(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222396(P2016-222396A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】ガラス基板の製造方法、及び、ガラス基板の製造装置
(51)【国際特許分類】
B65G 49/06 20060101AFI20161205BHJP
C03C 23/00 20060101ALI20161205BHJP
C03B 35/00 20060101ALI20161205BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20161205BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
B65G49/06 Z
C03C23/00 A
C03B35/00
H01L21/68 A
G02F1/13 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-109571(P2015-109571)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】598055910
【氏名又は名称】AvanStrate株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】508271425
【氏名又は名称】安瀚視特股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AvanStrate Taiwan Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】グローバル・アイピー東京特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三石 剛大
【テーマコード(参考)】
2H088
4G015
4G059
5F131
【Fターム(参考)】
2H088FA17
2H088FA21
2H088FA25
2H088FA30
4G015GA01
4G059AA08
4G059AB19
4G059AC30
5F131AA03
5F131AA32
5F131BA37
5F131CA07
5F131CA23
5F131DA42
5F131DC12
5F131DC22
(57)【要約】
【課題】ガラス基板の安定搬送と洗浄性とを両立できるガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶ディスプレイ用のガラス基板の下面を支持する複数のローラにより前記ガラス基板を搬送する搬送工程と、ローラ間に配置される洗浄ユニットによりガラス基板の下面を洗浄する洗浄工程と、を備え、搬送工程では、洗浄ユニットからガラス基板の下面までの距離が一定になるように、ガラス基板の下面に前記洗浄ユニットにより所定の圧をかけて、所定の圧と複数のローラとによりガラス基板が支持される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶ディスプレイ用のガラス基板の下面を支持する複数のローラにより前記ガラス基板を搬送する搬送工程と、
前記ローラ間に配置される洗浄ユニットにより前記ガラス基板の下面を洗浄する洗浄工程と、を備え、
前記搬送工程では、前記洗浄ユニットから前記ガラス基板の下面までの距離が一定になるように、前記ガラス基板の下面に前記洗浄ユニットにより所定の圧をかけて、前記所定の圧と前記複数のローラとにより前記ガラス基板が支持される、
ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
【請求項2】
前記搬送工程では、前記距離が一定になるように前記ガラス基板が吸引され、
前記洗浄工程では、前記ガラス基板から前記洗浄により除去された異物が前記吸引により除去される、
ことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項3】
前記所定の圧は、前記ローラが前記ガラス基板の下面を支持する位置から離れるほど強い、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項4】
前記ガラス基板の板厚は0.4mm以下である、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。
【請求項5】
液晶ディスプレイ用のガラス基板の下面を支持する複数のローラと、前記ガラス基板を搬送するために浮上させる基板浮上ユニットと、前記ローラに配置され前記ガラス基板の下面を洗浄する洗浄ユニットと、を備えるガラス基板の製造装置であって、
