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特開2016-221092ノイズ低減処理回路および方法、ならびに、生体情報処理装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-221092(P2016-221092A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】ノイズ低減処理回路および方法、ならびに、生体情報処理装置および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/02 20060101AFI20161205BHJP
   A61B 5/0245 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   A61B5/02 310H
   A61B5/02 320P
   A61B5/02 320B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-112215(P2015-112215)
(22)【出願日】2015年6月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】特許業務法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 貴規
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AB02
4C017AC20
4C017AC26
4C017BC07
4C017BC11
4C017BC23
4C017FF15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】観測信号に含まれる体動ノイズを精度よく低減することができるノイズ低減処理回路を提供する。
【解決手段】ノイズ低減処理回路は、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタ62と、観測信号から適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器65とを備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、
観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器と
を備えるノイズ低減処理回路。
【請求項2】
前記観測信号は、脈派センサから出力された脈派信号であり、
前記伝達関数は、前記脈派センサによる脈派の測定部位にインパルス的な体動を付与したときの、前記体動信号と前記観測信号とからシステム同定で求められる
請求項1に記載のノイズ低減処理回路。
【請求項3】
前記体動信号を解析することにより検出された体動変化を示す体動解析結果に基づいて、前記適応フィルタにおける適応フィルタ係数を更新する係数更新部、をさらに備えた
請求項1に記載のノイズ低減処理回路。
【請求項4】
前記係数更新部は、
前記体動解析結果に応じて、前記適応フィルタ係数をIIRフィルタ処理するIIRフィルタを有する
請求項3に記載のノイズ低減処理回路。
【請求項5】
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、
観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算することと
を含むノイズ低減処理方法。
【請求項6】
脈派信号を出力する脈派センサと、
体動信号を出力する体動センサと、
前記脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理部と
を含み、
前記ノイズ低減処理部は、
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、
前記脈派信号を観測信号として入力し、前記観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器と
を備える生体情報処理装置。
【請求項7】
前記誤差信号に基づいて、脈動に伴う前記脈派信号のピーク位置を検出し、瞬時脈拍数を算出するピーク検出部と、
前記瞬時脈拍数の前記体動ノイズによる誤検出を低減する処理を行う後処理部と
をさらに含む
請求項6に記載の生体情報処理装置。
【請求項8】
前記ピーク検出部は、前記誤差信号を適応閾値処理して前記ピーク位置を検出する
請求項7に記載の生体情報処理装置。
【請求項9】
前記ピーク検出部は、前記誤差信号の強度に応じて、前記ピーク位置を検出する際のピーク強度の閾値を算出する
請求項8に記載の生体情報処理装置。
【請求項10】
前記体動信号を解析することによって体動変化を検出し、検出結果を体動解析結果として出力する体動解析部、をさらに含み、
