特開2016-222376(P2016-222376A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222376(P2016-222376A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/02 20060101AFI20161205BHJP
   B65G 17/26 20060101ALI20161205BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20161205BHJP
   H01M 4/139 20100101ALI20161205BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20161205BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   B65H5/02 M
   B65G17/26 B
   H01M4/04 A
   H01M4/139
   H01M10/0585
   H01M10/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-108173(P2015-108173)
(22)【出願日】2015年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(74)【代理人】
【識別番号】100176245
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】合田 泰之
(72)【発明者】
【氏名】西原 寛恭
(72)【発明者】
【氏名】浅井 真也
【テーマコード(参考)】
3F049
5H028
5H029
5H050
【Fターム(参考)】
3F049AA07
3F049DA03
3F049LA16
3F049LB10
5H028AA05
5H028BB18
5H028BB19
5H028HH05
5H029AJ14
5H029AK03
5H029AK05
5H029AK11
5H029AL02
5H029AL06
5H029AL07
5H029AL12
5H029AL13
5H029CJ30
5H029DJ04
5H029HJ04
5H029HJ12
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050CA07
5H050CA08
5H050CA09
5H050CA11
5H050CA17
5H050CB02
5H050CB07
5H050CB08
5H050CB12
5H050DA19
5H050FA04
5H050GA29
5H050HA04
5H050HA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ワークが搬送面から浮くことを防止でき、ワークを高速で搬送できる搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置2は、ワーク10,12を搬送方向Dに搬送する搬送部20と、搬送面22に対面するローラ本体をそれぞれ有し、搬送方向Dの所定の範囲に設けられたワーク押さえ区間Aにおいてローラ本体の外周面で搬送面22に対してワーク10,12を押さえつける複数の押さえローラ30と、を備える。複数のローラ本体は、搬送方向Dに互いに離間して配置されており、ワーク押さえ区間A内で搬送方向に隣り合うすべての押さえローラ30において、第1の押さえ位置と、第2の押さえ位置との間の搬送方向Dの距離は、ワーク10,12の搬送方向Dにおける長さL1,L2よりも小さくなっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状のワークを搬送する搬送装置であって、
前記ワークが載置される搬送面を有し、前記ワークを搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送面に対面するローラ本体をそれぞれ有し、前記搬送方向の所定の範囲に設けられたワーク押さえ区間において前記ローラ本体の外周面で前記搬送面に対して前記ワークを押さえつける複数の押さえローラと、を備え、
前記複数の押さえローラの前記ローラ本体は、前記搬送方向に互いに離間して配置されており、
前記ワーク押さえ区間内で前記搬送方向に隣り合うすべての前記押さえローラにおいて、一方の前記押さえローラの前記ローラ本体が前記搬送面に最も近接する第1の押さえ位置と、他方の前記押さえローラの前記ローラ本体が前記搬送面に最も近接する第2の押さえ位置との間の前記搬送方向の距離は、前記ワークの前記搬送方向における長さよりも小さくなっている、搬送装置。
【請求項2】
前記ワークは、本体部と、前記本体部から突出すると共に前記本体部よりも薄い突出部とを有し、
前記ワーク押さえ区間内で前記搬送方向に隣り合うすべての前記押さえローラにおいて、前記第1の押さえ位置と前記第2の押さえ位置との間の前記搬送方向の距離は、前記本体部の前記搬送方向における長さよりも小さくなっている、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記ローラ本体の前記外周面は、外力に応じて変形可能であり、
