特開2016-223486IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

無段変速機

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】セカンダリプーリの推力が過大になることを抑制できながら、セカンダリプーリの必要油圧が高くなることを抑制できる、無段変速機を提供する。
【解決手段】ベルト伝達トルクを確保するために必要な必要推力からバイアススプリング116の付勢力により可動シーブ66からベルト55に加わるスプリング推力を差し引いた値が最低油圧推力よりも大きいときには、油がキャンセラ室125に供給されず、必要推力からスプリング推力およびピストン室68内に発生する遠心油圧により可動シーブ66からベルト55に加わる遠心油圧推力を差し引いた値が制御油圧推力に設定される。一方、必要推力からスプリング推力を差し引いた値が最低油圧推力以下であるときには、油がキャンセラ室125に供給され、必要推力からスプリング推力を差し引いた値が制御油圧推力に設定される。そして、制御油圧推力に基づいて、ピストン室68に供給される油圧が制御される。
【選択図】図2A

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

セカンダリプーリが高速回転すると、セカンダリプーリのピストン室内の作動油に作用する遠心力が大きくなり、可動シーブに大きい遠心油圧が作用するので、必要な推力を得るためにピストン室への供給が必要とされる油圧(制御油圧)を低く設定することができる。しかしながら、油圧回路からピストン室に供給される油圧には下限があり、制御油圧がその下限圧(最低油圧)を下回る領域では、セカンダリプーリからベルトに加えられる推力が必然的に過大(過推力)になる。推力が過大になると、ベルトやセカンダリプーリ(または軸)を支持するベアリングなどでエネルギー損失が増大し、そのエネルギー損失の増大により、トルクの伝達効率が低下する。 そのため、一般的なCVTでは、セカンダリプーリのピストンに対してピストン室と反対側に、可動シーブと一体化されたキャンセラが設けられ、キャンセラとピストンとの間に形成されるキャンセラ室に油が供給される。これにより、セカンダリプーリの回転時に、キャンセラ室内に遠心油圧が発生し、そのキャンセラ室内の遠心油圧により、ピストン室内に発生する遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そして、セカンダリプーリの高速回転時には、ピストン室内に発生する遠心油圧がキャンセルされることにより、セカンダリプーリからベルトに過推力が加わることを抑制できる。 しかしながら、キャンセラ(キャンセラ室)が設けられていると、ピストン室内に発生する遠心油圧が常にキャンセルされるので、キャンセラが設けられていない構成と比較して、ピストン室の必要油圧を高く設定する必要がある。その結果、油圧を発生させるオイルポンプの駆動トルクが増大する。 本発明の目的は、ベルトに加わる推力が過大(過推力)になることを抑制できながら、ピストン室に供給される油圧を低く抑えることができる、無段変速機を提供することである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

前記の目的を達成するため、本発明に係る無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有する無段変速機であって、セカンダリプーリは、セカンダリ軸に固定された固定シーブと、固定シーブにベルトを挟んで対向配置され、セカンダリ軸にその軸線方向に移動可能に支持された可動シーブと、セカンダリ軸に対して固定され、可動シーブとの間に油圧が供給されるピストン室を形成す・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、必要推力からスプリング推力を差し引いた値が最低油圧推力よりも大きいときには、キャンセラ室内に遠心油圧が発生しないので、ピストン室に供給される油圧を低く抑えることができ、油圧を発生させるオイルポンプの駆動トルクの増大を抑制することができる。一方、必要推力からスプリング推力を差し引いた値が最低油圧推力以下であるときには、キャンセラ室内に遠心油圧を発生させることができ、可動シーブからベルトに加わる推力が過大になることを抑制できる。しかも、キャンセラ室への油の供給が開始される時点で、ピストン室に発生する遠心油圧分による推力が過推力としてベルトに既に加わっているので、キャンセラ室内に遠心油圧が発生しても、ベルトに加わる推力が不足することを抑制でき、推力不足によるベルトの滑りの発生を抑制することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の一CVT(無段変速機)が搭載された車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。

【図2A】セカンダリプーリの構成を示す断面図であり、変速比が最大変速比であるときの状態を示す。

【図2B】セカンダリプーリの構成を示す断面図であり、変速比が変速比所定値であるときの状態を示す。

【図2C】セカンダリプーリの構成を示す断面図であり、変速比が最小変速比であるときの状態を示す。

【図3】変速比所定値および制御油圧の設定手法について説明するためのグラフである。

選択図 図2A出願人が指定した本件の代表的な図

4 CVT(無段変速機)   52 セカンダリ軸   53 プライマリプーリ   54 セカンダリプーリ   55 ベルト   65 固定シーブ   66 可動シーブ   67 ピストン   68 ピストン室   116 バイアススプリング   121 キャンセラ(切替手段)   125 キャンセラ室   136 油供給口(切替手段)   201 挟圧コントロール弁(油圧制御手段)   202 ソレノイド弁(油圧制御手段)   301 ECU(油圧制御手段)

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります