特開2016-222036(P2016-222036A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222036(P2016-222036A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】バラスト水処理システム
(51)【国際特許分類】
   B63B 13/00 20060101AFI20161205BHJP
   B01D 33/06 20060101ALI20161205BHJP
   B01D 33/58 20060101ALI20161205BHJP
   B01D 33/80 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B63B13/00 Z
   B01D33/06 D
   B01D33/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-108429(P2015-108429)
(22)【出願日】2015年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(72)【発明者】
【氏名】丹下 智陽
【テーマコード(参考)】
4D026
【Fターム(参考)】
4D026BA01
4D026BB05
4D026BC26
4D026BC30
4D026BE01
4D026BE06
4D026BE10
4D026BF02
4D026BF06
4D026BF09
4D026BF19
4D026BF21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バラスト水処理装置を複数備えるバラスト水処理システムにおいて、2種類の逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段における加圧手段のコストを削減できるシステムを提供する。
【解決手段】流入した被処理水W1を濾過して濾過処理水W2として外部へ流出させるフィルタと、フィルタの外周面に向かって逆洗水W2,W5を噴射する第1逆洗水噴射ノズル及び第2逆洗水噴射ノズルと、バラスト水処理運転中のフィルタから流出する濾過処理水W2又は濾過処理水以外の水W5を、逆洗水として選択的に加圧して、第1逆洗水噴射ノズル又は第2逆洗水噴射ノズルに選択的に供給する逆洗水供給手段7と、を有するバラスト水処理装置1(1A,1B)を、複数備えるバラスト水処理システム100であって、逆洗水供給手段7の一部又は全体は、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に流入した被処理水としてのバラスト水を濾過して濾過処理水として外部へ流出させる筒状のフィルタと、
前記フィルタの内部に向けて被処理水が流通する被処理水導入ラインと、
前記フィルタで濾過された濾過処理水が流通する処理水ラインと、
前記フィルタの外周面に向かって逆洗水を噴射する第1逆洗水噴射ノズル及び第2逆洗水噴射ノズルと、
バラスト水処理運転中の前記フィルタから流出する濾過処理水又は当該濾過処理水以外の水を、逆洗水として選択的に加圧して、前記第1逆洗水噴射ノズル又は前記第2逆洗水噴射ノズルに選択的に供給する逆洗水供給手段と、を有するバラスト水処理装置を、複数備えるバラスト水処理システムであって、
前記逆洗水供給手段の一部又は全体は、複数の前記バラスト水処理装置において共用されるように設けられる、
バラスト水処理システム。
【請求項2】
前記バラスト水処理装置は、被処理水を加圧して前記フィルタに供給する被処理水供給手段を更に有し、
前記被処理水供給手段の一部又は全体は、複数の前記バラスト水処理装置において共用されるように設けられる、
請求項1に記載のバラスト水処理システム。
【請求項3】
前記濾過処理水以外の水は、清浄水タンクに貯留される清浄水である、
請求項1又は2に記載のバラスト水処理システム。
【請求項4】
前記第1逆洗水噴射ノズルからの逆洗水の噴射は、前記フィルタの内部にバラスト水が存在する状態で行われる
請求項1〜3のいずれかに記載のバラスト水処理システム。
【請求項5】
前記第2逆洗水噴射ノズルからの逆洗水の噴射は、前記フィルタの内部に実質的にバラスト水が存在しない状態で行われる
請求項1〜3のいずれかに記載のバラスト水処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に流入したバラスト水を濾過して外部へ流出させる筒状のフィルタを備えるバラスト水処理装置を、複数備えるバラスト水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