前記基板浮上ユニットは、前記ガラス基板の下面までの距離が一定になるように、前記ガラス基板の下面に所定の圧をかけ、前記所定の圧と前記複数のローラとにより前記ガラス基板を支持する、
ことを特徴とするガラス基板の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス基板の製造方法、及び、ガラス基板の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置などのディスプレイの表示部の部品として平らなガラス板が使用される。以下の説明では、このようなガラス板をフラットパネルディスプレイ用ガラス基板、あるいは単にガラス基板という。例えば、液晶表示装置においては、ガラス基板の間に封入された液晶に印加される電界を変化させ、液晶の配向を変化させることにより、動画の表示が可能になる。液晶表示装置の画像の表示の際に電界を変化させる必要があるため、ガラス基板には、電圧を印加するための透明な電極が形成される。
【0003】
また、ガラス基板上の電極に印加される電圧のオン・オフを制御するため、高品質な表示が必要なテレビ受像機などに用いられる液晶表示装置では、薄膜トランジスタ(TFT)を使ったアクティブ・マトリクス方式の制御が採用されている。このTFTもガラス基板上に形成される。具体的には、液晶ディスプレイでは、光の透過量を制御するTFT(Thin Film Transistor)と液晶、カラーフィルタとを構成要素としている。液晶ディスプレイにおけるカラーフィルタパネルの製造方法は、通常、ガラス基板の表面に黒色のマトリックスを形成し、続いて、赤、緑、青の異なる色相を順次、ストライプ状あるいはモザイク状等の色パターンで形成する方法が用いられている。
【0004】
ディスプレイの高精細化に伴い、ガラス基板の表面に配置されるブラックマトリックスの線幅およびピッチは小さくなっている。例えば、ディスプレイの高コントラスト化を達成するために、ブラックマトリックスの高細線化・高精細化(具体的には、20μm未満の線幅)による開口率の向上、および、ブラックマトリックスの高い寸法精度による遮光性の向上が必要になっている。また、ディスプレイ画素数の高密度化に伴い、パターンサイズはカラーフィルタの用途並びにそれぞれの色により異なるが、一例としては、赤、緑、青の画素は200〜300μmから100μmへ、ブラックマトリックスは20μmから10μm、さらには5μmへと細線技術が開発されている。
【0005】
このように、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板のガラス面上に、極めて薄い金属膜や半導体によって電極やアクティブな素子が形成されるため、ガラス基板のガラス表面には、極めて高い平坦性と極めて高い清浄性が要求される。
【0006】
ところで、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板は、例えば、液晶表示装置に用いられるもの(以下、液晶用ガラス基板という)であれば、薄い長方形の板状の形態を呈する。液晶用ガラス基板は、通常、厚みが0.05mm〜0.7mm程度と1mmよりも薄く、年々大型化の要求が高まってきている。
【0007】
液晶用ガラス基板は、一つの液晶表示装置に必要な大きさのガラス基板の複数枚の大きさに相当する大きさを持つマザーガラスと呼ばれる形態で、液晶表示装置の製造工程に供給される。このマザーガラスの大きさは、慣用的に世代という呼び方で表現され、例えば、第6世代のマザーガラスの大きさは、1500mm×1850mmである。マザーガラスは、板状に成形されたガラス板を所定の大きさに切断することにより得られる。そして、ガラス板の切断時に生じた汚れや切り屑などを取り除くために、マザーガラスである液晶用ガラス基板の洗浄が必要になる。
【0008】
このような状況で行われる液晶用ガラス基板のガラス表面を洗浄する際の搬送においては、搬送用ローラーを用いた搬送方式が広く用いられている。搬送用ローラーを用いた搬送方式の一例として、例えば、特許文献1に記載されている方法が提案されている。この様な搬送方式にて搬送されたガラス基板の洗浄に関しては、物理洗浄にてガラス基板の洗浄をする、又、ガラスに打力を与える洗浄ユニットにてガラス基板を洗浄する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−285243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来のガラス搬送方式ではガラス基板の板厚が薄くなるにつれて、ガラス基板の撓みの影響が大きくなり、ガラス基板が搬送用ローラーの乗り移り時にガラス基板が搬送用ローラーの下にもぐり込んでしまう問題があった。特に、ガラス基板の板厚が薄くなるにつれて撓み現象が顕著となり、ガラス基板の板厚が0.4ミリメートル(mm)以下となると一般的に用いられている搬送用ローラーの間隔では、ガラス基板の搬送に問題が発生する可能性が高くなるため、搬送用ローラー間隔を狭くするなどの対応が取られている。搬送用ローラー間隔を狭くすると、薄いガラス基板であっても、安定して搬送することができるが、ガラス基板を洗浄する洗浄ユニットが配置できる場所が限定されるため、ガラス基板に要求される高い洗浄性を確保できない可能性がある。
