特開2016-221689(P2016-221689A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2016-221689接合体、及び、その接合体を用いるアクセル装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-221689(P2016-221689A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】接合体、及び、その接合体を用いるアクセル装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/56 20060101AFI20161205BHJP
   B60K 26/02 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B29C65/56
   B60K26/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-107203(P2015-107203)
(22)【出願日】2015年5月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】渡部 秀和
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 治彦
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 豪宏
【テーマコード(参考)】
3D037
4F211
【Fターム(参考)】
3D037EA01
3D037EB05
4F211AD24
4F211AH17
4F211AR07
4F211TA06
4F211TD13
4F211TJ29
4F211TN78
4F211TN79
(57)【要約】
【課題】 部材の大きさに影響されることなく複数の部材が確実に圧入接合されている接合体を提供する。
【解決手段】 アクセル装置が備えるシャフト20と操作部材30とは、圧入により接合されている。アクセルペダルと連結している操作部材30が有するペダルボス部31は、シャフト20を圧入可能な挿通孔310を有する。シャフト20は、挿通孔310を形成するペダルボス部31の内壁に当接する当接面213を有する。シャフト20は、当接面213とは異なる外壁に溝部22を有する。溝部22は、溝220を有する。溝220には、貫通孔310の内壁のうち当接面213に当接している当接面311とは異なるペダルボス部31の内壁から径方向に突出するよう形成されている挿入部32が挿入されている。溝22には、回転軸方向C1において挿入部32と係合可能なシャフト係合部24が設けられている。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
孔(310、610)を有する第一部材(31、61)と、
前記孔を形成する前記第一部材の内壁に当接する第二当接面(213)を有し、前記孔に圧入されている第二部材(21)と、
前記第二当接面に当接する前記第一部材の内壁である第一当接面(311、611)とは異なる前記第一部材の内壁または前記第二当接面とは異なる前記第二部材の外壁に設けられ、前記第一部材に対する前記第二部材の圧入方向に延びるよう形成される溝(220、620)を有する溝部(22、62)と、
前記第二当接面とは異なる前記第二部材の外壁または前記第一当接面とは異なる前記第一部材の内壁から径方向に突出するよう形成され、前記溝に挿入されている挿入部(32、52)と、
前記溝部に設けられ、前記挿入部の前記圧入方向の端部と係合可能な係合部(24、63、74)と、
を備えることを特徴とする接合体。
【請求項2】
前記係合部は、前記溝を形成する前記溝部の径方向の壁面(221、621)に設けられることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項3】
前記係合部は、前記溝を形成する前記溝部の周方向の壁面(222、223、622、623)に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の接合体。
【請求項4】
前記係合部は、前記圧入方向の前記挿入部とは反対側に前記挿入部側から前記挿入部とは反対側に向かうにつれて前記第一部材の径外方向または前記第二部材の径内方向に向かって傾斜している傾斜面(241)を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の接合体。
【請求項5】
前記挿入部は、前記圧入方向の前記係合部とは反対側に前記係合部側から前記係合部とは反対側に向かうにつれて前記第二部材の径内方向または前記第一部材の径外方向に向かって傾斜している傾斜面(326)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の接合体。
【請求項6】
前記圧入方向において前記挿入部の前記係合部とは反対側に前記挿入部の前記係合部とは反対側の端部と当接可能に設けられ、前記挿入部の前記係合部とは反対側方向への移動を規制する規制部(23)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の接合体。
【請求項7】
