特開2016-223570IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

無段変速機

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】セカンダリプーリの推力が過大になることを抑制できながら、セカンダリプーリの必要油圧が高くなることを抑制できる、無段変速機を提供する。
【解決手段】変速比が所定値よりも小さいハイギヤ時は、油供給口136がセカンダリプーリ54のキャンセラ室125と径方向に対向し、油供給口136から吐出される油がキャンセラ室125に供給される。一方、変速比が所定値以上であるローギヤ時は、油供給口136がキャンセラ室125と径方向に対向せず、油供給口136から吐出される油がキャンセラ室125に供給されない。キャンセラ室125への油の供給が開始された後、キャンセラ室125に溜まった油量が推定される。そして、その推定された油量に基づいて、目標セカンダリ圧が設定され、目標セカンダリ圧に基づいて、ピストン室68に供給されるセカンダリ圧が制御される。
【選択図】図2B

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

セカンダリプーリが高速回転すると、セカンダリプーリのピストン室内の作動油に作用する遠心力が大きくなり、可動シーブに大きい遠心油圧が作用するので、必要な推力を得るためにピストン室への供給が必要とされる油圧(必要油圧)が低下する。しかしながら、油圧回路からピストン室に供給される油圧には下限があり、必要油圧がその下限圧(最低圧)を下回ると、セカンダリプーリからベルトに加えられる推力が必然的に過大になる。推力が過大になると、ベルトやセカンダリプーリ(または軸)を支持するベアリングなどでエネルギー損失が増大し、そのエネルギー損失の増大により、トルクの伝達効率が低下する。 そのため、一般的なCVTでは、セカンダリプーリのピストンに対してピストン室と反対側に、可動シーブと一体化されたキャンセラが設けられ、キャンセラとピストンとの間に形成されるキャンセラ室に油が供給される。これにより、セカンダリプーリの回転時に、キャンセラ室内に遠心油圧が発生し、そのキャンセラ室内の遠心油圧により、ピストン室内に発生する遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そして、セカンダリプーリの高速回転時には、ピストン室内に発生する遠心油圧がキャンセルされることにより、セカンダリプーリからベルトに過推力が加わることを抑制できる。 しかしながら、キャンセラ(キャンセラ室)が設けられていると、ピストン室内に発生する遠心油圧が常にキャンセルされるので、キャンセラが設けられていない構成と比較して、ピストン室の必要油圧を高く設定する必要がある。その結果、油圧を発生させるオイルポンプの駆動トルクが増大する。 本発明の目的は、セカンダリプーリの推力が過大になることを抑制できながら、セカンダリプーリの必要油圧が高くなることを抑制できる、無段変速機を提供することである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

前記の目的を達成するため、本発明に係る無段変速機は、プライマリプーリとセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有する無段変速機であって、セカンダリプーリは、セカンダリ軸に固定された固定シーブと、固定シーブにベルトを挟んで対向配置され、セカンダリ軸にその軸線方向に移動可能に支持された可動シーブと、セカンダリ軸に対して固定され、可動シーブとの間にピストン室を形成するピストンと、ピ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、ハイギヤ時には、キャンセラ室に油を供給することにより、セカンダリプーリからベルトに加わる推力が過大になることを防止できる。その結果、過推力によるエネルギー損失の増大を抑制することができ、トルクの伝達効率の低下を抑制することができる。一方、ローギヤ時には、キャンセラ室への油の供給を停止することにより、ピストン室の必要油圧を低く設定することができ、オイルポンプの駆動トルクの増大を抑制することができる。また、キャンセラ室への油の供給開始後は、キャンセラ室内に発生する遠心油圧が考慮された油圧をピストン室に供給することができるので、セカンダリプーリとベルトとの間での推力不足による滑りの発生を抑制することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の一無段変速機が搭載された車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。

【図2A】セカンダリプーリの構成を示す断面図であり、変速比が最大変速比である状態を示す。

【図2B】セカンダリプーリの構成を示す断面図であり、変速比が最小変速比である状態を示す。

【図3】セカンダリプーリに油を供給するための油圧回路の構成を示す回路図である。

【図4】目標セカンダリ圧設定処理の流れを示すフローチャートである。

選択図 図2B出願人が指定した本件の代表的な図

4 CVT(無段変速機)   52 セカンダリ軸   53 プライマリプーリ   54 セカンダリプーリ   55 ベルト   65 固定シーブ   66 可動シーブ   67 ピストン   68 ピストン室   121 キャンセラ(切替手段)   125 キャンセラ室   126 小孔(孔)   136 油供給口(切替手段)   301 ECU(油量推定手段、油圧制御手段)

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