(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-221613(P2016-221613A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】ドライバービットの製造工程
(51)【国際特許分類】
B25B 13/00 20060101AFI20161205BHJP
B25B 13/54 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
B25B13/00 A
B25B13/54 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-109463(P2015-109463)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】515120497
【氏名又は名称】陳鐸壬
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】特許業務法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 鐸壬
(57)【要約】
【課題】ドライバービットの製造工程を提供する。
【解決手段】
本発明のドライバービットの製造工程は、材料を準備する;リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する;伝達部を形成する;使用端を形成する;完成品を得る等の工程を含み、特に、組み立て端を形成する時、除去工程によって相対する側部位及び係止面を有する組み立て端を形成し、側部位が形成する係止面に一般の受けツールを係止させることができ、且つ相対する係止面の間の距離がXであり、相対する側部位の間の距離がYであり、且つX≧1.2Yとし、組み立て端の構造を変化させることによって体積を縮小し、重量を減少することができるが、依然としてそれと受けツールの良好なマッチングを保持し、上記の製造工程によってドライバービット本体の完成品を得ることができ、ドライバービット全体の体積及び重量を有効に減縮し、保存空間を節減し、携帯に便利な効果を提供する。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の長さの棒材を準備する第1工程;
該棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、リード角加工してリード角補正面を形成する第2工程;
該予備組み立て端に対して除去加工を行って相対する側部位及び係止面を有する組み立て端を形成する第3工程;
該第3工程で、そのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールを係合させることができ、且つ相対する係止面の間の距離がXであり、相対する側部位の間の距離がYであり、且つX≧1.2Yとし;
ストリップ加工によって該予備使用端に相当な面積を有効に除去して伝達部を形成する第4工程;
フライス加工を利用して該伝達部の前端を使用端に形成する第5工程;
該第5工程で、該使用端は、各式の工具を駆動することができ、且つ該使用端の最大外径はZであり、Y≧0.5Zとし;
上記の工程を経てドライバービット本体の完成品を得る第6工程;
を含むドライバービットの製造方法。
【請求項2】
該第2工程において、該予備組み立て端に合わせて位置決め歯溝を成型する請求項1に記載のドライバービットの製造方法。
【請求項3】
細長い多辺形の棒材を準備する第1工程;
該第1工程で、該棒材は、相対する側部位及び係止面を有し、且つそのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールの六角孔の少なくとも2つの対応面を係合させることができ;
且つ該棒材の係止面の間の距離がX1であり、側部位の間の距離がY1であり、且つX1≧1.2Y1とし;
リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する第2工程;
該第2工程で、該棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、リード角加工して該リード角補正面を形成し;
ストリップ加工によって該予備使用端に相当な面積を有効に除去して伝達部を形成する第3工程;
フライス加工を利用して該伝達部の前端を使用端に成型する第4工程;
該第4工程で、該使用端は、各式の工具を駆動することができ;
上記の製造工程を経てドライバービット本体の完成品を得る第5工程;