前記ローラ本体の前記外周面と前記搬送面との間には前記突出部の厚みより小さい隙間が設けられ、または、前記ローラ本体の前記外周面と前記搬送面とは接触しており、
前記ローラ本体は、前記ローラ本体が前記搬送面に最も近接する押さえ位置に前記本体部がある場合には前記本体部を押さえつけ、当該押さえ位置に前記突出部がある場合には前記突出部を押さえつける、請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記搬送方向に隣り合う前記押さえローラの間において、前記搬送面を覆うように設けられた浮き上がり防止カバーを備え、
前記浮き上がり防止カバーと前記搬送面との間の距離は、前記ワークの厚みよりも大きく、かつ、前記ローラ本体の回転軸線と前記搬送面との間の距離よりも小さくなっており、
前記浮き上がり防止カバーは、前記ローラ本体の前記外周面と前記搬送面との間に位置する縁部を有しており、前記縁部には、前記浮き上がり防止カバーの上面に連続し、前記縁部の厚みの範囲内において前記外周面に沿って延びる第1の傾斜面が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記搬送方向における前記押さえローラの下流側に位置する前記縁部には、前記浮き上がり防止カバーの下面に連続し、前記縁部の厚みの範囲内において、前記搬送方向の上流側に向かうにつれて前記搬送面から遠ざかり、前記第1の傾斜面と交わる第2の傾斜面が設けられている、請求項4に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状のワークを搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような技術として、特許文献1に記載されるように、搬送ベルトによって、鉛蓄電池用の極板を搬送する搬送装置が知られている。この搬送ベルトの上面側および下面側には、棒状のローラが設けられており、この一対のローラによって、極板を上下から加圧している。また、特許文献2に記載されるように、ベルトコンベアと三種類のロールを組み合わせた装置が知られている。この装置には、セパレータロールから下側セパレータ帯を受け入れてベルトコンベア上に押し付ける第1ロール、セパレータロールから上側セパレータ帯を受け入れてベルトコンベア上に押し付ける第2ロール、および電極板を挟んだ熱接着状態のセパレータ帯に引っ張りを与える第3ロールが組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−205731号公報
【特許文献2】特開2007−242507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン二次電池などの蓄電装置の製造では、長尺帯状の電極材料より、略矩形をなす正極又は負極の電極を切り出し、電極組立体の作製に用いる。切り出された正極又は負極の電極が個片の場合、電極は、例えば、ベルトコンベアにて搬送され、次工程の積層装置や、あるいは一時的に電極を保管する収容具(マガジン)などに、搬送される。ここで、製造の効率を上げる為に、搬送速度を上げると、ベルトコンベアの搬送面上に平たく載置されたワークが浮き上がる。ワークの浮き上がりにより滑りが生じ、搬送面上のワークの位置や向きが変わると、電極組立体の組立時の積層や、収容具内への収容に支障が生じる。
【0005】
本発明は、ワークが搬送面から浮くことを防止でき、ワークを高速で搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る搬送装置は、シート状のワークを搬送する搬送装置であって、ワークが載置される搬送面を有し、ワークを搬送方向に搬送する搬送部と、搬送面に対面するローラ本体をそれぞれ有し、搬送方向の所定の範囲に設けられたワーク押さえ区間においてローラ本体の外周面で搬送面に対してワークを押さえつける複数の押さえローラと、を備え、複数の押さえローラのローラ本体は、搬送方向に互いに離間して配置されており、ワーク押さえ区間内で搬送方向に隣り合うすべての押さえローラにおいて、一方の押さえローラのローラ本体が搬送面に最も近接する第1の押さえ位置と、他方の押さえローラのローラ本体が搬送面に最も近接する第2の押さえ位置との間の搬送方向の距離は、ワークの搬送方向における長さよりも小さくなっている。
【0007】
この搬送装置によれば、複数の押さえローラは、それぞれ、ローラ本体の外周面で搬送面に対してワークを押さえつける。搬送方向の所定の範囲に設けられたワーク押さえ区間では、すべての押さえローラに関し、搬送方向に隣り合う2つのローラ本体の押さえ位置(第1および第2の押さえ位置)の間の距離すなわち間隔は、ワークの搬送方向における長さよりも小さい。よって、搬送面に載置されて搬送されるワークは、ワーク押さえ区間内では、常にいずれか1つのローラ本体によって、搬送面に対して押さえつけられる。このように連続的に押さえつけられることにより、ワークが搬送面から浮くことが無く、滑りの発生と位置ずれが防止される。したがって、次工程に支障を生じさせることなく、ワークを高速で搬送することができる。
【0008】