前記挿入部の周方向の少なくとも一方には、前記第一部材と前記第二部材との間に隙間(216、217、315、316)を形成する隙間形成部(214、215、313、314)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の接合体。
【請求項8】
車体(5)に取付可能な支持部(10)と、
運転者が踏み込み可能なアクセルペダル(37)と、
前記アクセルペダルと連結し、前記支持部が有する軸受に回転可能に支持される請求項1〜7のいずれか一項に記載の接合体(20、30、50、60、70)と、
前記支持部に対する前記接合体の回転角度を検出し、前記接合体の回転角度に応じた信号を外部に出力する回転角検出部(25)と、
前記接合体の回転をアクセル閉方向に付勢する付勢部材(39)と、
を備えることを特徴とするアクセル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接合体、及び、その接合体を用いるアクセル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
圧入によって二つの部材が接合されている接合体では、二つの部材のうち一の部材が有する孔に圧入されている他の部材が元の形に戻ろうとする復元力が一の部材と他の部材とが当接している部位に作用し、一の部材に対する他の部材の相対移動を規制する。例えば、特許文献1には、孔を有する本体、及び、筒状に形成され当該孔に圧入されている筒状部材を備える接合体が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2009−148998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の接合体が備える筒状部材は、径方向外側に孔の内壁に当接している当接面、及び、一方の端部の外縁部に形成され当接面と接続する側から離れるに従って筒状部材の中心軸に近づくよう形成されている傾斜面を有している。特許文献1に記載の接合体では、孔に圧入されている筒状部材が元の形に戻ろうとすると孔を形成する本体の内縁部に傾斜面が係合し、本体に対する筒状部材の圧入方向への相対移動を規制する。このとき、筒状部材の変形量が大きいほど本体と筒状部材との接合力は大きくなるが、このためには、筒状部材の直径、すなわち、圧入代を比較的大きくする必要がある。しかしながら、圧入代を比較的大きくすると、筒状部材が圧入によって破損するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、部材の大きさに影響されることなく複数の部材が確実に圧入接合されている接合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の接合体は、第一部材、第二部材、溝部、挿入部、及び、係合部を備える。
第一部材は、孔を有する。
第二部材は、孔を形成する第一部材の内壁に当接する第二当接面を有し、孔に圧入されている。
溝部は、第二当接面に当接する第一部材の内壁である第一当接面とは異なる第一部材の内壁または第二当接面とは異なる第二部材の外壁に設けられ、第一部材に対する第二部材の圧入方向に延びるよう形成される溝を有する。
挿入部は、第二当接面とは異なる第二部材の径方向外側の外壁または第一当接面とは異なる第一部材の径方向内側の内壁から径方向に突出するよう形成され、溝に挿入されている。
係合部は、溝部に設けられ、挿入部の圧入方向の端部と係合可能である。
【0007】
本発明の接合体では、第一部材または第二部材に第一部材に対する第二部材の圧入方向に延びるよう形成される溝を有する溝部が設けられている。溝部は、第一部材の第一当接面とは異なる第一部材の内壁または第二部材の第二当接面とは異なる第二部材の外壁に設けられている。挿入部は、第二部材の第二当接面とは異なる外壁または第一部材の第一当接面とは異なる内壁から径方向に突出するよう形成され、溝に挿入されている。これにより、第二部材が第一部材に対して回転しようとしても挿入部と溝部とが係合しているため、第一部材に対する第二部材の相対回転を規制することができる。
また、溝部には挿入部の圧入方向の端部と係合可能な係合部が設けられている。これにより、第二部材が第一部材に対して圧入方向に移動しても係合部と挿入部とが係合するため、第二部材の第一部材に対する圧入方向への相対移動を規制することができる。
【0008】
このように、本発明の接合体では、第一部材の第一当接面及び第二部材の第二当接面とは異なる位置に設けられている溝部、挿入部、及び、係合部によって孔に圧入される第二部材の復元力のみによって二つの部材を圧入接合させる場合に比べ、確実に第二部材の第一部材に対する相対回転及び圧入方向への相対移動を規制することができる。これにより、本発明の接合体は、第二部材の復元力の大きさを決定する圧入代に関わらず、第一部材と第二部材とを確実に圧入接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施形態によるアクセル装置の模式図である。
図2】本発明の第一実施形態によるアクセル装置の断面図である。
図3図2のIII−III線断面図である。
図4図3のIV−IV線断面図である。
図5】本発明の第一実施形態によるアクセル装置が備えるシャフトと操作部材との接合状態を示す断面図である。
図6図5のVI矢視図である。