を含むドライバービットの製造方法。
【請求項4】
該第2工程において、該予備組み立て端に合わせて位置決め歯溝を成型する請求項3に記載のドライバービットの製造方法。
【請求項5】
長型のドライバービット本体を製造する製造方法であって、
細長い多辺形の棒材を準備する第1工程;
該第1工程で、該棒材は、相対する側部位及び係止面を有し、且つそのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールの六角孔の少なくとも2つの対応面を係合させることができ、且つ該棒材の相対する係止面の間の距離がX2であり、相対する側部位の間の距離がY2であり、且つX2≧1.2Y2とし;
リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する第2工程;
該第2工程で、該棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、該予備組み立て端にリード角加工して該リード角補正面を形成し;
使用端を形成する第3工程;
該第3工程では、フライス加工を利用して予備使用端の前端を該使用端に成型し、該使用端は、各式の工具を駆動することができ;
上記の製造工程を経てドライバービット本体の完成品を得る第4工程;
を含むドライバービットの製造方法。
【請求項6】
該第2工程において、該予備組み立て端に合わせて位置決め歯溝を成型する請求項5に記載のドライバービットの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライバービットの製造工程に関し、特に、体積、重量を減少し、保存空間を節減し、携帯に便利であることができるドライバービットの製造工程に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のドライバービットは、
図1及び
図2に示すようであり、それは、主にドライバービット本体10であり、該ドライバービット本体10は、駆動端11及び組み立て端12を有し、頸部13を有し、駆動端11及び組み立て端12の間に延伸成型し、そのうち、該駆動端11は、螺子ツール2を回転させることに用い、それが組み合わせる螺子ツール14は、異なる大きさの規格であることができ、且つ螺子ツール14の頭部141のスロット142は、−字、+字、米字、梅の花及び六角等の異なる形状の種類を有し、その組み立て端12は、一般の手動操作のツールハンドル15の接続スリーブ151(いわゆる受けツールであり、本願の接続スリーブ151を例として説明する)内に挿入設置させて組み込んだ後、ドライバービット本体10の駆動端11を駆動させ、ロックの効果を達成させる(当然ながら、電動操作のツールハンドル15のスロット内に挿入設置して組み込むこともでき、何れも従来のドライバービットの関連応用及び技術プロセスであり、従って、以下、従来技術又は本発明では、更に説明しない)。
【0003】
図2に示すように、以上の従来のドライバービット本体10は、何れもその組み立て端12を利用してツールハンドル15の接続スリーブ3内に挿入設置して組み込むか、接続スリーブ151は、等しい対辺距離を有する六角孔(おおむね6.35mmの寸法である)であるので、従来のドライバービット本体10は、その駆動端11の規格の大きさ又は種類が何であるかに関わらず、該ドライバービット本体10の組み立て端12は、接続スリーブ151(即ち、受けツール)の「既定」の六角孔の形状及び寸法に合わせる必要があり、関連する問題及び欠陥を発生させ、以下の問題を回避することができない。
1:ドライバービット本体10の組み立て端12は、「完全に」接続スリーブ151の六角孔の形状及び寸法に合わせて動かされなければならず、駆動端11の規格、寸法種類が更に小さいか、頸部13がどれだけ寸法を減縮しているかに関わらず、組み立て端12は、依然として完全な六角柱の実体構造であり、セット式販売の包装時、ドライバービット本体10の組み立て端12の所要保存空間に合わせて設計され、ドライバービットのセットが累積する重量体積を増加させるだけでなく、同時に包装において相当多くの材料及びコストを消費し、特に、個人が携帯して外出する場合に過度に多くの重量空間をもつことができないことを考慮の下、実際の状況で多くの不便をもたらす。
2:同様に、如何なる派生的設計をしても最終的に現在の接続スリーブ151のドライバービット本体10の組み立て端12の規格に合わせて、実務上の使用及び機能の強化、多様性の追求をしなければならない。
3:
図3及び
