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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222294(P2016-222294A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】泡吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20161205BHJP
   B65D 47/20 20060101ALI20161205BHJP
   B65D 47/24 20060101ALI20161205BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20161205BHJP
   B05B 1/12 20060101ALI20161205BHJP
   B05B 1/02 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B65D47/06 A
   B65D47/20 W
   B65D47/24 Z
   B65D1/02 111
   B05B1/12
   B05B1/02 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-110500(P2015-110500)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】石塚 徹也
【テーマコード(参考)】
3E033
3E084
4F033
【Fターム(参考)】
3E033AA02
3E033DA03
3E033DC04
3E033DD12
3E084AA12
3E084AA24
3E084AA37
3E084AB01
3E084BA02
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DB13
3E084DC03
3E084EA03
3E084EB02
3E084EC03
3E084FA02
3E084FB01
3E084FC07
3E084GA01
3E084GA06
3E084GB01
3E084GB06
3E084HB02
3E084HD04
3E084JA20
3E084KA04
3E084KA05
3E084KB05
3E084LA18
3E084LB02
3E084LB05
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD07
3E084LD16
4F033AA04
4F033BA02
4F033BA03
4F033DA01
4F033EA01
4F033LA06
4F033LA09
4F033NA01
(57)【要約】
【課題】吐出する泡の泡質を容易に変更可能な泡吐出容器を提供する。
【解決手段】ベースキャップ20の排出筒部15に切替え部材50を軸方向に移動自在に収容し、吐出ヘッド30に排出筒部15の内部に突出して切替え部材50の吐出筒部34の側の移動ストローク端を規定する規定部材51を設け、排出筒部15の内面に、切替え部材50の外径よりも大きい内径を有する第1内径部53と、第1内径部53よりも大きい内径を有する第2内径部54とを設け、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して軸方向に移動させることにより、切替え部材50の吐出筒部34の側の移動ストローク端を、第1内径部53の内側となる位置と第2内径部54の内側となる位置とに切り替え可能とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体に収容した内容液を泡状に吐出する泡吐出容器であって、
口部に通気孔を備え、前記容器本体の外殻を形成するスクイズ可能な外層体と、
内部に内容液を収容可能であるとともに減容変形自在に形成され、前記外層体に収容されて該外層体との間に前記通気孔に連なる空気室を形成する内層体と、
前記内層体の開口を覆う中栓本体部と前記内層体の内部に連通する排出筒部とを有し、前記口部の開口端に装着される中栓部材と、
前記口部に装着され、前記口部と前記中栓部材とを覆って該口部及び該中栓部材との間に前記通気孔に連なる空気流路を形成するベースキャップと、
前記ベースキャップを貫通して前記排出筒部に軸方向に相対移動自在に嵌合する吐出筒部と、該吐出筒部の内部に配置される発泡体と、前記空気流路に連なるとともに前記発泡体に向けて開口する空気導入口とを有し、前記ベースキャップに該ベースキャップに対して前記排出筒部の軸方向に向けて移動自在に装着される吐出ヘッドと、
前記空気流路に設けられ、前記通気孔から前記空気導入口に向けた空気の流れを許容するとともに前記空気導入口から前記通気孔に向けた空気の流れを阻止する第1逆止弁と、
