特開2016-223653(P2016-223653A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-223653(P2016-223653A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】潜熱回収型熱源機
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/14 20060101AFI20161205BHJP
   F23L 17/14 20060101ALI20161205BHJP
   F24H 9/00 20060101ALI20161205BHJP
   F24H 9/16 20060101ALI20161205BHJP
   F24H 1/10 20060101ALI20161205BHJP
   C02F 1/66 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   F24H1/14 B
   F23L17/14 L
   F23L17/14 P
   F24H9/00 B
   F24H9/16 A
   F23L17/14 R
   F24H1/10 301D
   C02F1/66 510Q
   C02F1/66 521D
   C02F1/66 530B
   C02F1/66 530K
   C02F1/66 530P
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-108236(P2015-108236)
(22)【出願日】2015年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】近藤 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】綿貫 順也
【テーマコード(参考)】
3L034
3L036
【Fターム(参考)】
3L034BA25
3L034BA26
3L034BB02
3L036AA12
3L036AA14
(57)【要約】
【課題】中和器のメンテナンス時期の判定精度を高めた潜熱回収型熱源機を提供する。
【解決手段】ドレンが生成される熱交換部5と、導入口17と排出口18を有する中和器13と、中和器13内のドレン水位を検知する水位検知手段14と、中和器13の排出口18に接続されたドレン排水管23と、ドレン排水管23を開閉する開閉手段24と、水位検知手段14がドレン水位を検知したとき、開閉手段24を開成させ中和器13から中和後のドレンを予め設定された一定量排水させた後に開閉手段24を閉止させる制御手段37とを備えたもので、前記一定量のドレンを排水させるときの開閉手段24の開閉信号を出力する出力手段38と、出力手段38の出力信号を積算するカウンタ39とを設け、制御手段37は、カウンタ39の積算回数が所定回数に到達した場合、中和器13のメンテナンス時期が到来したことを報知する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を燃焼するバーナと、該バーナでの燃焼により発生した燃焼ガスが被加熱流体との熱交換によって露点以下になることによりドレンが生成される熱交換部と、該熱交換部で生成されたドレンを中和させるための中和剤が内部に充填され且つ前記熱交換部で生成されたドレンを導入させる導入口および中和後のドレンを排出させる排出口を有する中和器と、該中和器内のドレンが所定の貯留量となるとドレンの水位を検知する水位検知手段と、前記中和器の排出口に接続されたドレン排水管と、該ドレン排水管を開閉する開閉手段と、前記水位検知手段がドレン水位を検知したときに、前記開閉手段を開成させて前記中和器から中和されたドレンを予め設定された一定量排水させた後、前記開閉手段を閉止させるよう制御する制御手段とを備えた潜熱回収型熱源機であって、前記一定量のドレンを排水させるときの前記開閉手段の開閉信号を出力する出力手段と、該出力手段の出力する信号を積算するカウンタとを設け、前記制御手段は、前記カウンタの積算回数が予め設定された所定回数に到達した場合に、前記中和器のメンテナンス時期が到来したことを報知するようにしたことを特徴とする潜熱回収型熱源機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、潜熱回収型熱源機の中和器のメンテナンス時期の判定に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の潜熱回収型熱源機では、熱交換部で生成されるドレン量を、バーナの燃焼積算時間や燃焼積算号数から推測することにより、中和器に充填された中和剤の消耗度合いを推定して、中和器のメンテナンス(中和剤の交換または補充、あるいは中和器自体の交換)時期の到来を報知するものがあった。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−195645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この従来の潜熱回収型熱源機は、バーナの燃焼積算時間や燃焼積算号数に基づいて熱交管部で生成されたドレン量を演算により推測するものであるが、燃焼時間が同じであっても強火力で燃焼させた場合と小火力で燃焼させた場合とで生成されるドレン量は異なることから、バーナの燃焼積算時間に基づいてドレン量を演算するものは中和器のメンテナンス時期の判定精度が良いとは言えず、また、熱交換部で生成されるドレン量は熱交換部は供給される水の温度によっても異なるものであり、それが考慮されていない燃焼積算号数に基づいてドレン量を演算するものは、中和器のメンテナンス時期の判定精度が良いとは言えない。
