特開2016-222287(P2016-222287A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222287(P2016-222287A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】二重容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 8/06 20060101AFI20161205BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20161205BHJP
   A45D 34/00 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B65D8/06 ABRG
   B65D77/04 ABSH
   A45D34/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-110277(P2015-110277)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】神村 千秋
【テーマコード(参考)】
3E061
3E067
【Fターム(参考)】
3E061AA16
3E061AA26
3E061AB09
3E061AB18
3E061BB03
3E061BB06
3E061BB08
3E061DA02
3E061DB11
3E067AA04
3E067AB81
3E067BA02B
3E067BA02C
3E067BC07C
3E067EA32
3E067EB27
3E067EC11
3E067FA04
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】内容器の交換を容易化すると共に容器の外観設計の自由度を向上することができる二重容器を提供する。
【解決手段】有底筒状の内容物収容部11を備えるレフィル用の内容器10と、有底筒状の内容器収納部21を備える外容器20と、内容器10と外容器20との間に配置される中間部材30とを備え、中間部材30は、外容器20の側壁部23の内側で上下動可能に配置される筒状壁31と、筒状壁31の下端部に設けたヒンジ部32を介して連なり内側に湾曲しながら外容器20の底壁部の上方に延びる少なくとも1つの押し上げ片33とを有し、内容器10の交換に際し、外容器20に対して筒状壁31を押し下げることにより、押し上げ片33が外容器20の底壁部24に当接してヒンジ部32を支点に内側に回動し、押し上げ片33の先端部分33bが内容器10の底面を押し上げて内容器10が上方へ移動することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有底筒状の内容物収容部を備えるレフィル用の内容器と、有底筒状の内容器収納部を備える外容器と、前記内容器と前記外容器との間に配置される中間部材とを備え、
前記中間部材は、前記外容器の側壁部の内側に前記外容器に対して上下動可能に配置される筒状壁と、該筒状壁の下端部に設けたヒンジ部を介して連なり内側に湾曲しながら前記外容器の底壁部の上方に延びる少なくとも1つの押し上げ片とを有し、
前記内容器の交換に際し、前記外容器に対して前記筒状壁を押し下げることにより、前記押し上げ片が前記外容器の底壁部に当接して前記ヒンジ部を支点に内側に回動し、該押し上げ片の先端部分が前記内容器の底面を押し上げて前記内容器が上方へ移動することを特徴とする二重容器。
【請求項2】
前記中間部材と前記内容器との間には、前記内容器を前記中間部材の内側に挿入した際に互いに乗り越え嵌合することで前記内容器の抜け出しを妨げる嵌合部が設けられている、請求項1に記載の二重容器。
【請求項3】
前記中間部材が、前記筒状壁の周方向に間隔をあけて配置された複数の前記押し上げ片を有する、請求項1又は2に記載の二重容器。
【請求項4】
前記外容器と前記中間部材との間には、前記中間部材の抜け出しを妨げる嵌合保持部が設けられている、請求項1〜3の何れか一項に記載の二重容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レフィル(詰め替え)用の内容器と外容器とを備える二重容器に関し、特には、内容器の交換を容易化すると共に容器の外観設計の自由度を向上しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