前記空気室に連通する給気孔に設けられ、前記給気孔から前記空気室に向けた空気の流れを許容するとともに前記空気室から前記給気孔に向けた空気の流れを阻止する第2逆止弁と、
前記排出筒部の内部に該排出筒部の軸方向に向けて移動自在に収容される切替え部材と、
前記吐出ヘッドに設けられ、前記排出筒部の内部に突出して該排出筒部の内部における前記切替え部材の前記吐出筒部の側の移動ストローク端を規定する規定部材と、を有し、
前記排出筒部の内面に、前記切替え部材の外径よりも大きい内径を有する第1内径部と、該第1内径部よりも大きい内径を有する第2内径部とを設け、
前記吐出ヘッドを前記ベースキャップに対して軸方向に移動させることにより、前記切替え部材の前記吐出筒部の側の移動ストローク端を、前記第1内径部の内側となる位置と前記第2内径部の内側となる位置とに切り替え可能としたことを特徴とする泡吐出容器。
【請求項2】
前記吐出ヘッドが、前記ベースキャップに設けられた雄ねじ部にねじ結合して前記吐出ヘッドの回転を該吐出ヘッドの軸方向への移動に変換する雌ねじ部を有する、請求項1に記載の泡吐出容器。
【請求項3】
前記第2内径部が、前記第1内径部の側から前記吐出筒部の側に向けて徐々に内径が拡大するテーパ状に形成されている、請求項1または2に記載の泡吐出容器
【請求項4】
前記排出筒部が、前記第1内径部の下端に縮径部を備える、請求項1〜3の何れか1項に記載の泡吐出容器。
【請求項5】
前記吐出筒部の内部に前記発泡体に対して前記排出筒部の側に隣接して隔壁が設けられ、該隔壁に前記発泡体に向けて開口する液導入口が設けられるとともに前記規定部材が一体に設けられる、請求項1〜4の何れか1項に記載の泡吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体に収容された内容液を泡状に吐出する泡吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
醤油やドレッシング等の液体調味料、化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸などのトイレタリー等を内容液として収納する容器としては、容器本体の胴部がスクイズされることにより容器本体に収容した内容液を空気と混合しつつ発泡体で発泡させて泡状に吐出する泡吐出容器(スクイズフォーマー容器)が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、内容液を収容する内層体とこの内層体を収容する外層体とを有する二重容器(積層剥離容器)に構成された容器本体と、この容器本体の口部に装着されたフォーマーキャップとを備え、容器本体の胴部がスクイズされると、フォーマーキャップにおいて内容液に内層体と外層体との間の空気室から供給される空気を混合するとともに当該混合物を発泡体に通すことで内容液を泡状にして吐出する泡吐出容器が記載されている。
【0004】
このような泡吐出容器では、内容液の吐出後にスクイズを解除すると、容器本体の胴部の復元に伴って内層体と外層体との間の空気室に外気が導入されるので、内層体を減容変形した状態のままに維持することができ、これにより内層体の内部への空気の流入を防止して内容液の劣化を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−149327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば食品分野において、醤油やドレッシング等の液体調味料を泡状にして料理にかける場合には、その料理の種類によって、良質な泡状の吐出が求められたり、料理への液体の染み込みを考慮して液体に近い泡状の吐出が求められたりする。このように、泡吐出容器には、吐出する泡の泡質を容易に変更することができる機能が求められる場合があるが、上記従来の泡吐出容器では、空気と内容液との混合比率が一定であるため、泡質を変更することはできなかった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、吐出する泡の泡質を容易に変更可能な泡吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の泡吐出容器は、容器本体に収容した内容液を泡状に吐出する泡吐出容器であって、口部に通気孔を備え、前記容器本体の外殻を形成するスクイズ可能な外層体と、内部に内容液を収容可能であるとともに減容変形自在に形成され、前記外層体に収容されて該外層体との間に前記通気孔に連なる空気室を形成する内層体と、前記内層体の開口を覆う中栓本体部と前記内層体の内部に連通する排出筒部とを有し、前記口部の開口端に装着される中栓部材と