し、前記非案内状態においては前記遊技盤の前面側に突出するように構成されていることを特徴とする特徴E14に記載の遊技機。
【0621】
特徴E15によれば、可動体がスライド移動することによりその突出対象が第1遊技領域/第2遊技領域で切り替わることとなる。係る構成によれば、構成の複雑化を抑制しつつ、両遊技領域における遊技球の流下態様を連動して変化させることができる。
【0622】
特徴E16.遊技者の発射操作に基づいて所定の周期で遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)を備え、
前記第1案内通路は、当該第1案内通路によって遊技球を背面側に案内するのに要する期間が前記所定の周期と同じ又は同等の期間となるように規定されていることを特徴とする特徴E6乃至特徴E15のいずれか1つに記載の遊技機。
【0623】
特徴E16によれば、先行する遊技球が第1案内通路を通過して第2遊技領域に移る際に後続の遊技球が先行する遊技球に追いつく可能性を高めることができる。この結果、先行する遊技球と後続の遊技球とが前後に並ぶことにより、遊技球の動きを斬新なものとすることができる。
【0624】
そもそも、遊技盤に透明性を付与して第2遊技領域を流下する遊技球の視認性を担保する上では、視認性の向上によって遊技球の前後位置が識別しづらくなる。上述したような視覚効果を発揮する点に鑑みれば、このような識別性の低下は好ましいものの、これでは第2遊技領域の存在が認識されにくくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、意図的に先行する遊技球と後続の遊技球とが前後に重なるように仕向けることにより、第2遊技領域の存在に気付く機会を遊技者に提供することができる。故に、敢えて識別性の低下を促進して視覚効果を強化したとしても、それにより上記不都合が発生することを好適に回避できる。
【0625】
特徴E17.前記第1遊技領域に設けられ、当該第1遊技領域を流下する遊技球を前記第2遊技領域及び前記第1遊技領域に振り分ける振分手段(振分機構510)を備えていることを特徴とする特徴E6乃至特徴E16のいずれか1つに記載の遊技機。
【0626】
特徴E17によれば、振分手段を経由した遊技球はそのまま第1遊技領域を流下するものと第2遊技領域に移るものとに振分けられる。このように、所定の箇所への到達が第2遊技領域への移動に直結することを回避することにより、遊技球の移動先が過度に明確になることを抑制できる。これは、上述した視覚効果を発揮させる上で有利である。
【0627】
上述した特徴E群に示す技術的思想のいずれか1つを特徴A群〜特徴D群に適用してもよいし、特徴E群に示した複数の技術的思想を組み合わせて特徴A群〜特徴D群に適用してもよい。
【0628】
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
【0629】
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103等)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
【0630】
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
【0631】
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
【符号の説明】
【0632】
10…遊技機としてのパチンコ機、41…操作手段としての遊技球発射ハンドル、80A…遊技盤ユニット、80aA…遊技盤、81…第1入球部としての一般入賞口、82A…可変入賞装置、93…第1振分部としての遊技釘、110…遊技球発射手段としての遊技球発射機構、162…主制御装置、224…特典付与手段を構成する払出装置、253…図柄表示装置、510…通過部としての振分機構、513…第1分岐通路、514…第1案内通路としての第2分岐通路、520…ハウジング、521…ベース部、525…第2案内通路としての連絡通路、535…第2振分部としての突起、528…第2入球部を構成する大入賞口、541…可動体としての可動板、FE…第1遊技領域としての表側遊技領域、PE…遊技領域、RE…第2遊技領域としての裏側遊技領域。
図1
図2
図3
図4
図5
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図9
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