ワークは、本体部と、本体部から突出すると共に本体部よりも薄い突出部とを有し、ワーク押さえ区間内で搬送方向に隣り合うすべての押さえローラにおいて、第1の押さえ位置と第2の押さえ位置との間の搬送方向の距離は、本体部の搬送方向における長さよりも小さくなっていてもよい。この場合、比較的厚い本体部は、常にいずれか1つのローラ本体によって、搬送面に対して押さえつけられる。本体部は、ワーク内でも比較的強度の高い部分であるので、本体部が連続的に押さえつけられることにより、ワークの搬送を確実に行うことができる。このことは、ワークの搬送をより一層高速化する観点でも有利である。
【0009】
ローラ本体の外周面は、外力に応じて変形可能であり、ローラ本体の外周面と搬送面との間には突出部の厚みより小さい隙間が設けられ、または、ローラ本体の外周面と搬送面とは接触しており、ローラ本体は、ローラ本体が搬送面に最も近接する押さえ位置に本体部がある場合には本体部を押さえつけ、当該押さえ位置に突出部がある場合には突出部を押さえつけてもよい。この場合、ローラ本体の外周面は、外力(具体的には搬送面側から受ける反力)に応じて変形するため、比較的厚い本体部を押さえつけることができ、しかも、比較的薄い突出部を押さえつけることもできる。このように、本体部と突出部との間に段差があっても、ローラ本体は、段差に応じて変形し、両方の部分を押さえることができる。
【0010】
搬送方向に隣り合う押さえローラの間において、搬送面を覆うように設けられた浮き上がり防止カバーを備え、浮き上がり防止カバーと搬送面との間の距離は、ワークの厚みよりも大きく、かつ、ローラ本体の回転軸線と搬送面との間の距離よりも小さくなっており、浮き上がり防止カバーは、ローラ本体の外周面と搬送面との間に位置する縁部を有しており、縁部には、浮き上がり防止カバーの上面に連続し、縁部の厚みの範囲内において外周面に沿って延びる第1の傾斜面が設けられてもよい。この場合、浮き上がり防止カバーは、ワークから離間しつつ、ワークを覆う。ワークが浮き上がろうとした場合、ワークが浮き上がり防止カバーに当たることで、さらなるワークの浮き上がりは防止される。よって、ワークが適切に搬送される。ここで、浮き上がり防止カバーの縁部には、上面に連続する第1の傾斜面が設けられているため、縁部は、上面の端部よりもさらに長く延びることができる。よって、搬送方向のより広い範囲でワークの浮き上がりを防止できる。
【0011】
搬送方向における押さえローラの下流側に位置する縁部には、浮き上がり防止カバーの下面に連続し、縁部の厚みの範囲内において、搬送方向の上流側に向かうにつれて搬送面から遠ざかり、第1の傾斜面と交わる第2の傾斜面が設けられてもよい。この第2の傾斜面によれば、ワークの下流側の端部が反ったり跳ね上がったりしている場合に、当該端部を浮き上がり防止カバーの下面側に案内することができる。よって、ワークが浮き上がり防止カバーの縁部に引っ掛かる等の事態が防止され、ワークが適切に搬送される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ワークが搬送面から浮くことが防止されて、次工程に支障を生じさせることなく、ワークを高速で搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態の搬送装置が適用された積層装置を模式的に示す図である。
図2図1中の搬送装置を示す斜視図である。
図3】2つのローラ本体の位置関係を示す断面図である。
図4】(a)はローラ本体の外周面と搬送面との位置関係を示す断面図、(b)は押さえ位置を突出部が通過する状態を示す断面図である。
図5】(a)は浮き上がり防止カバーの縁部の変形例を示す断面図、(b)は本体部の下流側の端部が浮き上がり防止カバーの下面に案内される状態を示す断面図である。
図6】本発明の第2実施形態の搬送装置を示す斜視図である。
図7】回転軸を通り搬送面に垂直な面で図6の搬送装置を切断した断面図である。
図8】本発明の第3実施形態の搬送装置を示す断面図であり、図7に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1を参照して、一実施形態の積層装置1について説明する。積層装置1は、リチウムイオン二次電池などの蓄電装置の生産ラインにて用いられる装置であり、特には積層型の電極組立体を有する蓄電装置の生産ラインで用いられる。積層装置1は、蓄電装置に用いられる電極組立体の製造工程の一部を実施するものであり、電極を所定の順序で積層して積層体を形成する装置として構成されている。
【0016】
積層装置1は、蓄電装置の正極11、セパレータ13、および負極12を積層するための装置である。蓄電装置の電極組立体は、正極11と、負極12と、正極11と負極12との間に配置された袋状のセパレータ13とによって構成される。セパレータ13内には、例えば正極11が収納される。セパレータ13内に正極11が収納された状態で、正極11と負極12とがセパレータ13を介して交互に積層される。すなわち、積層装置1は、シート状のワーク(シート状体)である負極12及びセパレータ付き正極10を交互に積層する。
【0017】
