【解決手段】自車位置、前記自車位置の前方に存在する料金所の位置、及び前記料金所の前方に存在する道路における目標レーンの位置を取得する位置取得ユニット(3)と、前記自車位置から、前記料金所の位置を経て前記目標レーンの位置に至る予定走行路を作成する予定走行路作成ユニット(5)と、前記予定走行路に沿って自車が走行するように制御する走行制御ユニット(7)と、を備えることを特徴とする運転支援装置(1)。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
<第1の実施形態>
1.運転支援装置1の構成
運転支援装置1の構成を
図1に基づき説明する。運転支援装置1は車両に搭載される車載装置である。以下では、運転支援装置1を搭載する車両を自車とする。運転支援装置1はCPU、RAM、ROM等を備える公知のコンピュータである。運転支援装置1はROMに記憶したプログラムにより後述する処理を実行する。
【0009】
運転支援装置1は機能的に、位置取得ユニット3、予定走行路作成ユニット5、走行制御ユニット7、他車検出ユニット9、他車走行路作成ユニット11、送信ユニット13、表示ユニット15、及びACC(アクティブクルーズコントロール)制御ユニット17を備える。各ユニットの機能は後述する。
【0010】
自車は、運転支援装置1に加えて、カメラ19、GPS21、地図情報保持部23、ミリ波センサ25、車車間通信装置27、ドライバ車速設定器29、ナビ31、車速センサ33、ドライバアプリ起動スイッチ35、HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)37、路車間通信装置38、横方向運動制御器39、ステアリングシステム41、前後方向運動制御器43、パワートレインシステム45、及びブレーキシステム47を備える。
【0011】
カメラ19は自車の周囲を撮影し、画像データを作成する。GPS21は自車の位置を取得する。地図情報保持部23は記憶装置により構成され、地図情報を保持している。地図情報には、道路の位置、道路のレーン数、各レーンの位置、料金所に関する情報(料金所の位置、各料金所がETCに対応しているか否か等)等が含まれる。なお、本明細書において料金所とは、1台の車両が通過可能な通路を1つ有する部分を意味する。例えば、
図4に示す料金所49、51、53、55、57、59は、それぞれが1つの料金所である。このうち、料金所51、57はETCに対応している料金所であり、他はETCに対応していない料金所である。
【0012】
ミリ波センサ25はミリ波を用いて自車の周辺に存在する物標(例えば他車(他の車両)等)の位置を検出する。車車間通信装置27は他車との間で車車間通信を行う。ドライバ車速設定器29は自車のドライバによる入力操作を受け付ける。ドライバ車速設定器29に入力される情報としては、ACC制御中の車速等がある。
【0013】
ナビ31は周知のナビゲーションシステムである。ドライバアプリ起動スイッチ35は自車のドライバによる操作を受け付けるスイッチである。ドライバの操作としては、ACC制御の開始及び終了を指示する操作がある。HMI37は自車の車室内に設置されたディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、入力装置等を備える。路車間通信装置38は、路上の施設との間で通信を行う。
【0014】
横方向運動制御器39はステアリングシステム41を制御する。ステアリングシステム41は自車の操舵を行う。前後方向運動制御器43はパワートレインシステム45及びブレーキシステム47を制御する。パワートレインシステム45は、エンジンと、そのエンジンの動力を駆動輪に伝達する機構とを備える。ブレーキシステム47は自車の制動動作を行う。
【0015】
2.運転支援装置1が実行する予定走行路作成処理
運転支援装置1が実行する予定走行路作成処理を
図2〜
図6に基づき説明する。この処理は、ドライバアプリ起動スイッチ35に対し、ACC制御の開始を指示する操作をドライバが行ったときに実行される。
【0016】
図2のステップ1では、ACC制御ユニット17が通常のACC制御を行う。ACC制御の概略は以下のとおりである。カメラ19を用いて自車の前方を撮影し、画像データを取得する。その画像データにおいて周知の画像認識技術を用いて白線を認識し、認識した白線に基づき、自車の走行軌跡を設定する。そして、走行軌跡から逸脱しないように、横方向運動制御器39及びステアリングシステム41を用いて適宜操舵角を制御する。
【0017】
また、カメラ19の画像データ、及びミリ波センサ25を用いて先行車を認識し、自車から先行車までの距離を算出する。そして、その距離が予め設定された目標値に維持されるように、前後方向運動制御器43、パワートレインシステム45、及びブレーキシステム47を用いて、自車の車速を調整する。
