特開2016-222131(P2016-222131A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000003
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000004
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000005
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000006
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000007
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000008
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000009
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000010
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000011
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000012
  • 特開2016222131-車体後部構造 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222131(P2016-222131A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】車体後部構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/08 20060101AFI20161205BHJP
【FI】
   B62D25/08 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-111094(P2015-111094)
(22)【出願日】2015年6月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】福冨 勉
(72)【発明者】
【氏名】吉田 元
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA05
3D203BB07
3D203BB24
3D203BB25
3D203BB73
3D203BC10
3D203BC15
3D203CA52
3D203CA55
3D203CB09
3D203CB19
3D203DA37
3D203DA55
(57)【要約】
【課題】車両の軽量化および操縦安定性の向上を図りつつダンパ取付面の変形を抑制できる車体後部構造を提供する。
【解決手段】車体後部構造は、車両Vの左右両側に設置され、ダンパDを収容するダンパハウジング部22を有するリヤホイールハウス2,2と、左右のリヤホイールハウス2,2の間に設置され、車室CRと荷室LRとを区画するリヤバルクヘッド3とを備える。ダンパハウジング部22の上部には、閉鎖空間を形成する袋構造1が設けられる。袋構造1は、ダンパDが固定されるとともに、リヤバルクヘッド3に固定される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の左右両側に設置され、ダンパを収容するダンパハウジング部を有するリヤホイールハウスと、
左右の前記リヤホイールハウスの間に設置され、車室と荷室とを区画する隔壁部材と、
を備えた車体後部構造であって、
前記ダンパハウジング部の上部には、閉鎖空間を形成する袋構造が設けられており、
前記袋構造は、前記ダンパが固定されるとともに、前記隔壁部材に固定されることを特徴とする車体後部構造。
【請求項2】
前記袋構造内に配置されるバルクヘッドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
【請求項3】
前記袋構造は、前記ダンパを固定するための第1ダンパ締結部を有しており、
前記バルクヘッドは、前記第1ダンパ締結部に対応する位置、又は、前記第1ダンパ締結部の近傍に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車体後部構造。
【請求項4】
前記バルクヘッドは、前記ダンパを固定するための第2ダンパ締結部を有することを特徴とする請求項3に記載の車体後部構造。
【請求項5】
前記袋構造は、前記ダンパの頭部が挿通される取付孔を有しており、
前記第1ダンパ締結部は、前記取付孔の周囲に形成されており、
前記バルクヘッドは、前記取付孔と前記第1ダンパ締結部とにそれぞれ接する仮想接線に一致するように配置されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車体後部構造。
【請求項6】
前記ダンパハウジング部内に配置され、前記ダンパが取り付けられるダンパベースをさらに備えており、
前記袋構造は、前記ダンパハウジング部と前記ダンパベースとにより形成されており、
前記ダンパベースは、前縁に形成された前フランジと、後縁に形成された後フランジと、を有し、
前記前フランジおよび前記後フランジの少なくとも一方は、前記ダンパハウジング部を介して、前記隔壁部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の車体後部構造。