従来、クリーム等の内容物を収容する容器として、内容物のレフィル用の内容器と外容器とを備える二重容器が知られている。このような二重容器では、内容器の交換に際し、内容器を外容器から取外す必要があるが、その取外しの要領としては、例えば、内容器を摘み引き上げる、外容器本体底部に内容器を押し上げるための貫通孔を設ける、コイン等を用い抉じ開ける、といったものが考えられる。また、例えば特許文献1では、内容器に押圧操作により回動可能な押圧部を設け、外容器には、該押圧部を露出させる切欠き部を設けると共に該押圧部が係止可能な被係止部を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−195484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記したような内容器の取外し要領を採用する場合には、内容器を取外すのに比較的大きな力が必要となったり、貫通孔や切欠き部を設けるために容器の外観設計上の制約を生じたりするといった問題がある。また交換の要領を分かり易く、特に高齢者にとって使い易いものとすることも望まれる。
【0005】
それゆえ、本発明は、内容器の交換を容易化すると共に容器の外観設計の自由度を向上することができる二重容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされものであり、本発明の二重容器は、有底筒状の内容物収容部を備えるレフィル用の内容器と、有底筒状の内容器収納部を備える外容器と、前記内容器と前記外容器との間に配置される中間部材とを備え、
前記中間部材は、前記外容器の側壁部の内側に前記外容器に対して上下動可能に配置される筒状壁と、該筒状壁の下端部に設けたヒンジ部を介して連なり内側に湾曲しながら前記外容器の底壁部の上方に延びる少なくとも1つの押し上げ片とを有し、
前記内容器の交換に際し、前記外容器に対して前記筒状壁を押し下げることにより、前記押し上げ片が前記外容器の底壁部に当接して前記ヒンジ部を支点に内側に回動し、該押し上げ片の先端部分が前記内容器の底面を押し上げて前記内容器が上方へ移動することを特徴とする。
【0007】
なお、本発明の二重容器にあっては、前記中間部材と前記内容器との間には、前記内容器を前記中間部材の内側に挿入した際に互いに乗り越え嵌合することで前記内容器の抜け出しを妨げる嵌合部が設けられていることが好ましい。
【0008】
また、本発明の二重容器にあっては、前記中間部材が、前記筒状壁の周方向に間隔をあけて配置された複数の前記押し上げ片を有することが好ましい。
【0009】
なお、本発明の二重容器にあっては、前記外容器と前記中間部材との間には、前記中間部材の抜け出しを妨げる嵌合保持部が設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、内容器の交換に際し、外容器と内容器の間に設けられた中間部材の筒状壁を押し下げるだけで、内容器が上方へ移動するため、比較的小さな力で内容器を容易に取外すことができる。また、内容器を取外すために、内容器を押圧するための貫通孔や切欠き部を外容器に設ける必要もない。
【0011】
したがって、本発明によれば、内容器の交換を容易化すると共に容器の外観設計の自由度を向上することができる二重容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る二重容器の一部断面側面図であり、内容物を使い切った状態を示す。
図2図1の二重容器のための新たな内容器を示す一部断面側面図であり、内容器キャップが装着されている状態を示す。
図3】(a)は、図1の二重容器における外容器キャップと内容器を取外した状態を示す平面図であり、(b)は図1の二重容器における外容器キャップを取外した状態を示す一部断面側面図である。
図4図1の二重容器における内容器の交換要領を説明するための一部断面側面図であり、(a)は図3(b)の状態から中間部材を押し下げた状態を示し、(b)は(a)の状態からさらに内容器を引き上げた状態を示す。
図5図1の二重容器における内容器の交換要領を説明するための一部断面側面図であり、(a)は図4(b)の状態からさらに図2の新たな内容器を外容器内に挿入した状態を示し、(b)は新たな内容器の挿入が完了した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1図5を参照して、本発明の一実施形態に係る二重容器1について詳細に例示説明する。なお、本明細書において、上下方向とは、内容器10及び外容器20の中心軸線Oに沿う方向を意味し、上方とは内容器10の内容物収容部11の開口部12が位置する側(例えば、図1における上方)、下方とは内容物収容部11の底壁部14が位置する側(例えば、図1における下方)を意味するものとする。また、図3(b)、図4(a)、(b)、及び図5(a)、(b)において、左側の半図は、後述する中間部材30の係合片35を設けた方向から見た側面図であり、右側の半図は、係合片35の中央を通る断面で切断した断面図を示している。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る二重容器1は、レフィル用の内容器10と、外容器20と、中間部材30と、外容器キャップ40とを備えている。