【0018】
ステップ2では、自車が高速道路等の料金所に接近した状態にあるか否かを位置取得ユニット3が判断する。具体的には、以下のように判断する。位置取得ユニット3は、GPS21を用いて自車の位置(以下、自車位置とする)を取得する。次に、地図情報保持部23から読み出した地図情報を用い、自車位置の前方に存在する料金所を探す。自車位置の前方に料金所が存在し、自車位置からその料金所の位置までの距離が予め設定された閾値以下であれば、自車が料金所に接近した状態にあると判断する。自車が料金所に接近した状態にある場合はステップ3に進み、それ以外の場合はステップ1に進む。
【0019】
ステップ3では、位置取得ユニット3がGPS21を用いて自車位置を取得する。
ステップ4では、位置取得ユニット3が、前記ステップ2で自車が接近した状態にあると判断した料金所に関する料金所情報を地図情報から読み出す。前記ステップ2で自車が接近した状態にあると判断した料金所が複数存在する場合はそれぞれの料金所の料金所情報を読み出す。
【0020】
ステップ5では、位置取得ユニット3が、地図情報を用いて、目標レーンの位置を取得する。
図4に示すように、目標レーン63とは、自車48の前方に存在する料金所49、51、53、55、59のさらに前方に存在する道路61における1つのレーンであって、自車48が将来走行する予定のレーンである。道路61は、例えば高速道路である。
【0021】
なお、位置取得ユニット3は以下のようにして目標レーンを決定する。位置取得ユニット3は、道路61に進入した時点以降のルートがナビ31に設定されている場合は、それに応じた目標レーン63を取得する。例えば、道路61において左に分岐するルートがナビ31に設定されている場合は左側のレーンを目標レーンとし、道路61において右に分岐するルートがナビ31に設定されている場合は右側のレーンを目標レーンとする。
【0022】
また、道路61に進入した時点以降のルートがナビ31に設定されていない場合、又は、直進するルートが設定されている場合は、予め決められた基準(例えば、一番左のレーンを選択するという基準等)に従い、目標レーンを決定する。
【0023】
ステップ6では、予定走行路作成ユニット5が、自車の前方に存在する料金所のうち、自車が通過する1つの料金所(以下、通過料金所とする)を決定する。例えば、
図4に示す例では、自車48の前方に存在する料金所49、51、53、55、59のうち、1つの料金所57を通過料金所とする。
【0024】
通過料金所を決定するための基準は適宜設定できる。例えば、自車がそのまま直進したと仮定したときに最も近い料金所を通過料金所とすることができる。また、自車位置と目標レーンの位置とを結ぶ直線に最も近い料金所を通過料金所とすることができる。また、自車がそのまま直進したと仮定したときに、ETCに対応した料金所のうちで最も近い料金所を通過料金所とすることができる。また、ETCに対応した料金所のうちで、自車位置と目標レーンの位置とを結ぶ直線に最も近い料金所を通過料金所とすることができる。
【0025】
また、料金所のうち、閉鎖されているものを除外し、残った料金所の中から、上記のいずれかの基準により、通過料金所を決定してもよい。閉鎖されている料金所は、路車間通信装置38を用いた通信により特定することができる。
【0026】
なお、料金所の位置、及び料金所がETCに対応しているか否かは、前記ステップ4で読み出した料金所情報に含まれる。
ステップ7では、自車位置から、前記ステップ6で決定した通過料金所までの予定走行路(以下、第1の予定走行路とする)を予定走行路作成ユニット5が作成する。第1の予定走行路は、例えば、自車位置と通過料金所とを直線で結ぶ走行路とすることができる。
【0027】
ステップ8では、他車検出ユニット9が、車車間通信装置27を用いて他車情報を取得する処理を実行する。他車情報は、他車の位置、速度、ウインカーの状態等を含む情報である。他車は、他車情報を常時送信している。なお、カメラ19又はミリ波センサ25を用いて他車を検出し、その検出結果(他車の位置、速度、進行方向等)を他車情報としてもよい。
【0028】
ステップ9では、前記ステップ8の処理の結果に基づき、自車の周囲であって、料金所よりも手前に他車が存在するか否かを他車検出ユニット9が判断する。すなわち、(a)車車間通信装置27を用いて他車情報を取得でき、その他車情報に含まれる他車の位置が料金所より手前である場合、又は、(b)カメラ19又はミリ波センサ21を用いて、料金所よりも手前にいる他車を検出した場合は、料金所よりも手前に他車が存在すると判断してステップ10に進む。
【0029】
