(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-223139(P2016-223139A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】地盤改良体およびそれを用いた液状化被害低減工法
(51)【国際特許分類】
E02D 27/34 20060101AFI20161205BHJP
E02D 3/08 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
E02D27/34 Z
E02D3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-109612(P2015-109612)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】715004885
【氏名又は名称】矢野間 敬男
(72)【発明者】
【氏名】矢野間敬男
【テーマコード(参考)】
2D043
2D046
【Fターム(参考)】
2D043CA01
2D046DA17
(57)【要約】
【課題】 小規模建築物を対象として、地盤の液状化による被害の低減を目的とする、施工が容易で環境に優しく低コストな地盤改良体の構築を通じた液状化被害低減工法の提供。
【解決手段】 小規模建築物1を建築予定の基礎地盤2に穴18を掘削し、穴18の底面に格子状の支保的な梯子胴木19を設置し、その上に、現場で採取した土砂を中詰めした複数の大型土嚢20bを土木シート20aで巻いた大型土嚢の集合体20を層状に積み重ねて、梯子胴木19と大型土嚢の集合体20とが一体を成す地盤改良体17を構築し、その周囲を土砂21で埋め戻し、この地盤改良体17の上に、小規模建築物1を建築する液状化被害低減工法。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎地盤を掘削し形成した穴の底面に格子状の支保的な構造体である梯子胴木を設置し、前記の梯子胴木の上に土木シートを広げ、前記の土木シートの上に中詰め材を詰めた大型土嚢を複数個並べ、前記の大型土嚢を前記の土木シートで強く巻き固めることにより大型土嚢の集合体を形成し、前記の大型土嚢の集合体を層状に積み重ねて、前記の大型土嚢の集合体の各層を異形棒鋼などの金具を挿して連結させたことを特徴とする地盤改良体。
【請求項2】
前記の大型土嚢は、中詰め材に前記の穴の掘削により発生した現地の土砂を利用することを特徴とする請求項1に記載の地盤改良体。
【請求項3】
前記の大型土嚢は、中詰め材に液状化で地上に噴出する水よりは重いが沈殿する砂よりは軽い或いは同等質量になり得る木質チップ等の材料を、前記の土砂に混入させることを特徴とする請求項1に記載の地盤改良体。
【請求項4】
基礎地盤を掘削し形成した穴の底面に格子状の支保的な構造体である梯子胴木を設置し、前記の梯子胴木の上に土木シートを広げ、前記の土木シートの上に中詰め材を詰めた大型土嚢を複数個並べ、前記の大型土嚢を前記の土木シートで強く巻き固めることにより大型土嚢の集合体を形成し、前記の大型土嚢の集合体を層状に積み重ねて、前記の大型土嚢の集合体の各層を異形棒鋼などの金具を挿して連結させることを通じて形成する、請求項1に記載の地盤改良体の上に、小規模建築物を建設する液状化被害低減工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小規模建築物(日本建築学会:(1)地上3階以下、(2)建物高さ13m以下、(3)軒高9m以下、(4)延べ面積500m2以下)を対象として、地盤の液状化による被害の低減を目的とする地盤改良体構築を通じた液状化被害低減工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地盤の液状化とは、地震動などの揺れを繰り返して受けることにより、地盤が液状化したように振る舞う現象である。海岸部や埋め立て地、大規模河川下流域周辺の住宅地等に代表される、地下水位が高く、加えて緩く締まった砂質地盤の地域で、地震が引き金となり発生する。そして地盤の大規模な液状化現象が発生すると、住宅地等では建物が沈下・傾倒する被害が多発する。
【0003】
液状化被害のメカニズムを
図1〜
図2に基づいて以下に説明する。
【0004】
図1は、液状化発生前における小規模建築物の基礎地盤を模式的に表した図である。
小規模建築物1の基礎地盤2が砂粒子3を主体としており、この砂粒子3の間隙が水粒子4で満たされたことで地下水位5が高い場合には、地震により地盤の液状化が生じる危険を有する。一方で液状化の危険があるものの、液状化発生前では、一般的に小規模建築物1の建設に必要な地盤支持力8は十分であることから、基礎コンクリート1a(ベタ基礎や布基礎)をベースに建物1bの構築は容易に行える。
【0005】
図2は、液状化発生後における液状化被害予防策が講じられていない小規模建築物1の液状化被害を模式的に示す図である。