正極11は、例えばアルミニウム箔からなる矩形の金属箔の両面に正極活物質層が形成されてなる。正極活物質層は、正極活物質とバインダとを含んで形成されている。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウム、硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つと、リチウムとが含まれる。正極11の一縁部には、正極端子との接続に用いられるタブ(突出部)11aが形成されている。
【0018】
正極11のタブ11aを除いた部分は、袋状のセパレータ13内に収容されている。セパレータ13の形成材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。正極11のタブ11aは、略矩形のセパレータ(本体部)13の上辺から上方に突出している。このように、袋状のセパレータ13に正極11が収納されることで、セパレータ付き正極10が構成されている。
【0019】
セパレータ付き正極10において、正極活物質層の厚みは電池の性能に関る為、金属箔の厚みの数倍〜10倍に設定される。さらに、セパレータ13の部分では、セパレータ13の厚みも加わる為、セパレータ13とタブ11aとの間には段差が形成されている。比較的厚いセパレータ13の部分は硬く(すなわち強度が高く)、金属箔のみからなる薄いタブ11aの部分は柔らかい(すなわち強度が低い)。
【0020】
一方、負極12は、例えば銅箔からなる金属箔の両面に負極活物質層が形成されてなる。負極活物質層は、負極活物質とバインダとを含んで形成されている。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等が挙げられる。負極12の一縁部には、負極端子との接続に用いられるタブ(突出部)12aが形成されている。負極12のタブ12aは、負極活物質層が形成された矩形状の本体部12bの上辺から、上方に突出している。タブ11a及びタブ12aは、正極11(すなわちセパレータ付き正極10)と負極12とを重ねた場合に互いに重ならない位置に形成されている。
【0021】
負極12において、たとえば、負極活物質層の厚みは電池の性能に関る為、金属箔の厚みの数倍〜10倍に設定される。この為、本体部12bとタブ12aとの間には段差が形成されている。活物質層が形成された比較的厚い本体部12bは硬く(すなわち強度が高く)、金属箔のみからなる薄いタブ12aの部分は柔らかい(すなわち強度が低い)。
【0022】
バインダは、例えばポリアミドイミド、ポリイミド等の熱可塑性樹脂であってもよく、主鎖にイミド結合を有するポリマー樹脂であってもよい。溶剤は、例えばNMP(N−メチルピロリドン)、メタノール、メチルイソブチルケトン等の有機溶剤であってもよく、水であってもよい。
【0023】
本実施形態に係る積層装置1に用いられる袋状のセパレータ13の左右方向の幅は、負極12の幅と同寸とされている。また、セパレータ13の高さL1は、負極12の本体部12bの高さL2と同寸とされている。セパレータ13は、袋状に限られず、シート状のものを用いてもよい。
【0024】
積層装置1は、ワークであるセパレータ付き正極10および負極12を搬送するための搬送装置2と、搬送装置2の搬送部20から排出されるセパレータ付き正極10および負極12を交互に滑走させる滑走部3とを備えている。滑走部3の下方には、滑走部3により案内されて落下したセパレータ付き正極10および負極12を受け取り、電極の積層体を形成する積層部(図示せず)が設けられている。
【0025】
図1および図2を参照して、本実施形態の搬送装置2について説明する。搬送装置2は、セパレータ付き正極10および負極12を混載にて交互に搬送する搬送部20を備えている。なお、搬送部20の上流側には、図示しない正極供給装置および負極供給装置が配置される。正極供給装置および負極供給装置は、タブ11aおよびタブ12aがそれぞれ搬送方向Dの上流側に位置するように、搬送面22上にセパレータ付き正極10および負極12を載置する。
【0026】
搬送部20は、たとえばベルトコンベアである。搬送部20は、複数のローラによって支持されたベルト21と、ベルト21の表面の一部からなり、セパレータ付き正極10および負極12が載置される搬送面22とを有する。搬送面22は、水平に延びている。すなわち、搬送部20の搬送方向Dは、水平方向である。ベルト21の左右側方には、一対の側板24が設けられている。側板24は、搬送部20のフレームの一部をなす。側板24には、ベルト21を支持する複数のローラが取り付けられている。フレームの下側には、駆動部23が設けられている。駆動部23は、ローラを回転させることによりベルト21を走行させる。駆動部23は、制御部としての機能も有しており、ベルト21の走行速度を変更・調整可能である。搬送面22の先端部は、搬送されたセパレータ付き正極10および負極12を交互に排出する出口部25とされている。なお、搬送部20の搬送方向Dは、水平方向である場合に限られない。搬送方向Dは、水平面に対して傾斜していてもよい。
【0027】