【0011】
そこで本発明は、ガラス基板の安定搬送と洗浄性とを両立できるガラス基板の製造方法、及び、ガラス基板の製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様は、ガラス基板の製造方法であって、
液晶ディスプレイ用のガラス基板の下面を支持する複数のローラにより前記ガラス基板を搬送する搬送工程と、
前記ローラ間に配置される洗浄ユニットにより前記ガラス基板の下面を洗浄する洗浄工程と、を備え、
前記搬送工程では、前記洗浄ユニットから前記ガラス基板の下面までの距離が一定になるように、前記ガラス基板の下面に前記洗浄ユニットにより所定の圧をかけて、前記所定の圧と前記複数のローラとにより前記ガラス基板が支持される、
ことを特徴とする。
【0013】
前記搬送工程では、前記距離が一定になるように前記ガラス基板が吸引され、
前記洗浄工程では、前記ガラス基板から前記洗浄により除去された異物が前記吸引により除去される、ことが好ましい。
【0014】
前記所定の圧は、前記ローラが前記ガラス基板の下面を支持する位置から離れるほど強い、ことが好ましい。
【0015】
前記ガラス基板の板厚は0.4mm以下である、ことが好ましい。
【0016】
本発明の他の態様は、液晶ディスプレイ用のガラス基板の下面を支持する複数のローラと、前記ガラス基板を搬送するために浮上させる基板浮上ユニットと、前記ローラに配置され前記ガラス基板の下面を洗浄する洗浄ユニットと、を備えるガラス基板の製造装置であって、
前記基板浮上ユニットは、前記ガラス基板の下面までの距離が一定になるように、前記ガラス基板の下面に所定の圧をかけ、前記所定の圧と前記複数のローラとにより前記ガラス基板を支持する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、薄いガラス基板であっても、ガラス基板の安定搬送と洗浄性とを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態のガラス基板の製造方法の概要を説明するためのフローチャートである。
【
図5】搬送ローラーに支持されたガラスシートが撓んだ状態を示した図である。
【
図6】距離に応じて変化するガラスシートにかかるブロー圧の大きさを示す模式図である。
【
図7】基板浮上ユニットによるブロー圧の大きさを分類した図である。
【
図8】実施形態2にかかる洗浄ユニットの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<ガラスシートの組成>
ガラスシート(ガラス基板)は、例えば、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に用いられるガラスである。このガラスシートは、ブラックマトリックス、および、赤色(R)・緑色(G)・青色(B)の光を透過させる波長選択素子であるRGB画素が表面に配置されることで、カラーフィルタが形成される。ブラックマトリックスは、RGB画素領域以外におけるバックライトの光漏れを遮断し、互いに隣接するRGB画素の混色を防止することで、表示コントラストを向上させる。すなわち、カラーフィルタにおける光の通過領域は、ブラックマトリックスの形状および配置により決定される。ガラスシートの厚みは、例えば、0.1mm〜0.7mmであり、0.4mm以下でもよい。ガラスシートのサイズは、例えば、680mm×880mm(G4サイズ)、2200mm×2500mm(G8サイズ)である。
【0020】
FPDの製造に用いられるガラスシートは、無アルカリガラス、または、微アルカリガラスが好適である。ガラスシートが無アルカリガラスである場合、ガラスの組成は、例えば、SiO
2:50質量%〜70質量%、Al
2O
3:0質量%〜25質量%、B
2O
3:1質量%〜15質量%、MgO:0質量%〜10質量%、CaO:0質量%〜20質量%、SrO:0質量%〜20質量%、BaO:0質量%〜10質量%である。ここで、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合計の含有量は、5質量%〜30質量%である。
【0021】
ガラスシートが、微量のアルカリ金属を含む微アルカリガラスである場合、ガラスの組成は、さらに、0.1質量%〜0.5質量%のR’
2Oを含み、好ましくは、0.2質量%〜0.5質量%のR’
2Oを含む。ここで、R’は、Li、NaおよびKから選択される少なくとも1種である。なお、R’