前記ピーク検出部は、
前記体動解析結果と過去に算出した前記瞬時脈拍数とから前記ピーク位置を検出する際のピーク間隔の閾値を算出する
請求項8に記載の生体情報処理装置。
【請求項11】
前記体動信号を解析することによって体動変化を検出し、検出結果を体動解析結果として出力する体動解析部、をさらに含み、
前記後処理部は、
前記瞬時脈拍数にIIRフィルタ処理を行うIIRフィルタと、
前記体動解析結果に基づいて前記IIRフィルタの帰還率を制御する帰還率算出部と
を有する
請求項7に記載の生体情報処理装置。
【請求項12】
脈派センサから脈派信号を出力することと、
体動センサから体動信号を出力することと、
前記脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理を行うことと
を含み、
前記ノイズ低減処理は、
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、
前記脈派信号を観測信号として入力し、前記観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力することと
を含む生体情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体の体動によるノイズを低減するノイズ低減処理回路および方法、ならびに、生体情報処理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のヘルスケアやウェルネスのブームで心拍トレーニング向けに心拍センサを搭載した時計型やリストバンド型のデバイスが登場してきており、その多くは光電容積脈波方式(photoplethysmography,以後「PPG方式」と呼ぶ)を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−276448号公報
【特許文献2】特開2010−172645号公報
【特許文献3】特開2009−195590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
PPG方式では、脈波を血流の容積変動によって測定する。PPG方式では、例えばLED(Light Emitting Diode)等の発光部から皮膚に向けて光線を照射する。照射された光線は数mm程度の皮膚下に存在する血液および皮下組織で吸収、散乱、または反射する。この際、皮膚下から戻ってきた光の量を例えばフォトディテクタ等の受光部で計測することで、皮膚下に分布する毛細血管の血流変化を計測する。以下では、このように計測された信号を「脈波信号」と呼ぶ。得られた脈波信号から脈拍数を算出するには、例えば脈波信号の極大値位置、あるいは極小値位置を検出し、その時間間隔の逆数から瞬間的な脈拍数(以後,「瞬時脈拍数」と呼ぶ)を算出することができる。一般的には1分間の瞬時脈拍数を脈拍数あるいは単に脈拍と呼び、不整脈や脈欠損等がない限り「脈拍数」と「心拍数」はほぼ同じといわれている。
【0005】
PPG方式は安静状態では比較的精度よく脈波信号を計測できるが、測定部位が動くと観測信号に体動によるノイズ(以後,「体動ノイズ」と呼ぶ)が発生する。体動ノイズの要因としては大別して、PPGセンサと測定部位との接触状態の変化によって、不要な皮膚表面反射が混入する、皮膚下を伝わって外光が混入する、測定部位の動きによる血流変化で疑似信号が発生する、などが上げられる。上記の主要因の複合要因により脈波信号に疑似ピーク信号が混入し、どのピークが脈動によるピーク信号なのか判別が困難となり、ピーク位置の時間差から瞬時脈拍数を算出した場合に誤った脈拍数が算出されるおそれがある。
【0006】
上記した体動ノイズを低減する手法として、適応フィルタが提案されている(例えば特許文献1参照)。適応フィルタとは、観測信号(d)と入力信号(x)とが与えられたときに誤差信号(e)パワーを最小化する適応フィルタ係数(w)を自動的に計算する手法である。観測信号を脈波信号とした場合、入力信号としてノイズと相関が高い信号を参照することで観測信号に混入したノイズを分離できる。計算アルゴリズムは様々な手法が提案されているが、演算コストと処理速度はトレードオフの関係にあり、目的に応じて選択される。一般的にはLMS(Least Mean Square),NLMS(Normalized Least Mean Square)アルゴリズムが採用される。
【0007】
また、脈拍数を算出する手法として周波数解析法が提案されている(例えば特許文献1参照)。例えばノイズ低減処理後の脈波信号を周波数解析してスペクトル強度が最大となる周波数を脈波数として決定する。これにより定常的な運動中、例えばウォーキングやランニング時の脈拍数を安定的に推定することができる。
【0008】