搬送方向Dにおいて出口部25とは反対側の入口部には、左右一対の板状部材からなるガイド部15が設けられている。ガイド部15は、搬送面22上に設けられ、搬送方向Dに沿って平行に立設された一対の板状部材である平行部16と、平行部16の搬送方向Dの上流側(入口側)に設けられ、上流側ほど間隔が広くされた一対の板状部材であるテーパ部17と、を有する。平行部16の間隔は、セパレータ付き正極10および負極12の左右方向の幅よりも僅かに広くなっている。テーパ部17によって、供給装置から供給されたセパレータ付き正極10および負極12が搬送面22の幅方向中央に案内され、平行部16によって、セパレータ付き正極10および負極12の姿勢が修正され得る。
【0028】
本実施形態の搬送装置2は、搬送部20の搬送面22上に設けられて、セパレータ付き正極10および負極12を押さえつける複数の押さえローラ30を備えている。搬送面22上には、搬送方向Dの所定の範囲において、セパレータ付き正極10および負極12を押さえつけるワーク押さえ区間Aが設定されている。搬送装置2では、ワーク押さえ区間Aにおいて、セパレータ付き正極10または負極12は押さえローラ30によって常に押さえつけられる構成になっている。以下、押さえローラ30の構成および配置について詳細に説明する。
【0029】
各押さえローラ30は、搬送方向Dに直交し、かつ搬送面22に平行な回転軸線X(図3参照)を有する。各押さえローラ30は、回転軸線Xを有する回転軸31と、回転軸31に連結された円筒状のローラ本体32とを有する。回転軸31は、たとえばベルトコンベアの側板24に設けられた取付軸33に対して、リンク板34を介して取り付けられている。リンク板34は、取付軸33を中心として、側板24に対して揺動可能である。回転軸31は、リンク板34の揺動に伴って上下に(より詳しくは円弧状に)移動可能である。回転軸31の高さは、所定の範囲において可動である。
【0030】
ローラ本体32の外周面32aは、搬送面22に対面しており、搬送面22上のセパレータ付き正極10および負極12を搬送面22に対して押さえつける。ローラ本体32は、たとえば多孔性のスポンジ状材料または発泡性材料からなってもよい。ローラ本体32は、たとえば樹脂製であり、ウレタンや四フッ化エチレンからなってもよい。ローラ本体32は、ゴムからなってもよい。ローラ本体32は、低密度で軽い材料からなることが好ましい。ローラ本体32の外周面32aは、柔らかくなっており、外力に応じて変形可能である。ローラ本体32および回転軸31は、ローラ本体32の外周面32aに作用する外力(たとえばセパレータ付き正極10や負極12から受ける摩擦力)によって回転する。押さえローラ30には、回転軸31を駆動する駆動源は設けられていない。
【0031】
図4(a)に示されるように、ローラ本体32の外周面32aと搬送面22との間には、僅かな隙間gが設けられている。この隙間gは、セパレータ付き正極10のタブ11aの厚みよりも小さく、負極12のタブ12aの厚みよりも小さい。上記したリンク板34の揺動範囲は、たとえば、図示しないストッパ等によって規制されている。リンク板34が下方に揺動したときにストッパによって搖動が停止させられ、回転軸31およびローラ本体32は、搬送面22に対して隙間gを有する位置で停止する。回転軸31は、回転軸31およびローラ本体32の自重により、セパレータ付き正極10および負極12を押さえつける。ローラ本体32は、セパレータ13および本体部12bを押さえつけることができ、かつ、タブ11aおよびタブ12aを押さえつけることができる(図4(b)参照)。
【0032】
このように、上下に移動可能なローラ本体32がその自重によってセパレータ付き正極10および負極12を押さえつけ、しかもその下方の移動範囲が(金属箔の厚みよりも小さい隙間gを有するように)規制されている。これにより、1枚の中で2段階の厚みを有する段付き形状のワークに対しても、厚みに応じた適度な押さえ状態を生み出すことができる。金属箔は薄く柔らかいため、軽いローラ本体32を用い、その自重によって押さえつけることで、金属箔における皺の発生や損傷を防止でき、その結果として金属箔を保護することができる。なお、押さえローラ30が設けられる位置に、ベルト21の裏面側のローラは設けられない。そのため、ベルト21は多少撓むことが可能になっている。
【0033】
上記のように、変形可能な材料からなるローラ本体32と、ローラ本体32に対向する位置で撓むことのできるベルト21とが設けられている。よって、押さえローラ30は、セパレータ付き正極10および負極12を押さえつけるが、セパレータ付き正極10および負極12に対して強い押圧力を加えるものではない。押さえローラ30および搬送面22の少なくとも一方は、一定以上の力がセパレータ付き正極10および負極12との間にはたらいたとき、変形可能になっている。押さえローラ30または搬送面22が変形することで、これらとセパレータ付き正極10および負極12との間には、所定以上の圧力が作用しないようになっている。
【0034】
言い換えれば、押さえローラ30におけるセパレータ付き正極10および負極12に対する押圧力は、搬送面22に対してセパレータ付き正極10および負極12が滑らない程度の、ごく弱い力でよい。押さえローラ30による強い挟み込みは、不要である。押さえローラ30による押圧力は、ゼロよりも大きく、たとえば、活物質層を形成する際のプレス圧力よりも小さい。ローラ本体32が低密度で軽い材料からなる場合、押圧力が非常に小さくなり、セパレータ付き正極10および負極12の搬送を阻害することなく、これらの浮き上がりを好適に防止することができる。