図7】本発明の第一実施形態によるアクセル装置が備えるシャフトと操作部材との接合箇所の断面図であって、(a)シャフトと操作部材とを圧入固定する途中の状態を示す断面図、(b)図5のVII部の断面図であってシャフトと操作部材とを圧入固定した後の状態を示す断面図である。
図8】本発明の第二実施形態によるアクセル装置が備えるシャフトと操作部材との接合状態を示す断面図である。
図9】本発明の第三実施形態によるアクセル装置が備えるシャフトと操作部材との接合状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。
【0011】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態によるアクセル装置を図1〜7に基づいて説明する。第一実施形態によるアクセル装置1は、図示しない車両用エンジンのスロットルバルブのバルブ開度を決定するため車両の運転者が操作する入力装置である。アクセル装置1は、電子式であり、アクセルペダル37の踏み込み量に基づく電気信号を図示しない電子制御装置に伝達する。電子制御装置は、当該踏み込み量や他の情報に基づき図示しないスロットルアクチュエータによりスロットルバルブを駆動する。
【0012】
アクセル装置1は、「支持部」としてのハウジング10、第一カバー18、第二カバー19、シャフト20、操作部材30、アクセルペダル37、ペダルアーム38、「付勢部材」としてのペダルばね39、「回転角検出部」としての回転角センサ25、及び、ヒステリシス機構部40などを備える。以下、図1〜3の上側を「天側」、図1〜3の下側を「地側」として説明する。しかしながら、アクセル装置1における天地方向はこれに限定されない。シャフト20及び操作部材30は、特許請求の範囲に記載の「接合体」に相当する。
【0013】
ハウジング10は、樹脂から有底筒状に形成されている。ハウジング10は、水平方向に開口するよう三個の固定用ベース111、112、113によって車体5に取り付けられる。ハウジング10は、シャフト20、ペダルばね39、回転角センサ25の一部、及び、ヒステリシス機構部40などを収容する内部空間100を有する。ハウジング10は、地側に内部空間100と外部とを連通し操作部材30の可動範囲に対応する連通孔101を有する。ハウジング10には、連通孔101の地側に操作部材30及び操作部材30と一体に回転するシャフト20などの回転をアクセル全開位置で規制する全開ストッパ部11が設けられる。ここで、アクセル全開位置とは、運転者によるアクセルペダル37の踏み込みの度合い、すなわち、アクセル開度が100[%]となるように設定される位置である。
【0014】
第一カバー18及び第二カバー19は、ハウジング10の開口を覆うよう設けられる。内部空間100は、ハウジング10、第一カバー18、及び、第二カバー19によって連通孔101のみを介して外部と連通する。第一カバー18は、ボルト181、182、183によってハウジング10に固定される。第二カバー19は、第一カバー18に係止されている。第一カバー18及び第二カバー19は、内部空間100に異物が入ることを防止する。
【0015】
シャフト20は、略棒状に形成され、内部空間100において回転可能に設けられる。シャフト20は、「第二部材」としての軸部21、溝部22、「規制部」としてのセンサ収容部23、「係合部」としてのシャフト係合部24などを有する。軸部21、溝部22、センサ収容部23、及び、シャフト係合部24は、樹脂から一体に形成されている。
【0016】
シャフト20は、運転者の踏み込み操作に伴って操作部材30から入力されるトルクに応じ、アクセル全閉位置からアクセル全開位置までの所定角度の範囲内を回転する。アクセル全閉位置は、運転者によるアクセルペダル37の踏み込みの度合い、すなわち、アクセル開度が0[%]となるよう設定される位置である。以下、図2に示すように、操作部材30がアクセル全閉位置からアクセル全開位置側に向かう回転方向を「アクセル開方向」として記載する。また、操作部材30がアクセル全開位置からアクセル全閉位置側に向かう回転方向を「アクセル閉方向」として記載する。シャフト20の形状の詳細は後述する。
【0017】
操作部材30は、「第一部材」としてのペダルボス部31、挿入部32、アーム連結部34、ペダルばね受け部35、全閉ストッパ部36などから構成されている。ペダルボス部31、挿入部32、アーム連結部34、ペダルばね受け部35及び全閉ストッパ部36は、樹脂から一体に形成されている。
【0018】
ペダルボス部31は、内部空間100の底を形成するハウジング10の底部12と第一カバー18との間に設けられている。ペダルボス部31は、略円環状に形成され、シャフト20を挿通可能な「孔」としての挿通孔310を有する。挿通孔310の内壁には、挿入部32が設けられている(図4参照)。挿入部32の形状の詳細は、後述する。
【0019】
ペダルボス部31の第一カバー18側には、図示しない第一はす歯が一体に形成されている。第一はす歯は、周方向で等間隔に複数設けられる。第一はす歯は、周方向でアクセル閉方向に向かうにつれてヒステリシス機構部40のヒステリシス回転部材45側に突き出し、先端部にアクセル閉方向へ向かうにつれてヒステリシス回転部材45に接近する傾斜面を有する。
【0020】
ペダルボス部31と底部12との間には第一摩擦部材301が設けられている。第一摩擦部材301は、シャフト20の径方向外側に設けられる。ペダルボス部31は、底部12側に押されるとき、第一摩擦部材301と摩擦係合する。
【0021】