しかしながら、上記したノイズ低減処理では、例えば、着席状態から起立した場合や走行フォームが変化した場合など、体動周波数が非定常なときに、ノイズ低減の性能が低下する。体動パターンごとに最適な適応フィルタ係数が異なるため、急激な体動周波数の変化に追従して最適値が求まるまでの計算時間が必要なためである。そこで,体動が急激に変化した場合にあらかじめ設定した適応フィルタ係数に置き換える手法(例えば特許文献2参照)や、運動の種類に応じて適応フィルタ係数を設定する手法(例えば特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、体動パターンや体動周波数の変化にはユーザの個人差があり、あらかじめ最良の係数を用意することは困難である。
【0009】
また,瞬時脈拍数を算出する場合に、周波数解析法では例えばランニング中に呼吸を整えたときなどの脈拍変動、さらには日常生活中に常時脈拍計測する場合にはリラックス状態における脈拍変動を正確に算出することが困難であった。
【0010】
以上のことから、日常生活中に瞬時脈拍数を計測する場合のような、体動周波数が常に変化する場合であっても、誤検出が防止することができるような体動ノイズ低減処理方法の確立が望まれる。
【0011】
本開示の目的は、観測信号に含まれる体動ノイズを精度よく低減することができるようにしたノイズ低減処理回路および方法、ならびに、生体情報処理装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示によるノイズ低減処理回路は、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、観測信号から適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器とを備えたものである。
【0013】
本開示によるノイズ低減処理方法は、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、観測信号から適応フィルタの出力値を減算することとを含むものである。
【0014】
本開示による生体情報処理装置は、脈派信号を出力する脈派センサと、体動信号を出力する体動センサと、脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理部とを含み、ノイズ低減処理部が、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、脈派信号を観測信号として入力し、観測信号から適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器とを備えたものである。
【0015】
本開示による生体情報処理装置方法は、脈派センサから脈派信号を出力することと、体動センサから体動信号を出力することと、脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理を行うこととを含み、ノイズ低減処理が、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、脈派信号を観測信号として入力し、観測信号から適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力することとを含むものである。
【0016】
本開示によるノイズ低減処理回路もしくは方法、または、生体情報処理装置もしくは方法では、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、適応フィルタへの入力信号として入力される。
【発明の効果】
【0017】
本開示のノイズ低減処理回路もしくは方法、または、生体情報処理装置もしくは方法によれば、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力するようにしたので、観測信号に含まれる体動ノイズを精度よく低減することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の一実施の形態に係る生体情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。
図2】生体情報処理装置の全体的な動作を示す流れ図である。
図3】体動解析部の一構成例を示すブロック図である。
図4】体動解析の概念を模式的に示す説明図である。
図5】測定部位における軸の定義の一例を示す説明図である。
図6】動脈における軸の定義の一例を示す説明図である。
図7】ノイズ低減処理部の一構成例を示すブロック図である。
図8】ノイズ低減処理部の他の構成例を示すブロック図である。
図9】体動の血流への伝達関数を求める処理の一例を示す流れ図である。
図10】体動の血流への伝達関数を求める処理の一例を示す流れ図である。
図11】体動信号と脈波信号の一例を示す説明図である。
図12】ピーク検出部の一構成例を示すブロック図である。