【0035】
複数の押さえローラ30のローラ本体32は、搬送方向Dに互いに離間して配置されている。ローラ本体32は、ワーク押さえ区間Aにおいて、たとえば等間隔に配置されている。ローラ本体32同士の搬送方向Dにおける間隔は、セパレータ付き正極10および負極12のサイズを考慮して、小さく設定されている。
【0036】
より具体的には、図3に示されるように、一方の押さえローラ30のローラ本体32(図示左側のローラ本体32)が搬送面22に最も近接する第1の押さえ位置P1と、他方の押さえローラ30のローラ本体32(図示右側のローラ本体32)が搬送面22に最も近接する第2の押さえ位置P2とは、搬送方向Dにおいて、距離L3だけ離間している。本実施形態の場合、搬送方向Dにおける押さえ位置P1の位置は、一方の押さえローラ30における回転軸線Xの位置と同じである。搬送方向Dにおける押さえ位置P2の位置は、他方の押さえローラ30における回転軸線Xの位置と同じである。この距離L3は、セパレータ付き正極10のセパレータ13の高さL1(図1参照。搬送方向Dにおける長さ)よりも小さくなっている。また、距離L3は、負極12の本体部12bの高さL2(図1参照。搬送方向Dにおける長さ)よりも小さくなっている。搬送装置2では、ワーク押さえ区間A内で搬送方向Dに隣り合うすべての押さえローラ30において、上記の位置関係が成り立っている。これにより、搬送部20によって搬送されるすべてのワークは、ワーク押さえ区間Aにおいて、常時、いずれか1つのローラ本体32によって押さえつけられる。
【0037】
以上の構成を有する各押さえローラ30において、ローラ本体32は、押さえ位置P,P1,P2にセパレータ13または本体部12bがある場合にはこれらのセパレータ13または本体部12bを押さえつける。当該押さえ位置P,P1,P2にタブ11aまたはタブ12aがある場合には、これらのタブ11aまたはタブ12aを押さえつける。
【0038】
続いて、押さえローラ30とは別の浮き上がり防止機構である浮き上がり防止カバー40について説明する。図2および図3に示されるように、搬送装置2は、搬送方向Dに隣り合う押さえローラ30の間において、搬送面22を覆うように設けられた浮き上がり防止カバー40を備える。浮き上がり防止カバー40は、たとえば1枚の透明な樹脂板からなっており、搬送部20の側板24上に固定されている。浮き上がり防止カバー40には、ローラ本体32の個数に応じた複数の長方形の開口41が設けられている。各開口41内には、ローラ本体32の下部が進入している。ローラ本体32の下部は、開口41内に配置されている。
【0039】
図3に示されるように、浮き上がり防止カバー40は、搬送面22に垂直な方向において、搬送面22から離間して設けられている。言い換えれば、浮き上がり防止カバー40は搬送面22に平行である。浮き上がり防止カバー40(下面40b)と搬送面22との間の距離は、セパレータ付き正極10の厚みよりも大きく、負極12の厚みよりも大きい。浮き上がり防止カバー40と搬送面22との間の距離は、ローラ本体32の回転軸線Xと搬送面22との間の距離よりも小さくなっている。浮き上がり防止カバー40と搬送面22との間の距離は、たとえば1〜2mm程度とされる。
【0040】
セパレータ付き正極10および負極12が搬送される際、浮き上がり防止カバー40は、セパレータ付き正極10および負極12を覆う。セパレータ付き正極10および負極12が平坦な形状であり、反り等の変形を生じていない場合、浮き上がり防止カバー40はセパレータ付き正極10および負極12には接触しない。セパレータ付き正極10または負極12が反り等の変形を生じていたり、搬送方向Dの上端部または下端部が浮き上がっていたりすると、浮き上がり防止カバー40は、セパレータ付き正極10または負極12に接触し得る。その場合、浮き上がり防止カバー40は、セパレータ付き正極10または負極12のさらなる浮き上がりを防止し、セパレータ付き正極10または負極12を搬送方向Dの下流側に案内する。
【0041】
浮き上がり防止カバー40は、開口41を取り囲む縁部43を有する。縁部43は、ローラ本体32の下部から搬送方向Dに僅かに離間しており、当該下部の外周面32aに対向している。縁部43は、ローラ本体32の下部の外周面32aと、搬送面22との間に位置している縁部43には、浮き上がり防止カバー40の上面40aに連続し、縁部43の厚みの範囲内において、外周面32aに沿って延びる第1の傾斜面44が設けられている。この第1の傾斜面44は、外周面32aの斜め下方を向く部分に沿うようにして設けられている。第1の傾斜面44と下面40bとの交線(鋭角に折れ曲がる部分)は、第1の傾斜面44と上面40aとの交線(鈍角に折れ曲がる部分)よりも、搬送方向Dにおいて押さえ位置Pに近接している。すなわち、搬送方向Dにおいて、上面40aよりも下面40bの方が長くなっている。
【0042】