タンカー等の船舶において、積み荷の原油等を降ろした後、再度目的地に向けて航行する際、航行中の船舶のバランスを取るため、一般的に、船舶に設けられたバラストタンク内にバラスト水と呼ばれる水を貯留する。バラスト水は、基本的に荷上港で取水されて、荷積港で排出される。そのため、それらの場所が異なっていれば、バラスト水中に含まれるプランクトンや細菌類の微生物が世界中を移動することになる。従って、荷上港と異なる海域の荷積港でバラスト水を排出すると、その港に別の海域の微生物を放出することになり、その海域の生態系を破壊するおそれがある。
【0003】
バラスト水中に含まれる微生物の含有量を低減するために、バラスト水を濾過するフィルタを備えるバラスト水処理装置が用いられている。バラスト水処理装置のフィルタにおいては、高度の微生物除去性能が要求されているため、極小目開の金網などによる濾過体を必要としている。そのため、目詰まりが激しく、恒常的なフィルタの洗浄が重要とされている。
【0004】
特許文献1には、フィルタの外周面に向かって逆洗水を噴射する2種類の逆洗水噴射ノズル(第1逆洗水噴射ノズル及び第2逆洗水噴射ノズル)と、バラスト水処理運転中のフィルタから流出する濾過処理水を逆洗水として加圧して第1逆洗水噴射ノズルに供給すると共に、当該濾過処理水以外の水を逆洗水として加圧して第2逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段と、を有するバラスト水処理装置を、複数備えるバラスト水処理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−161810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
バラスト水処理装置を複数備えるバラスト水処理システムにおいて、2種類の逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段における加圧手段の各種コストを削減することが望まれている。
【0007】
本発明は、バラスト水処理装置を複数備えるバラスト水処理システムにおいて、2種類の逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段における加圧手段の各種コストを削減することができるバラスト水処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、内部に流入した被処理水としてのバラスト水を濾過して濾過処理水として外部へ流出させる筒状のフィルタと、前記フィルタの内部に向けて被処理水が流通する被処理水導入ラインと、前記フィルタで濾過された濾過処理水が流通する処理水ラインと、前記フィルタの外周面に向かって逆洗水を噴射する第1逆洗水噴射ノズル及び第2逆洗水噴射ノズルと、バラスト水処理運転中の前記フィルタから流出する濾過処理水又は当該濾過処理水以外の水を、逆洗水として選択的に加圧して、前記第1逆洗水噴射ノズル又は前記第2逆洗水噴射ノズルに選択的に供給する逆洗水供給手段と、を有するバラスト水処理装置を、複数備えるバラスト水処理システムであって、前記逆洗水供給手段の一部又は全体は、複数の前記バラスト水処理装置において共用されるように設けられる、バラスト水処理システムに関する。
【0009】
また、前記バラスト水処理装置は、被処理水を加圧して前記フィルタに供給する被処理水供給手段を更に有し、前記被処理水供給手段の一部又は全体は、複数の前記バラスト水処理装置において共用されるように設けられることが好ましい。
【0010】
また、前記濾過処理水以外の水は、清浄水タンクに貯留される清浄水であることが好ましい。
【0011】
また、前記第1逆洗水噴射ノズルからの逆洗水の噴射は、前記フィルタの内部にバラスト水が存在する状態で行われることが好ましい。
【0012】
また、前記第2逆洗水噴射ノズルからの逆洗水の噴射は、前記フィルタの内部に実質的にバラスト水が存在しない状態で行われることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、バラスト水処理装置を複数備えるバラスト水処理システムにおいて、2種類の逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段における加圧手段の各種コストを削減することができるバラスト水処理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明のバラスト水処理システムの一実施形態を示すフロー図である。
図2】本発明のバラスト水処理システムの一実施形態を構成する1つのバラスト水処理装置を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のバラスト水処理システムの一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のバラスト水処理システムの一実施形態を示すフロー図である。図2は、本発明のバラスト水処理システムの一実施形態を構成する1つのバラスト水処理装置を示すフロー図である。