【請求項7】
前記ダンパベースは、前記ダンパが取り付けられるダンパ取付面と、前記ダンパ取付面に連続し前記ダンパ取付面から離間するほど上方に位置するように傾斜する傾斜面と、有することを特徴とする請求項6に記載の車体後部構造。
【請求項8】
前記隔壁部材は、車幅方向に沿って延設された横メンバを有しており、
前記横メンバの車外側の端部は、前記袋構造の上方まで延びており、
前記ダンパベースは、上縁に形成された外フランジを有しており、
前記外フランジは、前記ダンパハウジング部を介して、前記横メンバの車外側の端部に固定されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の車体後部構造。
【請求項9】
前記横メンバ内には、横メンババルクヘッドが設けられており、
前記横メンババルクヘッドは、前記袋構造の上方に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の車体後部構造。
【請求項10】
前記リヤホイールハウスの車内側に設置された補強ブレースをさらに備えており、
前記隔壁部材は、前記リヤホイールハウスの車内側に設置された縦メンバを有し、
前記補強ブレースと前記縦メンバとは、側面視で逆V字状となるように配置されており、
前記ダンパベースは、車内側縁に形成され、前記リヤホイールハウスに固定される内フランジを有し、
前記補強ブレースは、前記内フランジの近傍において、前記リヤホイールハウスおよび前記縦メンバに固定されていることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の車体後部構造。
【請求項11】
車両の左右両側に設置され、車両前後方向に沿って延設されたリヤサイドフレームと、
左右の前記リヤサイドフレームの間に設置され、上方へ向かうほど後方に位置するように斜設された環状骨格を成す前記隔壁部材と、
左右の前記リヤサイドフレームと前記隔壁部材との間に設置され、左右の前記リヤサイドフレームから上方へ向かうほど前方に位置するように斜設された補強ブレースと、
左右の前記リヤサイドフレームの間において車幅方向に沿って延設され、左右の端部が前記補強ブレースの下端部と対応する位置において前記リヤサイドフレームに連結される後部クロスメンバと、を備えており、
左右の前記リヤサイドフレーム、前記隔壁部材、左右の前記補強ブレース、および、前記後部クロスメンバにより三角柱状の骨組構造を形成しており、
前記袋構造は、前記骨組構造の左右上側の頂点にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
【請求項12】
前記隔壁部材内には、シートベルト巻取装置を収容する収容部が前記袋構造の上方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の車体後部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体後部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の走行時に、タイヤからダンパを通じてダンパ取付面に荷重が入力し、ダンパ取付面が変形すると、操縦安定性を損なうおそれがある。そこで、ダンパ取付面の変形を抑制するための技術が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、リヤホイールハウスの上部にリヤストラットタワーを形成し、リヤストラットタワーの上端にショックアブソーバ取付ブラケット(ダンパ取付面)を接合し、ショックアブソーバ取付ブラケットをリヤパーセルメンバの下壁に接合した車体後部構造が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、リヤホイールハウスの上部にダンパ取付面を形成し、ダンパ取付面に箱形の補強部を設けた車体後部構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3214342号公報
【特許文献2】特許第4376277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の車体後部構造は、ショックアブソーバ取付ブラケットとリヤパーセルメンバの下壁とを接合し、リヤパーセルメンバにも荷重を負担させるものであるが、ショックアブソーバ取付ブラケット自身の剛性が低いと変形しやすくなり、リヤパーセルメンバに荷重を伝達しにくくなる。このため、ショックアブソーバ取付ブラケットの板厚を大きくして剛性を高める必要があるが、そうすると重量増を招くことになる。
【0007】
特許文献2の補強部は、ダンパ取付面に接合される底部と底部の周縁に立設する4つの側壁とで構成されており、補強部の上部には開口部が形成されている。したがって、特許文献2の車体後部構造では、開口部による箱体の剛性低下を招くため、ダンパ取付面の変形を十分に抑制できないおそれがある。
【0008】