図13】後処理部の一構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.生体情報処理装置の全体の説明(図1図2
2.体動解析部の説明(図3図6
3.ノイズ低減処理部の説明(図7図11
4.ピーク検出部の説明(図12
5.後処理部の説明(図13
6.効果
7.その他の実施の形態
【0020】
本実施の形態では、PPG方式において脈波信号から瞬時脈拍数を算出する場合に、本開示の技術を応用した例を説明する。本開示の技術には、次の(A)〜(D)の内容が含まれる。
【0021】
(A)加速度センサを用いてPPGセンサの測定部位の体動を計測し、体動信号の解析結果に基づいて適応フィルタ係数の算出における演算パラメータおよびフィルタ係数を制御することで、収束時間を向上し体動周波数の変化に追従できるノイズ低減処理方法。
【0022】
(B)ノイズ低減処理において、適応フィルタの参照信号(入力信号)として体動信号をそのまま利用するのではなく、例えば体動解析結果と体動の血流への伝達関数(FIRフィルタ係数)をあらかじめ算出して対応づけて記録しておき、体動信号に応じて適切なフィルタ係数を読み出し、FIRフィルタ処理の結果を適応フィルタに入力することで収束時間を向上させる。
【0023】
(C)得られた脈波信号から脈動によるピーク位置を検出するための閾値(ピーク強度およびピーク間隔の上下限)を適応的に設定することで、脈波信号の強度が低下する場合や体動ノイズ低減処理で除去しきれなかった疑似ピークを脈動によるピークとして誤検出することを低減するピーク検出方法(瞬時脈拍数算出方法)。
【0024】
(D)上記ノイズ低減処理とピーク検出処理とを行った後においても発生する誤検出(除去できなかった体動ノイズによる脈拍数の誤検出)を訂正する後処理フィルタ。
【0025】
<1.生体情報処理装置の全体の説明>
図1は、本開示の一実施の形態に係る生体情報処理装置の一構成例を示している。
【0026】
生体情報処理装置は、PPGセンサ(脈派センサ)1と、加速度センサ(体動センサ)2と、バンドパスフィルタ3と、バンドパスフィルタ4と、体動解析部5と、ノイズ低減処理部6と、ピーク検出部7と、後処理部8と、これら各部の制御を行う全体制御部9とを備えている。全体制御部9は、ノイズ低減処理部6と、ピーク検出部7と、後処理部8とに制御信号を出力する。
【0027】
PPGセンサ1は、例えば、例えば手首や腕等の測定部位に向けて光を照射するLED等の発光部と、測定部位の皮膚下から戻ってきた光の量を検出するフォトディテクタ等の受光部とを有している。
【0028】
図2は、生体情報処理装置の全体的な動作の一例を示している。
まず、バンドパスフィルタ3,4でバンドパスフィルタ処理を行う(ステップS101)。バンドパスフィルタ3では、PPGセンサ1の出力信号から、脈動に伴う変動成分を抽出するためにバンドパスフィルタ処理した脈波信号を出力する。バンドパスフィルタ4では、加速度センサ2における重力加速度によるオフセットおよび電気的ノイズ除去のためにバンドパスフィルタ処理した体動信号を出力する。
【0029】
次に、体動解析部5で体動解析を行う(ステップS102)。この際、体動解析部5は体動信号を解析し測定部位の体動変化を検出する。
【0030】
次に、ノイズ低減処理部6でノイズ低減処理を行う(ステップS103)。この際、ノイズ低減処理部6は、入力信号を体動信号とし、観測信号を脈波信号とした後述の適応アルゴリズム63(図7)に基づいて脈波信号に含まれる体動に伴う疑似信号(体動ノイズ)を分離した誤差信号を脈波信号として出力する。
【0031】
次に、ピーク検出部7で脈波信号のピーク検出を行う(ステップS104)。この際、ピーク検出部7は、脈波信号および体動解析結果に基づいて脈動に伴う脈波信号のピーク位置を検出し、瞬時脈拍数を出力する。
【0032】
最後に、後処理部8で後処理を行う(ステップS105)。この際、後処理部8では瞬時脈拍数、体動解析結果および最終的な瞬時脈拍数(後処理部8の出力値)に基づいたフィルタ処理を行い、ノイズ低減処理部6およびピーク検出部7で除去できなかった体動ノイズによる瞬時脈拍数の誤検出を低減する。
【0033】
以下に、生体情報処理装置の各部の詳細な説明を図面を用いて説明する。
【0034】
<2.体動解析部の説明>
図3は、体動解析部5の一構成例を示している。
体動解析部5は、ノルム値入力部51と、バッファ52と、最大値フィルタ部53と、平滑化フィルタ部54と、閾値処理部55とを有している。
【0035】