アーム連結部34は、一端がペダルボス部31の径方向外側の外壁に接続し、他端が連通孔101を通ってハウジング10の地側に延びるよう形成されている。アーム連結部34の他端は、ペダルアーム38に接続している。アーム連結部34のアクセル開方向側の端面341は、全開ストッパ部11に当接可能である。
【0022】
ペダルばね受け部35は、一端がペダルボス部31の径方向外側の外壁に接続し、他端が内部空間100において天方向に延びるよう設けられる。ペダルばね受け部35は、ペダルばね39の一方の端部を係止する。
【0023】
全閉ストッパ部36は、ペダルばね受け部35からさらに天方向に延びるように形成されている。全閉ストッパ部36は、ハウジング10の内壁に当接可能に形成されている。全閉ストッパ部36は、操作部材30のアクセル閉方向への回転をアクセル全閉位置で規制する。
【0024】
シャフト20と操作部材30とは、ペダルボス部31が有する挿通孔310へのシャフト20の圧入により接合される。シャフト20と操作部材30との接合状態の詳細については後述する。
【0025】
アクセルペダル37は、ペダルアーム38の一方の端部に接続している。ペダルアーム38の他方の端部は、アーム連結部34の他端に固定されている。アクセルペダル37は、運転者の踏み込みをシャフト20の回転軸C1を中心とする回転トルクに変換し、シャフト20に伝達する。
【0026】
アクセルペダル37がアクセル開方向へ回転するとき、アクセル全閉位置を基点とするシャフト20のアクセル開方向への回転角度が増加する。このシャフト20のアクセル開方向への回転角度に対応してアクセル開度が増加する。また、アクセルペダル37がアクセル閉方向へ回転するときシャフト20のアクセル閉方向への回転角度は減少し、このシャフト20のアクセル閉方向への回転角度に対応してアクセル開度が減少する。
【0027】
ペダルばね39は、例えば、コイルばねであって、操作部材30をアクセル閉方向へ付勢する。ペダルばね39が操作部材30に作用する付勢力は、操作部材30の回転角度、すなわち、シャフト20の回転角度が大きいほど増大する。また、この付勢力は、操作部材30の回転角度に拘らず操作部材30及びシャフト20をアクセル全閉位置に復帰可能なように設定されている。
【0028】
回転角センサ25は、ヨーク26、磁極の異なる一対の磁石271、272及びホール素子28などから構成される。磁性体から形成されているヨーク26は、センサ収容部23の内部に固定される。磁石271、272は、ヨーク26の径内方向でシャフト20の回転軸C1を挟んで対向するように固定されている。ホール素子28は、磁石271と磁石272との間に設けられる。
【0029】
回転角センサ25は、磁界の変化に応じてホール素子28に生じる電圧を検出し、ホール素子28と磁石271、272との相対回転角度、すなわち、ハウジング10に対するシャフト20の回転角度を検出する。回転角センサ25は、検出した回転角度に基づく電気信号をアクセル装置1の上部に設けられる外部コネクタ29を介して図示しない外部の電子制御装置に伝送する。
【0030】
ヒステリシス機構部40は、ヒステリシスボス部41、ヒステリシスばね受け部43などが一体に形成されるヒステリシス回転部材45、中間部材48、第二摩擦部材401、及び、ヒステリシスばね49などから構成される。
【0031】
ヒステリシスボス部41は、シャフト20の径外方向でペダルボス部31と第一カバー18との間に設けられる。ヒステリシスボス部41は、シャフト20及びペダルボス部31に対し相対回転可能であり、かつ、ペダルボス部31に対し接近または離間可能である。
【0032】
ヒステリシスばね受け部43は、内部空間100においてヒステリシスボス部41から天方向に延びるように形成される。ヒステリシスばね受け部43は、ヒステリシスボス部41と接続する側とは反対側の端部にヒステリシスばね49の一方の端部を係止する係止部431を有している。
【0033】
中間部材48は、ヒステリシスボス部41とペダルボス部31との間に設けられる。中間部材48は、ヒステリシス回転部材45と一体となってシャフト20及びペダルボス部31に対し相対回転可能であり、かつ、ペダルボス部31に対し接近または離間可能である。中間部材48のペダルボス部31側には、図示しない第二はす歯が一体に形成される。第二はす歯は、周方向で等間隔に複数設けられる。第二はす歯は、周方向でアクセル開方向に向かうにつれてペダルボス部31側に突き出し、先端部にアクセル開方向へ向かうにつれてヒステリシスボス部41に接近する傾斜面を有する。第一はす歯及び第二はす歯は、周方向で傾斜面同士が互いに当接している。第一はす歯及び第二はす歯は、中間部材48を介してペダルボス部31とヒステリシスボス部41との間で互いの回転を伝達可能である。
【0034】
また、第一はす歯及び第二はす歯は、ペダルボス部31の回転角度がアクセル全閉位置よりもアクセル全開位置側であるとき、傾斜面同士が係合しペダルボス部31と中間部材48及びヒステリシスボス部41とを互いに離間させる。このとき、第一はす歯は、ペダルボス部31のアクセル全閉位置からの回転角度が増すほど大きい力でペダルボス部31を底部12側に押す。また、第二はす歯は、ペダルボス部31のアクセル全閉位置からの回転角度が増すほど大きい力でヒステリシスボス部41を第一カバー18側に押す。
【0035】