本発明は、このような観点から創案されたものであり、車両の軽量化および操縦安定性の向上を図りつつダンパ取付面の変形を抑制できる車体後部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、本発明に係る車体後部構造は、車両の左右両側に設置され、ダンパを収容するダンパハウジング部を有するリヤホイールハウスと、左右の前記リヤホイールハウスの間に設置され、車室と荷室とを区画する隔壁部材と、を備えており、前記ダンパハウジング部の上部には、閉鎖空間を形成する袋構造が設けられており、前記袋構造は、前記ダンパが固定されるとともに、前記隔壁部材に固定されることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、閉鎖空間を形成する袋構造が剛体を成すため、袋構造のダンパ取付面の剛性が高まる。また、剛体を成す袋構造と隔壁部材とを固定するため、ダンパから入力する荷重を隔壁部材に確実に伝達できる。これにより、ダンパ取付面の変形を抑制することが可能となり、ダンパ取付面の板厚を小さくして軽量化を図ることができるとともに、ダンパ特性を十分発揮させて操縦安定性の向上を図ることができる。
【0011】
また、前記袋構造内に配置されるバルクヘッドをさらに備えることが好ましい。このようにすると、バルクヘッドにより袋構造の剛性を高めることができる。
【0012】
また、前記袋構造は、前記ダンパを固定するための第1ダンパ締結部を有しており、前記バルクヘッドは、前記第1ダンパ締結部に対応する位置、又は、前記第1ダンパ締結部の近傍に配置されていることが好ましい。このようにすると、第1ダンパ締結部の剛性が高まるため、ダンパ取付面の変形を抑制できる。
【0013】
また、前記バルクヘッドは、前記ダンパを固定するための第2ダンパ締結部を有することが好ましい。このようにすると、第2ダンパ締結部の剛性が高いため、ダンパ取付面の変形をさらに抑制できる。
【0014】
また、前記袋構造は、前記ダンパの頭部が挿通される取付孔を有しており、前記第1ダンパ締結部は、前記取付孔の周囲に形成されていることが好ましい。この場合、前記バルクヘッドは、前記取付孔と前記第1ダンパ締結部とにそれぞれ接する仮想接線に一致するように配置されるとよい。このようにすると、取付孔や第1ダンパ締結部の剛性が高まるため、ダンパ取付面の変形をさらに抑制できる。
【0015】
また、前記ダンパハウジング部内に配置され、前記ダンパが取り付けられるダンパベースをさらに備えており、前記袋構造は、前記ダンパハウジング部と前記ダンパベースとにより形成されていることが好ましい。この場合、前記ダンパベースは、前縁に形成された前フランジと、後縁に形成された後フランジと、を有し、前記前フランジおよび前記後フランジの少なくとも一方は、前記ダンパハウジング部を介して、前記隔壁部材に固定されるとよい。このようにすると、ダンパベースの前フランジおよび後フランジの少なくとも一方からダンパハウジング部を通じて隔壁部材に荷重を確実に伝達できる。
【0016】
また、前記ダンパベースは、前記ダンパが取り付けられるダンパ取付面と、前記ダンパ取付面に連続し前記ダンパ取付面から離間するほど上方に位置するように傾斜する傾斜面と、有することが好ましい。このようにすると、傾斜面によりダンパ取付面の面外変形(上下方向の変形)を抑制できるとともに、袋構造の剛性も高まる。
【0017】
また、前記隔壁部材は、車幅方向に沿って延設された横メンバを有しており、前記横メンバの車外側の端部は、前記袋構造の上方まで延びていることが好ましい。また、前記ダンパベースは、上縁に形成された外フランジを有していることが好ましい。この場合、前記外フランジは、前記ダンパハウジング部を介して、前記横メンバの車外側の端部に固定されるとよい。このようにすると、ダンパベースの外フランジからダンパハウジング部を通じて隔壁部材の横メンバに荷重を確実に伝達できる。
【0018】
また、前記横メンバ内には、横メンババルクヘッドが設けられており、前記横メンババルクヘッドは、前記袋構造の上方に配置されていることが好ましい。このようにすると、袋構造からダンパハウジング部を通じて隔壁部材の横メンバに荷重を確実に伝達できる。
【0019】
また、前記リヤホイールハウスの車内側に設置された補強ブレースをさらに備えており、前記隔壁部材は、前記リヤホイールハウスの車内側に設置された縦メンバを有していることが好ましい。この場合、前記補強ブレースと前記縦メンバとは、側面視で逆V字状となるように配置されるとよい。また、前記ダンパベースは、車内側縁に形成され、前記リヤホイールハウスに固定される内フランジを有していることが好ましい。この場合、前記補強ブレースは、前記内フランジの近傍において、前記リヤホイールハウスおよび前記縦メンバに固定されるとよい。このようにすると、内フランジから補強ブレースを通じて隔壁部材の縦メンバに荷重を確実に伝達できる。
【0020】
また、車両の左右両側に設置され、車両前後方向に沿って延設されたリヤサイドフレームと、左右の前記リヤサイドフレームの間に設置され、上方へ向かうほど後方に位置するように斜設された環状骨格を成す前記隔壁部材と、左右の前記リヤサイドフレームと前記隔壁部材との間に設置され、左右の前記リヤサイドフレームから上方へ向かうほど前方に位置するように斜設された補強ブレースと、左右の前記リヤサイドフレームの間において車幅方向に沿って延設され、左右の端部が前記補強ブレースの下端部と対応する位置において前記リヤサイドフレームに連結される後部クロスメンバと、を備えていることが好ましい。これにより、左右の前記リヤサイドフレーム、前記隔壁部材、左右の前記補強ブレース、および、前記後部クロスメンバにより三角柱状の骨組構造が形成される。この場合、前記袋構造は、前記骨組構造の左右上側の頂点にそれぞれ設けられるとよい。このようにすると、袋構造により三角柱状の骨組構造を補強できるため、車体後部の剛性を大幅に向上できるとともに、リヤサイドフレームの下方に配置されるサブフレームから入力される荷重を三角柱状の骨組構造で支持して操縦安定性の向上を図ることができる。また、ダンパから入力される荷重も三角柱状の骨組構造で好適に支持できる。
