【解決手段】車両2のディーゼルエンジン3から排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置1において、排気ガスに含まれるNOxを還元して浄化する選択還元触媒7と、選択還元触媒7に尿素水Aを添加する添加弁10と、車両2の運転状態に基づいて目標尿素水消費量を決定する目標決定部15と、添加弁10からの尿素水Aの添加量と目標尿素水消費量とを比較して、尿素水Aの消費を管理するための尿素水消費管理積算量を算出する積算量算出部16と、尿素水消費管理積算量が予め決められたフラグON閾値以上になったときに、添加弁10からの尿素水Aの添加量を減少させるように添加弁10を制御する制御部17とを備える。
前記積算量算出部は、前記添加弁からの尿素水の添加量が前記目標尿素水消費量よりも多いときは、前記尿素水の添加量と前記目標尿素水消費量との差に対応する分を前記尿素水消費管理積算量に加算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出し、前記添加弁からの尿素水の添加量が前記目標尿素水消費量よりも少ないときは、前記尿素水の添加量と前記目標尿素水消費量との差に対応する分を前記尿素水消費管理積算量から減算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出することを特徴とする請求項1記載の排気浄化装置。
前記目標決定部は、前記車両の運転状態として前記エンジンの状態量に基づいて前記目標尿素水消費量を決定することを特徴とする請求項1または2記載の排気浄化装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術においては、例えばコールドスタート時にもNOx還元触媒によるNOx浄化率を高くするために、NOx還元触媒に対するNH
3吸着量を十分に確保する必要がある。このため、尿素水の消費量が多くなる。この場合には、例えばユーザが定期的に尿素水を補充する必要性が生じ、ランニングコストが増加するといった問題が発生する。
【0005】
本発明の目的は、尿素水の消費量を低減することができる排気浄化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、車両のエンジンから排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置において、排気ガスに含まれるNOxを還元して浄化する選択還元触媒と、選択還元触媒に尿素水を添加する添加弁と、車両の運転状態に基づいて目標尿素水消費量を決定する目標決定部と、添加弁からの尿素水の添加量と目標尿素水消費量とを比較して、尿素水の消費を管理するための尿素水消費管理積算量を算出する積算量算出部と、尿素水消費管理積算量が予め決められた閾値以上になったときに、添加弁からの尿素水の添加量を減少させるように添加弁を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0007】
このような排気浄化装置においては、車両の運転状態に基づいて目標尿素水消費量を決定し、添加弁からの尿素水の添加量と目標尿素水消費量とを比較して尿素水消費管理積算量を算出し、尿素水消費管理積算量が閾値以上になったときに、添加弁からの尿素水の添加量を減少させる。これにより、過剰な尿素水の添加を抑制し、尿素水の消費量を低減することができる。
【0008】
積算量算出部は、添加弁からの尿素水の添加量が目標尿素水消費量よりも多いときは、尿素水の添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を尿素水消費管理積算量に加算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出し、添加弁からの尿素水の添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水の添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を尿素水消費管理積算量から減算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出してもよい。添加弁から選択還元触媒に尿素水が添加されると、選択還元触媒にアンモニアが吸着されるが、添加弁からの尿素水の添加量が減少すると、選択還元触媒に吸着されるアンモニア量が少なくなる。添加弁からの尿素水の添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水の添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を尿素水消費管理積算量から減算することにより、尿素水消費管理積算量が閾値に達するまでの期間が長くなる。従って、選択還元触媒に対して所望のアンモニア吸着量が維持される期間を長くすることができる。
【0009】
目標決定部は、車両の運転状態として車両の車速に基づいて目標尿素水消費量を決定してもよい。この場合には、車両が単位時間走行するときの目標尿素水消費量を高精度に求めることができる。
【0010】
目標決定部は、車両の運転状態としてエンジンの状態量に基づいて目標尿素水消費量を決定してもよい。この場合には、特に車速情報が無くても、目標尿素水消費量を得ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、尿素水の消費量を低減することができる排気浄化装置が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