図1に示すように、バラスト水処理装置1(1A,1B)を複数(2つ)備えるバラスト水処理システム100である。
【0016】
まず、バラスト水処理システム100を構成するバラスト水処理装置1について説明する。バラスト水処理装置1A,1Bの構成は基本的に同じである。
図2に示すように、バラスト水処理装置1は、バラスト水濾過装置2と、紫外線リアクタ61と、逆洗水供給手段7と、制御部9と、を備える。制御部9は、制御対象の各機器を制御可能に、各機器に信号線(不図示)により接続されている。バラスト水処理装置1には、その外部構成として、バラストタンク62と、清浄水タンク65とが接続されている。
【0017】
バラスト水処理装置1は、ラインとして、被処理水導入ラインL1と、被処理水排出ラインL2と、処理水ラインL11と、貯留処理水排出ラインL12と、第1逆洗水流通ラインL21と、第2逆洗水流通ラインL22と、第3逆洗水流通ラインL23と、清浄水ラインL24と、エア抜きラインL31と、を備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
【0018】
バラスト水濾過装置2は、ケーシング51と、フィルタ52と、フィルタ回転手段3と、吸引ノズル4と、第1逆洗水噴射ノズル6と、第2逆洗水噴射ノズル40と、逆洗汚水排出手段5と、差圧検出手段8と、を備える。
【0019】
ケーシング51は、円筒状であり、その内部にフィルタ52を収納する。フィルタ52は、全体視で円筒状であり、内部に流入した被処理水(バラスト水)W1(主に海水)を濾過してバラスト水(濾過処理水)W2として外部へ流出させる。フィルタ回転手段3は、フィルタ52を、その軸心を中心に回転させる。吸引ノズル4は、フィルタ52の一次側に設けられ、フィルタ52の内周面に向かって開口する。
【0020】
第1逆洗水噴射ノズル6は、第2逆洗水噴射ノズル40とは別にフィルタ52の二次側に設けられ、フィルタ52の外周面に向かって、バラスト水処理運転中に逆洗水(第1逆洗水)を噴射する。第1逆洗水噴射ノズル6からの第1逆洗水W2の噴射は、ケーシング51及びフィルタ52の内部にバラスト水(W2,W1)が存在する(満たされる)状態で行われる(水中洗浄)。
【0021】
第2逆洗水噴射ノズル40は、第1逆洗水噴射ノズル6とは別にフィルタ52の二次側に設けられ、フィルタ52の外周面に向かって逆洗水(第2逆洗水)を噴射する。第2逆洗水噴射ノズル40からの第2逆洗水W5の噴射は、ケーシング51及びフィルタ52の内部に実質的にバラスト水(W2,W1)が存在しない状態(第2逆洗水噴射ノズル40からの第2逆洗水W5が(水中ではなく)フィルタ52に直接当たる状態)で行われる(空間洗浄)。
【0022】
逆洗汚水排出手段5は、吸引ノズル4で吸引された逆洗汚水W11をケーシング51の内部から外部へ排出する。差圧検出手段8は、フィルタ52の一次側と二次側との差圧を検出する。制御部9は、差圧検出手段8により検出された差圧などに基づいて、逆洗水の噴射の有無、第1逆洗水噴射ノズル6と第2逆洗水噴射ノズル40との切り換え、逆洗水の噴射時の噴射圧力などを制御する。
バラスト水濾過装置2の詳細については後述する。
【0023】
紫外線リアクタ61は、バラスト水濾過装置2のフィルタ52により濾過されたバラスト水(濾過処理水)W2に対して紫外線の照射を行う。
バラストタンク62は、紫外線リアクタ61により紫外線の照射が行われたバラスト水(濾過処理水)W2を、貯留処理水W3として貯留する。
また、紫外線リアクタ61は、バラストタンク62に貯留されるバラスト水(貯留処理水)W3を船外へ排出する際に、貯留処理水W3に対して紫外線の照射を行う。
清浄水タンク65は、バラスト水とは別に用意された清浄水W5を貯留する。
【0024】
次に、各ラインについて詳述する。被処理水導入ラインL1は、一端部から被処理水W1(主に海水)が導入され、他端部において被処理水導入口20に接続しており、被処理水W1がバラスト水濾過装置2の被処理水導入口20に向けて流通するラインである。被処理水導入ラインL1には、汲み上げポンプP1、バルブV1、接続部J1、被処理水導入口20がこの順で接続されている。
被処理水排出ラインL2は、一端部において被処理水導入ラインL1の接続部J1に接続しており、他端部からフィルタ52内の水(バラスト水W1)が排出されるラインである。
【0025】
処理水ラインL11は、一端部においてバラスト水濾過装置2の処理水流出口26に接続しており、他端部においてバラストタンク62に接続しており、バラスト水濾過装置2で濾過処理されたバラスト水(濾過処理水)W2がバラストタンク62に向けて流通するラインである。処理水ラインL11には、処理水流出口26、接続部J21、バルブV11、接続部J11、紫外線リアクタ61、バルブV12、バラストタンク62がこの順で設けられている。