本実施形態の搬送装置2によれば、複数の押さえローラ30は、それぞれ、ローラ本体32の外周面32aで搬送面22に対してセパレータ付き正極10および負極12を押さえつける。搬送方向Dの所定の範囲に設けられたワーク押さえ区間Aでは、すべての押さえローラ30に関し、搬送方向Dに隣り合う2つのローラ本体32の押さえ位置(第1および第2の押さえ位置P1,P2)の間の距離L3すなわち間隔は、セパレータ13の高さL1および本体部12bの高さL2よりも小さい。よって、搬送面22に載置されて搬送されるセパレータ付き正極10および負極12は、ワーク押さえ区間A内では、常にいずれか1つのローラ本体32によって、搬送面22に対して押さえつけられる。このように連続的に押さえつけられることにより、セパレータ付き正極10および負極12が搬送面から浮くことが無く、滑りの発生と位置ずれが防止される。したがって、次工程に支障を生じさせることなく、セパレータ付き正極10および負極12を高速で搬送することができる。
【0043】
しかも、セパレータ付き正極10および負極12の中でも比較的厚いセパレータ13および本体部12bは、常にいずれか1つのローラ本体32によって、搬送面22に対して押さえつけられる(図3参照)。セパレータ13および本体部12bは、比較的強度の高い部分であるので、セパレータ13および本体部12bが連続的に押さえつけられることにより、セパレータ付き正極10および負極12の搬送を確実に行うことができる。このことは、セパレータ付き正極10および負極12の搬送をより一層高速化する観点でも有利である。
【0044】
また、ローラ本体32は、押さえ位置Pにセパレータ13または本体部12bがある場合には、これらのセパレータ13または本体部12bを押さえつけ、当該押さえ位置Pにタブ11aまたはタブ12aがある場合には、これらのタブ11aまたはタブ12aを押さえつける(図4(b)参照)。この場合、ローラ本体32の外周面32aは、外力(具体的には搬送面22側から受ける反力)に応じて変形するため、比較的厚いセパレータ13および本体部12bを押さえつけることができ、しかも、比較的薄いタブ11aおよびタブ12aを押さえつけることもできる。このように、セパレータ13とタブ11aとの間、本体部12bとタブ12aとの間に段差があっても、ローラ本体32は、段差に応じて変形し、両方の部分を押さえることができる。
【0045】
また、浮き上がり防止カバー40は、セパレータ付き正極10および負極12から離間しつつ、これらのセパレータ付き正極10および負極12を覆う。セパレータ付き正極10または負極12が浮き上がろうとした場合、セパレータ付き正極10または負極12が浮き上がり防止カバー40に当たることで、さらなる浮き上がりが防止される。よって、セパレータ付き正極10および負極12が適切に搬送される。しかも、浮き上がり防止カバー40の縁部43には、上面40aに連続する第1の傾斜面44が設けられているため、縁部43は、上面40aの端部よりもさらに長く延びることができ、下面40bを長くできる。よって、搬送方向Dのより広い範囲でセパレータ付き正極10および負極12の浮き上がりを防止できる。
【0046】
続いて、図5を参照して、浮き上がり防止カバーの変形例について説明する。図5(a)に示されるように、搬送方向Dにおけるローラ本体32の下流側に位置する別の縁部43Aを備えた浮き上がり防止カバー40Aを採用してもよい。縁部43Aの形状は、上記した縁部43の形状とは異なっている。具体的には、縁部43Aには、浮き上がり防止カバー40Aの下面40bに連続し、縁部43Aの厚みの範囲内において、搬送方向Dの上流側に向かうにつれて搬送面22から遠ざかる第2の傾斜面46が設けられている。この第2の傾斜面46は、縁部43Aの厚みの範囲内において、第1の傾斜面44と交わっている。この第2の傾斜面46によれば、セパレータ付き正極10または負極12の下流側の端部が反ったり跳ね上がったりしている場合に(たとえば図5(a)に示される下端部13b参照)、当該端部を浮き上がり防止カバー40Aの下面40b側に案内することができる(図5(b)参照)。言い換えれば、第2の傾斜面46は、変形したワークの端部を浮き上がり防止カバー40の下面40bに誘い込む。よって、セパレータ付き正極10または負極12が浮き上がり防止カバー40の縁部43Aに引っ掛かる等の事態が防止され、セパレータ付き正極10および負極12を、高速にて、適切に搬送することができる。
【0047】
続いて、図6および図7を参照して、第2実施形態に係る搬送装置2Bについて説明する。搬送装置2Bが第1実施形態の搬送装置2と違う点は、押さえローラ30に代えて、回転軸31と側板24との間に設けられたスプリング36を有する押さえローラ30Bを用いた点である。スプリング36は、たとえば引張コイルばねであり、その上端が回転軸31に取り付けられ、下端が取付軸33に取り付けられる。スプリング36によって、回転軸31およびローラ本体32が搬送面22側に付勢される。押さえローラ30Bによれば、ローラ本体32の重量やスプリング36のばね係数を適宜設定することにより、セパレータ付き正極10および負極12に対する押圧力を調整可能である。
【0048】