【0021】
また、前記隔壁部材内には、シートベルト巻取装置を収容する収容部が前記袋構造の上方に設けられていることが好ましい。このようにすると、シートベルト巻取装置を隔壁部材内に収容して、リヤクォーターガラスの配置スペースを確保することが可能となるため、後方視界性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る車体後部構造によれば、車両の軽量化および操縦安定性の向上を図りつつダンパ取付面の変形を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係る車体後部構造が適用された車両を左前方から見下ろした状態を示す概略斜視図である。
図2図1に示す矢印Yの方向から見た斜視図である。
図3図2に示すダンパベースおよびバルクヘッドを下方から見た底面図である。
図4図3のIV−IV線に沿った断面図である。
図5】実施形態に係るバルクヘッドを示す斜視図である。
図6図1に示すVI−VI線に沿った断面図である。
図7図6に示すVII−VII線に沿った断面図である。
図8】実施形態に係る骨格構造と袋構造を示す模式図である。
図9図6に示すIX−IX線に沿った断面斜視図である。
図10図6に示すX−X線に沿った断面斜視図である。
図11】変形例に係るダンパベースおよびバルクヘッドを下方から見た底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。各図中に矢印で示される「前後」は、車両前後方向を示し、「上下」は、車両上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)を示している。
【0025】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る車体後部構造が適用された車両Vは、左右一対のリヤサイドフレーム6,6と、リヤフロアパネル7と、左右一対のリヤホイールハウス2,2と、リヤバルクヘッド3と、パーセルシェルフ8と、左右一対の補強ブレース9,9(図1では右側のみ図示)と、後部クロスメンバ10(図2参照)と、左右一対の袋構造1,1と、を備えている。車両Vは、その他に、乗員の乗車スペースとなる車室CRと、荷物の収容スペースとなる荷室LRと、を備えている。
【0026】
<リヤサイドフレーム>
リヤサイドフレーム6は、車両前後方向に沿って延設された中空断面形状の金属製部材である。リヤサイドフレーム6は、車両Vの左右両側に1つずつ設置されている。リヤサイドフレーム6は、車体後部の骨組構造Fの一部を成す。骨組構造Fについては、後に詳しく説明する。
【0027】
<リヤフロアパネル>
リヤフロアパネル7は、車両Vのリヤフロア面を形成する金属製部材である。リヤフロアパネル7は、左右のリヤサイドフレーム6,6の間に設置されている。リヤフロアパネル7の左端部は、左側のリヤサイドフレーム6に固定されている。リヤフロアパネル7の右端部は、右側のリヤサイドフレーム6に固定されている。
【0028】
<リヤホイールハウス>
リヤホイールハウス2は、車両Vの左右両側に1つずつ設置されていて、左右のリヤサイドフレーム6,6の車外側に立設される金属製部材である。リヤホイールハウス2は、車内側のリヤホイールハウスインナ2aと、車外側のリヤホイールハウスアウタ2bの2部材で構成されている。図1では、右側のリヤホイールハウスアウタ2bのみを図示している。
【0029】
リヤホイールハウスインナ2aの上端部の車外側には、リヤクォーターガラス11が設けられている。左側のリヤホイールハウスインナ2aの下端部は、左側のリヤサイドフレーム6に固定されている。右側のリヤホイールハウスインナ2aの下端部は、右側のリヤサイドフレーム6に固定されている。リヤホイールハウスインナ2aについては、後に詳しく説明する。
【0030】
<リヤバルクヘッド>
リヤバルクヘッド3は、車室CRと荷室LRとを仕切る金属製の隔壁部材である。リヤバルクヘッド3は、リヤフロアパネル7およびリヤサイドフレーム6上において、左右のリヤホイールハウス2,2の間に設置されている。本実施形態のリヤバルクヘッド3は、正面視四角環状の環状骨格を成している。すなわち、リヤバルクヘッド3は、車室CRと荷室LRとを連通させるトランクスルー部(開口部)を具備している。リヤバルクヘッド3は、車体後部の骨組構造Fの一部を成す。なお、リヤバルクヘッド3はトランクスルー部を具備することなく正面視矩形状に形成されてもよい。
【0031】
リヤバルクヘッド3は、リヤサイドフレーム6からパーセルシェルフ8へ向けて斜め上方に立ち上がる左右一対の縦メンバ31,31と、左右の縦メンバ31,31の間において車幅方向に沿って延設された上下一対の横メンバ32,32とで構成されている。リヤバルクヘッド3については、後に詳しく説明する。
【0032】
<パーセルシェルフ>
パーセルシェルフ8は、車幅方向に沿って延設された板状の金属製部材である。パーセルシェルフ8は、上側の横メンバ32上に設置されている。パーセルシェルフ8の前端部は、上側の横メンバ32に固定されている。
【0033】
<補強ブレース>