【0026】
貯留処理水排出ラインL12は、一端部において処理水ラインL11の接続部J11に接続しており、他端部からバラスト水(貯留処理水)W3を排出するラインである。貯留処理水排出ラインL12には、接続部J11、バルブV13、貯留処理水排出ポンプP11がこの順で設けられている。
【0027】
第1逆洗水流通ラインL21は、一端部において処理水ラインL11の接続部J21に接続しており、他端部において、第2逆洗水流通ラインL22と第3逆洗水流通ラインL23との接続部J22に接続しているラインである。接続部J22は、第1逆洗水流通ラインL21と第2逆洗水流通ラインL22と第3逆洗水流通ラインL23との接続部である。第1逆洗水流通ラインL21には、バラスト水(濾過処理水)W2が接続部J22に向けて流通する。第1逆洗水流通ラインL21には、接続部J21、バルブV21、接続部J24、逆洗水加圧ポンプP21、接続部J22がこの順で設けられている。
【0028】
第2逆洗水流通ラインL22は、一端部において接続部J22に接続しており、他端部において第1逆洗水噴射ノズル6に接続しているラインである。第2逆洗水流通ラインL22の他端部の側は、複数本に分岐しており、それぞれ第1逆洗水噴射ノズル6に接続している。第2逆洗水流通ラインL22における分岐している部分には、それぞれバルブV22が設けられている。第2逆洗水流通ラインL22には、第1逆洗水W2が第1逆洗水噴射ノズル6に向けて流通する。
【0029】
第3逆洗水流通ラインL23は、一端部において接続部J22に接続しており、他端部において第2逆洗水噴射ノズル40に接続しているラインである。第3逆洗水流通ラインL23には、第2逆洗水W5が第2逆洗水噴射ノズル40に向けて流通する。第3逆洗水流通ラインL23には、接続部J22、バルブV23、第2逆洗水噴射ノズル40がこの順で設けられている。
【0030】
清浄水ラインL24は、一端部において清浄水タンク65に接続しており、他端部において第1逆洗水流通ラインL21の接続部J24に接続しているラインである。接続部J24は、第1逆洗水流通ラインL21におけるバルブV21と逆洗水加圧ポンプP21との間に設けられている。清浄水ラインL24には、清浄水タンク65に貯留される清浄水W5が、逆洗水として、第1逆洗水流通ラインL21の接続部J24に向けて流通する。
【0031】
ラインの各所には、各種のバルブ及びポンプが設けられている。具体的には、被処理水導入ラインL1における接続部J1よりも上流側には、汲み上げポンプP1が設けられている。汲み上げポンプP1は、被処理水導入ラインL1の一端部から被処理水W1(主に海水)を汲み上げる。汲み上げポンプP1、バルブV1、バルブV2等は、被処理水W1を加圧してフィルタ52に供給する被処理水供給手段30を構成する。被処理水導入ラインL1における汲み上げポンプP1と接続部J1との間には、バルブV1が設けられている。被処理水排出ラインL2には、バルブV2が設けられている。清浄水ラインL24には、バルブV24が設けられている。
【0032】
処理水ラインL11における処理水流出口26と紫外線リアクタ61との間(詳細には、接続部J21と接続部J11との間)には、バルブV11が設けられている。処理水ラインL11における紫外線リアクタ61とバラストタンク62との間には、バルブV12が設けられている。貯留処理水排出ラインL12には、バルブV13及び貯留処理水排出ポンプP11がこの順で設けられている。
【0033】
第1逆洗水流通ラインL21におけるバルブV21と第1逆洗水噴射ノズル6との間には、逆洗水加圧ポンプP21が設けられている。逆洗水加圧ポンプP21は、第1逆洗水流通ラインL21を流通する水を加圧する。
【0034】
次に、バラスト水濾過装置2の詳細について説明する。ケーシング51は、上部開口部及び下部開口部を有する円筒状に形成されており、上部開口部が蓋部10で密閉され、下部開口部が底部11で密閉されている。蓋部10には、エア抜きラインL31が接続されている。エア抜きラインL31には、ケーシング51の内部のエアを抜くためのエア抜きバルブV31が設けられている。
【0035】
フィルタ52は、上部開口部及び下部開口部を有し、全体視で円筒状に形成されている。フィルタ52の詳細については後述する。ケーシング51とフィルタ52との間には、処理水流出空間27が形成される。上部開口部は、上閉止部13で密閉されている。下部開口部は、下閉止部14及び後述する下部回転軸部材16とで密閉されている。
【0036】
フィルタ回転手段3は、上部回転軸部材15と、下部回転軸部材16と、上部回転軸部材15を回転させるモータ17とで構成されている。上部回転軸部材15は、フィルタ52の上閉止部13に、フィルタ52の軸心位置に軸心方向上向きに突設して設けられている。下部回転軸部材16は、フィルタ52の下閉止部14に、フィルタ52の軸心位置に軸心方向下向きに突設して設けられている。