図1は、第1実施形態に係る排気浄化装置を示す概略構成図である。
図1において、本実施形態の排気浄化装置1は、車両2に搭載され、車両2のディーゼルエンジン3(以下、単にエンジン3という)から排出される排気ガスを浄化する。エンジン3は、燃焼室(図示せず)に燃料を噴射するインジェクタ4を有している。
【0015】
排気浄化装置1は、ディーゼル酸化触媒(DOC:DieselOxidation Catalyst)5、ディーゼル排気微粒子除去フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)6、選択還元触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)7及びアンモニアスリップ触媒(ASC:Ammonia Slip Catalyst)8を備えている。DOC5、DPF6、SCR7及びASC8は、エンジン3に接続された排気通路9に上流側から下流側に向けて順に配設されている。
【0016】
DOC5は、排気ガスに含まれるHC及びCO等を酸化して浄化する。DPF6は、排気ガスに含まれる粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集することで、排気ガスからPMを取り除く。SCR7は、排気ガスに含まれるNOxを還元して浄化する。ASC8は、SCR7を通過したアンモニア(NH
3)を酸化する。
【0017】
また、排気浄化装置1は、排気通路9におけるSCR7の上流側、具体的にはDPF6とSCR7との間に配設された添加弁10及びNOxセンサ11を備えている。添加弁10は、供給管10aを介して尿素水タンク12と接続され、SCR7に尿素水Aを添加する。尿素水タンク12内の尿素水Aは、ポンプ(図示せず)によって供給管10aを通って添加弁10に供給される。NOxセンサ11は、NOx濃度を検出することにより、排気ガス中に含まれるNOx量を算出する。
【0018】
添加弁10により尿素水AがSCR7に添加されると、尿素水AがNH
3となってSCR7に吸着され、そのNH
3が排気ガス中のNOxと反応することで、NOxが還元される。
【0019】
さらに、排気浄化装置1は、車両2の車速を検出する車速センサ13と、NOxセンサ11及び車速センサ13と接続されたECU(Electronic Control Unit)14とを備えている。ECU14は、NOxセンサ11及び車速センサ13の検出値に基づいて所定の処理を行い、その処理結果に応じて添加弁10から尿素水Aを添加させるように添加弁10を制御する。ECU14は、目標決定部15と、積算量算出部16と、制御部17とを有している。
【0020】
目標決定部15は、車両2の運転状態として車両2の車速に基づいて目標尿素水消費量を決定する。積算量算出部16は、添加弁10からの尿素水Aの添加量と目標決定部15により決定された目標尿素水消費量とを比較して、尿素水Aの消費を管理するための尿素水消費管理積算量を算出する。制御部17は、積算量算出部16により算出された尿素水消費管理積算量が予め決められた閾値以上になったときに、添加弁10からの尿素水Aの添加量を減少させるように添加弁10を制御する。
【0021】
図2は、ECU14により実行される尿素水添加制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理の開始時は、尿素水消費管理フラグはOFFとなっており、尿素水消費管理積算量はゼロとなっている。
【0022】
図2において、ECU14は、まず車速センサ13の検出値を入力する(手順S101)。続いて、ECU14は、車速センサ13により検出された車速に基づいて目標尿素水消費量を算出する(手順S102)。具体的には、尿素水Aの単位体積(1L)当たりの車両2の走行可能距離をC(例えば1000)km/Lとすると、尿素水Aの比重は1090g/Lであるため、車両2が1時間走行するときの目標尿素水消費量は下記式で表される。
目標尿素水消費量(g)=車速/(C/1090)
【0023】
続いて、ECU14は、添加弁10からの尿素水Aの添加量(以下、単に尿素水添加量という)と手順S102で算出された目標尿素水消費量とを比較して、尿素水消費管理積算量を算出する(手順S103)。
【0024】
尿素水添加量は、ECU14から添加弁10に送られる添加量指令値から得られる。添加弁10は、添加量指令値に応じた量の尿素水Aを添加する。通常の添加量指令値は、排気ガスに含まれるNOxの浄化に必要な分に相当する添加量設定値と、コールドスタート時におけるSCR7に対するNH
3吸着量の維持に必要な分に相当する添加量設定値との加算値である。NOxの浄化に必要な分に相当する添加量設定値は、NOxセンサ11により検出されたNOx量に基づいて算出される。なお、NOx量は、エンジン3の回転数及びエンジン3の負荷等から推定してもよい。SCR7に対するNH
3吸着量の維持に必要な分に相当する添加量設定値は、予め決められている。
【0025】
尿素水消費管理積算量は、下記式で表される。
尿素水消費管理積算量=α×(尿素水添加量−目標尿素水消費量)+前回値 ……(A)
【0026】