2Oの含有量の合計は、0.1質量%未満であってもよい。
【0022】
また、ガラスシートは、上記成分に加えて、SnO
2:0.01質量%〜1質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.5質量%)、Fe
2O
3:0質量%〜0.2質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.08質量%)をさらに含有してもよく、環境負荷を考慮して、As
2O
3、Sb
2O
3およびPbOを実質的に含有しなくてもよい。
【0023】
<ガラスシートの製造方法の流れ>
図1は、ガラスシートの製造方法の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップS1〜S10について説明する。
【0024】
最初に、ステップS1において、上述の組成を有するガラスシートを製造するために調整されたガラス原料の加熱により熔融ガラスが生成され、ダウンドロー法、リドロー法またはフロート法等によって熔融ガラスまたはプリフォームガラスから所定の厚みを有するガラスリボンが連続的に成形される。ステップS2において、ステップS1で生成されたガラスリボンが切断されて、所定のサイズを有する素板ガラスが得られる。ステップS3において、ステップS2で得られた素板ガラスは、素板ガラスの表面を保護するための合紙を介して積層された積層体として、素板ガラスを搬送および保管するためのパレットに載置される。
【0025】
次に、ステップS4において、素板ガラスの積層体から素板ガラスが取り出され、素板ガラスは、製品であるガラスシートのサイズに切断される。ステップS5において、ステップS4で得られたガラスシートは、端面の研削および研磨、端面のエッチング等の端面加工処理が行われる。
【0026】
次に、ステップS6において、ガラスシートが搬送されながら、ガラスシートの洗浄が行われる。ガラスシートの洗浄工程では、ガラスシートの表面に付着した、ガラスの微小片であるカレット、塵、汚れ、粘着性の異物等が除去される。また、ガラスシートの洗浄工程では、洗浄されたガラスシートの表面にこれらの異物が再度付着しないように、界面活性剤が含まれる無機アルカリ系の洗浄剤が用いられる。
【0027】
次に、ステップS7において、ステップS6で洗浄されたガラスシートの光学的検査が行われる。ステップS8において、ステップS7の検査に合格したガラスシートは、ガラスシートの表面を保護するための合紙と交互に積層された積層体として、パレットに載置されて梱包される。ステップS9において、梱包されたガラスシートの積層体は、FPDの製造業者の納入先に出荷される。出荷されるガラスシートの積層体に挟み込まれる合紙は、ガラスシートの表面に、合紙に由来する異物が付着することを防止する観点から、再生紙を含まないパルプ紙が用いられる。
【0028】
また、ステップS3においてパレットに載置された素板ガラスの積層体は、ステップS10において、数週間または数ヶ月の長期間に亘って保管されてもよい。この場合、保管される素板ガラスの積層体に挟みこまれる合紙は、コストおよび環境保護の観点から再生紙が用いられる。長期間保管された素板ガラスの積層体は、上述したように、ステップS4の切断工程からステップS8の梱包工程までを経て、ステップS9において出荷される。なお、ステップS8においてパレットに載置され梱包されたガラスシートの積層体が、ステップS10において、数週間または数ヶ月の長期間に亘って保管されてもよい。
【0029】
<ガラスシートの洗浄工程の流れ>
次に、
図1のステップS6で行われるガラスシートの洗浄工程の詳細について説明する。ガラスシートの洗浄工程では、例えば、界面活性剤が添加された無機アルカリ系の洗浄剤を用いてガラスシート表面の洗浄が行われる。
【0030】
洗浄工程では、例えば、界面活性剤が添加された無機アルカリ系の洗浄剤を用いて、ガラスシート表面の洗浄が行われる。無機アルカリ系の洗浄剤は、市販のガラスシート用洗浄液を水で希釈して得られた希釈液に、アルカリ成分を添加することで生成される。ガラスシート用洗浄液としては、例えば、PK−LCGシリーズ、あるいは、セミクリーンシリーズ等が用いられる。より具体的には、p−アルキルスルホン酸を界面活性剤として添加された洗浄液が用いられる。p−アルキルスルホン酸は、ノニオン界面活性剤(非イオン界面活性剤)であり、他のアニオン界面活性剤(陰イオン界面活性剤)、例えば、1,3−アルキルスルホン酸と比べて、ガラスシートの表面に残っていた場合であっても、ブラックマトリックスの剥がれを抑制できる。ノニオン界面活性剤は、水に溶けてもイオン性を示さないが、界面活性を呈する界面活性剤であるため、ブラックマトリックスをガラスシートの表面に形成する際に、イオンによる反発が抑制されているためブラックマトリックスの付着性がよく、洗浄性能に優れている。