【0037】
上部回転軸部材15は、ケーシング51の蓋部10を貫通し且つシーリングされた軸受部材18を介して、蓋部10に回転自在に且つ液密に支持されている。下部回転軸部材16は、ケーシング51の底部11を貫通し且つシーリングされた軸受部材19を介して、底部11に回転自在に且つ液密に支持されている。下部回転軸部材16は、フィルタ52の内部と連通する管状体となっており、ケーシング51の底部11からケーシング51の外部に突出する。下部回転軸部材16には、ケーシング51への被処理水導入口20が接続されている。
【0038】
被処理水導入口20には、被処理水導入ラインL1が接続されている。ケーシング51の側部には、処理水流出口26が設けられている。処理水流出口26には、処理水ラインL11が接続されている。
被処理水導入ラインL1を流通し且つ被処理水導入口20から導入された被処理水W1は、下部回転軸部材16を通ってフィルタ52の内部に入る。その被処理水W1は、フィルタ52を通過して濾過されて、ケーシング51とフィルタ52との間に形成される処理水流出空間27に入り、処理水流出口26から流出する。
【0039】
逆洗汚水排出手段5は、逆洗汚水集合管28と、逆洗汚水排出管29と、バルブV32とを備える。逆洗汚水集合管28は、吸引ノズル4に接続する。逆洗汚水集合管28には、吸引ノズル4で吸引された逆洗汚水W11が集合する。逆洗汚水排出管29は、逆洗汚水集合管28の下端部に接続し、逆洗汚水W11を外部へ排出する。バルブV32は、逆洗汚水排出管29に設けられている。
【0040】
逆洗汚水集合管28においては、上端部が閉鎖し、下端部が開口している。逆洗汚水集合管28は、フィルタ52の軸心に配置されている。逆洗汚水集合管28の上端部は、フィルタ52の上閉止部13の中央に設けられた孔に、嵌合して支持されている。逆洗汚水集合管28の下端部は、フィルタ52の下閉止部14の下部回転軸部材16の内部を、フィルタ52の回転を妨げないように通り、ケーシング51の被処理水導入口20に固定されて支持されている。
【0041】
吸引ノズル4は、逆洗汚水集合管28に接続し、フィルタ52の内周面に向かって開口する。吸引ノズル4は、フィルタ52の軸方向全域から吸引可能であることが好ましい。なお、吸引ノズル4の構成は特に限定されるものではない。例えば、吸引ノズル4を、フィルタ52の軸方向に直線状及び/又は周方向に角度を変えて複数配置することができる。周方向に角度を変えて複数配置される吸引ノズル4は、同じ高さに配置してもよく、或いは高さを変えて配置してもよい。
【0042】
本実施形態においては、複数の吸引ノズル4は、フィルタ52の軸方向(上下方向)に直線状に配置されて、逆洗汚水集合管28と接続している。また、フィルタ52の内周面に対向した位置でフィルタ52に向かって開口している吸引ノズル4の開口部は、フィルタ52の内周面に摺動可能に密着している。
【0043】
上下方向に配置されている複数の吸引ノズル4の間の未吸引部を無くすため、フィルタ52の軸方向に2列に配置され、一方の列の吸引ノズル4の間に他方の列の吸引ノズル4が位置している。具体的には、複数の吸引ノズル4は、逆洗汚水集合管28の左右側に、高さ方向に交互に配置されている。なお、吸引ノズル4をフィルタ52の軸方向に配置する他の例として、複数の吸引ノズル4をフィルタ52の軸方向に、吸引ノズル4の間に未吸引部が存在しない間隔で螺旋状に配置してもよい。
【0044】
吸引ノズル4の開口部がフィルタ52の内周面に摺動可能に密着した状態で、複数の吸引ノズル4は、フィルタ52の軸方向に直線状に配置されて逆洗汚水集合管28に接続している。上下方向に配置されている複数の吸引ノズル4は、各吸引ノズル4の間の未吸引部を無くすため、逆洗汚水集合管28の左右側に、高さ方向に交互に配置されている。そのため、フィルタ52の1回の回転でフィルタ52の内周面全域からの吸引を行うことができる。
【0045】
第1逆洗水噴射ノズル6は、ケーシング51の側部に設けられており、ケーシング51の内部に開口している。第1逆洗水噴射ノズル6は、フィルタ52の軸方向全域に第1逆洗水を噴射できることが好ましい。第1逆洗水噴射ノズル6の構成は特に限定されるものではない。例えば、第1逆洗水噴射ノズル6を、フィルタ52の軸方向に直線状及び/又は周方向に角度を変えて複数配置することができる。周方向に角度を変えて複数配置される第1逆洗水噴射ノズル6は、同じ高さに配置してもよく、或いは高さを変えて配置してもよい。本実施形態においては、第1逆洗水噴射ノズル6は、複数配置された各吸引ノズル4と同周上に位置し、且つ、フィルタ52の回転方向に対向する方向に向かって、吸引ノズル4の前に位置するように設けられている。なお、第1逆洗水噴射ノズル6は、各吸引ノズル4と対向するそれぞれの位置に設けられていてもよく、或いは、フィルタ52の回転方向に対向する方向に向かって、吸引ノズル4の後に位置するように設けられていてもよい。