【0015】
内容器10は、軸線Oを中心とする有底筒状の内容物収容部11を備えている。すなわち、内容物収容部11は、その上部に開口部12を形成すると共に、周壁部13及び底壁部14とを有する。周壁部13の外周面上部には、環状の外向き凸部15(嵌合部)が設けられている。また、周壁部13の上端部には、径方向外側に延びる円環状のフランジ部16が設けられている。
【0016】
また、内容器10は、未使用の状態では、図2に示すように、内容器キャップ50が装着されることで内容物収容部11の開口部12が閉塞され、クリーム等の内容物Cの品質が維持されるようになっている。内容器キャップ50は、円板状の天壁部51と、天壁部51の外縁部から垂下する円筒状の外壁部52とを備えている。また、内容器キャップ50は、外壁部52の内側で天壁部51の下面から垂下して周壁部13の内面に当接する封止筒53を備えている。外壁部52の内面には、内容器10のフランジ部16に嵌合する環状凸部54が設けられている。また、外壁部52の下端部には、外側に延びるフランジ55が設けられている。なお、内容器キャップ50の構成は、特に限定されるものではなく、開口部12を塞いでクリーム等の内容物Cの品質が維持されるようになっていれば任意の構造のキャップを用いることができ、周壁部13の上面に剥離可能に貼着されたシール部材とすることも可能である。
【0017】
外容器20は、図1に示すように、内容器10を収容可能な軸線Oを中心とする有底筒状の内容器収納部21を備えている。すなわち、内容器収納部21は、その上部に開口部22を形成すると共に、側壁部23及び底壁部24とを有する。側壁部23の上端部には、外周面に雄ねじ部25を設けた小径の口部26が設けられている。口部26の外周面には、後述する中間部材30の係合片35が嵌り込む凹部27が、対向配置で2箇所に設けられている。また凹部27には、後述する係合片35の内向き凸部36(嵌合保持部)に嵌合して中間部材30を抜け止め保持するための外向き凸部28(嵌合保持部)が設けられている。
【0018】
中間部材30は、内容器10と外容器20との間に配置され、また、外容器20に対して上下動可能に取付けられている。中間部材30は、外容器20の側壁部23の内側に配置される筒状壁31と、筒状壁31の下端部に設けた薄肉状のヒンジ部32を介して連なる押し上げ片33とを有する。押し上げ片33は、ヒンジ部32から下方に延び、内側に湾曲する湾曲部33aを介して径方向内側に向かって延びて、先端部分33bは外容器20の底壁部24の上方かつ内容器10の底壁部14の下方に配置される。
【0019】
ここで図3(a)は、図1に示す状態の二重容器1から外容器キャップ40及び内容器10を取外した状態を表す平面図である。図示のように、本実施形態の中間部材30には、筒状壁31の周方向に沿って、間隔をあけて均等配置された8個の押し上げ片33が設けられている。押し上げ片33は、少なくとも1つあればよいが、周方向に均等配置で複数設けられていることが好ましい。
【0020】
筒状壁31の上端部には、径方向外側に延びる円環状のフランジ部34が設けられている。フランジ部34の外周縁には、上記凹部27に嵌り込む係合片35が垂設されている。係合片35の内面には、内向き凸部36が設けられている。また、筒状壁31の上端部内周面には、外向き凸部15(嵌合部)に嵌合する内向き凸部37(嵌合部)が設けられており、フランジ部34の上面には、内容器10のフランジ部16が配置される環状凹部38が設けられている。
【0021】
外容器キャップ40は、図1に示すように、円筒状の外壁部41と、外壁部41の上端部を閉塞するドーム状の天壁部42とを備えている。外壁部41の内周面には、前述した雄ねじ部25と螺合する雌ねじ部43が設けられている。天壁部42の下面には、円板状のパッキン44が貼着されており、内容器10のフランジ部16の上面に形成された円環状のシール突起16aとパッキン44とが密接することで、内容物収容部11が密封されるようになっている。なお、天壁部42はドーム状に限らず、平面状又は凹面状など、任意の形状であってもよい。また、本実施例ではパッキン44を貼着にて組付けているが、これに限られるものではなく、外容器キャップ40の外壁部41内周面に凸部を設け、乗越えることで組付けるなど、パッキン44が脱落しない程度に組付けられていればよく、その組付け方法は適宜選択可能である。
【0022】