体動解析部5では体動信号から体動変化を検出する。加速度センサ2が3軸加速度センサである場合、ノルム値入力部51から体動信号のノルム値を体動信号として最大値フィルタ部53に入力する。この際、最大値フィルタ部53は、バッファ52を介して必要とされる時間間隔の信号値のみを取得してもよい。最大値フィルタ部53による最大値フィルタ処理された体動信号は、平滑化フィルタ部54と閾値処理部55とに入力される。最大値フィルタ部53による最大値フィルタ処理された体動信号と平滑化フィルタ部54による平滑化フィルタ処理された体動信号との差分を、閾値処理部55で閾値処理して測定部位の体動強度および体動周波数が変化したときの体動変化を検出する。本実施の形態では、平滑化フィルタ部54における平滑化フィルタとしては、例えばFIR(Finite Impulse Responce)フィルタやIIR(Infinite Impulse Response)フィルタ等を用いればよい。
【0036】
図4は、体動解析部5による体動解析の概念を模式的に示している。図4には、体動解析結果として、運動時の体動信号の解析結果の例を示す。図4の上段において縦軸は信号値、横軸は時間を示す。図4の下段において縦軸は体動変化の状態(体動変化の有無)、横軸は時間を示す。図4の上段には、フィルタ処理前の体動信号と、平滑化フィルタ処理後の体動信号と、最大値フィルタ処理後の体動信号とを示す。例えば図4の上段に示したような平滑化フィルタ処理後の体動信号と最大値フィルタ処理後の体動信号とから、図4の下段に示したように体動変化の有無を検出することができる。
【0037】
図5および図6は、体動解析を行う際の測定部位および動脈の軸の定義の一例を示している。
PPGセンサ1と加速度センサ2は、時計型やリストバンド型のデバイスの一部に組み込まれ、例えば図5に示したようにユーザの腕10等の測定部位に装着される。この際、例えば図6に示したように、測定部位における動脈11の血流方向をX軸、動脈11の半径方向をY軸とする。また、例えば、動脈11の血流方向と動脈11の半径方向とに直交する方向をZ軸とする。
【0038】
<3.ノイズ低減処理部の説明>
図7は、ノイズ低減処理部6の一構成例を示している。
ノイズ低減処理部6は、適応フィルタ62と、IIRフィルタ64と、減算器65とを有している。
【0039】
適応フィルタ62の入力信号xは体動信号、観測信号dは脈波信号とする。ノイズ低減処理部6では、減算器65で観測信号dから適応フィルタ62の出力値を減算した誤差信号eを脈波信号として出力する。
【0040】
本実施の形態では、適応フィルタ62の適応アルゴリズム63がNLMSアルゴリズムである場合を例に説明する。NLMSアルゴリズムでは、以下の式(2)の更新式により適応フィルタ62の適応フィルタ係数wを更新する。なお、本実施の形態では、適応フィルタ係数wとして、後述するように、体動の血流への影響を考慮して事前に算出されたFIRフィルタ係数を用いる。nはサンプル番号とする。w(n+1)が更新後の適応フィルタ係数となる。
【0041】
e(n)=d−w(n)・xT(n) ……(1)
【0042】
【数1】
【0043】
ここで、μは適応フィルタ係数wの更新量を決定する正の定数であり、ステップサイズと呼ばれる。本実施の形態の場合、体動解析結果に基づいて、体動が急激に変化したことを検出してからあらかじめ設定した時間内はステップサイズを通常時よりも大きくすることで収束時間を改善する。例えば、ある一定時間内だけステップサイズをM倍にする。本実施の形態では、NLMSアルゴリズムを例に説明したが、その他の適応アルゴリズムでも同様に適応できる。
なお、本実施の形態において、適応アルゴリズム63とIIRフィルタ64とが、本開示の技術による係数更新部の一具体例に相当する。
【0044】
適応フィルタ62において、観測信号dに含まれる体動ノイズを分離するには、入力信号xと体動ノイズとの相関が高い方が好ましい。体動信号をそのまま入力信号xとするのではなく、体動の血流への影響をモデル化してノイズモデル61とし、体動の血流への伝達関数(FIRフィルタ係数)をあらかじめ算出して、記録しておく。ノイズモデル61には、体動信号とモデル係数とが入力される。適応フィルタ62では、体動信号のFIRフィルタ処理の結果を入力信号xとして利用することで、体動強度および体動周波数が変化したときに最適な係数が求まる収束時間が改善される。
【0045】
図8は、ノイズ低減処理部6の他の構成例として、加速度センサ2が3軸加速度の場合の構成例を示している。3軸加速度の各成分の血流に対する伝達関数をあらかじめ算出しておき、X,Y,Zの各加速度成分に対するノイズ低減処理部6X,6Y,6Zをカスケード接続した構成にすればよい。
【0046】
例えば、ノイズ低減処理部6Xには、モデル係数と、体動信号のX成分と、体動解析結果と、ノイズ低減処理前の脈派信号とを入力する。ノイズ低減処理部6Yには、モデル係数と、体動信号のY成分と、体動解析結果と、ノイズ低減処理部6Xの出力(誤差信号)とを入力する。ノイズ低減処理部6Zには、モデル係数と、体動信号のZ成分と、体動解析結果と、ノイズ低減処理部6Yの出力(誤差信号)とを入力する。ノイズ低減処理部6Zの出力(誤差信号)を脈派信号とする。
【0047】