第二摩擦部材401は、シャフト20の径外方向でヒステリシス回転部材45と第一カバー18との間に設けられる。ヒステリシス回転部材45は、ヒステリシス回転部材45がペダルボス部31から離間する方向、すなわち、第一カバー18側に押されるとき、第二摩擦部材401と摩擦係合する。ヒステリシス回転部材45と第二摩擦部材401との間の摩擦力は、ヒステリシス回転部材45の回転抵抗となる。
【0036】
ヒステリシスばね49は、例えば、コイルばねであって、ヒステリシス回転部材45をアクセル閉方向へ付勢する。ヒステリシスばね49の付勢力は、ヒステリシスボス部41の回転角度が大きいほど増大する。ヒステリシスばね49の付勢によりヒステリシスボス部41が受けるトルクは、第二はす歯及び第一はす歯を介しペダルボス部31に伝達される。
【0037】
アクセル装置1は、シャフト20及び操作部材30の形状に特徴がある。そこで、シャフト20の形状、操作部材30の形状、及び、シャフト20と操作部材30との接合状態の詳細について主に図5〜7に基づいて説明する。図5には、圧入接合されている状態のシャフト20と操作部材30との断面図を示す。図5、6には、説明の便宜上、操作部材30におけるペダルボス部31と挿入部32との境界を二点鎖線で示し、当該二点鎖線をペダルボス部31が有する挿通孔310の内壁として示す。
【0038】
最初に、シャフトの20の形状について説明する。
軸部21は、略棒状の部位である。軸部21は、回転軸C1に垂直な方向の断面形状が略円形状となるよう形成されている(図6参照)。軸部21は、挿通孔310に圧入されている。これにより、シャフト20とペダルボス部31とは接合され一体に回転可能である。軸部21は、挿通孔310を形成するペダルボス部31の内壁に当接している「第二当接面」としての当接面213を径方向外側に有する。軸部21の一端211は、第一カバー18が有する凹状空間180に回転可能に挿入されている(図3、4参照)。すなわち、凹状空間180を形成する第一カバー18の内壁がシャフト20の一方の軸受となる。軸部21の他端212には、センサ収容部23が設けられる。軸部21の径方向外側には、溝部22が設けられる。
【0039】
溝部22は、軸部21の径方向外側であって、当接面213とは異なる部位に設けられている。溝部22は、一端211から他端212まで回転軸C1方向に延びるよう形成される溝220を有する。溝部22には、シャフト係合部24が設けられている。
【0040】
シャフト係合部24は、溝220を形成する「溝部の径方向の壁面」としての底面221、及び、溝220を形成する「溝部の周方向の壁面」としての側面222、223と接続している。シャフト係合部24は、回転軸C1方向において挿入部32と係合可能に形成されている。シャフト係合部24は、圧入方向のセンサ収容部23とは反対側にセンサ収容部23側からセンサ収容部23の反対側に向かうにつれて回転軸C1に近づくよう形成されている傾斜面241を有する。シャフト係合部24は、ペダルボス部31に設けられている挿入部32に当接可能な端面242をセンサ収容部23側に有する。
【0041】
センサ収容部23は、外径が軸部21の外径より大きくなるよう形成されている。センサ収容部23は、軸部21の他端212側から小径部231、接続部232、大径部233などから構成されている。
小径部231は、シャフト係合部24側にペダルボス部31と当接可能な端面234を有する。
接続部232は、小径部231から大径部233に向かうにつれて回転軸C1に垂直な断面積が大きくなるよう形成されている。
大径部233は、小径部231及び接続部232の外径より大きい外径を有する有底筒状の部位である。大径部233は、軸部21とは反対側に開口する空間235を有する。空間235には、ヨーク26及び磁石271、272が収容されている(図3、4参照)。大径部233は、底部12が有する開口120に回転可能に挿入されている(図3、4参照)。すなわち、開口120を形成するハウジング10の内壁がシャフト20の他方の軸受となる。
【0042】
次に、操作部材30、特に、ペダルボス部31の内壁に設けられている挿入部32の形状について説明する。
挿入部32は、挿通孔310の内壁であって軸部21の当接面213と当接している「第一当接面」としての当接面311とは異なる内壁に径内方向に突出するよう設けられている。挿入部32は、溝220に圧入されている。挿入部32は、本体部321及び突出部322を有する。
本体部321は、挿通孔310の一方の開口から他方の開口まで回転軸C1方向に延びるよう形成されている。本体部321のセンサ収容部23側の端面323は、センサ収容部23の端面234と当接可能である。
【0043】
突出部322は、本体部321のセンサ収容部23とは反対側の端部において本体部321からさらに径内方向に突出するよう形成されている。突出部322は、センサ収容部23とは反対側にシャフト係合部24の端面242と当接可能な端面325を有する。突出部322のセンサ収容部23側には、センサ収容部23側からセンサ収容部23とは反対側に向かうにつれて回転軸C1に近づくよう形成されている傾斜面326を有する。
【0044】
挿入部32の周方向の両側には、「隙間形成部」としての凹み313、314が設けられている。凹み313、314は、軸部21の径方向外側の外壁との間に「隙間」としての空間315、316が形成されている。
【0045】