図4に示すように、上記の欠陥を解決する為、ドライバービット本体10の軸心部位に掘削空間101を形成し、ドライバービット本体10の重量を節減しているが、この種の構造は、実験を経て外へ加わるトルクを受けて駆動できることが証明されており、ドライバービット本体10の重量に対して、減量を行い、それが占める体積は、依然として変わらず、更に、この種の掘削空間101の加工時の難度及びコストについては述べるまでもなく、従って、損失的な構造であるということができる。
【0004】
また、ドライバービット本体10を使用上更に多様化、便利化し、その実用性を増加する為、関連するツールケース161,162は、発展した構造であり(
図5及び
図6参照)、該ツールケース161,162は、何れも別途設ける収容空間163,164を利用して異なるより多くのドライバービット本体10を収容するものであり、それは、多様性及び利便性を向上させているが、依然として従来の束縛から離脱できず、以下のような欠陥を招く:
1:
図5に示される単一収容空間163であるか、
図6、
図7に示される複数のドライバービット本体10の収容空間164であるかに関わらず、それは、依然として保存数量が大きいほど、累積する体積が大きくなり、重く大きくなることを回避できず、往々にして使用者がより多くのドライバービット本体10を有するより大きなツールケースを携帯しなければならなくなり、特に、携帯して外出するか、各種位置へしばしば移動して使用する必要がある作業場所環境を考慮の下、基本的に単一のドライバービット本体10の体積が変わらず、重量が変わらない場合、その問題も変わらない。
2:また、
図8に示すドライバービット本体を収容するハンドツール617において、ハンドツール17の内部空間171に収容部位172を成型し、ドライバービット本体10を収容させ、携帯取り出しに便利にしているが、同様に保存するドライバービット全体が占める体積が、ハンドル全体に重量体積を累積する問題を改善することができず、使用者がハンドツール17を携帯するのに有効に重量及び体積の減量を達成することができず、欠陥の改善を得られない。
【0005】
その後、多くの発明者は、多様な派生的変化及び脚色へ向けて製品開発を行っており、更に、
図9及び
図10のようなドライバービット本体18,19を開発しており、それは、主にその上にそれぞれ識別部位181,191を形成し、この種の方式は、ある程度市場の購買意欲を刺激する吸引力があり、外観の表現を加えることによって製品の販売に差異を生み出しているが、以下の欠陥がある:
1:依然として従来のドライバービット本体の重量、体積の問題を解決することができず、従って、従来のドライバービット本体が発生する重量、体積が大きいという欠陥が存在する。
2:識別部位181,191を追加しているが、色帯成型、カラー電着、プラスチックカラーリングでコーティングするか、多色の収縮膜成形を利用し、それは、相当なコストを増加することになるので、実際の市場での推進及び開拓は、依然として限りがあり、決定的な影響を及ぼすことができない。
3:また、
図9のドライバービット本体18は、この識別部位181を成型する必要があり、環凹部を残す必要があり(図示せず)、従って、加工の難易度を増加させる。
4:
図9又は
図10のドライバービット本体18,19は、何れも狭小な平面(六角面の一面)に識別部位181,191を成型しなければならず、何れも加工難易度を増加させるだけでなく、実際のドライバービット本体の問題を解決することもできない。
【0006】
図11、
図12に示すように、一般によく見られるドライバービット本体10の製造工程方法は、以下の工程を含む:
一:材料を準備する:必要な寸法の長い棒状の円棒を予め準備する;
二:材料を抽出する:円棒を六角状の棒材に抽出する;
三:材料を切断する:該ドライバービット本体10が必要な長さに従って逐一切断する;
四:歯溝を旋削する:一般のツールの規範標準の寸法に従って、ドライバービット本体10の組み立て端12に位置決め歯溝121を旋削し、ドライバービット本体10をドライバー接続スリーブ151に挿入させる時に位置決め用とさせ、且つ組み立て端12の自由単に面取り辺122を旋削する;
五:前端を旋削する:ツールの規範に従ってドライバービット本体10の前段の外径を標準の寸法に旋削する(ストリップフォーミングとも称する);
六:使用端を成型する:ドライバービット本体10の要求する形態に従い、該駆動端11を対応する形態に切削し、例えば、
図12に示すような十字型の駆動端11であり、完全なドライバービット本体10を形成する。
【0007】
前記の従来のドライバービット本体10の製造工程は、多くの煩雑な加工工程を必要とし、且つ多くの材料を消費する必要があり、加工の費用を向上させ、更に、多くの旋削加工の動作を必要とし、加工の歩留まりを低下させ、全体の加工効率を低下させ、実際の製造及び使用の要求を満たすことができず、更なる改良が必要である。