ところで、伝達関数は血管や血流の状態などに依存するためユーザ、個人ごとに最適な係数が存在する。そこで、本実施の形態に係る生体情報処理装置では、瞬時脈拍数を求める前に、事前に、ノイズモデル61として体動の血流への伝達関数を求める。図9は、ノイズモデル61を求める処理(体動の血流への伝達関数を求める処理)の一例を示している。
【0048】
まず、ユーザによって、例えば図5に示したように、脈波センサとしてのPPGセンサ1が腕10などの測定部位に装着される(ステップS111)。測定部位の皮膚の色などで戻り光量にユーザの個人差があるため、生体情報処理装置では、安静状態で脈波信号が飽和しないように脈波センサの発光部の光量を制御する(ステップS112)。
【0049】
次に、生体情報処理装置は、ユーザに対して測定部位を動かすように促す(ステップS113)。これにより、生体情報処理装置では、動脈血流方向(図6参照)に対してインパルス的な体動を付与させて脈波信号と体動信号とを計測する。次に、生体情報処理装置では、ノイズ低減処理部6において、入力信号を体動信号とし、出力信号を脈波信号として適応フィルタ62によるシステム同定を行う(ステップS114)。
【0050】
次に、生体情報処理装置では、伝達関数(FIRフィルタ係数)が収束したか否かを判定する(ステップS115)。生体情報処理装置は、伝達関数が収束していないと判断される場合(ステップS115;N)には、ステップS113の処理に戻る。伝達関数が収束したと判断される場合(ステップS115;Y)には、処理を終了する。
【0051】
図10は、体動の血流への伝達関数を求める処理の一例を示している。
まず、生体情報処理装置は、ユーザに対して測定部位をX軸方向に動かすように促し(ステップS121)、ノイズ低減処理部6において、入力信号を体動信号とし、出力信号を脈波信号として適応フィルタ62によるシステム同定を行う(ステップS122)。次に、生体情報処理装置では、X軸方向に関する伝達関数(FIRフィルタ係数)が収束したか否かを判定する(ステップS123)。生体情報処理装置は、X軸方向に関する伝達関数が収束していないと判断される場合(ステップS123;N)には、ステップS121の処理に戻る。
【0052】
生体情報処理装置は、X軸方向に関する伝達関数が収束したと判断される場合(ステップS123;Y)には、次に、ユーザに対して測定部位をY軸方向に動かすように促し(ステップS124)、ノイズ低減処理部6において、入力信号を体動信号とし、出力信号を脈波信号として適応フィルタ62によるシステム同定を行う(ステップS125)。次に、生体情報処理装置では、Y軸方向に関する伝達関数(FIRフィルタ係数)が収束したか否かを判定する(ステップS126)。生体情報処理装置は、Y軸方向に関する伝達関数が収束していないと判断される場合(ステップS126;N)には、ステップS124の処理に戻る。
【0053】
生体情報処理装置は、Y軸方向に関する伝達関数が収束したと判断される場合(ステップS126;Y)には、次に、ユーザに対して測定部位をZ軸方向に動かすように促し(ステップS127)、ノイズ低減処理部6において、入力信号を体動信号とし、出力信号を脈波信号として適応フィルタ62によるシステム同定を行う(ステップS128)。次に、生体情報処理装置では、Z軸方向に関する伝達関数(FIRフィルタ係数)が収束したか否かを判定する(ステップS129)。生体情報処理装置は、Z軸方向に関する伝達関数が収束していないと判断される場合(ステップS129;N)には、ステップS127の処理に戻る。生体情報処理装置は、Z軸方向に関する伝達関数が収束したと判断される場合(ステップS129;Y)には、処理を終了する。
【0054】
図11は、加速度センサ2から出力された体動信号と、PPGセンサ1から出力された脈波信号の一例を示している。図11において、上段は体動信号、下段は脈波信号の一例を示す。図11において、横軸は時間、上段の縦軸は加速度、下段の縦軸はPPGセンサ1の出力値(PPG電圧)を示す。
【0055】
生体情報処理装置は、事前に上記伝達関数を求めるために、例えば、装置の初期の使用段階において、ユーザに対して測定部位を動かすように促す。生体情報処理装置は、例えば、脈波の極小値を検出し、その位置をユーザに音などで通知する。例えば、ユーザは音を聞きながらタイミングを合わせて腕10を指定された方向に動かす。生体情報処理装置は、動いている区間の体動信号と脈波信号とを取り出し、図9および図10の処理でシステム同定する。
【0056】
なお、以上では、ノイズモデル61として体動の血流への伝達関数(FIRフィルタ係数)を例に説明したが、その他の実施の形態としてはN次多項式による近似も考えられる。例えば、最小2乗法などを用いてN次多項式の係数を算出すればよい。
【0057】
また、ノイズ低減処理部6において、求めた適応フィルタ係数はIIRフィルタ64でIIRフィルタ処理する。例えば1サンプル前の過去の値を0(ゼロ)値として、安静状態と判断された場合はIIRフィルタ処理をONすることで適応フィルタ処理をOFFにする。運動時は帰還率を0.0に設定してIIRフィルタ処理をOFFにすることで適応フィルタ処理をONにする。この構成により体動解析結果に応じてIIRフィルタ64の帰還率を制御するだけで適応フィルタ処理の有無を円滑に切り替えることが可能となる。