ガラスシート用洗浄液は、例えば、1wt%〜5wt%の濃度になるように、水で希釈される。希釈液のアルカリ成分の濃度は、水酸化カリウム(KOH)の濃度に換算して、例えば、0.02wt%〜0.15wt%である。洗浄剤を希釈するための水は、イオン交換処理、EDI(Electrodeionization)処理、逆浸透膜(RO膜)によるフィルタ処理、および、脱炭酸ガス装置を通した脱炭酸ガス処理を施した純水または超純水であることが、ガラスシート表面を清浄に保つ点で好ましい。また、溶解性の有機物を除去するために、水を活性炭に通す処理を行うことが好ましい。具体的には、フィルタを用いて微粒子等の異物を水から除去し、次に、水を活性炭に通して有機物を除去し、次に、イオン交換処理、EDI処理、逆浸透膜によるフィルタ処理、および、脱炭酸ガス装置を通した脱炭酸ガス処理を施すことが好ましい。イオン交換処理では、水に含まれるイオン性物質、例えば、塩素イオンやナトリウムイオン等を、イオン交換樹脂膜を用いて水から除去する。EDI処理では、イオン交換樹脂膜を用い、かつ、電極に電位を与えて形成された電位勾配を利用して、イオン性物質を高い精度で水から除去する。逆浸透膜によるフィルタ処理では、イオン性物質、塩類および有機物を水から除去する。脱炭酸ガス処理では、脱炭酸ガス装置を用いて炭酸ガスを水から除去する。
【0031】
本実施形態では、ガラスシート用洗浄液の希釈液に、KOH、NaOH、ETDA−4
Na、ETDA−4K、Na4P2O7およびK4P2O7からなる群から選択される1
種以上のアルカリ成分が添加されて、洗浄工程で用いられる洗浄剤が生成される。この洗浄剤のアルカリ成分の濃度は、水酸化カリウム(KOH)の濃度に換算して、1wt%以上である。上記のアルカリ成分は、他のアルカリ成分と比較して、ガラスに対するエッチング性が高く、かつ、溶解性に優れている。特に、エッチング性、溶解性、および、ガラスシートに形成される薄膜トランジスタに対する悪影響を防止する観点から、アルカリ成分としてKOHを単独で用いることが好ましい。また、KOHおよびNaOHは、他のアルカリ成分と比較して、排水処理の点で有利である。
【0032】
なお、洗浄工程で用いられる洗浄剤は、アルカリ成分の濃度が高いほど、ガラスシートから異物を除去する洗浄力が強い。しかし、アルカリ成分の濃度が高すぎると、ガラスシートの洗浄装置が腐食して、洗浄剤中に結晶が生成される等の問題が生じる。そのため、洗浄剤のアルカリ成分の濃度は10wt%を超えないことが好ましい。また、洗浄剤の取り扱いを容易にするために、洗浄剤のアルカリ成分の濃度は5wt%を超えないことがより好ましい。
【0033】
本実施形態において、ガラスシートの洗浄方法には、枚葉洗浄およびバッチ洗浄の2種類の洗浄方法がある。ここでは、枚葉洗浄によるガラスシートの洗浄方法について説明する。
図2は、枚葉洗浄を行うガラスシートGの枚葉洗浄装置1の概略図である。枚葉洗浄装置1は、洗浄工程を行う洗浄ユニット10から構成される。ガラスシートGは、洗浄ユニット10において、界面活性剤が添加された無機アルカリ系の洗浄剤で洗浄される。
【0034】
図3は、洗浄ユニット10の上面図である。
図4は、洗浄ユニット10の側面図である。洗浄ユニット10は、
図3及び
図4に示されるように、搬送ローラー11と、基板浮上ユニット12と、ブラシユニット13とを備えている。
【0035】
搬送ローラー(搬送ユニット)11は、複数のローラーを有し、この複数のローラーによってガラスシートGを搬送する。それぞれの搬送ローラー11は、中心軸の周りを同じ方向に同じ速度で回転している。また、それぞれの搬送ローラー11は、中心軸が水平な同一平面上に並ぶように配置されており、同じ径を有している。搬送ローラー11は、ガラスシートGの製品となる部分と搬送ローラー11とが接触することにより、ガラスシートGに傷や汚れがつかないように、ガラスシートGの両端部付近に設けられている。搬送ローラー11と接地しているガラスシートGには、搬送ローラー11が回転することによって、ガラスシートGに対して面方向の外力が付与され、同じ速度で滑らかに水平に搬送される。ガラスシートGが搬送ローラー11と接触した支持された位置と、接触していない支持されていない位置とでは、ガラスシートGにかかる力が異なり、薄いガラスシートG(例えば、厚さが0.4mm以下)の場合には、ガラスシートGが撓むおそれがある。そこで、上流側から下流側にかけてそれぞれ配置される搬送ローラー11の間隔を狭くすることにより、ガラスシートGに加えられる力を分散させて、ガラスシートGの撓みを抑えることができるが、搬送ローラー11の間隔を狭くすると、ブラシユニット13を設置する場所を確保できない。このため、基板浮上ユニット12によりガラスシートGを浮上させることにより、ガラスシートGが、搬送ローラー11と接触することにより受ける力を分散させ、ガラスシートGが撓むのを抑制する。それぞれの搬送ローラー11の間隔を、例えば、70〜120mm以上にすることにより、