補強ブレース9は、車両Vの左右両側に1つずつ設置されていて、左右のリヤサイドフレーム6,6に立設される金属製部材である。補強ブレース9は、車体後部の骨組構造Fの一部を成す。補強ブレース9については、後に詳しく説明する。
【0034】
<後部クロスメンバ>
図2に示す後部クロスメンバ10は、車幅方向に沿って延設された金属製部材である。図示は省略するが、後部クロスメンバ10は、左右のリヤサイドフレーム6,6の間に設置されている。後部クロスメンバ10は、車体後部の骨組構造Fの一部を成す。
【0035】
<袋構造>
袋構造1は、車両Vの左右両側に1つずつ設置されていて、車体後部に閉鎖空間を形成するものである。図2に示す袋構造1は、リヤホイールハウスインナ2aとダンパベース4とにより形成される6面体である。袋構造1は、6面体に限定されることなく、5つ以上の面から成る多面体であればよい。袋構造1内には、バルクヘッド5が配置されている。
【0036】
ここで、図2乃至図5を参照して、リヤホイールハウスインナ2a、ダンパベース4、および、バルクヘッド5について詳しく説明する。
【0037】
<リヤホイールハウスインナ>
図2に示すリヤホイールハウスインナ2aは、車外側かつ下側が開口する水平断面視ハット状の金属製部材である。リヤホイールハウスインナ2aは、図示せぬリヤタイヤを収容する下側のホイールハウス部21と、ダンパD(図4参照)を収容する上側のダンパハウジング部22と、リヤホイールハウスアウタ2bとの取付面となる接合フランジ部23と、を有している。
【0038】
ダンパハウジング部22は、上壁24と、上壁24の前縁に垂設する前壁25と、上壁24の後縁に垂設する後壁26と、上壁24の車内側縁に垂設する内側壁27と、を有している。上壁24は、袋構造1の上面を構成する。前壁25は、袋構造1の前面を構成する。後壁26は、袋構造1の後面を構成する。内側壁27は、袋構造1の内側面を構成する。
【0039】
前壁25、後壁26および内側壁27は、リヤホイールハウスインナ2aの上端から下端に亘って形成されていて、ホイールハウス部21の壁部も兼ねる。内側壁27は、下方へ向かうほど前後幅が広くなるように末広がり状に形成されている。
【0040】
<ダンパベース>
ダンパベース4は、ダンパハウジング部22内に配置されていて、ダンパDが取り付けられる金属製部材である。ダンパベース4は、左右方向の鉛直断面視でL字状を呈する。ダンパベース4は、上壁24に対向する横壁41と、横壁41の車外側縁に立設する縦壁42と、を有している。
【0041】
横壁41は、袋構造1の下面を構成する。横壁41は、上壁24の下方に離間していて、前壁25と後壁26とに跨っている。横壁41の車内側縁には、内フランジ45が下方へ向けて延出形成されていて、横壁41は、内フランジ45を介して内側壁27に固定されている。横壁41は、ダンパハウジング部22の内部を上下に仕切っている。横壁41は、ダンパDが取り付けられる略水平状のダンパ取付面47と、ダンパ取付面47の前縁に連続する傾斜面48とで構成されている。
【0042】
図3に示すダンパ取付面47には、ダンパDの頭部が挿通される取付孔47aと、ダンパDを固定するための2つの第1ダンパ締結部47b,47bとが形成されている。第1ダンパ締結部47b,47bは、取付孔47aの周囲に形成されていて、取付孔47aを挟んで対向している。一方の第1ダンパ締結部47bは、取付孔47aの前側かつ車内側に配置され、他方の第1ダンパ締結部47bは、取付孔47aの後側かつ車外側に配置されている。取付孔47aと第1ダンパ締結部47b,47bは、それぞれに接する4本の仮想接線L1〜L4が菱形状となるように配置されている。
【0043】
取付孔47aおよび第1ダンパ締結部47b,47bは、いずれも円形状の貫通孔から成る。第1ダンパ締結部47b,47bは、取付孔47aよりも小さな径に形成されている。第2ダンパ締結部56aには、ダンパDの上端に設けられた図示せぬボルトが挿通される。ダンパ取付面47の上側には、ナットN1が他方の第1ダンパ締結部47bと同軸状に接合されている。ダンパ取付面47にダンパDを固定する際には、ダンパDの上端に設けられたボルトを他方の第1ダンパ締結部47bに挿通させ、ナットN1に螺合させればよい。第1ダンパ締結部47bの個数や位置等は、適宜変更してよい。
【0044】
傾斜面48は、ダンパ取付面47から前方へ向かうほど(ダンパ取付面47から離間するほど)上方に位置するように傾斜している。傾斜面48において、バルクヘッド5と対応する位置には、溶接作業用の貫通孔48aが形成されている。
【0045】
図4に示すように、横壁41(傾斜面48)の前縁には、前フランジ43が下方へ向けて延出形成されている。本実施形態では、前フランジ43とダンパハウジング部22の前壁25とリヤバルクヘッド3の3枚を重ね合わせた状態で溶接により接合している。
【0046】
横壁41(ダンパ取付面47)の後縁には、後フランジ44が下方へ向けて延出形成されている。本実施形態では、後フランジ44とダンパハウジング部22の後壁26とリヤバルクヘッド3の3枚を重ね合わせた状態で溶接により接合している。なお、前フランジ43および後フランジ44の少なくとも一方が、ダンパハウジング部22を介して、リヤバルクヘッド3に固定されていればよい。
【0047】
