特開2016-221527(P2016-221527A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-221527(P2016-221527A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 20/10 20060101AFI20161205BHJP
   H01L 21/607 20060101ALI20161205BHJP
   H01R 4/02 20060101ALI20161205BHJP
   H01R 43/02 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B23K20/10
   H01L21/607 B
   H01R4/02 C
   H01R43/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-107355(P2015-107355)
(22)【出願日】2015年5月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148057
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 淑己
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 得未
【テーマコード(参考)】
4E167
5E051
5E085
【Fターム(参考)】
4E167AA01
4E167BE09
4E167BE10
4E167DA05
5E051LA04
5E051LB00
5E085BB14
5E085CC03
5E085DD04
5E085HH11
5E085JJ32
(57)【要約】
【課題】安定した接合品質を確保することができる半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】上面に金属板1が設けられた絶縁層2を台座3に載せ、金属板1上に金属端子4を載せる。超音波ツール5を金属端子4に押し付けて加圧力Ppを加えて金属端子4と金属板1を平行状態に固定する(プレ接合工程)。プレ接合工程の後に、超音波ツール5を金属端子4に押し付けて加圧力Pmを加えつつ超音波振動Vmを加えて金属端子4と金属板1を超音波接合させる(メイン接合工程)。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に金属板が設けられた絶縁層を台座に載せ、前記金属板上に金属端子を載せる工程と、
超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えて前記金属端子と前記金属板を平行状態に固定するプレ接合工程と、
前記プレ接合工程の後に、前記超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えつつ超音波振動を加えて前記金属端子と前記金属板を超音波接合させるメイン接合工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記プレ接合工程の前記加圧力は前記メイン接合工程の前記加圧力より小さく、
前記プレ接合工程の時間は前記メイン接合工程の時間より短いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
上面に金属板が設けられた絶縁層を台座に載せ、前記金属板上に金属端子を載せる工程と、
超音波ツールを前記金属端子に接触させて超音波振動を加えて前記金属端子と前記金属板を平行状態に固定するプレ接合工程と、
前記プレ接合工程の後に、前記超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えつつ超音波振動を加えて前記金属端子と前記金属板を超音波接合させるメイン接合工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記プレ接合工程の前記超音波振動の振幅量は前記メイン接合工程の前記超音波振動の振幅量より小さく、
前記プレ接合工程の時間は前記メイン接合工程の時間より短いことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記プレ接合工程において前記金属端子の長手方向に対して平行方向に前記超音波振動を加えることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記プレ接合工程において前記金属端子の長手方向に対して垂直方向に前記超音波振動を加えることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記プレ接合工程において前記超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えつつ前記超音波振動を加えることを特徴とする請求項3〜6の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記プレ接合工程の前記加圧力は前記メイン接合工程の前記加圧力より小さいことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記プレ接合工程の後、前記メイン接合工程の前に、前記超音波ツールを上昇させて前記金属端子から離す工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力用半導体装置などの半導体装置の製造において、金属端子と金属板の超音波接合が実施される。なお、超音波接合時に生じた浮きや皺を、超音波接合とは異なる機構を用いた押圧工程により矯正する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−000611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