図3及び
図4に示すように、上流側の搬送ローラー11と下流側の搬送ローラー11との間に、ブラシユニット13を設けることができる。
【0036】
基板浮上ユニット12は、ガラスシートGにかかる力が均一になるように、水平状態のガラスシートGの下面に所定の圧(ブロー圧)をかけるユニットである。ここで、ブロー圧とは、空気、窒素等のガス、圧縮空気、又は、水、洗浄液等の液体を、ガラスシートGの一面に供給することによって、ガラスシートGにかかる圧力をいう。基板浮上ユニット12は、主として、ガス、液体を供給する複数のパネルから構成される。基板浮上ユニット12は、ガラスシートGの撓みが抑制されるように、ブロー穴12aからガス又は液体を噴出し、ガラスシートGの下面にかけるブロー圧を制御する。基板浮上ユニット12は、ブロー穴12aごとに設けられたレギュレータ(図示せず)をそれぞれ所定の圧力に設定し、ガラスシートGの下面に所定のブロー圧がかかるように圧縮気体等を所定の時間だけ噴出することにより、ブロー圧を制御する。ブロー圧は、レギュレータの開度の調整、圧力設定、噴出時間等によって任意に加減することができる。
図5は、搬送ローラー11に支持されたガラスシートGが撓んだ状態を示した図である。ガラスシートGの厚さが薄く、搬送ローラー11の間隔が広い場合、ガラスシートGは、同図に示すように、ガラスシートGの搬送ローラー11に支持されていない位置が下に凸状に撓むおそれがある。このため、基板浮上ユニット12は、ガラスシートGの撓みが抑制されるように、ガラスシートGの下面にブロー圧をかける。ガラスシートGは、搬送ローラー11と接触した位置Gtから離れるほど撓みが大きくなり、搬送ローラー11との接触位置Gtから最も離れた位置Gfで撓みが最大となる。基板浮上ユニット12は、位置Gfにおいてブロー圧を最大にし、位置Gtにおいてブロー圧を最小にすることにより、ガラスシートGの撓みが抑制されるように制御する。位置Gtにおける基板浮上ユニット12からガラスシートGの下面までの高さ(距離)Hgtと位置Gfにおける基板浮上ユニット12からガラスシートGの下面までの高さ(距離)Hgfとの差が大きいほどガラスシートGの撓みが大きく、差が0、つまり、高さHgtと高さHgfが等しい場合、ガラスシートGの撓みが抑制されている状態である。このため、高さHgtと高さHgfとが等しくなるように、ブロー圧Pを制御する。基板浮上ユニット12のブロー圧P(ガラスシートGにかかるブロー圧)は、例えば、式P=aD+b(ただし、D:位置Gtからの距離、a:圧力変化係数、b:初期値)に基づいて決定される。基板浮上ユニット12は、D=0、つまり、位置Gtにおいて、初期値bのブロー圧になるように制御し、距離Dが大きになる、つまり、位置Gtから位置が離れるにつれて、ブロー圧を強め、位置Gtから最も離れた位置Gfにおいて、ブロー圧が最大になるように制御する。このように、ガラスシートGの下面にブロー圧をかけることにより、ガラスシートGの撓みを抑制できる。
【0037】
図6は、位置Gtからの距離Dに応じて変化するガラスシートGにかかるブロー圧Pの大きさを示す模式図である。同図において、ブロー圧Pの円が大きくなるほど、ブロー圧が強いことを示している。ガラスシートGは、搬送ローラー11により支持された位置から離れるほど撓み量が大きくなるため、同図に示すように、位置Gtに近いほど、ブロー圧Pは弱く、位置Gfに近づくほど、ブロー圧Pは強い。基板浮上ユニット12は、ガラスシートGと搬送ローラー11との接触位置からの距離に応じてブロー圧を制御することにより、ガラスシートGの撓みを抑制できる。
【0038】
基板浮上ユニット12のサイズ、及び、上流の搬送ローラー11と下流の搬送ローラー11との間隔は、設計により予め定められているため、各位置Gtの距離、各位置Gtから位置Gfまでの距離は予め定まっている。基板浮上ユニット12は、各位置Gtの距離、各位置Gtから位置Gfまでの距離、及び、ガラスシートGの板厚に基づいて、ガラスシートGが平坦になるように、ブロー圧を制御する。
図7は、基板浮上ユニット12によるブロー圧の大きさを分類した図である。基板浮上ユニット12は、範囲F1、範囲F2、範囲F3のそれぞれにあるブロー穴12aから噴出するガスの量等を制御することにより、それぞれの範囲のブロー圧の大きさが、範囲F1<範囲F2<範囲F3となるように、ブロー圧を制御する。これにより、ガラスシートGの撓み量が最も大きくなる範囲F3ではブロー圧が大きくなり、ガラスシートGの撓み量が最も小さくなる範囲F1ではブロー圧が小さくなるため、ガラスシートGの撓みを抑制できる。
【0039】