図2に示す縦壁42は、袋構造1の外側面を構成する。縦壁42は、内側壁27の車外側に離間していて、前壁25と後壁26とに跨っている。縦壁42の上縁には、外フランジ46が車外側へ向けて延出形成されていて、縦壁42は、外フランジ46を介して上壁24に固定されている。上壁24は、ダンパハウジング部22の内部を左右に仕切っている。本実施形態では、上壁24、前壁25、後壁26、内側壁27、横壁41および縦壁42の6面により、袋構造1がダンパハウジング部22の上部に形成されている。縦壁42において、バルクヘッド5と対応する位置には、溶接作業用の貫通孔42aが形成されている。
【0048】
<バルクヘッド>
バルクヘッド5は、袋構造1を補強するための金属製の補強部材である。バルクヘッド5は、一枚の金属板を所定形状に折曲して形成されている。
図5に示すバルクヘッド5は、隔壁部51と、第1取付片52と、第2取付片53と、第3取付片54と、第4取付片55と、第5取付片56と、を有している。なお、図5中において、「×」印は、スポット溶接した場合の接合部位を示している。
【0049】
隔壁部51は、図3に示すように、袋構造1の内部を前後に仕切っている。本実施形態の隔壁部51は、車外側へ向かうほど後方に位置するように傾いて配置されている。隔壁部51は、第1ダンパ締結部47b,47bの近傍に配置されている。隔壁部51は、取付孔47aと一方の第1ダンパ締結部47bとにそれぞれ接する一つの仮想接線L1に略一致するように配置されている。なお、隔壁部51は、第1ダンパ締結部47bに対応する位置に配置されてもよいし、一つの仮想接線L1に沿って完全に一致するように配置されてもよい。
【0050】
図5に示すように、第1取付片52は、隔壁部51の車内側縁から前方へ向けて延出している。第1取付片52は、リヤホイールハウスインナ2aの内側壁27に溶接により接合される(図4参照)。
【0051】
第2取付片53は、隔壁部51の上縁の車内端部から前方かつ車外側へ向けて延出している。第2取付片53は、リヤホイールハウスインナ2aの上壁24に溶接により接合される(図4参照)。
【0052】
第3取付片54は、隔壁部51の下縁の中央部付近から前方かつ車外側へ向けて延出している。第3取付片54は、ダンパベース4の横壁41に溶接により接合される(図4参照)。
【0053】
第4取付片55は、隔壁部51の車外側縁から後方へ向けて延出している。第4取付片55は、ダンパベース4の縦壁42に溶接により接合される(図3参照)。
【0054】
第5取付片56は、隔壁部51の下縁の車内端部から後方かつ車内側へ向けて延出している。第5取付片56には、一方の第1ダンパ締結部47b(図3参照)に連通する第2ダンパ締結部56aが形成されている。第2ダンパ締結部56aは、円形状の貫通孔から成る。第2ダンパ締結部56aには、ダンパDの上端に設けられた図示せぬボルトが挿通される。
【0055】
第5取付片56の上側には、ナットN2が第2ダンパ締結部56aと同軸状に接合されている。第5取付片56にダンパDを固定する際には、ダンパDの上端に固定された図示せぬボルトを一方の第1ダンパ締結部47bと第2ダンパ締結部56aに挿通させ、ナットN2に螺合させればよい。なお、第2ダンパ締結部56aの個数や位置等は、適宜変更してよい。例えば、第1ダンパ締結部47bと第2ダンパ締結部56aの位置をずらして設けてもよい。
【0056】
次に、図6図7を参照して、リヤバルクヘッド3の上側の横メンバ32について詳しく説明する。
【0057】
上側の横メンバ32は、パーセルシェルフ8の下方において左右の縦メンバ31の間に位置する横メンバ中央部33と、横メンバ中央部33の車外側の端部に設けられて縦メンバ31よりも車外側に位置する横メンバ延長部34(図7参照)と、を有している。
【0058】
横メンバ中央部33は、車両前後方向の鉛直断面視で上方に開口する略ハット状を呈する。横メンバ中央部33の開口縁に形成されたフランジは、パーセルシェルフ8の前部に溶接により接合されている。これにより、横メンバ中央部33とパーセルシェルフ8との間には、車幅方向に沿って延びる閉断面部が形成されている。
【0059】
横メンバ延長部34は、中空断面構造を呈する。図7に示す横メンバ延長部34は、袋構造1の上方まで延びている。横メンバ延長部34の上壁34aには、横メンバ延長部34の内外を連通する開口部34cが形成されている。横メンバ延長部34の下壁34bには、ダンパハウジング部22の上壁24を介して、ダンパベース4の外フランジ46が溶接により接合されている。
【0060】
横メンバ延長部34内において、横メンバ中央部33との境界付近には、横メンバ32の内部を左右に仕切る横メンババルクヘッド35が設けられている。横メンババルクヘッド35は、左右方向の鉛直断面視でクランク状を呈する。横メンババルクヘッド35の上側のフランジは、上壁34aとパーセルシェルフ8に重ね合わされた状態で溶接により接合されている。横メンババルクヘッド35の下側のフランジは、下壁34bに溶接により接合されている。横メンババルクヘッド35は、袋構造1の上方に配置されている。
【0061】
横メンバ延長部34内において、横メンババルクヘッド35よりも外側の空間は、シートベルト巻取装置37を収容するための収容部36として機能する。収容部36は、袋構造1の上方に設けられている。この収容部36を設けることにより、シートベルト巻取装置37をリヤバルクヘッド3内に収容して、リヤバルクヘッド3の車外側にリヤクォーターガラス11(図1参照)の配置スペースを確保することが可能となる。シートベルト巻取装置37は、開口部34cの下方に設置されている。シートベルト巻取装置37のメンテナンス作業は、開口部34cを通じて行うことができる。