なお、係数αは、SCR7の床温を引数とするマップ値でもよい。また、係数αは、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも大きいときと、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも小さいときとで、別マップを用いて設定してもよい。
【0027】
尿素水消費管理積算量を算出する手順(手順S103)の詳細を
図3に示す。
図3において、ECU14は、まず尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも多いかどうかを判断する(手順S201)。
【0028】
ECU14は、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも多いときは、
図4(a),(b)に示されるように、上記(A)式に従い、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を前回得られた現在の尿素水消費管理積算量に加算することで、新たな尿素水消費管理積算量を算出する(手順S202)。
【0029】
ECU14は、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも多くないときは、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないかどうかを判断する(手順S203)。ECU14は、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、
図4(a),(b)に示されるように、上記(A)式に従い、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を前回得られた現在の尿素水消費管理積算量から減算することで、新たな尿素水消費管理積算量を算出する(手順S204)。
【0030】
ECU14は、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少なくない、つまり尿素水添加量が目標尿素水消費量と等しいときは、前回得られた現在の尿素水消費管理積算量をそのまま新たな尿素水消費管理積算量に設定する(手順S205)。
【0031】
図2に戻り、手順S103が実行された後、ECU14は、尿素水消費管理積算量が予め決められたフラグON閾値以上であるかどうかを判断する(手順S104)。ECU14は、尿素水消費管理積算量がフラグON閾値以上であるときは、
図4(b),(c)に示されるように、尿素水消費管理フラグをONにする(手順S105)。
【0032】
ECU14は、尿素水消費管理積算量がフラグON閾値以上でないときは、尿素水消費管理積算量が予め決められたフラグOFF閾値以下であるかどうかを判断する(手順S106)。フラグOFF閾値は、ゼロよりも大きく、且つフラグON閾値よりも小さい。ECU14は、尿素水消費管理積算量がフラグOFF閾値以下であるときは、尿素水消費管理フラグをOFFにする(手順S107)。
【0033】
ECU14は、尿素水消費管理積算量がフラグOFF閾値以下でない、つまり尿素水消費管理積算量がフラグOFF閾値よりも大きく且つフラグON閾値よりも小さいときは、尿素水消費管理フラグをそのままの状態に維持する(手順S108)。
【0034】
ECU14は、手順S105,107,S108の何れかを実行した後、尿素水消費管理フラグがONであるかどうかを判断する(手順S109)。
【0035】
ECU14は、尿素水消費管理フラグがONであるときは、
図4(c),(d)に示されるように、尿素水添加制御モードを尿素水添加量減少モードとし、尿素水添加量を減少させるような添加量指令値を添加弁10に送出し(手順S110)、手順S101に戻る。
【0036】
このとき、ECU14は、NOxの浄化に必要な分に相当する添加量設定値を添加量指令値として添加弁10に送出する。つまり、SCR7に対するNH
3吸着量の維持に必要な分に相当する添加量設定値は、添加量指令値には含まれない。ECU14は、例えば手順S102で得られた目標尿素水消費量を添加量指令値として設定する。
【0037】
ECU14は、尿素水消費管理フラグがONではなくOFFであるときは、
図4(c),(d)に示されるように、尿素水添加制御モードをNH
3吸着量維持モードとし、SCR7に対するNH
3吸着量を維持するような添加量指令値を添加弁10に送出し(手順S111)、手順S101に戻る。つまり、ECU14は、上述したように、NOxの浄化に必要な分に相当する添加量設定値と、SCR7に対するNH
3吸着量の維持に必要な分に相当する添加量設定値との加算値を、添加量指令値として添加弁10に送出する。
【0038】
以上において、目標決定部15は、手順S101,S102を実行する。積算量算出部16は、手順S103を実行する。制御部17は、手順S104〜S111を実行する。
【0039】
以上のように本実施形態においては、車両2の運転状態に基づいて目標尿素水消費量を決定し、尿素水添加量と目標尿素水消費量とを比較して尿素水消費管理積算量を算出し、尿素水消費管理積算量がフラグON閾値以上になったときに、尿素水添加量を減少させるように添加弁10を制御する。これにより、過剰な尿素水Aの添加を抑制し、尿素水Aの消費量を低減することができる。その結果、尿素水Aを補充するインターバルが長くなるため、ランニングコストを削減することが可能となる。
【0040】