かかる構成になる二重容器1によれば、内容物Cを使い切った際などに、以下の要領で内容器10を新たな内容器10と交換することができる。すなわち、まず、図1の状態から外容器キャップ40を取外し図3(b)に示す状態にする。そして、図4(a)に示すように、中間部材30のフランジ部34を下方に押し下げると、外容器20に対して筒状壁31が下方に移動し、押し上げ片33が外容器20の底壁部24上面に当接して、ヒンジ部32を支点に内側に回動する。その結果、押し上げ片33の先端部分33bが内容器10の底壁部14の底面を押し上げて、内容器10が上方へ移動する。この時、外向き凸部15と内向き凸部37との嵌合が解除されるため、あとは図4(b)に示すように、上方へ移動した内容器10をさらに引き出すだけで、内容器10を外容器20から取外し、そのままの状態で破棄することができる。このようにして内容器10を取外した後は、図2に示したような新たな内容器10から内容器キャップ50を取外し、図5(a)に示すように、新たな内容器10を外容器20内の中間部材30の内側に挿入していく。新たな内容器10を押し込んでいくと、内容器10の底壁部14底面によって、押し上げ片33の先端部分33bが押し下げられ、押し上げ片33がヒンジ部32を支点に外側に回動する。これに伴い、下方位置にあった中間部材30は、上方に移動していき再び押し下げ可能な状態となり、図5(b)に示す状態まで内容器10を押し込むことで、内容器10の交換が完了する。この時、外向き凸部15と内向き凸部37とが互いに乗り越え嵌合することで内容器10の抜け出しを妨げることができる。本実施形態においては、図5(b)に示すように、中間部材30のフランジ部34の環状凹部38上面に、内容器10のフランジ部16下面が当接する。
【0023】
以上説明したように、本実施形態に係る二重容器1は、レフィル用の内容器10と、外容器20との間に、外容器20の側壁部23の内側に配置される筒状壁31と、筒状壁31の下端部に設けたヒンジ部32を介して連なる押し上げ片33とを有する中間部材30を設け、中間部材30のフランジ部34を介して筒状壁31を押し下げるだけで、押し上げ片33の先端部分33bが内容器10の底壁部14の底面を、下方から押し上げる構成になっている。したがって、内容器10の交換に際し、中間部材30のフランジ部34を押し下げるだけで、容易に内容器10を取外すことができる。また、使用済みの内容器10を取外した後で、新たな内容器10を中間部材30の内側に押し込む操作のみで内容器10の取り付けが完了し、同時に中間部材30が上方位置に移動して押し下げ可能となるため、一度押し下げた中間部材30を上方に引き上げる作業が不要となる。
【0024】
また、内容器10を取外すために、内容器10を押圧するための貫通孔や切欠き部を外容器20に設ける必要もない。したがって、本実施形態によれば、内容器10の交換を容易化すると共に容器の外観設計の自由度を向上することができる。
【0025】
また、本実施形態に係る二重容器1では、内容器10に設けた外向き凸部15と中間部材30に設けた内向き凸部37とが、内容器10を中間部材30の内側に挿入した際に互いに乗り越え嵌合して、内容器10の抜け出しを妨げる構成により、外容器キャップ40を外した状態(図3(b)の状態)において内容器10が脱落することを防止することができる。
【0026】
また、本実施形態に係る二重容器1では、複数の押し上げ片33を周方向に均等配置したことにより、内容器10の底壁部14を上方に向けて真っ直ぐに押し上げることができ、内容器10の取外しがさらに容易となる。
ことができる。
【0027】
前述したところは、本発明の一実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、先の実施形態では外容器20と外容器キャップ40とがねじ係合する構成としたが、これに限定されず、着脱可能にアンダーカット係合する構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0028】
1 二重容器
10 内容器
11 内容物収容部
12 開口部
13 周壁部
14 底壁部
15 外向き凸部(嵌合部)
16 フランジ部
16a シール突起
20 外容器
21 内容器収納部
22 開口部
23 側壁部
24 底壁部
25 雄ねじ部
26 口部
27 凹部
28 外向き凸部(嵌合保持部)
30 中間部材
31 筒状壁
32 ヒンジ部
33 押し上げ片
33a 湾曲部
33b 先端部分
34 フランジ部
35 係合片
36 内向き凸部(嵌合保持部)
37 内向き凸部(嵌合部)
38 環状凹部
40 外容器キャップ
41 外壁部
42 天壁部
43 雌ねじ部
44 パッキン
50 内容器キャップ
51 天壁部
52 外壁部
53 封止筒
54 環状凸部
55 フランジ
O 軸線
C 内容物
図1
図2
図3
図4
図5