アクセル装置1では、図5に示すように、シャフト係合部24の端面242とセンサ収容部23の端面234との間の距離L1は、本体部321の回転軸C1方向の長さL2より長い。また、図7(b)に示すように、シャフト20が操作部材30に圧入されているときの溝220の底面221と突出部322の径方向内側の端面327との間の距離L3は、シャフト係合部24の径方向の高さH1より小さい。
【0046】
次に、アクセル装置1の製造工程を、特に第一実施形態の特徴部分を中心に説明する。
最初に、シャフト20と操作部材30とを圧入により接合する。図7にシャフト20と操作部材30との圧入接合の様子を示す。第一実施形態では、シャフト20と操作部材30とを圧入接合するとき、軸部21の一端211側から挿通孔310に挿入する。
【0047】
操作部材30にシャフト20が圧入にされている途中、図7(a)に示すように、突出部322は、シャフト係合部24のセンサ収容部23とは反対側に位置している。図7(a)に示す状態からシャフト20をセンサ収容部23とは反対側の方向に移動すると、シャフト係合部24の傾斜面241と突出部322の傾斜面326とが当接する。傾斜面241と傾斜面326とは当接した後、さらにシャフト20をセンサ収容部23とは反対側の方向に移動すると、突出部322がシャフト係合部24の外壁に沿って移動し、図7(b)の状態となる。
さらに、図7(b)の状態からシャフト20をシャフト係合部24と突出部322とが離れる方向に移動させてもセンサ収容部23の端面234と挿入部32の端面323とが当接する。これにより、シャフト20と操作部材30との圧入接合が終了する。
【0048】
次に、ハウジング10内にシャフト20と操作部材30とが接合された「接合体」としての部材、ペダルばね39、及び、ヒステリシス機構部40などをセットする。このとき、センサ収容部23を底部12の開口120に挿入する。
次に、ハウジング10に第一カバー18及び第二カバー19を組み付ける。このとき、軸部21の一端211を凹状空間180に挿入する。
また、底部12の外部側に回転角センサ25が組み付けられる。このとき、センサ収容部23の空間235にヨーク26及び磁石271、272を組み付けられる。
最後に、操作部材30にペダルアーム38及びアクセルペダル37が組み付けられ、アクセル装置1が完成する。
【0049】
次に、アクセル装置1の作動について説明する。
アクセルペダル37が踏み込まれると、操作部材30は、アクセルペダル37に加わる踏力に応じてシャフト20とともにシャフト20の回転軸C1まわりにアクセル開方向へ回転する。このとき、操作部材30及びシャフト20が回転するには、ペダルばね39及びヒステリシスばね49の付勢力によるトルクと、第一摩擦部材301及び第二摩擦部材401の摩擦力による抵抗トルクとの和よりも大きいトルクを生み出す踏力が必要となる。
【0050】
例えば、運転者がアクセルペダル37を踏み込んだ後、アクセルペダル37の踏み込みを維持するには、ペダルばね39及びヒステリシスばね49の付勢力によるトルクと、第一摩擦部材301及び第二摩擦部材401の摩擦力による抗トルクとの差よりも大きいトルクを生み出す踏力を加えればよい。すなわち、運転者は、アクセルペダル37を踏み込んだ後、アクセルペダル37の踏み込みを維持しようとする場合、踏力をいくらか緩めてもよい。
【0051】
また、アクセルペダル37の踏み込みをアクセル全閉位置側に戻すには、ペダルばね39及びヒステリシスばね49の付勢力によるトルクと、第一摩擦部材301及び第二摩擦部材401の摩擦力による抵抗トルクとの差よりも小さいトルクを生み出す踏力を加えることになる。ここで、アクセルペダル37を素早くアクセル全閉位置に戻す場合はアクセルペダル37の踏み込みを止めればよく、運転者に負担はかからない。これに対し、アクセルペダル37の踏み込みを徐々に戻す場合は所定の踏力を加え続けることが必要となる。このとき、踏み込みを徐々に戻すときに必要な踏力が比較的小さい値となる。
【0052】
従来、アクセル装置1が備えるシャフト20と操作部材30とのように二つの部材を圧入接合する場合、二つの部材の接合力を大きくするためには、圧入によって接合されたときに一の部材が有する孔に圧入された他の部材が元の形に戻ろうとする復元力を大きくする必要がある。しかしながら、復元力を大きくするために他の部材の体格を大きくしなければならないため、圧入割れが発生するおそれがある。
【0053】
(a)アクセル装置1では、シャフト20と操作部材30とが接合されているとき、シャフト20の当接面213とペダルボス部31の当接面311とが当接している。すなわち、シャフト20の復元力は、当接面213と当接面311との間において作用している。
一方、シャフト20は、ペダルボス部31が有する挿入部32が圧入される溝220を有する。これにより、操作部材30がシャフト20に対して相対回転しようとしても挿入部32と溝部22とが係合しているため、シャフト20に対する操作部材30の相対回転を規制することができる。
また、シャフト20は、溝220にシャフト係合部24を有する。シャフト係合部24は、挿入部32の回転軸C1方向において挿入部32に係合可能に形成されているため、シャフト20に対する操作部材30の回転軸C1方向の移動を規制することができる。