また、本実施形態では、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも多いときは、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を現在の尿素水消費管理積算量に加算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出し、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を現在の尿素水消費管理積算量から減算することで新たな尿素水消費管理積算量を算出する。このように尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を減算するので、尿素水消費管理積算量がフラグON閾値に達するまでの期間が長くなる。従って、SCR7に対して所望のNH
3吸着量を維持する期間を長くすることができる。
【0041】
また、車両2の運転状態として車両2の車速に基づいて目標尿素水消費量を決定するので、車両2が単位時間走行するときの目標尿素水消費量を高精度に求めることができる。
【0042】
図5は、第2実施形態に係る排気浄化装置を示す概略構成図である。
図5において、本実施形態の排気浄化装置20は、第1実施形態における車速センサ13に代えて、エンジン回転数センサ21及びアクセル開度センサ22を備えている。
【0043】
エンジン回転数センサ21は、エンジン3の回転数を検出する。アクセル開度センサ22は、アクセル開度をエンジン3の負荷として検出する。エンジン3の回転数及びエンジン3の負荷は、エンジン3の状態量に含まれる。
【0044】
また、排気浄化装置50は、第1実施形態におけるECU14に代えて、ECU23を備えている。ECU23は、上記の目標決定部15、積算量算出部16及び制御部17に加え、噴射量決定部24を有している。噴射量決定部24は、エンジン回転数センサ21及びアクセル開度センサ22の検出値に基づいてインジェクタ4からの燃料噴射量を決定する。燃料噴射量は、エンジントルクに相当する。
【0045】
目標決定部15には、
図6に示すような目標尿素水消費量マップMが記憶されている。目標尿素水消費量マップMは、エンジン3の回転数とインジェクタ4からの燃料噴射量と目標尿素水消費量との関係を表すマップである。
【0046】
図7は、ECU23により実行される尿素水添加制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理において、
図2に示すフローチャートと同じ手順には、同じ符号を付している。
【0047】
図7において、ECU23は、まずエンジン回転数センサ21及びアクセル開度センサ22の検出値を入力する(手順S121)。続いて、ECU23は、エンジン回転数センサ21により検出されたエンジン3の回転数とアクセル開度センサ22により検出されたアクセルの開度(エンジン3の負荷)とに基づいて、インジェクタ4からの燃料噴射量を求める(手順S122)。続いて、ECU23は、
図6に示す目標尿素水消費量マップMを用いて、エンジン3の回転数及び燃料噴射量に対応する目標尿素水消費量を求める(手順S123)。その後の手順については、
図2に示すフローチャートと同様である。
【0048】
ところで、車両の開発では、車両を台上モードで試験することで、車両の評価を実施することがある。このとき、乗用車は台上に載置可能であるため、車速情報を用いて各種試験を行うことができる。しかし、大型車は台上に載置不可能であるため、大型車のエンジンを台上に載せて、エンジンの評価を行う。この場合には、車速情報を用いた試験を行うことはできない。
【0049】
本実施形態においては、車両2の運転状態としてエンジン3の状態量に基づいて目標尿素水消費量を決定するので、特に車速情報が無くても、目標尿素水消費量を得ることができる。その結果、エンジンを台上に載せての評価が基本となる大型車の開発が行いやすくなる。
【0050】
なお、本実施形態では、エンジン3の回転数と燃料噴射量と目標尿素水消費量との関係を表した目標尿素水消費量マップMを用いて、目標尿素水消費量を求めているが、特にそれには限られず、エンジン3の回転数及び燃料噴射量に加えて排気ガスの温度等を含む目標尿素水消費量マップを用いてもよいし、或いはエンジン3の回転数及び燃料噴射量に加えてギヤ比、デフ比及びタイヤ動半径等の車両の諸元またはシフト位置等を含む目標尿素水消費量マップを用いてもよい。
【0051】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば、上記実施形態では、積算量算出部16は、新たな尿素水消費管理積算量を算出する際に、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水添加量と目標尿素水消費量との差に対応する分を現在の尿素水消費管理積算量から減算しているが、特にその形態には限られない。積算量算出部16は、尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも少ないときは、尿素水消費管理積算量を変えずにそのままとしてもよいし、或いは尿素水添加量が目標尿素水消費量よりも多いときに比べて尿素水消費管理積算量の増加率を小さくしてもよい。
【0052】
また、上記実施形態は、ディーゼルエンジン3に接続された排気通路9に配設された選択還元触媒(SCR)7を備えた排気浄化装置であるが、本発明は、排気ガスに含まれるNOxを還元する選択還元触媒を備えていれば、いかなるエンジンにも適用可能である。