【0062】
なお、図4に示すように、横メンバ延長部34の前壁34dおよび後壁34eの下端は、下壁34bよりも下方に延びていて、リヤホイールハウスインナ2aのダンパハウジング部22まで達している。前壁34dは、ダンパハウジング部22の前壁25およびダンパベース4の前フランジ43に前側に位置している。後壁34eは、ダンパハウジング部22の後壁26およびダンパベース4の前フランジ43に後側に位置している。
【0063】
次に、図6図7を参照して、リヤバルクヘッド3の縦メンバ31と補強ブレース9について詳しく説明する。
【0064】
図6に示すリヤバルクヘッド3の縦メンバ31は、リヤホイールハウスインナ2aの車内側において、上下の横メンバ32,32の間に斜設されている。すなわち、下側の横メンバ32は、上側の横メンバ32よりも前方に位置していて、縦メンバ31は、下側の横メンバ32から上側の横メンバ32へ向けて後斜め上方に延出している。縦メンバ31は、リヤホイールハウスインナ2aに接合されていて、リヤホイールハウスインナ2aとの間で閉断面を形成している。
【0065】
補強ブレース9は、リヤホイールハウスインナ2aの車内側において、リヤサイドフレーム6と縦メンバ31との間に斜設されている。すなわち、補強ブレース9は、リヤサイドフレーム6から縦メンバ31の上端部付近へ向けて前斜め上方に延出している。補強ブレース9と縦メンバ31とは、側面視で逆V字状となるように配置されている。補強ブレース9は、縦メンバ31を後方から支持している。
【0066】
補強ブレース9の下端部91は、リヤサイドフレーム6に固定されている。図7に示す補強ブレース9の上端部92は、ダンパベース4の内フランジ45の近傍において、リヤホイールハウスインナ2aの内側壁27および縦メンバ31の上端部付近に固定されている。補強ブレース9の車外側は、リヤホイールハウスインナ2aの内側壁27に固定されている。
【0067】
次に、図8乃至図10を参照して、車体後部の骨組構造Fと袋構造1について詳しく説明する。図8では、説明の便宜上、骨組構造Fを一本の実線で模式的に図示し、袋構造1を四角形で模式的に図示している。
【0068】
車体後部の骨組構造Fは、左右のリヤサイドフレーム6,6、リヤバルクヘッド3、左右の補強ブレース9,9、および、後部クロスメンバ10により形成される。
【0069】
左右のリヤサイドフレーム6,6は、車幅方向に相互に離間していて、車両前後方向に沿って延設されている。
四角環状のリヤバルクヘッド3は、左右のリヤサイドフレーム6,6の間に設置されていて、上方へ向かうほど後方に位置するように斜設されている。
【0070】
左右の補強ブレース9,9は、リヤサイドフレーム6,6とリヤバルクヘッド3との間に設置されていて、左右のリヤサイドフレーム6,6から上方へ向かうほど前方に位置するように斜設されている。
【0071】
後部クロスメンバ10は、左右のリヤサイドフレーム6,6の間において車幅方向に沿って延設されている。後部クロスメンバ10の左右の端部は、左右の補強ブレース9,9の下端部91,91と左右方向で対応する位置において、リヤサイドフレーム6,6に連結されている。
【0072】
左右のリヤサイドフレーム6,6、リヤバルクヘッド3、左右の補強ブレース9,9、および、後部クロスメンバ10は、車幅方向に沿って延びる三角柱状の骨組構造Fを形成するように組み合わされている。換言すると、骨組構造Fは、三角柱の稜線を成すように組み合わされている。骨組構造Fは、側面視において三角形の1つの頂点が上側に位置し、他の2つの頂点が下側に位置するように配置されている。
【0073】
袋構造1,1は、骨組構造Fの左右上側の頂点Fa,Faにそれぞれ設けられている。すなわち、袋構造1は、リヤバルクヘッド3と補強ブレース9との連結部の近傍に設けられている。
【0074】
なお、骨組構造Fの左右下側の4つの頂点Fb,Fb…は、リヤサブフレーム12(図9図10参照)との連結点となる。これにより、リヤタイヤからリヤサブフレーム12を通じて骨組構造Fに荷重が入力される。
【0075】
図9に示すように、リヤサイドフレーム6には、リヤバルクヘッド3との連結部Jaの近傍において、リヤサブフレーム12の一部が連結される。リヤサイドフレーム6内には、リヤバルクヘッド3との連結部Jaに対応する位置に、前フレームバルクヘッド61が配置されている。前フレームバルクヘッド61の前面には、リヤサブフレーム12を取り付けるためのカラーナット13が付設されている。
【0076】
また、図10に示すように、リヤサイドフレーム6には、補強ブレース9との連結部Jbおよび後部クロスメンバ10との連結部Jcの近傍において、リヤサブフレーム12の一部が連結される。リヤサイドフレーム6内には、補強ブレース9との連結部Jbおよび後部クロスメンバ10との連結部Jcに対応する位置に、後フレームバルクヘッド62が配置されている。後フレームバルクヘッド62の後面には、リヤサブフレーム12を取り付けるためのカラーナット14が付設されている。
【0077】
本発明の実施形態に係る車体後部構造が適用された車両Vは、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果について説明する。
【0078】