超音波接合を実施する前に金属端子と金属板の片方に浮きや反りといった傾きが発生している場合がある。この場合、金属同士の並行が保たれずに、超音波接合の強度が弱くなり、接合時間が安定せず、母材(金属板下の絶縁層)に過度なダメージを加えてしまう。このため、安定した接合品質を得ることができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は安定した接合品質を確保することができる半導体装置の製造方法を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上面に金属板が設けられた絶縁層を台座に載せ、前記金属板上に金属端子を載せる工程と、超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えて前記金属端子と前記金属板を平行状態に固定するプレ接合工程と、前記プレ接合工程の後に、前記超音波ツールを前記金属端子に押し付けて加圧力を加えつつ超音波振動を加えて前記金属端子と前記金属板を超音波接合させるメイン接合工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明ではメイン接合の前にプレ接合を行って金属端子や金属板に浮きや反りを矯正して金属端子と金属板を平行状態に固定するため、安定した接合品質6を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図2】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
図4図3のI−IIに沿った断面図である。
図5】比較例に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図6】本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
図7】本発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
図8】本発明の実施の形態4に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
図9】本発明の実施の形態5に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。図2及び図3は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。図4図3のI−IIに沿った断面図である。
【0011】
まず、上面に金属板1が設けられた絶縁層2をワーク搬送して台座3に載せる(ステップS1)。そして、金属板1上に金属端子4を載せる。金属端子4及び金属板1は電流を流すものであり、絶縁層2は上面側の金属板1と下面側の配線(不図示)とを絶縁するものである。
【0012】
次に、超音波ツール5をZ軸方向に下降する座標を決めるための認識工程を実施する(ステップS2)。次に、図2に示すように、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に押し付けて加圧力Ppを加えて金属端子4と金属板1を平行状態に固定する(プレ接合工程、ステップS3)。次に、超音波ツール5をZ軸方向に上昇させて金属端子4から離す。
【0013】
次に、超音波ツール5をZ軸方向に下降する座標を決めるための認識工程を再び実施する(ステップS4)。次に、図3及び図4に示すように、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に押し付けて加圧力Pmを加えつつ超音波振動Vmを加えて金属端子4と金属板1を超音波接合させる(メイン接合工程、ステップS5)。なお、超音波振動Vmは超音波ツール5を金属端子4に押し付けた後に加える。その後、超音波接合が終わった半導体装置をワーク搬送する(ステップS6)。
【0014】
図5は、比較例に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。比較例ではプレ接合を行わない。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが有ると、超音波ツール5と金属端子4や金属板1との平行が保たれず、金属板1の下の絶縁層2にまで過度なダメージを加えてしまい、安定した接合品質6を得ることができない。この金属端子4や金属板1の浮きや反りは、主に他プロセスの熱負荷による変形や搬送時の変形により発生する。
【0015】
一方、本実施の形態では、メイン接合の前にプレ接合を行って金属端子4や金属板1に浮きや反りを矯正して金属端子4と金属板1を平行状態に固定するため、図4に示すように安定した接合品質6を確保することができる。
【0016】
また、プレ接合工程の加圧力Ppはメイン接合工程の加圧力Pmより小さく、例えば1〜50%の荷重である。プレ接合工程の時間はメイン接合工程の時間より短く、例えば1〜50%の時間である。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが発生している場合でもプレ接合は可能であり、プレ接合工程において母材(金属板1下の絶縁層2)に過度なダメージを加えることはない。
【0017】
なお、主に電極端子4に傾きが有ると、認識工程において誤認識を起こす場合がある。プレ接合工程で誤認識を起こし、そのままメイン接合工程を行うと、間違った座標位置のままメイン接合を開始してしまうことがある。そこで、プレ接合工程の後に超音波ツール5をZ軸方向に上昇させ、メイン接合工程の前に再び認識工程を実施する。