【0058】
以上の工夫により急激な体動強度および体動周波数の変化があっても適応フィルタ処理の収束時間が改善されるので、ノイズ低減効果が十分に得られる。
【0059】
<4.ピーク検出部の説明>
図12は、ピーク検出部7の一構成例を示している。
ピーク検出部7は、バッファ71と、閾値算出部72と、閾値算出部73と、閾値処理部74と、瞬時脈拍数算出部75とを有している。
【0060】
体動によりPPGセンサ1の接触状態が変化し脈波信号強度が変調する場合がある。このときあらかじめ設定した固定閾値でピーク検出すると、脈動によるピーク位置が検出できない場合があり得る。また、体動ノイズによる疑似ピークを脈動によるピークとして誤検出するおそれもあり、例えば一般成人で運動中の瞬時脈拍数が50(拍数/秒)以下や、200(拍数/秒)以上の異常値が検出されてしまう。
【0061】
本実施の形態では、上記のような検出誤差が生じないように、閾値算出部72において、以下の式(3)(4)のように、ある解析窓内の脈波信号の最大値vmaxと最小値vminとからピーク強度の閾値thを決定する。閾値算出部72には、バッファ71を介して脈波信号の最大値vmaxと最小値vminとが入力される。
【0062】
th=vmin+α・(vmax−vmin) ……(3)
0<α<1 ……(4)
【0063】
これにより、脈波信号の強度に応じてピーク強度の閾値thが適応的に制御されるので脈波信号強度が変調してもピーク位置の検出が可能となる。
【0064】
また、体動による疑似ピーク誤検出を軽減するために、本実施の形態では、閾値算出部73において、体動解析結果と過去の瞬時脈拍数とからピーク間隔IBI(Inter Beat Interval)の閾値(上下限)を決定する。例えば、以下の式(5),(6)のように決定する。
【0065】
【数2】
【0066】
【数3】
【0067】
ここで、βはピーク間隔IBIの帯域を決める閾値である。βは、あらかじめ設定した固定値であってもよいし、体動解析結果に基づいて安静状態では大きくし、運動時は小さく設定してもよい。
【0068】
閾値処理部74では、脈波信号を適応閾値処理してピーク検出する。瞬時脈拍数算出部75では、閾値処理部74で得られたピーク位置の時間差の逆数から瞬時脈拍数を算出する。これにより、ノイズ低減処理部6でノイズ除去しきれなかった体動ノイズによる疑似ピークの誤検出を軽減できるため、瞬時脈拍数の精度が向上する。
【0069】
<5.後処理部の説明>
図13は、後処理部8の一構成例を示している。
後処理部8は、IIRフィルタ81と、帰還率算出部82とを有している。後処理部8では、帰還率算出部82によってIIRフィルタ81の帰還率を制御する。
【0070】
上述したノイズ低減処理部6およびピーク検出部7でノイズ除去しきれず、瞬時脈拍数の時間変化に異常値が発生する場合がある。一般的に瞬時脈拍数の時間相関は非常に高い。そこで、瞬時脈拍数の時間変化があらかじめ設定した閾値より大きい場合は、帰還率算出部82がIIRフィルタ81の帰還率を大きくする(例えば1.0に近い値)ように制御することで、過去の瞬時脈拍数をそのまま外挿処理し誤検出を修正(軽減)することができる。また、帰還率算出部82は、運動中はIIRフィルタ81の帰還率を1.0より小さい値、例えば0.5程度となるように制御することで、瞬時脈拍数を安定化させることが可能となる。
【0071】
<6.効果>
本実施の形態によれば、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号を、ノイズ低減処理部6の適応フィルタ62への入力信号として入力するようにしたので、観測信号に含まれる体動ノイズを精度よく低減することができる。
【0072】
本実施の形態によれば、ノイズ低減処理部6の適応フィルタ62によるノイズ低減処理において、加速度センサ2による体動信号に基づいて、適応フィルタ62のステップサイズ、体動の血流へのモデル化および適応フィルタ係数の更新制御を行うことで、適応フィルタ処理の収束時間が改善されるので、体動強度および体動周波数が急激に変化した場合でもノイズ低減効果が十分に得られる。
【0073】
また、本実施の形態によれば、脈波信号に基づいた、ピーク検出部7における適応的閾値処理により、体動でPPGセンサ1の接触状態が変化して脈波信号の強度が変化してS/N低下や、体動ノイズによる疑似ピークが存在しても、脈動に伴うピーク位置を検出できるので信頼性の高い瞬時脈拍数を算出できる。
【0074】
また、本実施の形態によれば、後処理部8における瞬時脈拍数の安定化処理において、IIRフィルタ81の帰還率を体動信号解析結果に基づいて制御することで、瞬時脈拍数の時間安定化処理を簡便に行うことができる.