、前記口部に装着され、前記口部と前記中栓部材とを覆って該口部及び該中栓部材との間に前記通気孔に連なる空気流路を形成するベースキャップと、前記ベースキャップを貫通して前記排出筒部に軸方向に相対移動自在に嵌合する吐出筒部と、該吐出筒部の内部に配置される発泡体と、前記空気流路に連なるとともに前記発泡体に向けて開口する空気導入口とを有し、前記ベースキャップに該ベースキャップに対して前記排出筒部の軸方向に向けて移動自在に装着される吐出ヘッドと、前記空気流路に設けられ、前記通気孔から前記空気導入口に向けた空気の流れを許容するとともに前記空気導入口から前記通気孔に向けた空気の流れを阻止する第1逆止弁と、前記空気室に連通する給気孔に設けられ、前記給気孔から前記空気室に向けた空気の流れを許容するとともに前記空気室から前記給気孔に向けた空気の流れを阻止する第2逆止弁と、前記排出筒部の内部に該排出筒部の軸方向に向けて移動自在に収容される切替え部材と、前記吐出ヘッドに設けられ、前記排出筒部の内部に突出して該排出筒部の内部における前記切替え部材の前記吐出筒部の側の移動ストローク端を規定する規定部材と、を有し、前記排出筒部の内面に、前記切替え部材の外径よりも大きい内径を有する第1内径部と、該第1内径部よりも大きい内径を有する第2内径部とを設け、前記吐出ヘッドを前記ベースキャップに対して軸方向に移動させることにより、前記切替え部材の前記吐出筒部の側の移動ストローク端を、前記第1内径部の内側となる位置と前記第2内径部の内側となる位置とに切り替え可能としたことを特徴とする。
【0009】
本発明の泡吐出容器は、上記構成において、前記吐出ヘッドが、前記ベースキャップに設けられた雄ねじ部にねじ結合して前記吐出ヘッドの回転を該吐出ヘッドの軸方向への移動に変換する雌ねじ部を有するのが好ましい。
【0010】
本発明の泡吐出容器は、上記構成において、前記第2内径部が、前記第1内径部の側から前記吐出筒部の側に向けて徐々に内径が拡大するテーパ状に形成されているのが好ましい。
【0011】
本発明の泡吐出容器は、上記構成において、前記排出筒部が、前記第1内径部の下端に縮径部を備えるのが好ましい。
【0012】
本発明の泡吐出容器は、上記構成において、前記吐出筒部の内部に前記発泡体に対して前記排出筒部の側に隣接して隔壁が設けられ、該隔壁に前記発泡体に向けて開口する液導入口が設けられるとともに前記規定部材が一体に設けられるのが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、吐出ヘッドをベースキャップに対して排出筒部の軸方向に移動させることにより、排出筒部内の流路面積を増減させて内容液と空気との混合比率を変更することができるので、吐出ヘッドをベースキャップに対して軸方向に移動させるだけの簡単な操作で吐出筒部から吐出される泡の泡質を容易に変更することができる。このように、本発明によれば、吐出する泡の泡質を容易に変更可能な泡吐出容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施の形態である泡吐出容器の通常モードにおける断面図である。
図2図1示す泡吐出容器のウエットモードにおける断面図である。
図3】通常モードで内容液を泡状に吐出する様子を示す断面図である。
図4】内容液の吐出時における第1逆止弁の状態を拡大して示す断面図である。
図5】内容液の吐出後に、空気室に空気が導入される様子を示す断面図である。
図6】ウエットモードで内容液を泡状に吐出する様子を示す断面図である。
図7】(a)は通常モードにおける排出筒部の流路面積を示す断面図であり、(b)はウエットモードにおける排出筒部の流路面積を示す断面図である。
図8図1に示す泡吐出容器の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明をより詳細に例示説明する。
【0016】
図1に示す本発明の一実施の形態である泡吐出容器1は、容器本体2に収容した内容液を泡状にして吐出するものである。この泡吐出容器1は、醤油やドレッシング等の液体調味料、化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸などのトイレタリー等を内容液として収納することができる。
【0017】
容器本体2は外層体3と内層体4とを備える二重容器に構成されている。
【0018】
外層体3は容器本体2の外殻を構成するものであり、合成樹脂材料により円筒状の口部3aとこの口部3aの下方(図1中下側)に一体に連なる胴部3bとを備えた形状(例えばボトル状)に形成されている。胴部3bはスクイズ(押圧)可能であるとともに、スクイズが解除されると元の形状に復元することができる。口部3aには当該口部3aを径方向に貫通する通気孔3cが設けられており、また、その外周面には雄ねじ部3dが一体に設けられている。また、口部3aの通気孔3cが設けられた外周面には、上下方向に雄ねじ部3dを切り欠く溝部3eが設けられている。