このように、アクセル装置1では、溝部22、溝部22に係合する挿入部32、及び、挿入部32に係合可能なシャフト係合部24によってシャフト20に対する操作部材30の相対回転及び回転軸C1方向の移動を規制する。溝部22、挿入部32及びシャフト係合部24は、シャフト20の復元力が作用している当接面213、311とは異なる壁面に形成されており、当該復元力の大きさに影響されることなくシャフト20に対する操作部材30の移動を規制することができる。したがって、圧入される部材の大きさに影響されることなくシャフト20と操作部材30とを確実に接合することができる。
【0054】
(b)また、シャフト係合部24は、溝220に設けられている。これにより、シャフト20と操作部材30とは、シャフト係合部24と当接面311とを当接させることなく接合することができる。したがって、シャフト20を操作部材30に圧入するとき操作部材30の当接面311を有する部位を傷つけることなくシャフト20と操作部材30とを接合することができる。また、操作部材30の当接面311を有する部位の変形によるシャフト20と操作部材30との軸ずれを防止することができる。
【0055】
(c)シャフト係合部24は、溝220の底面221及び側面222、223と接続するよう設けられている。これにより、シャフト係合部24を比較的強固なものとすることができるため、操作部材30のセンサ収容部23とは反対側方向への移動を確実に規制することができる。
【0056】
(d)シャフト20を一端211側から挿通孔310に圧入するとき、シャフト20の傾斜面241と操作部材30の傾斜面326とを当接させながらシャフト20を回転軸C1方向に移動させる。これにより、シャフト20を操作部材30に圧入するとき、操作部材30は、シャフト係合部24を容易に乗り越えることができる。したがって、シャフト20の操作部材30への圧入を比較的スムーズに行うことができる。
【0057】
(e)センサ収容部23は、挿入部32の回転軸C1方向においてシャフト係合部24とは反対側に設けられている。これにより、シャフト係合部24またはセンサ収容部23によって操作部材30のセンサ収容部23側方向への移動及びセンサ収容部23とは反対側方向への移動の両方の移動を規制することができる。
【0058】
(f)また、シャフト20を一端211側から挿通孔310に圧入するとき、挿入部32とセンサ収容部23とが当接すると、操作部材30へのシャフト20の圧入は完了したとしてシャフト20の圧入工程を終了する。このように、センサ収容部23と挿入部32とは、シャフト20を操作部材30に圧入するときのシャフト20の圧入方向への過度の移動も防止することができる。これにより、挿入部32を有する操作部材30は、シャフト20に対する操作部材30の相対回転及び回転軸C1方向の移動を規制する機能、及び、圧入時にシャフト20の圧入方向への過度の移動を規制する機能を有しつつ、形状を簡素にすることができる。したがって、アクセル装置1の製造コストを低減することができる。
【0059】
(g)また、挿入部32の周方向の両側には、空間315、316が形成されている。シャフト20と操作部材30とを圧入接合するとき、元の形状に戻ろうとするシャフト20の肉の一部を空間315、316に移動可能である。これにより、圧入時の変形によって発生する応力によってシャフト20や操作部材30が破損することを防止できる。
【0060】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態によるアクセル装置を図8に基づいて説明する。第二実施形態は、シャフト及びペダルボス部の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0061】
第二実施形態によるアクセル装置が備えるシャフト50と操作部材60のペダルボス部61とが接合している状態を回転軸C1方向からみた模式図を図8に示す。シャフト50及び操作部材60は、特許請求の範囲に記載の「接合体」に相当する。
【0062】
シャフト50は、略棒状に形成され、内部空間100において回転可能に設けられる。シャフト50は、軸部21、挿入部52、センサ収容部23などを有する。軸部21、挿入部52、及び、センサ収容部23は、樹脂から一体に形成されている。
【0063】
挿入部52は、軸部21の径方向外側の外壁であって、ペダルボス部61が有する「孔」としての挿通孔610の内壁に当接する当接面213とは異なる外壁に設けられている。挿入部52は、ペダルボス部61が有する溝620に挿入されている。
【0064】
挿入部52の周方向の両側には、「隙間形成部」としての凹み214、215が設けられている。凹み214、215は、軸部21の径方向外側の外壁との間に「隙間」としての空間216、217が形成されている。
【0065】
操作部材60は、ペダルボス部61、溝部62、「係合部」としてのボス係合部63、アーム連結部34、ペダルばね受け部35、全閉ストッパ部36などから構成されている。ペダルボス部61、溝部62、ボス係合部63、アーム連結部34、ペダルばね受け部35及び全閉ストッパ部36は、樹脂から一体に形成されている。
【0066】
ペダルボス部61は、底部12と第一カバー18との間に設けられている。ペダルボス部61は、環状に形成され、シャフト50の軸部21を挿通可能な挿通孔610を有する。挿通孔610の内壁には、溝部62が設けられている。
【0067】
溝部62は、ペダルボス部61の径方向内側であって、軸部21の当接面213に当接する「第一当接面」としての内壁611とは異なる内壁に設けられている。溝部62は、挿通孔610の一端の開口から他端の開口まで延びるよう形成されている溝620を有する。溝620には、ボス係合部63が設けられている。