【0008】
同様に、該従来のドライバービット本体10の構造において、その全体の重量が重すぎ、占める体積が大き過ぎる等の欠陥があり、これらは、何れも解決できない。
【0009】
そこで、本発明者は、上記の欠陥に基づき、積極的に開発に努力し、改良を研究し、新しい製造工程の「ドライバービットの製造工程」を開発し、ドライバービットの体積及び重量を減縮することができ、保存の空間を節減し、携帯に便利である以外に、更に、最も簡単な製造工程も達成し、次世代のドライバービットツールが関連して派生する包装コストにおいても有効に低減し、全体の必要コストを低減し、末端の市場競争力を有効に向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2014−223711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、ドライバービットの全体の体積及び重量を有効に減縮し、保存空間を節減し、携帯に便利な効果を提供することができるもっとも簡単な製造工程を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的及び効果を達成する為、本発明は、三種の実施形態を有し、そのうち、第1種の実施形態のドライバービットの製造方法は、以下の工程を含む:一、材料を準備する:所定の長さの棒材を準備する;二、リード角補正面:棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、リード角加工してリード角補正面を形成する;三、組み立て端を形成する:予備組み立て端に対して除去加工を行って相対する側部位及び係止面を有する組み立て端を形成する;そのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールを係合させることができ、且つ相対する係止面の間の距離がXであり、相対する側部位の間の距離がYであり、且つX≧1.2Yとする;四、伝達部を形成する:ストリップ加工によって予備使用端に相当な面積を有効に除去して伝達部を形成する;五、使用端を形成する:フライス加工を利用して伝達部の前端を使用端に成型し、該使用端は、各式の工具を駆動することができ、且つ使用端の最大外径はZであり、Y≧0.5Zとする;六、完成品:上記の製造工程を経た後ドライバービット本体の完成品を得て、本発明の製造工程の効果を達成することができる。
【0013】
本発明の第2種の実施形態のドライバービットの製造方法は、以下の工程を含む:一、材料を準備する:細長い多辺形の棒材を準備し、該棒材は、相対する側部位及び係止面を有し、且つそのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールの六角孔の少なくとも2つの対応面を係合させることができ、且つ該棒材の係止面の間の距離がX1であり、側部位の間の距離がY1であり、且つX1≧1.2Y1とする;二、リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する:棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、リード角加工してリード角補正面を形成する;三、伝達部を形成する:ストリップ加工によって予備使用端に相当な面積を有効に除去して伝達部を形成する;四、使用端を形成する:フライス加工を利用して伝達部の前端を使用端に成型し、該使用端は、各式の工具を駆動することができる;五、完成品:上記の製造工程を経た後ドライバービット本体の完成品を得て、本発明の製造工程の効果を達成することができる。
【0014】
本発明の第3種の実施形態のドライバービットの製造方法は、長型のドライバービット本体に対する製造方法であり、以下の工程を含む:一、材料を準備する:細長い多辺形の棒材を準備し、該棒材は、相対する側部位及び係止面を有し、且つそのうち、該側部位が形成する係止面は、一般の受けツールの六角孔の少なくとも2つの対応面を係合させることができ、且つ該棒材の相対する係止面の間の距離がX2であり、相対する側部位の間の距離がY2であり、且つX2≧1.2Y2とする;二、リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する:棒材の一端を予備組み立て端に設定し、その他端は、予備使用端とし、予備組み立て端にリード角加工してリード角補正面を形成する;三、使用端を形成する:フライス加工を利用して予備使用端の前端を使用端に成型し、該使用端は、各式の工具を駆動することができる;四、完成品:上記の製造工程を経た後ドライバービット本体の完成品を得て、同一の製造工程の効果を達成することができる。