【0019】
なお、図示する場合では、口部3aには一対の通気孔3cが設けられているが、通気孔3cは少なくとも1つ設けられていればよい。
【0020】
内層体4は、その内部に内容液を収容可能な収容空間4aを有し、開口を外層体3の口部3aの開口に一致させて外層体3の内部に収容されている。内層体4は合成樹脂材料により薄肉に形成されており、その内部容積を減少させるように減容変形自在となっている。また、内層体4は外層体3との間に空気室5を形成しており、この空気室5は通気孔3cに連通している。
【0021】
容器本体2は、相互に相溶性が低い合成樹脂材料を積層することにより外層体3に対して内層体4が剥離可能に積層された積層剥離容器に構成することができる。なお、容器本体2は、積層剥離容器に限らず、外層体3の内側に内層体4が収容された二重容器に構成されていれば他の構成とすることもできる。
【0022】
外層体3の口部3aの開口端には、例えば樹脂製とされる中栓部材10が装着されている。この中栓部材10は内層体4の開口を覆う板状の中栓本体部11を備えており、この中栓本体部11の下面(収容空間4aの側を向く面)に一体に設けられた円筒状のシール壁12が内層体4を挟んで外層体3の口部3aの内周面に液密に嵌合することにより当該口部3aに装着されている。また、中栓本体部11の縁部には上方に向けて延在する縁壁13が一体に設けられており、この縁壁13の根元部分には貫通孔14が設けられている。さらに、中栓部材10には中栓本体部11と一体に排出筒部15が設けられている。排出筒部15は中栓本体部11を上下方向(口部3aの軸方向)に貫通し、その内側は内層体4の収容空間4aに連通して内容液の流路となっている。
【0023】
外層体3の口部3aには、例えば樹脂製とされるベースキャップ20が装着されている。ベースキャップ20は、口部3aの外周を覆うとともに下端部が口部3aの外周面に気密に当接する円筒状の外周壁21を備えている。外周壁21の内周面には、口部3aの雄ねじ部3dに対応する雌ねじ部21aが設けられており、この雌ねじ部21aが雄ねじ部3dにねじ結合することによりベースキャップ20は口部3aに固定されている。
【0024】
なお、ベースキャップ20は、雄ねじ部3dと雌ねじ部21aとのねじ結合に替えて、例えばアンダーカット(打栓)により口部3aに固定される構成とすることもできる。
【0025】
外周壁21の上端には円筒状の装着筒部22が一体に設けられ、この装着筒部22の上端には径方向内側に向けて延びる天壁23が一体に設けられている。また、天壁23の内縁部には下方に向けて延びる円筒状の内部周壁24が一体に設けられている。このように、外周壁21、装着筒部22、天壁23及び内部周壁24を備えて構成されたベースキャップ20が口部3aに装着されることにより、口部3a及び中栓部材10の一部がベースキャップ20により覆われ、口部3a及び中栓部材10とベースキャップ20との間に空気流路25が形成されている。この空気流路25は口部3aに設けられた通気孔3cに連通している。
【0026】
ベースキャップ20には吐出ヘッド30が装着されている。この吐出ヘッド30はベースキャップ20の装着筒部22を取り囲む装着用外周壁31と、装着用外周壁31の上端に一体に連なる上壁32とを備え、ベースキャップ20に対して上側に装着されている。装着用外周壁31の内周面には雌ねじ部31aが一体に設けられ、この雌ねじ部31aが装着筒部22の外周面に設けられた雄ねじ部22aにねじ結合することにより、吐出ヘッド30はベースキャップ20に固定されている。また、このような構成により、吐出ヘッド30を回転操作してベースキャップ20に対して相対回転させることにより、当該回転を吐出ヘッド30のベースキャップ20に対する軸方向への移動に変換してベースキャップ20に対して吐出ヘッド30を排出筒部15の軸方向に移動させることができる。
【0027】
なお、本実施の形態では、吐出ヘッド30をベースキャップ20にねじ結合させ、吐出ヘッド30の回転操作により当該吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して排出筒部15の軸方向に移動させる構成としているが、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して排出筒部15の軸方向に移動自在に装着することができれば、例えば吐出ヘッド30をベースキャップ20に対してガイド突起により回転止めしつつ上下方向に移動自在に装着するとともにアンダーカット係合により抜け止めした構成など、種々の構成を採用することができる。
【0028】