【0046】
逆洗水供給手段7は、フィルタ52で濾過処理された濾過処理水W2を加圧して、第1逆洗水W2として第1逆洗水噴射ノズル6に供給する。また、逆洗水供給手段7は、清浄水タンク65に貯留される清浄水W5を加圧して、第2逆洗水W5として第2逆洗水噴射ノズル40に供給する。逆洗水供給手段7は、バラスト水処理運転中のフィルタ52から流出する濾過処理水W2又は濾過処理水W2以外の水W5を、逆洗水として選択的に加圧して、第1逆洗水噴射ノズル6又は第2逆洗水噴射ノズル40に選択的に供給する。具体的には、逆洗水供給手段7は、バラスト水処理運転中のフィルタ52から流出する濾過処理水W2を、第1逆洗水として加圧して第1逆洗水噴射ノズル6に供給する。逆洗水供給手段7は、濾過処理水W2以外の水(清浄水)W5を、第2逆洗水として加圧して第2逆洗水噴射ノズル40に供給する。逆洗水供給手段7は、逆洗水加圧ポンプP21、バルブV21、バルブV22、バルブV23、バルブV24等から構成される。
【0047】
第1逆洗水噴射ノズル6は、フィルタ52の外周面(二次側)に第1逆洗水W2を噴射して、フィルタ52の一次側に堆積した異物を剥離する。剥離した直後に吸引ノズル4による吸引が行われる。第1逆洗水噴射ノズル6から噴射された第1逆洗水W2によりフィルタ52から剥離した異物は、逆洗汚水排出管29に設けられたバルブV32を開くことにより、吸引ノズル4により効果的に吸引される。バルブV32の二次側の圧力が大気圧に開放されているため、逆洗汚水集合管28の内部の圧力は、フィルタ52の二次側の圧力よりも低くなる。これにより、フィルタ52の二次側にある濾過処理水W2の一部及び第1逆洗水噴射ノズル6から噴射した第1逆洗水W2は、逆洗汚水W11となって逆洗汚水集合管28の内部を流通し、逆洗汚水排出管29から外部へ排出される。
【0048】
差圧検出手段8は、フィルタ52の一次側と二次側との差圧を検出する。差圧検出手段8は、フィルタ52の内部に配置される一次側圧力センサ37と、処理水流出空間27に配置される二次側圧力センサ38と、を備える。差圧検出手段8は、一次側圧力センサ37によりフィルタ52の一次側の圧力を検知し、二次側圧力センサ38によりフィルタ52の二次側の圧力を検知して、フィルタ52の一次側と二次側との差圧を検出する。フィルタ52の一次側と二次側との差圧に基づいて、フィルタ52の汚れ具合を判断できる。差圧が大きい場合は、フィルタ52への異物の堆積量が多くなっていることを示し、差圧が小さい場合は、フィルタ52が初期状態に近い状態(異物の堆積量が少ない状態)であることを示している。
【0049】
第2逆洗水噴射ノズル40は、ケーシング51の側部に設けられており、ケーシング51の内部に開口している。第2逆洗水噴射ノズル40は、フィルタ52の軸方向全域に第2逆洗水を噴射できることが好ましい。第2逆洗水噴射ノズル40の構成は特に限定されるものではない。例えば、第2逆洗水噴射ノズル40を、フィルタ52の軸方向に直線状及び/又は周方向に角度を変えて複数配置することができる。周方向に角度を変えて複数配置される第2逆洗水噴射ノズル40は、同じ高さに配置してもよく、或いは高さを変えて配置してもよい。
【0050】
第1逆洗水噴射ノズル6に供給される第1逆洗水としては、本実施形態においては、フィルタ52で濾過処理された濾過処理水W2が用いられる。第2逆洗水噴射ノズル40に供給される第2逆洗水としては、本実施形態においては、清浄水タンク65に貯留される清浄水W5が用いられる。
【0051】
第2逆洗水噴射ノズル40は、バラスト水処理運転の終了後、ケーシング51の内部の水が排出された状態(フィルタ52の内部に実質的にバラスト水W1が存在しない状態)で、フィルタ52の外周面(二次側)に第2逆洗水W5を噴射して、フィルタ52の内周面(一次側)に堆積した異物を剥離する。第2逆洗水噴射ノズル40からは、フィルタ52の内部に実質的にバラスト水W1が存在しない状態で、第2逆洗水W5が、回転しているフィルタ52の外周面に噴射される。
【0052】
次に、本実施形態のバラスト水処理装置1の主な動作について簡単に説明する。
(1)バラスト水濾過装置2による被処理水W1の濾過処理
バルブV1、バルブV11及びバルブV12を開き、バルブV2、バルブV13、バルブV21、バルブV31及びバルブV32を閉じる。この状態で、汲み上げポンプP1を駆動させる。これにより、被処理水導入ラインL1の一端部から流入した被処理水W1は、被処理水導入ラインL1を流通する。被処理水導入口20から導入された被処理水W1は、フィルタ52で濾過処理され、濾過処理水W2として処理水流出口26から排出される。濾過処理水W2は、処理水ラインL11を流通し、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、バラストタンク62に貯留処理水W3として貯留される。