本実施形態によれば、閉鎖空間を形成する袋構造1が剛体を成すため、袋構造1のダンパ取付面47の剛性が高まる。また、剛体を成す袋構造1とリヤバルクヘッド3とを固定するため、ダンパDから入力する荷重をリヤバルクヘッド3に確実に伝達できる。これにより、ダンパ取付面47の変形を抑制することが可能となり、ダンパ取付面47の板厚を小さくして軽量化を図ることができるとともに、ダンパ特性を十分発揮させて操縦安定性の向上を図ることができる。
【0079】
また、本実施形態によれば、バルクヘッド5が袋構造1内に配置されるため、バルクヘッド5により袋構造1の剛性を高めることができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、バルクヘッド5が第1ダンパ締結部47bの近傍に配置されることより、第1ダンパ締結部47bの剛性が高まるため、ダンパ取付面47の変形を抑制できる。
【0081】
また、本実施形態によれば、第2ダンパ締結部56aがバルクヘッド5に形成されることにより、第2ダンパ締結部56aの剛性が高いため、ダンパ取付面47の変形をさらに抑制できる。
【0082】
また、本実施形態によれば、バルクヘッド5がダンパベース4の取付孔47aと第1ダンパ締結部47bとにそれぞれ接する仮想接線L1に略一致するように配置されることにより、取付孔47aや第1ダンパ締結部47bの剛性が高まるため、ダンパ取付面47の変形をさらに抑制できる。
【0083】
また、本実施形態によれば、ダンパベース4の前フランジ43および後フランジ44がダンパハウジング部22を介してリヤバルクヘッド3に固定されるため、前フランジ43および後フランジ44からダンパハウジング部22を通じてリヤバルクヘッド3に荷重を確実に伝達できる。
【0084】
また、本実施形態によれば、ダンパベース4がダンパ取付面47に連続する傾斜面48を有するため、傾斜面48によりダンパ取付面47の面外変形(上下方向の変形)を抑制できるとともに、袋構造1の剛性も高まる。
【0085】
また、本実施形態によれば、ダンパベース4の外フランジ46がダンパハウジング部22を介して横メンバ延長部34の下壁34bに固定されるため、外フランジ46からダンパハウジング部22を通じてリヤバルクヘッド3の横メンバ32に荷重を確実に伝達できる。
【0086】
また、本実施形態によれば、横メンバ32内には横メンババルクヘッド35が設けられ、この横メンババルクヘッド35が袋構造1の上方に配置されるため、袋構造1からダンパハウジング部22を通じてリヤバルクヘッド3の横メンバ32に荷重を確実に伝達できる。
【0087】
また、本実施形態によれば、補強ブレース9と縦メンバ31とは、リヤホイールハウス2の車内側において側面視で逆V字状となるように配置され、補強ブレース9の上端部92は、ダンパベース4の内フランジ45の近傍において、リヤホイールハウスインナ2aおよび縦メンバ31に固定される。これにより、内フランジ45からリヤホイールハウス2および補強ブレース9を通じてリヤバルクヘッド3の縦メンバ31に荷重を確実に伝達できる。
【0088】
また、本実施形態によれば、左右のリヤサイドフレーム6,6、リヤバルクヘッド3、左右の補強ブレース9,9、および、後部クロスメンバ10により三角柱状の骨組構造Fが形成され、袋構造1は、骨組構造Fの左右上側の頂点Fa,Faにそれぞれ設けられる。これにより、袋構造1で三角柱状の骨組構造Fを補強できるため、車体後部の剛性を大幅に向上できるとともに、リヤサイドフレーム6の下方に配置されるリヤサブフレーム12から入力される荷重を三角柱状の骨組構造Fで支持して操縦安定性の向上を図ることができる。また、ダンパDから入力される荷重も三角柱状の骨組構造Fで好適に支持できる。
【0089】
また、本実施形態によれば、横メンバ延長部34内に設けた収容部36にシートベルト巻取装置37を収容して、リヤクォーターガラス11の配置スペースを確保することが可能となるため、後方視界性を向上させることができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0091】
本実施形態では、隔壁部51は、取付孔47aと一方の第1ダンパ締結部47bとにそれぞれ接する一つの仮想接線L1に略一致するように配置されたが、例えば図11に示すように一つの仮想接線L1と一致しないようにずらして配置されてもよい。図11に示すバルクヘッド5´の隔壁部51´は、車幅方向に沿って延在していて、取付孔47aと一方の第1ダンパ締結部47bとにそれぞれ接する一つの仮想接線L1と前後にずらして配置されている。
【符号の説明】
【0092】
V 車両(車体後部構造)
CR 車室
LR 荷室
1 袋構造
2 リヤホイールハウス
2a リヤホイールハウスインナ
22 ダンパハウジング部
24 上壁
25 前壁
26 後壁
27 内側壁
3 リヤバルクヘッド(隔壁部材)
31 縦メンバ
32 横メンバ
34 横メンバ延長部
35 横メンババルクヘッド
36 収容部
37 シートベルト巻取装置
4 ダンパベース
41 横壁
42 縦壁
43 前フランジ
44 後フランジ
45 内フランジ
46 外フランジ
47 ダンパ取付面
47a 取付孔
47b 第1ダンパ締結部
48 傾斜面
5,5´ バルクヘッド
56a 第2ダンパ締結部
6 リヤサイドフレーム
9 補強ブレース
91 下端部
10 後部クロスメンバ
11 リヤクォーターガラス
12 リヤサブフレーム
D ダンパ
L1〜L4 仮想接線
F 骨組構造
Fa 頂点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11