【0005】
このように、演算によって熱交換部で生成されたドレン量を求めたとしても、あくまで推測量であって実際に生成されたドレン量とは誤差があり、中和器のメンテナンス時期の判定精度が悪くなるおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、中和器のメンテナンス時期の判定精度を高めた潜熱回収型熱源機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、特に請求項1ではその構成を、燃料を燃焼するバーナと、該バーナでの燃焼により発生した燃焼ガスが被加熱流体との熱交換によって露点以下になることによりドレンが生成される熱交換部と、該熱交換部で生成されたドレンを中和させるための中和剤が内部に充填され且つ前記熱交換部で生成されたドレンを導入させる導入口および中和後のドレンを排出させる排出口を有する中和器と、該中和器内のドレンが所定の貯留量となるとドレンの水位を検知する水位検知手段と、前記中和器の排出口に接続されたドレン排水管と、該ドレン排水管を開閉する開閉手段と、前記水位検知手段がドレン水位を検知したときに、前記開閉手段を開成させて前記中和器から中和されたドレンを予め設定された一定量排水させた後、前記開閉手段を閉止させるよう制御する制御手段とを備えた潜熱回収型熱源機であって、前記一定量のドレンを排水させるときの前記開閉手段の開閉信号を出力する出力手段と、該出力手段の出力する信号を積算するカウンタとを設け、前記制御手段は、前記カウンタの積算回数が予め設定された所定回数に到達した場合に、前記中和器のメンテナンス時期が到来したことを報知するものとした。
【発明の効果】
【0008】
この発明の請求項1によれば、水位検知電極がドレン水位を検知したときに、開閉手段を開成してから開閉手段を閉止するまでに中和器から予め設定された一定量のドレンが排水され、出力手段によって開閉手段の開閉信号が出力されることで、出力手段によって出力信号が1回出力される毎に、中和処理されたドレンが必ず一定量排水されたことになるので、カウンタによって積算される出力信号の積算回数は中和処理された実際のドレンの積算量と同義であり、これにより中和剤の消耗度合いを正確に把握することができ、制御手段はカウンタの積算回数と予め設定された所定回数とを比較することにより中和器のメンテナンス時期を適切に判断でき、中和器のメンテナンス時期の判定精度を高めることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の一実施形態の潜熱回収型熱源機を示す概略構成図。
図2】同一実施形態の中和器からのドレン排水量を示す説明図。
図3】同一実施形態の中和器のメンテナンス時期報知制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、この発明の一実施形態の潜熱回収型熱源機を図1に基づき説明する。
1は本実施形態の潜熱回収型熱源機としての潜熱回収型給湯機、2は石油等の燃料を燃焼させるバーナ、3はバーナ2に燃焼用の空気を供給する送風機、4はバーナ2の上方に備えられた燃焼室、5は燃焼室4内に収容された熱交換部である。
【0011】
前記熱交換部5は、バーナ2の燃焼により発生した燃焼ガスから顕熱を回収し一次受熱管6を流通する被加熱流体としての水を加熱するフィンチューブ式の一次熱交換器7と、一次熱交換器7を通過した燃焼ガスから潜熱を回収し二次受熱管8を流通する被加熱流体としての水を加熱する二次熱交換器9とから構成されており、一次熱交換器7、二次熱交換器9の順に通過した燃焼ガスは排気口10より潜熱回収型給湯機1外に排気されるものである。
【0012】
11は燃焼ガス中の水蒸気が二次熱交換器9の二次受熱管8を流通する水と熱交換して露点以下の温度となることにより生成される強酸性のドレンを回収するドレン受けで、二次熱交換器9の下方に配置されているものである。また、12はドレン受け11で回収されたドレンを中和器13に導くドレン導入管である。
【0013】
前記中和器13は、中和器13内のドレンの水位を検知する水位検知手段としての一対の水位検知電極14を備えた水位検知室15と、水位検知室15と連通し炭酸カルシウムからなる中和剤が充填され二次熱交換器9で発生したドレンを貯留して中和する中和室16とを有しており、水位検知室15の上壁にはドレン導入管12からのドレンを水位検知室15内に導入させる筒状の導入口17が形成され、中和室16の一側壁には中和室16内に貯留され中和されたドレンを中和器13外に排出させる水平方向に延設された筒状の排出口18が形成されているものである。
【0014】