【0053】
(2)第1逆洗水噴射ノズル6によるフィルタ52の逆洗処理(バラスト水処理運転中の逆洗)
バルブV1、バルブV11、バルブV12、バルブV21、バルブV22及びバルブV32を開き、他のバルブを閉じて、濾過処理水W2が、第1逆洗水流通ラインL21及び第2逆洗水流通ラインL22を介して、第1逆洗水噴射ノズル6に向けて流通する状態とする。そして、ケーシング51及びフィルタ52の内部にバラスト水(W2,W1)が存在した状態で、逆洗水加圧ポンプP21及び吸引ノズル4の吸引を稼働させる。これにより、第1逆洗水噴射ノズル6からの第1逆洗水W2は、フィルタ52に向けて噴射され、逆洗が行われる。
【0054】
(3)第2逆洗水噴射ノズル40によるフィルタ52の逆洗処理(空間洗浄)
被処理水W1の濾過処理終了後、被処理水排出ラインL2のバルブV2及びエア抜きラインL31のバルブV31を開き、他のバルブを閉じて、フィルタ52内の水を排出する。そして、ケーシング51及びフィルタ52の内部に実質的にバラスト水(W2,W1)が存在しない状態で、逆洗汚水排出管29に設けられたバルブV32を開き、更にバルブV24及びバルブV23を開き、他のバルブを閉じ、逆洗水加圧ポンプP21を稼働させる。これにより、清浄水タンク65に貯留される清浄水W5は、清浄水ラインL24、第1逆洗水流通ラインL21の一部、及び第3逆洗水流通ラインL23を流通し、第2逆洗水W5として、第2逆洗水噴射ノズル40からフィルタ52に向けて噴射され、逆洗が行われる。
【0055】
(4)バラストタンク62から外部への貯留処理水W3の排水処理
バルブV12及びバルブV13を開き、他のバルブを閉じる。この状態で貯留処理水排出ラインL12に設けられた貯留処理水排出ポンプP11を稼働させる。これにより、バラストタンク62に貯留される貯留処理水W3は、紫外線リアクタ61により紫外線処理され、処理水ラインL11の一部及び貯留処理水排出ラインL12を介して外部に排出される。
【0056】
次に、本実施形態のバラスト水処理システム100について説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態のバラスト水処理システム100においては、逆洗水供給手段7の一部(逆洗水加圧ポンプP21)及び被処理水供給手段30の一部(汲み上げポンプP1)は、複数のバラスト水処理装置1において共用されるように設けられる。
【0057】
図1及び図2において1点鎖線101(101A,101B)で囲まれた構成が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)にそれぞれ設けられる(共用されない)構成である。例えば、バルブV1、バルブV2、バルブV11、バルブV21、第2逆洗水流通ラインL22及び第3逆洗水流通ラインL23は、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)にそれぞれ設けられる(共用されない)。
【0058】
1点鎖線101(101A,101B)の外の構成が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用される構成である。例えば、汲み上げポンプP1(被処理水供給手段30の一部)、紫外線リアクタ61、バルブV12、バラストタンク62、逆洗水加圧ポンプP21(逆洗水供給手段7の一部)、貯留処理水排出ラインL12、バルブV13、貯留処理水排出ポンプP11、清浄水ラインL24、清浄水タンク65及びバルブV24は、共用される。
【0059】
被処理水導入ラインL1の上流側、被処理水排出ラインL2の下流側、処理水ラインL11におけるバラストタンク62の側、及び第1逆洗水流通ラインL21における逆洗水加圧ポンプP21が接続される中間部分は、共用される。
【0060】
図1において、接続部J101は、被処理水導入ラインL1が第1のバラスト水処理装置1A側と第2のバラスト水処理装置1B側とに分岐する部分である。接続部J102は、第1のバラスト水処理装置1A側からの被処理水排出ラインL2と第2のバラスト水処理装置1B側からの被処理水排出ラインL2とが合流する部分である。接続部J111は、第1のバラスト水処理装置1A側からの処理水ラインL11と第2のバラスト水処理装置1B側からの処理水ラインL11とが合流する部分である。接続部J124は、第1のバラスト水処理装置1A側からの第1逆洗水流通ラインL21と、第2のバラスト水処理装置1B側からの第1逆洗水流通ラインL21と、清浄水ラインL24とが合流する部分である。接続部J121は、接続部J124よりも下流側の第1逆洗水流通ラインL21が第1のバラスト水処理装置1A側と第2のバラスト水処理装置1B側とに分岐する部分である。