【0068】
ボス係合部63は、溝620を形成する「溝部の径方向の壁面」としての底面621、及び、溝220を形成する「溝部の周方向の壁面」としての側面622、623と接続するよう設けられている。ボス係合部63は、溝620に挿入されている挿入部52に係合可能に形成されている。
【0069】
第二実施形態によるアクセル装置では、シャフト50が有する挿入部52は、ペダルボス部61が有する溝620に挿入されている。操作部材60は、回転軸C1方向において挿入部52に係合可能なボス係合部63を有している。これにより、シャフト50及びペダルボス部61の復元力の大きさに影響されることなくシャフト50に対する操作部材60の移動を規制することができる。したがって、第二実施形態は、第一実施形態の効果(a)〜(c)、(e)〜(g)を奏する。
【0070】
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態によるアクセル装置を図9に基づいて説明する。第三実施形態は、シャフト係合部の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0071】
第三実施形態によるアクセル装置が備えるシャフト70と操作部材30のペダルボス部31とが接合している状態を回転軸C1方向からみた模式図を図9に示す。シャフト70及び操作部材30は、特許請求の範囲に記載の「接合体」に相当する。
【0072】
シャフト70は、略棒状に形成され、内部空間100において回転可能に設けられる。シャフト70は、軸部21、溝部22、センサ収容部23、「係合部」としてのシャフト係合部74を有する。軸部21、溝部22、センサ収容部23、及び、シャフト係合部74は、樹脂から一体に形成されている。
【0073】
シャフト係合部74は、溝220を形成する溝部22の底面221とのみ接続し、回転軸C1と略直交する方向に延びるよう形成されている。シャフト係合部74は、挿入部32に当接可能に形成されている。
【0074】
第三実施形態では、シャフト70は、溝部22の底面から径外方向に突出するよう形成され、挿入部32に係合可能なシャフト係合部74を有する。これにより、シャフト70及びペダルボス部31の復元力の大きさに影響されることなくシャフト70に対する操作部材30の移動を規制することができる。したがって、第三実施形態は、第一実施形態の効果(a)、(b)、(e)〜(g)を奏する。
【0075】
(他の実施形態)
上述の実施形態では、「接合体」は、アクセル装置が備えるシャフトと操作部材とから構成されるとした。しかしながら、「接合体」が用いられる装置はこれに限定されない。孔を有する部材と当該孔に圧入される部材とから構成され、圧入によって二つの部材が接合されていればよい。
【0076】
第一、二実施形態では、シャフト係合部は、溝を形成する底面及び側面に接続するよう設けられるとした。第三実施形態では、シャフト係合部は、溝を形成する底面のみに接続するよう設けられるとした。しかしながら、シャフト係合部が設けられる面はこれに限定されない。溝を形成する側面のみに接続するよう設けられてもよい。このとき、シャフトと操作部材との軸ずれを防止するため、二つの側面に接続することが望ましい。
【0077】
第一実施形態では、シャフトと操作部材とを圧入接合するとき、シャフト及び操作部材は、互いに当接する傾斜面を有するとした。しかしながら、傾斜面はなくてもよいし、また、シャフトまたは操作部材のいずれか一方にあってもよい。
また、第二、三実施形態において、シャフト及び操作部材は、圧入時に互いに当接する傾斜面を有してもよい。第二実施形態においてシャフト及び操作部材が傾斜面を有する場合、シャフトの挿入部が有する傾斜面は、ボス係合部とは反対側にボス係合部とは反対側からボス係合部側に向かうにつれて回転軸から離れるよう形成される。また、操作部材のボス係合部が有する傾斜面は、挿入部とは反対側に挿入部とは反対側から挿入部側に向かうにつれて回転軸に近づくよう形成される。これにより、シャフトの操作部材への圧入を比較的スムーズに行うことができる。
【0078】
上述の実施形態では、挿入部の周方向の両側にシャフトや操作部材の肉の一部が移動可能な空間を形成する凹みが設けられるとした。しかしながら、凹みはなくもよい。また、凹みの数は一つであってもよい。
【0079】
上述の実施形態では、挿入部の本体部は、溝に圧入されるとした。しかしながら、本体部は溝に圧入されていなくてもよい。溝に挿入されており、シャフトに対して操作部材が回転するとき、シャフトに対する操作部材の相対回転を規制可能であればよい。
【0080】
上述の実施形態では、ヒステリシス機構部を有するとした。しかしながら、ヒステリシス機構部はなくてもよい。
【0081】
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0082】
20、50、70・・・シャフト(接合体)
21 ・・・軸部(第二部材)
22、62 ・・・溝部
24、63、74・・・係合部
30、60 ・・・操作部材(接合体)
31、61 ・・・ペダルボス部(第一部材)
32、52 ・・・挿入部
213 ・・・当接面(第二当接面)
220、620 ・・・溝
310、610 ・・・挿通孔(孔)
311、611 ・・・当接面(第一当接面)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9