前記中和室16は、中和器13上壁から中和器13底壁に向かって延設された仕切壁19によって、水位検知室15と連通しドレンの流れ方向として上流側に位置する第1中和室20と、ドレン流れ方向として下流側に位置する第2中和室21とに区画され、仕切壁19の下端側に第1中和室20と第2中和室21とを連通させる連通部22が形成されているものである。また、前記中和室16としての第2中和室21の一側壁に形成された前記排出口18は、仕切壁19の下端の高さ位置よりも上側に位置し、且つ水位検知電極14の下端の高さ位置よりも下側に位置するものである。
【0015】
23は排出口18に接続され中和器13から排出される中和後のドレンを外部に排水するドレン排水管、24はドレン排水管23の途中に設けられドレン排水管23を開閉しドレンの排水の開始、停止を行う開閉手段としての開閉弁である。
【0016】
25は給水源から供給される水を熱交換器5に流通させる給水管、26は熱交換器5で加熱された湯を流通させ、所定箇所に設けられた給湯栓(図示せず)に湯を供給する給湯管、27は給水管25から分岐した給水バイパス管である。
【0017】
28は給湯管26と給水バイパス管27との接続部に設けられ、給湯管26からの湯と給水バイパス管27からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁、29は給水管25に設けられ給水温度を検出する給水温度センサ、30は給水管25に設けられ流量を検出する流量センサ、31は給湯管26に設けられ熱交換器5で加熱された湯の温度を検出する熱交出口温度センサ、32は混合弁28より下流側の給湯管26に設けられ混合弁28で混合された湯の温度を検出する給湯温度センサである。
【0018】
33は潜熱回収型給湯機1の操作指示を行うリモコンで、リモコン33には、潜熱回収型給湯機1の運転のオンオフを指示する運転スイッチ34や、給湯温度を設定するための給湯温度設定スイッチなどの操作部35や、潜熱回収型給湯機1の状態や給湯設定温度などを表示する表示部36を備えているものである。
【0019】
37はマイクロコンピュータを主体として、この潜熱回収型給湯機1の水位検知電極14、給水温度センサ29、流量センサ30、熱交出口温度センサ31、給湯温度センサ32の信号やリモコン33からの信号を受け、送風機3、開閉弁24、混合弁28等の各アクチュエータの駆動を制御する制御手段であり、前記制御手段37は、中和器13内の中和処理後のドレンを一定量排水するときに開閉させる開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)信号を、開閉弁24の閉止時に出力する出力手段38と、出力手段38の出力信号の出力回数を積算するカウンタ39を有しているものである。
【0020】
次に、この一実施形態の潜熱回収型給湯機1の動作について説明する。
前記リモコン33の運転スイッチ34がオン状態のときに、所定箇所に設けられた給湯栓(図示せず)が開栓され、流量センサ30が最低作動流量以上の流量を検出して燃焼要求が発生したと前記制御手段37が判断すると、送風機3および燃料ポンプ(図示せず)を駆動させバーナ2での燃焼を開始させるものである。
【0021】
前記バーナ2の燃焼により発生した燃焼ガスは、一次熱交換器7を流通し、一次熱交換器7を通過した後、二次熱交換器9を流通し、二次熱交換器9を通過した後、排気口10から潜熱回収型給湯機1外へ排出されるものである。また、給水源から供給された水は、給水管25から供給された水は、給水管25から二次受熱管8に導かれ、二次受熱管8から一次受熱管6へ順に流通して、二次熱交換器9および一次熱交換器7にて燃焼ガスとの熱交換により加熱され、そして、一次受熱管6から給湯管26へ導かれ、混合弁28の開度調整によって給湯設定温度に温調された湯が最終的に給湯栓から給湯されるものである。
【0022】
この時、二次熱交換器9において、二次受熱管8を流通する水と燃焼ガスとが熱交換され、燃焼ガス中の水蒸気が露点以下となることにより生成されたドレンは、ドレン受け11で回収されてドレン導入管12を介して中和器13に流入し、中和器13内で中和処理された後、中和器13外に排出され、所定箇所の下水に排水されるものである。
【0023】
ここで、中和器13でのドレンの中和処理について詳細に説明すると、まず、ドレン排水管23に設けられている開閉弁24は通常は閉止されており、バーナ2の燃焼により二次熱交換器9で生成されたドレンは中和器13内に貯まっていき、中和剤により中和されていく。そして、中和器13内のドレンが所定の貯留量となると、ドレンの水位を検知する一対の水位検知電極14がドレン水位を検知し、その検知信号を制御手段37が受け取ると、制御手段37は開閉弁24を開成させ、中和器13内の中和処理されたドレンの排水を開始させる。
【0024】
この時、ドレンは中和器13から予め設定された一定量を排水させ、一定量が排水されると、制御手段37は開閉弁24を閉止してドレンの排水を停止するように制御するものであるが、前記一定量は、図2に示すように、排出口18の下端から水位検知電極14の下端までのドレン水位分を示した黒矢印に相当するドレン量を予め実験によって求めてそれを前記一定量としてもよく、または、開閉弁24を開成してから閉止するまでの時間を予め設定しておき、その時間で排水されるドレン量を予め実験によって求めてそれを一定量としてもよいものであり、開閉弁24が開成してから閉止するまでの開閉1回当たりに排水される中和処理されるドレン量が予め設定された一定量であればよいものである。
【0025】