【0061】
前述の第1逆洗水噴射ノズル6によるフィルタ52の逆洗処理と、第2逆洗水噴射ノズル40によるフィルタ52の逆洗処理とは同時に実行されるものではないため、バラスト水処理装置1に逆洗水加圧ポンプP21が1つのみ設けられる構成であっても、バラスト水処理装置1は適切に機能する。
【0062】
複数のバラスト水処理装置1につき逆洗水加圧ポンプP21及び汲み上げポンプP1が1つのみ設けられる構成であっても、バラスト水処理システム100は適切に機能する。複数のバラスト水処理装置1のうち1つのバラスト水処理装置1のみにおいて、逆洗水加圧ポンプP21及び/又は汲み上げポンプP1を稼働させるようにしてもよく、あるいは、複数のバラスト水処理装置1のうちの2つ以上のバラスト水処理装置1において、逆洗水加圧ポンプP21及び/又は汲み上げポンプP1を稼働させるようにしてもよい。
【0063】
本実施形態のバラスト水処理システム100によれば、例えば、次のような効果を奏する。
本実施形態のバラスト水処理システム100は、フィルタ52の外周面に向かって逆洗水W2,W5を噴射する第1逆洗水噴射ノズル6及び第2逆洗水噴射ノズル40と、バラスト水処理運転中のフィルタ52から流出する濾過処理水W2又は当該濾過処理水以外の水W5を、逆洗水として選択的に加圧して、第1逆洗水噴射ノズル6又は第2逆洗水噴射ノズル40に選択的に供給する逆洗水供給手段7と、を有するバラスト水処理装置1(1A,1B)を、複数備えるバラスト水処理システム100であって、逆洗水供給手段7の一部(逆洗水加圧ポンプP21)は、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられる。
【0064】
そのため、本実施形態によれば、2種類の逆洗水噴射ノズルに供給する逆洗水供給手段7における加圧手段(逆洗水加圧ポンプP21)の個数を削減することができ、逆洗水供給手段7の構成を簡易化することができ、そのため、逆洗水供給手段7の各種コストを低減することができる。
【0065】
また、バラスト水処理装置1(1A,1B)は、被処理水W1を加圧してフィルタ52に供給する被処理水供給手段30を更に有し、被処理水供給手段30の一部(汲み上げポンプP1)は、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられる。そのため、本実施形態によれば、被処理水供給手段30における加圧手段(汲み上げポンプP1)の個数を削減することができ、被処理水供給手段30の構成を簡易化することができ、そのため、被処理水供給手段30の各種コストを低減することができる。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
前記実施形態のバラスト水処理システム100は、2つのバラスト水処理装置1(1A,1B)を備えているが、これに制限されない。本発明のバラスト水処理システムは、3つ以上のバラスト水処理装置を備えていてもよい。
【0067】
前記実施形態においては、逆洗水供給手段7の一部(逆洗水加圧ポンプP21)が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられ、被処理水供給手段30の一部(汲み上げポンプP1)が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられているが、これに制限されない。逆洗水供給手段7の全体が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられてもよく、被処理水供給手段30の全体が、複数のバラスト水処理装置1(1A,1B)において共用されるように設けられてもよい。
【0068】
前記実施形態においては、フィルタ52への第1逆洗水W2として、フィルタ52で濾過処理され且つバラストタンク62を経ていない濾過処理水W2が使用され、フィルタ52への第2逆洗水W5として清浄水タンク65に貯留される清浄水W5が使用されているが、これに制限されない。被処理水W1や、バラストタンク62に貯留されている貯留処理水W3や、他の用途で使用する目的で貯留されている清浄水タンクや他のタンクに貯留されている清浄水(生活用水や飲料水など)などを、第1逆洗水W2及び第2逆洗水W5として使用してもよい。
【符号の説明】
【0069】
1,1A,1B バラスト水処理装置
6 第1逆洗水噴射ノズル
7 逆洗水供給手段
40 第2逆洗水噴射ノズル
52 フィルタ
65 清浄水タンク
100 バラスト水処理システム
L1 被処理水導入ライン
L11 処理水ライン
W1 バラスト水、被処理水
W2 濾過処理水、逆洗水
W5 濾過処理水以外の水、清浄水、逆洗水
図1
図2