上壁32の下面には下方に向けて突出する円筒状のシール壁33が一体に設けられ、このシール壁33の内周面が内部周壁24の外周面に気密に当接してベースキャップ20と吐出ヘッド30との組合せ部分からの空気漏れが防止されるように構成されている。
【0029】
吐出ヘッド30には吐出筒部34が設けられている。吐出筒部34は、泡状となった内容液を外部に吐出する部分である。本実施の形態においては、吐出筒部34は、上壁32に一体に設けられる上側筒部34aと、吐出筒部34とは別体に形成されてシール壁33の内側に嵌合固定される下側筒部34bとが軸方向に組み合わされた構成とされている。吐出筒部34は排出筒部15と同軸の円筒状に形成されており、その下側筒部34bはベースキャップ20を貫通して排出筒部15の外側に軸方向に相対移動自在に嵌合している。なお、吐出筒部34の下側筒部34bの内周面は排出筒部15の外周面に対して摺動自在であるとともに、液体及び気体を通過させない程度に密に嵌合している。
【0030】
なお、本実施の形態では、吐出筒部34を、上側筒部34aと下側筒部34bとを組み合わせた構成としているが、これに限らず、上側筒部34aと下側筒部34bとが一体に形成された構成とすることもできる。
【0031】
吐出筒部34の内部には発泡体35が配置されている。発泡体35としては、例えばスポンジやフェルト、焼結多孔質体のような内側に多数の間隙を有する多孔質体を用いることができる。発泡体35は、吐出筒部34の内部に、例えばアンダーカット等の手段により固定された状態で配置されている。
【0032】
吐出ヘッド30には空気導入口36が設けられている。本実施の形態においては、空気導入口36は上壁32及びシール壁33と下側筒部34bとの間に区画形成されている。空気導入口36は空気流路25に連なるとともに吐出筒部34の内周面に発泡体35に向けて開口している。つまり、空気導入口36は発泡体35の側部に対向して開口し、空気流路25から供給される空気を発泡体35の内部に向けて供給することができる。
【0033】
吐出ヘッド30は、図示するように、吐出筒部34を閉塞するオーバーキャップCをヒンジHにより一体に連結した構成とすることもできる。なお、オーバーキャップCはヒンジHにより吐出ヘッド30に一体に連結された構成に限らず、吐出ヘッド30とは別体に形成されてアンダーカット係合やねじ結合によって吐出ヘッド30に装着される構成とすることもできる。
【0034】
空気流路25には、通気孔3cから空気導入口36に向けた空気の流れを許容するとともに空気導入口36から通気孔3cに向けた空気の流れを阻止する第1逆止弁40が設けられている。本実施の形態では、内部周壁24の外周面にはゴム等の弾性体によって円筒状に形成された環状壁41が嵌合固定されており、第1逆止弁40は当該環状壁41と同様にゴム等の弾性体によって薄肉の円板状に形成されて環状壁41の下端側の内周面に一体に設けられている。なお、空気流路25は、環状壁41の下端と中栓本体部11との間の隙間を通って通気孔3cの側から空気導入口36の側に連通している。通常状態においては、第1逆止弁40は中栓本体部11の上面に弾性的に当接し、これにより空気導入口36から通気孔3cに向けた空気の流れを阻止している。一方、第1逆止弁40は、通気孔3cから空気導入口36に向けた空気の流れが生じると、中栓本体部11の上面から離反するように弾性変形して当該流れを許容する。
【0035】
なお、第1逆止弁40は上記構成に限らず、空気流路25に設けられて通気孔3cから空気導入口36に向けた空気の流れを許容するとともに空気導入口36から通気孔3cに向けた空気の流れを阻止することができるものであれば、種々の構成を採用することができる。
【0036】
ベースキャップ20の天壁23には、空気流路25と通気孔3cとを介して空気室5に連通する給気孔42が設けられている。そして、この給気孔42の開口には、給気孔42から空気室5に向けた空気の流れを許容するとともに、空気室5から給気孔42に向けた空気の流れを阻止する第2逆止弁44が設けられている。本実施の形態では、第2逆止弁44は環状壁41と同様のゴム等の弾性体によって薄肉の円板状に形成され、環状壁41の上端側の外周面に一体に設けられている。通常状態においては、第2逆止弁44はベースキャップ20の天壁23の下面に弾性的に当接し、これにより空気室5から給気孔42に向けた空気の流れを阻止している。つまり、第2逆止弁44は空気流路25から給気孔42を通した外部への空気の流出を阻止している。一方、第2逆止弁44は、給気孔42から空気室5に向けた空気の流れに対しては、天壁23の下面から離反するように弾性変形して当該流れを許容する。
【0037】
本実施の形態のように、第1逆止弁40と第2逆止弁44とを環状壁41と一体に形成された一体品として構成することにより、この泡吐出容器1の部品点数を削減するとともに当該第1逆止弁40と第2逆止弁44の組み付け作業を容易にして、この泡吐出容器1のコストを低減することができる。