まず、
図1に示す様な液状化が生じる危険を有する基礎地盤2において、地震動などの揺れが加わると、地中における砂粒子3の間の接点が離れ、砂粒子3が水中にバラバラで浮いた様な状態になる。そして地震の揺れがそのまま続くと、バラバラで浮いた様な砂粒子3は水より重いため、次第に液状化層9の深層10に向かって密な状態で沈殿を始める。同時に砂より軽い水粒子4は地表に向かって浮き上がり、地表面6では噴水・噴砂13が生じて水浸しとなる。このような液状化メカニズムの中で小規模建築物1を支えていた地盤支持力8は急激に低下し、地上にある小規模建築物1は、砂粒子3と同様に水粒子4より比重が重いために、ゆっくりと土中に沈下14や傾倒15する。これが小規模建築物1における液状化被害である。
【0006】
以上のような地盤の液状化による住宅等の被害の低減や防止を目的として様々な工法が提案されている。
【0007】
例えば、地上建物の底面に連結させた基礎杭や鋼製矢板等を地下深部に挿入して液状化時における建物の沈下や傾倒の低減・防止を図る杭工法や矢板工法が存在する。(特許文献1)(特許文献2)
【0008】
例えば、地上建物の直下地盤に透水性を有する採石杭や排水ドレーンを設置して液状化発生時に排水を促し液状化の発生を抑制する地下水排除工法が存在する。(特許文献3)
【0009】
例えば、地上建物の直下地盤に砂柱等を振動・圧入構築して周辺地盤を締め固めて液状化しにくくする締め固め工法が存在する。(特許文献4)
【0010】
例えば、地上建物の直下地盤を地盤改良材などで固化させて建物の沈下や傾倒の低減を図る地盤改良工法が存在する。(特許文献5)(特許文献6)
【0011】
しかし上述に代表される、液状対策の工法は、工事が大がかりで非常に高価な傾向にあり、一般的な住宅等の小規模建築物の建設において採用されることは多くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2014−125730
【特許文献2】特開2014−31706
【特許文献3】特開2013−155558
【特許文献4】特開2015−59350
【特許文献5】特開2013−204405
【特許文献6】特開2014−47565
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、小規模建築物を対象として、地盤の液状化による被害の低減を目的とする、施工が容易で環境に優しく低コストな地盤改良体の構築を通じた液状化被害低減工法の創造である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、現地発生土を主要な材料とする施工が容易で環境に優しく低コストな地盤改良体を、小規模建築物の直下地盤内に構築し、液状化発生時における地上の小規模建築物の沈下被害や傾倒被害の発生を軽減することを特徴とする液状化被害低減工法である。
【0015】
上記に記述する地盤改良体とは、小規模建築物の直下地盤に穴を掘削し、その穴の底面に梯子胴木を設置し、この上に大型土嚢の集合体を層状に積み重ねて構築される、梯子胴木と大型土嚢の集合体とが一体と成す構造である。
【0016】
上記に記述する梯子胴木とは、地盤を掘削した穴の底面を均して設置する格子状の支えである。液状化発生時の生じる急激な地盤支持力の低下で、大型土嚢の集合体が不同沈下を起こし、その形を崩すことを防止することを目的とする。
【0017】
上記に記述する大型土嚢の集合体とは、液状化発生時でも大型土嚢(φ1.0m×H1.0mほどのポリプロピレン性)がバラバラにならないよう、土木シート(化学繊維系の高強度のシート)で大型土嚢を強く巻く作業を層状に繰り返して構築される集合体である。液状化発生時でも変形しづらい土の塊を造ることを目的とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明である液状化被害低減工法の実施により構築される地盤改良体は、その比重が、液状化で地上に噴出する水よりは重いが沈殿する砂よりは軽い或いは同等質量であり、また砕石系やセメント系の地盤改良工法と比べて軽い。このため、液状化の発生により地盤支持力が急減しても地盤改良体の上に構築される小規模建築物は沈下しにくい。
【0019】
本発明である液状化被害低減工法の実施により構築される地盤改良体は、地震による揺れが続いても中詰め土は液状化により形を崩すことなくおおむね形を維持し、地上の小規模建築物を支えつづける。
【0020】
本発明である液状化被害低減工法は、現地発生土砂を主要な材料とする地盤改良体を基礎として、この上に小規模建築物を構築することで、液状化による地上の小規模建築物の沈下や傾倒の被害は軽減される。
【0021】
本発明である液状化被害低減工法は、小規模建築物の基礎地盤を掘り込み、そこに地盤改良体を構築するだけの工事であり、比較的に簡単な工事である利点ある。
【0022】