【0075】
なお、本明細書に記載された効果はあくまでも例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
【0076】
<7.その他の実施の形態>
本開示による技術は、上記実施の形態の説明に限定されず種々の変形実施が可能である。
【0077】
例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、
観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器と
を備えるノイズ低減処理回路。
(2)
前記観測信号は、脈派センサから出力された脈派信号であり、
前記伝達関数は、前記脈派センサによる脈派の測定部位にインパルス的な体動を付与したときの、前記体動信号と前記観測信号とからシステム同定で求められる
上記(1)に記載のノイズ低減処理回路。
(3)
前記体動信号を解析することにより検出された体動変化を示す体動解析結果に基づいて、前記適応フィルタにおける適応フィルタ係数を更新する係数更新部、をさらに備えた
上記(1)または(2)に記載のノイズ低減処理回路。
(4)
前記係数更新部は、
前記体動解析結果に応じて、前記適応フィルタ係数をIIRフィルタ処理するIIRフィルタを有する
上記(3)に記載のノイズ低減処理回路。
(5)
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、
観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算することと
を含むノイズ低減処理方法
(6)
脈派信号を出力する脈派センサと、
体動信号を出力する体動センサと、
前記脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理部と
を含み、
前記ノイズ低減処理部は、
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号が、入力信号として入力される適応フィルタと、
前記脈派信号を観測信号として入力し、前記観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力する減算器と
を備える生体情報処理装置。
(7)
前記誤差信号に基づいて、脈動に伴う前記脈派信号のピーク位置を検出し、瞬時脈拍数を算出するピーク検出部と、
前記瞬時脈拍数の前記体動ノイズによる誤検出を低減する処理を行う後処理部と
をさらに含む
上記(6)に記載の生体情報処理装置。
(8)
前記ピーク検出部は、前記誤差信号を適応閾値処理して前記ピーク位置を検出する
上記(7)に記載の生体情報処理装置。
(9)
前記ピーク検出部は、前記誤差信号の強度に応じて、前記ピーク位置を検出する際のピーク強度の閾値を算出する
上記(8)に記載の生体情報処理装置。
(10)
前記体動信号を解析することによって体動変化を検出し、検出結果を体動解析結果として出力する体動解析部、をさらに含み、
前記ピーク検出部は、
前記体動解析結果と過去に算出した前記瞬時脈拍数とから前記ピーク位置を検出する際のピーク間隔の閾値を算出する
上記(8)または(9)に記載の生体情報処理装置。
(11)
前記体動信号を解析することによって体動変化を検出し、検出結果を体動解析結果として出力する体動解析部、をさらに含み、
前記後処理部は、
前記瞬時脈拍数にIIRフィルタ処理を行うIIRフィルタと、
前記体動解析結果に基づいて前記IIRフィルタの帰還率を制御する帰還率算出部と
を有する
上記(7)ないし(10)のいずれか1つに記載の生体情報処理装置。
(12)
脈派センサから脈派信号を出力することと、
体動センサから体動信号を出力することと、
前記脈派信号から体動ノイズを分離するノイズ低減処理を行うことと
を含み、
前記ノイズ低減処理は、
体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によってフィルタ処理された前記体動信号を、適応フィルタへの入力信号として入力することと、
前記脈派信号を観測信号として入力し、前記観測信号から前記適応フィルタの出力値を減算した誤差信号を出力することと
を含む生体情報処理方法。
【符号の説明】
【0078】
1…PPGセンサ(脈派センサ)、2…加速度センサ(体動センサ)、3…バンドパスフィルタ、4…バンドパスフィルタ、5…体動解析部、6,6X,6Y,6Z…ノイズ低減処理部、7…ピーク検出部、8…後処理部、9…全体制御部、10…腕、11…動脈、51…ノルム値入力部、52…バッファ、53…最大値フィルタ、54…平滑化フィルタ、55…閾値処理部、61…ノイズモデル、62…適応フィルタ、63…適応アルゴリズム、64…IIRフィルタ、65…減算器、71…バッファ、72…閾値算出部、73…閾値算出部、74…閾値処理部、75…瞬時脈拍数算出部、81…IIRフィルタ、82…帰還率算出部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13