【0015】
本発明の前記三種の実施形態のドライバービットの製造方法では、上記で記載した各「二」における工程において、予備組み立て端に位置決め歯溝を併せて成型することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の以上の工程の製造方法によって、本発明の第1実施例は、以下の効果を有する:
1:本発明の以上の工程を利用して成型するドライバービット本体200の使用時、そのドライバービット本体200の係止面212は、受けツール3の六角孔31の対応面32に部分的に係合することができ、従って、そのドライバービット本体200の係止面212を受けツール3の対応面32に係止させ、ツールの駆動を達成できる;
2:上に同じく、本発明が設けるX≧1.2Yの制限条件(そのうち、細長い多面体の長軸の径の値(即ち、相対する係止面212の間の距離)がXであり、短軸の径の値(即ち、相対する側部位211の間の距離)がYである)は、組み立て端24に十分な構造耐久力を達成させることができる以外、更に、その全体のドライバービット本体200に相当多くの体積(即ち、ドライバービットの組み立て端24及び受けツール3の六角孔31の空きスペース、例えば、
図21の四角形の減少空間部位27)を節減させることができる;
3:また、本発明の側部位211は、その表示する面積が最大であり、識別機能をなす設計に便利であり、更にこの種の加工の簡易度を向上させることができる;
4:本発明のドライバービット本体200の組み立て端24は、依然としてその係止面212を利用して受けツール3の六角孔31の対応面32に係止することができ、即ち、それが同様に従来の六角孔31に合わせることができ、既存の従来の受けツール3を変更する必要がない;
5:本発明のドライバービット本体200は、相当大きな体積を効率的に減少することができ、自然に相当な重量を減少し、関連する利便性、実用性及び適合性を確実に有することができる;
6:本発明のドライバービット本体200は、軸心部位により掘削空間を成型し、中空な構造を形成する必要がないので、構造上相対して安定する;
7:本発明のドライバービット本体200は、その他の従来のツールを組み合わせる時に使用する体積を減少することはできないが、相当な重量を減少することができる;
8:本発明は、そのY≧0.5Zを利用して、使用端26に実際の使用上の強度又は構造力を持たせることができ、ドライバービット本体200の基本効果を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】従来のドライバービット本体の構造説明図である。
【
図2】従来のドライバービット及び接続スリーブの組み立ての構造説明図である。
【
図3】もう1種の従来のドライバービット本体の構造説明図である。
【
図4】従来のドライバービット本体の断面構造説明図である。
【
図5】従来のドライバービット本体を入れる工具収容部の構造説明図である。
【
図6】従来のドライバービット本体を入れるもう1種の工具収容部の構造説明図である。
【
図7】
図6の工具収容部の実施例の断面の構造説明図である。
【
図8】従来のドライバービット本体を入れるもう1種の工具収容部の構造説明図である。
【
図9】従来のドライバービット本体の識別機能を有する構造説明図である。
【
図10】従来のドライバービット本体のもう1種の識別機能を有する構造説明図である。
【
図11】従来のドライバービット本体の製造工程の説明図である。
【
図12】従来のドライバービット本体の製造工程を利用したドライバービットの構造説明図である。
【
図13】本発明の第1実施例のブロックフロー説明図である。
【
図14】本発明の第1実施例の第1工程の説明図である。
【
図15】本発明の第1実施例の第2工程の説明図である。
【
図16】本発明の第1実施例の第3工程の説明図である。
【
図17】本発明の第1実施例の第3工程の断面説明図である。
【
図18】本発明の第1実施例の第4工程の説明図である。
【
図19】本発明の第1実施例の第5工程の説明図である。
【
図20】本発明の第1実施例の完成品の構造説明図である。
【
図21】本発明の第1実施例の空間を節減する効果の説明図である。
【
図22】本発明の第2実施例のブロックフローの説明図である。
【
図23】本発明の第2実施例の第1工程の説明図である。
【
図24】本発明の第2実施例の空間を節減する効果の説明図である。
【