一方、(c)他車情報を取得できず、しかも、カメラ19又はミリ波センサ21により料金所より手前にいる他車を検出できない場合、あるいは、(d)他車情報に含まれる他車の位置が料金所より先であり、しかも、カメラ19又はミリ波センサ21により料金所より手前にいる他車を検出できない場合は、料金所より手前に他車は存在しないと判断してステップ17に進む。
【0030】
ステップ10では、前記ステップ9で存在すると判断した他車について、他車の現在位置から料金所に至るまでの他車の予定走行路(以下では第1の他車走行路とする)を、他車走行路作成ユニット11が作成する。
【0031】
第1の他車走行路は、基本的には、他車がそのまま直進したときの進路に最も近い料金所までの走行路である。ただし、他車情報に、左右いずれかへの進路変更を示すウインカーの情報が含まれている場合は、その進路変更後の進路に最も近い料金所までの走行路を第1の他車走行路とする。
【0032】
ステップ11では、前記ステップ7で作成した第1の予定走行路と、前記ステップ10で作成した第1の他車走行路とが重なる部分を有するか否かを、予定走行路作成ユニット5が判断する。例えば、
図5に示すように、自車48の第1の予定走行路65と、他車67の第1の他車走行路69とが同じ料金所53に向う場合、第1の予定走行路65と第1の他車走行路69とは重なる部分を有する。
【0033】
第1の予定走行路と第1の他車走行路とが重なる部分を有する場合はステップ12に進み、重なる部分を有さない場合はステップ17に進む。
ステップ12では、自車と他車とでどちらが優先であるかを予定走行路作成ユニット5が判断する。
図5に示すように、自車48の第1の予定走行路65が左右いずれかに進路変更する走行路であり、他車67の第1の他車走行路69が直進する走行路である場合は、他車の方が優先である。逆に、自車の第1の予定走行路が直進する走行路であり、第1の他車走行路が左右いずれかに進路変更する走行路であれば、自車の方が優先である。
【0034】
また、本ステップ12では、自車の車速を調整することにより、第1の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できるか否かを判断する。第1の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できる場合としては、例えば、検出した他車が1台のみである場合等が挙げられる。また、第1の予定走行路を変えないと、自車と他車との接触を回避できない場合としては、例えば、複数の他車が前後方向に一列に並んで走行している場合等が挙げられる。
【0035】
上記の判断の結果、自車が優先であり、且つ、自車の車速を調整することにより、第1の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できる場合はステップ17に進み、それ以外の場合はステップ13に進む。
【0036】
ステップ13では、通過料金所の変更が可能であるか否か(すなわち前記ステップ6で決定した通過料金所の代替となり得る他の料金所が存在するか否か)を、予定走行路作成ユニット5が判断する。なお、代替となり得る他の料金所とは、周辺に存在する料金所のうち、未だ通過料金所として選択されていない料金所を意味する。
【0037】
通過料金所の変更が可能である場合はステップ14に進み、変更が不可能である場合はステップ16に進む。
ステップ14では、予定走行路作成ユニット5が、通過料金所を他の料金所に変更する。変更後の通過料金所は、例えば、代替となり得る他の料金所のうち、変更前の通過料金所に最も近い料金所とすることができる。また、変更後の通過料金所は、例えば、代替となり得る他の料金所のうち、変更前の通過料金所と比べて、他車から遠い料金所とすることができる。
【0038】
ステップ15では、自車位置から、前記ステップ14で変更した通過料金所の位置までの第1の予定走行路を予定走行路作成ユニット5が作成する。第1の予定走行路は、例えば、自車位置と通過料金所の位置とを直線で結ぶ走行路とすることができる。
【0039】
例えば、
図5に示すように、通過料金所を、料金所53から料金所55に変更した場合、それまでの第1の予定走行路65に代えて、新たな第1の予定走行路71を作成する。
ステップ16では、第1の予定走行路を走行するときの自車の車速を設定する。設定された車速は、第1の予定走行路を走行する自車と、第1の他車走行路を走行する他車との接触を回避できる車速である。
【0040】
この車速は、以下のように設定することができる。まず、他車情報を用いて、第1の予定走行路と第1の他車走行路とが重なる部分を他車が通過するタイミングを算出する。次に、上記の重なる部分を自車が通過するタイミングが、他車のタイミングとはずれるように、自車の車速を設定する。
【0041】