本発明である液状化被害低減工法の実施により構築される地盤改良体の材料は、土砂を詰める大型土嚢や土木シート、梯子胴木など安価であり、また大型土嚢の中詰め材に現地発生土砂をほぼ全て使い果たすことから建設廃材となる残土はほぼ無く、他工法と比較して低コストの利点がある。
【0023】
本発明である液状化被害低減工法は、地下水の抜き取りや、土中への地盤改良剤の圧力注入、振動による地盤の締め固め等の周辺環境を変化させるような作業を必要とせず、環境に優しい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】液状化発生前における小規模建築物の基礎地盤を模式的に表した図である。
【
図2】液状化発生後における液状化被害予防策が講じられていない小規模建築物の液状化被害を模式的に示す図である。
【
図3】本発明である液状化被害低減工法の規模・構造を決める根拠となった小規模建築物における液状化被害の分析結果を示す図である。
【
図4】本発明である液状化被害低減工法の概要を示す図である。
【
図5】本発明に含まれる梯子胴木の構築方法について模式的に示す図である。
【
図6】本発明に含まれる梯子胴木の構造について模式的に示す図である。
【
図7】本発明に含まれる大型土嚢の集合体の概要を模式的に示す図である。
【
図8】本発明の資材の一つである大型土嚢の詳細を模式的に示す図である。
【
図9】土木シートで複数の大型土嚢を強く巻き、大型土嚢の集合体を構築する方法について模式的に示す図である。
【
図10】梯子胴木の上に、土木シートで複数の大型土嚢を強く巻く作業を層状に繰り返して大型土嚢の集合体を構築する、その工程の全容を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を
図3〜
図10に基づいて以下に説明する。
【0026】
図3は、本発明である液状化被害低減工法の規模・構造を決める根拠となった、小規模建築物1における液状化被害の分析結果を示す図である。
小規模建築物1の液状化被害の事例を調べると、小規模建築物1の沈下深16は1.0〜2.5m程の事例が多い。このことは1.0〜2.5m程が小規模建築物1の沈下14や傾倒15が止まるおおよその深さということであり、その深さ付近には小規模建築物1の沈下14や傾倒15を軽減するだけの地盤支持力8が残っていると分析する。
【0027】
図4は、
図3の分析の結果を基にして開発した、本発明である液状化被害低減工法の概要を示す図である。
この液状化被害低減工法とは、
図3に示す液状化発生時に1.0〜2.5m程の深さに残留する地盤支持力8でも、小規模建築物1の沈下14や傾倒15が生じづらい特徴を有した、
図4に示す地盤改良体17を構築するものである。ちなみに地盤改良体17とは、掘削した穴18の底面に設置した梯子胴木19と、この上に設置する現地発生土を詰めた大型土嚢の集合体20とが一体を成し、小規模建築物1の液状化被害低減の効果を発揮するものである。
このうち梯子胴木19とは格子状の支えであり、液状化発生時の生じる急激な地盤支持力8の低下で、大型土嚢の集合体20が不同沈下を起こし、その形を崩すことを防止することを目的とする。
このうち大型土嚢の集合体20とは、現地発生土砂を入れて突き固めた水密性のある大型土嚢が液状化発生時でもバラバラにならないよう、土木シートで複数の大型土嚢を強く巻く作業を層状に繰り返して構築する集合体である。液状化発生時でも変形しづらい土の塊を造ることを目的とする。
【0028】
図5は、本発明に含まれる梯子胴木19の構築方法について模式的に示す図である。
施工では、まず
図4に示す小規模建築物1の基礎地盤2に、
図5で示すような穴18を掘削する。穴18の深さは2〜3m程を標準とする。掘削の広さは、小規模建築物1の底面積より広くすることを原則として、小規模建築物1の底面の四方向に、最小でも掘削深と同じ長さ以上を確保する。広いほど良い。次いで、掘削した穴18の底面に梯子胴木19を設置し、梯子胴木19の隙間には現地で採取した土砂21を充填して平らに均す。
【0029】
図6は、本発明に含まれる梯子胴木19の構造について模式的に示す図である。
梯子胴木19の材質は、軽量なものが望ましく、
図6では角形断面の木材19aを利用する例を示す。角形断面の木材19aは一般的に長さ4mものの販売が主流であるため、おのおのの木材19aは縦方向にボルト・ナット19bで結合する。また縦方向にボルト・ナット19bで結合した木材19aは、さらに横方向にもボルト・ナット19bにより結合する。
その他、梯子胴木19の材質としては、中空の鋼製角パイプやH型鋼も有効と考える。
以上の様な構造の梯子胴木19の設置を通じて、この上に構築する大型土嚢の集合体20を支えられるようにする。
【0030】
図7は、本発明に含まれる大型土嚢の集合体20の概要を模式的に示す図である。
大型土嚢の集合体20とは、現地発生土砂を入れて突き固めた水密性のある大型土嚢が液状化発生時でもバラバラにならないよう、土木シート20aで大型土嚢20bを強く巻く作業を層状に繰り返して構築する集合体である。