図25】本発明の第2実施例の第2工程の説明図である。
【
図26】本発明の第2実施例の第3工程及び完成品の説明図である。
【
図27】本発明の第3実施例のブロックフローの説明図である。
【
図28】本発明の第3実施例の第1工程の説明図である。
【
図29】本発明の第3実施例の空間を節減する効果の説明図である。
【
図30】本発明の第3実施例の第1工程の説明図である。
【
図31】本発明の第3実施例の第2工程の説明図である。
【
図32】本発明の第3実施例の第3工程及び完成品の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
先ず、
図13を参照し、それは、本発明のドライバービットの製造工程の第1実施例のブロックフロー図であり、以下の工程を含む:
一、材料を準備する:所定の長さの棒材2を準備する(本実施例中の棒材2の断面は、等辺六角形であることを実施例として説明し、
図14に示すとおりである);
二、リード角補正面:棒材2の一端を予備組み立て端21に設定し、その他端は、予備使用端22とし、予備組み立て端21にリード角加工してリード角補正面23を成型する(
図14、
図15参照);
三、組み立て端を形成する:予備組み立て端21に対して除去加工を行って(
図16参照)、それに相対する側部位211及び係止面212を有する組み立て端24を成型させる;そのうち、該側部位211が形成する係止面212は、一般の受けツール3の六角孔31の少なくとも2つの対応面32上に係合させることができ(本実施例で図示するのは4面の係合であり、
図21に示すとおりである)、且つ組み立て端24の断面が細長い多面体であり(
図17参照)、そのうち、細長い多面体の長軸の径の値(即ち、相対する係止面212の間の距離)がXであり、短軸の径の値(即ち、相対する側部位211の間の距離)がYであり、且つX≧1.2Yとする;
四、伝達部を形成する:ストリップ加工(旋削及びフライスの加工)によって予備使用端22に相当な面積を有効に除去して伝達部25を形成する(
図18参照);
五、使用端を形成する:フライス加工を利用して伝達部25の前端を使用端26に成型し、該使用端26は、各式の工具を駆動することに用いることができ、且つ使用端26の最大外径はZであり、Y≧0.5Zとする(
図19参照);
六、完成品:上記の製造工程を経た後ドライバービット本体200を得る(
図20参照)。
【0019】
本発明の以上の工程の製造方法によって、本発明の第1実施例は、以下の効果を有する:
1:本発明の以上の工程を利用して成型するドライバービット本体200の使用時、そのドライバービット本体200の係止面212は、受けツール3の六角孔31の対応面32に部分的に係合することができ、従って、そのドライバービット本体200の係止面212を受けツール3の対応面32に係止させ、ツールの駆動を達成できる;
2:上に同じく、本発明が設けるX≧1.2Yの制限条件(そのうち、細長い多面体の長軸の径の値(即ち、相対する係止面212の間の距離)がXであり、短軸の径の値(即ち、相対する側部位211の間の距離)がYである)は、組み立て端24に十分な構造耐久力を達成させることができる以外、更に、その全体のドライバービット本体200に相当多くの体積(即ち、ドライバービットの組み立て端24及び受けツール3の六角孔31の空きスペース、例えば、
図21の四角形の減少空間部位27)を節減させることができる;
3:また、本発明の側部位211は、その表示する面積が最大であり、識別機能をなす設計に便利であり、更にこの種の加工の簡易度を向上させることができる;
4:本発明のドライバービット本体200の組み立て端24は、依然としてその係止面212を利用して受けツール3の六角孔31の対応面32に係止することができ、即ち、それが同様に従来の六角孔31に合わせることができ、既存の従来の受けツール3を変更する必要がない;
5:本発明のドライバービット本体200は、相当大きな体積を効率的に減少することができ、自然に相当な重量を減少し、関連する利便性、実用性及び適合性を確実に有することができる;
6:本発明のドライバービット本体200は、軸心部位により掘削空間を成型し、中空な構造を形成する必要がないので、構造上相対して安定する;
7:本発明のドライバービット本体200は、その他の従来のツールを組み合わせる時に使用する体積を減少することはできないが、相当な重量を減少することができる;
8:本発明は、そのY≧0.5Zを利用して、使用端26に実際の使用上の強度又は構造力を持たせることができ、ドライバービット本体200の基本効果を達成する。
【0020】
また、本発明の第2種の実施例は、その実施例のブロックフロー図が