【0038】
なお、第2逆止弁44は上記構成に限らず、給気孔42から空気室5に向けた空気の流れを許容するとともに空気室5から給気孔42に向けた空気の流れを阻止することができるものであれば、例えば、容器本体2が胴部3bに対して口部3aを上側とした起立姿勢のときには給気孔42を開き、容器本体2が胴部3bに対して口部3aが下側となる傾倒姿勢のときには給気孔42を閉じるように移動するボール弁を用いた構成とするなど、種々の構成を採用することができる。
【0039】
排出筒部15の内部には切替え部材50が収容されている。この切替え部材50は、例えば鋼材や樹脂材料により球形に形成されており、排出筒部15の内部で軸方向に向けて移動自在となっている。なお、切替え部材50は球形に限らず、例えば円柱形状や俵形状に形成することもできる。
【0040】
一方、吐出ヘッド30には規定部材51が設けられている。本実施の形態においては、吐出筒部34の内部には発泡体35に対して排出筒部15側に隣接して下側筒部34bと一体に隔壁52が設けられ、規定部材51はこの隔壁52に一体に設けられている。より具体的には、規定部材51は細長い柱状に形成され、隔壁52の下面の軸心から排出筒部15の内部に突出している。規定部材51は、容器本体2が胴部3bに対して口部3aを上側とした起立姿勢から胴部3bに対して口部3aが下側となる傾倒姿勢に姿勢変更され、切替え部材50が排出筒部15の内部を吐出筒部34の側に向けて移動したときに、切替え部材50の排出筒部15の内部における吐出筒部34の側の移動ストローク端を規定する。つまり、切替え部材50が規定部材51に当接することで当該切替え部材50の吐出筒部34の側のストローク端が決められる。また、規定部材51は吐出ヘッド30に設けられているので、ベースキャップ20に対して吐出ヘッド30が排出筒部15の軸方向に向けて相対移動すると、排出筒部15の内部における規定部材51による切替え部材50の移動ストローク端の位置が変更されることになる。
【0041】
なお、隔壁52には複数の液導入口52aが設けられ、内容液は排出筒部15から液導入口52aを通して発泡体35に向けて供給される。
【0042】
排出筒部15の内面には、第1内径部53と第2内径部54とが設けられている。第1内径部53は切替え部材50の外径よりも僅かに大きい一定の内径を有し、排出筒部15の軸方向略中心位置から下方に向けて延びている。一方、第2内径部54は第1内径部53よりも大きな内径を有し、第1内径部53よりも吐出筒部34側に設けられている。図示する場合では、吐出筒部34の内面の第1内径部53よりも吐出筒部34側の部分は、上方に向かうに連れて徐々に内径が拡大するテーパ状に形成されており、そのテーパ状の内面の第1内径部53よりも内径が大きい部分が第2内径部54となっている。つまり、第2内径部54は、第1内径部53よりも大径のテーパ状の内面に形成されている。
【0043】
図1に示すように、吐出ヘッド30がベースキャップ20に対して締め込まれた状態とされると、泡吐出容器1は通常モードとなり、排出筒部15の内部における規定部材51による切替え部材50の吐出筒部34の側の移動ストローク端は、第1内径部53に対応した位置つまり第1内径部53の内側に設定される。一方、図2に示すように、吐出ヘッド30がベースキャップ20に対して回転操作されて吐出ヘッド30がベースキャップ20に対して上方に移動した状態とされると、泡吐出容器1はウエットモードとなり、排出筒部15の内部における規定部材51による切替え部材50の吐出筒部34の側の移動ストローク端は、第2内径部54に対応した位置つまり第2内径部54の内側に設定される。
【0044】
図1に示すように、排出筒部15の下端には下方に向けて縮径する縮径部55が一体に設けられ、切替え部材50は縮径部55により下方へ抜け止めされている。また、切替え部材50が縮径部55に着座することにより、排出筒部15は収容空間4aに対して閉塞されるようになっている。一方、容器本体2が胴部3bに対して口部3aを上側とした起立姿勢から胴部3bに対して口部3aが下側となる傾倒姿勢に姿勢変更されると、切替え部材50が縮径部55から離反することにより排出筒部15が開かれ、収容空間4aから排出筒部15を通して吐出筒部34への内容液の排出が可能となる。
【0045】
このような構成の泡吐出容器1は、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して回転させるだけの簡単な操作で、図1に示す通常モードと図2に示すウエットモードとに容易に切替えることができる。
【0046】