【0018】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。本実施の形態では、プレ接合として、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に接触させて金属端子4の長手方向に対して平行方向に超音波振動Vpを加え、金属端子4と金属板1を平行状態に固定する。その後、実施の形態1と同様にメイン接合を行う。これにより、実施の形態1と同様に、安定した接合品質6を確保することができる。
【0019】
また、プレ接合工程の超音波振動Vpの振幅量はメイン接合工程の超音波振動Vmの振幅量より小さく、例えば1〜50%の振幅量である。プレ接合工程の時間はメイン接合工程の時間より短く、例えば1〜50%の時間である。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが発生している場合でもプレ接合は可能であり、プレ接合工程において母材(金属板1下の絶縁層2)に過度なダメージを加えることはない。
【0020】
また、超音波ツール5の形状や接合部周囲の障壁の関係によって金属端子4の長手方向に対して平行方向にしか超音波振動Vpを加えられない場合に本実施の形態を適用することができる。
【0021】
なお、超音波ツール5は振動子方向にしかしか振動できないため、一方向のみしか超音波振動を加えることができない。超音波ツール5又は台座3を回転させれば二方向の超音波振動を加えることができる。ただし、プレ接合工程の場合、一方向のみの超音波振動により十分に仮接合を行うことができる。
【0022】
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。本実施の形態では、プレ接合として、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に接触させて金属端子4の長手方向に対して垂直方向に超音波振動Vpを加え、金属端子4と金属板1を平行状態に固定する。その後、実施の形態1と同様にメイン接合を行う。これにより、実施の形態1と同様に、安定した接合品質6を確保することができる。
【0023】
また、プレ接合工程の超音波振動Vpの振幅量はメイン接合工程の超音波振動Vmの振幅量より小さく、例えば1〜50%の振幅量である。プレ接合工程の時間はメイン接合工程の時間より短く、例えば1〜50%の時間である。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが発生している場合でもプレ接合は可能であり、プレ接合工程において母材(金属板1下の絶縁層2)に過度なダメージを加えることはない。
【0024】
また、超音波ツール5の形状や接合部周囲の障壁の関係によって金属端子4の長手方向に対して垂直方向にしか超音波振動Vpを加えられない場合に本実施の形態を適用することができる。
【0025】
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。本実施の形態では、プレ接合として、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に押し付けて加圧力Ppを加えつつ、金属端子4の長手方向に対して平行方向に超音波振動Vpを加え、金属端子4と金属板1を平行状態に固定する。その後、実施の形態1と同様にメイン接合を行う。これにより、実施の形態1と同様に、安定した接合品質6を確保することができる。
【0026】
また、プレ接合工程の超音波振動Vpの振幅量はメイン接合工程の超音波振動Vmの振幅量より小さく、例えば1〜50%の振幅量である。プレ接合工程の時間はメイン接合工程の時間より短く、例えば1〜50%の時間である。プレ接合工程の加圧力Ppはメイン接合工程の加圧力Pmより小さく、例えば1〜50%の荷重である。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが発生している場合でもプレ接合は可能であり、プレ接合工程において母材(金属板1下の絶縁層2)に過度なダメージを加えることはない。
【0027】
また、超音波ツール5の形状や接合部周囲の障壁の関係によって金属端子4の長手方向に対して平行方向にしか超音波振動Vpを加えられない場合に本実施の形態を適用することができる。
【0028】
実施の形態5.
図9は、本発明の実施の形態5に係る半導体装置の製造方法を示す斜視図である。本実施の形態では、プレ接合として、超音波ツール5をZ軸方向に下降させて金属端子4に押し付けて加圧力Ppを加えつつ、金属端子4の長手方向に対して垂直方向に超音波振動Vpを加え、金属端子4と金属板1を平行状態に固定する。その後、実施の形態1と同様にメイン接合を行う。これにより、実施の形態1と同様に、安定した接合品質6を確保することができる。
【0029】
また、プレ接合工程の超音波振動Vpの振幅量はメイン接合工程の超音波振動Vmの振幅量より小さく、例えば1〜50%の振幅量である。プレ接合工程の時間はメイン接合工程の時間より短く、例えば1〜50%の時間である。プレ接合工程の加圧力Ppはメイン接合工程の加圧力Pmより小さく、例えば1〜50%の荷重である。このため、金属端子4や金属板1に浮きや反りといった傾きが発生している場合でもプレ接合は可能であり、プレ接合工程において母材(金属板1下の絶縁層2)に過度なダメージを加えることはない。
【0030】
また、超音波ツール5の形状や接合部周囲の障壁の関係によって金属端子4の長手方向に対して垂直方向にしか超音波振動Vpを加えられない場合に本実施の形態を適用することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 金属板、2 絶縁層、3 台座、4 金属端子、5 超音波ツール、Pm,Pp 加圧力、Vm,Vp 超音波振動
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9