ブラシユニット13は、ガラスシートGを洗浄する洗浄ブラシロールを有し、ガラスシートGの搬送方向に沿って1又は複数配置されている。ブラシユニット13は、ガラスシートGに接触することにより、ガラスシートGに付着した異物、洗浄液等を除去する接触型の任意のユニットである。ブラシユニット13は、搬送されるガラスシートGの両表面を洗浄可能なように、ガラスシートGの上下に一対(上方及び/又は下方に)配置される。また、ブラシユニット13は、それぞれ、ガラスシートGの搬送方向を横切るように配置される。洗浄ブラシロールの外周面には、複数の洗浄ブラシが取り付けられている。洗浄ブラシロールの軸回転によって、搬送されるガラスシートGの表面に洗浄ブラシが接触して、ガラスシートGの表面が洗浄される。ガラスシートGの両端のみが搬送ローラー11により支えられている状態では、ガラスシートGが撓む原因となる。特に、ガラスシートGが薄くなると撓みは顕著になる。搬送ローラー11の配置間隔を狭めると、ガラスシートGの撓み量は減少するが、板厚が0.4mm以下のガラスシートGが撓むのを抑制するためには、各搬送ローラー11の間を狭くして隣接させる必要があり、搬送ローラー11が隣接した状態では、搬送ローラー11の間にブラシユニット13を設けることができず、ガラスシートGの洗浄に影響が出る場合がある。また、ガラスシートGが撓んだ状態で、ガラスシートGとブラシユニット13とを接触させると接触圧が強くなりすぎで、ガラスシートGがブラシユニット13により傷つく場合もある。このため、ガラスシートGの洗浄性を確保しつつ、搬送ローラー11でガラスシートGを支持して、ガラスシートGの撓みを抑制する必要がある。本実施形態では、ガラスシートGの下面全体が、ブロー圧により支えられているため、搬送ローラー11間にブラシユニット13に設けることによって、搬送ローラー11間の距離がある場合であっても、ガラスシートGの撓みが抑制される。また、ガラスシートGの撓みが抑制され、ガラスシートGの両表面が水平になり、ガラスシートGとブラシユニット13とが均一に接触するため、ブラシユニット13との接触によってガラスシートGが傷つくこともなく適正な接触圧でガラスシートGが洗浄されるため、ガラスシートGの洗浄力が向上する。
【0040】
また、基板浮上ユニット12は、ブロー穴12aからガスを噴出しつつ、洗浄液も噴出することにより、洗浄ユニット10による洗浄力を向上させる。ガラスシートGの表面に洗浄液を供給し、ガラスシートGをブロー圧により浮上させて搬送しながら、ブラシユニット13によりガラスシートGを洗浄する。ガラスシートGは、搬送ローラー11による支持に加え、ブロー圧によって下面全体が支えられているため、ガラスシートGが撓むことが抑制され、さらに、洗浄液により洗浄されるため、薄いガラスシートGを撓ませずに安定搬送しつつ、洗浄液及びブラシユニット13によって洗浄することができるため、洗浄性能に優れている。
【0041】
洗浄ユニット10により、洗浄されたガラスシートGは下流に搬送されて、ガラスシートGに付着した洗浄液を除去する除去工程が行われる。この除去工程では、上述した洗浄ユニット10と同様の構成からなる洗浄ユニットを用いて、洗浄液の除去を行う。除去工程において用いられる洗浄ユニット10は、洗浄液の代わりに、純水又は超純水を供給して、ガラスシートGを浮上させる。洗浄ユニット10は、ガラスシートGを純水等によって浮上させることにより、ガラスシートGを安定して搬送しつつ、純水等によってガラスシートGの表面に付着した洗浄液を除去する。ガラスシートGの搬送方法、洗浄方法は、洗浄工程と同様である。
【0042】
洗浄液が除去されたガラスシートGは下流に搬送されて、ガラスシートGに付着した純水を除去(乾燥)する乾燥工程が行われる。ガラスシートGを乾燥させる方法は、水を吸収するスポンジを備えるローラー、エアー(気体)を吹き付けて水を飛ばすエアー噴出装置等、公知の手法を用いることができる。ステップ6の洗浄工程は、ガラスシートGの表面に付着した、ガラスの微小片であるカレット、塵、汚れ、粘着性の異物等を、洗浄液を用いて洗浄する洗浄工程と、ガラスシートGに付着した洗浄液を、純水を用いて除去する除去工程と、ガラスシートGに付着した純水を乾燥させて除去する乾燥工程とからなり、これらの工程を経たのち、ステップ7の検査工程に移行する。
【0043】
以上、枚葉洗浄によるガラスシートの洗浄方法について説明した。このような搬送及び洗浄により、ガラスシートを安定して搬送しつつ、洗浄できるため、ガラスシートの安定搬送と洗浄性とを両立できる。また、ガラスシートをガスにより浮上させて搬送するため、薄いガラスシート、例えば、0.4mm以下の板厚からなるガラスシートであっても、ガラスシートを撓ませることなく搬送することができる。また、ガラスシートを撓ませることなく、上流側の搬送ローラーと下流側の搬送ローラーとの間にガラスシートを洗浄するブラシユニットを設けることができるため、ガラスシートの洗浄性を確保できる。
【0044】
(実施形態2)