泡吐出容器1を通常モードに設定して内容液を泡状に吐出する場合には、図3に示すように、容器本体2が胴部3bに対して口部3aが下側となる傾倒姿勢とされると、切替え部材50が排出筒部15の内部を下方に向けて移動し、第1内径部53の内側において規定部材51に当接して当該位置に保持される。この状態で容器本体2(外層体3)の胴部3bがスクイズされると、内層体4に収容されている内容液が排出筒部15の第1内径部53における内面と切替え部材50の外表面との間の隙間を通って吐出筒部34の側に流れ、液導入口52aを通って発泡体35に供給される。つまり、通常モードにおいては、図7(a)に示すように、第1内径部53の内面と切替え部材50の外表面との間の隙間が流路となって内層体4の内部に収容されている内容液が排出筒部15を通って吐出筒部34に供給される。
【0047】
また、容器本体2の胴部3bがスクイズされると、空気室5の内部の空気が加圧されて通気孔3cから空気流路25に空気が供給される。これにより、図3図4に示すように空気流路25の内部の空気が加圧されて第1逆止弁40が中栓本体部11の上面から離れるように弾性変形して当該第1逆止弁40が開かれ、通気孔3cを通して空気流路25に供給された空気が第1逆止弁40を通過して空気導入口36から発泡体35に供給される。
【0048】
このように、通常モードにおいて傾倒姿勢で胴部3bをスクイズして内容液を吐出させると、当該内容液は発泡体35において空気と混合されて発泡し、吐出筒部34の先端から外部に向けて泡状に吐出されることになる。この通常モードにおいては、内容液に対する空気の混合比率は、吐出筒部34からキメ細かい良質の泡が吐出される最適な比率に設定されるのが好ましい。
【0049】
胴部3bのスクイズにより内容液を吐出筒部34から外部に向けて泡状に吐出した後、胴部3bのスクイズを解除して容器本体2を起立姿勢に戻すと、図5に示すように、切替え部材50が自重により下方に移動して縮径部55に当接し、排出筒部15を通した内層体4の内部への空気の流入が防止される。また、第1逆止弁40がその弾性力により中栓本体部11の上面に接する閉状態に復帰し、空気導入口36から通気孔3cに向けた空気や内容液の吸い込みが防止される。一方、スクイズが解除されて胴部3bが元の形状に復元する際には、空気室5の内部が減圧されるので、第2逆止弁44が開いて貫通孔43及び給気孔42から空気流路25と通気孔3cとを通して空気室5に外気が導入される。これにより、吐出した内容液の量だけ内層体4を減容変形させて内層体4の内部への空気の流入を防止し、内容液の劣化を抑制することができる。
【0050】
このとき、切替え部材50は、第1内径部53の内側を縮径部55に向けて移動する際に、排出筒部15及び吐出筒部34の内部に負圧を生じさせ、これにより、吐出筒部34の先端側にある泡状の内容液は排出筒部15の側に引き戻される(サックバック)ことになる。これにより、泡状の内容液の吐出の後に、吐出筒部34の先端に泡が残って垂れ落ちることを抑制することができる。
【0051】
これに対して、泡吐出容器1をウエットモードに設定して内容液を泡状に吐出する場合には、図6に示すように、容器本体2が胴部3bに対して口部3aが下側となる傾倒姿勢とされると、切替え部材50が排出筒部15の内部を下方に向けて移動し、第2内径部54の内側において規定部材51に当接して当該位置に保持される。この状態で容器本体2(外層体3)の胴部3bがスクイズされると、内層体4に収容されている内容液が排出筒部15の第2内径部54における内面と切替え部材50の外表面との間の隙間を通って吐出筒部34の側に流れ、液導入口52aを通って発泡体35に供給される。つまり、ウエットモードにおいては、図7(b)に示すように、第2内径部54の内面と切替え部材50の外表面との間の隙間が流路となって内層体4の内部に収容されている内容液が排出筒部15を通って吐出筒部34に供給される。
【0052】
上述のように、排出筒部15の第2内径部54の内径は、第1内径部53の内径よりも大きくされているので、図7(b)に示すウエットモードにおける第2内径部54の内面と切替え部材50の外表面との間の流路面積は、図7(a)に示す通常モードにおける第1内径部53の内面と切替え部材50の外表面との間の流路面積よりも大きくなっている。これにより、ウエットモードにおいては通常モードよりも多くの液体が排出筒部15を通って発泡体35に供給される。通常モード、ウエットモードの何れの場合でも、内容液が吐出される際に発泡体35に供給される空気の供給量は変わりないので、ウエットモードで内容液を吐出する場合には、通常モードで内容液を吐出する場合に比べて空気に対する内容液の混合比率が大きくなる。したがって、泡吐出容器1をウエットモードに設定することにより、吐出筒部34から外部に吐出される泡状の内容液の泡質を、通常モードにおける良質な泡に対して、より液体を多く含んだウエットな泡状のものとすることができる。