続いて、図8を参照して、第3実施形態に係る搬送装置2Cについて説明する。搬送装置2Cが第2実施形態の搬送装置2Bと違う点は、スプリング36を有する押さえローラ30Bに代えて、上方から回転軸31およびローラ本体32を付勢するスプリング39を有する押さえローラ30Cを用いた点である。押さえローラ30Cは、側板24上に固定される上方支持部37と、上方支持部37から垂下する軸保持部38と、軸保持部38内に収容されて回転軸31を下方に付勢するスプリング39とを有する。軸保持部38は、下端に形成されたU字状の凹部によって回転軸31を保持している。スプリング39は、たとえば圧縮コイルばねであり、その上端が上方支持部37の天板の裏面に当接しており、下端が回転軸31に当接している。押さえローラ30Cによれば、ローラ本体32の重量やスプリング39のばね係数を適宜設定することにより、セパレータ付き正極10および負極12に対する押圧力を調整可能である。ワーク押さえ区間内で搬送方向に隣り合うすべての押さえローラにおいて、第1の押さえ位置と第2の押さえ位置との間の搬送方向の距離は、本体部の搬送方向における長さよりも小さくなっていてもよい。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。ローラ本体32,32間の距離L3は、セパレータ付き正極10のセパレータ13の高さL1(図1参照。搬送方向Dにおける長さ)よりも大きく、かつセパレータ付き正極10全体の高さより小さくてもよい。距離L3は、負極12の本体部12bの高さL2(図1参照。搬送方向Dにおける長さ)よりも大きく、かつ負極12全体の高さより小さくてもよい。この場合、少なくとも1つのローラ本体32が、常時セパレータ付き正極10または負極12に当接するため、セパレータ付き正極10および負極12の浮き上がりが防止される。
【0050】
セパレータ13の高さL1と、本体部12bの高さL2とが異なっていてもよい。この場合、ローラ本体32,32間の距離L3は、高さL1,L2のいずれか小さい方より、小さくされてもよい。なお、搬送部20が一種類のワークのみを搬送する場合には、当該搬送対象のワークの長さに応じてローラ本体32,32間の距離L3を設定すればよい。
【0051】
正極11および負極12の矩形の本体部に、未塗工部と塗工部とが設けられる場合には、ローラ本体32,32間の距離L3は、搬送方向Dにおける塗工部の長さより小さくされてもよい。この場合、少なくとも1つのローラ本体32が、常時、厚みおよび強度を有する塗工部に当接するため、セパレータ付き正極10および負極12の保護に有効である。
【0052】
また、ローラ本体32の外周面32aと搬送面22との間には隙間gが設けられなくてもよい。すなわち、ローラ本体32の外周面32aと搬送面22とは接触していてもよい。この場合でも、押さえ位置Pにセパレータ13または本体部12bがある場合には外周面32aは変形し(たとえば、撓み)、押さえ位置Pにタブ11aまたはタブ12aがある場合には外周面32aは僅かに変形する。
【0053】
回転軸31の高さは可動である場合に限られず、回転軸31の高さが固定されてもよい。回転軸31の回転軸線Xは、搬送方向Dに直交していなくてもよく、搬送方向Dに90度以外の角度をなして交差していてもよい。押さえローラ30には、回転軸31を駆動する駆動源が設けられてもよい。その場合、回転軸31の回転速度は、ローラ本体32の外周面32aの周速度がベルト21の搬送方向Dの速度と同期するように設定されればよい。
【0054】
ワーク押さえ区間Aは、搬送面22の全長にわたって設けられる必要はなく、搬送方向Dにおける搬送面22の一部に設けられてもよい。ワーク押さえ区間Aは、搬送面22上の分割された複数の部分に設けられてもよい。
【0055】
搬送部20は、上記実施形態ではベルトコンベアを例示したが、特に限定されるものではなく、例えば、タイミングベルトやチェーンにより循環路上を搬送されるパレット搬送方式でもよい。
【0056】
ガイド部15は、搬送方向Dに沿って立設された板状部材とされているが、これに限定されるものではない。例えば、セパレータ付き正極10および負極12が、垂直上方より落下するように供給される場合には、ガイド部の長手方向が垂直上方に延びるように配置されていてもよい。
【0057】
浮き上がり防止カバー40と搬送面22との間の距離は、ローラ本体32の回転軸線Xと搬送面22との間の距離よりも小さくされているが、これに限定されるものではない。ローラの径が極小さなローラを用いる場合、浮き上がり防止カバーと搬送面との間の距離が、ローラ本体の回転軸線Xと搬送面との間の距離よりも大きくなる場合もあり得る。
【符号の説明】
【0058】
1…積層装置、2,2B,2C…搬送装置、10…セパレータ付き正極(ワーク)、11…正極、11a…タブ(突出部)、12…負極(ワーク)、12a…タブ(突出部)、12b…本体部、13…セパレータ(本体部)、20…搬送部、22…搬送面、30…押さえローラ、31…回転軸、32…ローラ本体、32a…外周面、40…浮き上がり防止カバー、40a…上面、40b…下面、43,43A…縁部、44…第1の傾斜面、46…第2の傾斜面、A…押さえ区間、D…搬送方向、g…隙間、L1,L2…高さ(ワークの搬送方向における長さ)、L3…距離(押さえ位置間の距離)、P…押さえ位置、P1…押さえ位置(第1の押さえ位置)、P2…押さえ位置(第2の押さえ位置)、X…回転軸線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8