各層の構築では、まず梯子胴木19の上に透水性を有した高強度の土木シート20aを広げる。次いでこの上に現地発生土を中詰材とする大型土嚢20bを密に並べて、土木シート20aで強く巻く。続いて層状にこの作業を繰り返す。なお各層の大型土嚢の集合体20は一体性を確保するために異形棒鋼などの金具20cを挿して連結させる。これにより厚みのある層状を呈した大型土嚢の集合体20が構築される。
土砂は地震による揺れが加わると容易に形を崩してしまうが、以上、土砂を大型土嚢に詰めてから集合体として構築することで、液状化発生時でも変形しづらい土の塊を造ることが可能となる。
最後に、梯子胴木19の設置と大型土嚢の集合体20で一体を成す地盤改良体17の周囲は、現地で採取した土砂21にて埋め戻す。
以上の作業を通じて構築した地盤改良体17の上に、小規模建築物1を構築する。
【0031】
図8は、本発明の資材の一つである大型土嚢20bの詳細を模式的に示す図である。
大型土嚢20bの中詰め材には、小規模建築物1の基礎地盤2に穴18を掘削した際に発生する現地で採取した土砂21を利用することとする。なお大型土嚢20bの材質は、地震時における揺れで、大型土嚢20bの内部に過剰な水が入り込み、大型土嚢20bに中詰めした土砂21が液状化を起こして緩まないよう、透水性が低いものとする。ただし透水性の低さは厳密なものではなく、一般的に市販されている大型土嚢20bの材質で十分である。逆に漏水も許さない材質の大型土嚢20bは、液状化発生時において、大型土嚢20bに土砂21を中詰めする祭に混入する空気が逃げ場を失い強い浮力を生じさせるため、採用してはならない。
なお大型土嚢20bの軽量化を目的に、中詰めする土砂21の土質強度が著しく低下しない範囲で、中詰めする土砂21に木質チップ等を混入させてもよい。
【0032】
図9は、土木シート20aで大型土嚢20bを強く巻き、大型土嚢の集合体20を構築する方法について模式的に示す図である。
まず、梯子胴木19の上に、透水性を有した高強度の土木シート20aを広げる。なお土木シート20aは、大型土嚢20bを強く巻くことが可能な高強度のものとし、また液状化発生時において、大型土嚢の土砂中詰め時に混入した空気が逃げ場を失い強い浮力を生じないよう透水性のあるものとする。なお土木シート20aは、幅2m程度のロール状での入手が一般的であるため、おのおのの土木シート20aの間は十分にオーバーラップ或いは結合させて一体性を確保する。
次いで土木シート20aの上に大型土嚢20bを置くが、大型土嚢20bの置き方は、まず設置面の中心には大型土嚢20bを置かずに空けて、設置面の外周のみに大型土嚢20bを密に並べる。そして梯子胴木19の上に広げてあった土木シート20aにて、設置面の外周に並べた大型土嚢20bを包み込むように、設置面の中心の凹みに向かって巻く。その際、設置面の中心の凹み部の土木シート20aは、端部を固定して張らせておく。
土木シート20aで大型土嚢20bを強く巻くには、大型土嚢20bの重さを利用することとする。すなわちその方法は、大型土嚢20bの設置面の中心の凹み部に張らせた土木シート20aの上に、大型土嚢20bを下ろし、その重さで緊迫させることとする。
以上の工程を通じて、大型土嚢の集合体20の最下層を構築するものとする。
【0033】
図10は、梯子胴木19の上に、土木シート20aで大型土嚢20bを強く巻く作業を層状に繰り返して大型土嚢の集合体20を構築する、その工程の全容を模式的に示した図である。
まず(A)の通り、小規模建築物1を建設予定の基礎地盤2に穴18を掘削する。そして穴18の底面に梯子胴木19を設置する。次いで梯子胴木19の上に、土木シート20aを広げ、この上に大型土嚢20bを置いて、これを土木シート20aで強く巻く。
すると(B)の通り、最下層の大型土嚢の集合体20が構築される。
次いで(C)から(E)の通り、土木シート20aで大型土嚢20bを強く巻く作業を層状に繰り返して、大型土嚢の集合体20の厚みを増幅させる。その祭、各段の大型土嚢の集合体20は一体性を確保するために異形棒鋼などの金具20cを挿して連結させる。
最後に(F)の通り、梯子胴木19の設置と大型土嚢の集合体20で一体を成す地盤改良体17が構築されるが、その周囲は現地で採取した土砂21で埋め戻す。
以上の作業で構築した地盤改良体17の上に、小規模建築物1を建設する。
【符号の説明】
【0034】
1 小規模建築物
1a 基礎コンクリート
1b 建物
2 基礎地盤
3 砂粒子
4 水粒子
5 地下水位
6 地表面
7 堅地盤
8 地盤支持力
9 液状化層
10 深層
11 表層
12 水面
13 噴砂・噴水
14 沈下
15 傾倒
16 沈下深
17 地盤改良体
18 穴
19 梯子胴木
19a 木材
19b ボルト・ナット
20 大型土嚢の集合体
20a 土木シート
20b 大型土嚢
20c 金具
21 土砂