図3のステップ17では、前記ステップ6又は前記ステップ14で決定した通過料金所の位置から、前記ステップ5で取得した目標レーンの位置までの予定走行路(以下、第2の予定走行路とする)を予定走行路作成ユニット5が作成する。
【0042】
例えば、
図6に示すように、通過料金所である料金所55から目標レーン63の位置までの第2の予定走行路73を作成する。第2の予定走行路は、例えば、通過料金所の位置と目標レーンの位置とを直線で結ぶ走行路とすることができる。以下では、第1の予定走行路と第2の予定走行路とを合わせたものを、予定走行路とする。
【0043】
ステップ18では、他車検出ユニット9が、車車間通信装置27を用いて他車情報を取得する処理を実行する。他車情報の内容は前記ステップ8で取得するものと同様である。
ステップ19では、前記ステップ18の処理の結果に基づき、自車の周囲に他車が存在するか否かを他車検出ユニット9が判断する。すなわち、車車間通信装置27を用いて他車情報を取得するか、または、カメラ19又はミリ波センサ21を用いて他車を検出すれば、他車が存在すると判断してステップ21に進む。一方、車車間通信装置27を用いて他車情報を取得できず、しかも、カメラ19又はミリ波センサ21により他車を検出できなければ、他車は存在しないと判断してステップ27に進む。
【0044】
ステップ20では、前記ステップ19で存在すると判断した他車の、料金所よりも先の予定走行路(以下では第2の他車走行路とする)を、他車走行路作成ユニット11が作成する。
【0045】
第2の他車走行路は、基本的には、第1の他車走行路の終点(他車が通過する料金所)から、他車がそのまま直進したときの進路に最も近いレーンまでの走行路である。ただし、他車情報に、左右いずれかへの進路変更を示すウインカーの情報が含まれている場合は、その進路変更後の進路に最も近いレーンまでの走行路を第2の他車走行路とする。
【0046】
ステップ21では、前記ステップ17で作成した第2の予定走行路と、前記ステップ20で作成した第2の他車走行路とが重なる部分を有するか否かを、予定走行路作成ユニット5が判断する。例えば、
図6に示すように、自車48の第2の予定走行路73と、他車67の第2の他車走行路75とが道路61における同じレーンに向う場合、第2の予定走行路73と第2の他車走行路75とは、重なる部分を有する。
【0047】
第2の予定走行路と第2の他車走行路とが重なる部分を有する場合はステップ22に進み、重なる部分を有さない場合はステップ27に進む。
ステップ22では、自車と他車とでどちらが優先であるかを予定走行路作成ユニット5が判断する。
図6に示すように、自車48の第2の予定走行路73が左右いずれかに進路変更する走行路であり、他車67の第2の他車走行路75が直進する走行路である場合は、他車の方が優先である。逆に、自車の第2の予定走行路が直進する走行路であり、第2の他車走行路が左右いずれかに進路変更する走行路であれば、自車の方が優先である。
【0048】
また、本ステップ22では、自車の車速を調整することにより、第2の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できるか否かを判断する。第2の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できる場合としては、例えば、検出した他車が1台のみである場合等が挙げられる。また、第2の予定走行路を変えないと、自車と他車との接触を回避できない場合としては、例えば、複数の他車が前後方向に一列に並んで走行している場合等が挙げられる。
【0049】
上記の判断の結果、自車が優先であり、且つ、自車の車速を調整することにより、第2の予定走行路を変えなくても、自車と他車との接触を回避できる場合はステップ27に進み、それ以外の場合はステップ23に進む。
【0050】
ステップ23では、目標レーンの変更が可能であるか否か(すなわち前記ステップ5で取得した目標レーンの代替となり得る他のレーンが同じ道路に存在するか否か)を、予定走行路作成ユニット5が判断する。なお、代替となり得る他のレーンとは、そのレーンに向う第2の予定走行路を未だ作成していないレーンを意味する。
【0051】
目標レーンの変更が可能である場合はステップ24に進み、変更が不可能である場合はステップ26に進む。
ステップ24では、予定走行路作成ユニット5が、目標レーンを他のレーンに変更する。変更後の目標レーンは、例えば、代替となり得る他のレーンのうち、変更前のレーンに最も近いレーンとすることができる。また、変更後の目標レーンは、例えば、代替となり得る他のレーンのうち、変更前の目標レーンと比べて、他車から遠いレーンとすることができる。
【0052】
ステップ25では、通過料金所の位置から、前記ステップ24で変更した目標レーンの位置までの第2の予定走行路を予定走行路作成ユニット5が作成する。第2の予定走行路は、例えば、通過料金所の位置と目標レーンの位置とを直線で結ぶ走行路とすることができる。