図22に示すとおりであり、その工程は、以下を含む:
一、材料を準備する:細長い多辺形の棒材4を準備し、該棒材4は、相対する側部位41及び係止面42を有し、且つそのうち、該側部位41が形成する係止面42は、一般の受けツール3の六角孔31の少なくとも2つの対応面32を係合させることができ(本実施例の図示するのは、4面係止であり、
図23及び
図24に示すとおりである);
且つ該棒材4の細長い多面体の長軸の径の値(即ち、係止面42の間の距離)がX1であり、短軸の径の値(即ち、側部位41の間の距離)がY1であり、且つX1≧1.2Y1とする;
二、リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する:
図25に示すように、棒材4の一端を予備組み立て端43に設定し、その他端は、予備使用端44とし、予備組み立て端43にリード角加工してリード角補正面45を形成し、組み立て端46を形成する(
図26参照);
三、伝達部を形成する:ストリップ加工(旋削及びフライスの加工)によって予備使用端44に相当な面積を有効に除去して伝達部47を形成する(
図26参照);
四、使用端を形成する:フライス加工を利用して伝達部47の前端を使用端48に成型し、該使用端48は、各式の工具を駆動することができる(
図26参照);
五、完成品:上記の第2実施例の製造工程を経た後ドライバービット本体400を得て、同一の製造工程の効果を達成することができる。
【0021】
また、本発明の第3実施例は、50mmの長いドライバービットに対する製造工程であり、その実施例のブロックフロー図は、
図27に示すとおりであり、以下の工程を含む:
一、材料を準備する:細長い多辺形の棒材5を準備し、該棒材5は、相対する側部位51及び係止面52を有し、且つそのうち、該側部位51が形成する係止面52は、一般の受けツール3の六角孔31の少なくとも2つの対応面32を係合させることができ(本実施例の図示するのは、4面係止であり、
図29に示すとおりである);
且つ該棒材5の細長い多面体の長軸の径の値(即ち、相対する係止面52の間の距離)がX2であり、短軸の径の値(即ち、相対する側部位51の間の距離)がY2であり、且つX2≧1.2Y2とする(
図30参照);
二、リード角補正面を形成し、組み立て端を形成する:
図31に示すように、棒材5の一端を予備組み立て端53に設定し、その他端は、予備使用端54とし、予備組み立て端53にリード角加工してリード角補正面55を形成し、組み立て端56を形成する(
図32参照);
三、使用端を形成する:フライス加工を利用して予備使用端54の前端を使用端57に成型し、該使用端57は、各式の工具を駆動することができる(
図32参照);
四、完成品:上記の第3実施例の製造工程を経た後ドライバービット本体500を得て、同一の製造工程の効果を達成することができる。
【0022】
本発明の更なる特徴は、上記各実施例中の予備組み立て端(21,43,53)に位置決め歯溝を併せて成型することができることにある。
【0023】
上述の説明は、本発明の技術特徴を示す好適な実施形態を説明したものである。当業者は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において変更および修飾を行うことができ、これらの変更および修飾は、本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0024】
<従来技術>
10 ドライバービット本体
101 掘削空間
11 駆動端
12 組み立て端
121 頸部
14 螺子ツール
141 頭部
142 スロット
15 ツールハンドル
151 接続スリーブ
161,162 ツールケース
163,164 収容空間
17 ハンドツール
171 内部空間
17 収容部位
18,19 ドライバービット本体
181,191 識別部位
<本発明>
2 棒材
21 予備組み立て端
211 側部位
212 係止面
22 予備使用端
23 リード角補正面
24 組み立て端
25 伝達部
26 使用端
27 減少空間部位
28 位置決め歯溝
200 ドライバービット本体
3 受けツール
31 六角孔
32 対応面
4 棒材
41 側部位
42 係止面
43 予備組み立て端
44 予備使用端
45 リード角補正面
46 組み立て端
47 伝達部
48 使用端
49 位置決め歯溝
400 ドライバービット本体
401 減少空間部位
5 棒材
51 側部位
52 係止面
53 予備組み立て端
54 予備使用端
55 リード角補正面
56 組み立て端
57 使用端
58 位置決め歯溝
59 減少空間部位