また、中和器13のメンテナンス時期到来の判定について説明すると、前記中和器13に充填される中和剤(炭酸カルシウム)の充填量は予め決められており、その充填量に対して中和可能な総ドレン量も中和剤(炭酸カルシウム)と水(ドレン)との化学反応式から容易に導出できるものであり、本実施形態では、先に説明したように、開閉弁24を開成してから閉止するまでの開閉1回当たりに排水されるドレン量は予め設定された一定量と決まっていることから、開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)を1回とカウントするものが何回行われたときに中和可能な総ドレン量に到達するのかを予め算出しておくことができ、それに基づいて中和器13に充填された中和剤が全て消耗しない範囲で所定回数を予め設定し、この所定回数を制御手段37に予め記憶しておき、開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)信号の出力回数を積算するカウンタ39の積算回数が前記所定回数に到達した場合に、制御手段37は、中和剤の交換または補充、あるいは中和器13自体の交換といった中和器13のメンテナンス時期が到来したと判断しその旨を報知するものである。
【0026】
次に、中和器13のメンテナンス時期報知制御について、図3に示したフローチャートを用いて説明すると、前記制御手段37は、一対の水位検知電極14がドレン水位を検知し、その検知信号が出力されているか否か判断し(ステップS1)、水位検知電極14から検知信号が出力されていると判断すると、開閉弁24を開成させ(ステップS2)、中和器13から中和処理後のドレンの排水を開始させる。
【0027】
そして、制御手段37は、中和器13からドレンを一定量排水するための時間として、予め設定された所定時間(例えば5分)が経過したか否か判断し(ステップS3)、開閉弁24が開成されてから所定時間が経過したと判断すると、中和器13からドレンを一定量排水されたと判断し、開閉弁24を閉止させて(ステップS4)、中和器13から中和処理後のドレンの排水を停止させ、その時に出力手段38が出力する開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)信号をカウンタ39にて積算し、今までの開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)信号の積算回数nに1を加えて新しい積算回数nとし(ステップS5)、カウンタ39の積算回数nが予め設定された所定回数K以上となったか否か判断する(ステップS6)。
【0028】
前記制御手段37は、前記ステップS6の処理において、カウンタ39の積算回数nはしばらくの間は所定回数Kに到達しないため、ステップS1の処理に戻り、ステップS1からステップS5までの処理を繰り返し行い、カウンタ39の積算回数nが所定回数K(例えば5万回)以上となったと判断すると、中和剤の交換または補充、あるいは中和器13自体の交換といった中和器13のメンテナンス時期が到来した旨を、リモコン33の表示部36から表示により報知する、またはリモコン33から音声により報知する(ステップS7)。なお、業者による中和器13のメンテナンスが完了し、リモコン33等での操作によりリセット操作がなされると、リモコン33の表示部36に表示された報知内容が消えると共に、カウンタ39の積算回数がゼロにリセットされ、これまでと同様に潜熱回収型給湯機1を使用することができるものである。
【0029】
以上説明した中和器13のメンテナンス時期報知制御において、水位検知電極14によりドレン水位を検知した場合、開閉弁24を開成してから開閉弁24を閉止するまでに中和器13から予め設定された一定量のドレンが排水され、開閉弁24を閉止する時に出力手段38によって開閉弁24の開成および閉止の組み合わせ(開閉)信号が出力されることで、出力手段38によって出力信号が1回出力される毎に、中和処理されたドレンが必ず一定量排水されたことになるので、カウンタ39によって積算される出力信号の積算回数は中和処理された実際のドレンの積算量と同義であり、これにより中和剤の消耗度合いを正確に把握することができ、制御手段37はカウンタ39の積算回数と予め設定された所定回数とを比較することにより中和器13のメンテナンス時期を適切に判断でき、中和器13のメンテナンス時期の判定精度を高めることができるものである。
【0030】
また、ドレンの中和処理において、開閉弁24は通常は閉止されているので、中和器13内にドレンが十分溜まっていない場合にドレン導入管12を介して燃焼室4で発生した燃焼ガスが中和器13内に進行したとしても、ドレン排水管23から燃焼ガスが漏洩することがないものであり、潜熱回収型給湯機1が屋内設置された場合であっても、燃焼ガスの漏洩を心配することがないものである。
【0031】
なお、本発明は先に説明した一実施形態に限定されるものでなく、本実施形態では、潜熱回収型給湯機1を例に挙げて説明したが、床暖房パネルやパネルコンベクタ等の放熱端末を有し、バーナで加熱した温水を循環させて暖房運転を行える潜熱回収型の温水暖房装置に適用してもよいものである。
【符号の説明】
【0032】
1 潜熱回収型給湯機
2 バーナ
5 熱交換部
13 中和器
14 水位検知電極
17 導入口
18 排出口
23 ドレン排水管
24 開閉弁
37 制御手段
38 出力手段
39 カウンタ
図1
図2
図3