次に、搬送ローラー11を用いずに、基板浮上ユニット12によりガラスシートGを浮上させて搬送する方法について説明する。なお、上述の実施形態と共通する構成については説明を省略する。
【0045】
図8は、本実施形態にかかる洗浄ユニットの上面図である。本実施形態にかかる洗浄ユニット10は、同図に示されるように、基板浮上ユニット12と、ブラシユニット13と、搬送ユニット14と、を備えている。
【0046】
基板浮上ユニット12は、ガス、液体を噴出するブロー穴12aに加え、ブロー穴12aから噴出されたガス、液体を吸引する吸引穴12bを備える。吸引穴12bは、ブロー穴12aに隣接して設けられる。基板浮上ユニット12は、ブロー穴12aから噴出されるガス等によりガラスシートGにかかるブロー圧、及び、吸引穴12bからガス等を吸引する吸引圧を、個別に制御する。
搬送ユニット14は、ガラスシートGの一端を把持し、ガラスシートGを上流側から下流側に向かって進むように、ガラスシートGを引っ張りながら搬送するユニットである。基板浮上ユニット12によりガラスシートGを浮上させた状態で、搬送ユニット14がガラスシートGを引っ張ることにより、ガラスシートGが搬送される。
【0047】
次に、ガラスシートGの搬送方法について説明する。まず、基板浮上ユニット12は、ブロー穴12aからガスを噴射して、ガス噴射によるガラスシートGに与えられる浮力とガラスシートGの重力とをバランスさせて、水平になるようにガラスシートGを浮上させる。基板浮上ユニット12は、各ブロー穴12aからガスを均一に噴射することにより、ガラスシートGの下面全面にほぼ均一のブロー圧をかけて、ガラスシートGを浮上させる。次に、基板浮上ユニット12は、ブロー穴12aから噴射されたガスを吸引穴12bから吸引する。ガラスシートGは、ガス噴射により浮上するが、ガスの流れによって浮力と重力とのバランスがくずれ、また、気流の乱れによってガラスシートGの水平性が保てなくなる場合がある。このため、基板浮上ユニット12が、噴射されたガスを吸引穴12bから吸引することにより気流が整い、ガラスシートGを水平に保ちながら浮上させることができる。また、吸引穴12bが吸引する吸引圧を、ガラスシートGの下面全面においてほぼ均一にすることにより、ブロー圧と吸引圧との均衡が保たれて、ガラスシートGを水平に保ちながら浮上させることができる。次に、搬送ユニット14は、水平に浮上したガラスシートGの一端を把持して、下流方向に引っ張ることにより搬送する。ブロー圧と吸引圧との均衡が保たれて、ガラスシートGが浮上した状態において、ガラスシートGを引っ張ることにより、ガラスシートGを水平に保ちながら搬送することができる。次に、ブラシユニット13は、搬送されるガラスシートGを洗浄する。洗浄により、ガラスシートGに付着した異物が除去されるが、ガスの気流によっては除去された異物がガラスシートGに再付着するおそれがある。本実施形態では、基板浮上ユニット12の吸引穴12bからガスを吸引するため、洗浄により除去された異物は、吸引穴12bからガスとともに吸引されるため、ガラスシートGの洗浄性が保たれる。その後、ガラスシートGは下流に搬送されて、ガラスシートGに付着した純水を除去(乾燥)する乾燥工程が行われる。
【0048】
以上、枚葉洗浄によるガラスシートの搬送方法、洗浄方法について説明した。このような搬送及び洗浄により、ガラスシートを安定して搬送しつつ、洗浄できるため、ガラスシートの安定搬送と洗浄性とを両立できる。ガラスシートをガスにより浮上させて搬送するため、薄いガラスシート、例えば、0.4mm以下の板厚からなるガラスシートであっても、ガラスシートを撓ませることなく搬送することができる。また、ガラスシートに付着した異物を吸引穴から吸引して除去することにより、ガラスシートの洗浄性を保つことができる。
【0049】
本実施形態で製造されるガラスシート(ガラス基板)は、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板、例えば、液晶ディスプレイ用ガラス基板あるいは、有機ELディスプレイ用のガラス基板として好適である。さらに、本実施形態で製造されるガラス基板は、高精細ディスプレイに用いるLTPS(Low-temperature poly silicon)・TFTディスプレイ用ガラス基板、あるいは、酸化物半導体・TFTディスプレイ用のガラス基板として特に好適である。
【0050】
以上、本発明のガラス基板の製造方法及びガラス基板の製造装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例等に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0051】
1 洗浄装置
10 洗浄ユニット
11 搬送ローラー
12 基板浮上ユニット
13 ブラシユニット
14 搬送ユニット
G ガラスシート
L 液体