【0053】
このように、本発明の泡吐出容器1では、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して排出筒部15の軸方向に移動させることにより、排出筒部15内における内容液の流路面積を増減させて内容液と空気との混合比率を変更することができるので、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して軸方向に移動させるだけの簡単な操作で吐出筒部34から吐出される泡の泡質を容易に変更することができる。
【0054】
また、吐出ヘッド30をベースキャップ20に対してねじ結合した構成とし、吐出ヘッド30を回転操作することで吐出ヘッド30をベースキャップ20に対して排出筒部15の軸方向に移動させる構成としたので、吐出ヘッド30を回転操作するだけの簡単な操作で吐出筒部34から吐出される泡の泡質を容易に変更することができる。
【0055】
さらに、第2内径部54を、第1内径部53の側から吐出筒部34の側に向けて徐々に内径が拡大するテーパ状に形成したことにより、ベースキャップ20に対する吐出ヘッド30の軸方向位置に応じて排出筒部15内における内容液の流路面積を無段階に変化させて、吐出筒部34から吐出される泡の泡質を、良質な状態と液体を多く含んだ状態との間で無段階に調整することができる。
【0056】
さらに、排出筒部15を第1内径部53の下端に縮径部55を備える構成としたので、内容液の吐出後に、切替え部材50によって排出筒部15を閉塞して内容液や空気が排出筒部15を介して内層体4の内部に流入することを防止することができる。また、泡質の切り替えを行うための切替え部材50を用いた簡単な構成で吐出筒部34内に残った内容液のサックバック機能を付加して、吐出筒部34からの液垂れを防止することができる。
【0057】
さらに、吐出筒部34の内部に発泡体35に対して排出筒部15の側に隣接して隔壁52を設け、この隔壁52に発泡体35に向けて開口する液導入口52aを設けるとともに当該隔壁52に規定部材51を一体に設けるようにしたので、簡単な構成で規定部材51を排出筒部15の内部に突出させることができる。
【0058】
泡吐出容器1には、泡質を切り替える際の目印となるマークを設けることができる。例えば、図8には、ベースキャップ20の外周壁21の外周面に、通常モードの位置を示す「N」の文字、ウエットモードの位置を示す「WET」の文字及び「N」の文字と「WET」の文字との間の無段階の切替え位置を示す矢印とで構成されるマークM1を記載するとともに、吐出ヘッド30の装着用外周壁31の外周面に、選択したモードの位置を指し示す三角形状のマークM2を記載した場合を示す。このようなマークM1、M2を設けることにより、吐出ヘッド30を回動させて泡質を切り替える作業を容易且つ確実に行い得るようにすることができる。
【0059】
本発明に従う泡吐出容器1は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う範囲で種々の変更が可能である。
【0060】
例えば、前記実施の形態においては、第2内径部54はテーパ状に形成されているが、第1内径部53に対して段差状に形成されていてもよい。
【0061】
また、第2内径部54は、それぞれ第1内径部53よりも大きな内径を有する複数段の段差状に構成することもできる。これにより、吐出する内容液の泡質を、段差数に応じた複数の泡質に変更することができる。
【0062】
さらに、前記実施の形態においては、給気孔42及び第2逆止弁44をベースキャップ20に設けるようにしているが、これに限らず、例えば外層体3の胴部3bやその底部(不図示)に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 泡吐出容器
2 容器本体
3 外層体
3a 口部
3b 胴部
3c 通気孔
3d 雄ねじ部
3e 溝部
4 内層体
4a 収容空間
5 空気室
10 中栓部材
11 中栓本体部
12 シール壁
13 縁壁
14 貫通孔
15 排出筒部
20 ベースキャップ
21 外周壁
21a 雌ねじ部
22 装着筒部
22a 雄ねじ部
23 天壁
24 内部周壁
25 空気流路
30 吐出ヘッド
31 装着用外周壁
31a 雌ねじ部
32 上壁
33 シール壁
34 吐出筒部
34a 上側筒部
34b 下側筒部
35 発泡体
36 空気導入口
40 第1逆止弁
41 環状壁
42 給気孔
43 貫通孔
44 第2逆止弁
50 切替え部材
51 規定部材
52 隔壁
52a 液導入口
53 第1内径部
54 第2内径部
55 縮径部
M1、M2 マーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8