【0053】
例えば、
図6に示すように、目標レーンを、レーン63からレーン75に変更した場合、それまでの第2の予定走行路73に代えて、新たな第2の予定走行路77を作成する。
ステップ26では、第2の予定走行路を走行するときの自車の車速を設定する。設定された車速は、第2の予定走行路を走行する自車と、第2の他車走行路を走行する他車との接触を回避できる車速である。
【0054】
この車速は、以下のように設定することができる。まず、他車情報を用いて、第2の予定走行路と第2の他車走行路とが重なる部分を他車が通過するタイミングを算出する。次に、上記の重なる部分を自車が通過するタイミングが、他車のタイミングとはずれるように、自車の車速を設定する。その後、ステップ27に進む。
【0055】
ステップ27では、送信ユニット13が、車車間通信装置27を用いて、予定走行路を表す情報を自車の外部に送信する。
ステップ28では、表示ユニット15が、HMI37のディスプレイを用いて、予定走行路を自車の乗員に表示する。
【0056】
3.運転支援装置1が実行する走行制御処理
走行制御ユニット7は、予定走行路が作成されたとき、その予定走行路に沿って自車が走行するように制御する。なお、予定走行路が作成されたとき、通常のACC制御は自動的に終了する。
【0057】
すなわち、走行制御ユニット7は、GPS21を用いて自車位置を取得し、その自車位置が予定走行路から逸脱しないように、横方向運動制御器39及びステアリングシステム41を用いて適宜操舵を行う。
【0058】
また、走行制御ユニット7は、車速センサ33を用いて自車両の車速を繰り返し取得し、その車速が予定走行路における各部の曲率に応じた車速となるように、前後方向運動制御器43、パワートレインシステム45及びブレーキシステム47を制御する。
【0059】
また、走行制御ユニット7は、自車の車速が、予定走行路の区間ごとに予め設定された車速となるように、前後方向運動制御器43、パワートレインシステム45及びブレーキシステム47を制御する。例えば、料金所を通過するときは、それに応じた車速(低速)となるように制御する。また、料金所を通過し、目標レーンに向うときは、自車を加速する。
【0060】
また、前記ステップ16、26で車速を設定した場合、走行制御ユニット7は、自車の車速がその設定した車速となるように、前後方向運動制御器43、パワートレインシステム45及びブレーキシステム47を制御する。
【0061】
4.運転支援装置1が奏する効果
(1A)運転支援装置1は、料金所付近に白線がなくても、予定走行路を作成し、その予定走行路に沿って自車が走行するように制御することができる。
【0062】
(1B)運転支援装置1は、地図情報を用いて料金所の位置、及び目標レーンの位置を取得することができる。そのことにより、それらの位置を容易且つ正確に取得することができる。
【0063】
(1C)運転支援装置1は、自車の周囲に存在する他車を検出し、その他車の予定走行路である他車走行路を作成することができる。そして、運転支援装置1は、他車走行路を走行する他車と自車とが接触しないように予定走行路を作成することができる。そのことにより、自車の安全性が一層向上する。
【0064】
(1D)運転支援装置1は、作成した予定走行路を表す情報を自車の外部に送信することができる。その情報を受信した他車は、自車の予定走行路を認識することができる。そのことにより、自車及び他車の安全性が一層向上する。
【0065】
(1E)運転支援装置1は、作成した予定走行路を自車の乗員に表示することができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
【0066】
(1)運転支援装置1は、自車位置から、通過料金所の位置を経て目標レーンの位置に至る予定走行路をまとめて作成してもよい。
(2)運転支援装置1は、カメラ19、又はミリ波センサ25を用いて料金所の位置、及び目標レーンの位置を取得してもよい。また、他のセンサを用いて、料金所の位置、及び目標レーンの位置を取得してもよい。
【0067】
(3)前記ステップ11で肯定判断した場合、常に前記ステップ13に進むようにしてもよい。また、前記ステップ21で肯定判断した場合、常に前記ステップ23に進むようにしてもよい。
【0068】
(4)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
【0069】
(5)上述した運転支援装置の他、当該運転支援装置を構成要素とするシステム、当該運転支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、運転支援方法等、種々の形態で本発明を実現することもできる。